JP2010153132A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】電池の出力の低下を防止するとともに電解液の不足を抑制しうる非水電解液二次電池を提供する。
【解決手段】負極活物質を含む負極活物質層12が集電体11の表面に形成されてなる負極23と、非水電解質を含む電解質層と、正極活物質を含む正極活物質層15が集電体14の表面に形成されてなる正極24とが順に積層されてなる単電池層を有する発電要素17が外装体22内部に配置されてなる非水電解質二次電池10であって、電解液を保持する電解液保持層26を前記発電要素17の最外層と前記外装体22との間に有する。
【選択図】図1

Description

本発明は非水電解質二次電池に関する。より詳細には容量特性および出力特性の優れた非水電解質二次電池に関する。
近年、地球温暖化に対処するため、二酸化炭素量の低減が切に望まれている。自動車業界では、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)の導入による二酸化炭素排出量の低減に期待が集まっており、これらの実用化の鍵を握るモータ駆動用二次電池の開発が盛んに行われている。
モータ駆動用二次電池としては、携帯電話やノートパソコン等に使用される民生用リチウムイオン二次電池と比較して極めて高い出力特性、及び高いエネルギーを有することが求められている。従って、全ての電池の中で最も高い理論エネルギーを有するリチウムイオン二次電池が注目を集めており、現在急速に開発が進められている。
リチウムイオン二次電池は、一般に、バインダーを用いて正極活物質等を正極集電体の両面に塗布した正極と、バインダーを用いて負極活物質等を負極集電体の両面に塗布した負極とが、電解質層を介して接続され、電池ケースに収納される構成を有している。
従来、リチウムイオン二次電池の負極には充放電サイクルの寿命やコスト面で有利な炭素・黒鉛系材料が用いられてきた。しかし、炭素・黒鉛系の負極材料ではリチウムイオンの黒鉛結晶中への吸蔵・放出により充放電がなされる。その結果、最大リチウム導入化合物であるLiCから得られる理論容量372mAh/g以上の充放電容量が得られないという欠点がある。このため、炭素・黒鉛系負極材料で車両用途の実用化レベルを満足する容量、エネルギー密度を得るのは困難であると予想される。
これに対し、リチウムと合金化する材料を負極活物質として用いた電池は、従来の炭素・黒鉛系負極材料と比較しエネルギー密度が向上するため、車両用途における負極材料として期待されている。例えば、Si材料は、充放電において下記の反応式のように1molあたり4.4molのリチウムイオンを吸蔵放出し、Li22Siにおいては2000mAh/g程度もの理論容量を有する。
Figure 2010153132
しかし、リチウムと合金化する材料を負極活物質として用いたリチウムイオン二次電池は、充放電時の負極の膨張収縮が大きい。例えば、リチウムイオンを吸蔵した場合の体積膨張は、黒鉛では約1.2倍であるのに対し、Si材料では約4倍にも達する。このため、電極層内では電極の膨張により空隙が生じやすく、その結果、電極間の電解液不足が生じ、充放電の容量の低下を招きやすいといった欠点を有する。
このような充放電時における電解液不足を補う方法として、負極とセパレータとの間に電解液吸液層を形成することによって、正負極の膨潤による負極の電解液の不足を補う方法が開示されている(特許文献1を参照)。
特開昭63−143743号公報
しかし、特許文献1に記載の電池では、電解液吸液層が正極と負極との間に設置されるため、電極間距離が増大する。その結果、充放電時の電解液不足は抑制されうるものの、電池の出力が低下するという問題がある。
そこで本発明の目的は、電池の出力の低下を防止するとともに電解液の不足を抑制しうる手段を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく、鋭意研究を行った。その結果、電解液を補給するための電解液保持層を発電要素の最外層と外装体との間に設置することにより、上記課題が解決されうることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、負極活物質を含む負極活物質層が集電体の表面に形成されてなる負極と、非水電解質を含む電解質層と、正極活物質を含む正極活物質層が集電体の表面に形成されてなる正極と、が順に積層されてなる単電池層を有する発電要素が外装体内部に配置されてなる非水電解質二次電池に関する。そして、電解液を保持する電解液保持層を前記発電要素の最外層と前記外装体との間に有する。
本発明によれば、電極層の近傍から電解液が補給されるため、電極間距離が増大することなく電解液を電極に補給できる。したがって、充放電時の電極の膨張収縮による電解液の不足を抑制するとともに、電池の出力特性が維持できる。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、本発明の技術的範囲は特許請求の範囲の記載に基づいて定められるべきであり、以下の形態のみには制限されない。図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
[積層型電池]
本発明の一実施形態は、積層型の非水電解液二次電池(以下、「積層型電池」とも称する)である。
積層型電池は、一の集電体の両面とそれぞれ電気的に結合した正極活物質層を有する正極と、他の集電体の両面とそれぞれ電気的に結合した負極活物質層を有する負極と、前記正極および前記負極の間に配置された電解質層とが交互に積層されてなる。
図1は、本発明の代表的な一実施形態である、積層型の非水電解質二次電池を示す模式断面図である。以下、図1に示す積層型電池を例に挙げて詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はかような形態のみに制限されない。例えば、本発明の電池は、双極型の非水電解質二次電池であってもよい。
図1に示す本実施形態の積層型電池10は、実際に充放電反応が進行する略矩形の発電要素17が、外装体であるラミネートシート22の内部に封止された構造を有する。
図1に示すように、本実施形態の積層型電池10の発電要素17は、単電池層(=電池単位ないし単セル)16を含む。単電池層16は、正極活物質層15が正極集電体14の表面に形成されてなる正極24と、電解質層13と、負極活物質層12が負極集電体11の表面に形成されてなる負極23とが順に積層された構成を有する。なお、単電池層16の積層構造において、電解質層13の一方の面は負極活物質層12と接触し、電解質層13の他方の面は正極活物質層15と接触している。
そして、本実施形態の非水電解質二次電池においては、発電要素17の最外層の積層方向における両面、すなわち、2つの最外層負極集電体11aの一方の面に電解液保持層26が設けられている。
さらに、図1に示すように、負極集電体11(11aを含む)および正極集電体14は、それぞれ負極リード20および正極リード21を経て、超音波溶接などの手法によってそれぞれ負極タブ18および正極タブ19に電気的に接続される。そして、電解液保持層26が設けられた発電要素17は、これらの負極タブ18および正極タブ19が外部に導出するように、外装体であるラミネートシート22により封止されている。
なお、図1に示す積層型電池10においては、負極活物質層12が正極活物質層15よりも一回り大きいが、かような形態のみには制限されない。
以下、本実施形態の積層型電池10を構成する部材について説明するが、下記の形態のみに制限されることはなく、従来公知の形態が同様に採用されうる。
[電解液保持層]
電解液保持層は、電解液を保持する層である。電解液保持層は電極の膨張・収縮時に電解液の供給・吸収を行い、電極の膨張収縮によって不足した電解液の需給層として機能する。
電解液保持層の形態は、電解液の保持が可能であれば特に制限されず、様々な形態でありうる。例えば、本発明の電解液保持層は電解質保持基材の空孔部に電解液が保持される形態を有しうる。
電解質保持層における空孔部の配置は、十分な量の電解液が保持でき、円滑な電解液の需給ができるものであれば特に制限されない。例えば、空孔部が電解液保持層全体に均一に形成されて電解液が分散保持されていてもよいし、電解液保持層の一部に空孔部が設けられて電解液が保持されていてもよい。
電解液保持層の空孔率は20〜70%であることが好ましく、30〜70%であることがより好ましく、40〜70%であることがさらに好ましい。空孔率が上記範囲にある場合には、電解液の保持量および電解液保持層の機械的強度の両方を確保することができる。
本発明において電解液保持層の空孔率とは、電解液保持層の体積に対する、電解液保持層内部に存在する空孔(細孔)の総体積の割合を意味する。空孔率の測定方法は特に制限されないが、例えば最終製品の電解液保持層の嵩密度ρと電解液保持層を構成する原材料の真密度ρから下記式を用いて算出することができる。ここで「嵩密度」とは電解液保持層内部の空孔を考慮した密度をいい、「真密度」とは電解液保持層を構成する原材料の空孔を考慮しない理論密度をいう。また、水銀圧入法による細孔分布測定などにより電解液保持層内部に存在する空孔(微細孔)の体積を測定し、電解液保持層の体積に対する割合として求めることもできる。
Figure 2010153132
Figure 2010153132
空孔部の形状については、電解液が電解液保持層と活物質層との間を移動できるものであれば特に制限されず、任意の形状をとることができる。また、空孔部の断面形状についても特に制限されず、円形状、楕円形状、三角形状、四角形状、星型形状、十文字型形状、その他多角形状などの特定の形状のほか、不定形状であってもよい。これらの形状を単独で用いてもよいし、複数の形状を組み合わせて用いてもよい。なお、電解液の吸収・放出が可能となるように、電解質保持層の空孔部は少なくとも一つの開口部を有することが好ましい。
電解液保持層は、電解液を保持できるだけでなく、電極反応時には電極層内へ電解液をスムーズに供給できるものが適している。このため、好ましい形態において空孔部は1つまたは複数の細孔から形成され、細孔状でありうる。電解液保持層の空孔径(細孔径)は100nm以上10μm以下であることが好ましく300nm以上10μm以下であることがより好ましく、500nm以上10μm以下であることが特に好ましい。空孔径が10μm以下であれば活物質の平均粒子径よりも空孔径が小さいため、活物質の電解液保持層への侵入による目詰まりを防止でき、かつ、電解液保持層の機械的強度を確保できる。一方、空孔径が100nm以上であれば電解液保持層内の電解液の拡散が良好となり、電解液の吸収放出がスムーズに行われるため好ましい。
本発明において「空孔径」とは電解液保持層内部に存在する空孔部の空孔直径の平均値をいう。なお、本発明では、空孔の絶対最大長を空孔直径として用いる。空孔径の測定方法は特に制限されないが、例えば水銀圧入法による細孔分布測定によって測定可能である。
さらに、活物質層への電解液の供給をより均一に行うという観点から、電解液保持層は多孔体から構成されることが好ましい。本発明において「多孔体」とは、多数の連続または不連続な空孔を有するものを意味する。多孔体の形状や構造は多孔質である限り特に限定されず、3次元の網の目状、ハニカム状、スポンジ状等の多様な形態でありうる。
電解液保持層が多孔体である場合には、電解液保持層が多孔体内部に多数の空孔(細孔)を有するため、十分な量の電解液を電解液保持層内に均一に保持することができ、電解液需給能力を向上させることができる。
かような多孔体を構成する材料としては、上記のような構成を有するものであれば特に制限されず、従来公知のものを用いることができる。例えば、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン、PP/PE/PPの3層構造をした積層体、ポリイミド、アラミド等のような微多孔質フィルム;アラミド、レーヨン、ガラス不織布、ポリエステル、ポリイミド、綿、アセテート、ナイロン、セラミック等のような不織布などを用いることができる。また、これらを単独で用いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい。
また、電解液保持層は弾性体から構成されることが好ましい。弾性体である電解液保持層は柔軟性に富むため、電極の膨張収縮に伴うセルの厚みの変化を吸収することが可能となる。すなわち、電解液保持層がセル厚みの変化を吸収する緩衝層として機能し、膨張収縮によるセルの体積変化を抑制することができる。
弾性体としては、電極の膨張収縮の際に緩衝層として機能しうるものであればよく、特に制限されない。ただし、弾性率が10cN/dtex以上150cN/dtexであることが好ましく、10cN/dtex以上120cN/dtex以下であることがより好ましく、10cN/dtex以上100cN/dtex以下であることが特に好ましい。上記範囲の弾性率を有する電解液保持層は緩衝層として機能するために十分な強度および柔軟性が確保されるため好ましい。本発明における弾性率とは、JIS L1013に規定される初期引張抵抗度を意味し、当該規定に準じて測定することができる。
かような弾性体を構成する材料としては、上記のような構成を有するものであれば特に制限されず、従来公知のものを用いることができる。例えば、
また、これらを単独で用いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい。
本発明の電池においては、発電要素の最外層と外装体との間に、電解液保持層が設けられる。このように電解液保持層が電極間以外に設置されるため、正極と負極との電極間距離を増大させることがなく、これにより電池の出力特性の低下を防止しうる。また、電解液保持層は外装体と発電要素との間に配置されるので、外装体自体や外装体の外側に配置される場合に必要な複雑な電解液の供給手段を必要とせず、電解液を容易かつ効果的に需給することが可能である。なお、本発明の電池は発電要素の積層方向の上部または下部に少なくとも1つの電解液保持層を有すればよく、発電要素の積層方向の上部および下部の両方に電解液保持層を有する必要はない。また、電解液保持層は発電要素と必ずしも接触した形態である必要はなく、電解液保持層が電解液の供給・吸収を行うことが可能な限り、電解液保持層と発電要素との間に空隙または他の層を含んでいてもよい。
図2に、本発明の他の一実施形態である、積層型の非水電解質二次電池を示す模式断面図を示す。図2に示す実施形態では、外装体(ラミネートシート)22の内側に電解液保持層26を形成させ、その内部に発電要素17が格納されている。そして、発電要素17の最外層に配置された最外層負極集電体11aと電解質保持層26とは密着しておらず、最外層負極集電体11aと電解質保持層26との間には空隙25が存在しうる。かような形態においては予め外層体に電解液保持層が接着しているため、電池組立て工程において、電解液保持層を新たに設置する動作が省略できるという利点がある。
好ましくは、本発明の電解液保持層は発電要素の最外層と接触する形態を有する。かような形態においては電極間の界面抵抗の上昇を抑制できるため、電池の出力低下を防止することができる。また、電解液保持層と発電要素の最外層とが接触する形態としては、電極の膨張時に電解液保持層が発電要素の最外層に接触しうる形態であればよく、必ずしも充放電の全過程で電解液保持層が発電要素の最外層に物理的に接触している必要はない。
電極の膨張時には不足した電解液を補給するための電解液が電解液保持層から活物質層内に供給され、一方、電極の収縮時には活物質層内の余剰な電解液が電解液保持層に吸収される。このように本発明の電解液保持層は活物質層との間で電解液の需給を行う。電解液保持層がない場合には、膨張の大きな負極およびその近傍で局所的な電解液不足が生じやすい。そして、過剰量の電解液を存在させた場合においても、過剰量の電解液を吸収する部位が存在しないため、電池の充放電を通して、電解液の保持が不均一となり、膨張収縮の大きな活物質層において依然として電解液が不足するおそれがある。本発明では、活物質層の収縮時に活物質層において過剰となる電解液を電解液保持層に保持することができる一方で、活物質層の膨張時には電解液保持層から活物質層に不足した電解液が供給されるため、発電要素内に均一に電解液を保持することができる。
活物質層への電解液の供給を円滑かつ迅速に行うため、電解液保持層が近傍にまたは接触されて設置される発電要素の最外層は集電体であることが好ましい。また、充放電時の体積膨張は正極に比べて負極が大きいため、電解液不足の問題は主に負極側で生じる。このため、電解液保持層が近傍にまたは接触させて設けられる発電要素の最外層は、負極側の集電体(負極集電体)であることがより好ましい。電解液不足の生じる負極側の集電体に電解液保持層を設置することによって、電解液の不足を防止し、電極の抵抗の上昇をより効果的に抑制することが可能となる。
電解液保持層は電解液の吸液率(吸収率)が活物質層(正極活物質層および負極活物質層)の吸液率(吸収率)以下である材料で構成されることが好ましい。本発明において「吸液率」とは、乾燥状態の電解液保持層または活物質層の質量に対する、電解液保持層または活物質層内に吸収される電解液の総質量の割合を意味し、下記式により算出することができる。
Figure 2010153132
上記吸液率は、例えば、JIS R2205に準拠した方法により測定することが可能である。
電解液保持層の電解液の吸液率が活物質層の電解液の吸液率の値以下である場合、活物質層から電解液保持層への必要以上の電解液の移動(吸収)を抑制することができる。したがって、電解液が不足した活物質層に必要な量の電解液をスムーズに供給するとともに、活物質層が電解液過剰となった場合に余剰量の電解液のみを電解液保持層に保持することができる。ただし、十分な量の電解液が確保されていれば活物質層への電解液の供給が可能であるため、活物質層よりも大きな吸液率を有する材料で構成されていてもよい。
電解液保持層の厚みについては、特に制限されないが、好ましくは5μm以上500μm以下、より好ましくは5μm以上300μm以下、特に好ましくは5μm以上100μm以下である。5μm以上であれば、電極の膨張収縮時の電極厚みの変化の吸収および電解液の保液量の確保が可能となる。一方、500μm以下であれば体積あたりの電池の容量を大きくでき、エネルギー密度の向上が図られる。
上記のように、本発明に用いられる電解液保持層は、非水電解質二次電池において電解液需給層、セルの厚みの変化の緩衝層としての機能を有しうる。なお、本発明の電解液保持層は単一の材質により構成された単層形態であってもよいし、複数の材質で構成された層を積層させた多層形態であってもよい。
(電解液)
電解液保持層に保持させる電解液としては、充放電時に正負極間を移動するリチウムイオンのキャリアーとしての機能を有し、電解液保持層の基材に含浸しうるものであれば特に限定されず、固体の形態を除く電解質を用いることができる。具体的には、液体電解質またはゲルポリマー電解質が用いられうる。
液体電解質は、可塑剤である有機溶媒に支持塩であるリチウム塩が溶解した形態を有する。可塑剤として用いられうる有機溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)等のカーボネート類が例示される。また、支持塩(リチウム塩)としては、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiTaF、LiAlCl、Li10Cl10等の無機酸陰イオン塩;LiCFSO、Li(CFSON、Li(CSON等の有機酸陰イオン塩などの電極の活物質層に添加されうる化合物が同様に採用されうる。
ゲルポリマー電解質は、ポリマー電解質の1種であり、イオン伝導性ポリマーからなるマトリックスポリマー(ホストポリマー)に、上記の液体電解質が注入されてなる構成を有する。マトリックスポリマー(ホストポリマー)として用いられるイオン伝導性ポリマーとしては、特に限定されない。例えば、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体(PVDF−HFP)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)およびこれらの共重合体等が挙げられる。ここで、上記のイオン伝導性ポリマーは、正極活物質層および負極活物質層において電解質として用いられるイオン伝導性ポリマーと同じであってもよく、異なっていてもよいが、同じであることが好ましい。電解液(電解質塩および可塑剤)の種類は特に制限されず、上記で例示したリチウム塩などの電解質塩およびカーボネート類などの可塑剤が用いられうる。
ゲルポリマー電解質のマトリックスポリマーは、架橋構造を形成することによって、優れた機械的強度を発現しうる。架橋構造を形成させるには、適当な重合開始剤を用いて、ポリマー電解質形成用の重合性ポリマー(例えば、PEOやPPO)に対して熱重合、紫外線重合、放射線重合、電子線重合等の重合処理を施せばよい。
なお、電解液保持層に含まれる電解質は、1種単独であってもよいし、2種以上であってもよい。また、後述する電解質層および/または活物質層に用いた電解質と異なる電解質を用いてもよいが、電解質層および/または活物質層に用いた電解質と同一の電解質を用いることが好ましい。
電解液保持層における電解液の保持量についても特に制限はない。ただし、電池の放電(電極の収縮)時には電解液保持層の電解液保持率(電解液保持部に電解液が保持されている割合)が電極の電解液保持率(電極層内の空隙部に電解液が保持されている割合)よりも小さい状態であることが好ましい。一方、電池の充電(電極の膨張)時には電解液保持層の電解液保持率が電極の電解液保持率よりも大きい状態となることが好ましい。かような形態を有する場合には、活物質層内の電解液が不足した場合に活物質層へ十分な量の電解液を供給することができる。その上、活物質層内の電解液が過剰となった場合に過剰量の電解液を電解液保持層に収容できるため、均一かつ円滑な電解液の吸収・供給が可能となる。
本発明の非水電解質二次電池はかような電解液保持層を有するため、充放電時の電極の膨張収縮による電解液の不足を防止し、電極の抵抗の上昇を抑制しうる。さらに、正極と負極との電極間距離を増大させる必要がないため、電池の出力特性の低下を防止しうる。したがって、充放電サイクル特性に優れた非水電解質二次電池が得られる。
[集電体]
本発明で用いることのできる正極集電体および負極集電体としては、特に制限されるものではなく、従来公知のものを利用することができる。具体的には、鉄、ステンレス鋼、クロム、ニッケル、マンガン、チタン、モリブデン、バナジウム、ニオブ、アルミニウム、銅、銀、金、白金およびカーボンからなる群より選択されてなる少なくとも1種の集電体材料で構成された集電体を用いることができる。これらの中でも、電子伝導性、電池作動電位という観点からは、アルミニウム、銅が好ましい。
本発明の非水電解質二次電池では、発電要素の最外層と外装体との間に電解液保持層が配置される。このため、発電要素に含まれる集電体のうち最も外側に配置される集電体(以下、「最外層集電体」とも称する)は電解液が貫通しうる孔(貫通孔)を有することが好ましい。かような形態を有する場合には、電解液保持層の近傍にある集電体(最外層集電体)が貫通孔を有することにより、当該貫通孔を通して活物質層に均一にかつ迅速に電解液を供給することができる。特に、電解液不足が生じやすい負極への電解液の供給を良好なものとするためにも、負極活物質層の片面に接触する負極側の最外層集電体が貫通孔を有することが好ましい。
集電体における貫通孔の形態としては、電解液が電解液保持層と活物質層との間を移動できるものであれば特に制限されず、任意の形状をとることができる。貫通孔の断面形状は、特に制限されず、円形状、楕円形状、三角形状、四角形状、星型形状、十文字型形状、その他多角形状などの特定の形状のほか、不定形状であってもよい。また、これらの形状を単独で用いても良いし、複数の形状を組み合わせて用いてもよい。
貫通孔の平均孔径は、電解液の円滑な需給の観点から、10nm以上であることが好ましい。貫通孔の平均孔径の上限値については、集電体の機械的強度が確保される限り特に制限されないが、1mm以下であることが好ましい。なお、本発明において「貫通孔の平均孔径」とは、集電体に存在する貫通孔の直径の平均値をいい、本発明では、貫通孔の孔径の絶対最大長を貫通孔の直径として用いる。貫通孔の平均孔径の測定方法は特に制限されないが、例えばSEMにより観察される集電体における貫通孔の孔径を測定し、これらを算術平均する方法を用いることができる。
均一かつ迅速な電解液の供給という観点から、集電体は複数の貫通孔を有しているのが好ましい。ただし、集電体における貫通孔の占有体積が大きい場合には、集電体の機械的強度を確保できなくなるおそれがある。したがって、集電体における貫通孔の占有体積は、好ましくは10%〜70%であり、より好ましくは20%〜70%であり、特に好ましくは30%〜70%である。
また、複数の貫通孔の配列形態は特に制限されず、規則的な配列形態であっても不規則な配列形態であってもよい。また、集電体内で異なる貫通孔が結合していてもよい。ただし、活物質層と電解質保持層との間の均一な電解液の需給の観点から、集電体内に均質に貫通孔が配置されていることが好ましい。
かような貫通孔の形成方法は特に制限されず、従来公知の方法を使用することができる。例えば、設ける貫通孔の形態に応じてパンチングプレス加工等の機械的処理、エッチングなどの化学的処理、レーザー処理等を適宜行えばよい。
参考のため、図3AおよびBに本発明の一実施形態に用いられうる貫通孔を有する集電体の模式断面図(発電要素の積層方向に平行な面および垂直な面における模式断面図)を示す。図3AおよびBに示す集電体27においては、導電性基材28に複数の円形状の貫通孔29が規則的に形成されている。
集電体の厚みについては、特に制限されないが、通常は1μm〜100μm程度であり、好ましくは5μm以上50μm以下である。かような範囲にあれば、エネルギー密度が低下することなく集電機能を発揮しうる。
[負極活物質層]
負極活物質層は負極活物質を含み、必要に応じて電気伝導性を高めるための導電剤、バインダー、電解質(ポリマーマトリックス、イオン伝導性ポリマー、電解液など)、イオン伝導性を高めるための電解質支持塩(リチウム塩)などをさらに含んで構成される。
負極活物質層中に含まれる成分の配合比は特に限定されず、非水電解質二次電池についての公知の知見を適宜参照することにより、調整されうる。また、活物質層の厚さについても特に制限はなく、非水電解質二次電池についての従来公知の知見が適宜参照されうる。一例を挙げると、活物質層の厚さは、2〜100μm程度である。
(負極活物質)
本発明の非水電解質二次電池に用いられる負極活物質はリチウムを可逆的に吸蔵および放出できるものであれば特に制限されないが、リチウムと合金化する元素を含むことが好ましい。リチウムと合金化する元素を用いることにより、従来の炭素系材料に比べて高いエネルギー密度を有する高容量の電池を得ることが可能となる。また、リチウムと合金化する元素を含む材料は充電時に大きな体積膨張を起こし、これに伴い電解質を大量に消費する。本発明では放電時に電解液保持層により電解液が供給され、不足した電解液が補給される点に特徴を有し、体積変化の大きな活物質を用いた場合に本発明の効果が最も発揮される。リチウムと合金化する元素を含む形態としては、リチウムと合金化する元素の単体、これらの元素を含む酸化物等が挙げられる。
上記のリチウムと合金化する元素としては、以下に制限されることはないが、具体的には、Si、Ge、Sn、Pb、Al、In、Zn、H、Ca、Sr、Ba、Ru、Rh、Ir、Pd、Pt、Ag、Au、Cd、Hg、Ga、Tl、C、N、Sb、Bi、O、S、Se、Te、Cl等が挙げられる。これらの中でも、容量およびエネルギー密度に優れた電池を構成できる観点から、Si、Ge、Sn、Pb、Al、In、およびZnからなる群より選択される少なくとも1種以上の元素を含むことが好ましく、SiまたはSnの元素を含むことがより好ましく、Siを含むことが特に好ましい。これらは1種単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。
この他、グラファイト、ソフトカーボン、ハードカーボン等の炭素材料、金属材料、リチウム−チタン複合酸化物(チタン酸リチウム:LiTi12)等のリチウム−遷移金属複合酸化物、およびその他の従来公知の負極活物質が使用可能である。場合によっては、2種以上の負極活物質が併用されてもよい。
(導電剤)
導電剤とは、導電性を向上させるために配合される添加物をいう。本発明の非水電解質二次電池に用いられる導電剤は特に制限されず、従来公知のものを利用することができる。例えば、アセチレンブラック等のカーボンブラック、グラファイト、炭素繊維などの炭素材料が挙げられる。導電剤を含むと、活物質層の内部における電子ネットワークが効果的に形成され、電池の出力特性の向上に寄与しうる。
(バインダー)
負極活物質層はバインダーを含んでもよい。バインダーは活物質同士または活物質と集電体とを結着させて電極構造を維持するという役割を担う。バインダーとしては、以下に制限されることはないが、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ酢酸ビニル、ポリイミド、およびアクリル樹脂などの熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、およびユリア樹脂などの熱硬化性樹脂、ならびにスチレンブタジエンゴム(SBR)などのゴム系材料が挙げられる。
(電解質・支持塩)
電解質としては、例えば、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、それらの共重合体などのリチウム塩を含むイオン伝導性ポリマー(固体高分子電解質)などが挙げられるが、これらに制限されることはない。
支持塩(リチウム塩)としては、以下に制限されないが、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiTaF、LiAlCl、Li10Cl10等の無機酸陰イオン塩;LiCFSO、Li(CFSON、Li(CSON等の有機酸陰イオン塩が挙げられる。これらの支持塩は、単独で使用されてもまたは2種以上混合して使用してもよい。
[正極活物質層]
正極活物質層は正極活物質を含み、必要に応じて導電剤、バインダー、電解質、電解質支持塩などをさらに含んで構成される。正極活物質層の構成要素のうち、正極活物質以外は、上記で説明した内容と同様であるので、ここでは説明を省略する。正極活物質層中に含まれる成分の配合比および正極活物質層の厚さについても特に限定されず、非水電解質二次電池についての従来公知の知見が適宜参照されうる。
(正極活物質)
本発明の非水電解質二次電池に用いられる正極活物質は特にリチウムの吸蔵放出が可能な材料であれば限定されず、リチウムイオン二次電池に通常用いられる正極活物質を利用することができる。具体的には、リチウム−遷移金属複合酸化物が好ましく、例えば、LiMnなどのLi−Mn系複合酸化物、LiNiOなどのLi−Ni系複合酸化物、LiNi0.5Mn0.5などのLi−Ni−Mn系複合酸化物が挙げられる。場合によっては、2種以上の正極活物質が併用されてもよい。
[電解質層]
電解質層は、非水電解質を含む層である。電解質層に含まれる非水電解質(具体的には、リチウム塩)は、充放電時に正負極間を移動するリチウムイオンのキャリアーとしての機能を有する。非水電解質としてはかような機能を発揮できるものであれば特に限定されないが、電解液保持層において例示した液体電解質およびゲルポリマー電解質に加えて、真性ポリマー電解質を使用することができる。液体電解質およびゲルポリマー電解質の具体的な形態については、電解液保持層で説明した形態と同様のものを使用することができるため、詳細はここでは省略する。
真性ポリマー電解質は、ポリマー電解質の1種であり、電解液を含まない形態を有する。具体的には、真性ポリマー電解質は、イオン伝導性ポリマーからなるマトリックスポリマー(ホストポリマー)に支持塩(リチウム塩)が溶解してなる構成を有し、可塑剤である有機溶媒を含まない。したがって、電解質として真性ポリマー電解質を用いることで電池からの液漏れの心配がなく、電池の信頼性が向上しうる。
マトリックスポリマー(ホストポリマー)および支持塩(リチウム塩)としては、電解質保持層で例示したものが同様に使用可能である。また、真性ポリマー電解質のマトリックスポリマーは、ゲルポリマー電解質と同様に、適切な重合処理によって架橋構造を形成させてもよい。電解質保持層に含まれる非水電解質は、1種単独であってもよいし、2種以上であってもよい。
なお、電解質層が液体電解質やゲルポリマー電解質から構成される場合には、電解質層にセパレータを用いる。セパレータの具体的な形態としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンからなる微多孔膜が挙げられる。
電解質層の厚さは、内部抵抗を低減させるには薄ければ薄いほど良いと言える。電解質層の厚さは、1〜100μm、好ましくは5〜50μm、とするのがよい。
[タブ]
積層型電池10では、電池外部に電流を取り出す目的で、それぞれの負極集電体11(11aを含む)および正極集電体14が発電要素17の端部において集められ、タブ(負極タブ18および正極タブ19)に電気的に接続される。さらに、これらのタブ(18、19)が外装体であるラミネートシート22の外部に取り出される。具体的には、それぞれの負極集電体11、11aに電気的に接続された負極タブ18と、それぞれの正極集電体14に電気的に接続された正極タブ19とが、外装体であるラミネートシート22の外部に取り出される。
タブ(負極タブ18および正極タブ19)を構成する材料は特に制限されず、積層型電池用のタブとして従来用いられている公知の材料が用いられうる。タブの構成材料としては、例えば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、ステンレス鋼(SUS)、これらの合金等が例示される。なお、負極タブ18と正極タブ19とでは、同一の材質が用いられてもよいし、異なる材質が用いられてもよい。接続方法としては、本実施形態のように、別途準備したタブ(18、19)を集電体(11、14)に接続してもよいし、集電体を延長することによりタブとしてもよい。また、集電体(11、14)とタブ(18、19)との間を負極端子リード20、正極端子リード21を介して電気的に接続してもよい。
[外装体]
非水電解質二次電池では、使用時の外部からの衝撃や環境劣化を防止するために、電解質保持層の形成された発電要素全体を電池外装材ないし電池ケースに収容するのが望ましい。外装材としては、従来公知の金属缶ケースを用いることができるほか、アルミニウムを含むラミネートシートを用いた発電要素を覆うことができる袋状のケースを用いることができる。ラミネートシートは形状の自由度が高いため、狭い空間に実装し易いことに加え、膨張収縮の大きな負極材料を用いた電池にも好適に適用することができる。
金属缶ケースタイプの外装体は強度を有するため、缶内の発電要素が多少膨張収縮しても吸収でき、セルの厚み変化は生じない。また、缶の材質、板厚の設計および外装缶と発電要素のクリアランス等を検討することにより、所望の強度および大きさを有する缶ケースを得ることが可能である。
高分子−金属複合ラミネートシートとしては、特に制限されず、高分子フィルム間に金属フィルムを配置し全体を積層一体化してなる従来公知のものを使用することができる。具体的には、高分子フィルムからなる外装保護層(ラミネート最外層)、金属フィルム層、高分子フィルムからなる熱融着層(ラミネート最内層)のように配置し全体を積層一体化してなるものが挙げられる。
中でも特に、形状の自由度の高いアルミラミネートフィルムの外装体を用いることが好ましい。本発明において、「アルミラミネート」とはアルミニウムを含む積層物をいう。アルミラミネートフィルムの具体的な形態としては、例えば、ポリプロピレン(PP)、アルミニウム、ナイロンをこの順に積層してなる3層構造のラミネートフィルム等が挙げられるが、これらに何ら制限されるものではない。
[双極型電池]
本発明の電池は、双極型の非水電解液二次電池(以下、「双極型電池」とも称する)でありうる。
双極型電池は、集電体の一方の面と電気的に結合した正極活物質層を有する正極と、前記集電体のもう一方の面と電気的に結合した負極活物質層を有する負極と、正極および負極の間に配置された電解質層と、が交互に積層されてなる非水電解液二次電池である。
双極型電池は、積層型電池に比して一層の高出力密度および高電圧を有しうる利点があるため好ましい。積層型電池は正極および負極のそれぞれからリード線をとり、当該リード線を介して隣の電池と接続される。このため、リード線の長さに相当して電子の伝導パスが長くなり、電池の出力が低くなる。これに対して双極型電池は、集電体を介して縦方向(電極の積層方向)に電流が流れるため、電子の伝導パスを短くでき、高出力になる。
図4は本発明の他の一実施形態である、双極型の非水電解質二次電池を示す模式断面図である。図4に示す本実施形態の双極型電池30は、実際に充放電反応が進行する略矩形の発電要素37が、外装体であるラミネートシート42の内部に封止された構造を有する。
図4に示すように、本実施形態の双極型電池30の発電要素37は、複数の双極型電極34を含む。双極型電極34は、集電体31の片面に正極活物質層35を設けた正極と、他方の面に負極活物質層32を設けた負極を備えた構造を有している。すなわち、双極型電池30は、集電体31の一方の面上に正極活物質層35が形成された正極と、他方の面上に負極活物質層32が形成された負極を有する双極型電極34を、電解質層33を介して積層させてなる単電池層36を有する発電要素37を具備してなる。また、図4に示す形態において、電解質層33は、非水電解質を保持している。
そして、本実施形態の双極型電池においては、発電要素37の最外層の両面に電解液保持層46が設けられている。
また、単電池層36からの電解液の漏れによる液絡を防止するために単電池層36の周辺部には絶縁層(シール部)43が配置されている。絶縁層(シール部)43を設けることによって、隣接する集電体31間を絶縁し、隣接する電極(正極活物質層35および負極活物質層32)間の接触による短絡を防止することができる。
さらに、正極側の最外層集電体31bは、電気的に接続された正極タブ39に、負極側の最外層集電体31aは、電気的に接続された負極タブ38に接続される。そして、これらの正極タブ39および負極タブ38が外部に導出するように、発電要素37が、ラミネートシート42からなる外装材内に封止されている。なお、最外層集電体(31a、31b)とタブ(38、39)との間を正極端子リード41、負極端子リード40を介して電気的に接続してもよい。
以下、本実施形態の双極型電池30を構成する部材について簡単に説明するが、上記双極型電池の構成要素のうち、電極構成成分、タブおよび外装体については上記に記載した内容と同様であるので、ここでは説明を省略する。
[絶縁層]
双極型電池30においては、通常、各単電池層36の周囲に絶縁層(シール部)43が設けられる。この絶縁層(シール部)43は、電池内で隣り合う集電体31同士が接触したり、発電要素37における単電池層36の端部の僅かな不揃いなどによる短絡が起きたりするのを防止する目的で設けられる。かような絶縁層43の設置により、長期間の信頼性および安全性が確保され、高品質の双極型電池30が提供されうる。
このように、双極型電池は単電池層の周囲に絶縁層(シール部)を設けた電極が積層されたセル構造を有するため、セルの厚みの変化、すなわちセル内の集電体の追動は絶縁層(シール部)の破断等をもたらし、電池の信頼性が低下するおそれがある。本発明の双極型電池においては、電解液保持層がセルの厚みの変化を吸収する緩衝層として機能しうる。このため、リチウム合金系負極材料を用いた場合にも、セルの厚みの変化がほとんど生じず、信頼性の高い双極型電池が提供されうる。
絶縁層としては、絶縁性、固体電解質の脱落に対するシール性や外部からの水分の透湿に対するシール性(密封性)、電池動作温度下での耐熱性などを有するものであればよい。例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリイミド樹脂、またはゴムなどが用いられうる。なかでも、耐蝕性、耐薬品性、作り易さ(製膜性)、経済性などの観点から、ウレタン樹脂またはエポキシ樹脂が好ましい。
[電池の製造方法]
本実施形態の積層型電池および双極型電池の製造方法としては、特に制限されるものではなく、従来公知の方法を適用して作製することができる。以下、本発明の非水電解質二次電池の製造方法を説明するが、本発明の技術的範囲は特許請求の範囲の記載に基づいて定められるべきであり、以下の形態のみに制限されない。
本発明の他の一形態によれば、負極活物質層が集電体の表面に形成されてなる負極と、電解質層と、正極活物質層が集電体の表面に形成されてなる正極と、が順に積層されてなる単電池層を有する発電要素が外装体内部に配置されてなる非水電解質二次電池の製造方法が提供される。そして、当該非水電解質二次電池において、電解液を保持する電解液保持層を前記発電要素の最外層と前記外装体との間に有することを特徴とする。
本発明の一実施形態による製造方法は、発電要素と外装体とを準備する工程(発電要素および外装体の準備工程)と、前記発電要素の最外層と前記外装体との間に、電解液を保持する電解液保持層が配置されるように、前記発電要素と前記電解液保持層とを前記外装体の内部に配置する工程(発電要素および電解液保持層の設置工程)と、前記電解液保持層に電解液を真空下で含浸させる工程(電解液の含浸工程)とを有する。かような方法を用いることにより、容量特性および出力特性の優れた本発明の非水電解質二次電池を容易に得ることができる。以下、積層型電池である場合を例に挙げて説明する。
[積層型電池]
1.発電要素および外装体の準備工程
(1)発電要素の作製工程
まず、活物質、導電剤およびバインダーなどの電極材料を含む電極スラリーの混合物をスラリー粘度調製溶媒に分散して正極活物質スラリーおよび負極活物質スラリーを調製する。
スラリー粘度調製溶媒としては、特に制限されることはないが、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などが挙げられる。スラリーはホモジナイザーまたは混練装置などを用いて溶媒および固形分よりインク化される。
次いで、集電体の両面に上記スラリーを塗布する。スラリーを集電体に塗布するための塗布手段は特に限定されないが、例えば、自走型コーター、ドクターブレード法、スプレー法などの一般に用いられる手段が採用されうる。
続いて、集電体の表面に形成された塗膜を乾燥させる。これにより、塗膜中の溶媒が除去される。塗膜を乾燥させるための乾燥手段も特に制限されず、電極製造について従来公知の知見が適宜参照されうる。例えば、加熱処理が例示される。乾燥条件(乾燥時間、乾燥温度など)は、スラリーの塗布量やスラリー粘度調製溶媒の揮発速度に応じて適宜設定されうる。得られた乾燥物はプレスすることによって電極の密度、空孔率や厚みが調整され、集電体の両面に活物質層が形成された正極もしくは負極が得られる。
その後、上記で作製した集電体の両面に活物質層が形成された正極または負極を、セパレータ(電解質層に相当)を介して正極と負極とが対向するように積層させることにより発電要素を作製することができる。なお、発電要素の最外層部分の電極としては、上記と同様の手順で集電体の片面のみに活物質層の形成された正極または負極を準備し、これを用いるのが好ましい。ただし、発電要素の最外層部分の電極が両面に活物質層の形成された集電体であってももちろんよい。
(2)外装体の準備
発電要素と電解液保持層とを格納するための外装体を準備しておく。
2.発電要素および電解液保持層の設置工程
(1)電解液保持層の設置工程
続いて、電解液保持層を構成する電解液保持基材を準備し、上記で作製した発電要素の最外層の上面および下面に電解液保持基材を設置する。
外装体の内側に電解液保持層を設置する場合には、あらかじめ外装体の内側に電解液保持基材を設置させた外装体を準備し、この外装体を用いて電池を作製すればよい。外装体の内側に電解液保持基材を設置する方法としては特に制限されない。例えば、外装体の片面にバーコーター、ディスペンサ等を使用して接着用のバインダーをNMPなどの溶媒に分散させて調整した接着用バインダー溶液を塗布し、当該塗布面に電解液保持基材を密着させて乾燥させればよい。接着用バインダーとしては、特に制限されず、リチウムイオン電池のバインダーとして従来用いられる公知の材料を用いることができる。具体的には、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ酢酸ビニル、ポリイミド、およびアクリル樹脂などの熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、およびユリア樹脂などの熱硬化性樹脂、ならびにスチレンブタジエンゴム(SBR)などのゴム系材料などが挙げられる。
(2)発電要素の配置工程
続いて、得られた発電要素内の各正極と負極に含まれる集電体を束ねてリードを溶接し、これをアルミニウムのラミネートフィルムバッグなどのような外装体の内部に配置させる。
3.電解質の含浸工程
その後、外装体の内部に注液機により電解質を注入し、真空下で電解液保持層および電解質層に電解質を含浸させ、真空下で端部をシールして電池とする。この場合の真空度は特に制限されないが、好ましくは1.0kPa〜70kPaである。かような真空下では、電解質の含浸が良好であるため好ましい。
ゲルポリマー電解質を用いる場合には、マトリックスポリマー、液体電解質、重合開始剤を含むゲルポリマー電解質前駆体溶液を調整し、このゲルポリマー電解質前駆体溶液を電解液保持層となる電解液保持基材や空孔部に塗布する。そして、真空下で電解液保持層に含浸させた後に加熱や紫外線等の照射によって架橋重合反応させ、乾燥させることにより、ゲルポリマー電解質が保持された電解液保持層が得られる。
また、上記と同様の方法で、集電体に形成された活物質層の上面またはセパレータにゲルポリマー電解質前駆体溶液を塗布し、真空下で含浸させた後に架橋重合反応させ、乾燥させることにより、ゲルポリマー電解質を含む電解質層を作製することができる。
そして、ゲル電解質を有する電解液保持層や電解質層を用いて発電要素を作製し、外装体に配置後、真空下で端部をシールして電池とすることができる。
上記では、液体電解質やゲルポリマー電解質を用いた積層型電池を例に挙げて説明したが、その他の電解質層に真性ポリマー電解質を用いた場合や上記電解質を用いた双極型電池の作製についても、公知の技術を参照して実施可能であり、ここでは説明を省略する。
[組電池]
本発明の電池の複数個を、並列および/または直列に接続して、組電池としてもよい。本発明の電池は負極電極の膨張収縮が生じた場合においても、電解液保持層が電解液需給層として機能する。さらに、電解液保持層が弾性体である場合には、電解液保持層が緩衝層としての役割を果たすため、セルとしての厚み増減を抑制することができる。このため、リチウム合金系負極材料を用いた場合においても、従来電池と同様に容易に組電池化することができる。
図5は、本実施形態の組電池を示す斜視図である。
図5に示すように、組電池50は、上記の実施形態に記載の積層型電池10が複数個接続されることにより構成される。各積層型電池10の負極タブ18および正極タブ19がバスバーを用いて接続されることにより、各積層型電池10が接続されている。組電池50の一の側面には、組電池50全体の電極として、電極ターミナル(51、52)が設けられている。
組電池50を構成する複数個の積層型電池10を接続する際の接続方法は特に制限されず、従来公知の手法が適宜採用されうる。例えば、超音波溶接、スポット溶接などの溶接を用いる手法や、リベット、カシメなどを用いて固定する手法が採用されうる。かような接続方法によれば、組電池50の長期信頼性が向上しうる。
本発明の組電池50によれば、組電池50を構成する個々の積層型電池10が充放電サイクル特性に優れることから、充放電サイクル特性に優れる組電池が提供されうる。
なお、組電池50を構成する積層型電池10の接続は、複数個全て並列に接続してもよく、また、複数個全て直列に接続してもよく、さらに、直列接続と並列接続とを組み合わせてもよい。これにより、容量および電圧を自由に調節することが可能となる。
[組電池モジュール]
本発明では、上記の組電池を複数個接続して、組電池モジュールとしてもよい。
図6は、本発明の一実施形態による組電池を複数個接続した組電池モジュール示す斜視図である。図6に示す組電池モジュール60は、前述した組電池50を複数個積層し、各組電池50の電極ターミナル51、52を導電バー61および62によって接続し、モジュール化したものである。
このように、組電池50をモジュール化することによって、電池制御を容易にし、たとえば電気自動車やハイブリッド自動車などの車搭用として最適な組電池モジュールとなる。そして、この組電池モジュール60は、上述した組電池を用いたものであるから長期的信頼性の高いものとなる。なお、このような組電池モジュールも組電池の一種である。
このような組電池モジュールは、電気自動車などのモータ用の電源として使用することが好適である。組電池モジュールをモータ用電源として用いる自動車としては、たとえば電気自動車、ハイブリッド自動車など、車輪をモータによって駆動している自動車である。
[車両]
本発明の電池は、上述した積層型電池10、双極型電池30、組電池50、または組電池モジュール60をモータ駆動用電源として車両に搭載されうる。積層型電池10、双極型電池30、組電池50、または組電池モジュール60をモータ用電源として用いる車両としては車輪をモータによって駆動する自動車、および他の車両(例えば電車)が挙げられる。上記の自動車としては、例えば、ガソリンを用いない完全電気自動車、シリーズハイブリッド自動車やパラレルハイブリッド自動車などのハイブリッド自動車、および燃料電池自動車などがある。これにより、従来に比して高寿命で信頼性の高い車両を製造することが可能となる。
参考までに、図7に、組電池を搭載する自動車の概略図を示す。自動車70に搭載される組電池50は、上記で説明したような特性を有する。このため、組電池50を搭載する自動車70は充放電サイクル特性に優れた車両となる。
以上、本発明の好適な実施形態について示したが、本発明は、以上の実施形態に限られるものではなく、当業者によって種々の変更、省略、および追加が可能である。
以下、添付した図面(図8〜11)を参照しながら本発明を説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、図8〜11はそれぞれ実施例1〜4で作製した積層型電池または双極型電池を示す模式断面図である。
(積層型電池)
[実施例1]
(1)正極の作製
正極活物質として含リチウムマンガン酸ニッケル(平均粒子径:10μm)(90質量部)、導電剤としてカーボンブラック(6質量部)、およびバインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF♯1300)(4質量部)を混合し、正極合剤とした。この正極合剤をスラリー粘度調整溶媒であるN−メチル−2−ピロリドンの適量に分散させ、正極活物質スラリーを調製した。
集電体として、厚さが20μmのアルミニウム(Al)箔を準備し、上記で調製したスラリーを集電体の両面に塗布して乾燥・プレスすることで、集電体14の両方の面上に厚みが70μmの正極活物質層15が形成された正極を作製した。
(2)負極の作製
負極活物質、導電剤、およびバインダーの前駆体溶液を混合し、負極合剤とした。なお、負極活物質としてはシリコン系活物質粉末(平均粒子径:10μm)(80質量部)、導電剤としてはカーボンブラック(10質量部)を用いた。バインダーの前駆体溶液としては、バインダーとなるポリイミドの前駆体(ポリアミック酸)を含むN−メチル−2−ピロリドン溶液(ポリイミドとして10質量部に相当)を用いた。この負極合剤をスラリー粘度調整溶媒であるN−メチル−2−ピロリドン溶液の適量に分散させ、負極活物質スラリーを調製した。
集電体として、厚さが20μmの銅(Cu)箔を準備し、上記で調製したスラリーを集電体の片面に塗布して乾燥・プレス後、250℃で真空乾燥することで、集電体11aの一方の面上に厚みが30μmの負極活物質層12が形成された負極を作製した。
(3)電解液保持層および電解質層の準備
電解液保持層に用いる電解液保持基材として、ポリオレフィンフィルム(材質:ポリエチレン(PE)製、厚み:10μm、空孔率:35%、弾性率:15cN/dtex)を準備した。
また、電解質層に用いるセパレータの基材についても、上記電解液保持層に用いた電解液保持基材と同様の基材を用いた。
(4)発電要素の作製
上記で作製した正極および負極を電極部サイズが100mm×100mmとなるように、アルミニウム端子またはニッケル端子と溶接するタブ部を残して切り出した。セパレータおよび電解液保持層の電解液保持基材についても110mm×110mmのサイズに切り出した。
このようにして準備した正極1枚、負極2枚、およびセパレータ2枚を、治具を用いて積層させ、図8に示す発電要素を作製した。その際、正極活物質層15と負極活物質層12とがセパレータ(電解質層)13を介して対向するようにした。また、発電要素の最外層は負極側の集電体(負極集電体)11aが配置されるようにした。
(5)電解液保持層の設置
上記で作製した発電要素の最外層に配置される集電体(負極集電体)11aの上面および下面に電解液保持基材(電解質保持層26)を設置した。
(6)発電要素の配置、電解液の含浸
発電要素内の集電体(11a、14)のそれぞれに端子リード(20、21)を溶接させた。なお、正極の集電体14についてはアルミニウム製端子リード21を、負極の集電体11aについてはニッケル製端子リード20を溶接させた。
次いで、上記で作製した電解質保持層26の設置された発電要素17を、発電要素のサイズに成形されたアルミラミネートフィルムの外装体22の内部に入れ、電解液を注液する1辺を残し、残り3辺を熱融着して袋状にした。その内部に、真空下(真空度:50[kPa])で所定量の電解液を注入して含浸させた後、残りの1辺を真空封止して積層型電池を作製した。
なお、電解液としては、エチレンカーボネート(EC)(30体積部)とジメチルカーボネート(DMC)(70体積部)との混合溶媒にリチウム塩であるLiPFが1mol・dm−3の濃度に溶解した溶液を用いた。また、電解液の使用量は上記セパレータおよび電解液保持基材のサイズ(体積)と空孔率とから算出される、電解液保持層および電解質層の理論上の全空孔体積に相当する量を用いた。
以上により、図8に示す積層型電池を作製した。
[実施例2]
(1)正極の作製
実施例1と同様にして正極活物質スラリーを調製した。
集電体として、厚さが20μmで、貫通孔(孔径:10μm、空孔率50%、形状:円形)を有するアルミニウム(Al)箔を準備した。上記で調製したスラリーを集電体の両面に塗布してプレスすることで、集電体14の両面上に厚みが70μmの正極活物質層15が形成された正極を作製した。
(2)負極の作製
実施例1と同様にして負極活物質スラリーを調製した。
集電体として、厚さが20μmで、貫通孔(孔径:10μm、空孔率40%、形状:円形)を有する銅(Cu)箔を準備した。上記で調製したスラリーを集電体の片面に塗布して乾燥・プレス後、250℃で真空乾燥することで、集電体11aの一方の面上に厚みが30μmの負極活物質層12が形成された負極を作製した。
(3)電解液保持層および電解質層の準備、発電要素の作製、電解液保持層の設置
上記で作製した正極および負極を用いること以外は、実施例1と同様にして積層型電池を作製した。
得られた発電要素の最外層に配置される集電体(負極集電体)11aの上面および下面に電解液保持基材(電解質保持層26)を設置した。
(4)発電要素の配置、電解液の含浸
実施例1と同様にして、発電要素内の集電体(11a、14)に端子リード(20、21)を溶接させた。そして、実施例1と同様にして、得られた電解質保持層26の設置された発電要素17を、アルミラミネートフィルムの外装体22へ封入し、電解液の含浸させた後、残りの1辺を真空封止して積層型電池を作製した。
以上により、図9に示す積層型電池を作製した。
[実施例3]
(1)発電要素の作製
実施例1と同様にして発電要素を作製した。
(2)電解液保持層の設置
電解液保持層に用いる電解液保持基材として、ポリオレフィンフィルム(材質:ポリエチレン(PE)製、厚み:10μm、空孔率:35%)を準備した。
バーコーターを用い、アルミラミネートフィルムの外装体の片面に接合用バインダー溶液を塗布し、当該都塗布面を電解液保持基材の片面に密着させた。得られた積層体を、100℃雰囲気下で乾燥させることにより、電解液保持層26の形成された外装体22を作製した。なお、接合用バインダー溶液は、PVDF(5質量%)をNMP(95質量%)に溶解させたものを使用した。
(3)発電要素の配置、電解液の含浸
実施例1と同様にして、発電要素内の集電体(11a、14)に端子リード(20、21)を溶接させた。
次いで、電解液保持層が片面に形成されたアルミラミネートフィルムの外装体を発電要素のサイズに成形し、成形された外装体の内部に発電要素を配置し、電解液を注液する1辺を残し、残り3辺を熱融着して袋状にした。この際、アルミラミネートフィルム22の片面に形成された電解液保持層26が発電要素17と隣接するようにした。
そして、その内部に、真空下(真空度:50[kPa])で所定量の電解液を注入して含浸させた後、残りの1辺を真空封止して積層型電池を作製した。
以上により、図10に示す積層型電池を作製した。
(双極型電池)
[実施例4]
(1)双極型電極の作製
実施例1と同様にして、正極活物質スラリーおよび負極活物質スラリーを調製した。
集電体として、厚さ20μmのSUS箔(貫通孔なし)を用意し、集電体の一方の面に上記正極スラリーを塗布した後に乾燥させて、厚さ30μmの正極活物質層の正極を形成させた。
次いで、集電体の他方の面に、上記負極スラリーを塗布した後に乾燥させて、厚さ70μmの負極活物質層の負極を形成させた。上記の手順により、集電体31であるSUS箔の両面に正極活物質層35と負極活物質層32とが形成された双極型電極を得た。
(2)最外層正極および最外層負極の作製
集電体として、厚さ20μmで、貫通孔(孔径:10μm、空孔率50%、円形状)を有するSUS箔を準備した。
この集電体の片面に上記正極スラリーを塗布した後に乾燥させて、厚さ70μmの正極活物質層の正極を形成させた。これにより、集電体31bの片面に正極活物質層35が形成された最外層正極を得た。
また、同様にして、集電体の片面に上記負極スラリーを塗布した後に乾燥させて、厚さ30μmの負極活物質層の負極を形成させた。これにより、集電体31aの片面に負極活物質層32が形成された最外層負極を得た。
(3)電解液保持層および電解質層の準備、電解液の含浸
ポリエチレンオキシド(40質量部)と上記電解液(60質量部)とを混合し、マトリックスポリマーとした。このマトリックスポリマーに対して5000質量ppm相当の熱重合開始剤としてのアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を添加して、ゲルポリマー電解質前駆体溶液を調製した。
この前駆体溶液にセパレータおよび電解液保持基材を浸漬し、室温(25℃)の真空下(真空度:30[kPa])において、10分間、前駆体溶液をセパレータおよび電解質保持基材に含浸させた。なお、電解液保持基材およびセパレータとしては実施例1と同様にポリオレフィンフィルム(材質:ポリエチレン(PE)製、厚み:10μm、空孔率:35%)を用いた。
そして、アルゴンガス雰囲気下、100℃で2時間加熱処理を行うことにより、ゲルポリマー電解質が保持された電解液保持層およびセパレータを得た。
(4)発電要素の作製、絶縁層によるシール
そして、得られた双極型電極、最外層正極、および最外層負極を140mm×140mmのサイズに切断し、切断された電極(正極および負極)の外周部(20mm)に形成された活物質層を剥がしとることにより、集電体であるSUS表面を露出させた。すなわち、電極面が100mm×100mmであり、電極の外周部20mmに集電体であるSUS箔が露出した双極型電極、最外層正極、および最外層負極を得た。それらを、セパレータ、電解液保持材と同じように前駆体溶液に浸漬して、室温(25℃)の真空下(真空度:30[kPa])において、10分間含浸させた。ついで、電極未塗布部分の前駆体溶液を拭き取った。その後アルゴンガス雰囲気下、100℃で2時間加熱処理を行うことにより、ゲルポリマー電解質が保持された電解液保持層およびセパレータを得た。セパレータおよび電解液保持層の電解液保持基材については120mm×120mmのサイズに切り出したものを用いた。
次いで、ディスペンサを用い、双極型電極、最外層正極、および最外層負極中の集電体の外周部のSUS箔露出部分(電極未塗布部分)にシール前駆体を塗布した。なお、シール前駆体としては、一液性未硬化エポキシ樹脂を用いた。
そして、上記シール前駆体が塗布された集電体が全て覆われるように、双極型電極、最外層正極、最外層負極、セパレータを、治具を用いて積層させ、シール前駆体が塗布された発電要素を作製した。その際、図11に示すように正極活物質層35と負極活物質層32とがセパレータ(電解質層)33を介して対向するようにした。また、発電要素の最外層には集電体(31a、31b)が配置されるようにした。
作製した発電要素を、熱プレス機を用いて、面圧1kg/cm、80℃の条件下で1時間熱プレスすることにより、未硬化のシール部(一液性未硬化エポキシ樹脂)を硬化させた。この工程によりシール部を所定の厚みまでプレスするとともに硬化させ、絶縁層43を形成させることが可能となる。これにより、2層積層された双極型発電要素を得た。
(5)電解液保持層の設置
得られた発電要素の最外層の集電体(31a、31b)の上面または下面に電解液保持基材(電解液保持層46)を設置した。
(6)発電要素の配置
上記で作製した発電要素の最外層の集電体(31a、31b)に端子リード(40、41)を溶接させた。この際、正極側の集電体(正極集電体)31bについてはアルミニウム製端子リード41を、負極側の集電体(負極集電体)31aについてはニッケル製端子リード40を溶接させた。その後、実施例1と同様に、当該発電要素をアルミラミネートフィルムの外装体42の内部に入れ、真空封止することにより図11に示す双極型電池を作製した。
実施例1〜4で作製された積層型電池または双極型電池は、最外層の集電体と外装体との間に多孔質のポリオレフィンフィルムから構成される電解液保持層を有する。このため、電極間距離が増大することなく、十分な量の電解液を簡便に電極に補給できる。また、電解液保持層と負極活物質層とが接触しているため、電解液保持層と発電要素の最外層との間の界面抵抗を低減できる。さらに、電解質保持基材であるポリオレフィンフィルムは弾性体であるため、電極の膨張収縮に伴うセル厚みの変化を吸収する緩衝層として機能しうる。さらに、負極活物質として、リチウムと合金化するSi材料を用いているため、高いエネルギー密度を有する高容量の電池を得ることができる。
また、実施例2や実施例4のように最外層の集電体が貫通孔を有すると、近接する電解質保持層から当該貫通孔を通して活物質層に均一にかつ迅速に電解液を供給することができる。
本発明の代表的な一実施形態である、積層型の非水電解質二次電池を示す模式断面図である。 本発明の他の一実施形態である積層型の非水電解質二次電池を示す模式断面図を示す。 本発明の一実施形態に用いられうる貫通孔を有する集電体の模式断面図(発電要素の積層方向に平行な面における断面図)である。 本発明の一実施形態に用いられうる貫通孔を有する集電体の模式断面図(発電要素の積層方向に垂直な面における断面図)である。 本発明の他の一実施形態である、双極型の非水電解質二次電池を示す模式断面図である。 本発明の一実施形態による積層型電池を複数個接続して得られる組電池を示す斜視図である。 本発明の一実施形態による組電池を複数個接続した組電池モジュール示す斜視図である。 本発明の一実施形態による組電池を搭載する自動車の概略図である。 実施例1で作製した積層型電池を示す模式断面図である。 実施例2で作製した積層型電池を示す模式断面図である。 実施例3で作製した積層型電池を示す模式断面図である。 実施例4で作製した双極型電池を示す模式断面図である。
符号の説明
10 積層型電池、
11 負極集電体、
11a 最外層負極集電体、
12、32 負極活物質層、
13、33 電解質層、
14 正極集電体、
15、35 正極活物質層、
16、36 単電池層、
17、37 発電要素、
18、38 負極タブ(端子)、
19、39 正極タブ(端子)、
20、40 負極端子リード、
21、41 正極端子リード、
22、42 外装体(ラミネートシート)、
23 負極、
24 正極、
25 空隙、
26、46 電解液保持層、
27、31 集電体、
28 導電性基材、
29 貫通孔、
30 双極型電池、
31a 負極側の最外層集電体、
31b 正極側の最外層集電体、
34 双極型電極、
34a、34b 最外層に位置する電極、
43 絶縁層、
50 組電池、
51、52 電極ターミナル、
60 組電池モジュール、
61、62 導電バー、
70 自動車。

Claims (10)

  1. 負極活物質を含む負極活物質層が集電体の表面に形成されてなる負極と、非水電解質を含む電解質層と、正極活物質を含む正極活物質層が集電体の表面に形成されてなる正極と、が順に積層されてなる単電池層を有する発電要素が外装体内部に配置されてなる非水電解質二次電池であって、
    電解液を保持する電解液保持層を前記発電要素の最外層と前記外装体との間に有することを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 前記負極活物質は、リチウムと合金化する元素を含むことを特徴とする、請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  3. 前記電解液保持層が前記発電要素の最外層と接触していることを特徴とする、請求項1または2に記載の非水電解質二次電池。
  4. 発電要素に含まれる集電体のうち最も外側に配置される最外層集電体は、電解液が貫通しうる孔を有することを特徴とする、請求項3に記載の非水電解質二次電池。
  5. 前記電解液保持層は、多孔体から構成されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池。
  6. 前記電解液保持層は、弾性体から構成されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池。
  7. 発電要素と外装体とを準備する工程と、
    前記発電要素の最外層と前記外装体との間に、電解液を保持する電解液保持層が配置されるように、前記発電要素と前記電解液保持層とを前記外装体の内部に配置する工程と、
    前記電解液保持層に電解液を真空下で含浸させる工程と、
    を有する非水電解質二次電池の製造方法。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池または請求項7に記載の製造方法により製造された非水電解質二次電池を用いたことを特徴とする組電池。
  9. 請求項8に記載の組電池を複数個接続した、組電池モジュール。
  10. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池もしくは請求項7に記載の製造方法により製造された非水電解質二次電池、請求項8に記載の組電池、または請求項9に記載の組電池モジュールを駆動用電源として搭載した、車両。
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