JP2010150316A - インクジェット用インク - Google Patents

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Abstract

【課題】インクジェット用インクにおいて、カール等の用紙変形を防止するとともに、顔料の分散性を良好にする。
【解決手段】顔料、水、α値が65以下である水溶性有機溶剤、および分散剤を少なくとも含有するインクジェット用インクであって、分散剤が下記一般式(a)で表されるユニットAおよび(メタ)アクリロイルーポリエチレングリコーリ誘導体のユニットを有する共重合体であり、かつ、水溶性有機溶剤と水の質量比が水溶性有機溶剤/水=5/5〜8/2である、インクジェット用インク。
Figure 2010150316

[一般式(a)中、Rは水素原子または低級アルキル基を示し、mは1〜3の整数を示す。]
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット用インクに関する。
インクジェット印刷は、流動性の高い液体インクを微細なノズルから噴出し、用紙等の記録媒体に付着させて印刷を行う。このインクジェット印刷は、比較的安価な装置で、高解像度、高品位の画像を、高速かつ低騒音で印刷可能という特徴を有し最近急速に普及している。インクジェット印刷には、主に、加熱によってインクを噴射するサーマル方式、振動を加えてインクを噴射するピエゾ方式、静電方式等がある。
インクジェット用のインクとしては、安価に高画質の印刷物が得られることから、水性タイプのインクが普及している。水性インクは、水分を含有することにより乾燥性を高めたインクであり、油性インクに比べ普通紙に両面印字しても裏抜け(記録媒体裏面にインクが浸透すること)がしにくく、文字再現性がよいとの特徴がある。この水性インクの色材には、大きく染料と顔料の2種類あるが、耐光性および耐水性が良好であることから顔料インクが急速に普及しつつある。
水性インクを用いて普通紙等の用紙に印字する場合の問題点として、カール(凸カール)やコックリング(波打ち)現象が挙げられる。これは、水性インク中の水分によって、用紙の繊維間の水素結合が切断され、用紙が膨潤してしまうために生じる現象である。
このようなカールの問題に対し、特許文献1では、水、水溶性有機溶剤および顔料を含有する水系インクジェットインクにおいて、水溶性有機溶剤のうちSP値が16.5以上24.6未満である水溶性有機溶剤の含有量が全インクに対して30質量%以上であるインクを提案している。このようなSP値の範囲にある水溶性有機溶剤は、水との相溶性が良好であり、また、カール抑制効果がある。そして、このような水溶性有機溶剤を30質量%以上含有することで、カールやコックリングを防止している。
特開2007−153975号公報
水系インクジェット用インクでは、従来、カールやコックリングのような用紙変形の問題がある。特許文献1では、水と、低極性の水溶性有機溶剤との混合溶媒を使用するため、顔料の分散性に劣るという問題がある。その理由は、水系溶媒中では、顔料と分散剤の結合は、いわゆる、疎水性相互作用による吸着によるものであるため、水と低極性の水溶性有機溶剤との混合溶媒中では、その相互作用が弱まるものと推測される。
したがって、本発明の目的としては、インクジェット用インクにおいて、カール等の用紙変形を防止するとともに、顔料の分散性を良好にすることである。
本発明の一構成としては、顔料、水、α値が65以下である水溶性有機溶剤、および分散剤を少なくとも含有するインクジェット用インクであって、前記分散剤が下記一般式(a)で表されるユニットAおよび下記一般式(b)で表されるユニットBを有する共重合体であり、かつ、前記水溶性有機溶剤と前記水の質量比が水溶性有機溶剤/水=5/5〜8/2である、インクジェット用インクである。
Figure 2010150316
[一般式(a)中、Rは水素原子または低級アルキル基を示し、mは1〜3の整数を示す。]
Figure 2010150316
[一般式(b)中、RおよびRは水素原子または低級アルキル基を示し同一または異なってもよく、nは1〜250の整数を示す。]
本発明の他の構成としては、上記インクジェット用インクを用いて印刷された印刷物である。
本発明によれば、インクジェット用インクにおいて、カール等の用紙変形を防止するとともに、顔料の分散性を良好にすることができる。
以下、本発明に係る実施の形態について説明するが、本実施の形態における例示が本発明を限定することはない。
本発明のインクジェット用インクは、顔料、水、α値が65以下である水溶性有機溶剤、および分散剤を少なくとも含有するインクジェット用インクであって、分散剤が一般式(a)で表されるユニットAおよび一般式(b)で表されるユニットBを有する共重合体(以下、共重合体(I)と称することがある)であり、かつ、水溶性有機溶剤と水の質量比が水溶性有機溶剤/水=5/5〜8/2である、インクジェット用インクである。
本発明によれば、顔料、水、α値が65以下である水溶性有機溶剤、および分散剤として共重合体(I)を少なくとも含有することで、水と低極性の水溶性有機溶剤中で顔料を分散させる際に、共重合体(I)によって顔料が保護されるため分散性を向上させることができる。これに対し、同じ水と低極性の水溶性有機溶剤中で顔料を分散させても、共重合体(I)を含有しない系では顔料の分散性が良好でない。
また、水溶性有機溶剤と水の質量比が水溶性有機溶剤/水=5/5〜8/2であることで、カール等の用紙変形を抑制するために水と比較的低極性の水溶性有機溶剤とを混合して使用しても、共重合体(I)による顔料の分散性を良好に維持することができる。
本発明の分散剤としては、一般式(a)で表されるユニットAおよび一般式(b)で表されるユニットBを有する共重合体(I)である。ユニットAはピリジン(Py)部を有し、ユニットBはポリエチレングリコール(PEG)部を有する。
一般式(a)において、Rは、上述の通り、水素原子または低級アルキル基(好ましくはC1)を示し、mは、1〜3の整数を示し、なかでもmが3であることで分散性が安定するため好ましい。
一般式(b)において、RおよびRは、上述の通り、水素原子または低級アルキル基(好ましくはC1)を示し同一または異なってもよく、nは、1〜250の整数を示す。
共重合体(I)において、ユニットAとユニットBの比率は、ユニットB/ユニットAの割合が仕込みモノマー重量比で20%〜30%であると、分散性が安定するため好ましい。
共重合体(I)において、その分散剤としての機能を損なわない範囲内で、他の共重合可能なモノマーを共重合成分として更に用いてもよい。このようなモノマーとしては、(メタ)アクリル系モノマー、スチレン系モノマー等が挙げられる。
ユニットAおよびユニットBの共重合様式は、ブロック共重合が好ましいが、ランダム共重合、交互共重合、グラフト共重合の共重合様式をとることができ、得られる共重合体の分散剤としての機能を損なわない限り特に制限されない。
共重合体(I)の数平均分子量は、10000〜200000であることが好ましく、30000〜60000であることがさらに好ましい。
共重合体(I)の含有量は、顔料の質量に対し、5質量%〜200質量%が好ましく、より好適には10質量%〜100質量%である。共重合体(I)の含有量が顔料質量の200質量%を超えると、インク粘度の増加や吐出不良の原因となり、5質量%未満であるあると、顔料を良好に分散することができない。
共重合体(I)の調製方法は、共重合体(I)の分散剤としての機能を損なわない限り特に限定されないが、調製方法の具体例を以下に説明する。
共重合体(I)は、Py部を有するユニットA構造を有する基質とPEG部を有するユニットB構造を有する基質とをグラフト共重合することで得ることができる。さらに好ましくは、共重合体(I)は、以下の式にしたがって、ラジカル共重合されたものであることが好ましい。
Figure 2010150316
式中、(1)は4−ピリジルメチル−メタクリレートであり、(2)はα−メチル−ω−メタクリロイル−PEGであり、(3)はPy部を有するユニットAとPEG部を有するユニットBとを有する共重合体(以下、Py−g−PEGと称することがある)である。(3)で表されるPy−g−PEGにおいて、(A)はユニットAであり、上記一般式(a)においてRがメチル基のものであり、(B)はユニットBであり、上記一般式(b)においてRおよびRがメチル基のものである。
調製方法の一例としては、4−ピリジルメチル−メタクリレート(1)、α−メチル−ω−メタクリロイル−PEG(数平均分子量(Mn)=2080)(2)、および(1)の1mol%のAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を、モノマー質量の10倍の量のDMF(ジメチルホルムアミド)中で溶解する。混合物の凍結および脱気を3回繰り返した後に、溶液を24時間、60℃で撹拌する。反応混合物は、2−プロパノール中に滴下し、溶液を数分間撹拌する。得られた沈殿物を遠心分離と凍結乾燥によってベンゼンから分離することで、Py−g−PEG(3)の白色粉体を得ることができる。
このようなPy−g−PEGを分散剤として使用すると、分散剤がPEG部とPy部を一分子中に併せ持つPy−g−PEGグラフト共重合体の構造を有することから、分散剤の吸着基と顔料とが多点配座することになり、分散剤と顔料とが強固に吸着するため、インク中で顔料の分散性に優れると推測される。
本発明の水溶性有機溶剤としては、α値が65以下の溶剤であり、好ましくはα値が55以下の溶剤である。α値は溶剤の溶解度という観点から極性を表している。α値が65以下である水溶性有機溶剤は、比較的低極性の溶剤である。水は極性が高いためカール等の用紙変形を引き起こしやすいが、水と低極性の水溶性有機溶剤とを組み合わせることで、溶媒全体としての極性を低減し、カール等の用紙変形を防止することができる。
α値とは、tanα(=無機性値/有機性値)で与えられる値である。ここで、「無機性値」および「有機性値」は、藤田穆により提案された「有機概念図」において用いられる特性であり、有機化合物をその炭素領域の共有結合連鎖に起因する「有機性」(共有結合性)と、置換基(官能基)に存在する静電性の影響による「無機性」(イオン結合性)との2因子に分けて、それぞれを数値化したものである。すなわち、「無機性値」および「有機性値」は、個々の有機化合物の構造等から求められ、両者の比であるα値は化合物の「有機性」と「無機性」のバランスを定量的に示す値である。「有機概念図」に関連する事項は、藤田穆著「系統的有機定性分析(混合物編)」風間書房(1974年)などに詳述されている。
このような水溶性有機溶剤としては、たとえば、
ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル類(たとえば、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノペンチルエーテル、テトラエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ペンタエチレングリコールモノブチルエーテル、ペンタエチレングリコールモノペンチルエーテル、ペンタエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ヘキサエチレングリコールモノブチルエーテル、ヘキサエチレングリコールモノペンチルエーテル、ヘキサエチレングリコールモノヘキシルエーテル等);
エチレングリコールモノアルキルエーテル類(たとえば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等);
ジエチレングリコールモノアルキルエーテル類(たとえば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等);
トリエチレングリコールモノアルキルエーテル類(たとえば、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等);
プロピレングリコールモノアルキルエーテル類(たとえば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等);
ジプロピレングリコールモノアルキルエーテル類(たとえば、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル等);
トリプロピレングリコールモノアルキルエーテル類(たとえば、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル等);
が挙げられ、これらは2種以上を組み合わせて使用してもよい。なかでも、テトラエチレングリコールモノブチルエーテルおよびトリエチレングリコールモノブチルエーテルのうち少なくとも1種を使用することが好ましい。
本発明の水としては、特に限定されないが、イオン交換水、蒸留水等の純水、又は超純水等、不純物の含有が少ない水が好ましい。
本発明の水溶性有機溶剤と水の質量比は、水溶性有機溶剤/水=5/5〜8/2である。
水溶性有機溶剤の比率を基準として、水溶性有機溶剤/水の質量比が5/5以上であることで、極性の高い水の量が抑えられ、水溶性有機溶剤の量が増加するため、カール等の用紙変形を十分に防止することができる。また、水溶性有機溶剤/水の質量比において、水の比率が5/5より大きくなると、共重合体(I)の溶媒に対する溶解性が高くなり、顔料に対する吸着量が減少するため、分散性が低下すると考えられる。そのためにも、水溶性有機溶剤/水の質量比は5/5以上であることが好ましい。
また、水溶性有機溶剤/水の質量比が8/2以下であることで、顔料の分散性を良好に維持することができる。共重合体(I)は、水溶媒中で水和することにより運動性が高まり、分散性が良好になる傾向がある。これより、溶媒が水を含まず水溶性有機溶剤のみであると、溶媒中での共重合体(I)の拡散が小さく、共重合体(I)が顔料に吸着しても分散への寄与が少ないため、分散性が良好にならないと考えられる。そのため、水溶性有機溶剤/水の質量比は8/2以下であることが好ましい。
本発明の顔料としては、たとえば、アゾ系、フタロシアニン系、染料系、縮合多環系、ニトロ系、ニトロソ系等の有機顔料(ブリリアントカーミン6B、レーキレッドC、ウォッチングレッド、ジスアゾイエロー、ハンザイエロー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、アルカリブルー、アニリンブラック等)、コバルト、鉄、クロム、銅、亜鉛、鉛、チタン、バナジウム、マンガン、ニッケル等の金属類、金属酸化物および硫化物、ならびに黄土、群青、紺青等の無機顔料、ファーネスカーボンブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック類を用いることができる。これらの顔料は、いずれか1種が単独で用いられるほか、2種以上が組み合わされて使用されてもよい。
本発明の顔料の含有量(固形分)は、インク全体に対し、0.1質量%から25質量%であることが好ましく、より好適には1質量%から20質量%であり、さらに好適には2質量%から15質量%である。この範囲で顔料が含有されることで、色材として着色および発色を良好に維持することができ、適正な画像濃度を得ることができるとともに、顔料粒子の凝集を抑えインクの粘性を適正に調整することができ、インクを良好に貯蔵することができる。
本発明のインクジェット用インクの粘度は、インクジェットのヘッドのノズル径や噴出環境等によってその適性範囲は異なるが、一般に、23℃において1mPa・s〜30mPa・sであることが好ましく、より好適には5mPa・s〜15mPa・s、さらに好適には約10mPa・s程度であること好ましい。ここでの粘度は、23℃において0.1Pa/sの速度で剪断応力を0Paから増加させたときの10Paにおける値を表す。
本発明のインクジェット用インクには、必要に応じて、本発明の目的を阻害しない範囲内で、当該分野において通常用いられている各種添加剤等のその他の成分を含ませることができる。
具体的には、本発明のインクには、消泡剤、表面張力低下剤等として、界面活性剤を含有させることができる。界面活性剤としては、たとえば、脂肪酸塩類、高級アルコールのエステル塩類、アルキルベンゼンスルホン酸塩類、スルホコハク酸エステル塩類、高級アルコールのリン酸エステル塩類等のアニオン界面活性剤、脂肪族アミン塩類、4級アンモニュウム塩類等のカチオン界面活性剤、アミノ酸型、ベタイン型等の両性界面活性剤、高級アルコールのエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールのエチレンオキサイド付加物、多価アルコール脂肪酸エステルのエチレンオキサイド付加物、アセチレングリコールおよびそのエチレンオキサイド付加物等の非イオン界面活性剤、又は高分子系、シリコーン系、フッ素系の界面活性剤等が挙げられ、これらを2種以上併用してもよい。なお、これらの界面活性剤は、共重合体(I)の分散剤としての機能を損なわない範囲で添加されることが望ましい。
また、本発明のインクには、粘度を調整するために電解質を配合することができる。電解質としては、たとえば、硫酸ナトリウム、リン酸水素カリウム、クエン酸ナトリウム、酒石酸カリウム、ホウ酸ナトリウム等が挙げられ、これらを2種以上併用してもよい。
また、本発明のインクには、pHを調整するためにpH調整剤を添加することもできる。pH調整剤としては、たとえば、硫酸、硝酸、酢酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、トリエタノールアミン等が挙げられ、これらを2種以上併用してもよい。また、これをインクの増粘助剤として用いることもできる。
また、本発明のインクには、インク成分の酸化を防止し、インクの保存安定性を向上させるために、酸化防止剤を配合することができる。酸化防止剤としては、たとえば、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ナトリウム、イソアスコルビン酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、亜二チオン酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム等が挙げられ、これらを2種以上併用してもよい。
また、本発明のインクには、腐敗を防止して保存安定性を向上させるために、防腐剤を配合することができる。防腐剤としては、たとえば、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン等のイソチアゾロン系防腐剤;ヘキサヒドロ−1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)−s−トリアジン等のトリアジン系防腐剤;2−ピリジンチオールナトリウム−1−オキシド、8−オキシキノリン等のピリジン・キノリン系防腐剤;ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム等のジチオカルバメート系防腐剤;2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール、2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン等の有機臭素系防腐剤;p−ヒドロキシ安息香酸メチル、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、サリチル酸等が挙げられる。
次に、本発明の印刷物は、上記したインクジェット用インクを用いて印刷された印刷物である。印刷を行うインクジェットプリンタは、サーマル方式、ピエゾ方式、静電方式等いずれの方式のものであってもよく、デジタル信号に基づいてインクジェットのノズルから本発明のインクジェット用インクを噴出させ、噴出されたインク液滴を用紙等の記録媒体に付着させるようにする。このようにして得られる印刷物は、用紙変形が少なく、顔料分散性が良好であるため印刷画質も良好である。
以下、本発明を実施例により詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例および比較例)
(Py−g−PEGの合成)
4−ピリジルメチル−メタクリレート(m=3)、α−メチル−ω−メタクリロイル−PEG(n=43)、および4−ピリジルメチル−メタクリレートの1mol%のAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を、モノマー質量の10倍の量のDMF(ジメチルホルムアミド)中に溶解した。混合物の凍結および脱気を3回繰り返した後に、溶液を24時間、60℃で撹拌した。反応混合物は、2−プロパノール中に滴下し、溶液を数分間撹拌した。得られた沈殿物を遠心分離と凍結乾燥によってベンゼンから分離することで、Py−g−PEG(3)の白色粉体を得た。得られたPy−g−PEGの数平均分子量は32920であった。
(インクの作製)
表1に示す組成で合計30gになるように成分を混合し、ジルコニアビーズ100gを入れてロッキングミル(株式会社セイワ技研製)で120分間分散して、実施例1および2、比較例1〜4のインクを調製した。使用した成分は以下のとおりである。
顔料「MA600」(カーボンブラック、固形分100質量%、三菱化学株式会社製)
Py−g−PEG(上記合成したもの)
ソルスパース20000(固形分100質量%、Lubrizol社製)
ソルスパース27000(固形分100質量%、Lubrizol社製)
デモールNL(ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ソーダ、固形分40質量%、花王株式会社製)
Disperbyk−190(固形分40質量%、BYK−Chemie社製)
ブチセノール40(テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、協和発酵ケミカル株式会社製)
なお、比較例3および4で使用した分散剤であるデモールNLおよびDisperbyk−190は、固形分が40質量%であることから、分散剤のうち固形分を有効量として添加し、分散剤のうち水分は溶媒の水として換算した。
(評価)
次に、各実施例および比較例について分散性を評価した。評価結果を表1に示す。
各実施例および比較例で作製したインクを光学顕微鏡(BX51、オリンパス株式会社製)を使用して倍率100倍で観察し、次の基準で評価した。○:粒子(顔料)の黒い凝集が確認されず初期分散性が良好である、×:粒子(顔料)の黒い凝集が観察され初期分散性が良好ではない。
Figure 2010150316
表1に示すように、実施例1および2は、本発明の分散剤であるPy−g−PEGを使用したものであり、比較例1〜4に比べ、顔料の凝集が無く分散性が良好であることがわかった。

Claims (3)

  1. 顔料、水、α値が65以下である水溶性有機溶剤、および分散剤を少なくとも含有するインクジェット用インクであって、
    前記分散剤が下記一般式(a)で表されるユニットAおよび下記一般式(b)で表されるユニットBを有する共重合体であり、かつ、
    前記水溶性有機溶剤と前記水の質量比が水溶性有機溶剤/水=5/5〜8/2である、
    インクジェット用インク。
    Figure 2010150316
    [一般式(a)中、Rは水素原子または低級アルキル基を示し、mは1〜3の整数を示す。]
    Figure 2010150316
    [一般式(b)中、RおよびRは水素原子または低級アルキル基を示し同一または異なってもよく、nは1〜250の整数を示す。]
  2. 前記水溶性有機溶剤が、テトラエチレングリコールモノブチルエーテルおよびトリエチレングリコールモノブチルエーテルのうち少なくとも1種を含む、請求項1に記載されたインクジェット用インク。
  3. 請求項1又は2に記載のインクジェット用インクを用いて印刷された印刷物。
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