JP2010150479A - 軽油燃料組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】実質的にパラフィンのみで構成されながら、酸化安定性に優れた軽油燃料組成物を提供する。
【解決手段】実質的にパラフィンのみで構成され、1)炭素数18以下のノルマルパラフィンが12質量%以上であること、且つ、2)プロトン核磁気共鳴(H−NMR)スペクトルにおいて、化学シフトが1.00〜1.45ppmにおけるピーク群のピーク総面積に対する、化学シフトが1.45〜2.25ppmにおけるピーク群のピーク総面積の割合が、6.5%未満であることを特徴とし、酸化指数OIが1.10未満を満たす。ただし、OI=0.247X−0.001Y−0.053、X:プロトン核磁気共鳴スペクトルにおいて、化学シフトが1.00〜1.45ppmにおけるピーク群のピーク総面積に対する、化学シフトが1.45〜2.25ppmにおけるピーク群のピーク総面積の割合、%、Y:炭素数18以下のノルマルパラフィン含有量、質量%、である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、軽油燃料組成物に関するものである。さらに詳しくは、実質的にパラフィンのみで構成されながら酸化安定性に優れる軽油燃料組成物に関するものである。
近年、フィッシャー・トロプシュ燃料(以下、FT燃料という)をわが国における自動車燃料として利用するための様々な研究がなされている。FT燃料とは、天然ガス、石炭、バイオマス等の原料を一酸化炭素と水素の合成ガスを経由して、フィッシャー・トロプシュ法により合成して得られる燃料であり、原料に応じた呼び名が使用されることが多い。例えば、天然ガスを原料とするものはGTL、石炭を原料とするものはCTL、バイオマスを原料とするものはBTLと呼ばれることが多い。GTLという語が、フィッシャー・トロプシュ法により得られた燃料の総称として使用される場合もあるが、本発明においては、FT燃料という語を、フィッシャー・トロプシュ法により得られた燃料の総称として使用するものとし、GTL、CTL、BTL等はFT燃料に含まれるものとする。
このFT燃料は、上記のように、天然ガス、石炭、バイオマス等を原料として合成されるため、石油代替燃料としての利用が、また、硫黄や芳香族炭化水素を含まないため、エンジンからの硫黄酸化物や粒子状物質(PM)の排出を抑える環境に優しい軽油燃料としての利用が期待されている。そして、例えば、エネルギー経済2001年11月号「天然ガスからの液体燃料(GTL)の市場性について」(非特許文献1)に報告されているように、一部の地域では、既に商業化がなされているところもある。
一方、軽油燃料は、酸化すると変色、スラッジの生成、粘度上昇等が認められ、また、酸化によって生じた過酸化物によって車両燃料系統の部材(ゴム材や金属等)を劣化させることが知られている。そのため、酸化安定性は軽油燃料の品質安定性を評価する上で重要な指標の一つになっており、優れた酸化安定性を有する軽油燃料が望まれる。近年、ディーゼルエンジンでは、排出ガス中のパティキュレート(粒子状物質:以下「PM」と称する)を低減する方法としてコモンレール式燃料噴射装置が採用されているが、このようなコモンレール式燃料噴射装置系においては、その構造上、インジェクタに圧送されながら燃焼室へ噴射されずに余った燃料が、リターン通路を経て燃料タンクに戻されることになる。この燃料タンクへ戻された燃料(リターン燃料)は高温であるため、燃料タンク内の軽油燃料の酸化が促進されることから、FT燃料も含め従来以上に軽油燃料の酸化安定性を高めることが求められている。
なお、軽油燃料の酸化安定性については、アミン系及びフェノール系の種々の酸化防止剤等を添加することで改善できることが広く一般に知られており、FT燃料の軽油相当の留分(以下、FT軽油という)にも酸化安定剤を添加する試みもなされている。そして、そのような例として、特開2008−214369号公報(特許文献1)が挙げられる。ここでは、GTLの軽油相当の留分(GTL軽油)に酸化防止剤を配合することによって、高温での酸化安定性を高めることが可能であると記載されている。しかし、所望の効果を得るために必要な酸化防止剤の量は、酸化安定性の悪い燃料ほど多くなり、製造コストを引上げることとなる。更に、酸化防止剤の量が多くなるにつれ、温度低下により酸化防止剤が析出しやすくなるという問題や、逆に、添加剤の添加量が少ないと酸化時に添加剤の酸化防止効果が消耗された後は、顕著に酸化安定性が悪化して車両燃料系統の金属部材等を腐食する等の悪影響を及ぼすという問題があった。
そのため、特開2008−266617号公報(特許文献2)では酸化防止剤を添加することなく軽油燃料の酸化安定性を維持することが提案されている。ここでは、FT軽油に、アントラセン類及びジアルキルナフタレンによりなる群から選択される1種以上の多環芳香族化合物を配合することにより、酸化安定性を得ている。
特開2008−214369号公報 特開2008−266617号公報 エネルギー経済2001年11月号「天然ガスからの液体燃料(GTL )の市場性について」
しかしながら、燃料中の多環芳香族炭化水素は、多くの物質に発がん性が認められているディーゼル排出ガス中の多環芳香族炭化水素と相関があることが知られており、燃料中の多環芳香族炭化水素含有量は可能な限り低い方が望ましい。また、FT軽油の持つ特性の一つとして、芳香族分や硫黄分に関する環境問題を引き起こさない点があるが、その特性は、パラフィンのみで構成されるという特徴に起因するものであり、FT軽油の酸化安定性に対しFT軽油以外の他の燃料組成物を配合することで対応する従来の技術では、このFT軽油の本来の特性が十分に活かされないという問題があった。
そこで、本発明は、実質的にパラフィンのみで構成されながら、酸化安定性に優れた軽油燃料組成物を提供することを目的とする。
本発明に係る軽油燃料組成物は、実質的にパラフィンのみで構成され、
1)炭素数18以下のノルマルパラフィンが12質量%以上であること、且つ、
2)プロトン核磁気共鳴(H−NMR)スペクトルにおいて、化学シフトが1.00〜1.45ppmにおけるピーク群のピーク総面積に対する、化学シフトが1.45〜2.25ppmにおけるピーク群のピーク総面積の割合が、6.5%未満であること
を特徴とし、次式で表される酸化指数OIが1.10未満を満たす。
OI=0.247X−0.001Y−0.053
(X:プロトン核磁気共鳴スペクトルにおいて、化学シフトが1.00〜1.45ppmにおけるピーク群のピーク総面積に対する、化学シフトが1.45〜2.25ppmにおけるピーク群のピーク総面積の割合、%、Y:炭素数18以下のノルマルパラフィン含有量、質量%)
ここで、炭素数18以下のノルマルパラフィンが12質量%よりも少なく、且つ、プロトン核磁気共鳴(H−NMR)スペクトルにおいて、化学シフトが1.00〜1.45ppmにおけるピーク群のピーク総面積に対する、化学シフトが1.45〜2.25ppmにおけるピーク群のピーク総面積の割合が、6.5%以上、酸化指数OIが1.10以上になると酸化安定性が悪くなり好ましくない。より酸化安定性を高めるためには、酸化指数OIが0.9未満であることが好ましく、より好ましくは0.7未満である。
また、本発明に係る軽油燃料組成物は、酸化安定性試験前後の全酸価増加量が1.3mgKOH/g以下であってもよい。好ましい酸化安定性試験前後の全酸価増加量としては1.0mgKOH/gであり、より好ましくは0.9mgKOH/gである。なお、本発明の酸化安定性試験とは、ASTM D2274の酸化安定性試験において、試験温度を115℃に変更し、酸素バブリング下、16時間の条件で実施した酸化試験を意味するものとする。
更に、本発明において実質的にパラフィンのみとは、スチレン化合物類やジエン化合物類、縮合多環芳香族類を主要な構成に含まないことを意味し、パラフィン以外の組成物が不純物として含まれることは許容される。例えば、わずかな不純物を除き、イソパラフィン及びノルマルパラフィンの質量或いは容量の合計が全体の99%以上であるFT軽油は、本発明の、実質的にパラフィンのみで構成される軽油燃料組成物である。また、本発明の範囲を逸脱しない範囲で、例えば、従来の技術におけるコストや析出の問題が生じない範囲で、適宜添加剤を添加したものであってもよい。
添加剤としては、例えば、燃料供給ポンプ部品等の磨耗を防止するための、潤滑性向上剤を挙げることができる。潤滑性向上剤としては、パラフィンと相溶性であればどのような公知の潤滑性向上剤でも使用できる。代表的な潤滑性向上剤としては、脂肪酸を主成分とする酸系およびグリセリンモノ脂肪酸エステルを主成分とするエステル系などの市販の潤滑性向上剤である。これらの化合物は単独で、または2種以上を組み合わせて使用できる。これら潤滑性向上剤に用いられる脂肪酸としては、炭素数が12〜22程度、好ましくは炭素数が18程度の不飽和脂肪酸、即ちオレイン酸、リノール酸、リノレン酸等の混合物を主成分とするのが好ましい。潤滑性向上剤は、潤滑性向上剤の添加後の燃料油組成物のHFRR(High Frequency Reciprocating Rig)におけるWS1.4値の磨耗痕跡が500μm以下、好ましくは460μm以下となるように添加すれば良く、通常50〜1000ppmである。ここで、HFRRにおけるWS1.4値は、石油学会規格JPI−5S−50−98「軽油−潤滑性試験方法」により得られる値を意味する。
更にまた、その他の添加剤としては、アルケニルコハク酸誘導体のアミン塩等の清浄剤、サリチリデン誘導体等の金属不活性化剤、ポリグリコールエーテル等の氷結防止剤、脂肪族アミン、アルケニルコハク酸エステル等の腐食防止剤、アニオン系、カチオン系、両性系界面活性剤等の帯電防止剤、シリコン系等の消泡剤などを挙げることができる。これらの添加剤は、単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。添加量は適宜選択することができるが、燃料油組成物に対して、例えば0.2質量%以下である。
本発明によれば、実質的にパラフィンのみで構成されながら、酸化安定性に優れた軽油燃料組成物を得ることができる。本発明者は、直鎖全体の長さに対する分岐の割合が酸化安定性に関連すると推察し様々な試みを行ったところ、プロトン核磁気共鳴(H−NMR)スペクトルの化学シフトがそこに関連することを見出した。更に、酸化安定性は分子量による影響を受け、分子量が大きい場合、酸化安定性に良い影響を与えると一般に考えられるところ、本発明者は、炭素数18以下のノルマルパラフィンが所定の割合よりも少ない方が、酸化安定性の向上に寄与することを見出した。本発明は、これら新たな知見に基づくものである。
なお、軽油燃料組成物には、寒冷地や冬季の使用を考慮した低温流動性が必要とされるが、この低温流動性を向上させる観点では一般的にイソパラフィンが多いほど好ましい。一方、酸化安定性の観点ではノルマルパラフィンが多いほど好ましい。すなわち、軽油燃料組成物を実質的にパラフィンのみで構成する場合、低温流動性と酸化安定性は、組成に対し相反する挙動を示すものとなる。ただし、低温流動性は添加剤により向上させることが可能であることから、添加剤を適宜使用することで、低温流動性も考慮した高温安定性の向上を図ることができる。
低温流動性向上剤としては、パラフィンと相溶性であればどのような公知の低温流動性向上剤でも使用できる。代表的な低温流動性向上剤としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アルキルアクリレート共重合体、アルケニルコハク酸アミド、塩素化ポリエチレン、ポリアルキルアクリレートなどの市販の低温流動性向上剤である。これらの化合物は単独で、または2種以上を組み合わせて使用できる。この中でも特に、エチレン−酢酸ビニル共重合体およびアルケニルコハク酸アミドが好ましい。低温流動性向上剤の含有量としては、例えば軽油のJIS規格であるJIS K 2204に規定された流動点および目詰まり点を満たすように適宜配合することができるが、通常50〜1000ppmである。ここで、流動点は、JIS K 2269「原油及び石油製品の流動点並びに石油製品曇り点試験方法」によって得られる流動点を意味し、目詰まり点は、JIS K 2288「石油製品−軽油−目詰まり点試験方法」によって得られる目詰まり点を意味する。
本発明に係る軽油燃料組成物の実施例を説明する。ただし、本発明は、以下に示す実施例に制限されるものではない。
以下の基材を用いて蒸留性状、組成などを調整した調整混合油、ポリケロシン(パラフィン)基材のみからなる炭化水素燃料油、及びFT燃料のみからなる軽油燃料組成物を得た。基材の性状を表1に、得られた軽油燃料組成物の性状及び組成を表2及び表3に示す。また、従来品のFT燃料を参考例として表3に併せて示す。
基材A、基材B(合成パラフィン):石油精製における流動接触分解装置や熱分解装置などから得られる炭素数4の軽質炭化水素を主成分とする副生ガス(ブタン・ブチレン留分)を原料とし、IFP/Axensのポリナフサプロセスによってオリゴメリゼーション処理を行い、選択的に炭素数10〜24の炭化水素留分に転化した後、脱硫、オレフィンの水添処理、蒸留工程を経てそれぞれ蒸留性状および組成の異なるパラフィン基材を得た。
基材C、基材D、基材E、基材F、基材G(FT燃料):SMDS(Shell Middle Distillate Synthesis)プロセスにより、天然ガスを部分酸化させ、一酸化炭素と水素の合成ガス(CO+H2)をフィッシャー・トロプシュ反応によってワックス状の直鎖アルキル炭化水素に合成した後に、触媒上において水素化分解および異性化を行い、それぞれ蒸留性状および組成の異なるノルマルパラフィンとイソパラフィンの混合油基材を得た。
Figure 2010150479
Figure 2010150479
Figure 2010150479
なお、表1、表2及び表3に示す各性状は、以下の方法で測定したものである。
<密度(@15℃)>
JIS K 2249「原油及び石油製品−密度試験方法及び密度・質量・容量換算表」により測定される15℃における密度。
<蒸留性状>
JIS K 2254「石油製品−蒸留試験方法」により得られる蒸留性状。
<セタン指数>
JIS K 2280「石油製品−燃料油−オクタン価及びセタン価試験方法並びにセタン指数算出方法 8. 4変数方程式を用いたセタン指数の算出方法」により測定されるセタン指数を意味する。ただし、FT軽油についてはセタン指数算出の推奨適用範囲外となるため、参考値として記す。
<硫黄分>
JIS K 2541−2「原油及び石油製品−硫黄分試験方法 第2部:微量電量滴定式酸化法」により得られる硫黄分。
<パラフィン分>
JPI−5S−49−97「石油製品−炭化水素タイプ試験方法−高速液体クロマトグラフ法」により測定されるパラフィン分。
<芳香族分>
JPI−5S−49−97「石油製品−炭化水素タイプ試験方法−高速液体クロマトグラフ法」により測定される1環芳香族分と2環芳香族分と3環以上芳香族炭化水素分との総和。
<nパラフィン割合>
炭素数18以下のノルマルパラフィンの含有量は、ASTM D 2887「Standard Test Method for Boiling Range Distribution of Petroleum Fraction by Gas Chromatography」に準拠したガスクロマトグラフ法を用い、得られたクロマトグラムから炭素数の異なるノルマルパラフィンのピーク面積値からノルマルパラフィンの含有量を求めた。
なお、ガスクロマトグラフ法におけるカラムの種類は、HP5(長さ:30m,内径:0.32mm,液層厚さ:0.25μm)であり、各分析条件は以下のとおりである。
カラム槽昇温条件:35℃(5分)→10℃/分(昇温)→320℃(11.5分)
試料気化室条件:320℃一定 スプリット比150:1
検出器部:320℃
実施例1〜6及び比較例、参考例について、プロトン核磁気共鳴(H−NMR)スペクトル分析を行い、得られたスペクトルについて、化学シフトが1.00〜1.45ppmにおけるピーク群のピーク総面積に対する、化学シフトが1.45〜2.25ppmにおけるピーク群のピーク総面積の割合を求めた。さらに、得られたピーク総面積の割合と炭素数18以下のノルマルパラフィン割合から酸化指数OIを求めた。
その結果を表4及び表5に示す。
また、実施例1〜6、比較例及び参考例の酸化安定性については、加速試験前後の全酸価増加量(以下、Δ酸価という)を測定した。酸化安定性試験はASTM D2274に準拠して115℃、酸素バブリング下、16時間の条件で実施した。その結果も表4及び表5に併せて示す。全酸価は、JIS K 2501「石油製品及び潤滑油−中和価試験方法」により測定した。
Figure 2010150479
Figure 2010150479
表4に示すように、実施例1〜6は、何れもパラフィンのみで構成されるものでありながら、そのΔ酸価は従来品のFT燃料である参考例よりも小さく、酸化安定性に優れていることが確認された。なお、比較例のΔ酸価は何れも参考例以上であり、酸化安定性は改善されていないといえる。
そして、これら実施例はいずれも、
1)炭素数18以下のノルマルパラフィンが12質量%以上であること、且つ、
2)プロトン核磁気共鳴(H−NMR)スペクトルにおいて、化学シフトが1.00〜1.45ppmにおけるピーク群のピーク総面積に対する、化学シフトが1.45〜2.25ppmにおけるピーク群のピーク総面積の割合が、6.5%未満であること
を特徴とし、次式で表される酸化指数OIが1.10未満であることが確認された。
OI=0.247X−0.001Y−0.053
(X:プロトン核磁気共鳴スペクトルにおいて、化学シフトが1.00〜1.45ppmにおけるピーク群のピーク総面積に対する、化学シフトが1.45〜2.25ppmにおけるピーク群のピーク総面積の割合、%、Y:炭素数18以下のノルマルパラフィン含有量、質量%)

Claims (2)

  1. 実質的にパラフィンのみで構成され、
    1)炭素数18以下のノルマルパラフィンが12質量%以上であること、且つ、
    2)プロトン核磁気共鳴(H−NMR)スペクトルにおいて、化学シフトが1.00〜1.45ppmにおけるピーク群のピーク総面積に対する、化学シフトが1.45〜2.25ppmにおけるピーク群のピーク総面積の割合が、6.5%未満であること
    を特徴とし、次式で表される酸化指数OIが1.10未満である軽油燃料組成物。
    OI=0.247X−0.001Y−0.053
    (X:プロトン核磁気共鳴スペクトルにおいて、化学シフトが1.00〜1.45ppmにおけるピーク群のピーク総面積に対する、化学シフトが1.45〜2.25ppmにおけるピーク群のピーク総面積の割合、%、Y:炭素数18以下のノルマルパラフィン含有量、質量%)
  2. 酸化安定性試験前後の全酸価増加量が1.3mgKOH/g以下である請求項1に記載の軽油燃料組成物
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