JP2010150642A - 高炉への原料装入方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ベルレス高炉において鉱石類原料にコークスを混合して装入する際に、生産性を低下させることなく、コークスの高炉中心への流れ込みを防止して、コークスの混合量を増やしても、高炉に装入される装入物の半径方向O/C分布を制御して、炉内装入後のコークスの混合率の径方向分布をより均一にすることができる高炉への原料装入方法を提供すること。
【解決手段】コークスの平均粒径を、鉱石類原料の平均粒径に対して1.3倍以上とし、炉頂バンカー9に原料を装入する装入コンベア8上で鉱石類原料の上にコークスを積層させて炉頂バンカー9に装入する際に、装入コンベア8上での鉱石類原料5の搬送方向長さに対して、炉頂バンカー9に装入される先頭側50%以内にコークス6を積層した状態とし、旋回シュートを旋回させつつ炉壁部から炉中心部に向けて移動させながら原料の装入を行なうことを特徴とする高炉への原料装入方法を用いる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ベルレス装入装置を有する高炉に、焼結鉱、ペレット、塊鉱石等の鉱石類原料とコークスとの混合物を装入する、高炉への原料装入方法に関する。
高炉の生産性を増大させ、また使用する塊コークス量を低減するためには、鉱石類原料の粒径低下や還元性向上などによるガス利用率の向上、ガス周辺流量の適正化による熱バランス改善などが有効である。また、羽口からの微粉炭の吹込み量を増大させることによっても塊コークス比の低減が可能である。しかし、これらの操業時には炉内の鉱石類原料とコークスとの質量比(以下、「O/C」と記載する。)が大きくなり、高炉上部での通気性悪化、融着帯の変形や肥大化による炉下部の通気性悪化等が引き起こされることが知られている。
従来、高炉の通気性確保、熱バランス改善達成に対しては、ガス流れを制御する(中心流を強化、周辺流を抑制)という考え方が一般的であり、その制御手段として、炉頂から装入する鉱石類原料の径方向の粒度分布を調節(中心部の粒径を粗く、周辺部の粒径を細かく)することで対応してきた。特にベルレス高炉においては、自然分級効果の大きいベル高炉と違い、炉頂バンカー排出時の原料粒径経時変化の調整が重要であり、炉内への原料装入時の旋回シュートの傾動方向(以下、旋回シュートの傾動を、高炉の炉壁方向から中心部へと移動する場合を「順傾動」、中心部から炉壁方向へと移動する場合を「逆傾動」と記載する。)に応じて原料排出時の粒径経時変化を制御している。またこのような原料排出時の粒径経時変化は、ベルレス高炉において使用される原料装入装置の炉頂バンカーが上下2段型か、並列型(パラレル型)かでも異なるものである。
一方、近年のコークス価格の急上昇により、更なるコークス比の低下が求められる中、上述したガス利用率向上、通気性安定に向けた手段として、炉内の鉱石類原料層中にコークスを混合させる技術も開発されている。この技術は、軟化融着帯において鉱石類原料層中に混合したコークスがスペーサーとなって通気性が向上すること、還元中のFeO系の融液がコークスと接触して溶融還元されて還元特性が向上することなどを利用するものである。
しかし、焼結鉱などの鉱石類原料とコークスとでは粒径や比重が異なるために、均一に混合させることが非常に難しい。一般的に使用される混合コークスは高炉で使用する塊コークスの篩下であり、その粒度が鉱石類原料より比較的粗いものが用いられる。さらに、鉱石類原料とコークスとを予め十分に混合しても、原料槽やコンベア、炉頂バンカーなど高炉炉頂の堆積面に至るまでの搬送中、あるいは高炉炉頂堆積面で両者が分離してしまう。そのため、装入物の半径方向O/C分布が制御できず、また高炉中心に流れ込んだ混合コークスが高炉下部の炉芯に入り込んでその空隙率を低下させるという問題がある。すなわち、実際の高炉操業においては鉱石類原料とコークスとの混合層の分離による混合コークスの高炉中心への流れ込みの問題がもっとも大きな解決すべき課題となっており、多量のコークスを鉱石類原料に均一に混合することは困難であるため、工業的には質量比率で4%程度をコークス混合率の上限とするに留まっている。なお、コークス混合率とは、混合層における装入する鉱石類原料の質量に対するコークスの比率であり、以降も同様の意味で用いるものとする。このような混合層での鉱石類原料とコークスとの分離を防止するため、従来から様々な技術が開発されている。
特許文献1には、ベルレス式高炉の原料にコークスを混合させる装入法が開示されている。すなわち、図8に示すように、複数個ある原料ホッパ1のうち下流側先頭複数個にコークスを貯蔵して混合用コークスのホッパ2とし、鉱石類ホッパ3から鉱石類切り出しコンベヤ4上に鉱石5を切り出し、切り出した鉱石類全量の先頭の10%以内にコークスの排出を開始し、鉱石類全量の30%以上の上にコークス6を積層し、この積層した鉱石5とコークス6とをリザービングホッパ(鉱石類切り出しホッパ)7に装入し、このリザービングホッパ7内で一旦混合を図り、リザービングホッパ7から切り出した予め混合を図った鉱石とコークスとを装入コンベア8を介して炉頂バンカー9に装入する技術である。そして、この方法によれば、鉱石類原料とコークスとが混合された混合原料が炉頂バンカー9から高炉10内へ排出される際に、混合原料中の鉱石類原料とコークスとの混合状況が均一になるとされている。しかしながら、前記リザービングホッパ7への装入時に偏析が発生し、この偏析状態で装入コンベア8上に切り出され、さらに炉頂バンカー9への装入時に新たな偏析を生じるなど、鉱石類原料とコークスとの混合状態に偏りが発生することが判明した。バンカーやコンベア等、経由が多ければ多いほど偏析がその都度助長されるために、混合原料を高炉内に装入しても狙った効果を出すことが困難な状況になっている。
次に、特許文献2には、図9に示すように鉱石コンベア4ではなく装入コンベア8にコークス6を切り出して炉頂バンカー9に装入し、引続き鉱石類原料5を同じ炉頂バンカー9に貯蔵することで、図10に示すように炉頂バンカー9の下部にコークス層、上部に原料層と所定割合で2層構造を形成させ、炉頂バンカー9から旋回シュートを介して、炉内に装入する過程でコークスと鉱石類とを混合する方法を開示している。
しかし特許文献2に記載の方法では、上記炉頂バンカー9から混合された原料が排出される際、排出初期に炉頂バンカー下部に排出集中している混合コークスのみが排出されてしまい、炉頂バンカーで混合されたコークスは例えば順傾動装入の場合、炉内において炉壁部のみに装入されると考えられる。
さらに、特許文献3には、特許文献2に記載の装入方法を2度繰り返す方法が開示されている。その結果、コークス6−鉱石類原料5−コークス6−鉱石類原料5と4度に分割して炉頂バンカー9に原料が装入されるため、図11に示すように炉頂バンカー9内に4層構造が形成される。
特許文献3に記載の方法は、炉頂バンカー9から原料を炉内に装入する段階で原料中の混合コークスを十分に均一に混合することができるが、リザービングホッパ7から装入コンベア8への原料切り出し回数が多いため、生産性の低下に繋がり、高生産性が求められている近年においては、必ずしも優れた技術であるとは言えない。
一方、特許文献4には、ベル式、ベルレス式高炉原料として平均粒度1〜5mmの細粒の鉱石類原料を全量の1〜30%程度使用する際に、全鉱石類原料層の平均粒度16〜20mmと同範囲にある平均粒度3〜25mmの小塊コークスを混合することで、細粒焼結使用による炉内での通気悪化に起因する還元効率の低下を防止する方法が開示されている。この方法は、比較的粒度の小さいコークスを鉱石類原料に混合することにより高炉内における混合コークスの偏析を抑制するものであり、還元効率の向上に効果を発揮すると考えられる。
しかし、粒度の小さいコークスを高炉の必要量を確保することはコスト高である。一般的に粒度の小さいコークスは塊コークスの篩下を使用するため、塊コークスと同じライン上で製造している。粒度の小さいコークスを高炉の必要量を確保しようとして篩下量を増やすために、篩目を大きく調節すると、塊コークス粒度の低下が生じるおそれがある。また処理量を増やす場合には、粉砕設備の新設、ライン増強といった大幅な設備工事を要する。
特開平3−211210号公報 特開平2−259005号公報 特開平2−250909号公報 特開平8−295907号公報
上記のように、ベルレス高炉において鉱石類原料にコークスを混合して装入する際に、生産性を低下させることなく、原料の排出粒径分布(O/C分布)を制御しながら、かつ鉱石類原料へのコークスの混合量を一定値以上に増加させることは困難であった。
したがって本発明の目的は、このような従来技術の課題を解決し、ベルレス高炉において鉱石類原料にコークスを混合して装入する際に、生産性を低下させることなく、コークスの高炉中心への流れ込みを防止して、コークスの混合量を増やしても、高炉に装入される装入物の半径方向O/C分布を制御して、炉内装入後のコークスの混合率の径方向分布をより均一にすることができる高炉への原料装入方法を提供することにある。
このような課題を解決するための本発明の特徴は以下の通りである。
(1)複数の炉頂バンカーが並列して配置され、旋回シュートにより炉内へ原料を装入する原料装入装置を有するベルレス式高炉において、焼結鉱、ペレット、及び塊鉱石の少なくとも一つからなる鉱石類原料とコークスとを混合して高炉に装入する方法であって、
前記コークスの平均粒径を、前記鉱石類原料の平均粒径に対して1.3倍以上とし、
前記炉頂バンカーに原料を装入する装入コンベア上で鉱石類原料の上にコークスを積層させて前記炉頂バンカーに装入する際に、前記装入コンベア上での鉱石類原料の搬送方向長さに対して、前記炉頂バンカーに装入される先頭側50%以内に前記コークスを積層した状態とし、
前記旋回シュートを旋回させつつ炉壁部から炉中心部に向けて移動させながら原料の装入を行なうことを特徴とする高炉への原料装入方法。
(2)装入コンベア上での鉱石類原料の搬送方向長さに対して、炉頂バンカーに装入される先頭側25%以内にコークスを積層した状態とすることを特徴とする(1)に記載の高炉への原料装入方法。
本発明によれば、ベルレス式高炉において鉱石類原料にコークスを混合して装入する際に、生産性を低下させることなく、炉内装入後の混合コークスの混合率の径方向分布をより均一にすることが可能となる。これにより炉下部の通気性が改善される。また通気性の改善により、より効率的な高炉の操業が可能となる。
上記で説明したように、ベルレス高炉において鉱石類原料にコークスを混合して装入する際には、炉内装入後の鉱石類原料とコークスとの混合層において、コークスの混合率の径方向分布が発生するが、このようなコークスの混合率の径方向分布形状はベルレス高炉で用いる原料装入装置の違いによっても変化する。本発明においては、特に複数の炉頂バンカーが並列して配置されたタイプの原料装入装置を有する場合について検討することとし、さらに旋回シュートを炉壁部から炉中心部に向けて移動(順傾動)させながら原料の装入を行なう場合であって、コークスの粒径が鉱石類原料の粒径に対して1.3倍以上の小中塊コークスを用いる場合について、コークスの混合率の径方向分布を均一化する方法を検討した。
コークスの混合率の径方向分布(装入物の半径方向O/C分布)の制御が困難である理由の一つは、貯鉱槽や計量ホッパなど比較的上流側で均一に混合しても、その後リザービングホッパ等を介して炉頂バンカーに装入されるため、炉頂バンカーに装入されるまでに混合状況が変化してしまうことである。また他の理由として、炉頂バンカー内でも原料が山状に堆積するために粒径の大きな粒子が転がり、バンカーの壁際などに偏析すること等が挙げられる。そこで、本発明者らは混合するコークス粒径(dc)と鉱石類原料(do)の粒径比(dc/do)が1.3以上(dc/do≧1.3)かつ炉内への混合原料装入を順傾動で行う場合に、図1に示すように、炉頂バンカー9に装入される直前のコンベアである装入コンベア8上での原料の混合状態を調整して、炉頂バンカー9内のコークスの分布を最適化して、高炉10内に装入されるコークスの混合率の径方向分布を制御することを検討した。
本発明者らはベルレス式高炉へ鉱石類原料とコークスとを混合して装入するに際し、炉内半径方向に均一な混合率分布となる装入方法について、高炉装入装置の縮尺模型を用いて実験を行なった。図2に実験に用いた実高炉の1/17.8の模型実験装置の概略図を示す。実機の原料排出経時変化を再現するために混合コークスホッパ2、リザービングホッパ3、装入コンベア8、ベルレス式装入装置11、高炉炉体10から構成されている。12は流量調整ゲート、13は集合ホッパ、14はトップリング、15は旋回シュートである。炉頂バンカーは高炉の中心軸に対して対称に2個が配置されている。実験条件、原料条件は実高炉との相似則に応じて決定した。炉頂バンカー9からの原料切り出し時のコークス混合量の調査は、図2の装置において旋回シュート15を取り外して、図3に示すようにトップリング14下部にベルトコンベア16を設置し、原料装入後ベルトコンベア16上にサンプリングボックス17を設け、炉頂バンカー9からの原料切り出しに合わせてサンプリングボックス17を送り出し、混合原料中のコークス、鉱石類原料の質量比の経時変化を調査した。その結果、少なくとも2つ以上の並列した炉頂バンカー9を有するベルレス装入装置において、図1に示すように、鉱石類原料へのコークス混合方法を装入コンベア8に切り出した鉱石類原料5の上にコークス6を積層させる方法とし、先立って切り出した鉱石類原料5の下流側で鉱石類原料5の全長に対して先頭からのコークス6を切り出す長さを調節することにより、炉頂バンカー9下部のコークス混合率を変化させ、バンカー9からの鉱石類原料排出時のコークス混合率の経時変化を制御できることを見出した。
また、鉱石類原料が炉頂バンカーから排出される際の粒度分布の経時変化についても検討したところ、装入コンベア上での鉱石類原料に対するコークスの積層長さを変化させても、鉱石類原料が炉頂バンカーから排出される際の粒度分布の経時変化に与える影響は少ないことが分かった。
ベルレス並列(パラレル)タイプの炉頂バンカーの排出挙動を図4に示す。図4において、炉頂バンカー9内の数字は各位置における原料の排出割合(mass%)であり、図4から明らかなように排出挙動はファンネルフローであり、炉頂バンカー内に装入された原料はその位置によって排出される順序が異なる。このような炉頂バンカーに装入する原料について、コークスを装入コンベア上で鉱石類原料に混合する際に、鉱石類原料上部に積層させる混合コークスの切り出し長さを図5に示すように(a)〜(d)の4種類に変化させて実験を行った。
(a)鉱石類原料5の上に同じ長さでコークス6を積層した場合:鉱石同長重ね、
(b)搬送方向長さに対して、炉頂バンカーに装入される先頭側50%にコークス6を積層した場合:前半1/2重ね、
(c)先頭側25%長さにコークス6を積層した場合:前半1/4重ね、
(d)積層することなく、まずコークス6、引き続いて鉱石類原料5が炉頂バンカーに装入される場合:コークス先頭切出である。
(a)〜(d)のそれぞれの場合の炉頂バンカーからの原料排出時のコークス混合率を測定した結果を図6に示す。図6のX軸は鉱石類原料排出質量割合であり、Y軸は鉱石類原料中のコークス混合率を示す。ここで、コークス混合率は全質量で規格化した値であるコークス無次元混合率で示しており、コークス混合率の平均値は1となる。鉱石類原料中のコークス無次元混合率は、何れも排出末期に増加する傾向が見られたが、積層させる混合コークスの切り出し長さを変化させた結果、積層長さが短くなるほど((a)→(b)→(c))排出末期の混合率増加が抑制され、その分排出中期の混合率が増加して平均値である1に近づいた。一方で、条件(d)のように鉱石類原料に先立って混合コークスを炉頂バンカーに装入した場合(上記の特許文献2に記載の技術に相当する。)は、バンカーからの鉱石類原料切り出し時のコークス無次元混合率が排出初期に過多となっていた。これらの結果より、条件(b)や(c)のように鉱石類原料の先頭側50%以内に混合コークスを積層させることが、炉頂バンカーからの鉱石類原料排出末期のコークス混合率増加抑制に効果を発揮することが明らかとなった。鉱石類原料の排出全体としてコークス無次元混合率が1に近いという点では、鉱石類原料の先頭側25%以内に混合コークスを積層させた(c)が特に好ましい。
以上のように、本発明の方法を用いて鉱石類原料とコークスとを混合することにより、炉頂バンカー切り出し時のコークス混合率を制御することが可能となり、鉱石類原料の排出粒径経時変化を維持しながら、混合したコークスの炉中心部への流れ込みによるガス流阻害や炉芯空隙率の低下などの悪影響を招くことがなく、鉱石類原料の還元性の向上、ガス利用率の向上、還元材比の低減、炉内通気性の向上などの効果がある。
尚、上記においては鉱石類原料の上にコークスを積層させる実施形態を記載したが、コークスの上に鉱石類原料を積層させる実施形態とすることも可能であり、リザービングホッパや混合コークスホッパの配置によっては、上記のコンベア上の長さ方向でのコークスと鉱石類原料との配置を保った上で、コークスの上に鉱石類原料を積層させて本発明を実施することもできる。
本発明の効果を実機で確認するため、高炉での操業試験を行った。操業試験は高炉の内容積が5500m3の大型ベルレス高炉にて行った。高炉の炉頂に設置した原料装入装置は3つの炉頂バンカーが並列に、高炉の中心軸に対して対称に配置されたものを用いた。鉱石類原料の平均粒径(do)は12mm、鉱石類原料に混合する、混合コークスの平均粒径(dc)は18mmであり、粒径比(dc/do)が1.5(dc/do≧1.3)の原料を用いた。コークスを鉱石類原料に混合する際のコークス混合率は4mass%とした。高炉は図1と同様の設備を有し、装入コンベア上にコークスに先立って鉱石類原料を切り出し、その下流側に設置されたホッパから混合コークス60kg/tを鉱石類原料の先頭から25%の長さまで積層させ(前半1/4重ね)、炉頂バンカーに装入して旋回シュートを通じて順傾動にて炉内に装入した。
比較例として、装入コンベア上に切り出した鉱石類原料の長さとほぼ同等の長さに混合コークスを積層する方法(同長重ね)での操業を行なった。本発明例と比較例との操業条件と、通気抵抗指数、ガス利用率、溶銑温度の測定結果を表1に示す。
Figure 2010150642
比較例に対して本発明例の操業では、コークス混合鉱石層中のコークス径方向分布の均一化が達成されガス流分布が安定した結果、表1に示すように、通気抵抗指数が低減して、ガス利用率が向上し、還元材比が低下した。
またそれぞれの場合について鉱石類原料の排出粒径経時変化も測定した。結果を図7に示す。図7によれば、本発明例においても比較例においても、鉱石類原料の排出粒度分布はほぼ同様であり、順傾動装入時に壁周辺に細粒原料、炉中心に粗粒原料が装入され高炉の通気性が安定する粒径経時変化に制御されていることが分かる。
これにより、本発明の高炉への原料装入方法を用いることで、鉱石の排出粒度分布を好適に制御しながら、鉱石類原料に混合した混合コークスの径方向分布の均一性も達成されるため、高炉の安定操業技術として有効であり、さらに低還元材比操業技術としても有効であることが確認された。
本発明の一実施形態を示す概略図。 本発明に係る実験に用いた模型実験装置の概略図。 原料のサンプリング方法を説明する図。 炉頂バンカーの排出挙動を示す図。 切り出し方法の条件を説明する図。 炉頂バンカーから排出された原料のコークス混合率を示すグラフ。 鉱石類原料の排出粒径経時変化を示すグラフ。 従来の原料装入方法を説明する図(特許文献1)。 従来の原料装入方法を説明する図(特許文献2)。 炉頂バンカー内のコークスの分布状況を示す図(特許文献2)。 炉頂バンカー内のコークスの分布状況を示す図(特許文献3)。
符号の説明
1 原料ホッパ
2 混合コークスホッパ
3 鉱石類ホッパ
4 鉱石類切り出しコンベヤ
5 鉱石
6 コークス
7 リザービングホッパ(鉱石類切り出しホッパ)
8 装入コンベア
9 炉頂バンカー
10 高炉
11 ベルレス式装入装置
12 流量調整ゲート
13 集合ホッパ
14 トップリング
15 旋回シュート
16 ベルトコンベア
17 サンプリングボックス
x 高炉の中心線

Claims (2)

  1. 複数の炉頂バンカーが並列して配置され、旋回シュートにより炉内へ原料を装入する原料装入装置を有するベルレス式高炉において、焼結鉱、ペレット、及び塊鉱石の少なくとも一つからなる鉱石類原料とコークスとを混合して高炉に装入する方法であって、
    前記コークスの平均粒径を、前記鉱石類原料の平均粒径に対して1.3倍以上とし、
    前記炉頂バンカーに原料を装入する装入コンベア上で鉱石類原料の上にコークスを積層させて前記炉頂バンカーに装入する際に、前記装入コンベア上での鉱石類原料の搬送方向長さに対して、前記炉頂バンカーに装入される先頭側50%以内に前記コークスを積層した状態とし、
    前記旋回シュートを旋回させつつ炉壁部から炉中心部に向けて移動させながら原料の装入を行なうことを特徴とする高炉への原料装入方法。
  2. 装入コンベア上での鉱石類原料の搬送方向長さに対して、炉頂バンカーに装入される先頭側25%以内にコークスを積層した状態とすることを特徴とする請求項1に記載の高炉への原料装入方法。
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