JP2010151394A - 暖房装置及び暖房システムの熱媒液注入方法 - Google Patents

暖房装置及び暖房システムの熱媒液注入方法 Download PDF

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哲典 栗山
Hideya Nagao
英也 長尾
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Abstract

【課題】自動的に熱媒液を注入する機能を備え、且つ注液作業の際に注水口等から熱媒液が噴出することがない温水暖房装置の開発を課題とする。
【解決手段】高温使用暖房端末3,5に付属する熱動弁40,41を全て開き、その状態でポンプ11を起動することによって、ポンプ11から熱動弁40,41までの間の長い配管にある程度の量の熱媒液を注入し、その後に本格的な熱媒液注入作業に移ることとし、高温使用暖房端末3,5が接続された回路内に大量の空気が閉じ込められる現象を解消することによって熱媒液の噴出を防止する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、床暖房等に使用される暖房装置に関するものである。また本発明は、床暖房等の暖房システムに水等の熱媒体となる液体を注入する注入方法に関するものである。
温水暖房装置を使用した暖房システムが開発されている。
温水暖房装置を使用した暖房システムは、燃焼装置を内蔵した暖房装置と、床暖房装置やファンコンベクタ等の暖房端末とが組み合わされて構成される暖房システムである。
上記した暖房システムに採用される暖房装置は、貯留タンクと、燃焼装置とポンプを備えるものであり、熱媒往き口と、熱媒戻り口とを備えている。そして燃焼装置で熱媒液貯留タンク内の水(熱媒液)を昇温し、ポンプで加圧して熱媒往き口から吐出する。
温水暖房装置は、屋外や納屋等の居住空間外の場所に設置される。一方、暖房端末は、各部屋に設置されるものであり、内部に熱交換器を内蔵している。
温水暖房装置を使用した暖房システムは、前記した温水暖房装置と各暖房端末を配管接続して循環回路を構成したものである。
即ち温水暖房装置の熱媒往き口と熱媒戻り口とを床暖房装置等の熱交換器の出入り口に接続し、貯留タンクと暖房端末との間で環状の循環回路を形成させる。そしてポンプで循環回路内に温水(熱媒液)を循環させて熱を暖房端末に移動し、室内を暖房する。
また暖房システム内に複数の熱動弁があり、熱動弁を開閉することによって暖房端末に流れる温水の流れを断続する。即ち室内温度等が一定温度未満であれば当該部屋に設けられた暖房端末を含む循環回路の熱動弁を開いて当該部屋に設けられた暖房端末に温水を流す。室内温度等が一定温度以上になれば熱動弁を閉じて当該部屋に設けられた暖房端末に流れる温水を遮断する。
温水暖房装置を使用した暖房システムは、工場で温水暖房装置と暖房端末を製造し、これを使用場所に輸送し、使用場所において温水暖房装置と暖房端末を配管接続する。そのため工場から出荷される段階では、温水暖房装置内にも暖房端末内にも水は無く、使用場所において暖房システム内に水を注入する必要がある。なお多くの場合、注入する水には不凍液が混合される。
また暖房システム内に水を注入する場合、システム内の全ての管路内を水で満たさなければならず、管路内に空気が残存することは許されない。しかしながらシステム内の全ての管路内を水で満たす作業は、手間の掛かる作業であり、注水作業の自動化が望まれていた。
暖房システム内に水を注入する方策としては、特許文献1に開示された方策が知られている。
特許文献1に開示された方策は、貯留タンクに注水すると共にポンプを回転し、暖房端末に水を供給する熱動弁が一つだけ開く状況を作り、これを全ての暖房端末に対して自動的に実行する様に構成されている。
例えば、暖房端末がA,B,C,Dの様に4個あり、暖房端末A,B,C,Dに水を循環させる回路に熱動弁a,b,c,dがある場合、ポンプを起動した状態で、熱動弁aだけを開き、他の熱動弁b,c,dを閉じて暖房端末Aだけに熱媒液を循環させる。次にポンプを回転したままの状態で、熱動弁bだけを開き他の熱動弁a,c,dを閉じて暖房端末Bだけに水を循環させる。さらに続いてポンプを回転したままの状態で、熱動弁cだけを開き他の熱動弁a,b,dを閉じて暖房端末Cだけに水を循環させる。
即ち暖房装置に暖房端末が複数設けられている場合、各暖房端末は互いに並列に接続されている。そのため各暖房端末の熱動弁を同時に開くと、水が流れない暖房端末が生じてしまう。そこで特許文献1に開示された方策では、暖房端末が並列に接続されている状態を解消して各暖房端末に確実に通水するために、熱動弁を順次、一定時間づつ開くこととしている。
特開平6−109264号公報
しかしながら特許文献1に開示された方策によると、注水作業の最中に注水口等から水が噴出し、作業を何度も中断しなければならなかったり、作業者に水がかかるという不具合があった。前記した様に暖房システムに注入される水には不凍液が混合されているので、水がかかることは作業者にとって不快である。
そこで本発明は、自動的に水等の熱媒液を注入する機能を備え、且つ注液作業の際に注液口等から熱媒液が噴出することがない暖房装置の開発を課題とするものである。また暖房システム内に熱媒液を注入する方法であって、注液作業の際に熱媒液が噴出することがない暖房システムの熱媒液注入方法の開発を課題とするものである。
上記した課題を解決するために、本発明者らは、注水作業の際に注水口等から水が噴出する原因が何であるかを調査した。その結果、ポンプの起動によって配管内の空気が圧縮され、熱動弁が開くことによって圧縮された空気が一気に開放され、空気の圧力で内部ま水が押されることが水噴出の原因であることが判明した。
即ち特許文献1に開示された方策では、暖房システム内に注水すると共にポンプを回転し、暖房端末に水を供給する熱動弁が一つだけ開く状況を作り、これを全ての暖房端末に対して自動的に実行する。即ち暖房端末が並列に接続されている状態を解消し、一つの暖房端末に繋がる流路だけを開いて当該暖房端末に注水している。
しかしながら、ポンプは常時運転されているので、熱動弁が閉じていても、ポンプから熱動弁に至る間の流路にはポンプの吐出圧がかかる。そのため閉じている状態の熱動弁の入水側は配管内の空気が閉じ込められて圧縮状態となっている。
ここでポンプから熱動弁に至る間の流路の長さは、床暖房装置等の低温の温水を循環させる暖房端末(以下 低温使用暖房端末と称する)と、ファンコンベクタ等の高温の温水を循環させる暖房端末(以下 高温使用暖房端末と称する)との間で著しく相違する。
即ち、床暖房装置の様な低温使用暖房端末は、独自に給電機能を持たない。従って床暖房装置等の低温使用暖房端末には熱動弁を動作させる電源がない。そのため低温使用暖房端末に温水を流す回路に設けられた熱動弁は、暖房装置に取り付けられ、当該熱動弁は暖房装置の電源から給電されて動作する。そのため低温使用暖房端末に温水を流す流路では、熱動弁から低温使用暖房端末(床暖房装置)までの配管が長く、ポンプから熱動弁までの長さが短い。
これに対してファンコンベクタ等の高温使用暖房端末は、一般にファン等を動作させるための電源が必要であり、高温使用暖房端末が独自に給電機能を持つ。そのため熱動弁を動作させるために電源が端末側にあり、高温使用暖房端末に温水を流す回路に設けられた熱動弁は、高温使用暖房端末に取り付けられている。
そして前記した様に、温水暖房装置は、屋外や納屋等の居住空間外の場所に設置され、ファンコンベクタ等は各部屋に設置されるものであるから、高温使用暖房端末に温水を流す流路では、熱動弁から高温使用暖房端末(床暖房装置)までの配管が短く、ポンプから熱動弁までの長さが著しく長い。
そのため、高温使用暖房端末が接続された回路内に大量の空気が閉じ込められて圧縮される。
即ちポンプを起動して低温使用暖房端末に注水している間に、ポンプと高温使用暖房端末に付属する熱動弁の間の配管にもポンプの圧力が掛かり、ポンプから高温使用暖房端末に至る長い配管内の空気が圧縮されて熱動弁の近傍に高圧空気として存在する。また高温使用暖房端末が複数ある場合も同様であり、一つの高温使用暖房端末に注水している間に、閉じられた流路の高温使用暖房端末側にもポンプの圧力が掛かり、ポンプから高温使用暖房端末に至る長い配管内の空気が圧縮されて熱動弁の近傍に高圧空気として存在する。
この状態で、高温使用暖房端末に付属する熱動弁を開くと、長い配管内の空気が一気に開放され、共通流路の水を押し出して注水口等から噴出させる。
そこで先に高温使用暖房端末に付属する熱動弁を全て開き、その状態でポンプを起動することによって、ポンプから熱動弁までの間の長い配管にある程度の量の熱媒液を注入し、その後に本格的な熱媒液注入作業に移ることとし、高温使用暖房端末が接続された回路内に大量の空気が閉じ込められる現象を解消することによって熱媒液の噴出を防止することとした。
上記した知見に基づいて完成された請求項1に記載の発明は、熱媒液を加熱する熱源機と、熱媒液を暖房端末に送るポンプとを備え、複数の暖房端末を接続可能であって暖房端末と共に熱媒液の循環回路を構成する暖房装置であって、暖房端末に付属する弁を開閉制御する弁制御機能と、暖房端末が接続された状態において暖房端末及び暖房装置内に自動的に熱媒液を注入する自動注液機能を備えた暖房装置において、暖房装置に複数の暖房端末が接続され、且つ前記暖房端末の全て又は2以上の暖房端末に弁が付属する状態の場合に自動注液が実行されると、注液してポンプを起動するのに先立って前記暖房端末に付属する弁を全て開き、ポンプを起動した後に前記暖房端末に付属する弁が個別に開く状態として一つ一つの暖房端末に熱媒液を供給することを特徴とする暖房装置である。
本発明においては、2以上の暖房端末に弁が付属する状態の場合に自動注液が実行されると、注液してポンプを起動するのに先立って暖房端末に付属する弁を全て開き、その後にポンプを起動する。その結果、ポンプから各暖房端末に熱媒液が注入され、ポンプから弁に至る長い流路に幾分の熱媒液がはいる。即ち全ての弁を開いて暖房端末を含む全ての循環回路を開放した状態でポンプを起動するので、各暖房端末を完全に液密状態にできないまでも、ポンプから弁に至る長い流路内の空気の大部分が熱媒液に押し出されて排出される。
そのためその後に、暖房端末に属する弁を閉じても、弁とポンプの間の大量の空気は既に排出されており、空気が圧縮状態となることはない。
本発明では、この様に配管内の大量の空気を排出した後に、暖房端末に付属する弁が個別に開く状態として一つ一つの暖房端末に熱媒液を供給し、個々の暖房端末内に熱媒液を満たすので、熱媒液が噴出することはない。
請求項2に記載の発明は、暖房装置自身にも暖房端末に供給される熱媒液の流れを断続する装置付属弁を備えており、装置付属弁を経て循環する熱媒液の温度は、暖房端末側に設けられた弁を経て循環する熱媒液の温度よりも低いことを特徴とする請求項1に記載の暖房装置である。
本発明は、高温使用暖房端末と低温使用暖房端末を接続することができる暖房装置に請求項1に記載の発明を適用したものである。
請求項3に記載の発明は、暖房装置に暖房端末が接続された状態の際に、暖房端末に付属する弁の数が0であるか、1であるか、2以上であるかを検出する端末接続状況検出手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の暖房装置である。
本発明の暖房装置では、端末接続状況検出手段を有するので、操作がより簡単である。
請求項4に記載の発明は、暖房装置は、高温の熱媒液を循環させるための高温接続口と、それよりも温度の低い熱媒液を循環させるための低温接続口を有し、さらに高温の熱媒液を循環させる暖房端末と電気的に接続される信号端末を有し、前記端末接続状況検出手段は、前記信号端末の接続状況から暖房端末に付属する弁の数が0であるか、1であるか、2以上であるかを検出することを特徴とする請求項3に記載の暖房装置である。
本発明は、端末接続状況検出手段の例を示すものであり、本発明の実用化に寄与するものである。
請求項5に記載の発明は、暖房装置は、熱媒液貯留タンクと、気液分離タンクと、高温の熱媒液を吐出する高温往き口と、温度の低い熱媒液を吐出する低温往き口と、暖房端末から熱媒体を戻す熱媒戻り口とを有し、高温往き口は熱媒液貯留タンクに接続され、気液分離タンクは熱媒戻り口と熱媒液貯留タンクに接続され、ポンプは吸い込み側が気液分離タンクに接続され、吐出側が分流されて一方が熱媒液貯留タンクに接続され、他方が低温往き口に接続されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の暖房装置である。
本発明は、暖房装置内における配管構成例を示すものであり、本発明の実用化に寄与するものである。
請求項6に記載の発明は、熱動弁が付属し高温の熱媒液が要求される高温使用暖房端末と、低温の熱媒液が要求され熱動弁を持たない低温使用暖房端末に接続可能であって高温使用暖房端末及び低温使用暖房端末を含む熱媒液の循環回路を構成する暖房装置であり、
熱媒液を加熱する熱源機と、熱媒液を暖房端末に送るポンプと、熱媒液貯留タンクと、気液分離タンクと、高温の熱媒液を吐出する高温往き口と、比較的温度の低い熱媒液を吐出する低温往き口と、暖房端末から熱媒体を戻す熱媒戻り口とを有し、高温往き口は熱媒液貯留タンクに接続され、気液分離タンクは熱媒戻り口と熱媒液貯留タンクに接続され、ポンプは吸い込み側が気液分離タンクに接続され、ポンプの吐出側が分流されて一方が熱媒液貯留タンクに接続され、他方が低温往き口に接続されており、
さらに高温使用暖房端末と電気的に接続される高温側信号端末と、高温使用暖房端末に設けられた熱動弁を開閉制御する弁制御機能と、暖房端末が接続された状態において暖房端末及び暖房装置内に自動的に注液する自動注液機能を備えた暖房装置において、
前記高温側信号端末の接続状況から高温使用暖房端末の数が1であるか、2以上であるかを検出する端末接続状況検出手段を有し、
高温使用暖房端末の数が2以上の場合に自動注液が実行されると、ポンプを起動するのに先立って前記高温使用暖房端末に付属する熱動弁を全て開き、所定時間が経過した後にポンプを起動し、さらにその後に前記高温使用暖房端末に付属する熱動弁が個別に開く状態として一つ一つの高温使用暖房端末に対して熱媒液を供給し、
高温使用暖房端末の数が1の場合に自動注液が実行されると、ポンプを起動するのに先立って前記暖房端末側に付属する熱動弁を開き、所定時間が経過した後にポンプを起動することを特徴とする暖房装置である。
本発明の暖房装置では、高温使用暖房端末の数が2以上の場合に自動注液が実行されると、ポンプを起動するのに先立って前記高温使用暖房端末に付属する熱動弁を全て開き、所定時間が経過した後にポンプを起動する。その結果、ポンプから各高温使用暖房端末に熱媒液が注入され、ポンプから熱動弁に至る長い流路に幾分の熱媒液が入る。即ち全ての熱動弁を開いて高温使用暖房端末が含まれる全ての循環回路を開放した状態でポンプを起動するので、各高温使用暖房端末を完全に液密状態にできないまでも、ポンプから弁に至る長い流路内の空気の大部分が熱媒液に押し出されて排出される。
そのためその後に、高温使用暖房端末に付属する熱動弁を閉じても、熱動弁とポンプの間の大量の空気は既に排出されており、空気が圧縮状態となることはない。
本発明では、この様に配管内の大量の空気を排出した後に、高温使用暖房端末に付属する熱動弁が個別に開く状態として一つ一つの高温使用暖房端末に熱媒液を供給し、個々の暖房端末内に熱媒液を満たすので、熱媒液が噴出することはない。
また方法に関する発明は、暖房システムに対して熱媒液を注入する暖房システムの熱媒液注入方法であって、前記暖房システムは、熱媒液を加熱する熱源機と、熱媒液を暖房端末に送るポンプとを備え、暖房端末と熱源機との間で熱媒液の循環回路を構成し、前記循環回路中に暖房端末に供給される熱媒液の流れを断続する弁を備えた構成である、暖房システムの熱媒液注入方法において、
複数の暖房端末を備え、前記弁の全て又は2以上の弁が暖房端末の近傍に設けられている場合に、前記暖房システム内に注液してポンプを起動するのに先立って前記暖房端末の近傍に設けられた弁を全て開き、ポンプを起動して暖房システムに熱媒液を注入した後に、前記暖房端末の近傍に設けられた弁が個別に開く状態として一つ一つの暖房端末に熱媒液を供給することを特徴とする暖房システムの熱媒液注入方法である。
本方法によると、配管内の空気を排出した後に、熱動弁が個別に開く状態として一つ一つの高温使用暖房端末に熱媒液を供給し、個々の暖房端末内に熱媒液を満たすので、熱媒液が噴出することはない。
本発明の暖房装置は、自動的に熱媒液を注入する機能を備え、且つ注液作業の際に注液口等から熱媒液が噴出することがない。そのため作業者が熱媒液を浴びたり、作業が中断するといった不具合が無い。
方法の発明についても同様であり、注液作業の際に注液口等から熱媒液が噴出することがなく、作業者が熱媒液を浴びたり、作業が中断するといった不具合が無いので、注液作業を円滑に実行することができる効果がある。
以下さらに本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態の温水暖房装置を採用した暖房システムの作動原理図である。図2は、図1の暖房システムの信号伝達系統を示す説明図である。図3は、図1の暖房システムに自動注水する際のフローチャートである。図4乃至7は、図1の暖房システムに自動注水する際の熱動弁の開閉状態及び通水状態を示す作動原理図である。
本実施形態の暖房システム1は、図1に示すように温水暖房装置2を中心とするものであり、温水暖房装置2に二つの高温使用暖房端末3,5と、一つの低温使用暖房端末6が接続されたものである。
温水暖房装置2は、図1の一点鎖線で囲まれた部分であり、貯湯型温水器10と、湯水(熱媒液)を暖房端末に送るポンプ11と、気液分離タンク12とを備えている。
貯湯型温水器10は、上部にバーナ(熱源機)14が設けられ、下部に熱媒液貯留タンク18が設けられたものであり、熱媒液貯留タンク18にバーナ14の燃焼ガスが通過する管20が貫通するものである。
バーナ14は、公知の気化式バーナであり、送風機21と気化器22を備える。バーナ14は灯油を燃料とし、これを気化器22で気化すると共に送風機21から送風される空気と混合して炎孔から噴射し、火炎を発生されるものである。なお本発明は気化式のバーナに限定されるものではなく、燃料噴霧式のバーナでもよく、ガスを燃料とするバーナであってもよい。
本実施形態で採用する貯湯型温水器10は、熱媒液貯留タンク18の管20にバーナ(熱源機)14の燃焼ガスを通過させ、熱媒液貯留タンク18内の水(熱媒液)を加熱するものである。
気液分離タンク12は、半密閉型のタンクであり、ラジエターキャップ19を介して膨張タンク25と接続されている。また気液分離タンク12内には水位センサー26が設けられている。水位センサー26にはカバー27が被せられている。
また温水暖房装置2の内外を連通する開口として、高温往きマニホールド(高温接続口 高温往き口)13と、低温往きマニホールド(低温接続口 低温往き口)15と、熱媒戻りマニホールド(熱媒戻り口)16とを備えている。各マニホールド13,15,16にはそれぞれ複数の接続口が並列に設けられている。
本実施形態では、低温往きマニホールド(低温往き口)15の各接続口にはそれぞれ熱動弁(装置付属弁)17が設けられている。高温往きマニホールド(高温往き口)13及び熱媒戻りマニホールド(熱媒戻り口)16には熱動弁は無い。
また高温往きマニホールド(高温往き口)13は、機器内高温往き配管30を経由して貯湯型温水器10の熱媒液貯留タンク18に接続されている。気液分離タンク12は機器内戻り配管31を介して熱媒戻りマニホールド(熱媒戻り口)16と接続されている。また気液分離タンク12は、高温混入配管32を介して熱媒液貯留タンク18とも接続されている。高温混入配管32にはオリフィス35が設けられており、流路は細い。また高温混入配管32には熱動弁36が設けられている。
ポンプ11は吸い込み側が気液分離タンク12に接続されている。ポンプ11の吐出側は分流されて一方がタンク戻し配管37を経て熱媒液貯留タンク18に接続され、他方は機器内低温往き配管38を経由して低温往きマニホールド(低温往き口)15に接続されている。
二つの高温使用暖房端末3,5は、例えばファンコンベクタであり、いずれも熱動弁40,41を備えている。また低温使用暖房端末6は、例えば床暖房装置であり、熱動弁は持たない。
二つの高温使用暖房端末3,5は、いずれも高温往きマニホールド(高温往き口)13と熱媒戻りマニホールド(熱媒戻り口)16の間に機外高温往き配管42A,42B、機外高温戻り配管43A,43Bを介して接続され、ポンプ11を含む2系統の循環回路を形成している。
即ち高温使用暖房端末3に注目すると、ポンプ11の吐出口、タンク戻し配管37、熱媒液貯留タンク18、機器内高温往き配管30、高温往きマニホールド(高温往き口)13、機外高温往き配管42A,熱動弁40,高温使用暖房端末3の本体、機外高温戻り配管43A、熱媒戻りマニホールド(熱媒戻り口)16、機器内戻り配管31、気液分離タンク12、ポンプ11の吸い込み口によって構成される環状の循環回路を形成している。
高温使用暖房端末5についても同様であり、ポンプ11の吐出口、タンク戻し配管37、熱媒液貯留タンク18、機器内高温往き配管30、高温往きマニホールド(高温往き口)13、機外高温往き配管42B,熱動弁41,高温使用暖房端末5の本体、機外高温戻り配管43B、熱媒戻りマニホールド(熱媒戻り口)16、機器内戻り配管31、気液分離タンク12、ポンプ11の吸い込み口によって構成される環状の循環回路を形成している。
高温使用暖房端末3,5を運転する場合には高温使用暖房端末3,5に付属する熱動弁40,41を開くことにより、前記した循環回路に高温の湯水が流通し、高温使用暖房端末3,5の本体が昇温する。
これに対して低温使用暖房端末6は、低温往きマニホールド(低温往き口)15と熱媒戻りマニホールド(熱媒戻り口)16の間に機外低温往き配管45、機外低温戻り配管46を介して接続され、ポンプ11を含む循環回路を形成している。
即ち低温使用暖房端末6に注目すると、ポンプ11の吐出口、機器内低温往き配管38、低温往きマニホールド(低温往き口)15、熱動弁17、機外低温往き配管45、低温使用暖房端末6、機外低温戻り配管46、熱媒戻りマニホールド(熱媒戻り口)16、機器内戻り配管31、気液分離タンク12、ポンプ11の吸い込み口によって構成される環状の循環回路を形成している。
低温使用暖房端末6を運転する場合には、温水暖房装置2内の熱動弁(装置付属弁)17を開くことにより、前記した循環回路に低温の湯水が流通し、低温使用暖房端末6が昇温する。
即ち高温使用暖房端末3,5と低温使用暖房端末6とを併用している場合は、高温使用暖房端末3,5で熱交換されて温度低下した湯水が熱媒戻りマニホールド(熱媒戻り口)16から機器内戻り配管31に入り、高温使用暖房端末3,5を経由して温度低下した湯が気液分離タンク12に戻り、ポンプ11で加圧される。そしてポンプ11で加圧された湯水は、昇温されることなく機器内低温往き配管38を経て低温往きマニホールド(低温往き口)15に流れ、低温使用暖房端末6に導入される。
低温使用暖房端末6だけを使用する場合には、高温混入配管32に設けられた熱動弁36を開き、高温混入配管32を経由して熱媒液貯留タンク18から気液分離タンク12に高温の湯水(熱媒液)を導入する。ただし高温混入配管32にはオリフィス35が設けられているので、気液分離タンク12に導入される高温の湯水の量は少量である。
高温混入配管32を経由して導入された高温の湯水が、気液分離タンク12内で低温使用暖房端末6から戻った湯水と混合され、低温使用暖房端末6に導入される湯水の温度が所定の温度に維持される。
また暖房システムの信号伝達系統は、図2の様な構成となっている。
即ち温水暖房装置2には端子ボックス50があり、当該端子ボックス50には、高温端末接続用端子群(信号端末)51と、低温端末接続用端子群(信号端末)52が設けられている。なお温水暖房装置2は制御装置54を持ち、前記した高温端末接続用端子群(信号端末)51と、低温端末接続用端子群(信号端末)52はいずれも制御装置54に接続されている。また後記するフローチャートの制御は制御装置54によって実行されている。従って本実施形態では、端末接続状況検出手段47は、制御装置54内にある。
高温端末接続用端子群51は、高温使用暖房端末3,5との間で信号の授受を行うものであり、高温使用暖房端末3,5に設けられた図示しない温度センサーの信号等が高温使用暖房端末3,5側から温水暖房装置2に送信され、熱動弁40,41を開閉する指令信号等が温水暖房装置2側から高温使用暖房端末3,5側に送信される。
即ち本実施形態では、温水暖房装置2側から、高温使用暖房端末3,5に付属する熱動弁40,41を開閉制御する信号を送信するものであり、温水暖房装置2が弁制御機能を備えている。
高温使用暖房端末3,5は、それぞれコンセント55を有し、熱動弁40,41を動作させる電力は、コンセント55から得ている。
低温端末接続用端子群52には低温使用暖房端末6のリモコン56が接続されている。具体的にはリモコン56の信号線と電力線が低温端末接続用端子群52に接続されている。
次に、上記した暖房システム1に熱媒液たる水を注水する手順について説明する。
暖房システム1に注水する際には、図4,5,6に示すような注水ユニット60を使用する。注水ユニット60は、水タンク61と注水ポンプ62および注水ホース63によって構成されるものである。
そして水タンク61に不凍液を混合した水を満たし、気液分離タンク12に注水ホース63を差し込む。より具体的には、ラジエターキャップ19を外し、その開口に注水ホース63を差し込む。
注水ユニット60は温水暖房装置2側から信号を受けて注水ポンプ62を動作させる。より具体的には、注水ポンプ62は気液分離タンク12内の水位センサー26の信号に応じてオンオフされ、水位センサー26が一定の水位を検知すると注水ポンプ62が停止し、一定の水位を割ると注水ポンプ62が再起動する。
そして図示しない水はり開始スイッチをオンすることによって暖房システム1に対する注水作業が開始される。水はり開始スイッチをオンすると注水ユニット60が起動し、注水ポンプ62が回転して注水ホース63から水を吐出する。注水ホース63から吐出された水は、気液分離タンク12に入るが、気液分離タンク12の容量は小さいので、短時間で水位センサー26の検知水位に達し、注水ポンプ62が停止する。
また図3のフロチャートの様に、水はり開始スイッチがオンされると、ステップ1がイエスとなってステップ2に進む。ステップ2では、暖房システム1に高温使用暖房端末3,5が存在するか否かを判断する。即ち暖房システム1は、高温使用暖房端末3,5が接続されているか否か及びその個数を判定する端末接続状況検出手段を備えている。本実施形態では、温水暖房装置2の端子ボックス50の高温端末接続用端子群51に、高温使用暖房端末3,5が接続されているか否かによって暖房システム1に高温使用暖房端末3,5が存在するか否かを判断する。
本実施形態においては、高温端末接続用端子群51に、高温使用暖房端末3,5が接続されているので、ステップ2はイエスとなり、ステップ3に進む。
ステップ3では、暖房システム1に存在する高温使用暖房端末3,5が2個以上であるか否かを判定する。
本実施形態では、温水暖房装置2の端子ボックス50の高温端末接続用端子群51に、接続された高温使用暖房端末3,5の数を検出し、高温使用暖房端末3,5が2個以上であるか否かを判定する。
本実施形態においては、高温端末接続用端子群51に、高温使用暖房端末3,5が接続されているので、ステップ3はイエスとなり、ステップ4に進む。
ステップ4では、タイマーが計時を開始する。そしてステップ5に進み、高温使用暖房端末3,5に付属する全ての熱動弁40,41を開く。具体的には、温水暖房装置2から高温使用暖房端末3,5に熱動弁40,41を開く旨の信号を送る。
周知の様に熱動弁は、熱膨張を利用して弁を開く機構であるから、弁の開閉に時間が掛かる。本実施形態では、ステップ6で、熱動弁40,41が開くであろう時間(1分から5分)を待ち、この時間が経過するとステップ7に進んで気液分離タンク12内に水が存在するか否かを判定する。
前記した様に、水はり開始スイッチをオンすることによって注水ユニット60が起動し、注水ホース63から吐出された水は、気液分離タンク12に入り、水位センサー26の検知水位に達した状態で注水ポンプ62が停止している。
機器が正常に動作しているならば気液分離タンク12内に水が存在する。気液分離タンク12内に水が存在するならぱステップ8に移行し、温水暖房装置2内のポンプ11を起動する。
その結果、図4に黒塗りで示す流路に通水が生じる。即ち高温使用暖房端末3を含む循環回路と、高温使用暖房端末5を含む循環回路とに通水が生じる。
より具体的には、ポンプ11の吐出口、タンク戻し配管37、熱媒液貯留タンク18、機器内高温往き配管30、高温往きマニホールド(高温往き口)13、機外高温往き配管42A,熱動弁40,高温使用暖房端末3の本体、機外高温戻り配管43A、熱媒戻りマニホールド(熱媒戻り口)16、機器内戻り配管31、気液分離タンク12、ポンプ11の吸い込み口によって構成される循環回路に通水が生じる。
またポンプ11の吐出口、タンク戻し配管37、熱媒液貯留タンク18、機器内高温往き配管30、高温往きマニホールド(高温往き口)13、機外高温往き配管42B,熱動弁41,高温使用暖房端末5の本体、機外高温戻り配管43B、熱媒戻りマニホールド(熱媒戻り口)16、機器内戻り配管31、気液分離タンク12、ポンプ11の吸い込み口によって構成される循環回路にも通水が生じる。
循環回路に通水が生じることによって気液分離タンク12内の水が吸い込まれ、気液分離タンク12内の水位が低下するが、水位の低下に伴って注水ユニット60の注水ポンプ62が再起動し、気液分離タンク12に追加注水を行う。
気液分離タンク12に導入された水は、循環回路を回って気液分離タンク12に戻る。そのため時間の経過と共に気液分離タンク12内の水位低下が減少し、水位センサー26が一定の水位を検知する時間が次第に長くなる。そして水位センサー26が一定の水位を検知する時間が連続して一定時間続けば、ステップ9がイエスとなりステップ10に進む。
ステップ9がイエスとなる時間は、経験則によって決定されるものであるが、概ね1分から3分程度である。
即ち水位センサー26が一定の水位を検知する時間が連続して1分から3分程度続けば、少なくとも循環回路を一巡する通水があり、且つ各管路に幾分の空気が残留するものの、大半の空気は排出されたものと考えることができる。従ってポンプ11を運転した状態で熱動弁40,41を閉じても、配管内の空気が圧縮されることはない。
そのため水位センサー26が一定の水位を検知する時間が連続して1分から3分程度続けば、次のステップたるステップ10に進み、一つの熱動弁40(高温使用暖房端末3,5に付属する熱動弁40,41の一つ)だけが開いた状態を維持させ、他の熱動弁41(高温使用暖房端末3,5に付属する熱動弁40,41の残り全て)を閉じる。
なお、熱動弁40,41は閉止する場合にも相当の時間が掛かるので、ステップ9を仮イエスと確定イエスの2段階に分けてもよい。即ち20秒から1分程度の時間に渡って水位センサー26が一定の水位を連続して検知すれば、仮イエスとし、とりあえず一つの熱動弁40(高温使用暖房端末3,5に付属する熱動弁40,41の一つ)だけが開いた状態を維持させ、他の熱動弁41(高温使用暖房端末3,5に付属する熱動弁40,41の残り全て)を閉じる信号を発信させる。
前記した様に熱動弁40,41は閉止する場合にも相当の時間が掛かるので、信号を受けてから実際に熱動弁40,41が完全に閉止するには、さらに1分以上が必要であるから、仮イエスであって熱動弁41を閉じる信号を発信した後も、水位センサー26の監視を続ける。
そして熱動弁41が閉じるのに要する時間が経過する間、水位センサー26が一定の水位を連続して検知すれば、ステップ9のイエスを確定させる。もしこの間に水位センサー26の検知水位が、一定の水位以下となれば、再度と熱動弁41を開く。
ステップ10では前記した様に、一つの熱動弁40だけが開いた状態を維持させ、他の熱動弁41を閉じる信号を発信させる。
ステップ10で一つの熱動弁40だけが開いた状態を維持させ、他の熱動弁41を閉じると、図5に黒塗りで示す流路に通水が生じる。即ち高温使用暖房端末3を含む循環回路だけに水流が生じる。
そしてステップ11では、この状態で水位センサー26の水位を監視する。
即ち一つの熱動弁40だけが開いた状態にすると、一つの循環回路だけに水流が生じ、当該循環回路の中の空気がより完全に排出される。そのため気液分離タンク12内の水位は一時的に低下する。しかしながら当該循環回路内が完全に水で満たされると、水位の低下は止まる。そして水位センサー26が一定の水位を検知する時間が連続して一定時間続けば、当該循環回路内が完全に水で満たされたと考えて良く、次のステップ12に進む。
ステップ11がイエスとなる時間は、経験則によって決定されるものであるが、概ね3分から5分程度である。この時間は、熱動弁41が閉じる時間を見込む必要があるから、前記したステップ9の判定時間よりも長い時間が必要である。
ステップ12では、先に開いていた熱動弁40を閉じ、変わって他の一つの熱動弁41を開く。このとき、この度に注水する高温使用暖房端末5には既にある程度の注水が行われており、熱動弁41の上流たる機外高温往き配管42B内の空気はその大半が既に排出されているから、熱動弁41の上流側に圧縮空気は存在せず、熱動弁41を開いても、水の噴出は起きない。
ステップ12では、先に開いていた熱動弁40を閉じ、変わって他の一つの熱動弁41を開くと図6に黒塗りで示す流路に通水が生じる。即ち高温使用暖房端末5を含む循環流路だけに水流が生じる。
そしてステップ13に移行し、この状態で水位センサー26の水位を監視して水位センサー26が一定の水位を検知する時間が連続して一定時間続けば、次のステップ14に進む。
本実施形態では、高温使用暖房端末3,5が2基であるから、高温使用暖房端末3,5側に対する注水作業はこれで終了するが、高温使用暖房端末の数が多い場合には、上記した一連の作業を繰り返すこととなる。
そしてステップ14で全ての高温使用暖房端末3,5側に対する注水作業が終了したことが確認されると、ステップ15に移行し、低温使用暖房端末6側の注水作業を開始する。具体的には、ステップ15で、低温往きマニホールド(低温往き口)15の熱動弁17を一つだけ開き、低温使用暖房端末6に通水する。
ステップ15で、低温往きマニホールド(低温往き口)15の熱動弁17を一つだけ開き、低温使用暖房端末6に通水すると、図7に黒塗りで示す流路に通水が生じる。即ち低温使用暖房端末6を含む循環回路だけに水流が生じる。
そしてステップ16で、この状態で水位センサー26の水位を監視して水位センサー26が一定の水位を検知する時間が連続して一定時間続けば、次のステップ17に進み、全ての低温使用暖房端末6に通水が行われたことを確認して通水作業を終了する。
なお本実施形態では、低温使用暖房端末6が1基であるから、低温使用暖房端末6に対する注水作業はこれで終了するが、低温使用暖房端末6の数が多い場合には、高温使用暖房端末3,5の場合と同様に、一つの熱動弁17だけが開いた状態を維持させ、他の熱動弁17を閉じて水位センサー26の水位を監視する。
そして全ての低温使用暖房端末6に通水が行われたことを確認して通水作業を終了する。
一方、仮に暖房システム1に高温使用暖房端末が一つだけ接続されていた場合は、前記したステップ3がノーとなり、ステップ18に移行する。ステップ18ではタイマーが計時を開始し、ステップ19で当該一つの高温使用暖房端末に属する熱動弁を開く。そしてステップ20で熱動弁が開くであろう時間(1分から5分)を待ち、この時間が経過するとステップ21に進んで気液分離タンク12内に水が存在するか否かを判定する。
気液分離タンク12内に水が存在するならばステップ22に移行し、温水暖房装置2内のポンプ11を起動し、水位センサー26が一定の水位を検知する時間が連続して一定時間続けば、ステップ23がイエスとなりステップ24に進む。
そしてステップ24で高温使用暖房端末側に対する注水作業が終了したことが確認されると、ステップ15に移行し、低温使用暖房端末6側の注水作業を開始する。
また仮に暖房システム1に高温使用暖房端末が接続されておらず、低温暖房端末6だけが接続されていた場合は、前記したステップ2がノーとなり、ステップ15に移行して低温使用暖房端末6側の注水作業を開始する。そして温使用暖房端末6側の注水作業が完了すると、通水作業を終了する。
以上説明した実施形態では、熱媒液貯留タンク18を備えた温水暖房装置2を開示したが、貯留タンクは必須ではなく、貯留タンクを持たない温水暖房装置2にも本発明を応用することができる。また気液分離タンク12についても同様であり、気液分離タンク12を持たない温水暖房装置2にも本発明を応用することができる。
以上説明した実施形態では、熱媒液として水を主成分とするものを採用したが、油性の湯水を使用するものであってもよい。
本発明の実施形態の温水暖房装置を採用した暖房システムの作動原理図である。 図1の暖房システムの信号伝達系統を示す説明図である。 図1の暖房システムに自動注水する際のフローチャートである。 図1の暖房システムに自動注水する際の熱動弁の開閉状態及び通水状態を示す作動原理図である。 図1の暖房システムに自動注水する際の熱動弁の開閉状態及び通水状態を示す作動原理図であり、図4に次ぐ状態を示す。 図1の暖房システムに自動注水する際の熱動弁の開閉状態及び通水状態を示す作動原理図であり、図5に次ぐ状態を示す。 図1の暖房システムに自動注水する際の熱動弁の開閉状態及び通水状態を示す作動原理図であり、図6に次ぐ状態を示す。
符号の説明
1 暖房システム
2 温水暖房装置
3 高温使用暖房端末
5 高温使用暖房端末
6 低温使用暖房端末
11 ポンプ
12 気液分離タンク
13 高温往きマニホールド(高温接続口 高温往き口)
14 バーナ(熱源機)
15 低温往きマニホールド(低温接続口 低温往き口)
16 熱媒体戻りマニホールド(熱媒戻り口)
17 熱動弁(装置付属弁)
18 熱媒液貯留タンク
36 熱動弁
40 熱動弁
41 熱動弁
47 端末接続状況検出手段
50 端子ボックス
51 高温端末接続用端子群(信号端末)
52 低温端末接続用端子群(信号端末)
54 制御装置

Claims (7)

  1. 熱媒液を加熱する熱源機と、熱媒液を暖房端末に送るポンプとを備え、複数の暖房端末を接続可能であって暖房端末と共に熱媒液の循環回路を構成する暖房装置であって、暖房端末に付属する弁を開閉制御する弁制御機能と、暖房端末が接続された状態において暖房端末及び暖房装置内に自動的に熱媒液を注入する自動注液機能を備えた暖房装置において、
    暖房装置に複数の暖房端末が接続され、且つ前記暖房端末の全て又は2以上の暖房端末に弁が付属する状態の場合に自動注液が実行されると、注液してポンプを起動するのに先立って前記暖房端末に付属する弁を全て開き、ポンプを起動した後に前記暖房端末に付属する弁が個別に開く状態として一つ一つの暖房端末に熱媒液を供給することを特徴とする暖房装置。
  2. 暖房装置自身にも暖房端末に供給される熱媒液の流れを断続する装置付属弁を備えており、装置付属弁を経て循環する熱媒液の温度は、暖房端末側に設けられた弁を経て循環する熱媒液の温度よりも低いことを特徴とする請求項1に記載の暖房装置。
  3. 暖房装置に暖房端末が接続された状態の際に、暖房端末に付属する弁の数が0であるか、1であるか、2以上であるかを検出する端末接続状況検出手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の暖房装置。
  4. 暖房装置は、高温の熱媒液を循環させるための高温接続口と、それよりも温度の低い熱媒液を循環させるための低温接続口を有し、さらに高温の熱媒液を循環させる暖房端末と電気的に接続される信号端末を有し、前記端末接続状況検出手段は、前記信号端末の接続状況から暖房端末に付属する弁の数が0であるか、1であるか、2以上であるかを検出することを特徴とする請求項3に記載の暖房装置。
  5. 暖房装置は、熱媒液貯留タンクと、気液分離タンクと、高温の熱媒液を吐出する高温往き口と、温度の低い熱媒液を吐出する低温往き口と、暖房端末から熱媒体を戻す熱媒戻り口とを有し、高温往き口は熱媒液貯留タンクに接続され、
    気液分離タンクは熱媒戻り口と熱媒液貯留タンクに接続され、ポンプは吸い込み側が気液分離タンクに接続され、吐出側が分流されて一方が熱媒液貯留タンクに接続され、他方が低温往き口に接続されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の暖房装置。
  6. 熱動弁が付属し高温の熱媒液が要求される高温使用暖房端末と、低温の熱媒液が要求され熱動弁を持たない低温使用暖房端末に接続可能であって高温使用暖房端末及び低温使用暖房端末を含む熱媒液の循環回路を構成する暖房装置であり、
    熱媒液を加熱する熱源機と、熱媒液を暖房端末に送るポンプと、熱媒液貯留タンクと、気液分離タンクと、高温の熱媒液を吐出する高温往き口と、比較的温度の低い熱媒液を吐出する低温往き口と、暖房端末から熱媒体を戻す熱媒戻り口とを有し、高温往き口は熱媒液貯留タンクに接続され、気液分離タンクは熱媒戻り口と熱媒液貯留タンクに接続され、ポンプは吸い込み側が気液分離タンクに接続され、ポンプの吐出側が分流されて一方が熱媒液貯留タンクに接続され、他方が低温往き口に接続されており、
    さらに高温使用暖房端末と電気的に接続される高温側信号端末と、高温使用暖房端末に設けられた熱動弁を開閉制御する弁制御機能と、暖房端末が接続された状態において暖房端末及び暖房装置内に自動的に注液する自動注液機能を備えた暖房装置において、
    前記高温側信号端末の接続状況から高温使用暖房端末の数が1であるか、2以上であるかを検出する端末接続状況検出手段を有し、
    高温使用暖房端末の数が2以上の場合に自動注液が実行されると、ポンプを起動するのに先立って前記高温使用暖房端末に付属する熱動弁を全て開き、所定時間が経過した後にポンプを起動し、さらにその後に前記高温使用暖房端末に付属する熱動弁が個別に開く状態として一つ一つの高温使用暖房端末に対して熱媒液を供給し、
    高温使用暖房端末の数が1の場合に自動注液が実行されると、ポンプを起動するのに先立って前記暖房端末側に付属する熱動弁を開き、所定時間が経過した後にポンプを起動することを特徴とする暖房装置。
  7. 暖房システムに対して熱媒液を注入する暖房システムの熱媒液注入方法であって、前記暖房システムは、熱媒液を加熱する熱源機と、熱媒液を暖房端末に送るポンプとを備え、暖房端末と熱源機との間で熱媒液の循環回路を構成し、前記循環回路中に暖房端末に供給される熱媒液の流れを断続する弁を備えた構成である、暖房システムの熱媒液注入方法において、
    複数の暖房端末を備え、前記弁の全て又は2以上の弁が暖房端末の近傍に設けられている場合に、前記暖房システム内に注液してポンプを起動するのに先立って前記暖房端末の近傍に設けられた弁を全て開き、ポンプを起動して暖房システムに熱媒液を注入した後に、前記暖房端末の近傍に設けられた弁が個別に開く状態として一つ一つの暖房端末に熱媒液を供給することを特徴とする暖房システムの熱媒液注入方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001317749A (ja) * 2000-05-08 2001-11-16 Tokyo Gas Co Ltd 温水暖房装置の試運転制御方法
JP2007255741A (ja) * 2006-03-20 2007-10-04 Noritz Corp 給湯暖房熱源機

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