JP2010150603A - 薄膜形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】製膜室全体の加熱時に製膜室壁体と絶縁体部との材質の違いに起因した熱膨張量の差が生じても、絶縁体部の破損を防ぐことができる薄膜形成装置を提供する。
【解決手段】製膜室壁体4と絶縁体部7との接触部にC字形状のシール部材9を設ける。この際、シール部材9の開口部が製膜室壁体4及び絶縁体部7の双方の面に接触しない向きに配置する。これにより、製膜室壁体4の熱膨張方向にある程度変形可能な構造となり、製膜室全体の加熱時に製膜室壁体4と絶縁体部7との材質の違いに起因した熱膨張量の差が生じても、シール部材9が変形することにより、絶緑体部7に過度の引張り応力がかからなくなり、絶縁体部7の破損を防ぐことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板上に半導体や金属などの薄膜を製膜する薄膜形成装置に関する。
基板上に所望の薄膜を形成する方法の1つとして、プラズマCVD法がある。その中でも容量結合型の平行平板型のプラズマCVD装置は構造が比較的単純で、一度に比較的大面積に製膜を行えることから、よく用いられている構造である。基板としては、結晶シリコン基板やガラス基板、またはプラスチック材料もしくはステンレス鋼等の可撓性基板等が用いられる。形成する薄膜としては、多岐に渡るが、シリコン系の薄膜で例を挙げると、多結晶シリコン、微結晶シリコン、アモルファスシリコン(以下、a・Siと略記)、シリコン系合金等が挙げられる。以下、可撓性基板である高分子基板上に、アモルファスシリコン系薄膜を堆積し、薄膜太陽電池を形成する技術を例として述べる。a・Siを主材料とした薄膜太陽電池を高分子材料あるいはステンレス鋼などの金属からなる可撓性基板上に形成して製造する方法は、生産性の点で優れている。
長尺の可撓性基板上に複数の層を製膜する方式として、各製膜室内を移動する基板上に製膜するロールツーロール方式と、製膜室内で停止させた基板上に製膜した後、製膜の終わった基板部分を製膜室外へ送り出すステッピングロール方式とがある。
ステッピングロール方式においてプラズマCVDにより製膜する場合は、ヒータ機能を兼ねた接地電極で、予めある程度製膜室内を加熱した後、製膜室開放、基板の1フレーム移動、製膜室封止、原料ガス導入、圧力制御、放電開始、放電終了、原料ガス停止、ガス引き、製膜室開放の操作が繰り返され、製膜が行われる。ステッピングロール方式の薄膜製造装置に関する従来技術としては、特許文献1、特許文献2等で開示されているものがある。
図5にステッピングロール方式の薄膜製造装置の概略図を示す。その構成は、可撓性基板の巻き出し用アンワインダ室290と、可撓性基板に金属電極層、光電変換層および透明電極層などの薄膜を形成するために設けられた複数個の独立した処理空間としてなる製膜室280と、アンワインダ室290と製膜室280の間に、薄膜光電変換層を製膜する前に可撓性基板を加熱する予備加熱室279と、巻き取り用ワインダ室291とを備え、可撓性基板201はコア282から巻き出されコア283に巻き取られる間に、予備加熱室279で加熱された後、複数の製膜室280で製膜されるように構成されている。
光電変換層の各層の製膜方法としては、プラズマCVD法が一般的であるが、例えばスパッタ法、蒸着法、Cat・CVD法等で製膜を行うことも可能である。共通室281は予備加熱室279および複数の製膜室280を内部に収めている。ステッピングロール方式における各製膜室280は、図6に示す構成になっている。その特徴は、基板1と平行に高周波電極2を配置し、ヒータ機能を兼ねた接地電極3を基板1と接触させるように配置し、高周波電極2は函状の製膜室壁体4に接続部5で接続されている。製膜室壁体4の一部であるフランジ部6と接地電極3とで基板1を挟み込むことにより、製膜室内は外界と気体の行き来が遮断される。
基板搬送時には、図7に示すようにフランジ部6と接地電極3とが離れ、基板1がフランジ部6と接地電極3から離れた状態になることによって、基板1の搬送を行うことができる。図6に示すような製膜室を閉じた状態にした後、製膜室内で図示していないガス導入部と図示していないガス排気ラインでガスを流し、図示していない圧力調節器により、外界とは独立に所望の圧力に制御することができる。その後、高周波電極2に高周波電力を印加し、接地電極3との間に放電を起こして原料ガスを分解し、基板1上に薄膜を形成する。
製膜室壁体4は、ステンレスやアルミ等の電気的絶縁性のない材質で形成されることが多いため、高周波電力印加の際に、高周波電極2と電気的に導通している製膜室壁体4にも高周波電力が印加される。絶縁体部7は、製膜室壁体4(高周波電位)とフランジ部6(接地電位)を電気的に絶縁する部位であり、その材質は絶縁体であるセラミック、ガラス、耐熱性高分子材料等が適用される。絶縁体部7は、製膜室内の加熱に耐えられる耐熱性、外界との気体のやりとりを遮断するシール性、そして電気的に絶縁する絶縁性の機能が要求され、これらの要求を満たす材料であれば、材料の限定はない。さらに製造コスト低減のために、低コスト部材であることも要求される。製膜室壁体4と絶縁体部7は、図8に示すような構成でシール部材8を介して互いに接触している。シール部材8は、絶縁体部7にセラミックやガラス等の機械的強度の弱い材質を適用する場合、過度の接触圧力を印加すると破損する恐れがあるため、耐熱性のゴム系材料のOリングが適用される。絶縁体部7に機械的強度の弱い材料を適用しない場合、シール部材8は耐熱性、シール性の機能を備えていれば、特に材料の限定はない。なお、シール部材8にOリングを用いた従来技術としては、特許文献3や特許文献4で開示されているものがある。
特開平06−291349号公報 特開平07−6953号公報 特開平07−180027号公報 特開平11−189875号公報
ところで、ヒータ機能を兼ねている接地電極のヒータ温度を上げ、製膜室内にガスを封入し、製膜室全体を所望の温度まで加熱する場合、製膜室壁体4の材質と絶縁体部7の材質の差に起因して、熱膨張係数の違いから両者の材料の伸び量が変わってくる。その際、金属製材料の方が、熱膨張係数が大きい場合が多く、この場合は金属製材料の伸びに応じて絶縁体部7が引きずられることになる。この時、シール部材8は製膜室壁体4の変形に引きずられて移動しようとするが、絶縁体部7とシール部材8間の滑りが十分でなく、引張り応力が絶縁体部7の機械的強度を上回る場合、絶縁体部7に破損が生じる問題があった。特に、製膜室内部から外部まで到達する亀裂等の破損が生じた場合、ガスのリークが発生し、製膜が行えなくなることがあった。この結果、装置の稼働率が下がり、また破損の恐れがある製膜条件を適用する製膜室では、絶縁体部やシール部材を、より耐熱性や機械的強度に優れた高価な部材に変更せざるをえなくなり、高コスト化を招く結果となっていた。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、製膜室全体の加熱時に製膜室壁体と絶縁体部との材質の違いに起因した熱膨張量の差が生じても、絶縁体部の破損を防ぐことができる薄膜形成装置を提供することを目的とする。
本発明の薄膜形成装置は、接地電極と、前記接地電極に対向して配置された高周波電極と、前記高周波電極を収容し、製膜時には開口部が基板を挟んで前記接地電極に密着して閉じた製膜室を形成する製膜室壁体と、前記製膜室壁体の前記開口部上に設けられ、前記製膜室壁体と前記接地電極との間を電気的に絶縁する絶縁体部と、前記製膜室壁体と前記絶縁体との接触部分に設けられたシール部材とを備え、前記シール部材は、前記製膜室壁体側に圧接される第1のシール部と、前記絶縁体側に圧接される第2のシール部と、前記第1のシール部と前記第2のシール部とを弾性的に結合する弾性結合部と、を有することを特徴とする。
この構成によれば、製膜室全体の加熱時に製膜室壁体と絶縁体部との材質の違いに起因した熱膨張量の差が生じても、応力が集中する結合部が弾性部結合部で形成されているのでOリングに比べて大きく変形可能である。したがって、シール部材が弾性結合部にて変形することにより、絶緑体部に過度の引張り応力がかからなくなり、絶縁体部の破損を防ぐことができる。
前記シール部材は、シール機能を奏する弾性力を有する板状体を断面C字形状に折り曲げて形成され、折り曲げ部を弾性結合部とし、対向する一対の折り曲げ辺部を前記第1及び第2のシール部とした構成を採ることができる。
また前記シール部材は、前記第1のシール部と前記第2のシール部との対向面の一部を、断面I字形状をなす弾性材料で形成された前記弾性結合部で結合した構成とすることもできる。
また、上記薄膜形成装置において、前記製膜室壁体に設けられた凹部に、前記シール部材を挿入した構成としても良い。
本発明によれば、製膜室全体の加熱時に製膜室壁体と絶縁体部との材質の違いに起因した熱膨張量の差が生じても、当該シール部材が変形することにより、絶緑体部に過度の引張り応力がかからなくなり、絶縁体部の破損を防ぐことができる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
本実施の形態に係る薄膜形成装置は、図5〜図7に示すものと同様の全体構成を有しており、主に製膜室壁体と絶縁体部との間の構造が図5〜図7に示すものと相違している。図5〜図7に示すものと同一部分には同一符号を用いて説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る薄膜形成装置における製膜室壁体と絶縁体部との間の構造を示す概略図である。
図1に示すように、製膜室壁体4と絶縁体部7との間に形状がC字型をなすシール部材9が設けられている。製膜室壁体4における絶縁体部7との対向面に、シール部材9を装填する凹部4aを形成し、凹部4aの深さをシール部材9の幅よりも小さくしている。これにより、製膜室壁体4と絶縁体部7との間に介在するシール部材9によって製膜室内が機密に保たれる。シール部材9は、シール機能を奏する弾性力を有する板状体を断面C字形状に折り曲げて形成され、折り曲げ部9aを弾性結合部とし、対向する一対の折り曲げ辺部9b,9cを第1及び第2のシール部としている。このような形状とすることにより、製膜室壁体4と絶縁体部7との材質の違いに起因した熱膨張量の差が生じてシール部材9に応力が加わったとしても、弾性結合部である折り曲げ部9aに応力を集中させてシール機能を維持したまま変形させることができる。
上記シール部材9による効果を検証するため、図5に示すステッピングロール方式の薄膜形成装置において、従来構造の製膜室と、C字形状のシール部材9を適用した製膜室280を用意し、それぞれの製膜室構造で光電変換素子を繰り返し製膜することを試みた。
各構造の製膜室は、それぞれ3室ほど用意した。製膜室の絶縁体部7に関しては、今回ガラス材を適用し、製膜室壁体4にはステンレス材を適用した。シール部材に関しては、一部製膜室内に露出しており、その露出部からシール部材に含有されている不純物が製膜室内に放出される場合がある。今回作製する光電変換素子は、膜中に取り込まれる不純物によって特性が左右されるため、予め特性に影響しない程度の不純物放出量で済むシール部材の選定を行い、適用した。さらにシール部材の選定は、コスト等も考慮する必要がある。今回は、シール部材としては耐熱性、シール性の機能を有し、かつ特性に影響を与えない程度の不純物放出量であることを確認済であり、かつコスト的にも比較的安価なフッ素系ゴム(バイトン:登録商標)のOリングを適用した。なお、シール部材はフッ素系ゴムに限定する必要は無く、作製する薄膜の種類によって、製膜温度(シール部材にとっては耐熱性に影響する)や所望する機能に影響を与える不純物量は異なるで、シール部材の選定は、これらの要因を考慮して行う必要がある。
シール部材の取り付け方法としては、予め製膜室内から外界へのガスのリーク量が、製膜室内にガスを133Pa封止時に1.0×10−3Pa程度以下となるようなシール部材のつぶし量を調べておき、そのつぶし量と同じとした。
C字形状のシール部材9の材質は、従来構造のものと同じフッ素系ゴム(バイトン:登録商標)とした。シール部材取り付け時には、シール部材9の開口部が製膜室壁体4および絶縁体部7との接触面に触れないように配置した。シール部材9のつぶし量は、従来構造におけるシール部材と同じつぶし量にした。事前にシール性の試験を行ったところ、外界へのリーク量は従来構造のものとほぼ同程度であることを確認した。シール部材取り付け後、製膜室壁体4と絶縁体部7の間の距離が両者で同じであることを確認した。
製膜室組み立て完了後、可撓性基板201をアンワインダ室290から、予備加熱室279と、可撓性基板201に金属電極層、光電変換層および透明電極層などの薄膜を形成するために設けられた複数個の独立した処理空間としてなる製膜室280を通してワインダ室290まで通した。可撓性基板201のセット後、ステッピングロール方式の薄膜形成装置内を2×10−4Paまで真空引きした後、予備加熱室および各製膜室を封止し、部屋毎に備え付けられているヒータの電源を入れ、ヒータ温度の安定後、予備加熱室および各製膜室にHガスを導入し、圧力を133Paに設定して、このまま数時間予備加熱室と各製膜室のベーキングを行った。導入するガスは、H以外では熱伝導性が比較的良いHe等を適用しても良く、He以外の希ガスや、製膜室の場合は製膜を行う原料ガスで加熱しても良い。
ベーキング終了後、基板201のうち正規に光電変換層の製膜を行わない部分を各製膜室内に入れた状態で予備的製膜(プレデポジション)を行った。予備的製膜の条件としては、正規に光電変換層を作製する製膜条件で行った。予備的製膜終了後、ガスを排気し、ステッピングロール方式で光電変換層の製膜を行った。尚、光電変換層の各層を製膜する製膜室のうち、最もヒータ温度が高かった製膜室のヒータ温度は、320℃であった。
製膜開始から約100ロット後、ステッピングロール方式の薄膜形成装置において共通室の圧力上昇が確認され、製膜を緊急停止した。原因を調査するため、ステッピングロール方式の薄膜形成装置を大気開放し、装置の観察を行ったところ、1室の製膜室の絶縁体部7が破損していることが分かった。このことから、共通室の圧力上昇は、絶縁体部7が破損した製膜室においてガスのリークが発生したことに起因していることが分かった。絶縁体部7が破損した製膜室は、従来構造の3室のうち1室であり、その製膜室のヒータ温度は320℃設定であった。今回の実験は、再現実験を含め、2回ほど試みた。絶縁体部7の破損が、製膜室固有の間題ではないことを確認するために、2回目の実験は、1回目に破損が生じた製膜室とは異なる製膜室で実験を行った。ロット数は異なる(2回目は約80ロット後)が、いずれも従来構造の製膜窒において、320℃設定した部屋で絶縁体部7の破損が確認された。
一方で、C字形状のシール部材9を適用した製膜室では、320℃加熱した製膜室においても絶縁体部7の破損は見られなかった。実験後、すべての製膜室のシール部材をC字形状のものにして、前回と同様の製膜条件で光電変換素子の製膜を行ったところ、共通室の圧力上昇が生じずに300ロットの製膜を行うことができた。その後、500ロット、300ロットの製膜を行ったが、共通室の圧力上昇は生じなかった。従来構造の製膜室において、絶縁体部7の破損が確認されたのは、ヒータ温度が最も高い320℃設定の部屋であり、製膜室壁体4と絶縁体部7との熱膨張の差が最も生じる部屋であった。また、320℃設定の場合、製膜室壁体4の温度は、今回シール部材9として適用したフッ素系ゴムの耐熱温度近傍まで上昇しており、フッ素系ゴムの製膜室壁体4および絶縁体部7への溶融・固着に近い現象が生じている可能性が考えられる。実際、大気解放後に製膜室を分解する過程において、全ての製膜室において製膜室壁体4と絶縁体部7の分離の際にへばりついているような感触があったが、320℃設定した製膜室では、特にへばりついている感触が強かった。このような溶融・固着に近い現象が生じた場合、絶縁体部7とシール部材との間の摩擦係数が室温の場合と比較して大きく上昇していると考えられる。
以上のことから、320℃の製膜室において絶縁体部7が破損したのは、製膜室壁体4と絶縁体部7との熱膨張の差が大きく、かつシール部材の溶融・固着に近い現象により絶縁体部7とシール部材との間の摩擦係数が大きくなり、すべり量が大きく低下したことにより、熱膨張した製膜室壁体4に絶縁体部7が引きずられ、強度的に弱い絶縁体部7が破損したというメカニズムによるものと考えられる。絶縁体部7の破損のメカニズムが上記のようなものである場合、C字形状のシール部材9で破損が生じなかった理由としては、図2に示すような変形が起きたことが考えられる。すなわち、シール部材自体が製膜室壁体4の熱膨張方向にある程度変形可能な構造を有している結果、シール部材9の変形で製膜室壁体4の熱膨張による応力を吸収し、絶縁体部7に過度な応力を印加せずに済んだことに起因すると考えられる。
以上のように、製膜室壁体4と絶縁体部7との接触部にC字形状のシール部材9を設けることで、製膜室全体の加熱時に製膜室壁体4と絶縁体部7との材質の違いに起因した熱膨張量の差が生じても、当該シール部材9が変形することにより、絶緑体部7に過度の引張り応力がかからなくなり、絶縁体部7の破損を防ぐことができる。
(実施の形態2)
製膜室壁体4と絶縁体部7との間のシール部材として、実施の形態1で示したC字形状のシール部材9の代わりに、図3に示すようなI字形状のシール部材12を適用した。I字形状のシール部材12は、製膜室壁体4側に圧接する第1のシール部12bと絶縁体部7側に圧接する第2のシール部12cと、断面I字形状をなし第1のシール部12bと第2のシール部12cとを弾性的に結合する弾性結合部12aとからなる。
このシール部材12の材質、製膜室壁体4と絶縁体部7との間の距離等の設定は、実施の形態1と同じにした。また、実験の内容に関しても、再現実験の回数も含め、全て同じにした。
実験の結果、I字形状のシール部材12に関してもC字形状のシール部材9と同様に絶縁体部7の破損は見られず、良好な結果に終わった。I字形状の場合で絶縁体部7が破損しないメカニズムとしては、図4に示すように、C字形状と同様、シール部材12自体が製膜室壁体4の熱膨張方向にある程度変形可能な構造を有している結果、シール部材12の変形で製膜室壁体4の熱膨張による応力を吸収し、絶縁体部7に過度な応力を印加せずに済んだことに起因すると考えられる。上記結果は、線状に形成したシール部材(図示略)においても、同様の効果が得られることを確認した。
以上のように、製膜室壁体4と絶縁体部7との接触部にI字形状のシール部材12を設けることで、製膜室全体の加熱時に製膜室壁体4と絶縁体部7との材質の違いに起因した熱膨張量の差が生じても、当該シール部材12が変形することにより、絶緑体部7に過度の引張り応力がかからなくなり、絶縁体部7の破損を防ぐことができる。
以上の説明では、シール部材としてC字形状のシール部材9又はI字形状のシール部材12を説明したが、本発明は上記形状のシール部材に限定されない。C字形状のシール部材9と類似するV字形状、U字形状その他の類似形状であっても同様の作用効果を期待することができる。また、I字形状のシール部材12だけなく、弾性結合部12aは断面が長方形状、長楕円形状などであっても良い。
本発明は、基板上に半導体や金属などの薄膜を製膜する薄膜形成装置に適用可能である。
本発明の実施の形態1に係る薄膜形成装置における製膜室壁体と絶縁体部との間の構造を示す概略図である。 図1のシール部材の製膜室加熱時に生じる変形を示す概略図である。 本発明の実施の形態2に係る薄膜形成装置のシール部材の形状を示す概略図である。 図3のシール部材の製膜室加熱時に生じる変形を示す概略図である。 ステッピングロール方式の薄膜製造装置を示す概略図である。 図5の薄膜製造装置での製膜時における製膜室の状態を示す概略図である。 図5の薄膜製造装置での基板搬送時における製膜室の状態を示す概略図である。 従来の製膜室壁体と絶縁体部との間の構造を示す概略図である。
符号の説明
1 基板 2 高周波電極
3 接地電極 4 製膜室壁体
5 接続部 6 フランジ部
7 絶縁体部 9 シール部材
9a 折り曲げ部 9b 第1のシール部
9c 第2のシール部 12 シール部材
12a 弾性結合部 12b 第1のシール部
12c 第2のシール部 201 可撓性基板
279 予備加熱室 280 製膜室
281 共通室 282 コア
283 コア 290 巻き出し用アンワインダ室
291 巻き取り用ワインダ室

Claims (4)

  1. 接地電極と、前記接地電極に対向して配置された高周波電極と、前記高周波電極を収容し、製膜時には開口部が基板を挟んで前記接地電極に密着して閉じた製膜室を形成する製膜室壁体と、前記製膜室壁体の前記開口部上に設けられ、前記製膜室壁体と前記接地電極との間を電気的に絶縁する絶縁体部と、前記製膜室壁体と前記絶縁体との接触部分に設けられたシール部材とを備え、
    前記シール部材は、前記製膜室壁体側に圧接される第1のシール部と、前記絶縁体側に圧接される第2のシール部と、前記第1のシール部と前記第2のシール部とを弾性的に結合する弾性結合部と、を有することを特徴とする薄膜形成装置。
  2. 前記シール部材は、シール機能を奏する弾性力を有する板状体を断面C字形状に折り曲げて形成され、折り曲げ部を弾性結合部とし、対向する一対の折り曲げ辺部を前記第1及び第2のシール部としたことを特徴とする請求項1記載の薄膜形成装置。
  3. 前記シール部材は、前記第1のシール部と前記第2のシール部との対向面の一部を、断面I字形状をなす弾性材料で形成された前記弾性結合部で結合したことを特徴とする請求項1記載の薄膜形成装置。
  4. 前記製膜室壁体に設けられた凹部に、前記シール部材を挿入したことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の薄膜形成装置。
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