JP2010153976A - 圧電デバイス、およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】水晶振動子は、振動片基板の上下に連通する開口部T1を、リッド基板およびベース基板とで塞ぐように接合して形成されている。リッド基板の封止孔40は、封止孔40は、その内壁部を、外部側からリッド基板の中間部までの外部側内壁部41と、前記中間部から内部空間側の開口部42bまでの内部空間側内壁部42とに分けて見たとき、封止孔40の断面が前記中間部を屈曲部とした2段のテーパー形状を有し、また、外部側内壁部41と内部空間側内壁部42との成す角のうち封止孔40の内側の角が180°より大きく形成されている。外部側内壁部41には金属膜43が形成されている。
【選択図】図6
Description
また、例えば特許文献2には、表面活性化接合の他の直接接合法である陽極接合を用いて圧電デバイスを製造する方法が、紹介されている。
これにより、封止材によって封止孔を孔封止する際に、溶融した封止材の内部空間側内壁部への望まない濡れ広がりが抑えられ、外部側内壁部の金属膜と封止材との安定した接合が可能となる。したがって、内部空間を確実に気密封止する封止構造が実現できるので、安定した動作および高信頼性を有する圧電デバイスを提供することができる。
これにより、封止材によって封止孔を孔封止する際に、溶融した封止材の内部空間側内壁部への望まない濡れ広がりが抑えられ、外部側内壁部の金属膜と封止材との安定した接合が可能となり、内部空間を確実に気密封止する封止構造が実現されるので、安定した動作および高信頼性を有する圧電デバイスを製造することができる。
図1〜4は、圧電デバイスを水晶振動子に具現化した実施形態を説明するものであり、図1は水晶振動子を模式的に示す分解斜視図である。また、図2は図1の水晶振動子の振動片基板を模式的に説明するものであり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線断面図、(c)は底面図である。また、図3は、水晶振動子の断面構造、および接合方法としての直接接合法の一例である陽極酸化をしている状態を模式的に説明する断面図であり、図1の分解斜視図に示す水晶振動子を図2のA−A線の位置で切断したときと同じ断面を示している。また、図4は、図1および図3に示すリッド基板10の封止孔近傍を拡大して説明するものであり、(a)は部分拡大平面図、(b)は(a)のC−C線断面図である。
なお、本実施形態の振動片基板20は水晶からなる。また、リッド基板10およびベース基板30は、ガラスやシリコン、あるいは振動片基板20と同じ水晶などからなる。
同様に、ベース基板30は、少なくとも振動片基板20の開口部T1を塞ぎ、且つ、水晶振動片25を覆うことができる大きさを有し、本実施形態では、振動片基板20の外形が矩形であることから、ベース基板30の外形も矩形の形状とされている。
図2において、振動片基板20の水晶振動片25は、枠部21の一端部の内側と一体とされている基部23と、その基部23を基端として、図中右方向に向けて、二股に分かれて平行に延びる一対の振動腕25A,25Bが突設されている。すなわち、水晶振動片25は、音叉のような形状を有した、所謂、音叉型水晶振動片である。
この第1の電極28は、枠部21の上端面21aに引き回された第1の接合用電極28aと、その第1の接合用電極28aと接続されて水晶振動片25の基部23を通り振動腕25Aの両側面および振動腕25Bの上面と下面とに設けられた第1の励振電極26Bとを有している。
この第2の電極29は、枠部21の下端面21bに引き回された第2の接合用電極29aと、その第2の接合用電極29aと接続されて水晶振動片25の基部23を通り振動腕25Bの両側面および振動腕25Aの上面と下面とに設けられた第2の励振電極26Aとを有している。
すなわち、第1の接合用電極28aは、振動片基板20とリッド基板10とを陽極接合により直接接合するのに用いられる。また、第2の接合用電極29aは、振動片基板20とベース基板30とを陽極接合するのに用いられる。
また、第1の励振電極26Bおよび第2の励振電極26Aは、水晶振動片25を駆動するのに用いられる。
これらの第1の接合用電極28aおよび第2の接合用電極29aと、第1の励振電極26Bおよび第2の励振電極26Aとは、水晶材料をフォトリソグラフィを用いてエッチングすることにより形成された振動片基板20の原形の表面に、例えばスパッタリングにより、クロム(Cr)層を下地として形成し、その上に金(Au)層を積層させて設けた共通の構造にて形成されている。
なお、図3に示す水晶振動子1は、封止孔40に、詳細を後述する封止材45が充填されて封止された状態を示している。
ここで、本実施形態で重要であるリッド基板10の封止孔40について詳細に説明する。
図4に示すように、本実施形態の封止孔40は、リッド基板10の外部側に大きく開口した外部側開口部41aを有する外部側内壁部41と、内部空間(S1)側に開口部42bを有する内部空間側内壁部42とが連通されてなる。さらに詳しくは、C−C線断面において、封止孔40の内壁部を、外部側からリッド基板10の中間部までの外部側内壁部41と、前記中間部から内部空間(S1)側の開口部42bまでの内部空間側内壁部42とに分けて見たとき、封止孔40の断面が前記中間部を屈曲部とした2段のテーパー形状を有し、また、外部側内壁部41と内部空間側内壁部42との成す角のうち封止孔40の内側の角が180°より大きい構成を有するものである。例えば、図4において、封止孔40の外部側内壁部41と内部空間側内壁部42とは、封止孔40を水晶振動子1の外部側から平面視したときに視認される外部側内壁部41の領域が、内部空間側内壁部42の領域よりも広く視認されるように形成されている。
したがって、封止孔40の孔封止工程において、溶融した封止材45の内部空間側内壁部42への望まない濡れ広がりが抑えられ、外部側内壁部41の金属膜43と封止材金属(封止材45)との安定した接合が可能となるので、内部空間S1を確実に気密封止する封止構造を実現でき、安定した動作、および高信頼性を有する水晶振動子1を提供することができる。
この構成の金属膜43によれば、後述する孔封止工程において、下地金属の拡散が抑えられるとともに、溶融した封止材45の濡れ性が良好となり確実な封止ができることを発明者は確認した。
次に、上記のように構成された水晶振動子1の製造方法について図面に沿って説明する。
図5は、本実施形態の水晶振動子1の製造方法を説明するフローチャートである。また、図6は、本実施形態の水晶振動子1の製造方法のうちの孔封止工程において、封止孔40が封止される状態を説明する部分断面図である。
なお、本実施形態のリッド基板10および後述するベース基板30の形成材料として用いるガラス材料は、陽極接合を可能とするため、あるいは、陽極接合を容易にするために、イオンの拡散のしやすいガラス材料を選択する。例えば、アルカリ金属を含有するもので、エッチング加工に適するものを選定するとよく、例えば、ソーダガラスなどが適している。
なお、本実施形態のリッド基板10の外形形成工程には、凹部12(図1、図3を参照)の形成も含む。凹部12は、上記外形形成用の耐蝕膜からなるエッチングマスクを用いてガラス材料をハーフエッチングすることにより形成することができる。
また、リッド基板10の外形は、例えば、ウェハから完全に切り離されないようにミシン目状の折り取り部によりガラス基板につなげるようにしている。これにより、以降の工程をガラス基板のウェハ状態にて効率的に流動することができる。
外部側内壁部41と内部空間側内壁部42とが連通されてなる本実施形態の封止孔40の形成では、まず、封止孔40を外部側から平面視したときに視認される領域が内部空間側内壁部42より広く視認される外部側内壁部41の形成から行う(ステップS1−3)。外部側内壁部41は、平面視したときに視認される領域がなるべく広くなるように緩やかな角度の断面テーパー形状となることが望ましく、このため、サンドブラスト加工法を用いることが好ましい。サンドブラスト加工法は、被加工材料の加工部分に微細砥粒を定量的に噴射することにより、所望の形状の穴あけや凹部形成などをおこなう所謂ドライエッチング加工法の一つであり、ウェットエッチングなどの化学エッチング法のように被加工材の異方性に依存することなくエッチング形状の制御性に優れているので、上記した緩やかなテーパー角度の断面テーパー形状の外部側内壁部41の形成が可能である。
このように、外部側内壁部41の内壁を所定の表面粗さとするには、上記サンドブラスト加工法による封止孔形成時の砥粒の種類や粗さなどを選定、あるいは調整する。
以上により、リッド基板10が完成する。
振動片基板20の製造においては、まず、結晶軸に対して所定のカット角で切り出され、所望の厚さおよび表面状態になるように研磨加工された大判の水晶基板(水晶ウェハ)を準備する。そして、ステップS2−1に示すように、フォトリソグラフィを用いたウェットエッチングにより、水晶基板に複数の振動片基板20の外形を形成する。
そして、露光した後、フォトレジストの感光した部分を現像して除去してからエッチング液に浸し、感光したフォトレジストを除去した部分の耐蝕膜をエッチングして、水晶基板上に、耐蝕膜からなる振動片基板20の外形形成用のエッチングマスクを形成する。
なお、振動片基板20の外形は、水晶基板から完全に切り離されないようにミシン目状の折り取り部などにより水晶基板につなげ、以降の工程を水晶基板(ウェハ)状態にて効率的に流動するようにしている。
電極形成は、振動片基板20の外形が形成された水晶基板の表面に、スパッタリングや蒸着により、クロム層を下地として形成し、その上に金層を積層させて形成される。
さらに、第1の接合用電極28aおよび第2の接合用電極29aの部分の上記金層の上に、スパタリングや蒸着により、陽極酸化のための金属被覆層である例えばアルミニウム層や、それに代わる、例えば、タングステン、ニッケル、チタン、あるいはシリコンなどを積層させて形成する。
以上により、振動片基板20が完成する。
ベース基板30は、上記リッド基板10と同じガラス材料により、概ね同じ方法により形成することができる。
まず、例えばソーダガラスなどからなるガラス基板の両主面全体に、エッチングマスクとなる例えばクロムおよび金からなる耐蝕膜をスパッタなどにより形成し、フォトリソグラフィを用いてエッチングすることにより、ガラス基板上に、耐蝕膜からなるベース基板30の外形形成用のエッチングマスクを形成する(ステップS3−1)。
また、ベース基板30の外形形成でも、リッド基板10の外形形成と同様に、ウェハから完全に切り離されないようにミシン目状の折り取り部によりガラス基板につなげるようにすることにより、以降の工程をガラス基板のウェハ状態にて効率的に流動することができる。
以上により、ベース基板30が完成し、リッド基板10、および振動片基板20の形成と合わせた前工程が終了する。
図3を用いて上記に説明したように、リッド基板10およびベース基板30と、これらを振動片基板20に対して接合するための接合膜である第1の接合用電極28aおよび第2の接合用電極29aとの間で、これら第1の接合用電極28aおよび第2の接合用電極29aが陽極になるようにして、直流電源49から直流電圧を印加することにより、振動片基板20を、リッド基板10およびベース基板30に対して陽極接合する(ステップS6)。
この陽極接合による工程は、従来の接合工程のように、内部空間S1からのガス出しを行う必要がなく、大気圧で行うことができる。
本実施形態の孔封止工程では、まず、図6(a)に示すように、基板積層体のリッド基板10の封止孔40に溶融前の球状の封止材45aを配置した状態で、基板積層体を真空チャンバー内に入れて所定の真空度まで減圧させることにより、水晶振動片25やリッド基板10およびベース基板30の内側から出るガスを封止孔40から排出させる。
なお、溶融前の球状の封止材45aは、完成した水晶振動子1を外部実装基板に実装する際のリフロー温度よりも高い温度を融点として有した金属であることが望ましく、例えば、金と錫(Sn)との合金、あるいは、金とゲルマニウム(Ge)との合金などが用いられる。
そして、孔封止が完了した基板(ウェハ)積層体は、真空チャンバーから取り出される。
サンドブラスト加工法などのドライエッチング加工法は、ウェットエッチングなどの化学エッチング法のように、被加工材の異方性に依存することなく、所望の形状に制御してエッチング加工することができる。このため、外部側内壁部41および内部空間側内壁部42が連通されてなる封止孔40において、この封止孔40を平面視したときに視認される領域がなるべく広くなるように、緩やかなテーパー角度の断面テーパー形状を有する外部側内壁部41を形成することができる。
これにより、封止孔40において封止材45による孔封止に供する金属膜43を、外部側内壁部41に選択的に、且つ、均一な厚みにて形成することができるので、封止材45の内部空間側内壁部42への濡れ広がりや内部空間S1側への落下が防止され、安定した孔封止が可能となることにより、水晶振動片25が確実に気密封止され、安定した動作と、高い信頼性を有する水晶振動子1を製造することができる。
これにより、外部側内壁部41と金属膜43との密着性を向上させることができるので、封止材45による封止孔40の孔封止が確実に行えることにより、水晶振動子1の信頼性の向上を図ることができる。
上記実施形態では、封止孔40において、外部側内壁部41および内部空間側内壁部42ともに、水晶振動子1の外部側からサンドブラスト加工することにより、同一方向に傾斜する断面テーパー形状にて形成した。これに限らず、内部空間側内壁部42の断面テーパー形状を、外部側内壁部41とは逆テーパーにて形成してもよい。
図7は、リッド基板の封止孔の変形例1を模式的に説明するものであり、(a)はリッド基板を外部側からみた部分平面図、(b)は(a)のD−D線部分断面図である。
これにより、封止孔140の封止材による孔封止工程において、溶融した封止材45が内部空間側内壁部142へ濡れ広がることなく、外部側内壁部141の金属膜143と封止材45金属との安定した接合が可能になるので、信頼性の高い孔封止が実現できる。
これにより、封止孔140から内部空間S1側への封止材の落下を防止しながら、封止孔140の内部空間側面113側の内部空間側開口部142bが大きく形成されていることにより、孔封止工程における真空引きの際に内部空間内の気体が封止孔140内へスムーズに流入するので、真空引き時間を短縮させて製造効率を向上させることができる。
上記実施形態および変形例1のリッド基板10,100の封止孔40,140では、平面視で略円形の上側および下側開口部を有する二つの切頭円錐形状の外部側内壁部41,141および内部空間側内壁部42,142が連通してなる構成とした。これに限らず、内部空間側内壁部の上側および下側開口部の平面視の形状を楕円形状にすることにより、孔封止工程における真空引きの効率化を図ることが可能になる。
図8は、リッド基板の封止孔の変形例2を模式的に説明するものであり、(a)はリッド基板を外部側からみた部分平面図、(b)は(a)のE−E線部分断面図である。なお、図8においては、本変形例の効果を説明する便宜上、溶融前の球状の封止材45aを封止孔60に載置した状態を図示している。
また、内部空間側内壁部62は、外部側内壁部61との連通孔となる中間開口部62aから内部空間側面53の内部空間側開口部62bに向かって広がる断面テーパー形状を有している。ここで、内部空間側内壁部62の中間開口部62aおよび内部空間側開口部62bは、平面視で楕円形状を呈している。
また、封止孔60の外部側内壁部61を含む領域には金属膜63が形成されている。
これにより、封止孔60の孔封止工程において、封止孔60の外部側内壁部61に球状の封止材45aを載置したときに、外部側内壁部61の底面に設けられた平面視で略楕円形状の中間開口部62aにより封止材45aと封止孔60の内壁との間に比較的大きな隙間が確保される。また、内部空間側内壁部62は、中間開口部62aよりも内部空間側開口部62bの方が大きく形成されている。したがって、孔封止工程における真空引きがより一層されやすくなるので、真空引き時間をより短縮させて製造効率を顕著に向上させる効果を奏する。
上記実施形態、変形例1、および変形例2のリッド基板10,100,50の封止孔40,140,60では、外部側内壁部41,141,61および内部空間側内壁部42,142,62それぞれの平面視で円形もしくは楕円形の中心点を重ねるように縦配置して封止孔40,140,60を構成した。これに限らず、外部側内壁部と内部空間側内壁部それぞれの平面視したときの形状の中心点をずらして配置した構成の封止孔とすることにより、孔封止工程における真空引きの効率化を図ることが可能になる。
図9は、リッド基板の封止孔の変形例3を模式的に説明するものであり、(a)はリッド基板を外部側からみた部分平面図、(b)は(a)のF−F線部分断面図である。なお、図9においては、本変形例の効果を説明する便宜上、溶融前の球状の封止材45aを封止孔80に載置した状態を図示している。
また、内部空間側内壁部82は、外部側内壁部81との連通孔となる中間開口部82aから内部空間側面73の内部空間側開口部82bに向かって広がる断面テーパー形状を有している。ここで、図中、F−F線および中心線P1の交点で示す内部空間側内壁部82の平面視で円形状の円の中心点と、F−F線および中心点P2の交点で示す外部側内壁部81の中心点とが異なる位置に配置されている。
また、封止孔80の外部側内壁部81を含む領域には金属膜83が形成されている。
また、水晶からなる水晶振動片に限らず、水晶以外の他の圧電材料からなる圧電振動片、例えば、タンタル酸リチウム基板、ニオブ酸リチウム基板などを用いることもできる。
また、上記実施形態では、リッド基板10やベース基板30の材料として、青いガラスなどのガラス基板を用いたが、シリコン、あるいは振動片基板20と同じ水晶などの、直接接合が可能な他の材料を用いることも可能である。
例えば、珪素(Si)を主成分とした水晶やガラスなどの接合対応面である接合領域を鏡面研磨してから当接し、加圧することによって当接面の珪素結合(原子間的結合)によって直接接合する接合法(表面活性化接合ともいう)を用いる構成としてもよい。
また、低融点ガラスやハンダなどの金属ロウ材を介して加熱および加圧する接合方法を用いてもよい。
また、被接合材料を清浄化処理した後、真空雰囲気中で水分子を吹き付けて、被接合材料の表面に水分子と水酸基(OH基)とを吸着させて活性化させ、その後、プラズマ照射により表面の水分子を除去して、被接合材料の表面どうしを密着させ、一方の被接合材料の表面の水酸基と他方の被接合材料の表面の酸素原子との間で、直接水素結合させるという接合方法を用いることもできる。この水素結合による直接接合によれば、被接合材料どうしを当接させるだけで直接接合される。
さらに上記実施形態では、封止孔40をリッド基板10側に形成したが、ベース基板30側に設けても良く、あるいは必要であればリッド基板10とベース基板30の両方に設けても構わない。
Claims (7)
- 圧電振動片が形成された振動片基板と、
前記振動片基板を間に挟んだ上下に配置される2つの基板と、を備え、
2つの前記基板に挟まれた内部空間に前記圧電振動片が収容され、
2つの前記基板の少なくとも一方に形成された前記内部空間と外部とを連通する封止孔を封止材にて塞いだ構成を有する圧電デバイスであって、
前記封止孔の内壁部が、前記外部側から前記基板の中間部までの外部側内壁部と、前記中間部から前記内部空間側の開口までの内部空間側内壁部と、を有し、
少なくとも前記外部側内壁部に金属膜が形成され、
前記外部側内壁部と前記内部空間側内壁部との成す角のうち前記封止孔内側の角が180°より大きい構成を有することを特徴とする圧電デバイス。 - 請求項1に記載の圧電デバイスにおいて、
前記封止孔の中間部における開口部よりも前記内部空間側の開口部の方が大きく形成されていることを特徴とする圧電デバイス。 - 請求項2に記載の圧電デバイスにおいて、前記封止孔の中間部における開口形状が平面視で楕円形状を有することを特徴とする圧電デバイス。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の圧電デバイスにおいて、
前記封止孔の断面を平面視したときの前記外部側内壁部の仮想の中心点と、前記内部空間側内壁部の仮想の中心点とがそれぞれ異なる位置になるように配置されていることを特徴とする圧電デバイス。 - 圧電振動片が形成された振動片基板と、前記振動片基板を間に挟んだ上下に配置される2つの基板と、を備え、2つの前記基板に挟まれた内部空間に前記圧電振動片が収容され、2つの前記基板の少なくとも一方に形成された前記内部空間と外部とを連通する封止孔を封止材にて塞いだ構成を備え、前記封止孔の内壁部が、前記外部側から前記基板の中間部までの外部側内壁部と、前記中間部から前記内部空間側の開口までの内部空間側内壁部と、を有し、少なくとも前記外部側内壁部に金属膜が形成され、前記外部側内壁部と前記内部空間側内壁部との成す角のうち前記封止孔内側の角が180°より大きい構成を有する圧電デバイスの製造方法であって、
前記基板の少なくとも一方に前記外部側内壁部または前記内部空間側内壁部を形成するステップと、
前記外部側内壁部または前記内部空間側内壁部のうち残る一方を形成するステップと、
少なくとも前記外部側内壁部に前記金属膜を形成するステップと、
2つの前記基板の間に前記圧電振動片を収容するステップと、
真空中で前記封止孔に前記封止材を配置し、該封止材を溶融させて前記封止孔を塞ぐことにより孔封止するステップと、を含むことを特徴とする圧電デバイスの製造方法。 - 請求項5に記載の圧電デバイスの製造方法において、
少なくとも前記外部側内壁部を形成するステップで、ドライエッチング加工法を用いて前記外部側内壁部を形成することを特徴とする圧電デバイスの製造方法。 - 請求項5または6に記載の圧電デバイスの製造方法において、
前記外部側内壁部および前記内部空間側内壁部を形成するステップで、前記基板の主面側から前記基板の中間部に向かって前記外部側内壁部および前記内部空間側内壁部を形成することを特徴とする圧電デバイスの製造方法。
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