JP2010152445A - 修正装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ずれた周波数を適切な周波数に修正する。
【解決手段】乗算部307は、リーダライタ101のアンテナ信号と、そのアンテナ信号が90度変調された信号を乗算し、LPF308、ADC309を介してBPF310に出力する。BPF310からの値が、マイナスの値、またはプラスの値の場合、周波数が本来の周波数よりずれていると判断され、適切な周波数になるように、可変容量コンデンサ302の容量が制御される。本発明は、非接触で通信を行うリーダライタに適用できる。
【選択図】図10

Description

本発明は修正装置および方法に関し、特に、非接触で通信を行うときの周波数がずれたときに、正しい周波数に修正するようにした修正装置および方法に関する。
近年、IC(integrated circuit)を備え、非接触で通信を行える非接触アンテナモジュールを備えるカードが普及している。そのようなカードは、例えば、非接触ICカードなどと称され、非接触で他の装置と通信を行うことが可能とされている。非接触ICカードを用いた非接触通信は、例えば、交通乗車券、電子マネー、IDカード、入退室管理などに用いられ、その用途は広がりつつある。(例えば、特許文献1,2参照)
非接触ICカードは、リーダライタなどと称される装置と通信を行う。例えば、非接触ICカードが、交通乗車券に用いられた場合、リーダライタは、改札に設けられた装置であり、非接触ICカードと通信を行い、改札のゲートの開閉などを制御するためのホストコンピュータなどと通信を行うといった処理を行う。このようなリーダライタに含まれるアンテナの周波数は、一般的に図1に示したように搬送波の周波数が13.56MHzをピークに山なりとなる周波数が用いられる。
特開2000―278027号公報 特開2000―295024号公報
しかしながら、リーダライタを、例えば交通システムの改札などに組み込んだ場合、筐体や周辺金属の影響でアンテナの同調周波数がずれてしまうことがある。すなわち、本来、図1に示したように、アンテナの同調周波数は、13.56MHzをピークに山なりとなる周波数が用いられているが、筐体や周辺金属の影響で図2に示すようにアンテナの周波数特性のピークが、13.56MHzではなく、その周波数より高いまたは低い周波数にピークがくるような特性となってしまうことがある。このようなことは、リーダライタが使用されている時間の経過によっても生じうる。
このように、アンテナの同調周波数のピークが、13.56MHz以外になってしまうと、当初意図された距離まで、非接触ICカードと通信ができなくなってしまう。すなわち、通信できる距離が、短くなってしまう。
このような周波数のずれを修正するために、図3に示すような構成が提案されている。図3は、従来の一例のリーダライタ、特に、アンテナの同調周波数を修正する部分(修正部)の構成を示す図である。
図3に示した修正部10は、ループコイル11、可変容量コンデンサ12、発振部13、変調部14、BPF(Band Pass Filter)15,16、および振幅比較器17から構成されている。
ループアンテナ11と可変容量コンデンサ12は、アンテナを構成する。発振部13は、13.56MHzの搬送波を生成し、変調部14に供給する。変調部14は、発振部13で発振された搬送波を、図示していないデータ供給部より供給されたデータ(DATA)に基づいて、ASK変調し、生成された変調波を、アンテナを介して、電磁波として非接触ICカードに出力する。また、変調部14からの信号は、BPF15とBPF16にそれぞれ供給される。
BPF15は、発振部13が発振する搬送波の周波数(この場合、13.56MHz)より、+αMHzだけ高い周波数の信号を通過させるフィルタであり、BPF16は、発振部13が発振する搬送波の周波数より、−αMHzだけ低い周波数の信号を通過させるフィルタである。この2つのフィルタを通過した信号が、振幅比較器17に供給されるように構成されている。
振幅比較器17は、入力された2つの信号の振幅を比較し、正常な状態であるか否かを判断する。例えば、図1に示した状態の場合、BPF15からの信号の振幅はゲインG0であり、BPF16からの信号のゲインはゲインG0であるため、比較したとき、同一の値であると判断され、正常な状態であると判断される。
一方、図2に示した状態の場合、BPF15からの信号の振幅はゲインG1であり、BPF16からの信号の振幅はゲインG2であるため、比較したとき、同一の値ではなく差があると判断され、正常ではない状態であると判断される。このようなときには、正常な状態に戻すための修正が行われる。具体的には、可変容量コンデンサ12の容量が調整されることで、13.56MHzに、周波数の山のピークがくるように修正される。
このような構成を適用し、周波数の修正を行うようにした場合、BPF15とBPF16の特性は、できるだけ一致している必要があり、アナログ回路で実現することは困難であった。そこで、デジタル回路によって構成することが考えられるが、搬送波の周波数±αの周波数を検知するためには、AD(Analog Digital)コンバータにて、少なくとも2×(搬送波の周波数+α)のサンプリングが必要となり、大きな負荷となってしまう。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、周波数のずれを修正することができるようにするものである。
本発明の一側面の修正装置は、入力された信号のUSB(Upper Side Band)とLSB(Lower Side Band)を抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出されたUSBとLSBの振幅を比較し、その比較結果に基づいて、前記入力された信号の周波数を修正する修正手段とを備える。
前記抽出手段は、データを送信するときの送信周波数を中心とした所定の幅のフィルタを含むようにすることができる。
前記抽出手段は、前記入力された信号と同じ位相の信号を出力する出力手段と、前記入力された信号と前記出力手段からの信号を乗算する第1の乗算手段と、前記第1の乗算手段からの信号を低域成分を通過させるフィルタでフィルタリングする第1のフィルタリング手段と、前記出力手段からの信号を、その信号の位相を90度ずらした信号に変調する第1の変調手段と、前記入力された信号と前記第1の変調手段からの信号を乗算する第2の乗算手段と、前記第2の乗算手段からの信号を低域成分を通過させるフィルタでフィルタリングする第2のフィルタリング手段と、前記第2のフィルタリング手段からの信号を、その信号の位相を90度ずらした信号に変調する第2の変調手段と、前記第1のフィルタリング手段からの信号と前記第2の変調手段からの信号を加算する加算手段と、前記加算手段からの信号に対して、所定の周波数を中心とする所定幅のフィルタでフィルタリングをする第3のフィルタリング手段と、前記第1のフィルタリング手段からの信号から前記第2の変調手段からの信号を減算する減算手段と、前記減算手段からの信号に対して、所定の周波数を中心とする所定幅のフィルタでフィルタリングをする第4のフィルタリング手段とを備え、前記修正手段は、前記第3のフィルタリング手段と前記第4のフィルタリング手段からそれぞれ出力された信号の振幅を比較し、その比較結果が、異なる大きさの振幅であると判断された場合、同一の振幅になるように、前記周波数を修正するようにすることができる。
前記抽出手段は、前記入力された信号と同じ位相の信号を出力する出力手段と、前記出力手段からの信号を、その信号の位相を90度ずらした信号に変調する変調手段と、前記入力された信号と前記変調手段からの信号を乗算する乗算手段と、前記乗算手段からの信号を低域成分を通過させるフィルタでフィルタリングする第1のフィルタリング手段と、前記第1のフィルタリング手段からの信号に対して、所定の周波数を中心とする所定幅のフィルタでフィルタリングをする第2のフィルタリング手段と、を備え、前記修正手段は、前記第2のフィルタリング手段から出力された信号が0以外の振幅値でスタートする信号であると判断された場合、その値が0となるように前記周波数を修正するようにすることができる。
前記第1のフィルタリング手段からの信号をデジタル信号に変換する変換手段をさらに備えるようにすることができる。
前記抽出手段は、所定の周波数の信号を発振する発振手段と、前記入力された信号と前記発振手段からの信号を乗算する第1の乗算手段と、前記第1の乗算手段からの信号を低域成分を通過させるフィルタでフィルタリングする第1のフィルタリング手段と、前記発振手段からの信号を、その信号の位相を90度ずらした信号に変調する変調手段と、前記入力された信号と前記変調手段からの信号を乗算する第2の乗算手段と、前記第2の乗算手段からの信号を低域成分を通過させるフィルタでフィルタリングする第2のフィルタリング手段と、前記第1のフィルタリング手段からの信号と前記第2のフィルタリング手段からの信号を加算する加算手段と、前記加算手段からの信号に対して、所定の周波数を中心とする所定幅のフィルタでフィルタリングをする第3のフィルタリング手段と、前記第1のフィルタリング手段からの信号から前記第2のフィルタリング手段からの信号を減算する減算手段と、前記減算手段からの信号に対して、所定の周波数を中心とする所定幅のフィルタでフィルタリングをする第4のフィルタリング手段とを備え、前記修正手段は、前記第3のフィルタリング手段と前記第4のフィルタリング手段からそれぞれ出力された信号の振幅が異なる場合、前記振幅の差が0となるように、前記周波数を修正するようにすることができる。
前記第3のフィルタリング手段からの信号をデジタル信号に変換する第1の変換手段と、前記第4のフィルタリング手段からの信号をデジタル信号に変換する第2の変換手段とをさらに備えるようにすることができる。
前記修正手段は、前記入力された信号を受信するアンテナを構成する可変容量コンデンサの容量を変更することで、前記周波数を修正するようにすることができる。
本発明の一側面の修正方法は、所定の周波数の信号で、他の装置と通信を行う通信装置の前記所定の周波数のずれを修正する修正方法において、前記信号のUSB(Upper Side Band)とLSB(Lower Side Band)を抽出し、抽出されたUSBとLSBのそれぞれの振幅を比較し、その比較結果に基づいて、前記信号の周波数を前記所定の周波数になるように修正するステップを含む。
本発明の一側面の修正装置および方法においては、所定の周波数の信号で、他の装置と通信が行われるときに、その周波数がずれていることが、信号のUSB(Upper Side Band)とLSB(Lower Side Band)が抽出され、その抽出されたUSBとLSBの振幅の比較結果に基づいて検知される。そしてずれが検知された場合、信号の周波数が所定の周波数になるように修正される。
本発明の一側面によれば、周波数のずれを修正することが可能となる。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[システムの構成について]
図4に本発明を適用した非接触カードシステムの一実施の形態の構成を示す。図4に示した非接触カードシステムにおいては、ICカード100とリーダライタ101の間では、電磁波が用いられた非接触でのデータの送受信が行われる。すなわち、リーダライタ101が、所定のコマンドをICカード100に送信し、ICカード100は、そのコマンドを受信し、そのコマンドに対応する処理を行う。そして、ICカード100は、その処理結果に対応する応答データをリーダライタ101に送信する。
リーダライタ101は、所定のインターフェース(例えば、RS−485Aの規格などに準拠したもの)を介してコントローラ102に接続されており、コントローラ102は、リーダライタ101に対して所定の制御信号を供給することで、所定の処理を行わせる。
[リーダライタの構成について]
図5は、リーダライタ101の構成を示すブロック図である。リーダライタ101は、アンテナ131、復調回路132、変調回路133、IC134、発振部135、フラッシュメモリ136、ドライブ137を含む構成とされる。
IC134は、データの処理を行うDPU(Data Processing Unit)141、ICカード100に送信するデータおよびICカード100から受信したデータの処理を行うSPU(Signal Processing Unit)142、コントローラ102との通信を行うSCC(Serial Communication Controller)144、並びに、データの処理に必要な情報を予め記憶しているROM(Read Only Memory)146、および処理途中のデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)147とで構成されるメモリ145により構成され、DPU141乃至メモリ145は、バス143を介して、相互に接続されている。
また、このバス55には、例えば、認証のために必要なデータなどを記憶するフラッシュメモリ136とドライブ137も接続されている。ドライブ137には、必要に応じて磁気ディスク151、光ディスク152、光磁気ディスク153、および半導体メモリ154が装着され、データの授受を行う。
アンテナ131は、所定の電磁波を放射した状態で負荷状態を監視することにより、ICカード100が近接したか否かを検出し、近接したICカード100に対してデータの送受信を行う。復調回路132は、アンテナ131を介して受信した変調波(ASK(Amplitude Shift Keying)変調波)を復調し、復調されたデータをSPU142に出力する。SPU142は、復調回路132を介して、ICカード100から送信された応答データの入力を受け、そのデータに対して所定の処理(例えば、BPSK(Binary Phase Shift Keying)変調(ワンチェスタコードへのコーディング)など)を施すとともに、ICカード100に送信するコマンドに対しても、同様に、所定の処理を行った後、変調回路133に出力する。
DPU141は、SPU142およびバス143を介して、ICカード100から受信した応答データや、SCC144およびバス143を介してコントローラ102から入力される制御信号の入力を受け、入力された応答データや制御信号に従った処理を実行し、ICカード100に送信するコマンドを、バス143を介してSPU142に出力したり、コントローラ102に出力するデータを、バス143を介してSCC144に出力したりする。
変調回路133は、発振部135より供給される所定の周波数(例えば、13.56MHz)の搬送波を、SPU142より供給されるデータに基づいて、ASK変調し、生成された変調波を、アンテナ131を介して、電磁波としてICカード100に出力する。SCC144は、コントローラ102から入力されたデータを、バス143を介して、DPU141に供給したり、DPU141から、バス143を介して入力されたデータを、コントローラ102に出力したりする。
[周波数の修正について]
次に周波数の修正について説明する。例えば、図5に示した構成を有するリーダライタ101(図4に示したリーダライタ101)は、何らかの筐体に収められて所定の場所に設置されることが一般的である。よって、その筐体による影響や、近傍の金属などの影響により、リーダライタ101のアンテナの同調周波数がずれてしまうことがある。また、経年の影響でも、アンテナの同調周波数がずれてしまうことがある。
アンテナの同調周波数がずれるということに関し、再度図1と図2を参照して簡便に説明する。図1は、アンテナの同調周波数がずれていない状態、すなわち正常な状態のときの周波数を示している。横軸が周波数であり、縦軸が周波数に対するゲインである。すなわち、正常な状態のときには、搬送波の周波数である13.56MHzのところでゲインが最大値となる。このゲインが最大値となる周波数を適宜、中心周波数と記述する。また、中心周波数が13.56MHzの周波数を、目標周波数と記述する。なお、ここで目標周波数とは、後述するように周波数がずれたときに、中心周波数を13.56MHzになるように修正を行うが、修正の目標となる周波数なので、目標周波数と記述する。
図1に示した正常な状態に対し、図2に示すように、リーダライタ101が、筐体や金属の影響を受けたり、経年劣化などによる影響を受けたりした場合、中心周波数が、13.56MHz以外のところになってしまう。13.56MHz(目標周波数)は、ICカード100と通信を行うとき、その通信距離を長くでき、効率良く通信を行える周波数として設定されている。そのために、図2に示したように、周波数のゲインの最大値が13.56MHz以外の周波数となってしまうと、ICカード100との通信距離が短くなり、効率の良い通信ができなくなってしまう。よって、このように、周波数がずれてしまった場合、目標周波数になるように修正が行われる。
この修正は、リーダライタ101から送信される信号のUSB(Upper Side Band)、LSB(Lower Side Band)を抽出し、その振幅を比較し、その値が同一となるよう中心周波数を調節することにより、中心周波数を13.56MHz(目標周波数)に合わせることで行われる。
まず、図6に、目標周波数である13.56MHzに中心周波数が合ったリーダライタ101から送信される信号のスペクトルを示す。信号は、マンチェスタ符号(212kpbs)で符号化されたデータであり、ランダムデータが送信されているとする。図6に示したスペクトルは、中心周波数が合っているため、USBとLSBの振幅(スペクトルの面積)は同じである。
図7に、目標周波数である13.56MHzに中心周波数が合っていないリーダライタ101から送信される信号のスペクトルを示す。図7に示したスペクトルは、目標周波数とされている13.56MHzよりも高い周波数側に、中心周波数がずれているため、USBとLSBの振幅の幅が異なる。このような正常な状態ではない場合、USBとLSBの振幅(スペクトルの面積)は異なる値となる。そして、図7に示したような目標周波数よりも高い周波数側に中心周波数がずれているようなときには、USBとLSBのスペクトルの面積の関係は、LSB<USBとなる。
図示はしないが、目標周波数よりも低い周波数側に中心周波数がずれているようなときには、USBとLSBのスペクトルの面積の関係は、LSB>USBとなる。
このようなことから、スペクトルの面積が、LSB=USBとの関係が成り立つときには、正常な状態であると判断でき、LSB<USBの関係が成り立つときには、中心周波数が目標周波数よりも高い状態であると判断でき、LSB>USBの関係が成り立つときには、中心周波数が目標周波数よりも低い状態であると判断できることがわかる。
このようなことから、下記の計算により、USBとLSBのキャリアが混ざった状態より、USBとLSBを抽出し、USB=LSBとなるように、中心周波数を移動すれば、中心周波数がずれたとしても修正できることがわかる。このような手法によれば、USBとLSBを抽出するときに、キャリア成分が取り除かれるため、ADコンバータのサンプリング周波数を低く抑えることができる。
まず、USBとLSBのキャリアが混ざった状態の信号から、USBとLSBの信号を分離する手法を説明する。入力信号を次式(1)とする。
A・cos(2π・F・t)
+U・cos[2π・(F+f)・t]
+L・cos[2π・(F−f)・t] ・・・(1)
式(1)において、Fはキャリア周波数、fはデータ周波数である。また、(F+f)はUSB信号周波数、(F−f)はLSB信号周波数である。このような信号に、位相の合ったキャリアを乗算した場合、次式(2)で表される信号となる。
cos(2π・F・t)・[A・cos(2π・F・t)
+U・cos[2π・(F+f)・t]
+L・cos[2π・(F−f)・t]]
・・・(2)
式(2)は、次式(3)と次式(4)に分解することができる。
Figure 2010152445
Figure 2010152445
ここで、式(3)で表される成分は、フィルタで除去されるため、式(4)で表される成分のみとなる。
また、入力信号に位相が90度異なったキャリアを乗算した場合、次式(5)で表される信号となる。
sin(2π・F・f)・[A・cos(2π・F・t)
+U・cos[2π・(F+f)・t]
+L・cos[2π・(F―f)・t]] ・・・(5)
式(5)に対して、式(2)と同様の処理、すなわち、2つの式に分解すると、式(3)に対応する式はフィルタで除去され、式(4)に対応する式は次式(6)で表される成分として残る。
Figure 2010152445
式(6)に対して、位相を90度ずらすという操作を行うと、次式(7)に変形される。
Figure 2010152445
式(4)と式(7)を加算することで、次式(8)が導き出される。
U・cos(2πf・t) ・・・(8)
また式(4)から式(7)を減算することで、次式(9)が導き出される。
L・cos(2πf・t) ・・・(9)
[第1の実施の形態]
このような式の展開を利用し、中心周波数を合わせる具体的な構成例を図8に示す。図8に示した修正部200は、ループコイル201、可変容量コンデンサ202、発振部203、変調部204、乗算部205、PLL(phase-locked loop)206、π/2変調部207、乗算部211、LPF(Low Pass Filter)208、ADC(analog-to-digital converter)209、加算減算部210、乗算部211、LPF212、ADC213、π/2変調部214、BPF(Band Pass Filter)215、BPF216、振幅比較部217、およびDAC(digital-to-analog converter)218を含む構成とされている。
図8に示した修正部200は、図5に示したリーダライタ101に備えられるが、図5には図示していない。ループコイル201と可変容量コンデンサ202は、アンテナを構成する。このアンテナは、図5に示したリーダライタ101におけるアンテナ131に対応する。発振部230は、13.56MHzの搬送波を生成し、変調部204に供給する。発振部230は、図5に示したリーダライタ101における発振部135に対応し、変調部204は、変調回路133に対応する。
変調部204は、発振部203で発振された搬送波を、SPU142(図5)に相当するデータ供給部より供給されたデータ(DATA)に基づいて、ASK変調し、生成された変調波を、アンテナを介して、電磁波としてICカード100に出力する。
リーダライタ101のアンテナ信号は、PLL206に入力され、アンテナ信号のキャリアの位相と同じ信号がPLL206より、乗算部205とπ/2変調部207に出力される。乗算部205では、式(1)から式(2)への変換が行われる。すなわち、式(1)で表される信号は、乗算部205に入力される信号であり、その式(1)で表される信号に、PLL206からの信号(アンテナ信号のキャリアの位相と同じ信号)が乗算されることにより、式(2)で表される信号が出力される。
式(2)は、上記したように、式(3)と式(4)に分解される。乗算部205からの信号は、LPF208に供給されることで、式(3)に相当する成分が除去される。よって、LPF208から出力される信号は、式(4)で表される信号である。その信号は、ADC209に供給され、アナログ信号からデジタル信号に変換される。
一方、π/2変調部207は、PLL206からの信号、すなわちリーダライタ101のアンテナ信号とキャリアの位相と同じ信号に対して、90度(π/2度)位相をずらした信号を生成し、乗算部211に出力する。
乗算部211には、リーダライタ101のアンテナ信号と、そのアンテナ信号とキャリアの位相と同じ信号に対して、90度(π/2度)位相をずらした信号が供給される。乗算部211は、その2つの信号を乗算し、その結果生成された信号を、LPF212に供給する。乗算部211の処理は、式(5)で表される信号を生成する処理である。よって、LPF212には、式(5)で表される信号が供給される。
LPF212は、供給された信号をフィルタリングすることで、式(6)で表される信号を生成し、ADC213に供給する。ADC213は、式(6)で表されるアナログ信号をデジタル信号に変換し、π/2変調部214に供給する。よって、π/2変調部214に供給される信号は式(6)で表されるデジタル信号である。π/2変調部214は、供給された信号に対して、位相を90度ずらすという処理を行う。すなわち、π/2変調部214は、式(6)で表される信号を変調し、式(7)で表される信号を生成する。
加算減算部210には、ADC209から式(4)で表される信号(以下、適宜、第1の信号と記述する)と、π/2変調部214から式(7)で表される信号(以下、適宜、第2の信号と記述する)とが供給される。まず加算減算部210は、第1の信号と第2の信号を加算することで、式(8)で表される信号を生成する。この式(8)で表される信号は、USB(Upper Side Band)の信号であり、BPF215に供給される。
さらに加算減算部210は、第1の信号から第2の信号を減算することで、式(9)で表される信号を生成する。この式(9)で表される信号は、LSB(Lower Side Band)の信号であり、BPF216に供給される。
BPF215とBPF216は、所定の周波数を中心とする鋭いBand Pass Filterである。搬送波の周波数(目標周波数)は、ここでは、13.56MHzとしているので、また、データの送信周波数を212kbpsとしているので、フィルタの中心周波数の具体的な値は一例として以下のように設定される。
BPF215,216は、0.212MHzを中心とした所定の幅、ただし、狭い幅のフィルタとされる
ここで、図9を参照する。図9(A)は、図6に示した状態と同じであり、周波数が正常な状態である。このとき、BPF215から出力される振幅の値は、13.772MHzに対応する信号の振幅G0である。そして、BPF216から出力される振幅の値は、13.348MHzに対応する信号の振幅G0である。正常のときには、BPF215とBPF216から出力される値は、同一の値となる。
これに対して、図9(B)は、図7に示した状態と同じであり、周波数が正常な状態ではないときには、以下のようになる。すなわち、BPF215から出力される振幅の値は、13.772MHzに対応する信号の振幅G1である。そして、BPF216から出力される振幅の値は、13.348MHzに対応する信号の振幅G2である。正常でないときには、BPF215とBPF216から出力される値は、同一の値ではなく、異なる値となる。
このように、正常なときと、正常ではないときとでは、BPF215とBPF216からそれぞれ出力される値は、異なる値となる。振幅比較部217では、このようなBPF215とBPF216からそれぞれ出力される値が入力される。
振幅比較部217は、入力された値が同じであれば、正常な状態であると判断し、そのままの周波数を維持するように指示を出す(特に指示を出さない)。一方、振幅比較部217は、入力された値が異なる値である場合、正常な状態になるように、換言すれば、目標周波数になるように指示を出す。
具体的には、BPF215からの値が、BPF216からの値よりも大きいと判断された場合、すなわち、USB>LSBの関係が満たされると判断された場合、可変容量コンデンサ202(図8)の容量を大きくするための指示が出される。逆に、BPF215からの値が、BPF216からの値よりも小さいと判断された場合、すなわち、USB<LSBの関係が満たされると判断された場合、可変容量コンデンサ202(図8)の容量を小さくするための指示が出される。
このようにして、振幅比較部217から出された指示は、DAC218に供給され、アナログ信号の指示に変換されて、可変容量コンデンサ202に供給される。このような処理が行われることで、可変容量コンデンサ202の容量が制御され、その結果、可変容量コンデンサ202とループコイル201で構成されるアンテナの周波数が、目標周波数になるように制御される。
このような構成により、周波数を修正することで、ADC209やADC213におけるサンプリング周波数は、少なくとも、データ周波数×2で良く、負荷の軽減を計ることが可能となる。
上述した第1の実施の形態において、BPF215,216に関し、これらのBPF215,216が修正部200に備えられていない場合、以下のような問題が生じる。換言すれば、BPF215,216を備えない構成とし、加算減算部210から出された信号が、直接、振幅比較部217に供給され、比較されるようにすると、以下のような問題が生じる可能性がある。
すなわち、中心周波数を合わすため、可変容量コンデンサ202の容量が変更されうると、アンテナのキャリア信号の位相が変化する。このような変更が行われているとき、PLL206がキャリア位相をロックするまでの間、乗算部205や乗算部211において、異なる位相の信号が乗算されることになる。位相が合っていない信号が乗算されたときの影響を検証するため、以下のような信号がアンテナにて検出されるとする。
(1+A・USB+B・LSB)cos(2π・F・t) ・・・(10)
Figure 2010152445
Figure 2010152445
式(10)に次式(13)と次式(14)が乗算されるとする。
cos(2π・F・t+δ) ・・・(13)
sin(2π・F・t+δ) ・・・(14)
式(13)と式(14)が式(10)に乗算された式に対して、上記した展開(式(1)から式(9)までの展開)と同様の展開を行うことで、次式(15)と次式(16)が得られる。
Figure 2010152445
Figure 2010152445
ここで、式(11)に関して、第1項を無視し、位相をδだけずらすと、次式(17)が得られる。
Figure 2010152445
式(15)は、2つのcos関数内において、同じδだけ位相がずれているが、式(17)に関しては、2つのcos関数内において、位相のずれは異なっている。このことは、位相の異なるキャリアを乗算した場合、アンテナ131で受信される信号のUSBおよびLSBは復調できず、USBとLSBの振幅も正しく検出できないことを意味する。
そこで、上述したようにデータ周波数のBPF215,216を用いれば、次式(18)と次式(19)を抽出することができる。なお、データ周波数のBPF215,216とは、上述したように、データ周波数が212kbps(0.212MHz)であるので、0.212MHzを中心とするフィルタである。
Figure 2010152445
Figure 2010152445
このように、BPF215,216を用いることで、式(18)と式(19)でそれぞれ表される信号を抽出することができるため、USB側の信号の振幅とLSB側の信号の振幅を正しく検出し、比較し、その比較結果に応じた指示を、上記したように出せるようになる。
またBPF215,216を用いることで、図9に示したように、データ周波数のゲインは他の周波数に比べて高いため、雑音の影響が少ない状態で、各振幅を比較することができる。このことにより、より正確に振幅を比較し、可変容量コンデンサ12に出す指示をより正確なものとすることができ、より精密に周波数を修正することが可能となる。
[第2の実施の形態について]
次に、第2の実施の形態について説明する。図10は、第2の実施の形態における修正部の構成を示す図である。図10に示した修正部300は、ループコイル301、可変容量コンデンサ302、発振部303、変調部304、PLL305、π/2変調部306、乗算部307、LPF308、ADC309、BPF310、振幅処理部311、およびDAC312を含む構成とされている。
図10に示した修正部300も、図5に示したリーダライタ101に備えられるが、図5には図示していない。ループアンテナ301と可変容量コンデンサ302は、アンテナ131を構成する。発振部303は、13.56MHzの搬送波を生成し、変調部304に供給する。変調部304は、発振部303で発振された搬送波を、SPU142(図5)に相当するデータ供給部より供給されたデータ(DATA)に基づいて、ASK変調し、生成された変調波を、アンテナを介して、電磁波としてICカード100に出力する。
リーダライタ101のアンテナ信号は、PLL305に入力され、アンテナ信号のキャリアの位相と同じ信号がPLL305より、π/2変調部306に出力される。π/2変調部306は、PLL305からの信号、すなわちリーダライタ101のアンテナ信号とキャリアの位相と同じ信号に対して、90度(π/2度)位相をずらした信号を生成し、乗算部307に出力する。このπ/2変調部306における処理は、式(1)で表される信号を、90度位相がずれた信号に変調する処理である。
乗算部307には、リーダライタ101のアンテナ信号と、そのアンテナ信号が90度変調された信号が供給される。乗算部307は、その2つの信号を乗算し、その結果生成された信号を、LPF308に供給する。乗算部307の処理は、式(1)で表される信号(アンテナ信号)から、式(5)で表される信号を生成する処理である。よって、LPF212には、式(5)で表される信号が供給される。
LPF308は、供給された信号をフィルタリングすることで、式(6)で表される信号を生成し、ADC309に供給する。ADC309は、式(6)で表されるアナログ信号をデジタル信号に変換し、BPF310に供給する。
ここで、式(6)を、再度記述する。
Figure 2010152445
式(6)を参照するに、式(6)は、−USB+LSBであることがわかる。このような信号が、BPF310に供給され、フィルタリングされることで、次式(20)で表される信号が得られる。
Figure 2010152445
この式(20)の第1項は、式(18)の符号を逆にした式であり、第2項は式(19)である。このことは、BPF310からの出力は上記した−USB+LSBとの関係があることを示している。
このようなことについて、図9を再度参照し説明する。BPF310からの出力は、−USB+LSBであることから、例えば、図9(A)に示した正常な状態の場合、その値は、0となる。すなわち、USB側の値は、値G0であり、LSB側の値も、値G0であるので、―G0+G0となり、0となることがわかる。このことから、周波数が正常に保たれているときには、BPF310からの出力は0となることがわかる。
一方、図9(B)に示したような正常な状態ではない場合、換言すれば、USB側に中心周波数がずれているような場合、USB側の値は、値G1であり、LSB側の値は、値G2であり、かつ、値G1>値G2という関係がある状態である。このような場合、BPF310から出力される信号は、(―値G1+値G2)となり、式(6)より、負の振幅からスタートする信号が出力される。
図示はしないが、LSB側に中心周波数がずれているような場合、USB側の値の方がLSB側の値よりも小さいため、BPF310から出力される信号は、式(6)より、正の振幅からスタートする信号が出力される。
BPF310からこのような、0、負または正の振幅値からスタートする信号が出力され、振幅処理部311に供給される。振幅処理部311は、入力された値が0の場合、そのままの状態を維持する。また、負の振幅からスタートする信号の場合、USB>LSBの状態であると判断され、可変容量コンデンサ302の容量を大きくするための指示が出される。または、正の振幅の場合、USB<LSBの状態であると判断され、可変容量コンデンサ302の容量を小さくするための指示が出される。
このような処理が行われることで、可変容量コンデンサ302の容量が制御され、その結果、可変容量コンデンサ302とループコイル301で構成されるアンテナの同調周波数が、目標周波数になるように制御される。
ここで、図8に示した第1の実施の形態における修正部200の構成と、図10に示した第2の実施の形態における修正部300の構成とを比較する。修正部300は、修正部200に対して、シンプルな構成とされている。すなわち、修正部300は、修正部200を構成する乗算部205、LPF208、ADC209、加算減算部210、π/2変調部214、BPF215が削除された構成とされている。
ここで、修正部200の乗算部205からI出力が、π/2変調部207からはQ出力が出力されるとする。このような場合、修正部200は、そのI出力とQ出力の両方を処理するための構成とされる。これに対して、修正部300は、Q出力のみを処理するための構成とされる。よって、修正部200よりも、修正部300は、より回路規模を縮小することが可能となる。
このように回路規模を縮小しても、第1の実施の形態と同じく、上記したように周波数を正確に修正することができるといった顕著な効果が得られる。
[第3の実施の形態について]
次に、第3の実施の形態について説明する。図11は、第3の実施の形態における修正部の構成を示す図である。図11に示した修正部400は、ループコイル401、可変容量コンデンサ402、発振部403、変調部404、乗算部405、π/2変調部406、乗算部407、LPF408、ADC409、加算減算部410、LPF411、ADC412、BPF413、BPF414、振幅比較部415、およびDAC416を含む構成とされている。
図11に示した修正部400も、図5に示したリーダライタ101に備えられるが、図5には図示していない。ループアンテナ401と可変容量コンデンサ402は、アンテナ131を構成する。発振部403は、13.56MHzの搬送波を生成し、変調部404に供給する。変調部404は、発振部403で発振された搬送波(信号)を、SPU142(図5)に相当するデータ供給部より供給されたデータ(DATA)に基づいて、ASK変調し、生成された変調波を、アンテナを介して、電磁波としてICカード100に出力する。
発振部403で発信された信号は、乗算部405とπ/2変調部406にそれぞれ供給される。図11に示した修正部400は、図8に示した修正部200と異なり、PLL206を備えない構成とされ、発振部403からの信号が、直接、乗算部405とπ/2変調部406にそれぞれ供給される構成とされている点が異なる。
乗算部405は、リーダライタ101のアンテナ信号と、発振部403からの信号を乗算し、その信号を、LPF408に供給する。LPF408は、低周波成分を通過させるフィルタリングを行い、その信号をADC409に出力する、ADC409は、供給されたアナログ信号をデジタル信号に変換し、そのデジタル信号を、加算減算部410に供給する。
一方、π/2変調部406は、発振部403からの信号に対して、90度(π/2度)位相をずらした信号を生成し、乗算部407に出力する。乗算部407には、リーダライタ101のアンテナ信号と、発振部403で発信された信号が90度変調された信号が供給される。乗算部407は、その2つの信号を乗算し、その結果生成された信号を、LPF411に供給する。LPF411は、低周波成分を通過させるフィルタリングを行い、その信号をADC412に出力する、ADC412は、供給されたアナログ信号をデジタル信号に変換し、そのデジタル信号を、加算減算部410に供給する。
加算減算部410には、ADC409からの信号(以下、適宜、第1の信号と記述する)と、ADC412からの信号(以下、適宜、第2の信号と記述する)とが供給される。まず加算減算部410は、第1の信号と第2の信号を加算した信号を生成し、BPF413に供給する。また加算減算部410は、第1の信号から第2の信号を減算した信号を生成し、BPF414に供給する。
BPF413とBPF414は、所定の周波数を中心とする鋭いBand Pass Filterである。このBPF413とBPF414の中心周波数は、例えば、図8に示したBPF215やBPF216と同じように設定される。
上記したように、図11に示した修正部400は、図8に示した修正部200と異なり、PLLを備えない構成とされている。PLLを備えないことにより、加算減算部410から出力される信号が、USB側の信号を表す信号であるのか、LSB側の信号を表す信号であるのか、区別をつけることができなくなる。
例えば、図8を再度参照するに、図8に示した修正部200の加算減算部210から、第1の信号と第2の信号が加算された結果の信号は、式(8)で表されるUSB側の信号であり、第1の信号と第2の信号が減算された結果の信号は、式(9)で表されるLSB側の信号であるといったように、USB側の信号であるのか、LSB側の信号であるのかが区別が付く。
これに対して、図11に示した修正部400の加算減算部410から、第1の信号と第2の信号が加算された結果の信号は、USB側の信号であるのか、LSB側の信号であるのか区別が付かず、また、第1の信号と第2の信号が減算された結果の信号は、USB側の信号であるのか、LSB側の信号であるのか区別が付かない。
このようなことから、BPF413から出力される信号は、USB側の信号であるのか、LSB側の信号であるのか判別できず、BPF414から出力される信号も、USB側の信号であるのか、LSB側の信号であるのか判別できない。
そこで、振幅比較部415は、BPF413とBPF414からそれぞれ供給される値が同一である場合、正常な状態であると判断し、その状態を維持するように指示を出す。一方、振幅比較部415は、BPF413とBPF414からそれぞれ供給される値が異なる場合、正常ではない状態であると判断し、その状態から正常な状態に修正されるように指示を出す。
具体的に、この指示は、その時点での周波数が、目標周波数よりも高い(USB側にずれている)と仮定して、可変容量コンデンサ402(図11)の容量を大きくするための指示が出される。このような指示が出された結果、振幅比較部415に、BPF413とBPF414からそれぞれ供給される値が同一となった場合、正常な状態になったと判断され、その状態を維持するような指示に切り換えられる。
一方、このような指示が出された結果、振幅比較部415に、BPF413とBPF414からそれぞれ供給される値の差がさらに大きくなった場合、指示は正しくなかったとされ、逆の指示、すなわち、可変容量コンデンサ402(図11)の容量を小さくするための指示が出される。このように、誤った仮定の下、指示が出されても、BPF413とBPF414からそれぞれ供給される値の差分が大きくなったことを検知し、指示を変えることで、正常な状態、すなわち、目標周波数に修正することが可能である。
仮定として、逆の仮定で、指示が出されても良い。すなわち、その時点での周波数が、目標周波数よりも低い(LSB側にずれている)と仮定して、可変容量コンデンサ402(図11)の容量を小さくするための指示が出される。このような指示が出された結果、振幅比較部415に、BPF413とBPF414からそれぞれ供給される値が同一となった場合、正常な状態になったと判断され、その状態を維持するような指示に切り換えられる。
一方、このような指示が出された結果、振幅比較部415に、BPF413とBPF414からそれぞれ供給される値の差がさらに大きくなった場合、指示は正しくなかったとされ、逆の指示、すなわち、可変容量コンデンサ402(図11)の容量を大きくするための指示が出される。このように、誤った仮定の下、指示が出されても、BPF413とBPF414からそれぞれ供給される値の差分が大きくなったことを検知し、指示を変えることで、正常な状態、すなわち、目標周波数に修正することが可能である。
どちらの仮定で処理が実行されるようにしても良く、例えば、リーダライタ101が設置される環境により、USB側にずれる可能性が高い、または、LSB側にずれる可能性が高いなどの特徴により、どちらの仮定で処理されるかが設定(設計)されるようにしても良い。
第3の実施の形態においては、可変容量コンデンサ402の制御方向を間違えた影響で、正しい中心周波数までの収束時間がかかる可能性があるが、PLLを省略した構成とすることができ、修正部400の回路規模を縮小することが可能となる。
このように、本発明によれば、リーダライタの同調周波数がずれることによる、通信不良、距離劣化などの不具合に対して、通信品質を向上させることができる。また、本発明によれば、上述したように周波数を調整することができるので、リーダライタの量産時に各筐体にあわせて同調周波数を合わせる必要がなくなり、リーダライタの製造効率が向上させることが可能となる。
なお、上述した実施の形態においては、リーダライタを例に挙げて説明したが、本発明の適用は、リーダライタに限定されるのではなく、所定の周波数を用いて通信を行う全ての装置に適用できる。
[記録媒体について]
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウエアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行させる場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム記録媒体からインストールされる。
コンピュータ(例えば、図5に示したリーダライタ101)が実行するプログラムは、例えば、磁気ディスク151(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク152(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)等)、光磁気ディスク153、もしくは半導体メモリ154などよりなるパッケージメディアであるリムーバブルメディアに記録して、あるいは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供される。
そして、プログラムは、リムーバブルメディアをドライブ137に装着することにより、バス143を介して、メモリ141にインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部(図5では不図示)で受信し、メモリ145にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM147に、予めインストールしておくことができる。
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
正常な状態のときの周波数について説明するための図である。 正常でない状態のときの周波数について説明するための図である。 従来の周波数を修正する修正部の一例の構成を示す図である。 信号のスペクトルを示す図である。 本発明を適用したシステムの一実施の形態の構成を示す図である。 リーダライタの構成を示す図である。 信号のスペクトルを示す図である。 第1の実施の形態における修正部の構成例を示す図である。 信号のスペクトルを示す図である。 第2の実施の形態における修正部の構成例を示す図である。 第3の実施の形態における修正部の構成例を示す図である。
符号の説明
200 修正部, 201 ループコイル, 202 可変容量コンデンサ, 203 発振部, 204 変調部, 205 乗算部, 206 PLL, 207 π/2変調部, 208 LPF, 209 ADC, 210 加算減算部, 211 乗算部, 212 LPF, 213 ADC, 214 π/2変調部, 215 BPF, 216 BPF, 217 振幅比較部, 218 DAC, 300 修正部, 301 ループコイル, 302 可変容量コンデンサ, 303 発振部, 304 変調部, 305 PLL, 306 π/2変調部, 307乗算部, 308 LPF, 309 ADC, 310 BPF, 311 振幅処理部, 312 DAC, 400 修正部, 401 ループコイル, 402 可変容量コンデンサ, 403 発振部, 404 変調部, 405 乗算部, 406 π/2変調部, 407 乗算部, 408 LPF, 409 ADC, 410 加算減算部, 411 LPF, 412 ADC, 413 BPF, 414 BPF, 415 振幅比較部, 416 DAC

Claims (9)

  1. 入力された信号のUSB(Upper Side Band)とLSB(Lower Side Band)を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段により抽出されたUSBとLSBの振幅を比較し、その比較結果に基づいて、前記入力された信号の周波数を修正する修正手段と
    を備える修正装置。
  2. 前記抽出手段は、データを送信するときの送信周波数を中心とした所定の幅のフィルタを含む
    請求項1に記載の修正装置。
  3. 前記抽出手段は、
    前記入力された信号と同じ位相の信号を出力する出力手段と、
    前記入力された信号と前記出力手段からの信号を乗算する第1の乗算手段と、
    前記第1の乗算手段からの信号を低域成分を通過させるフィルタでフィルタリングする第1のフィルタリング手段と、
    前記出力手段からの信号を、その信号の位相を90度ずらした信号に変調する第1の変調手段と、
    前記入力された信号と前記第1の変調手段からの信号を乗算する第2の乗算手段と、
    前記第2の乗算手段からの信号を低域成分を通過させるフィルタでフィルタリングする第2のフィルタリング手段と、
    前記第2のフィルタリング手段からの信号を、その信号の位相を90度ずらした信号に変調する第2の変調手段と、
    前記第1のフィルタリング手段からの信号と前記第2の変調手段からの信号を加算する加算手段と、
    前記加算手段からの信号に対して、所定の周波数を中心とする所定幅のフィルタでフィルタリングをする第3のフィルタリング手段と、
    前記第1のフィルタリング手段からの信号から前記第2の変調手段からの信号を減算する減算手段と、
    前記減算手段からの信号に対して、所定の周波数を中心とする所定幅のフィルタでフィルタリングをする第4のフィルタリング手段と
    を備え、
    前記修正手段は、
    前記第3のフィルタリング手段と前記第4のフィルタリング手段からそれぞれ出力された信号の振幅を比較し、その比較結果が、異なる大きさの振幅であると判断された場合、同一の振幅になるように、前記周波数を修正する
    請求項1に記載の修正装置。
  4. 前記抽出手段は、
    前記入力された信号と同じ位相の信号を出力する出力手段と、
    前記出力手段からの信号を、その信号の位相を90度ずらした信号に変調する変調手段と、
    前記入力された信号と前記変調手段からの信号を乗算する乗算手段と、
    前記乗算手段からの信号を低域成分を通過させるフィルタでフィルタリングする第1のフィルタリング手段と、
    前記第1のフィルタリング手段からの信号に対して、所定の周波数を中心とする所定幅のフィルタでフィルタリングをする第2のフィルタリング手段と、
    を備え、
    前記修正手段は、
    前記第2のフィルタリング手段から出力された信号が0以外の振幅値でスタートする信号であると判断された場合、その値が0となるように前記周波数を修正する
    請求項1に記載の修正装置。
  5. 前記第1のフィルタリング手段からの信号をデジタル信号に変換する変換手段をさらに備える
    請求項4に記載の修正装置。
  6. 前記抽出手段は、
    所定の周波数の信号を発振する発振手段と、
    前記入力された信号と前記発振手段からの信号を乗算する第1の乗算手段と、
    前記第1の乗算手段からの信号を低域成分を通過させるフィルタでフィルタリングする第1のフィルタリング手段と、
    前記発振手段からの信号を、その信号の位相を90度ずらした信号に変調する変調手段と、
    前記入力された信号と前記変調手段からの信号を乗算する第2の乗算手段と、
    前記第2の乗算手段からの信号を低域成分を通過させるフィルタでフィルタリングする第2のフィルタリング手段と、
    前記第1のフィルタリング手段からの信号と前記第2のフィルタリング手段からの信号を加算する加算手段と、
    前記加算手段からの信号に対して、所定の周波数を中心とする所定幅のフィルタでフィルタリングをする第3のフィルタリング手段と、
    前記第1のフィルタリング手段からの信号から前記第2のフィルタリング手段からの信号を減算する減算手段と、
    前記減算手段からの信号に対して、所定の周波数を中心とする所定幅のフィルタでフィルタリングをする第4のフィルタリング手段と
    を備え、
    前記修正手段は、
    前記第3のフィルタリング手段と前記第4のフィルタリング手段からそれぞれ出力された信号の振幅が異なる場合、前記振幅の差が0となるように、前記周波数を修正する
    請求項1に記載の修正装置。
  7. 前記第3のフィルタリング手段からの信号をデジタル信号に変換する第1の変換手段と、
    前記第4のフィルタリング手段からの信号をデジタル信号に変換する第2の変換手段と
    をさらに備える
    請求項3または請求項6に記載の修正装置。
  8. 前記修正手段は、前記入力された信号を受信するアンテナを構成する可変容量コンデンサの容量を変更することで、前記周波数を修正する
    請求項1、請求項3、請求項4、または請求項6に記載の修正装置。
  9. 所定の周波数の信号で、他の装置と通信を行う通信装置の前記所定の周波数のずれを修正する修正方法において、
    前記信号のUSB(Upper Side Band)とLSB(Lower Side Band)を抽出し、
    抽出されたUSBとLSBのそれぞれの振幅を比較し、その比較結果に基づいて、前記信号の周波数を前記所定の周波数になるように修正する
    ステップを含む修正方法。
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