JP2008160603A - 圧電振動子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧電振動片と外枠とを一体にした中間圧電板の上下に基板を拡散接合により接合して封止する圧電振動子の製造において、外枠の金属接合膜を厚くして十分な接合強度、良好な接合状態を確保する。
【解決手段】中間水晶板2の外形を有する水晶素板23に励振電極7,8及び導電金属薄膜9,10,13をパターニングし、励振電極をレジスト膜24,25で覆った状態で電解めっきを行い、外枠6上面及び下面の導電金属薄膜を下地膜としてその上にめっき膜26〜28を積層して、拡散接合に適した膜厚の金属接合膜29〜31を形成する。プラズマ照射等により金属接合膜を表面活性化した後、中間水晶板に下側基板4及び上側基板3を、外枠の各金属接合膜と各基板の金属薄膜間の拡散接合により気密に接合する。
【選択図】図1

Description

本発明は、厚みすべり振動モード又は音叉型の圧電振動片をパッケージに気密に封止する圧電振動子の製造方法に関する。
一般に表面実装型の圧電デバイスは、セラミックなどの絶縁材料で形成したパッケージ内に圧電振動片を搭載する構造が広く採用されている。この従来構造のパッケージは、圧電振動片を実装したベースにリッドを低融点ガラスやシーム溶接などにより接合して気密に封止する。低融点ガラスが発生するガスやシーム溶接の高熱は、水晶振動片の周波数特性を低下させたり劣化させる虞があることから、水晶振動片と外枠とを一体に形成した水晶板の上下にそれぞれ基板を接合して、小型化かつ薄型化した構造の水晶振動子が提案されている。
このような構造の水晶振動子として、例えば水晶振動子と一体をなす外枠の上下面に金属層を設け、該金属層とガラスからなる蓋及びケースとを陽極接合により接合したものが知られている(例えば、特許文献1,2を参照)。また、鏡面研磨した圧電板及び基板の相互接合面を、酸素含有雰囲気内での紫外線照射や酸素プラズマへの曝露により汚れ等を原子レベルで除去して清浄化し、水分の吸着により形成される−OH基の水素結合により接合した圧電デバイスが知られている(例えば、特許文献3を参照)。更に、水晶板を2枚のガラス板でサンドイッチ構造に挟装して、強固に反り無く直接接合した水晶振動子が知られている(例えば、特許文献4を参照)。
また、電極膜を形成した水晶板とその両面に水晶の保護基板とを、金と銀とを有する接合部で拡散接合により気密に接合した水晶振動子などの圧電振動体が提案されている(例えば、特許文献5を参照)。同様に、水晶振動片と外枠とを一体に形成した水晶基板と蓋の各接合面にそれぞれ金属層を形成し、金属層同士を密着させて直接接合した水晶振動子パッケージが知られている(例えば、特許文献6を参照)。これらの水晶振動子では、各接合面の金属膜をプラズマ処理等により清浄化した後に、水晶基板と蓋とが良好に接合される。
図7(A)〜(C)は、このように水晶振動片と外枠とを一体に形成した水晶板と上下基板とを金属膜同士の拡散接合により接合した従来の水晶振動子の一例を示している。この水晶振動子1は、中間水晶板2、パッケージの蓋となる上側基板3、及びベースとなる下側基板4を一体に気密に接合した積層構造を有する。上側及び下側基板3,4も好ましくは水晶薄板で形成される。
図8(A)、(B)に示すように、中間水晶板2は、厚みすべりモードの水晶振動片5と、その基端部5aで一体に結合された外枠6とを有する。水晶振動片5の上下各面には励振電極7,8が形成され、それぞれ基端部5aから配線膜7a,8aにより引き出されて、外枠6の上面及び下面の全周に亘って形成された導電金属薄膜9,10と電気的に接続されている。外枠6の水晶振動片5を結合した側の長手方向端部にはスルーホール11が設けられ、該長手方向端部の下面には、水晶素面の領域12で導電金属薄膜10から分離された導電金属薄膜13が形成され、スルーホール11内部の導電膜を介して上面の導電金属薄膜9と電気的に接続されている。
上側基板3の下面には、図9に示すように、導電金属薄膜9に対応する金属薄膜14が外枠6との接合領域に形成されている。下側基板4の上面には、図10に示すように、導電金属薄膜10に対応する金属薄膜15と該金属薄膜から水晶素面の領域16で分離された金属薄膜17とが外枠6との接合領域に形成されている。水晶振動片5は、接合された前記中間水晶板と上側及び下側基板との間に画定されるキャビティ18内に、基端部5aで片持ちに浮いた状態で保持収容されている。
中間水晶板2の外枠6と上側及び下側基板3,4とは、それぞれ前記金属薄膜同士の拡散接合により接合されている。外枠6の上下面と上側及び下側水晶基板3,4の各接合面とは、それぞれプラズマ処理やイオンビーム処理などで清浄化しかつ表面活性化した後、互いに位置合わせして重ね合わせ、必要に応じて加熱しつつ、所定の圧力を加えて、気密にかつ良好で安定した状態で接合される。
下側水晶基板4の下面には、図7(C)に示すように、その各角部にそれぞれ外部電極19,20が設けられている。更に下側水晶基板4の各角部には、例えばダイシングで大型の水晶板から個々の水晶板を切り出すための縦横切断線の交点に設けたキャスタレーション(円形貫通孔)が残ることにより、1/4円形の欠け21,22が形成されている。各欠けの内面にはそれぞれ導電膜が形成され、それに隣接する外部電極19,20と各欠けから覗く中間水晶板2下面の導電金属薄膜10,13とを電気的に接続している。
特開2000−68780号公報 特開2002−76826号公報 特開平7−154177号公報 特開平7−86106号公報 国際公開番号WO00/76066号パンフレット 特開2006−157369号公報
一般に、金属膜の拡散接合には、十分な接合強度及び良好な接合状態を確保するためにμmオーダの膜厚が必要である。他方、水晶振動子等の励振電極は、それよりも膜厚が薄い場合が多い。また、図7に関連して上述した従来の水晶振動子において、励振電極と外枠の導電金属薄膜とを同時に形成すると、工数を少なくできるので有利である。しかしながら、外枠の導電金属薄膜を励振電極と同じ膜厚に形成すると、十分な接合強度及び良好な接合状態を得られない虞がある。上記特許文献5には、接合部の厚さを電極の厚さよりも大きくすることが記載されているが、成膜方法として蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等の公知技術が紹介されているだけで、接合部を電極よりも厚く形成するための具体的な方法は全く説明されていない。
そこで、外枠上下面の導電金属薄膜を十分厚く形成するために、次のような方法が考えられる。例えば、励振電極と外枠上下面の導電金属薄膜とを同時にμmオーダまで厚く形成した後、励振電極のみをエッチングして所望の膜厚まで薄くする方法がある。しかしながら、電極膜を通常採用されている蒸着、スパッタリング等の方法でμmオーダの膜厚に形成することは、成膜レートが低いために多大な時間を要し、しかも厚くなるほど膜質が低下するため、振動子の特性に悪影響を及ぼすという問題がある。更に、エッチングによって励振電極を均一に所望の膜厚まで薄くすることは困難であり、励振電極の膜厚にばらつきが生じて、良好な振動特性、高い品質を確保できなくなる虞がある。
また、圧電振動片の励振電極と外枠上下面の導電金属薄膜とを別個の工程でそれぞれ所望の膜厚に形成したり、異なる金属材料を用いて成膜する方法が考えられる。しかしながら、これらの方法は、工数が大幅に多くなり、コスト及び労力が増大するので、現実的ではない。更に、拡散接合の接合面に使用する金属膜は、Auのような比較的軟質の金属材料であると、大きな接合強度を得られるのに対し、高硬度の場合には、安定して良好に接合することが困難である。
そこで本発明は、上述した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、圧電振動片と外枠とを一体に形成した圧電基板を備えかつ該外枠の上下面にそれぞれパッケージのベース及び蓋となる上下基板を金属膜の拡散接合により接合して封止する圧電振動子の製造において、比較的簡単にかつ工数及びコストの増加を最小限に抑制しつつ、圧電基板の外枠上下面に必要な厚さの金属接合膜を形成し、圧電基板と上下基板との間で十分な接合強度及び良好な接合状態を確保し得る方法を提供することにある。
本発明によれば、上記目的を達成するために、例えば水晶からなる圧電振動片と外枠とを一体に結合しかつ外枠の上面及び下面に金属接合膜を有する中間圧電板を形成する工程と、外枠の下面との接合面に金属薄膜を有する下側基板を形成する工程と、外枠の上面との接合面に金属薄膜を有する上側基板を形成する工程と、中間圧電板の外枠上面及び下面の金属接合膜を表面活性化する工程と、上側基板及び下側基板の各金属薄膜を表面活性化する工程と、下側基板及び上側基板を中間圧電板にその外枠において接合し、中間圧電板と上側基板及び下側基板との間に画定されるキャビティ内に圧電振動片を気密に封止する工程とを有し、中間圧電板と上側基板及び下側基板とが、外枠上面及び下面の表面活性化した金属接合膜と上側及び下側基板の表面活性化した各金属薄膜との間で拡散接合により接合され、中間圧電板を形成する前記工程が、中間圧電板の外形を有する圧電素板を形成し、該圧電素板の表面に電極膜をパターニングして、圧電振動片の励振電極及び金属接合膜の下地膜を形成し、該下地膜を外枠上下面に露出させつつ励振電極を完全に覆うようにレジスト膜をパターニングし、該レジスト膜をマスクとする電解めっきにより下地膜上にめっき膜を積層して金属接合膜を所望の膜厚に形成し、レジスト膜を除去する工程からなる圧電振動子の製造方法が提供される。
このように中間圧電板を形成することによって、圧電振動片の励振電極を所望の膜厚に維持したまま、励振電極の成膜工程と同時にそれを利用して形成した電極膜を下地膜として、その上にめっき膜を形成することにより、外枠上面及び下面の各金属接合膜を必要な厚さに形成できるので、中間圧電板と上側及び下側基板とを十分な接合強度及び良好な接合状態で接合することができる。しかも、電解めっきは、真空条件を必要とする蒸着やスパッタリングに比べて簡単であり、かつ成膜レートが高いので短時間に成膜できることに加えて、拡散接合に適した表面粗さが得られるので、好都合である。
中間圧電板の圧電振動片は、或る実施例では厚みすべり振動モードの振動片であり、別の実施例では音叉型の振動片であり、いずれの場合でも同様に適用することができる。
また、中間圧電板、上側及び下側基板がいずれも水晶で形成され、それらを互いに同じ結晶面方位で接合することができる。これによって、それらの接合状態がより良好に維持される。
或る実施例では、下側基板及び上側基板を中間圧電板に接合する工程が、下側基板又は上側基板の一方を中間圧電板に接合し、中間圧電板の圧電振動片の周波数を調整した後、下側基板又は上側基板の他方を中間圧電板に接合する工程を有する。これにより、圧電振動片を封止する直前の状態で周波数を調整できるので、高い周波数精度の圧電振動子を提供することができる。
別の実施例では、レジスト膜が、励振電極だけでなく、更に励振電極以外の電極膜の縁部を覆うようにパターニングされる。多くの電極膜は、圧電板の表面に成膜されるCr、Ti等の下地膜とその上に積層されるAu膜との2層で形成される。そのため、これを電解めっきのめっき液に直接晒した場合、これら金属間の標準電位の差から電位腐食を生じる虞がある。従って、このように下地膜が露出する電極膜の縁部をレジスト膜で覆うことによって、かかる電位腐食を起こさないように、電解めっきを施すことができる。
或る実施例では、金属接合膜のめっき膜がAuにより形成される。Auは比較的低硬度の軟質金属材料であるため、拡散接合において十分な接合強度及び良好な接合状態を確保するのに好都合である。
また、或る実施例では、中間圧電板の外形を有する複数の圧電素板を中間圧電ウエハに形成し、各圧電素板の表面に電極膜をパターニングして、圧電振動片の励振電極及び金属接合膜の下地膜を形成し、各下地膜を外枠上面及び下面に露出させつつ各励振電極を完全に覆うようにレジスト膜をパターニングし、かつ電解めっきにより各下地膜上にめっき膜を積層して各金属接合膜を形成することにより、複数の中間圧電板を中間圧電ウエハに形成し、複数の上側基板を上側ウエハに中間圧電ウエハの各中間圧電板に対応するように配置して形成し、複数の下側基板を下側ウエハに中間圧電ウエハの各中間圧電板に対応するように配置して形成し、中間圧電ウエハの各中間圧電板の外枠上面及び下面の金属接合膜を表面活性化し、上側ウエハの上側基板及び下側ウエハの下側基板の各金属薄膜を表面活性化し、下側ウエハ及び上側ウエハを中間圧電ウエハに重ねて一体に接合することにより、各中間圧電板と対応する各上側及び下側基板とが、各外枠上面及び下面の表面活性化した金属接合膜と各上側及び下側基板の表面活性化した金属薄膜との間で拡散接合により接合され、このように一体に接合したウエハ積層体を切断して複数の圧電振動子を個片化する工程を有する圧電振動子の製造方法が提供される。これにより、多数の圧電振動子を同時に一括して製造することができ、生産性の向上及びコストの低下を図ることができる。
この場合、或る実施例では、複数の中間圧電板を中間圧電ウエハに形成する工程において、隣接する中間圧電板の外枠上面及び下面の下地膜を中間圧電ウエハ上に互いに連続して形成し、下地膜上にも更にレジスト膜が、ウエハ積層体を切断するための切断線に沿ってその切断幅にパターニングされ、めっき膜の積層後に、切断線からレジスト膜を除去しかつその下側の下地膜を剥離し、下側ウエハ及び上側ウエハを中間圧電ウエハに接合する工程が、下側ウエハ又は上側ウエハの一方を中間圧電ウエハに接合し、該中間圧電ウエハの各中間圧電板の圧電振動片の周波数を個々に調整した後、下側ウエハ又は上側ウエハの他方を中間圧電ウエハに接合する工程を有する。
これにより、中間圧電ウエハ全体を一度に電解めっきすることができると共に、切断線の下地膜を剥離することによって、ウエハの状態で各中間圧電板を電気的に分離し、各圧電振動片を個々に周波数調整することができる。また、Au等の軟質材料からなるめっき膜は、特に中間圧電ウエハのような平滑面に積層した場合、ウエハ積層体をダイシング等で切断するとその切断面において界面剥離し易いため、良好な接合状態を維持できなくなる虞がある。更に、切断部分のめっき膜が切断面に沿ってきれいに切断しきれず、はみ出した部分がダイシングソーにより接合面間に押し込まれて接合不良を引き起こしたり、図8に示す水晶素面領域12に延展して、その両側の金属薄膜間に電気的短絡を生じさせる虞がある。これらの不都合を、ウエハ積層体の切断部分にめっき膜を形成しないことによって、事前に防止することができる。
以下に、添付図面を参照しつつ、本発明の好適な実施例について詳細に説明する。
図1(A)〜(E)は、本発明の方法に従って、上述した図7の厚み滑りモードのATカット水晶振動子1を製造する工程において、中間水晶板2を形成する過程を工程順に示している。先ず、図1(A)において、所定寸法の水晶基板を準備し、フォトエッチングにより中間水晶板2の外形を加工し、水晶振動片5に対応する振動部23aと外枠6に対応する外枠部23bとを一体に結合した水晶素板23を形成する。
図1(B)に示すように、水晶素板23の表裏両面に電極材料を蒸着又はスパッタリンクするなどして電極膜を形成し、フォトリソグラフィ技術を用いて励振電極7,8、配線膜7a,8a及び導電金属薄膜9,10,13をパターニングする。前記電極膜は、例えばCr又はTi薄膜とその上に積層するAu薄膜との2層構造で形成する。次に、水晶素板23の両面にレジスト材料をディップコーティングなどで塗布し、レジスト膜24,25をパターニングする。レジスト膜24,25は、図1(C)及び図2(A)に示すように、外枠6の上面及び下面には導電金属薄膜9,10,13が露出し、かつ励振電極7,8を完全に覆うように形成する。
この状態で電解めっきを行い、前記レジスト膜で被覆されずに露出している前記電極膜を下地膜として、その上にめっき膜を形成する。図1(D)に示すように、外枠6の上面及び下面には、導電金属薄膜9,10,13上にそれぞれめっき膜26〜28が積層されて、所望の膜厚を有する金属接合膜29〜31が形成される。本実施例では、拡散接合に適した硬度を有するAuを用いて前記めっき膜を形成し、その膜厚は例えば大体1〜3μm程度に設定する。電解めっきが終わると、レジスト膜24,25を完全に剥離し、洗浄する(図1(E))。
別の実施例では、前記励振電極以外の電極膜で水晶面に露出する部分の縁部を覆うように、レジスト膜をパターニングすることができる。上述したように前記電極膜をCr(又はTi)/Au膜で形成した場合、めっき液に直接晒されると、これら金属間の標準電位の差から電位腐食を生じる虞がある。例えば図2(B)に示すように、Cr薄膜32とAu薄膜33からなる配線膜7aの縁部を覆うように追加のレジスト膜34をパターニングする。これにより、配線膜7aの縁部に露出するCr薄膜32がめっき液から保護されるので、電位腐食を防止することができる。図2(B)の実施例では、追加のレジスト膜を配線膜7aにのみ設けたが、他の前記電極膜の部分についても、その縁部に同様に追加のレジスト膜を設けることが好ましい。これら追加のレジスト膜も、電解めっき後に完全に剥離される。
図3(A)〜(D)は、図1の工程により形成した中間水晶板2を用いて、図7の水晶振動子1を製造する過程を工程順に示している。図3(A)において、下側基板4は、図10に示す所望の外形に加工され、その上面には中間水晶板2の外枠6と接合される領域に金属薄膜15,17が形成されている。下側基板4は、本実施例において中間水晶板2と同様に水晶で形成されているが、ガラス材料で形成することもできる。前記下側基板の金属薄膜15,17は、例えばCr膜、Ni/Cr膜、Ti膜、又はNi−Cr膜を下地膜として、最上層をAu膜で形成するのが好ましい。これらの金属薄膜は、スパッタリング、蒸着、めっき、ダイレクトめっきなどの公知の方法又はこれらの組合せにより容易に成膜される。
中間水晶板2の下面及び下側基板4の上面を、例えば公知のSWP型RIE方式のプラズマ処理装置を用いてプラズマ処理する。このプラズマ処理装置は、例えば13.56MHz〜2.45GHzのマイクロ波を用いてプラズマを生成し、処理チャンバ内に導入した反応ガスを励起して、該反応ガスのイオン、励起種などの活性種を生成する。反応ガスとしては、Ar単体、CF、N単体、O単体、OとNとの混合ガスなどを使用することができる。
このプラズマ処理により、中間水晶板2の下面及び下側基板4の上面は、前記反応ガス活性種に曝露されて一様に清浄化かつ活性化される。即ち、中間水晶板2下面の金属接合膜30,31及び下側基板4上面の前記金属薄膜は、その表面から有機物、汚染物やゴミなどがプラズマ中に含まれるイオンによりエッチングされて除去され、更にプラズマ中のラジカルによって直接接合しやすい表面状態に改質される。
前記プラズマ処理は、上述したスSWP型RIE方式以外に、大気圧プラズマ法などにより行うこともできる。別の実施例では、プラズマ処理に代えて、イオンビームを照射することにより前記各金属薄膜を表面活性化することができる。このイオンビーム処理は、Arなどの不活性ガスを用いた公知の方法で行われ、例えば1.33×10−6Pa程度の真空雰囲気内でArイオンビームを前記接合面に照射する。
表面活性化処理した中間水晶板2と下側基板4とを、図3(A)に示すように位置合わせして重ねて接合する。この接合は、前記中間水晶板と下側基板とを単に貼り合わせるだけでも良く、又は後の工程で上側基板3を接合するときよりも弱い力で加圧することにより行う。
次に、この状態で、水晶振動片5の周波数を測定し、目標の周波数又は周波数範囲に合わせて周波数を調整する(図3(B))。周波数調整は、イオンビームやレーザ光等を照射するドライエッチングにより励振電極7の電極膜を部分的に削除し、又は導電材料を蒸着等により付着させることによって行う。
次に、図3(C)に示すように、水晶振動片5の励振電極7の上に電極カバー35を載置する。電極カバー35は、励振電極7を完全に覆うように少なくともそれと同一の平面寸法及び形状に、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、ソーダガラス等のガラス材料や水晶の薄板で形成される。この状態で、中間水晶板2の上面を、図3(A)に関して上述したと同様にプラズマ処理する。このプラズマ処理により、電極カバー35で覆われた励振電極7はプラズマ照射を受けないので、水晶振動片5の周波数をシフトさせることなく、中間水晶板2の外枠6上面の金属接合膜29を一様に清浄化かつ活性化して、直接接合しやすい表面状態に改質することができる。
次に、電極カバー35を励振電極7上から取り外し、図3(D)に示すように、中間水晶板2の上に上側基板3を位置合わせして重ねて接合する。本実施例において、上側基板3は、下側基板4と同様に水晶で形成され、又はガラス材料で形成することもできる。上側基板3との接合は、中間水晶板2と下側基板4との接合と同様に前記中間水晶板と上側基板とを単に貼り合わせて又は弱い力で加圧して一体に積層した後、上下から強い押圧力を加えて、前記中間水晶板と上側及び下側基板の各接合面間を強固にかつ気密に接合する。このとき、200℃程度の比較的低温に加熱した状態で加圧すると、より良好に接合することができる。この接合工程は、大気圧雰囲気内でも真空内でも行うことができる。また、上記実施例とは逆の順に、先に中間水晶板2と上側基板3とを接合し、その後に下側基板4を接合することもできる。
上側基板3及び下側基板4を中間水晶板と同じ水晶材料で形成した場合、それらは互いに結晶面方位が同一となるように形成しかつ接合する。このように結晶面方位を合せることにより、それらの接合状態をより良好に維持することができる。
電極カバー35は、上述した平坦なガラス板以外のものに変形することができる。例えば、図3の電極カバー35の上面に、中間水晶板2下面の前記金属接合膜と同種の材料からなる金属膜を形成することができる。これにより、プラズマ照射で前記電極カバーの表面から除去された物質が、周囲に飛散して中間水晶板2上面の金属接合膜29に付着しても、拡散接合に与える影響が少なく、接合強度の低下を抑制することができる。また、前記電極カバーの下面周縁に下向きの突起を形成することができる。これにより、電極カバー下面との直接接触を減らし、該下面からの汚れやゴミ等による励振電極7表面の汚染を防止し、水晶振動片5の周波数特性に影響を及ぼす虞を排除することができる。
次に、本発明の方法を利用して、図7の水晶振動子を多数個一括して製造する工程を説明する。先ず、図4に示すように、複数の図7の中間水晶板2を縦及び横方向に連続して配置した大型の中間水晶ウエハ40を準備する。各中間水晶板2の水晶振動片5及び外枠6の形状は、図1に関連して説明したと同様に、水晶ウエハをフォトエッチングすることにより形成する。各水晶振動片5及び外枠6の表面には、電極材料を蒸着、スパッタリングなどして電極膜を成膜しかつこれをパターニングすることにより、前記励振電極、配線膜及び導電金属薄膜を形成する。
隣接する中間水晶板2の外枠6上面及び下面に形成される導電金属薄膜は、互いに連続して中間水晶ウエハ40上に成膜する。これにより、中間水晶ウエハ40全体を一度に電解めっきすることができる。中間水晶ウエハ40の両面には、各外枠6の上面及び下面の前記導電金属薄膜を露出させ、かつ各水晶振動片5の前記励振電極を完全に覆うように、レジスト膜をパターニングする。この状態で、中間水晶ウエハ40全体に電解めっきを行い、露出している前記電極膜上にめっき膜を積層して、所望の膜厚を有する前記金属接合膜を形成する。電解めっき後、中間水晶ウエハ40は前記レジスト膜を完全に剥離し、洗浄する。
これと並行して、複数の図9の上側基板3を縦及び横方向に連続して配置した大型の上側水晶ウエハ41を準備する。上側水晶ウエハ41には、各上側基板3下面の金属薄膜14に対応する金属薄膜(図示せず)が、蒸着、スパッタリングなどにより中間水晶ウエハ40との対向面に形成される。
同様にして、複数の図10の下側基板4を縦及び横方向に連続して配置した大型の上側水晶ウエハ42を準備する。下側水晶ウエハ42には、各下側基板4上面の金属薄膜14に対応する金属薄膜43が、蒸着、スパッタリングなどにより中間水晶ウエハ40との対向面に形成される。更に下側水晶ウエハ42には、縦及び横方向に直交する下側基板4の外郭線の交点にそれぞれ円形貫通孔44が形成される。また、下側水晶ウエハ42の下面には、導電材料を成膜しかつパターニングして下側基板4下面の外部電極19,20が形成される。
次に、中間水晶ウエハ40の下面及び下側水晶ウエハ42の上面をプラズマ処理して、それらの接合面を一様に清浄化、表面活性化する。このプラズマ処理は、図3の実施例と同様に、ウエハ等の大面積を処理するのに適した公知のSWP型RIE方式のプラズマ処理装置を用いて行う。このプラズマ処理により、前記中間及び下側水晶ウエハは、それらの接合面から有機物、汚染物やゴミ等がエッチングされて除去され、直接接合しやすい表面状態に改質される。前記プラズマ処理は、大気圧プラズマ法などにより行うこともできる。更に別の実施例では、プラズマ処理に代えて、イオンビームの照射により前記各接合面を表面活性化することができる。
表面活性化処理した中間水晶ウエハ40と下側水晶ウエハ42とは、図5(A)に示すように貼り合わせて接合する。この接合は、これらウエハを単に貼り合わせ、又は後の工程で上側水晶ウエハ41を接合するときよりも弱い力で加圧することにより行う。
次に、図5(B)に示すように、トレー45の各凹所46にそれぞれ図3(C)の電極カバー35を配置する。凹所46は、中間水晶ウエハ40の各励振電極7の位置に合わせてトレー45上面に配列されている。接合した図5(A)の水晶ウエハ40,42をトレー45の上に、中間水晶ウエハ40を下にして、各励振電極7を電極カバー35に位置合わせして重ね合わせる。そして、これらを上下反転し、中間水晶ウエハ40の上から前記トレーを取り外すと、図5(C)に示すように、中間水晶ウエハ40の各励振電極7上に電極カバー35が正確に配置される。
この図5(B)の状態で、中間水晶ウエハ40の上面をプラズマ処理する。このプラズマ処理により、電極カバー35で覆われた各励振電極7をプラズマ照射することなく、各中間水晶板2の外枠6上面の金属接合膜29を一様に清浄化かつ活性化して、直接接合しやすい表面状態に改質することができる。
次に、電極カバー35を中間水晶ウエハ40から取り外し、図5(D)に示すように、前記中間水晶ウエハ上に上側水晶ウエハ41を位置合わせして重ねて接合する。この接合は、中間水晶ウエハ40と下側水晶ウエハ42との接合と同様に前記中間水晶ウエハと上側水晶ウエハとを単に貼り合わせて又は弱い力で加圧して一体に積層した後、その上下面に強い押圧力を一様に加えて、接合面間を強固にかつ気密に接合する。このとき、約200℃程度の比較的低温に加熱した状態で加圧すると、より良好に接合することができる。また、この接合工程は、大気圧雰囲気内でも真空内でも同様に行うことができる。
最後に、このようにして接合された水晶ウエハ積層体47を、図5(E)に示すように水晶振動子の外郭に対応して縦横に直交する切断線48に沿って、ダイシングなどにより切断分割して個片化する。個片化後に、各下側基板4の欠け21,22の内面に導電膜を形成し、前記下側基板下面の外部電極19,20と中間水晶板2下面の導電金属薄膜10,13とを電気的に接続する。これにより、図7に示す水晶振動子1が完成する。別の実施例では、下側基板4底面の前記外部電極を、ダイシング前にウエハ積層体の状態でスパッタなどにより形成でき、それにより工程を簡単化することができる。
本発明によれば、中間水晶ウエハ40の各水晶振動片5の周波数を、ウエハの状態で個別に測定することができる。この場合、中間水晶ウエハ40は、図6(A)及び(B)に示すように、切断線48に沿ってダイシングソーの切断幅に対応した部分49、50の前記導電金属薄膜を剥離して、水晶素面を露出させる。これにより、各水晶振動片5の励振電極が隣接する水晶振動片から電気的に分離独立するので、ウエハ状態のままで水晶振動片毎に周波数を測定しかつ調整することが可能になる。周波数の調整は、イオンビームやレーザ光等を照射するドライエッチングなどで励振電極膜を部分的に削除することにより、又は電極材料を蒸着、スパッタリングなどで付着させることにより行う。
これら部分49、50からの前記導電金属薄膜の剥離は、前記電解めっきにより中間水晶ウエハ40全体にめっき膜を形成した後に行う。更に、部分49、50は、前記電解めっきを行う際に、各水晶振動片の励振電極と同様にレジスト膜を形成することにより、前記導電金属薄膜上にめっき膜が形成されないようにするのが好ましい。
また、本実施例のようにAu等の軟質材料からなるめっき膜は、中間水晶ウエハ40のような平滑面に積層するため、上側及び下側水晶ウエハを接合した後も、ダイシング等で切断すると切断面から界面剥離し易く、その結果良好な接合状態を維持できなくなる虞がある。更に切断部分のめっき膜が切断面に沿ってきれいに切断しきれずに、ダイシングソーにより接合面間に押し込まれて接合不良を引き起こしたり、図8に示す水晶素面領域16に延展して、その両側の金属接合膜間に電気的短絡を生じる虞がある。これらの不都合も、図6のように前記導電金属薄膜を除去した部分49、50を設けることによって、事前に防止される。
更に、図6の中間水晶ウエハ40は、上側又は下側水晶ウエハ41,42を接合した状態で、各水晶振動片5の周波数を個別に測定し、調整することができる。この場合、上側及び下側水晶ウエハ41,42は、各水晶振動子について上側及び下側基板3,4の金属薄膜14,15,17を、切断線48に沿ってダイシングの切断幅だけ除くようにパターニングする。これにより、各水晶振動片の励振電極を隣接する水晶振動片から電気的に分離独立させることができる。
また、図5の実施例では、中間水晶ウエハ40と下側水晶ウエハ42とを先に接合したが、別の実施例では、中間水晶ウエハ40と上側水晶ウエハ41とを先に接合し、その後に下側水晶ウエハ42を接合してウエハ積層体47にすることができる。中間水晶ウエハ40と上側水晶ウエハ41とを先に接合した場合には、中間水晶ウエハ40の下面側に各水晶振動片5下面の金属接合膜30,31が露出するので、これらにそれぞれプローブを接触させることによって周波数の測定をより簡単に行うことができる。周波数調整は、同様にイオンビームやレーザ光等の照射による励振電極膜の部分的な削除により、又は蒸着やスパッタリング等による導電材料の付着により行う。この周波数調整により、所望の周波数又は周波数範囲により高精度に合わせ込むことができる。
また、別の実施例では、中間水晶板を平板で形成しかつ上側及び下側基板の中間水晶板との対向面にそれぞれ凹部を形成し、水晶振動片を収容するキャビティを画定した構造の水晶振動子についても、本発明を適用することができる。更に、中間水晶板の外枠を水晶振動片よりもその上面側又は下面側で厚くし、上側又は下側基板の一方を平板で形成しかつ他方の中間水晶板との対向面に凹部を形成し、水晶振動片を収容するキャビティを画定した構造の水晶振動子についても、同様に本発明を適用することができる。
更に別の実施例では、水晶振動片をその全周に亘って外枠と一体に結合した構造の中間水晶板についても、本発明を同様に適用することができる。その場合、電解めっきにより外枠上面及び下面に金属接合膜を形成する前に、図2(B)と同様に、下地膜となる導電金属薄膜の縁部にレジスト膜をパターニングすることが好ましい。
以上、本発明の好適実施例について詳細に説明したが、当業者に明らかなように、本発明はその技術的範囲内において上記実施例に様々な変更・変形を加えて実施することができる。例えば、本発明は、音叉型圧電振動子についても同様に適用することができる。また、前記中間水晶板は、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウムなどの他の様々な公知の圧電材料で形成することができる。
(A)〜(E)図は、本発明の方法を適用して中間水晶板を製造する過程を工程順に示す断面図。 (A)図は図1(C)における中間水晶板の平面図、(B)図はそのII−II線における部分拡大断面図。 (A)〜(D)図は、本発明の方法により水晶振動子を製造する過程を工程順に示す断面図。 本発明の方法による水晶振動子の製造工程において一体に貼り合わせる3枚の水晶ウエハを示す概略斜視図。 (A)〜(E)図は、本発明の方法により3枚の水晶ウエハを接合する過程を工程順に示す概略図。 (A)図は中間水晶ウエハの部分拡大平面図、(B)図はそのVI−VI線における縦断面図 (A)図は従来の水晶振動子を示す側面図、(B)図はその縦断面図、(C)図はその底面図。 (A)図は図7の中間水晶板の上面図、(B)図はその下面図。 図7の上側水晶基板の下面図。 図7の下側水晶基板の上面図。
符号の説明
1…水晶振動子、2…中間水晶板、3…上側基板、4…下側基板、5…水晶振動片、5a…基端部、6…外枠、7,8…励振電極、7a,8a…配線膜、9,10,13…導電金属薄膜、11…スルーホール、12,16…領域、14,17…金属薄膜、19,20…外部電極、21,22…欠け、23…水晶素板、23a…振動部、23…外枠部、24,25…レジスト膜、26〜28…めっき膜、29〜31…金属接合膜、32…Cr膜、33…Au膜、34…レジスト、35…電極カバー、40…中間水晶ウエハ、41…上側水晶ウエハ、42…下側水晶ウエハ、44…貫通孔、45…トレー、46…凹所、47…ウエハ積層体、48…切断線、49,50…部分。

Claims (10)

  1. 圧電振動片と外枠とを一体に結合しかつ前記外枠の上面及び下面に金属接合膜を有する中間圧電板を形成する工程と、
    前記外枠の下面との接合面に金属薄膜を有する下側基板を形成する工程と、
    前記外枠の上面との接合面に金属薄膜を有する上側基板を形成する工程と、
    前記中間圧電板の前記外枠上面及び下面の前記金属接合膜を表面活性化する工程と、
    前記上記基板及び前記下側基板の各前記金属薄膜を表面活性化する工程と、
    前記下側基板及び上側基板を前記中間圧電板に前記外枠において接合し、前記中間圧電板と前記上側基板及び下側基板との間に画定されるキャビティ内に前記圧電振動片を気密に封止する工程とを有し、
    前記中間圧電板と前記上側基板及び下側基板とが、前記外枠上面及び下面の表面活性化した前記金属接合膜と前記上側基板及び下側基板の表面活性化した前記金属薄膜との間で拡散接合により接合され、
    前記中間圧電板を形成する前記工程が、前記中間圧電板の外形を有する圧電素板を形成し、前記圧電素板の表面に電極膜をパターニングして、前記圧電振動片の励振電極及び前記金属接合膜の下地膜を形成し、前記下地膜を前記外枠上面及び下面に露出させつつ前記励振電極を完全に覆うようにレジスト膜をパターニングし、前記レジスト膜をマスクとする電解めっきにより前記下地膜上にめっき膜を積層して前記金属接合膜を形成し、前記レジスト膜を除去する工程からなることを特徴とする圧電振動子の製造方法。
  2. 前記下側基板及び上側基板を前記中間圧電板に接合する工程が、前記下側基板又は上側基板の一方を前記中間圧電板に接合し、前記中間圧電板の前記圧電振動片の周波数を調整した後、前記下側基板又は上側基板の他方を前記中間圧電板に接合する工程からなることを特徴とする請求項1に記載の圧電振動子の製造方法。
  3. 前記中間圧電板の外形を有する複数の圧電素板を中間圧電ウエハに形成し、前記各圧電素板の表面に電極膜をパターニングして、前記圧電振動片の励振電極及び前記金属接合膜の下地膜を形成し、前記各下地膜を前記外枠上面及び下面に露出させつつ前記各励振電極を完全に覆うように前記レジスト膜をパターニングし、電解めっきにより前記各下地膜上に前記めっき膜を積層して前記各金属接合膜を形成することにより、複数の前記中間圧電板を前記中間圧電ウエハに形成し、
    複数の前記上側基板を上側ウエハに前記中間圧電ウエハの前記各中間圧電板に対応するように配置して形成し、
    複数の前記下側基板を下側ウエハに前記中間圧電ウエハの前記各中間圧電板に対応するように配置して形成し、
    前記中間圧電ウエハの前記各中間圧電板の前記外枠上面及び下面の前記金属接合膜を表面活性化し、
    前記上側ウエハの前記上側基板及び前記下側ウエハの前記下側基板の各前記金属薄膜を表面活性化し、
    前記下側ウエハ及び上側ウエハを前記中間圧電ウエハに重ねて一体に接合することにより、前記各中間圧電板と対応する前記各上側及び下側基板とが、前記各外枠上面及び下面の表面活性化した前記金属接合膜と前記各上側及び下側基板の表面活性化した前記金属薄膜との間で拡散接合により接合され、
    接合した前記ウエハの積層体を切断して複数の圧電振動子を個片化する工程を有することを特徴とする請求項1に記載の圧電振動子の製造方法。
  4. 複数の前記中間圧電板を前記中間圧電ウエハに形成する工程において、隣接する前記中間圧電板の前記外枠上面及び下面の前記下地膜を互いに連続して前記中間圧電ウエハ上に形成し、前記下地膜上に前記レジスト膜が、前記ウエハ積層体を切断するための切断線に沿ってその切断幅にパターニングされ、前記めっき膜の積層後に、前記切断線から前記レジスト膜を除去しかつその下側の前記下地膜を剥離し、
    前記下側ウエハ及び上側ウエハを前記中間圧電ウエハに接合する工程が、前記下側ウエハ又は上側ウエハの一方を前記中間圧電ウエハに接合し、前記中間圧電ウエハの前記各中間圧電板の前記圧電振動片の周波数を個々に調整した後、前記下側ウエハ又は上側ウエハの他方を前記中間圧電ウエハに接合する工程からなることを特徴とする請求項3に記載の圧電振動子の製造方法。
  5. 前記レジスト膜が更に前記励振電極以外の前記電極膜の縁部を覆うようにパターニングされることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の圧電振動子の製造方法。
  6. 前記めっき膜がAuからなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の圧電振動子の製造方法。
  7. 前記中間圧電板が水晶からなることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の圧電振動子の製造方法。
  8. 前記中間圧電板、前記上側基板及び前記下側基板が水晶からなり、かつそれらを互いに同じ結晶面方位で接合することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の圧電振動子の製造方法。
  9. 前記圧電振動片が厚みすべり振動モードの振動片であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の圧電振動子の製造方法。
  10. 前記圧電振動片が音叉型の振動片であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の圧電振動子の製造方法。
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