JP2010153237A - 安全弁装置及び電池 - Google Patents

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恭章 羽田
Kaoru Kajita
薫 梶田
Shinji Hamada
真治 浜田
Toyohiko Eto
豊彦 江藤
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Abstract

【課題】開弁圧の変動を抑制することができる安全弁装置、及び、この安全弁装置を備えた電池を提供する。
【解決手段】電池ケース102のガス排出孔122の周囲部(固定部材124)にシール面115を密着させてガス排出孔122を封止する弁体190と、弁体190をその軸線方向Yに押圧してシール面115をガス排出孔122の周囲部(固定部材124)に密着させるコイルバネ160と、弁体190及びコイルバネ160を収容する筒状の安全弁ケース140と、を備える安全弁装置101であって、安全弁ケース140は、弁体190が軸線方向Yに直交する直交方向に動くのを制限し、且つ、弁体190が軸線方向Yに動くのを案内するケース側壁部146を備える安全弁装置101である。
【選択図】図2

Description

本発明は、安全弁装置、及び、これを備える電池に関する。
近年、電池の安全弁装置として、様々なものが提案されている(例えば、特許文献1,特許文献2参照)。安全弁装置は、電池ケースの内圧が所定の開弁圧を上回ったときに、弁体によるガス排出孔の封止を解放して、電池ケース内のガスを外部に排出させて、電池ケースの内圧の過昇圧を防止するものである。
特開2006−19171号 特開2006−40626号
特許文献1には、電池ケースのガス排出孔の周囲部にシール面を密着させてガス排出孔を封止する弁体(弁部材及び包囲部材)と、弁体をその軸線方向に押圧してシール面をガス排出孔の周囲部に密着させるコイルバネと、弁体及びコイルバネを収容する安全弁ケースであって弁体の軸線方向に延びる筒状の安全弁ケースと、を備える安全弁装置が開示されている。
特許文献2には、電池ケースのガス排出孔を閉塞する位置に配置されたゴム(弁体)と、弁体をガス排出孔側に押圧するコイルバネと、弁体及びコイルバネを収容する安全包囲部材(安全弁ケース)と、を備える第2安全弁(安全弁装置)が開示されている。
特許文献1,2に開示されている安全弁装置を電池ケースに取り付けるとき、安全弁ケース内で、弁体がその軸線方向に直交する直交方向(以下、単に直交方向ともいう)に大きく動くことがある。このため、弁体の中心軸とガス排出孔の中心軸とが直交方向に大きく位置ズレ(以下、単に軸ズレともいう)することがあった。
さらに、安全弁装置を取り付けた電池の使用時においても、弁体が直交方向に大きく動いて、弁体の中心軸とガス排出孔の中心軸とが直交方向に大きく位置ズレすることがあった。例えば、一旦開弁(弁体のシール面がガス排出孔の周囲部から離間してガス排出孔の封止を解放し、電池ケース内のガスを外部に排出)してから復帰(再び、弁体でガス排出孔を封止)するまでの間に、弁体が直交方向に大きく動いてしまい、復帰状態において、弁体がガス排出孔から大きく軸ズレすることがあった。
このように、弁体の中心軸とガス排出孔の中心軸とが直交方向に大きく位置ズレすることで、開弁圧が変動する(実際の開弁圧が、予め設定した開弁圧より高くなったりあるいは低くなったりする)ことがあった。
また、特許文献1,2に開示されている安全弁装置では、開弁時(弁体のシール面がガス排出孔の周囲部から離間するとき)に、弁体がその軸線方向に対し傾いた方向(斜め上方)に動くことがある。この場合には、設定した開弁圧よりも低い内圧で、弁体のシール面の一部のみがガス排出孔の周囲部から離間して、その一部の隙間から電池ケース内のガスが外部に排出されることがあった。このように、開弁圧が変動することもあった。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、開弁圧の変動を抑制することができる安全弁装置、及び、この安全弁装置を備えた電池を提供することを目的とする。
その解決手段は、シール面を有する弁体であって、電池ケースのガス排出孔の周囲部に上記シール面を密着させて上記ガス排出孔を封止する弁体と、上記弁体をその軸線方向に押圧して、上記シール面を上記ガス排出孔の上記周囲部に密着させるコイルバネと、上記弁体及び上記コイルバネを収容する筒状の安全弁ケースと、を備える安全弁装置であって、上記弁体及び上記安全弁ケースの少なくともいずれかは、上記弁体が上記軸線方向に直交する直交方向に動くのを制限し、且つ、上記弁体が上記軸線方向に動くのを案内する壁部を有する安全弁装置である。
本発明の安全弁装置では、弁体及び安全弁ケースの少なくともいずれかが、弁体がその軸線方向に直交する直交方向に動くのを制限する壁部を備えている。すなわち、弁体及び安全弁ケースの少なくとも一方に、弁体がその軸線方向に直交する直交方向に動くのを制限する壁部を設けている。具体的には、(1)弁体が上記壁部を有する場合、(2)安全弁ケースが上記壁部を有する場合、(3)弁体と安全弁ケースの両方が上記壁部を有する場合、の3通りのパターンがある。
従って、安全弁装置を電池ケースに取り付けるときに、安全弁ケース内で、弁体がその軸線方向に直交する直交方向(以下、単に直交方向ともいう)に動くのを制限することができる。従って、弁体の中心軸とガス排出孔の中心軸とを一致させるように安全弁装置を電池ケースに取り付けたときに、安全弁ケース内で弁体が直交方向に動いて、弁体の中心軸とガス排出孔の中心軸とが位置ズレするのを抑制することができる。さらには、電池の使用時においても、弁体の中心軸とガス排出孔の中心軸との位置ズレを抑制することができる。
さらに、この壁部は、弁体がその軸線方向に動くのを案内する。すなわち、この壁部は、弁体の開弁時及び復帰時に、弁体が軸線方向に動くように弁体を案内する。従って、開弁時(弁体のシール面がガス排出孔の周囲部から離間するとき)には、弁体がその軸線方向に動くように案内されるので、弁体に対するコイルバネの押圧力を、弁体のシール面にほぼ均一に作用させることができる。これにより、開弁時に、弁体がその軸線方向に対し傾いた方向(斜め上方)に動くのを抑制できる。さらに、復帰時(ガス排出後、再び、弁体でガス排出孔を封止するとき)にも、弁体がその軸線方向に動くように案内されるので、弁体の中心軸とガス排出孔の中心軸とが位置ズレするのを抑制することができる。
以上より、本発明の安全弁装置によれば、開弁圧の変動を抑制することができる。
なお、弁体としては、例えば、シール面を有するゴム製の弁部材と、この弁部材を包囲する金属製の包囲部材とを備える弁体を挙げることができる。また、シール面を有するゴム製の弁部材(例えば、円柱状の弁部材)のみからなる弁体としても良い。
さらに、上記の安全弁装置であって、前記弁体は、前記軸線方向に延びる外周面を有し、前記安全弁ケースは、前記壁部であるケース側壁部であって、上記弁体の上記外周面に沿って上記軸線方向に延びるケース側壁部を有する安全弁装置とすると良い。
本発明の安全弁装置では、安全弁ケースが、弁体の外周面に沿って弁体の軸線方向に延びる壁部(ケース側壁部)を有している。これにより、弁体の中心軸とガス排出孔の中心軸との位置ズレを抑制することができる。さらに、開弁時に、弁体がその軸線方向に対し傾いた方向(斜め上方)に動くのを抑制できる。従って、開弁圧の変動を適切に抑制することができる。
なお、ケース側壁部としては、例えば、弁体の外周面の周方向全体にわたって弁体の外周を取り囲む筒状壁部(弁体が円筒状または円柱状であるときは、円筒状壁部)を挙げることができる。また、複数の壁部が弁体の外周面に沿って等間隔で並んだもの(例えば、筒状壁部を周方向に分割した形態の複数の壁部)を、ケース側壁部としても良い。
さらに、上記の安全弁装置であって、前記ケース側壁部に含まれる2つの部位であって前記弁体の中心軸を挟んで前記直交方向に向かい合う2つの部位をケース側第1部位及びケース側第2部位としたとき、上記ケース側第1部位と上記弁体の前記外周面との上記直交方向にかかる間隙寸法B(mm)と、上記ケース側第2部位と上記弁体の上記外周面との上記直交方向にかかる間隙寸法C(mm)とが、0.05≦B+C≦0.2の関係を満たす安全弁装置とすると良い。
換言すれば、前記の安全弁装置であって、前記安全弁装置を前記弁体の中心軸を含む位置で前記軸線方向に切断した切断面であって、上記中心軸を挟んで前記ケース側壁部の断面が2つ現れる切断面において、上記ケース側壁部の上記断面のうち一方の断面にかかる上記ケース側壁部と上記弁体の前記外周面との前記直交方向にかかる間隙寸法B(mm)と、上記ケース側壁部の上記断面のうち他方の断面にかかる上記ケース側壁部と上記弁体の上記外周面との前記直交方向にかかる間隙寸法C(mm)とが、0.05≦B+C≦0.2の関係を満たす安全弁装置とすると良い。
本発明の安全弁装置では、ケース側第1部位と弁体の外周面との直交方向にかかる間隙寸法B(mm)と、ケース側第2部位と弁体の外周面との直交方向にかかる間隙寸法C(mm)とが、0.05≦B+C≦0.2の関係を満たしている。換言すれば、安全弁装置の上記切断面において、一方の断面にかかるケース側壁部と弁体の外周面との直交方向(軸線方向に直交する方向)にかかる間隙寸法B(mm)と、他方の断面にかかるケース側壁部と弁体の外周面との直交方向にかかる間隙寸法C(mm)とが、0.05≦B+C≦0.2の関係を満たしている。
B+Cを0.2mm以下とすることで、弁体が直交方向に動く移動量を0.2mm以下に抑制することができる。このように、弁体の直交方向への移動量を小さくすることで、弁体の中心軸とガス排出孔の中心軸とが直交方向に位置ズレするのを確実に抑制することができる。さらに、開弁時(弁体のシール面がガス排出孔の周囲部から離間するとき)に、弁体がその軸線方向に対し傾いた方向(斜め上方)に動くのを確実に抑制できる。従って、開弁圧の変動を確実に抑制することができる。
また、B+Cを0.05mm以上とすることで、軸線方向への弁体の動き(開弁動作及び復帰動作)をスムーズにすることができる。
さらに、上記いずれかの安全弁装置であって、前記安全弁ケースは、前記軸線方向に延びる内周面を有し、前記弁体は、ゴムからなり前記シール面を有する弁部材と、上記弁部材を包囲する包囲部材と、を備え、上記包囲部材は、前記壁部である弁体側壁部であって、上記安全弁ケースの上記内周面に沿って上記軸線方向に延びる弁体側壁部を有する安全弁装置とすると良い。
本発明の安全弁装置では、弁体の包囲部材が、安全弁ケースの内周面に沿って軸線方向に延びる壁部(弁体側壁部)を有している。これにより、開弁圧の変動を適切に抑制することができる。
なお、弁体側壁部としては、例えば、安全弁ケースの内周面の周方向全体にわたった筒状壁部(安全弁ケースが円筒状であるときは、円筒状壁部)を挙げることができる。また、複数の壁部が安全弁ケースの内周面に沿って等間隔で並んだもの(例えば、筒状壁部を周方向に分割した形態の複数の壁部)を、弁体側壁部としても良い。
さらに、上記の安全弁装置であって、前記弁体側壁部に含まれる2つの部位であって前記弁体の中心軸を挟んで前記直交方向に向かい合う2つの部位を弁体側第1部位及び弁体側第2部位としたとき、上記弁体側第1部位と前記安全弁ケースの前記内周面との上記直交方向にかかる間隙寸法D(mm)と、上記弁体側第2部位と上記安全弁ケースの上記内周面との上記直交方向にかかる間隙寸法E(mm)とが、0.05≦D+E≦0.2の関係を満たす安全弁装置とすると良い。
換言すれば、前記の安全弁装置であって、前記安全弁装置を前記弁体の中心軸を含む位置で前記軸線方向に切断した切断面であって、上記中心軸を挟んで前記弁体側壁部の断面が2つ現れる切断面において、上記弁体側壁部の上記断面のうち一方の断面にかかる上記弁体側壁部と前記安全弁ケースの前記内周面との前記直交方向にかかる間隙寸法D(mm)と、上記弁体側壁部の上記断面のうち他方の断面にかかる上記弁体側壁部と上記安全弁ケースの上記内周面との前記直交方向にかかる間隙寸法E(mm)とが、0.05≦D+E≦0.2の関係を満たす安全弁装置とすると良い。
本発明の安全弁装置では、弁体側第1部位と安全弁ケースの内周面との直交方向にかかる間隙寸法D(mm)と、弁体側第2部位と安全弁ケースの内周面との直交方向にかかる間隙寸法E(mm)とが、0.05≦D+E≦0.2の関係を満たしている。換言すれば、安全弁装置の上記切断面において、一方の断面にかかる弁体側壁部と安全弁ケースの内周面との直交方向にかかる間隙寸法D(mm)と、他方の断面にかかる弁体側壁部と安全弁ケースの内周面との直交方向にかかる間隙寸法E(mm)とが、0.05≦D+E≦0.2の関係を満たしている。
D+Eを0.2mm以下とすることで、弁体が直交方向に動く移動量を0.2mm以下に抑制することができる。このように、弁体の直交方向への移動量を小さくすることで、弁体の中心軸とガス排出孔の中心軸とが直交方向に位置ズレするのを確実に抑制することができる。さらに、開弁時(弁体のシール面がガス排出孔の周囲部から離間するとき)に、弁体がその軸線方向に対し傾いた方向(斜め上方)に動くのを確実に抑制できる。従って、開弁圧の変動を確実に抑制することができる。
また、D+Eを0.05mm以上とすることで、軸線方向への弁体の動き(開弁動作及び復帰動作)をスムーズにすることができる。
他の解決手段は、上記いずれかの安全弁装置を備える電池である。
開弁圧が大きく変動する安全弁装置を備える電池では、次のような不具合が生じることがある。具体的には、例えば、電池ケースの内圧が所定値(予め設定した開弁圧)を上回っても開弁しない場合は、電池ケースの内圧の過昇圧により、電池ケースが破裂等する虞がある。反対に、電池ケースの内圧が所定値(予め設定した開弁圧)に達していないにも拘わらず開弁してしまう場合は、必要以上に電池ケース内のガスが外部に排出されることで、電池の性能を低下させる虞がある。
これに対し、本発明の電池は、前述の安全弁装置を備える。すなわち、本発明の電池は、開弁圧の変動が抑制された安全弁装置を備えている。これにより、電池ケースの内圧が所定値(予め設定した開弁圧)を上回ったときは、適切に、電池ケース内のガスを外部に排出して、電池ケースの内圧の過昇圧を防止することができる。また、電池ケースの内圧が所定値(予め設定した開弁圧)に達していないにも拘わらず、開弁してしまい、電池ケース内のガスが外部に排出されてしまうのを抑制することができる。
次に、本発明の実施形態(実施例1〜3)について、図面を参照しつつ説明する。
(実施例1)
実施例1の電池100は、図1に示すように、電池ケース102と、安全弁装置101と、電池ケース102(電槽130)内に配置された電極体150及び電解液(図示しない)とを備える角形密閉式ニッケル水素蓄電池である。
電極体150は、正極板151と負極板152と袋状のセパレータ153とを備えている。このうち、正極板151は袋状のセパレータ153内に挿入されており、セパレータ153内に挿入された正極板151と、負極板152とが交互に積層されている。正極板151は、図示しない正極集電体に接続されており、負極板152は、図示しない負極集電体に接続されている。
正極板151としては、例えば、水酸化ニッケルを含む活物質と、発泡ニッケルなどの活物質支持体とを備える電極板を用いることができる。負極板152としては、例えば、水素吸蔵合金を負極構成材として含む電極板を用いることができる。セパレータ153としては、例えば、親水化処理された合成繊維からなる不織布を用いることができる。電解液としては、例えば、KOHを含む比重1.2〜1.4のアルカリ水溶液を用いることができる。
電池ケース102は、封口板120及び電槽130を有している。このうち、電槽130は、金属(具体的には、ニッケルめっき鋼板)からなり、矩形箱形状を有している。封口板120は、金属(具体的には、ニッケルめっき鋼板)からなり、矩形略板形状を有している。この封口板120は、図1に示すように、電槽130の開口端面131上に載置されて全周溶接され、電槽130の開口部132を封止している。これにより、封口板120と電槽130とは、隙間なく一体化して、電池ケース102を構成する。
封口板120には、図2に示すように、円形状の貫通孔120bが形成されている。この貫通孔120bを構成する孔周囲部120cには、電気絶縁性樹脂からなる環状の絶縁部材123と、金属製で環状の固定部材124とが固定されている。固定部材124は、絶縁部材123を、孔周囲部120cに向けて圧縮して固定している。本実施例1では、固定部材124により、電池ケース102の内部と外部とを連通するガス排出孔122が構成されている。また、本実施例1では、固定部材124が、ガス排出孔122の周囲部を構成する。
ところで、本実施例1の電池100では、電池ケース102が負極となるように構成されている。このような電池では、従来、クリープ現象により、電解液が電池ケースの内面を這い上がり、ガス排出孔を通じて外部に漏出することがあった。しかしながら、本実施例1の電池100では、ガス排出孔122を構成する固定部材124と封口板120の孔周囲部120cとの間に、電気絶縁性樹脂からなる絶縁部材123を介在させている。これにより、ガス排出孔122を構成する固定部材124は電気的に絶縁されるので、クリープ現象により、電解液が、ガス排出孔122を通じて外部に漏出するのを防止することができる。
安全弁装置101は、図2に示すように、弁体190とコイルバネ160と台座プレート180と安全弁ケース140とを有している。台座プレート180は、金属(具体的には、ニッケルめっき鋼板)からなり、環状板形状で、封口板120の外面127上に固着されている。
なお、図2は、安全弁装置101を、弁体190の中心軸F1を含む位置で軸線方向Y(弁体190の中心軸F1が延びる方向、図2において上下方向)に切断した切断面を示している。図2では、弁体190の中心軸F1が、安全弁ケース140の中心軸H1、コイルバネ160の中心軸N1、及びガス排出孔122の中心軸G1と一致している。すなわち、弁体190、コイルバネ160、及び安全弁ケース140が、ガス排出孔122に対し同軸に配置されている。
弁体190は、弁部材110と包囲部材170とを有している。このうち、包囲部材170は、金属(具体的には、ニッケルめっき鋼板)からなり、略円環状の鍔部171と、円筒状の側壁部172と、円盤状の天井部174とを有している。このうち、天井部174には、貫通孔174bが形成されている。弁部材110は、ゴム(具体的には、EPDM)からなり、円環状の鍔部111と、円筒状の側壁部112と、円盤状の天井部114とを有し、包囲部材170の内面170bに適合する形状をなしている。この弁部材110は、包囲部材170内に挿入され、封口板120の固定部材124の上に配置されている。なお、弁体190は、軸線方向Yに延びる外周面190b(円筒状の側壁部172の外周面に相当する)を有している。
安全弁ケース140は、金属(具体的には、ニッケルめっき鋼板)からなり、円筒状をなしている。この安全弁ケース140は、弁体190及びコイルバネ160を収容している。安全弁ケース140の天井部144には、弁体190の外周面190bに沿って軸線方向Yに延びる円筒状のケース側壁部146が形成されている。この安全弁ケース140は、台座プレート180上に固着されている。なお、安全弁ケース140の中心軸H1は、ケース側壁部146の中心軸に一致する。
ここで、図2に示すように、ケース側壁部146に含まれる2つの部位であって、弁体190の中心軸F1を挟んで直交方向(軸線方向Yに直交する方向をいう、以下同じ)に向かい合う2つの部位を、ケース側第1部位146b(図2におけるケース側壁部146の2つの断面のうち左側の断面にかかる部位)及びケース側第2部位146c(図2におけるケース側壁部146の2つの断面のうち右側の断面にかかる部位)とする。このとき、ケース側第1部位146bと弁体190の外周面190bとの直交方向(図2において左右方向)にかかる間隙寸法B(mm)と、ケース側第2部位146cと弁体190の外周面190bとの直交方向(図2において左右方向)にかかる間隙寸法C(mm)とが、0.05≦B+C≦0.2の関係を満たす。
このように、本実施例1の安全弁装置101では、ケース側壁部146に含まれるいずれの部位においても、0.05≦B+C≦0.2の関係を満たすように構成されている。換言すれば、中心軸F1を含む位置で軸線方向Yに切断した安全弁装置101のいずれの切断面においても、0.05≦B+C≦0.2の関係を満たす。B+Cを0.2mm以下とすることで、安全弁装置101において、弁体190が直交方向に動く移動量を0.2mm以下に抑制することができる。また、B+Cを0.05mm以上とすることで、軸線方向Yへの弁体190の動き(開弁動作及び復帰動作)をスムーズにすることができる。
なお、本実施例1では、安全弁ケース140のケース側壁部146の内径Kを、包囲部材170の側壁部172の外径Jよりも、0.05mm〜0.2mm大きくすることで、0.05≦B+C≦0.2の関係を満たしている。
コイルバネ160は、図2の下方に進むにしたがって径小となる螺旋形状を有している。このコイルバネ160は、径小端部161が包囲部材170の鍔部171上に載置され、径大端部162が安全弁ケース140の天井部144によって第1軸線方向Y1(図2において下方)に押圧されるようにして、圧縮変形された状態で安全弁ケース140内に配置されている。これにより、包囲部材170の鍔部171と共に弁部材110の鍔部111が、コイルバネ160によって第1軸線方向Y1(図2において下方)に押圧される。このとき、弁部材110の鍔部111は、弾性的に圧縮変形する。従って、弁部材110の鍔部111に位置するシール面115が、封口板120の固定部材124(ガス排出孔122の周囲部)に隙間なく密着する。これにより、弁体190(弁部材110)で、ガス排出孔122を封止することができる。
なお、軸線方向Y(図2において上下方向)のうち、一方の方向を第1軸線方向Y1(図2において下方向)、他方の方向を第2軸線方向Y2(図2において上方向)とする。また、安全弁装置101の開弁圧は、弁体190(弁部材110)でガス排出孔122を封止した状態(図2に示す状態)で、コイルバネ160が弁体190(包囲部材170の鍔部171及び弁部材110の鍔部111)を第1軸線方向Y1(図2において下方)に押圧する弾性力(バネ荷重)に基づいて、予め所定値に設定されている。
このような安全弁装置101は、電池ケース102の内圧が所定値(予め設定した開弁圧)を超えると、電池ケース102内のガス(水素ガス等)を外部に排出し、電池ケース102の内圧の過昇圧を防止する。具体的には、電池ケース102の内圧が上昇して所定値を超えると、電池ケース102内のガスによって弁体190(弁部材110及び包囲部材170)が第2軸線方向Y2(図2において上方)に押圧され、この押圧力によりコイルバネ160がさらに圧縮変形する。これにより、弁部材110のシール面115が固定部材124(ガス排出孔122の周囲部)から離間するので、電池ケース102内のガスは、弁体190の外部に排出された後、弁体190の外周面190bとケース側壁部146との間隙を通じて電池外部に排出される。このようにして、電池ケース102の内圧の過昇圧を防止することができる。
ところで、安全弁装置を電池ケースに取り付けるとき、安全弁ケース内で、弁体が直交方向に大きく動くと、弁体の中心軸とガス排出孔の中心軸とが直交方向に大きく位置ズレする虞がある。さらに、安全弁装置を取り付けた電池の使用時においても、弁体が直交方向に大きく動くと、弁体の中心軸とガス排出孔の中心軸とが直交方向に大きく位置ズレしてしまう。例えば、一旦開弁してから復帰するまでの間に、弁体が直交方向に大きく動いてしまうと、復帰状態において、弁体がガス排出孔から大きく軸ズレする虞がある。このように、弁体の中心軸とガス排出孔の中心軸とが直交方向に大きく位置ズレすると、開弁圧が変動してしまう(実際の開弁圧が、予め設定した開弁圧より高くなったりあるいは低くなったりする)。
また、開弁時(弁体のシール面がガス排出孔の周囲部から離間するとき)に、弁体がその軸線方向に対し傾いた方向(斜め上方)に動くと、設定した開弁圧よりも低い内圧で、弁体のシール面の一部のみがガス排出孔の周囲部から離間して、その一部の隙間から電池ケース内のガスが外部に排出されてしまう。コイルバネ160の中心軸N1が延びる方向(軸線方向Yに一致する)に対し傾いた方向(斜め上方)に、弁体190からの力(圧縮力)がコイルバネ160に作用するからである。
電池ケースの内圧が所定値(予め設定した開弁圧)を上回っても開弁しない場合は、電池ケースの内圧の過昇圧により、電池ケースが破裂等する虞がある。反対に、電池ケースの内圧が所定値(予め設定した開弁圧)に達していないにも拘わらず開弁してしまう場合は、必要以上に電池ケース内のガスが外部に排出されることで、電池の性能を低下させる虞がある。
これに対し、本実施例1の安全弁装置101では、安全弁ケース140に、弁体190の外周面190bに沿って軸線方向Yに延びる円筒状のケース側壁部146を設けている。しかも、前述のように、0.05≦B+C≦0.2の関係を満たすように、ケース側壁部146を設けている。このケース側壁部146は、弁体190が直交方向(軸線方向Yに直交する方向)に動くのを制限(抑制)し、且つ、弁体190が軸線方向Yに動くのを案内する。
具体的には、安全弁ケース140内で弁体190が直交方向に動いたとしても、直ちに、弁体190の外周面190bをケース側壁部146の内周面146dに接触させて、弁体190の直交方向への動きを停止させることができる。詳細には、安全弁ケース140内で弁体190が直交方向に動く移動量を、0.2mm以下に抑制することができる。
このため、安全弁装置101を電池ケース102に取り付けるときに、安全弁ケース140内で、弁体190が直交方向に動くのを制限(移動量を0.2mm以下に抑制)することができる。従って、弁体190の中心軸F1とガス排出孔122の中心軸G1とを一致させるように安全弁装置101を電池ケース102に取り付けたときに、安全弁ケース140内で弁体190が直交方向に動くのを抑制(移動量を0.2mm以下に抑制)することができる。これにより、弁体190の中心軸F1とガス排出孔122の中心軸G1とが直交方向(例えば、図2において左右方向)に位置ズレするのを抑制(位置ズレ量を0.2mm以下に抑制)することができる。さらには、電池100の使用時においても、弁体190の中心軸F1とガス排出孔122の中心軸G1とが直交方向(例えば、図2において左右方向)に位置ズレするのを抑制(位置ズレ量を0.2mm以下に抑制)することができる。
さらに、開弁時(弁体190のシール面115が固定部材124(ガス排出孔122の周囲部)から離間するとき)には、ケース側壁部146によって、弁体190が軸線方向Y(第2軸線方向Y2)に動くように案内される。具体的には、仮に、弁体190が軸線方向Y(第2軸線方向Y2)に対し傾いた方向(図2において斜め上方)に動き出したとしても、直ちに、弁体190の外周面190bをケース側壁部146の内周面146dに接触させて、ケース側壁部146の内周面146dに沿って、弁体190を軸線方向Y(第2軸線方向Y2)に動かすことができる。これにより、開弁時に、弁体190が軸線方向Y(第2軸線方向Y2)に対し傾いた方向(図2において斜め上方)に動くのを抑制して、コイルバネ160をその中心軸N1が延びる方向(軸線方向Yに一致する)に押圧(圧縮)することができる。
また、復帰時(ガス排出後、再び、弁体190でガス排出孔122を封止するとき)にも、ケース側壁部146によって、弁体190が軸線方向Y(第1軸線方向Y1)に動くように案内される。具体的には、仮に、上昇した弁体190が軸線方向Y(第1軸線方向Y1)に対し傾いた方向(図2において斜め下方)に動き出したしても、直ちに、弁体190の外周面190bをケース側壁部146の内周面146dに接触させて、ケース側壁部146の内周面146dに沿って、弁体190を軸線方向Y(第1軸線方向Y1)に動かすことができる。これにより、弁体190の中心軸F1とガス排出孔122の中心軸G1とが直交方向に位置ズレするのを抑制することができる。
以上より、本実施例1の安全弁装置101によれば、開弁圧の変動を抑制することができる。
本実施例1の電池100は、次のようにして製造することができる。
まず、袋状とした複数のセパレータ153内に、それぞれ正極板151を挿入する。次いで、正極板151が挿入された複数のセパレータ153と複数の負極板152とを交互に積層し、電極体150を作成する(図1参照)。その後、この電極体150を電槽130内に挿入した後、正極板151と正極集電体(図示なし)とを接合すると共に、負極板152と負極集電体(図示なし)とを接合する。次いで、別途用意した封口板120を、電槽130の開口端面131上に載置して全周溶接し、電槽130の開口部132を封止する(図1参照)。これにより、封口板120と電槽130とは、隙間なく一体化して、電池ケース102を構成する。次いで、封口板120に形成されているガス排出孔122から、電解液として、比重約1.3のアルカリ水溶液を注液する。
また、これとは別に、安全弁装置101を作製する。具体的には、まず、包囲部材170内に弁部材110を挿入配置して、弁体190を作製する。また、安全弁ケース140の天井部144側にコイルバネ160の径大端部162を向けて、安全弁ケース140内にコイルバネ160を配置する。次いで、包囲部材170の鍔部171をコイルバネ160の径小端部161に当接させるようにして、弁体190を安全弁ケース140内に配置する。このとき、弁体190の中心軸F1を、安全弁ケース140の中心軸H1(ケース側壁部146の中心軸)に一致させるように、弁体190をケース側壁部146の内に挿入する。その後、レーザー溶接により、台座プレート180を、安全弁ケース140の鍔部148に接合する。これにより、安全弁装置101が完成する。
なお、本実施例1では、安全弁ケース140のケース側壁部146の内径Kを、包囲部材170の側壁部172の外径Jよりも、0.05mm〜0.2mm大きくしている。これにより、0.05≦B+C≦0.2の関係を満たすことができる。
次いで、この安全弁装置101を、安全弁ケース140の中心軸H1がガス排出孔122の中心軸G1に一致するように、封口板120の外面127上に載置する。この状態で、レーザー溶接により、安全弁装置101を封口板120(電池ケース102)に接合する。このようにして安全弁装置101を電池ケース102に取り付ける間、前述のように、ケース側壁部146により、安全弁ケース140内で、弁体190が直交方向に動くのを制限(移動量を0.2mm以下に抑制)することができる。これにより、弁体190の中心軸F1とガス排出孔122の中心軸G1とが直交方向に位置ズレするのを抑制(位置ズレ量を0.2mm以下に抑制)することができる。
以上のようにして、本実施例1の電池100を製造することができる。
(実施例2)
実施例2の電池200は、実施例1の電池100と比較して、安全弁装置のみが異なり、その他については同様である。具体的には、本実施例2の電池200は、図1に示すように、実施例1の安全弁装置101に代えて、安全弁装置201を備えている。本実施例2の安全弁装置201は、実施例1の安全弁装置101と比較して、弁体及び安全弁ケースが異なり、その他については同様である。従って、ここでは、実施例1と異なる点を中心に説明し、実施例1と同様な点については説明を省略する。
本実施例2の安全弁ケース240は、図3に示すように、実施例1の安全弁ケース140と比較して、ケース側壁部146を有していない点が異なっている。すなわち、本実施例2の安全弁ケース240は、天井部244には、包囲部材270の側壁部172の外径よりも径大な貫通孔244bが形成されているのみである。なお、安全弁ケース240の側壁部242は、軸線方向Y(弁体290の中心軸F2が延びる方向、図3において上下方向)に延びる内周面240bを有している。
また、本実施例2の弁体290は、図3に示すように、実施例1の弁体190と比較して、包囲部材が異なる。具体的には、本実施例2の包囲部材270は、実施例1の包囲部材170と異なり、円環状の鍔部271に、安全弁ケース240の内周面240bに沿って軸線方向Yに延びる円筒状の弁体側壁部276が形成されている。この弁体側壁部276は、実施例1のケース側壁部146と同様に、弁体290が直交方向(軸線方向Yに直交する方向)に動くのを制限(抑制)し、且つ、弁体290が軸線方向Yに動くのを案内する。
なお、図3は、安全弁装置201を、弁体290の中心軸F2を含む位置で軸線方向Y(弁体290の中心軸F2が延びる方向、図3において上下方向)に切断した切断面を示している。図3では、弁体290の中心軸F2が、安全弁ケース240の中心軸H2、コイルバネ160の中心軸N1、及びガス排出孔122の中心軸G1と一致している。すなわち、弁体290、コイルバネ160、及び安全弁ケース240が、ガス排出孔122に対し同軸に配置されている。
ここで、図3に示すように、弁体側壁部276に含まれる2つの部位であって、弁体290の中心軸F2を挟んで直交方向(軸線方向Yに直交する方向)に向かい合う2つの部位を、弁体側第1部位276b(図3における弁体側壁部276の2つの断面のうち左側の断面にかかる部位)及び弁体側第2部位276c(図3における弁体側壁部276の2つの断面のうち右側の断面にかかる部位)とする。このとき、弁体側第1部位276bと安全弁ケース240の内周面240bとの直交方向(図3において左右方向)にかかる間隙寸法D(mm)と、弁体側第2部位276cと安全弁ケース240の内周面240bとの直交方向(図3において左右方向)にかかる間隙寸法E(mm)とが、0.05≦D+E≦0.2の関係を満たす。
このように、本実施例2の安全弁装置201では、弁体側壁部276に含まれるいずれの部位においても、0.05≦D+E≦0.2の関係を満たすように構成されている。換言すれば、中心軸F2を含む位置で軸線方向Yに切断した安全弁装置201のいずれの切断面においても、0.05≦D+E≦0.2の関係を満たす。D+Eを0.2mm以下とすることで、安全弁装置201において、弁体290が直交方向に動く移動量を0.2mm以下に抑制することができる。また、D+Eを0.05mm以上とすることで、軸線方向Yへの弁体290の動き(開弁動作及び復帰動作)をスムーズにすることができる。
なお、本実施例2では、安全弁ケース240の内周面240bを構成する側壁部242の内径Mを、弁体側壁部276の外径Lよりも、0.05mm〜0.2mm大きくすることで、0.05≦D+E≦0.2の関係を満たしている。
このような本実施例2の安全弁装置201でも、実施例1の安全弁装置101と同様に、安全弁ケース240内で弁体290が直交方向に動いたとしても、直ちに、弁体側壁部276を安全弁ケース240の内周面240bに接触させて、弁体290の直交方向への動きを停止させることができる。
このため、弁体290の中心軸F2とガス排出孔122の中心軸G1とを一致させるように安全弁装置201を電池ケース102に取り付けたとき、安全弁ケース240内で弁体290が直交方向に動くのを抑制(移動量を0.2mm以下に抑制)することができる。これにより、弁体290の中心軸F2とガス排出孔122の中心軸G1とが直交方向(例えば、図3において左右方向)に位置ズレするのを抑制(位置ズレ量を0.2mm以下に抑制)することができる。さらには、電池200の使用時においても、弁体290の中心軸F2とガス排出孔122の中心軸G1とが直交方向(例えば、図3において左右方向)に位置ズレするのを抑制(位置ズレ量を0.2mm以下に抑制)することができる。
さらに、開弁時(弁部材110のシール面115が固定部材124(ガス排出孔122の周囲部)から離間するとき)には、弁体側壁部276によって、弁体290が軸線方向Y(第2軸線方向Y2、図3において上方向)に動くように案内される。具体的には、仮に、弁体290が軸線方向Y(第2軸線方向Y2)に対し傾いた方向(図3において斜め上方)に動き出したしても、直ちに、弁体側壁部276を安全弁ケース240の内周面240bに接触させて、安全弁ケース240の内周面240bに沿って、弁体290を軸線方向Y(第2軸線方向Y2)に動かすことができる。これにより、開弁時に、弁体290が軸線方向Y(第2軸線方向Y2)に対し傾いた方向(図3において斜め上方)に動くのを抑制して、コイルバネ160をその中心軸N1が延びる方向(軸線方向Yに一致する)に押圧(圧縮)することができる。
また、復帰時(ガス排出後、再び、弁体290でガス排出孔122を封止するとき)にも、弁体側壁部276によって、弁体290が軸線方向Y(第1軸線方向Y1、図3において下方向)に動くように案内される。具体的には、仮に、上昇した弁体290が軸線方向Y(第1軸線方向Y1)に対し傾いた方向(図3において斜め下方)に動き出したしても、直ちに、弁体側壁部276を安全弁ケース240の内周面240bに接触させて、安全弁ケース240の内周面240bに沿って、弁体290を軸線方向Y(第1軸線方向Y1)に動かすことができる。これにより、弁体290の中心軸F2とガス排出孔122の中心軸G1とが直交方向に位置ズレするのを抑制することができる。
以上より、本実施例2の安全弁装置201によれば、開弁圧の変動を抑制することができる。
(実施例3)
実施例3の電池300は、実施例1の電池100と比較して、安全弁装置のみが異なり、その他については同様である。具体的には、本実施例3の電池300は、図1に示すように、実施例1の安全弁装置101に代えて、安全弁装置301を備えている。
本実施例3の安全弁装置301は、実施例1の安全弁装置101と比較して、弁体のみが異なり、その他については同様である。具体的には、図4に示すように、弁体として、実施例2の弁体290を用いている。すなわち、本実施例3の安全弁装置301は、ケース側壁部146に加えて、弁体側壁部276をも有している。
なお、図4は、安全弁装置301を、弁体290の中心軸F2を含む位置で軸線方向Y(弁体290の中心軸F2が延びる方向、図4において上下方向)に切断した切断面を示している。図4では、弁体290の中心軸F2が、安全弁ケース140の中心軸H1、コイルバネ160の中心軸N1、及びガス排出孔122の中心軸G1と一致している。すなわち、弁体290、コイルバネ160、及び安全弁ケース140が、ガス排出孔122に対し同軸に配置されている。
本実施例3の安全弁装置301でも、実施例1の安全弁装置101と同様に、ケース側壁部146のケース側第1部位146bと弁体290の外周面290bとの直交方向(図4において左右方向)にかかる間隙寸法B(mm)と、ケース側壁部146のケース側第2部位146cと弁体290の外周面290bとの直交方向にかかる間隙寸法C(mm)とが、0.05≦B+C≦0.2の関係を満たしている。このように、ケース側壁部146のいずれの部位においても、0.05≦B+C≦0.2の関係を満たすように構成されている。換言すれば、弁体290の中心軸F2を含む位置で軸線方向Yに切断した安全弁装置301のいずれの切断面においても、0.05≦B+C≦0.2の関係を満たしている。
さらに、実施例2の安全弁装置201と同様に、弁体側壁部276の弁体側第1部位276bと安全弁ケース140の内周面140bとの直交方向(図4において左右方向)にかかる間隙寸法D(mm)と、弁体側壁部276の弁体側第2部位276cと安全弁ケース240の内周面240bとの直交方向にかかる間隙寸法E(mm)とが、0.05≦D+E≦0.2の関係を満たしている。このように、弁体側壁部276のいずれの部位においても、0.05≦D+E≦0.2の関係を満たすように構成されている。換言すれば、弁体290の中心軸F2を含む位置で軸線方向Yに切断した安全弁装置301のいずれの切断面においても、0.05≦D+E≦0.2の関係を満たしている。
なお、本実施例3では、安全弁ケース140のケース側壁部146の内径Kを、包囲部材270の側壁部272の外径Jよりも、0.05mm〜0.2mm大きくすることで、0.05≦B+C≦0.2の関係を満たしている。さらに、安全弁ケース140の内周面140bを構成する側壁部142の内径Mを、弁体側壁部276の外径Lよりも、0.05mm〜0.2mm大きくすることで、0.05≦D+E≦0.2の関係を満たしている。
ケース側壁部146及び弁体側壁部276の働きについては、実施例1,2で説明した通りである。本実施例3の安全弁装置301では、ケース側壁部146に加えて弁体側壁部276をも有しているので、実施例1,2に比べて、より一層、開弁圧の変動を抑制することができる。
以上において、本発明を実施例1〜3に即して説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施例1〜3では、ケース側壁部146及び弁体側壁部276をいずれも円筒状にしたが、円筒を周方向に分割した形態(円弧状をなして軸線方向Yに延びる複数の壁部が、間隙を空けて周方向に並んだ形態)としても良い。
実施例1〜3にかかる電池の部分破断斜視図である。 実施例1にかかる安全弁装置の縦断面図である。 実施例2にかかる安全弁装置の縦断面図である。 実施例3にかかる安全弁装置の縦断面図である。
符号の説明
100,200,300 電池
101,201,301 安全弁装置
102 電池ケース
110 弁部材
115 シール面
122 ガス排出孔
124 固定部材(ガス排出孔の周囲部)
140,240 安全弁ケース
140b,240b 安全弁ケースの内周面
146 ケース側壁部(壁部)
146b ケース側第1部位
146c ケース側第2部位
160 コイルバネ
170,270 包囲部材
190,290 弁体
190b,290b 弁体の外周面
276 弁体側壁部(壁部)
276b 弁体側第1部位
276c 弁体側第2部位
F1,F2 弁体の中心軸
Y 弁体の軸線方向

Claims (6)

  1. シール面を有する弁体であって、電池ケースのガス排出孔の周囲部に上記シール面を密着させて上記ガス排出孔を封止する弁体と、
    上記弁体をその軸線方向に押圧して、上記シール面を上記ガス排出孔の上記周囲部に密着させるコイルバネと、
    上記弁体及び上記コイルバネを収容する筒状の安全弁ケースと、を備える
    安全弁装置であって、
    上記弁体及び上記安全弁ケースの少なくともいずれかは、
    上記弁体が上記軸線方向に直交する直交方向に動くのを制限し、且つ、上記弁体が上記軸線方向に動くのを案内する壁部を有する
    安全弁装置。
  2. 請求項1に記載の安全弁装置であって、
    前記弁体は、前記軸線方向に延びる外周面を有し、
    前記安全弁ケースは、前記壁部であるケース側壁部であって、上記弁体の上記外周面に沿って上記軸線方向に延びるケース側壁部を有する
    安全弁装置。
  3. 請求項2に記載の安全弁装置であって、
    前記ケース側壁部に含まれる2つの部位であって前記弁体の中心軸を挟んで前記直交方向に向かい合う2つの部位をケース側第1部位及びケース側第2部位としたとき、
    上記ケース側第1部位と上記弁体の前記外周面との上記直交方向にかかる間隙寸法B(mm)と、上記ケース側第2部位と上記弁体の上記外周面との上記直交方向にかかる間隙寸法C(mm)とが、0.05≦B+C≦0.2の関係を満たす
    安全弁装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の安全弁装置であって、
    前記安全弁ケースは、前記軸線方向に延びる内周面を有し、
    前記弁体は、ゴムからなり前記シール面を有する弁部材と、上記弁部材を包囲する包囲部材と、を備え、
    上記包囲部材は、前記壁部である弁体側壁部であって、上記安全弁ケースの上記内周面に沿って上記軸線方向に延びる弁体側壁部を有する
    安全弁装置。
  5. 請求項4に記載の安全弁装置であって、
    前記弁体側壁部に含まれる2つの部位であって前記弁体の中心軸を挟んで前記直交方向に向かい合う2つの部位を弁体側第1部位及び弁体側第2部位としたとき、
    上記弁体側第1部位と前記安全弁ケースの前記内周面との上記直交方向にかかる間隙寸法D(mm)と、上記弁体側第2部位と上記安全弁ケースの上記内周面との上記直交方向にかかる間隙寸法E(mm)とが、0.05≦D+E≦0.2の関係を満たす
    安全弁装置。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の安全弁装置を備える
    電池。
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