JP2010150464A - Uv−led用活性エネルギー線硬化型スクリーンインキおよび印刷物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
N−ビニル−ε−カプロラクタム、アクリル基含有化合物および波長365nmにおけるモル吸光係数が100(l/mol・cm)以上である光開裂型重合開始剤(A)、波長365nmにおけるモル吸光係数が1000(l/mol・cm)以上である水素引き抜き型重合開始剤(B)、および波長365nmにおけるモル吸光係数が1(l/mol・cm)以下である第3級アミン化合物(C)を含有し、発光ピーク波長を350〜420nmの範囲とする紫外線を発生する発光ダイオード(UV−LED)用活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ。
【選択図】なし
Description
すなわち、本発明は、N−ビニル−ε−カプロラクタム、アクリル基含有化合物および波長365nmにおけるモル吸光係数が100(l/mol・cm)以上である光開裂型重合開始剤(A)、波長365nmにおけるモル吸光係数が1000(l/mol・cm)以上である水素引き抜き型重合開始剤(B)、および波長365nmにおけるモル吸光係数が1(l/mol・cm)以下である第3級アミン化合物(C)を含有し、発光ピーク波長を350〜420nmの範囲とする紫外線を発生する発光ダイオード(UV−LED)用活性エネルギー線硬化型スクリーンインキである。
また、本発明は、波長365nmにおけるモル吸光係数が100(l/mol・cm)以上である光重合開始剤(A)が、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−(4−モルフォリノフェニル)−1−ブタノンおよび2,4,6−トリメチルベンゾイルホスフィンオキサイドであることを特徴とするUV−LED用活性エネルギー線硬化型スクリーンインキである。
また、本発明は、波長365nmにおけるモル吸光係数が1000(l/mol・cm)以上である水素引き抜き型重合開始剤(B)が、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノンであることを特徴とするUV−LED用活性エネルギー線硬化型スクリーンインキである。
また、本発明は、波長365nmにおけるモル吸光係数が1(l/mol・cm)以下である第3級アミン化合物(C)が、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステルであることを特徴とするUV−LED用活性エネルギー線硬化型スクリーンインキである。
さらに、上記のUV−LED用活性エネルギー線硬化型インキを用いて印刷されてなる印刷物である。
なお、本発明において、モル吸光係数の単位(l/mol・cm)中「l」は、体積の単位であるリットルを表している。
活性エネルギー線とは、硬化反応の出発物質が基底状態から遷移状態に励起するのに必要なエネルギーのことを表し、本発明における活性エネルギー線とは、紫外線や電子線をさす。
活性エネルギー線硬化型インキの光硬化方法には、一般的に有電極高圧水銀ランプ、有電極メタルハライドランプ、無電極高圧水銀ランプ、無電極メタルハライドランプのような紫外線を発光する光源を用いる。本発明における活性エネルギー線硬化型インキを光硬化する方法としては、一般的な前述の光源を用いてもよいが、350〜420nmの範囲の紫外線を発生する発光ダイオード(UV−LED)を用いることが好ましい。
本発明は、波長365nmにおけるモル吸光係数が100(l/mol・cm)以上である光開裂型重合開始剤(A)、波長365nmにおけるモル吸光係数が1000(l/mol・cm)以上である水素引き抜き型重合開始剤(B)および波長365nmにおけるモル吸光係数が1(l/mol・cm)以下である第3級アミン化合物(C)を含有することを特徴とする。
波長365nmにおけるモル吸光係数が100(l/mol・cm)以上である光開裂型重合開始剤(A)は、メタノール溶液中での365nmモル吸光係数が100(l/mol・cm)以上となる点を有する光重合開始剤であり、このような性質を有する化合物としては、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン、2−(ジメチルアミノ)−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O―ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)、3,6−ビス(2−メチル−2−モルホリノープロパノニル)−9−ブチルカルバゾール、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2,2−ジエトキシ−1,2ジフェニルエタン−1−オン等が挙げられ、波長365nmにおけるモル吸光係数が100(l/mol・cm)以上である光開裂型重合開始剤(A)は、単独で使用しても良いし、2種類以上を併用してもよい。
特に、上記の中でも、365nmにおけるモル吸光係数が100(l/mol・cm)以上かつ405nmにおけるモル吸光係数が100(l/mol・cm)以上であるものが好ましく、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン、2−(ジメチルアミノ)−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドが挙げられる。
さらに、好ましくは、樹脂に対する溶解性の点から、2−(ジメチルアミノ)−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドが望ましい。
波長365nmにおけるモル吸光係数が1000(l/mol・cm)以上である水素引き抜き型重合開始剤(B)としては、メタノール溶液中での365nmモル吸光係数が1000(l/mol・cm)以上となる点を有する光重合開始剤であり、4,4´−ビス−4−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4´−ビス−4−ジエチルアミノベンゾフェノン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2−ヒドロキシ−3−(3,4−ジメチル−9−オキソ−9Hチオキサントン−2−イロキシ−N,N,N−トリメチル−1−プロパンアミ
ン塩酸塩などが挙げられる。
これらの波長365nmにおけるモル吸光係数が1000(l/mol・cm)以上である水素引き抜き型重合開始剤(B)は、単独で使用しても良いし、2種類以上を併用してもよい。
特に、上記の中でも、4,4´−ビス−4−ジエチルアミノベンゾフェノンが好ましい。
波長365nmにおけるモル吸光係数が1(l/mol・cm)以下である第3級アミン化合物(C)としては、メタノール溶液中での365nmモル吸光係数が1(l/mol・cm)以下となる点を有する光重合開始剤であり、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ジメチルアミノ−p−安息香酸エチルエステル、N,N−ジヒドロキシエチルアニリン、トリエチルアミン及びN,N−ジメチルヘキシルアミン等が挙げられる。これらの波長365nmにおけるモル吸光係数が1(l/mol・cm)以下である第3級アミン化合物(C)としては、単独で使用しても良いし、2種類以上を併用してもよい。
特に、上記の中でも、芳香族基に直接Nが置換した化合物で、N,N−ジメチルアミノ−p−安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ−p−安息香酸イソアミルエチルエステルが好ましい。
本発明における活性エネルギー線硬化型インキの(A)、(B)、及び(C)以外の成分は、本発明の効果を損なわず、ラジカル重合性インキ組成物に配合される成分であれば特に限定されないが、光開始剤、顔料、樹脂、アクリル基含有化合物及び添加剤が挙げられる。
(A)、(B)および(C)以外の開始剤として、ベンゾフェノン、4−メチル−ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、2,3,4−トリメチルベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、3,3‘−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、4−(1,3−アクリロイル−1,4,7,10,13−ペンタオキソトリデシル)ベンゾフェノン、メチル−o−ベンゾイルベンゾエート、〔4−(メチルフェニルチオ)フェニル〕フェニルメタノン、(4−ベンゾイルベンジル)塩化トリメチルアンモニウム、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−スチリルプロパン−1−オン重合物、ジエトキシアセトフェノン、ジブトキシアセトフェノン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインノルマルブチルエーテルなどが挙げられ、これらを併用してもよい。
アクリル基含有化合物は公知の種々のアクリル基含有化合物が使用できる。アクリル基含有化合物として単官能モノマーの(メタ)アクリレートモノマー類としては、アルキル(カーボン数が1〜18)(メタ)アクリレート、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、があり、さらには、ベンジル(メタ)アクリレート、ブチルフェノール、オクチルフェノールまたはノニルフェノールまたはドデシルフェノールのようなアルキルフェノールエチレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、トリシクロデカンモノメチロール(メタ)アクリレート、N-ビニルピロリドン、アクロイルモルフォリン、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、シクロペンタニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、2−アクリロイロキシエチルフタレート、2−アクリロイロキシプロピルフタレート、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタレート、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタレート、アクリロイルモルフォリン等が挙げられる。
さらに、本発明において、単官能モノマーの(メタ)アクリレートモノマー類としては、脂肪族アルコール化合物のアルキレンオキサイド付加体(メタ)アクリレートがある。脂肪族アルコール化合物のアルキレンオキサイド付加体(メタ)アクリレートモノマーとして、脂肪族アルコール化合物のモノまたポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイド)があり、単官能モノマーとしては、カーボン数が2〜20アルキレンオキサイド付加体(メタ)アクリレート、例えばメタノールモノまたはポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)(メタ)アクリレート、エタノールモノまたはポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体等が、例示される。
さらに2官能モノマーとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグルコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジ(メタ9アクリレート、ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート、1,6ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−ヘキシルジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ヘキシルジオールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
3官能モノマーとしては、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリカプロラクトネートトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールヘキサントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールヘキサントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールオクタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
本発明においてN−ビニル−ε−カプロラクタムとして、N−ビニル−ε−カプロラクタムの使用量は、スクリーンインキ組成物(顔料及び充填剤を除く)中、5〜50重量%が好ましく、5〜30重量%が特に好ましい。
さらに、本発明においてアクリル基含有化合物として、活性エネルギー線硬化性のアクリル系オリゴー、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート等を適宜使用できる。
上記、アクリル基含有化合物は、必要に応じて1種又は2種以上の化合物を任意の割合で混合使用することができる。
アクリル基含有化合物の使用量は、スクリーンインキ組成物(顔料及び充填剤を除く)中、10〜80重量%が好ましく、20〜70重量%が特に好ましい。
また、樹脂としては、熱硬化性または熱可塑性樹脂等があり、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース誘導体(例えば、エチルセルロース、酢酸セルロース、ニトロセルロース)、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、ポリアマイド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ブタジエンーアクリルニトリル共重合体のような合成ゴム等が挙げられる。これらの樹脂は、その中の1種または2種以上を用いることができる。さらに油性インキと活性エネルギー線硬化性インキの特性を併用して持つハイブリッドインキ用樹脂は上記ロジン類フェノール樹脂、ロジン類アルキッド樹脂、石油樹脂変性アルキッド樹脂、スチレンアクリル樹脂(例えばスチレンイソボルニルアクリル樹脂)が使用される。さらに上記動植物油またはその脂肪酸モノエステルが使用される。
顔料としては、無機顔料および有機顔料を示すことができる。無機顔料としては黄鉛、亜鉛黄、紺青、硫酸バリウム、カドミウムレッド、酸化チタン、亜鉛華、弁柄、アルミナホワイト、炭酸カルシウム、群青、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウム粉、ベンガラなどが、有機顔料としては、β−ナフトール系、β−オキシナフトエ酸系、β−オキシナフトエ酸系アニリド系、アセト酢酸アニリド系、ピラゾロン系などの溶性アゾ顔料、β−ナフトール系、β−オキシナフトエ酸系アニリド系、アセト酢酸アニリド系モノアゾ、アセト酢酸アニリド系ジスアゾ、ピラゾロン系などの不溶性アゾ顔料、銅フタロシアニンブルー、ハロゲン化(塩素または臭素化)銅フタロシアニンブルー、スルホン化銅フタロシアニンブルー、金属フリーフタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、キナクリドン系、ジオキサジン系、スレン系(ピラントロン、アントアントロン、インダントロン、アントラピリミジン、フラバントロン、チオインジゴ系、アントラキノン系、ペリノン系、ペリレン系など)、イソインドリノン系、金属錯体系、キノフタロン系などの多環式顔料および複素環式顔料などの公知公用の各種顔料が使用可能である。
さらに、該スクリーンインキには、必要に応じてその他の添加剤を使用することが可能である。
その他各種充填剤、添加剤を加えてもよく、充填剤、添加剤としては、タルク、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、シランカップリング剤、レベリング剤、消泡剤、酸化防止剤、光安定剤、重合禁止剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、抗菌剤等の添加剤を挙げることができる。
スクリーン印刷によって基材に10〜20μmの厚さに印刷し、次いでUV−LEDを照射して硬化させる。
次に、本発明における印刷インキ組成物としての使用形態について説明する。本発明における活性エネルギー線硬化性組成物は、通常スクリーンインキとしての形態において使用される。一般的には、顔料1〜30重量%、樹脂20〜50重量%、アクリル基含有化合物20〜70重量% 、ラジカル重合禁止剤0.01〜1重量%、ラジカル重合性光開始剤およびまたは増感剤0〜 15重量%、その他添加剤0〜10重量%からなる組成にて使用される。また、アクリル系樹脂は常温で固体の為、アクリル基含有化合物に溶解し、ラジカル重合禁止剤を添加し調整した樹脂ワニスとして使用される。樹脂ワニスの粘度は印刷インキ組成物を作製し易い粘度(100〜300 Pa ・s/25℃)にする為、樹脂20〜50重量部、アクリル基含有化合物50〜80重量部、ラジカル重合禁止剤0.01〜1重量部を仕込み、温度80〜120℃、空気気流下で30分〜1時間で熱溶解される。
波長365nmにおけるモル吸光係数が100(l/mol・cm)以上である光開裂型重合開始剤(A)、波長365nmにおけるモル吸光係数が1000(l/mol・cm)以上である水素引き抜き型重合開始剤(B)、波長365nmにおけるモル吸光係数が1(l/mol・cm)以下である第3級アミン化合物(C)、更に樹脂、顔料、アクリル基含有化合物の比率は、要求性能によって好適な比率が決定される。一般に、波長365nmにおけるモル吸光係数が100(l/mol・cm)以上である光開裂型重合開始剤(A)、波長365nmにおけるモル吸光係数が1000(l/mol・
cm)以上である水素引き抜き型重合開始剤(B)といった開始剤は、365nm付近の光に対する反応性が高く、スクリーンインキの硬化性を向上させるが、過剰量の使用は、深さ方向への活性エネルギー線の強度を低下させ、インキの内部硬化性が著しく低下する。また、過剰量の使用は、残留未反応物が可塑剤となるため、インキ皮膜強度を劣化させる。
したがって、本発明の活性エネルギー線硬化型インキを構成する成分の最適量は、組み合わせる組成、活性エネルギー線照射量、膜厚によって変動するが、好ましくは、波長365nmにおけるモル吸光係数が100(l/mol・cm)以上である光開裂型重合開始剤(A)が1〜20重量%、波長365nmにおけるモル吸光係数が1000(l/mol・cm)以上である水素引き抜き型重合開始剤(B)1〜10重量%、波長365nmにおけるモル吸光係数が1(l/mol・cm)以下である第3級アミン化合物(C)0.5〜10重量%、更に樹脂20〜30重量%、顔料10〜30重量%、N−ビニル−ε−カプロラクタム5〜30重量%、アクリル基含有化合物20〜70重量%の比率がよい。
一般に、スクリーンインキは、常温から100℃の間で、顔料、樹脂、アクリル基含有化合物、重合禁止剤、開始剤およびアミン化合物等の増感剤、その他添加剤などインキ組成物成分を、三本ロール、ゲートミキサーなどの練肉、混合、調整機を用いて製造される。
表1の組成に従って、実施例1〜3インキを三本ロールミルで以て練肉せしめることによって、各種の活性エネルギー線硬化型インキ組成物を得た。かくして得た活性エネルギー線硬化型インキ組成物をOKトップコート(57.5kg/A全、王子製紙社製)に膜圧15μmにて印刷を行い、「硬化性」、「密着性」について評価した。その結果を表2に示す。
「硬化性」は、松下電工株式会社製LED方式SPOT型紫外線硬化装置Aicure(アイキュア)、ランプヘッドANUJ61524を用いて、コンベア速度(m/分)およびパス回数を変化させながら、紫外線を照射させ、表面を指で触ってタックの有無を確認し、タックが無い最速のコンベア速度及びパス回数を記述した。
コンベア速度の速いもの及びパス回数が少ないもの、すなわち、照射光量が少ないものほど表面硬化性が良好であるものと判断した。
「密着性」は、硬化性と同様に松下電工株式会社製LED硬化装置Aicure(アイキュア)、ランプヘッドANUJ61524を用いて、コンベア速度(m/分)及びパス回数を変化させながら、UV−LEDを照射させ、セロハンテープ剥離にて密着性を確認した。底部まで完全にインキが硬化乾燥し、さらに100%密着している最速のコンベア速度及びパス回数を記述した。
紫外線の照射量が十分ではない場合は、底部まで完全にインキが硬化せず、インキ皮膜の中間層や、底部からインキが剥離する。すなわち、密着性が良好であるものは、内部硬化性も良好であると判断した。
Claims (5)
- N−ビニル−ε−カプロラクタム、アクリル基含有化合物および波長365nmにおけるモル吸光係数が100(l/mol・cm)以上である光開裂型重合開始剤(A)、波長365nmにおけるモル吸光係数が1000(l/mol・cm)以上である水素引き抜き型重合開始剤(B)、および波長365nmにおけるモル吸光係数が1(l/mol・cm)以下である第3級アミン化合物(C)を含有し、発光ピーク波長を350〜420nmの範囲とする紫外線を発生する発光ダイオード(UV−LED)用活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ。
- 波長365nmにおけるモル吸光係数が100(l/mol・cm)以上である光重合開始剤(A)が、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−(4−モルフォリノフェニル)−1−ブタノンおよび2,4,6−トリメチルベンゾイルホスフィンオキサイドであることを特徴とする請求項1記載のUV−LED用活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ。
- 波長365nmにおけるモル吸光係数が1000(l/mol・cm)以上である水素引き抜き型重合開始剤(B)が、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノンであることを特徴とする請求項1記載のUV−LED用活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ。
- 波長365nmにおけるモル吸光係数が1(l/mol・cm)以下である第3級アミン化合物(C)が、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステルであることを特徴とする請求項1記載のUV−LED用活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ。
- 請求項1〜4のいずれか記載のUV−LED用活性エネルギー線硬化型インキを用いて印刷されてなる印刷物。
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