JP2010149524A - 樹脂成形品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】インサート用加飾シートにおける加飾層の流れや剥離等が少ない樹脂成形品の製造方法を提供する。
【解決手段】基材と、バインダー層と、加飾層と、を含むインサート用加飾シートを表面に備えた樹脂成形品の製造方法であり、基材の軟化温度T1(℃)と、加飾層の軟化温度T2(℃)と、バインダー層の軟化温度をT3(℃)とが所定関係を満足するとともに、下記工程を含むことを特徴とする樹脂成形品の製造方法。
(A)ウレタンアクリレートオリゴマーと、反応性ビニルモノマーと、光重合開始剤と、を含む紫外線硬化性組成物からなる所定パターンを印刷した後、紫外線硬化させてなる加飾層を形成する工程、(B)バインダー層を、スクリーン印刷法を用いて、加飾層上に形成し、インサート用加飾シートとする工程、(C)インサート用加飾シートを、射出成形装置の金型内に挿入するとともに、成形樹脂を金型内に向かって射出し、樹脂成形品を成型する工程
【選択図】 図1
【解決手段】基材と、バインダー層と、加飾層と、を含むインサート用加飾シートを表面に備えた樹脂成形品の製造方法であり、基材の軟化温度T1(℃)と、加飾層の軟化温度T2(℃)と、バインダー層の軟化温度をT3(℃)とが所定関係を満足するとともに、下記工程を含むことを特徴とする樹脂成形品の製造方法。
(A)ウレタンアクリレートオリゴマーと、反応性ビニルモノマーと、光重合開始剤と、を含む紫外線硬化性組成物からなる所定パターンを印刷した後、紫外線硬化させてなる加飾層を形成する工程、(B)バインダー層を、スクリーン印刷法を用いて、加飾層上に形成し、インサート用加飾シートとする工程、(C)インサート用加飾シートを、射出成形装置の金型内に挿入するとともに、成形樹脂を金型内に向かって射出し、樹脂成形品を成型する工程
【選択図】 図1
Description
本発明は、インサート用加飾シートを表面に備えた樹脂成形品の製造方法に関し、特に、インサート成形の際に、インサート用加飾シートにおける加飾層の流れや剥離等が少ない樹脂成形品の製造方法に関する。
従来、加飾された樹脂成形品の製造方法として、インサート用加飾シートを用いたインサート成形が広く採られてきた。より具体的には、基材上に加飾層(加飾部と称する場合もある。)およびバインダー層を形成して、加飾シートを得た後、成形型内に装着し、射出成型機等を用いて、溶融樹脂を注入し、加飾シートを表面に備えた樹脂成形品を得ることができる。
しかしながら、樹脂成形品の表面に加飾シートを強固に積層するためには、溶融樹脂を注入する際に、被加飾シートをその軟化点以上に加熱することが有効であるが、加飾部が熱可塑性樹脂からなる場合、層流れが生じたり、強度低下のために、成形型に対して精度良く追従しなかったりするという問題が見られた。
しかしながら、樹脂成形品の表面に加飾シートを強固に積層するためには、溶融樹脂を注入する際に、被加飾シートをその軟化点以上に加熱することが有効であるが、加飾部が熱可塑性樹脂からなる場合、層流れが生じたり、強度低下のために、成形型に対して精度良く追従しなかったりするという問題が見られた。
そこで、厚さが0.02〜0.8mmの熱可塑性フィルム(基材)と、当該熱可塑性フィルムの軟化温度よりも高い軟化温度を示す着色層(加飾部)と、室温で粘着性を示さないポリウレタン層と、厚さが0.1〜19mmの熱可塑材層と、を含む厚さが0.2〜20mmの積層物が開示されている(特許文献1参照)。
また、図5および図6に示すように、熱可塑性樹脂シート104上に、紫外線硬化型着色インクによって、特定の破断強度や破断伸びを有する加飾部105と、を含む加飾シート102を備えた樹脂成形品103、あるいは加飾シート102の裏面にバインダー層106をさらに備えた樹脂成形品103が開示されている(特許文献2および3参照)。より具体的には、ウレタン系(メタ)アクリレートオリゴマーと、単官能アクリルモノマーと、光重合開始剤と、カーボンブラック顔料等から紫外線硬化型着色インクを構成し、当該紫外線硬化型着色インクからなる加飾部が、厚さ100μmの膜において、25℃で、1.0kg/cm以上の破断強度と、130%以上の破断伸びを有する加飾シートを備えた樹脂成形品が開示されている。
また、図5および図6に示すように、熱可塑性樹脂シート104上に、紫外線硬化型着色インクによって、特定の破断強度や破断伸びを有する加飾部105と、を含む加飾シート102を備えた樹脂成形品103、あるいは加飾シート102の裏面にバインダー層106をさらに備えた樹脂成形品103が開示されている(特許文献2および3参照)。より具体的には、ウレタン系(メタ)アクリレートオリゴマーと、単官能アクリルモノマーと、光重合開始剤と、カーボンブラック顔料等から紫外線硬化型着色インクを構成し、当該紫外線硬化型着色インクからなる加飾部が、厚さ100μmの膜において、25℃で、1.0kg/cm以上の破断強度と、130%以上の破断伸びを有する加飾シートを備えた樹脂成形品が開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示された積層物は、当該熱可塑性フィルムの軟化温度よりも高い値の軟化温度を有する着色層(加飾部)を設けなければならず、着色層の構成材料の種類が過度に制限されたり、破断伸びが小さくなって、成形型に対して精度良く追従したりすることが困難になるという問題が見られた。また、熱可塑性フィルムの軟化温度よりも高い値の軟化温度を有する着色層を設けると、着色層における顔料の添加量を多くした場合に、破断伸びの値が著しく低下し、インサート成形の際に、加飾シートにおける熱可塑性フィルムと、着色層との間で剥離しやすいという問題も見られた。さらに、着色層を多層構造にする場合があるが、着色層の軟化温度が高いと、多層構造を構成する着色層の間で、剥離しやすいという問題も見られた。
また、特許文献2および3に開示された加飾シートを備えた樹脂成形品は、それぞれ基材の軟化温度と、加飾部の軟化温度との関係を全く考慮していないため、加飾部の破断強度および破断伸びの値を厳格に制限しなければならないという問題が見られた。逆に、このように加飾部の破断強度および破断伸びの値を所定範囲に制限するだけでは、加飾部にインサート成形の際に、加飾シートにおける加飾部の流れや剥離等を有効に防止することが困難であった。すなわち、加飾部における顔料の添加量を多くした場合に、破断伸びの値が著しく低下して、インサート成形の際に、加飾シートにおける熱可塑性フィルムと、着色層との間で剥離しやすいという問題も見られた。
また、特許文献2および3に開示された加飾シートを備えた樹脂成形品は、それぞれ基材の軟化温度と、加飾部の軟化温度との関係を全く考慮していないため、加飾部の破断強度および破断伸びの値を厳格に制限しなければならないという問題が見られた。逆に、このように加飾部の破断強度および破断伸びの値を所定範囲に制限するだけでは、加飾部にインサート成形の際に、加飾シートにおける加飾部の流れや剥離等を有効に防止することが困難であった。すなわち、加飾部における顔料の添加量を多くした場合に、破断伸びの値が著しく低下して、インサート成形の際に、加飾シートにおける熱可塑性フィルムと、着色層との間で剥離しやすいという問題も見られた。
そこで、本発明の発明者らは、従来の知見と異なり、基材の軟化温度よりも低く、かつ所定範囲の軟化温度を有するとともに、紫外線硬化性組成物の三次元架橋物から加飾層(加飾部)を形成することにより、加飾層の流れや剥離等が少なくなり、また、加飾層における顔料の添加量を多くした場合であっても破断伸びの値の低下が少なくなることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の目的は、インサート成形の際に、インサート用加飾シートにおける加飾層の流れや剥離等が少なく、かつ、顔料の添加量を多くした場合や多層構造にした場合であっても、剥離することなく高い破断伸びが得られる樹脂成形品の製造方法を提供することである。
すなわち、本発明の目的は、インサート成形の際に、インサート用加飾シートにおける加飾層の流れや剥離等が少なく、かつ、顔料の添加量を多くした場合や多層構造にした場合であっても、剥離することなく高い破断伸びが得られる樹脂成形品の製造方法を提供することである。
本発明によれば、基材と、バインダー層と、加飾層と、を含むインサート用加飾シートを表面に備えた樹脂成形品の製造方法であり、基材の軟化温度をT1(℃)とし、加飾層の軟化温度をT2(℃)とし、バインダー層の軟化温度をT3(℃)としたときに、T2+100>T1>T2+10の関係を満足し、T1−T2を20〜90℃の範囲内の値とし、T2+100>T3>T2+10の関係を満足し、T1を95〜140℃の範囲内の値とし、T2を35〜100℃の範囲内の値とした樹脂成形品の製造方法であって、下記工程(A)〜(C)を含むことを特徴とする樹脂成形品の製造方法が提供され、上述した問題点を解決することができる。
(A)基材上に、少なくともウレタンアクリレートオリゴマーと、反応性ビニルモノマーと、光重合開始剤と、を含む紫外線硬化性組成物からなる所定パターンを印刷した後、紫外線硬化装置を用いて、紫外線硬化性組成物を硬化させて、三次元架橋物からなる加飾層を形成する工程
(B)バインダー層を、スクリーン印刷法を用いて、加飾層上に形成し、インサート用加飾シートとする工程
(C)インサート用加飾シートを、射出成形装置の金型内に挿入するとともに、成形樹脂を金型内に向かって射出し、樹脂成形品を成型する工程
(A)基材上に、少なくともウレタンアクリレートオリゴマーと、反応性ビニルモノマーと、光重合開始剤と、を含む紫外線硬化性組成物からなる所定パターンを印刷した後、紫外線硬化装置を用いて、紫外線硬化性組成物を硬化させて、三次元架橋物からなる加飾層を形成する工程
(B)バインダー層を、スクリーン印刷法を用いて、加飾層上に形成し、インサート用加飾シートとする工程
(C)インサート用加飾シートを、射出成形装置の金型内に挿入するとともに、成形樹脂を金型内に向かって射出し、樹脂成形品を成型する工程
また、本発明の樹脂成形品の製造方法を実施するに際して、加飾層を形成する紫外線硬化性組成物として、数平均分子量が1,000以上のウレタンアクリレートオリゴマーと、反応性ビニルモノマーと、光重合開始剤と、を含むとともに、ウレタンアクリレートオリゴマーと、反応性ビニルモノマーとの重量比率が1:1〜1:3の範囲内の値である紫外線硬化性組成物を用いることが好ましい。
また、本発明の樹脂成形品の製造方法を実施するに際して、加飾層を形成する紫外線硬化性組成物に酸化チタンを含むとともに、当該酸化チタンの添加量を、ウレタンアクリレートオリゴマー100重量部に対して、1〜40重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
また、本発明の樹脂成形品の製造方法を実施するに際して、バインダー層に疎水性シリカ粒子を含むとともに、当該疎水性シリカ粒子の添加量を、バインダー層の主成分100重量部に対して、5〜50重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
また、本発明の樹脂成形品の製造方法を実施するに際して、バインダー層に、ポリエステル樹脂及びポリウレタン樹脂の混合物を含むことが好ましい。
また、本発明の樹脂成形品の製造方法を実施するに際して、樹脂成形品の主成分として、ABS樹脂またはポリカーボネート樹脂を含むことが好ましい。
本発明の樹脂成形品の製造方法によれば、基材の軟化温度(T1)と、加飾層の軟化温度(T2)とが所定の関係を満足するとともに、加飾層が所定物から形成してあることにより、インサート成形の際のインサート用加飾シートにおける加飾層の流れや剥離等を少なくすることができる。
また、このような関係を満足することにより、インサート成型時における加飾層のひび割れや剥離等の発生を少なくし、顔料の添加量を高農度、例えば、全体量に対して、30重量%以上添加した場合であっても、高い破断伸びを達成することができる。
また、加飾層の軟化温度(T2)を所定範囲内の値とすることにより、基材の軟化温度(T1)との所定関係を満足しやすくなるとともに、インサート成形の際のインサート用加飾シートにおける加飾層の流れや剥離等を少なくすることができる。
また、所定箇所にバインダー層を含むとともに、当該バインダー層の軟化温度(T3)が所定関係を満足することにより、加飾層と樹脂成形品との間の密着性を高めることができる。
さらに、所定の加飾層を、所定の軟化温度を有する基材と、バインダー層との間に形成することになるから、インサート成形の際のインサート用加飾シートにおける加飾層の流れや剥離等をさらに少なくすることができる。
また、このような関係を満足することにより、インサート成型時における加飾層のひび割れや剥離等の発生を少なくし、顔料の添加量を高農度、例えば、全体量に対して、30重量%以上添加した場合であっても、高い破断伸びを達成することができる。
また、加飾層の軟化温度(T2)を所定範囲内の値とすることにより、基材の軟化温度(T1)との所定関係を満足しやすくなるとともに、インサート成形の際のインサート用加飾シートにおける加飾層の流れや剥離等を少なくすることができる。
また、所定箇所にバインダー層を含むとともに、当該バインダー層の軟化温度(T3)が所定関係を満足することにより、加飾層と樹脂成形品との間の密着性を高めることができる。
さらに、所定の加飾層を、所定の軟化温度を有する基材と、バインダー層との間に形成することになるから、インサート成形の際のインサート用加飾シートにおける加飾層の流れや剥離等をさらに少なくすることができる。
また、本発明の樹脂成形品の製造方法によれば、加飾層を形成する紫外線硬化性組成物として、所定の平均分子量を有するウレタンアクリレートオリゴマーや反応性ビニルモノマー等を所定比率で含む紫外線硬化性組成物を用いることにより、製造装置を小型化することができるとともに、インサート成形の際のインサート用加飾シートにおける加飾層の流れや剥離等をさらに少なくすることができる。
また、本発明の樹脂成形品の製造方法によれば、加飾層を形成する紫外線硬化性組成物に酸化チタンを含むとともに、当該酸化チタンの添加量を所定範囲内の値とすることにより、インサート成形の際のインサート用加飾シートにおける加飾層の流れや剥離等をさらに少なくすることができる。また、加飾層において、所定量の酸化チタンを含むことにより、隠蔽性や装飾性を高めたりすることができる。
また、本発明の樹脂成形品の製造方法によれば、バインダー層に疎水性シリカ粒子を含むとともに、当該疎水性シリカ粒子の添加量を所定範囲内の値とすることにより、バインダー層の耐熱性や耐水性を向上させることができる。
また、このようにシリカ粒子を含有することにより、表面に微細な凹凸ができるため、射出成型時に注入する成形樹脂との間の密着性を向上させることができる。
また、このようにシリカ粒子を含有することにより、表面に微細な凹凸ができるため、射出成型時に注入する成形樹脂との間の密着性を向上させることができる。
また、本発明の樹脂成形品の製造方法によれば、バインダー層に、所定樹脂の混合物を含むことにより、バインダー層の耐熱性をさらに向上させることができるとともに、表面に微細な凹凸を均一に形成することができる。
また、本発明の樹脂成形品の製造方法によれば、樹脂成形品の主成分として所定樹脂とすることにより、加飾層と樹脂成形品との間の密着性を高めることができる。さらに、樹脂成形品の成形性をさらに高めることができる。
[第1の実施形態]
第1の実施形態は、図1(a)〜(c)に例示するように、本発明の樹脂成形品の製造方法によって得られる基材10と、加飾層12と、を含むインサート用加飾シート14を表面に備えた樹脂成形品16であって、基材の軟化温度をT1(℃)とし、加飾層の軟化温度をT2(℃)とし、バインダー層の軟化温度をT3(℃)としたときに、T2+100>T1>T2+10の関係を満足し、T1−T2を20〜90℃の範囲内の値とし、T2+100>T3>T2+10の関係を満足し、T1を95〜140℃の範囲内の値とし、T2を35〜100℃の範囲内の値とした樹脂成形品であって、加飾層が、紫外線硬化性組成物の三次元架橋物から形成してある樹脂成形品である。
なお、図1(a)は、インサート用加飾シート14において、バインダー層を含まない構成例であり、図1(b)は、インサート用加飾シート14において、バインダー層13を含む構成例であり、図1(c)は、さらに第2加飾層12´を含む構成例である。
第1の実施形態は、図1(a)〜(c)に例示するように、本発明の樹脂成形品の製造方法によって得られる基材10と、加飾層12と、を含むインサート用加飾シート14を表面に備えた樹脂成形品16であって、基材の軟化温度をT1(℃)とし、加飾層の軟化温度をT2(℃)とし、バインダー層の軟化温度をT3(℃)としたときに、T2+100>T1>T2+10の関係を満足し、T1−T2を20〜90℃の範囲内の値とし、T2+100>T3>T2+10の関係を満足し、T1を95〜140℃の範囲内の値とし、T2を35〜100℃の範囲内の値とした樹脂成形品であって、加飾層が、紫外線硬化性組成物の三次元架橋物から形成してある樹脂成形品である。
なお、図1(a)は、インサート用加飾シート14において、バインダー層を含まない構成例であり、図1(b)は、インサート用加飾シート14において、バインダー層13を含む構成例であり、図1(c)は、さらに第2加飾層12´を含む構成例である。
1.インサート用加飾シート
(1)基材
図1に例示する基材10の種類は特に制限されるものではないが、例えば、ポリエステル樹脂またはポリカーボネート樹脂を主成分とした熱可塑性樹脂、あるいはこれら熱可塑性樹脂に対して、他の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を混合したポロマーアロイからなる透明性の熱可塑性樹脂であることが好ましい。
また、かかる基材の軟化温度(T1)の値に関して、後述するT2との関係を満足する限り特に制限されるものではないが、具体的に、95〜140℃の範囲内の値とすることがより好ましい。
この理由は、かかる基材の軟化温度(T1)が95℃未満の値になると、紫外線硬化時の照射熱や溶剤乾燥時の熱により、加飾シートが縮んだり、変形したりして、インサート成型時に、加飾部が所定位置からずれる場合があるためである。
一方、かかる基材の軟化温度(T1)が140℃を超えると、金型に対して精度良く追随することができず、所望形状の成型品を得ることが困難となる場合があるためである。
したがって、基材の軟化温度(T1)に関して、100〜135℃の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、かかる基材の厚さについては、樹脂成形品の用途や構成等を考慮して定めることが好ましいが、具体的に、0.05〜5mmの範囲内の値とすることが好ましく、0.1〜2mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(1)基材
図1に例示する基材10の種類は特に制限されるものではないが、例えば、ポリエステル樹脂またはポリカーボネート樹脂を主成分とした熱可塑性樹脂、あるいはこれら熱可塑性樹脂に対して、他の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を混合したポロマーアロイからなる透明性の熱可塑性樹脂であることが好ましい。
また、かかる基材の軟化温度(T1)の値に関して、後述するT2との関係を満足する限り特に制限されるものではないが、具体的に、95〜140℃の範囲内の値とすることがより好ましい。
この理由は、かかる基材の軟化温度(T1)が95℃未満の値になると、紫外線硬化時の照射熱や溶剤乾燥時の熱により、加飾シートが縮んだり、変形したりして、インサート成型時に、加飾部が所定位置からずれる場合があるためである。
一方、かかる基材の軟化温度(T1)が140℃を超えると、金型に対して精度良く追随することができず、所望形状の成型品を得ることが困難となる場合があるためである。
したがって、基材の軟化温度(T1)に関して、100〜135℃の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、かかる基材の厚さについては、樹脂成形品の用途や構成等を考慮して定めることが好ましいが、具体的に、0.05〜5mmの範囲内の値とすることが好ましく、0.1〜2mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(2)加飾層
また、図1に例示する基材10の軟化温度をT1(℃)とし、加飾層12の軟化温度をT2(℃)としたときに、T2+100>T1>T2+10の関係を満足することを特徴とする。
すなわち、基材の軟化温度(T1)と、加飾層の軟化温度(T2)とが所定の関係を満足することにより、インサート成形の際のインサート用加飾シートにおける加飾層の流れや剥離等を少なくすることができるためである。また、このような関係を満足することにより、加飾層における顔料の添加量を高農度にした場合であっても、高い破断伸びを達成することができるためである。
また、かかる加飾層の軟化温度(T2)の値に関して、上述したT1との関係を満足する限り特に制限されるものではないが、具体的に、35〜100℃の範囲内の値であることがより好ましい。
この理由は、かかる加飾層の軟化温度(T2)が35℃未満の値になると、インサート成型時に、加飾層の形成位置が所定位置からずれたり、熱変形したりする場合があるためである。
一方、かかる加飾層の軟化温度(T2)が100℃を超えると、金型に対して精度良く追随したりすることが困難となったり、基材から剥離しやすくなったりする場合があるためである。
したがって、加飾層の軟化温度(T2)に関して、45〜90℃の範囲内の値とすることがより好ましく、50〜85℃の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、図1に例示する基材10の軟化温度をT1(℃)とし、加飾層12の軟化温度をT2(℃)としたときに、T2+100>T1>T2+10の関係を満足することを特徴とする。
すなわち、基材の軟化温度(T1)と、加飾層の軟化温度(T2)とが所定の関係を満足することにより、インサート成形の際のインサート用加飾シートにおける加飾層の流れや剥離等を少なくすることができるためである。また、このような関係を満足することにより、加飾層における顔料の添加量を高農度にした場合であっても、高い破断伸びを達成することができるためである。
また、かかる加飾層の軟化温度(T2)の値に関して、上述したT1との関係を満足する限り特に制限されるものではないが、具体的に、35〜100℃の範囲内の値であることがより好ましい。
この理由は、かかる加飾層の軟化温度(T2)が35℃未満の値になると、インサート成型時に、加飾層の形成位置が所定位置からずれたり、熱変形したりする場合があるためである。
一方、かかる加飾層の軟化温度(T2)が100℃を超えると、金型に対して精度良く追随したりすることが困難となったり、基材から剥離しやすくなったりする場合があるためである。
したがって、加飾層の軟化温度(T2)に関して、45〜90℃の範囲内の値とすることがより好ましく、50〜85℃の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
ここで、図2を参照して、(T1−T2)と、加飾層の流れ性および密着性との関係を、それぞれ実線および点線により、詳細に説明する。
図2の横軸には、(T1−T2)(℃)を採って示してあり、左縦軸には、加飾層の流れ性評価(相対値)を採って示してあり、右縦軸には、加飾層の密着性評価(相対値)を採って示してある。そして、実線が示すように、(T1−T2)の差が大きくなるほど、流れ性評価の値が良好になるが、過度に大きくなる、例えば、100℃以上になると、流れ性評価の値が急激に低下してくる傾向が見られている。また、点線が示すように、(T1−T2)の差が大きくなるほど、密着性評価の値も良好になるが、過度に大きくなる、例えば、120℃以上になると、密着性評価の値が急激に低下してくる傾向が見られている。
したがって、比較的良好な流れ性評価および密着性評価の値を得るためには、(T1−T2)の差が10℃を越える一方、100℃未満の範囲内の値にすることが好適であり、さらに良好な流れ性評価および密着性評価の値を得るためには、(T1−T2)の差を20〜90℃の範囲内の値にすることが好適である。
なお、加飾層の流れ性評価(相対値)および密着性評価(相対値)は、それぞれ実施例1に示す評価基準において、◎を5点、○を3点、△を1点、×を1点として算出したものである。
図2の横軸には、(T1−T2)(℃)を採って示してあり、左縦軸には、加飾層の流れ性評価(相対値)を採って示してあり、右縦軸には、加飾層の密着性評価(相対値)を採って示してある。そして、実線が示すように、(T1−T2)の差が大きくなるほど、流れ性評価の値が良好になるが、過度に大きくなる、例えば、100℃以上になると、流れ性評価の値が急激に低下してくる傾向が見られている。また、点線が示すように、(T1−T2)の差が大きくなるほど、密着性評価の値も良好になるが、過度に大きくなる、例えば、120℃以上になると、密着性評価の値が急激に低下してくる傾向が見られている。
したがって、比較的良好な流れ性評価および密着性評価の値を得るためには、(T1−T2)の差が10℃を越える一方、100℃未満の範囲内の値にすることが好適であり、さらに良好な流れ性評価および密着性評価の値を得るためには、(T1−T2)の差を20〜90℃の範囲内の値にすることが好適である。
なお、加飾層の流れ性評価(相対値)および密着性評価(相対値)は、それぞれ実施例1に示す評価基準において、◎を5点、○を3点、△を1点、×を1点として算出したものである。
また、加飾層は、紫外線硬化性組成物の三次元架橋物から形成してあることを特徴とする。より具体的には、紫外線硬化性組成物は、少なくともウレタンアクリレートオリゴマーと、反応性ビニルモノマーと、光重合開始剤と、をそれぞれ所定量配合して構成してあることが好ましい。
ここで、ウレタンアクリレートオリゴマーとしては、骨格に指環式ウレタンまたは脂肪族ウレタン構造を有する2官能ポリエステル系ウレタン(メタ)アクリレートであることが好ましい。
この理由は、ポリエステル系ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを使用することにより、適度な強度や柔軟性を付与することができるためである。また、2官能ポリエステル系ウレタン(メタ)アクリレートを主成分とすることにより、加飾層の軟化温度(T2)の調整が容易になって、基材の軟化温度(T1)との関係で、所定範囲に制限しやすいためである。逆に言えば、3官能ポリエステル系ウレタン(メタ)アクリレートを主成分とした場合には、架橋密度が高くなり、成型時に要求される伸度が不足となる場合があるためである。
また、ウレタンアクリレートオリゴマーの数平均分子量(GPCを用いて測定)を1,000以上の値とすることが好ましい。
この理由は、かかるウレタンアクリレートオリゴマーの数平均分子量が1,000未満の値になると、加飾層の基材に対する密着性が低下したり、加飾層の流れ性が低下したりする場合があるためである。ただし、かかるウレタンアクリレートオリゴマーの数平均分子量が過度に大きくなると、取り扱い性が低下したり、紫外線による硬化反応が低下したりする場合がある。
したがって、かかるウレタンアクリレートオリゴマーの数平均分子量を2,000〜30,000の範囲内の値とすることがより好ましく、3,000〜10,000の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、実施例1等で使用した2官能ポリエステル系ウレタンアクリレートは、具体的に、平均分子量が3,000であって、出発原料としてのイソシアネートがイソフォロンジイソシアネート(IPDI)であり、同様に出発原料としてのポリオールがポリエステルポリオールという内容である。
ここで、ウレタンアクリレートオリゴマーとしては、骨格に指環式ウレタンまたは脂肪族ウレタン構造を有する2官能ポリエステル系ウレタン(メタ)アクリレートであることが好ましい。
この理由は、ポリエステル系ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを使用することにより、適度な強度や柔軟性を付与することができるためである。また、2官能ポリエステル系ウレタン(メタ)アクリレートを主成分とすることにより、加飾層の軟化温度(T2)の調整が容易になって、基材の軟化温度(T1)との関係で、所定範囲に制限しやすいためである。逆に言えば、3官能ポリエステル系ウレタン(メタ)アクリレートを主成分とした場合には、架橋密度が高くなり、成型時に要求される伸度が不足となる場合があるためである。
また、ウレタンアクリレートオリゴマーの数平均分子量(GPCを用いて測定)を1,000以上の値とすることが好ましい。
この理由は、かかるウレタンアクリレートオリゴマーの数平均分子量が1,000未満の値になると、加飾層の基材に対する密着性が低下したり、加飾層の流れ性が低下したりする場合があるためである。ただし、かかるウレタンアクリレートオリゴマーの数平均分子量が過度に大きくなると、取り扱い性が低下したり、紫外線による硬化反応が低下したりする場合がある。
したがって、かかるウレタンアクリレートオリゴマーの数平均分子量を2,000〜30,000の範囲内の値とすることがより好ましく、3,000〜10,000の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、実施例1等で使用した2官能ポリエステル系ウレタンアクリレートは、具体的に、平均分子量が3,000であって、出発原料としてのイソシアネートがイソフォロンジイソシアネート(IPDI)であり、同様に出発原料としてのポリオールがポリエステルポリオールという内容である。
また、反応性ビニルモノマーとしては、鎖状や環状の単管能(メタ)アクリレートを使用することが好ましい。この理由は、かかるアクリレートモノマーを添加することにより、伸度が低下することなく、加飾層の軟化温度(T2)の調整が容易になるためである。
なお、実施例1等で使用した単官能アクリレートモノマー(A)は、具体的に、ビニルカプロラクタムであり、単官能アクリレートモノマー(B)は、具体的に、フェノキシエチルアクリレートであり、2官能アクリレートモノマー(C)は、具体的に、トリプロピレングリコールジアクリレートである。
また、反応性ビニルモノマーの添加量は、ウレタンアクリレートオリゴマーの添加量を考慮して定めることが好ましいが、具体的に、ウレタンアクリレートオリゴマーと、反応性ビニルモノマーとの重量比率を1:1〜1:3の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる重量比率が1:1未満の値になると、紫外線による硬化反応が著しく低下したり、得られる加飾層の軟化温度(T2)の値が過度に低下したりする場合があるためである。一方、かかる重量比率が1:3を超えると、紫外線による硬化反応の制御が困難になったり、得られる加飾層の軟化温度(T2)の値が過度に高くなったりする場合があるためである。
また、紫外線硬化性組成物を配合するにあたり、溶剤を添加せず、いわゆる無溶剤型の紫外線硬化型インキとすることが好ましい。
この理由は、溶剤含有型の紫外線硬化型インキと比較して、製造装置を小型化することができるとともに、環境汚染の問題も少なくなるためである。
なお、実施例1等で使用した単官能アクリレートモノマー(A)は、具体的に、ビニルカプロラクタムであり、単官能アクリレートモノマー(B)は、具体的に、フェノキシエチルアクリレートであり、2官能アクリレートモノマー(C)は、具体的に、トリプロピレングリコールジアクリレートである。
また、反応性ビニルモノマーの添加量は、ウレタンアクリレートオリゴマーの添加量を考慮して定めることが好ましいが、具体的に、ウレタンアクリレートオリゴマーと、反応性ビニルモノマーとの重量比率を1:1〜1:3の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる重量比率が1:1未満の値になると、紫外線による硬化反応が著しく低下したり、得られる加飾層の軟化温度(T2)の値が過度に低下したりする場合があるためである。一方、かかる重量比率が1:3を超えると、紫外線による硬化反応の制御が困難になったり、得られる加飾層の軟化温度(T2)の値が過度に高くなったりする場合があるためである。
また、紫外線硬化性組成物を配合するにあたり、溶剤を添加せず、いわゆる無溶剤型の紫外線硬化型インキとすることが好ましい。
この理由は、溶剤含有型の紫外線硬化型インキと比較して、製造装置を小型化することができるとともに、環境汚染の問題も少なくなるためである。
また、加飾層の着色や装飾を目的として、顔料、体質顔料、各種加飾性及び機能性付与のための金属粉や蛍光顔料、さらには蓄光顔料等を添加することも好ましい。
特に、紫外線硬化性組成物中に、所定量の酸化チタンを添加することにより、図3に示すように、所定の破断伸びの値を維持しつつ、インサート成形の際のインサート用加飾シートにおける加飾層の流れや剥離等をさらに少なくすることができる。また、加飾層において、所定量の酸化チタンを含むことにより、隠蔽性や装飾性を高めたりすることができる。
また、図3に示す紫外線硬化性組成物は、後述する実施例1の組成に準じたものであって、それに酸化チタンの添加量を変えて配合した紫外線硬化性組成物であるが、酸化チタンの添加量が30重量%であっても、破断伸びが180%以上の高い値を示している。すなわち、酸化チタンの添加量を変えて加飾層を構成することにより、インサート成形の際のインサート用加飾シートにおける加飾層の流れや剥離等を容易に制御することができる。
なお、酸化チタンは、通常、親水性であって、そのまま添加すると加飾層の耐水性が低下する場合がある。よって、酸化チタンをシランカップリング剤やチタンカップリング剤により表面処理した疎水性酸化チタンを使用することがより好ましい。
さらにまた、加飾層の構成に関して、図1(c)に示すように、基材10の表面に、さらに第2加飾層12´を含むことも好ましい。
特に、紫外線硬化性組成物中に、所定量の酸化チタンを添加することにより、図3に示すように、所定の破断伸びの値を維持しつつ、インサート成形の際のインサート用加飾シートにおける加飾層の流れや剥離等をさらに少なくすることができる。また、加飾層において、所定量の酸化チタンを含むことにより、隠蔽性や装飾性を高めたりすることができる。
また、図3に示す紫外線硬化性組成物は、後述する実施例1の組成に準じたものであって、それに酸化チタンの添加量を変えて配合した紫外線硬化性組成物であるが、酸化チタンの添加量が30重量%であっても、破断伸びが180%以上の高い値を示している。すなわち、酸化チタンの添加量を変えて加飾層を構成することにより、インサート成形の際のインサート用加飾シートにおける加飾層の流れや剥離等を容易に制御することができる。
なお、酸化チタンは、通常、親水性であって、そのまま添加すると加飾層の耐水性が低下する場合がある。よって、酸化チタンをシランカップリング剤やチタンカップリング剤により表面処理した疎水性酸化チタンを使用することがより好ましい。
さらにまた、加飾層の構成に関して、図1(c)に示すように、基材10の表面に、さらに第2加飾層12´を含むことも好ましい。
(3)バインダー層
また、本発明の樹脂成形品を構成するにあたり、樹脂成形品の表面と、加飾層との間に、バインダー層を含むとともに、当該バインダー層の軟化温度をT3(℃)としたときに、T2+100>T3>T2+10の関係を満足することを特徴とする。
すなわち、バインダー層の軟化温度(T3)を、加飾層の軟化温度(T2)より若干高く設定し、基材の軟化温度(T1)と同程度にすることが好ましい。
この理由は、成型時の高温溶融樹脂注入においても加飾層の流れを防止することが可能となるためである。また、かかるバインダー層により、加飾層と樹脂成形品との間の密着性を高めることができるためである。さらに、所定の加飾層を、所定の軟化温度を有する基材と、バインダー層との間に形成することになるから、インサート成形の際のインサート用加飾シートにおける加飾層の流れや剥離等をさらに少なくすることができるためである。
また、本発明の樹脂成形品を構成するにあたり、樹脂成形品の表面と、加飾層との間に、バインダー層を含むとともに、当該バインダー層の軟化温度をT3(℃)としたときに、T2+100>T3>T2+10の関係を満足することを特徴とする。
すなわち、バインダー層の軟化温度(T3)を、加飾層の軟化温度(T2)より若干高く設定し、基材の軟化温度(T1)と同程度にすることが好ましい。
この理由は、成型時の高温溶融樹脂注入においても加飾層の流れを防止することが可能となるためである。また、かかるバインダー層により、加飾層と樹脂成形品との間の密着性を高めることができるためである。さらに、所定の加飾層を、所定の軟化温度を有する基材と、バインダー層との間に形成することになるから、インサート成形の際のインサート用加飾シートにおける加飾層の流れや剥離等をさらに少なくすることができるためである。
ここで、バインダー層が、ポリエステル樹脂及びポリウレタン樹脂の混合物(重量比率:20:80〜80:20の)を含むことが好ましい。
この理由は、かかるバインダー層を設けることにより、紫外線硬化型インキ硬化膜からなる加飾層と、成型樹脂との間の密着性が付与されるためである。
なお、実施例1等で使用したポリエステル樹脂(A)は、具体的に、平均分子量が18,000、ガラス転移温度が84℃である。また、ポリエステル樹脂(B)は、具体的に、平均分子量が15,000、ガラス転移温度が26℃であり、ポリウレタン樹脂(C)は、具体的に、平均分子量が40,000のポリエステルウレタン樹脂であって、ガラス転移温度が83℃であり、ポリウレタン樹脂(D)は、具体的に、平均分子量が18,000のポリエステルウレタン樹脂であって、ガラス転移温度が34℃である。
この理由は、かかるバインダー層を設けることにより、紫外線硬化型インキ硬化膜からなる加飾層と、成型樹脂との間の密着性が付与されるためである。
なお、実施例1等で使用したポリエステル樹脂(A)は、具体的に、平均分子量が18,000、ガラス転移温度が84℃である。また、ポリエステル樹脂(B)は、具体的に、平均分子量が15,000、ガラス転移温度が26℃であり、ポリウレタン樹脂(C)は、具体的に、平均分子量が40,000のポリエステルウレタン樹脂であって、ガラス転移温度が83℃であり、ポリウレタン樹脂(D)は、具体的に、平均分子量が18,000のポリエステルウレタン樹脂であって、ガラス転移温度が34℃である。
また、バインダー層がシリカ粒子、特に疎水性シリカ粒子を含むとともに、当該シリカ粒子の添加量を、バインダー層の主成分100重量部に対して、5〜50重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、バインダー層に、このような添加量のシリカ粒子を含有させることにより、バインダー層の耐熱性が向上し、例えば、200℃〜300℃の高温の成型樹脂を注入した場合であっても、加飾層の流れを少なくすることができるためである。また、バインダー層に疎水性シリカを所定量添加することにより、未処理(親水性)のシリカ粒子を添加した場合と比較して、耐水性を著しく向上させることができるためである。さらに、このように疎水性シリカ粒子を含有することにより、表面に微細な凹凸ができるため、射出成型時に注入する成形樹脂との間の密着性を向上させることができる。
なお、シリカ粒子は、通常、そのままでは親水性であるが、その周囲にメチル基を導入したり、あるいはカップリング剤処理を施したりすることにより、疎水性シリカ粒子とすることができる。
この理由は、バインダー層に、このような添加量のシリカ粒子を含有させることにより、バインダー層の耐熱性が向上し、例えば、200℃〜300℃の高温の成型樹脂を注入した場合であっても、加飾層の流れを少なくすることができるためである。また、バインダー層に疎水性シリカを所定量添加することにより、未処理(親水性)のシリカ粒子を添加した場合と比較して、耐水性を著しく向上させることができるためである。さらに、このように疎水性シリカ粒子を含有することにより、表面に微細な凹凸ができるため、射出成型時に注入する成形樹脂との間の密着性を向上させることができる。
なお、シリカ粒子は、通常、そのままでは親水性であるが、その周囲にメチル基を導入したり、あるいはカップリング剤処理を施したりすることにより、疎水性シリカ粒子とすることができる。
ここで、図4を参照して、疎水性シリカ粒子の添加量と、加飾層の流れ性および密着性との関係を、それぞれ実線および点線により、詳細に説明する。
図4の横軸には、バインダー層の主成分100重量部に対する疎水性シリカ粒子の添加量(重量部)を採って示してあり、左縦軸には、加飾層の流れ性評価(相対値)を採って示してあり、右縦軸には、加飾層の密着性評価(相対値)を採って示してある。そして、実線が示すように、疎水性シリカ粒子の添加量が多くなるほど、流れ性評価の値が良好になる傾向が見られている。また、点線が示すように、疎水性シリカ粒子の添加量が多くなるほど、密着性評価の値も良好になるが、過度に大きくなる、例えば、50重量部以上になると、流れ性評価の値が急激に低下してくる傾向が見られている。
したがって、比較的良好な流れ性評価および密着性評価の値を得るためには、疎水性シリカ粒子の添加量を、全体量に対して、10〜45重量部の範囲内の値にすることが好適であり、さらに良好な流れ性評価および密着性評価の値を得るためには、15〜40重量部の範囲内の値にすることが好適である。
なお、加飾層の流れ性評価(相対値)および密着性評価(相対値)は、それぞれ実施例1に示す評価基準において、◎を5点、○を3点、△を1点、×を1点として算出したものである。
図4の横軸には、バインダー層の主成分100重量部に対する疎水性シリカ粒子の添加量(重量部)を採って示してあり、左縦軸には、加飾層の流れ性評価(相対値)を採って示してあり、右縦軸には、加飾層の密着性評価(相対値)を採って示してある。そして、実線が示すように、疎水性シリカ粒子の添加量が多くなるほど、流れ性評価の値が良好になる傾向が見られている。また、点線が示すように、疎水性シリカ粒子の添加量が多くなるほど、密着性評価の値も良好になるが、過度に大きくなる、例えば、50重量部以上になると、流れ性評価の値が急激に低下してくる傾向が見られている。
したがって、比較的良好な流れ性評価および密着性評価の値を得るためには、疎水性シリカ粒子の添加量を、全体量に対して、10〜45重量部の範囲内の値にすることが好適であり、さらに良好な流れ性評価および密着性評価の値を得るためには、15〜40重量部の範囲内の値にすることが好適である。
なお、加飾層の流れ性評価(相対値)および密着性評価(相対値)は、それぞれ実施例1に示す評価基準において、◎を5点、○を3点、△を1点、×を1点として算出したものである。
2.樹脂成形品
また、樹脂成形品の主成分が、ABS樹脂またはポリカーボネート樹脂であることが好ましい。
この理由は、このような樹脂成形品とすることにより、加飾層と樹脂成形品との間の密着性を高めることができる。さらに、樹脂成形品の成形性をさらに高めることができる。
また、樹脂成形品の主成分が、ABS樹脂またはポリカーボネート樹脂であることが好ましい。
この理由は、このような樹脂成形品とすることにより、加飾層と樹脂成形品との間の密着性を高めることができる。さらに、樹脂成形品の成形性をさらに高めることができる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態は、基材と、バインダー層と、加飾層と、を含むインサート用加飾シートを表面に備えた樹脂成形品の製造方法であり、基材の軟化温度をT1(℃)とし、加飾層の軟化温度をT2(℃)とし、バインダー層の軟化温度をT3(℃)としたときに、T2+100>T1>T2+10の関係を満足し、T1−T2を20〜90℃の範囲内の値とし、T2+100>T3>T2+10の関係を満足し、T1を95〜140℃の範囲内の値とし、T2を35〜100℃の範囲内の値とした樹脂成形品の製造方法であって、下記工程(A)〜(C)を含むことを特徴とする樹脂成形品の製造方法である。
(A)基材上に、少なくともウレタンアクリレートオリゴマーと、反応性ビニルモノマーと、光重合開始剤と、を含む紫外線硬化性組成物からなる所定パターンを印刷した後、紫外線硬化装置を用いて、紫外線硬化性組成物を硬化させて、三次元架橋物からなる加飾層を形成する工程
(B)バインダー層を、スクリーン印刷法を用いて、加飾層上に形成し、インサート用加飾シートとする工程
(C)インサート用加飾シートを、射出成形装置の金型内に挿入するとともに、成形樹脂を金型内に向かって射出し、樹脂成形品を成型する工程
以下、第1の実施形態と異なる点を中心に、インサート用加飾シートの作成工程、樹脂成形品の作成工程とに分けて、第2の実施形態を説明する。
第2の実施形態は、基材と、バインダー層と、加飾層と、を含むインサート用加飾シートを表面に備えた樹脂成形品の製造方法であり、基材の軟化温度をT1(℃)とし、加飾層の軟化温度をT2(℃)とし、バインダー層の軟化温度をT3(℃)としたときに、T2+100>T1>T2+10の関係を満足し、T1−T2を20〜90℃の範囲内の値とし、T2+100>T3>T2+10の関係を満足し、T1を95〜140℃の範囲内の値とし、T2を35〜100℃の範囲内の値とした樹脂成形品の製造方法であって、下記工程(A)〜(C)を含むことを特徴とする樹脂成形品の製造方法である。
(A)基材上に、少なくともウレタンアクリレートオリゴマーと、反応性ビニルモノマーと、光重合開始剤と、を含む紫外線硬化性組成物からなる所定パターンを印刷した後、紫外線硬化装置を用いて、紫外線硬化性組成物を硬化させて、三次元架橋物からなる加飾層を形成する工程
(B)バインダー層を、スクリーン印刷法を用いて、加飾層上に形成し、インサート用加飾シートとする工程
(C)インサート用加飾シートを、射出成形装置の金型内に挿入するとともに、成形樹脂を金型内に向かって射出し、樹脂成形品を成型する工程
以下、第1の実施形態と異なる点を中心に、インサート用加飾シートの作成工程、樹脂成形品の作成工程とに分けて、第2の実施形態を説明する。
(1)インサート用加飾シートの作成
紫外線硬化型インキからなる加飾層の形成は、簡易かつ精度良く印刷できることから、スクリーン印刷法により行うことが好ましい。例えば、300メッシュのスクリーンを用いて印刷し、紫外線露光して硬化させ、膜厚10〜20μmの加飾層とすることが好ましい。
紫外線硬化型インキからなる加飾層の形成は、簡易かつ精度良く印刷できることから、スクリーン印刷法により行うことが好ましい。例えば、300メッシュのスクリーンを用いて印刷し、紫外線露光して硬化させ、膜厚10〜20μmの加飾層とすることが好ましい。
また、さらに別の色の加飾層を形成する場合や、厚さをさらに厚くする場合には、多層構造とすることも好ましい。
すなわち、スクリーン印刷装置を用いて、基材上に、無溶剤型紫外線硬化インキからなる所定パターンを印刷した後、紫外線硬化装置を用いて、例えば、ランプ高さ100mm、コンベアスピード8m/min、露光量300mJ/cm2の条件で紫外線を照射し、無溶剤型紫外線硬化インキを硬化させて、第1の加飾層を形成することが好ましい。次いで、得られた第1の加飾層の上に、同様の条件で、平均厚さ10μmの第2の加飾層を形成して、合計平均厚さ20μmの重ね合わせ構造の加飾層とすることができる。
但し、加飾層の形成方法について、スクリーン印刷法に制限されるものではなく、グラビア印刷法等の他の公知印刷技術を用いることも可能である。
また、インサート用加飾シートがバインダー層を含む場合には、当該バインダー層を、スクリーン印刷法を用いて、加飾層上に形成することが好ましい。より具体的には、200メッシュのスクリーンを用いてバインダー樹脂溶液をスクリーン印刷し、溶剤を乾燥させた後、膜厚6〜10μmのバインダー層とすることが好ましい。
なお、バインダー層の溶剤除去(硬化を含む場合がある。)に関しては、一例として、乾燥機を用い、80℃、1時間の条件で加熱処理を行うことが好ましい。
すなわち、スクリーン印刷装置を用いて、基材上に、無溶剤型紫外線硬化インキからなる所定パターンを印刷した後、紫外線硬化装置を用いて、例えば、ランプ高さ100mm、コンベアスピード8m/min、露光量300mJ/cm2の条件で紫外線を照射し、無溶剤型紫外線硬化インキを硬化させて、第1の加飾層を形成することが好ましい。次いで、得られた第1の加飾層の上に、同様の条件で、平均厚さ10μmの第2の加飾層を形成して、合計平均厚さ20μmの重ね合わせ構造の加飾層とすることができる。
但し、加飾層の形成方法について、スクリーン印刷法に制限されるものではなく、グラビア印刷法等の他の公知印刷技術を用いることも可能である。
また、インサート用加飾シートがバインダー層を含む場合には、当該バインダー層を、スクリーン印刷法を用いて、加飾層上に形成することが好ましい。より具体的には、200メッシュのスクリーンを用いてバインダー樹脂溶液をスクリーン印刷し、溶剤を乾燥させた後、膜厚6〜10μmのバインダー層とすることが好ましい。
なお、バインダー層の溶剤除去(硬化を含む場合がある。)に関しては、一例として、乾燥機を用い、80℃、1時間の条件で加熱処理を行うことが好ましい。
(2)樹脂成形品の作成
次いで、得られたインサート用加飾シートを、真空成形装置により所定形状に予備成形することが好ましい。
この理由は、射出成形装置等の金型内において、樹脂成形品の表面に精度良く追随することができるためである。
次いで、インサート用加飾シートを、射出成形装置等の金型内に挿入した状態で、成形樹脂、例えば、ABS樹脂を外部から金型内に向かって射出成形し、樹脂成形品を作成することが好ましい。
したがって、射出成形後、金型内から外部に取り出し、室温まで冷却することにより、インサート用加飾シートを表面に備えた樹脂成形品とすることができる。
次いで、得られたインサート用加飾シートを、真空成形装置により所定形状に予備成形することが好ましい。
この理由は、射出成形装置等の金型内において、樹脂成形品の表面に精度良く追随することができるためである。
次いで、インサート用加飾シートを、射出成形装置等の金型内に挿入した状態で、成形樹脂、例えば、ABS樹脂を外部から金型内に向かって射出成形し、樹脂成形品を作成することが好ましい。
したがって、射出成形後、金型内から外部に取り出し、室温まで冷却することにより、インサート用加飾シートを表面に備えた樹脂成形品とすることができる。
[実施例1]
1.インサート用加飾シートの作成
表1に示すように、2官能ウレタンアクリレートオリゴマー100重量部と、単官能アクリレートモノマー(A)50重量部と、単官能アクリレートモノマー(B)50重量部と、酸化チタン100重量部と、シリコーン系添加剤23重量部と、光重合開始剤23重量部と、を配合し、無溶剤型紫外線硬化インキ(タイプ1、硬化時の軟化温度(T2):55℃)を調製した。
次いで、スクリーン印刷装置(300メッシュスクリーン)を用いて、厚さ125μmのポリカーボネートフィルムであるバイホール(バイエル社製、軟化温度(T1):110℃、表3中、PCと略記する。)上に、無溶剤型紫外線硬化インキからなる所定パターンを印刷した。その後、コンベア式紫外線硬化装置(120W/cmの熱線カットフィルタ−付きのメタルハライドランプ1灯)を用いて、ランプ高さ100mm、コンベアスピード8m/min、露光量300mJ/cm2の条件で紫外線を照射し、無溶剤型紫外線硬化インキを硬化させて、平均厚さ10μmの第1の加飾層を形成した。
次いで、得られた第1の加飾層の上に、同様の条件で、平均厚さ10μmの第2の加飾層を形成して、合計平均厚さ20μmの重ね合わせ構造の加飾層とした。
最後に、重ね合わせ構造の加飾層の上に、表2に示すように、ポリエステル樹脂(A)と、ポリウレタン樹脂(C)と、疎水性シリカ粒子と、アクリル系添加剤と、からなる溶剤型バインダー樹脂塗布液を作成し、それから厚さ10μmのバインダー層(タイプ1、軟化温度(T3):110℃)を形成し、インサート用加飾シートとした。
なお、ポリカーボネートフィルムの軟化温度(T1)、加飾層の軟化温度(T2)、およびバインダー層の軟化温度(T3)は、それぞれJIS K 7169ー1991「熱可塑性プラスチックフィルム及びシートの機械分析による軟化温度試験方法」に基づいて測定した。
1.インサート用加飾シートの作成
表1に示すように、2官能ウレタンアクリレートオリゴマー100重量部と、単官能アクリレートモノマー(A)50重量部と、単官能アクリレートモノマー(B)50重量部と、酸化チタン100重量部と、シリコーン系添加剤23重量部と、光重合開始剤23重量部と、を配合し、無溶剤型紫外線硬化インキ(タイプ1、硬化時の軟化温度(T2):55℃)を調製した。
次いで、スクリーン印刷装置(300メッシュスクリーン)を用いて、厚さ125μmのポリカーボネートフィルムであるバイホール(バイエル社製、軟化温度(T1):110℃、表3中、PCと略記する。)上に、無溶剤型紫外線硬化インキからなる所定パターンを印刷した。その後、コンベア式紫外線硬化装置(120W/cmの熱線カットフィルタ−付きのメタルハライドランプ1灯)を用いて、ランプ高さ100mm、コンベアスピード8m/min、露光量300mJ/cm2の条件で紫外線を照射し、無溶剤型紫外線硬化インキを硬化させて、平均厚さ10μmの第1の加飾層を形成した。
次いで、得られた第1の加飾層の上に、同様の条件で、平均厚さ10μmの第2の加飾層を形成して、合計平均厚さ20μmの重ね合わせ構造の加飾層とした。
最後に、重ね合わせ構造の加飾層の上に、表2に示すように、ポリエステル樹脂(A)と、ポリウレタン樹脂(C)と、疎水性シリカ粒子と、アクリル系添加剤と、からなる溶剤型バインダー樹脂塗布液を作成し、それから厚さ10μmのバインダー層(タイプ1、軟化温度(T3):110℃)を形成し、インサート用加飾シートとした。
なお、ポリカーボネートフィルムの軟化温度(T1)、加飾層の軟化温度(T2)、およびバインダー層の軟化温度(T3)は、それぞれJIS K 7169ー1991「熱可塑性プラスチックフィルム及びシートの機械分析による軟化温度試験方法」に基づいて測定した。
2.樹脂成形品の作成
得られたインサート用加飾シートを、真空成形装置により所定形状に予備成形した後、射出成形装置の金型内に挿入した。その状態で、ABS樹脂を射出成形し、金型内から外部に取り出し、室温まで冷却させてインサート用加飾シートを表面に備えた樹脂成形品とした。
得られたインサート用加飾シートを、真空成形装置により所定形状に予備成形した後、射出成形装置の金型内に挿入した。その状態で、ABS樹脂を射出成形し、金型内から外部に取り出し、室温まで冷却させてインサート用加飾シートを表面に備えた樹脂成形品とした。
3.樹脂成形品の評価
(1)加飾層の流れ性
得られた樹脂成形品において、加飾層の所定パターンを目視観察し、加飾層の流れ性を以下の基準に沿って評価した。
◎:全く加飾層の流れが観察されない。
○:ほとんど加飾層の流れが観察されない。
△:少々加飾層の流れが観察される。
×:顕著な加飾層の流れが観察される。
(1)加飾層の流れ性
得られた樹脂成形品において、加飾層の所定パターンを目視観察し、加飾層の流れ性を以下の基準に沿って評価した。
◎:全く加飾層の流れが観察されない。
○:ほとんど加飾層の流れが観察されない。
△:少々加飾層の流れが観察される。
×:顕著な加飾層の流れが観察される。
(2)加飾層の損傷性
得られた樹脂成形品において、伸び率が180%〜200%である加飾層の外観を目視観察し、加飾層の損傷性(クラックや割れ)を以下の基準に沿って確認した。
◎:全くクラックや割れが観察されない。
○:ほとんどクラックや割れが観察されない。
△:少々クラックや割れが観察される。
×:顕著なクラックや割れが観察される。
得られた樹脂成形品において、伸び率が180%〜200%である加飾層の外観を目視観察し、加飾層の損傷性(クラックや割れ)を以下の基準に沿って確認した。
◎:全くクラックや割れが観察されない。
○:ほとんどクラックや割れが観察されない。
△:少々クラックや割れが観察される。
×:顕著なクラックや割れが観察される。
(3)加飾層の密着性
樹脂成形品の表面にコの字型にカッターナイフで切れ目を入れ、切れ目を入れた加飾層をペンチで挟んで持ち上げ、以下の基準に沿って加飾層の密着性評価を行った。
◎:加飾層が破断して、剥離は所定箇所から広がらない。
○:加飾層が一部破断して、剥離は所定箇所からほとんど広がらない。
△:加飾層の切れ目に沿って、剥離が一部広がる。
×:加飾層の切れ目に沿って剥離が広がり、顕著な加飾層の剥離が観察される。
樹脂成形品の表面にコの字型にカッターナイフで切れ目を入れ、切れ目を入れた加飾層をペンチで挟んで持ち上げ、以下の基準に沿って加飾層の密着性評価を行った。
◎:加飾層が破断して、剥離は所定箇所から広がらない。
○:加飾層が一部破断して、剥離は所定箇所からほとんど広がらない。
△:加飾層の切れ目に沿って、剥離が一部広がる。
×:加飾層の切れ目に沿って剥離が広がり、顕著な加飾層の剥離が観察される。
(4)加飾層の耐水性
得られた樹脂成形品を、40℃の温水中に、1週間浸漬し、以下の基準に沿って加飾層の耐水性評価を行った。
◎:全く外観変化が観察されない。
○:ほとんど外観変化が観察されない。
△:少々外観変化が観察される。
×:顕著な外観変化が観察される。
得られた樹脂成形品を、40℃の温水中に、1週間浸漬し、以下の基準に沿って加飾層の耐水性評価を行った。
◎:全く外観変化が観察されない。
○:ほとんど外観変化が観察されない。
△:少々外観変化が観察される。
×:顕著な外観変化が観察される。
[実施例2]
実施例2においては、実施例1で使用した無溶剤型紫外線硬化インキ(タイプ1)のかわりに、表1に示すように、単官能アクリレートモノマー(A)の添加量を67重量部とした無溶剤型紫外線硬化インキ(タイプ2、軟化温度:40℃)を用いた以外は、実施例1と同様にインサート用加飾シートを作成した。
次いで、実施例1と同様に樹脂成形品を作成して、評価した。得られた結果を表3に示す。
実施例2においては、実施例1で使用した無溶剤型紫外線硬化インキ(タイプ1)のかわりに、表1に示すように、単官能アクリレートモノマー(A)の添加量を67重量部とした無溶剤型紫外線硬化インキ(タイプ2、軟化温度:40℃)を用いた以外は、実施例1と同様にインサート用加飾シートを作成した。
次いで、実施例1と同様に樹脂成形品を作成して、評価した。得られた結果を表3に示す。
[実施例3]
実施例3においては、実施例1で使用した無溶剤型紫外線硬化インキ(タイプ1)のかわりに、表1に示すように、2官能ウレタンアクリレートオリゴマーの添加量を100重量部、単官能アクリレートモノマー(A)の添加量を29重量部、単官能アクリレートモノマー(B)の添加量を43重量部とした無溶剤型紫外線硬化インキ(タイプ3、軟化温度:80℃)を用いた以外は、実施例1と同様にインサート用加飾シートを作成した。
次いで、実施例1と同様に樹脂成形品を作成して、評価した。得られた結果を表3に示す。
実施例3においては、実施例1で使用した無溶剤型紫外線硬化インキ(タイプ1)のかわりに、表1に示すように、2官能ウレタンアクリレートオリゴマーの添加量を100重量部、単官能アクリレートモノマー(A)の添加量を29重量部、単官能アクリレートモノマー(B)の添加量を43重量部とした無溶剤型紫外線硬化インキ(タイプ3、軟化温度:80℃)を用いた以外は、実施例1と同様にインサート用加飾シートを作成した。
次いで、実施例1と同様に樹脂成形品を作成して、評価した。得られた結果を表3に示す。
[実施例4]
実施例4においては、実施例1で使用したバインダー樹脂(タイプ1)のかわりに、表2に示すバインダー樹脂(タイプ2、疎水性シリカ30重量部、主成分に対して15重量部)を用いた以外は、実施例1と同様にインサート用加飾シートを作成した。
次いで、実施例1と同様に樹脂成形品を作成して、評価した。得られた結果を表3に示す。
実施例4においては、実施例1で使用したバインダー樹脂(タイプ1)のかわりに、表2に示すバインダー樹脂(タイプ2、疎水性シリカ30重量部、主成分に対して15重量部)を用いた以外は、実施例1と同様にインサート用加飾シートを作成した。
次いで、実施例1と同様に樹脂成形品を作成して、評価した。得られた結果を表3に示す。
[実施例5]
実施例5においては、実施例1で使用したバインダー樹脂(タイプ1)のかわりに、表2に示すバインダー樹脂(タイプ3、未処理シリカ40重量部、主成分に対して20重量部)を用いた以外は、実施例1と同様にインサート用加飾シートを作成した。
次いで、実施例1と同様に樹脂成形品を作成して、評価した。得られた結果を表3に示す。
実施例5においては、実施例1で使用したバインダー樹脂(タイプ1)のかわりに、表2に示すバインダー樹脂(タイプ3、未処理シリカ40重量部、主成分に対して20重量部)を用いた以外は、実施例1と同様にインサート用加飾シートを作成した。
次いで、実施例1と同様に樹脂成形品を作成して、評価した。得られた結果を表3に示す。
[比較例1]
比較例1においては、実施例1で使用した無溶剤型紫外線硬化インキ(タイプ1、軟化温度(T1):130℃)のかわりに、表1に示すように、3官能ウレタンアクリレートオリゴマーの添加量を100重量部、単官能アクリレートモノマー(A)の添加量を50重量部、単官能アクリレートモノマー(C)の添加量を50重量部とした無溶剤型紫外線硬化インキ(タイプ4、軟化温度(T1):130℃)を用いた以外は、実施例1と同様にインサート用加飾シートを作成した。
次いで、実施例1と同様に樹脂成形品を作成して、評価した。得られた結果を表3に示す。
比較例1においては、実施例1で使用した無溶剤型紫外線硬化インキ(タイプ1、軟化温度(T1):130℃)のかわりに、表1に示すように、3官能ウレタンアクリレートオリゴマーの添加量を100重量部、単官能アクリレートモノマー(A)の添加量を50重量部、単官能アクリレートモノマー(C)の添加量を50重量部とした無溶剤型紫外線硬化インキ(タイプ4、軟化温度(T1):130℃)を用いた以外は、実施例1と同様にインサート用加飾シートを作成した。
次いで、実施例1と同様に樹脂成形品を作成して、評価した。得られた結果を表3に示す。
[比較例2]
比較例2においては、実施例1で使用した無溶剤型紫外線硬化インキ(タイプ1)のかわりに、表1に示すように、タイプ5の無溶剤型紫外線硬化インキ(軟化温度:113℃)を用いた以外は、実施例1と同様にインサート用加飾シートを作成した。
次いで、実施例1と同様に樹脂成形品を作成して、評価した。得られた結果を表3に示す。
比較例2においては、実施例1で使用した無溶剤型紫外線硬化インキ(タイプ1)のかわりに、表1に示すように、タイプ5の無溶剤型紫外線硬化インキ(軟化温度:113℃)を用いた以外は、実施例1と同様にインサート用加飾シートを作成した。
次いで、実施例1と同様に樹脂成形品を作成して、評価した。得られた結果を表3に示す。
[比較例3]
比較例3においては、実施例1で使用した無溶剤型紫外線硬化インキ(タイプ1)のかわりに、表1に示すように、タイプ5の無溶剤型紫外線硬化インキ(軟化温度:113℃)を用いるとともに、実施例1で使用したバインダー樹脂(タイプ1)のかわりに、表1に示すバインダー樹脂(タイプ2)を用いた以外は、実施例1と同様にインサート用加飾シートを作成した。
次いで、実施例1と同様に樹脂成形品を作成して、評価した。得られた結果を表3に示す。
比較例3においては、実施例1で使用した無溶剤型紫外線硬化インキ(タイプ1)のかわりに、表1に示すように、タイプ5の無溶剤型紫外線硬化インキ(軟化温度:113℃)を用いるとともに、実施例1で使用したバインダー樹脂(タイプ1)のかわりに、表1に示すバインダー樹脂(タイプ2)を用いた以外は、実施例1と同様にインサート用加飾シートを作成した。
次いで、実施例1と同様に樹脂成形品を作成して、評価した。得られた結果を表3に示す。
[比較例4]
比較例4においては、実施例1で使用した無溶剤型紫外線硬化インキ(タイプ1)のかわりに、表1に示すように、タイプ5の無溶剤型紫外線硬化インキ(軟化温度:113℃)を用いるとともに、実施例1で使用したバインダー樹脂(タイプ1)のかわりに、表1に示すバインダー樹脂(タイプ3)を用いた以外は、実施例1と同様にインサート用加飾シートを作成した。
次いで、実施例1と同様に樹脂成形品を作成して、評価した。得られた結果を表3に示す。
比較例4においては、実施例1で使用した無溶剤型紫外線硬化インキ(タイプ1)のかわりに、表1に示すように、タイプ5の無溶剤型紫外線硬化インキ(軟化温度:113℃)を用いるとともに、実施例1で使用したバインダー樹脂(タイプ1)のかわりに、表1に示すバインダー樹脂(タイプ3)を用いた以外は、実施例1と同様にインサート用加飾シートを作成した。
次いで、実施例1と同様に樹脂成形品を作成して、評価した。得られた結果を表3に示す。
[比較例5]
比較例5においては、実施例1で使用した無溶剤型紫外線硬化インキ(タイプ1)のかわりに、表1に示すように、タイプ5の無溶剤型紫外線硬化インキ(軟化温度:113℃)を用いるとともに、実施例1で使用したバインダー樹脂(タイプ1)のかわりに、表1に示すバインダー樹脂(タイプ4)を用いた以外は、実施例1と同様にインサート用加飾シートを作成した。
次いで、実施例1と同様に樹脂成形品を作成して、評価した。得られた結果を表3に示す。
比較例5においては、実施例1で使用した無溶剤型紫外線硬化インキ(タイプ1)のかわりに、表1に示すように、タイプ5の無溶剤型紫外線硬化インキ(軟化温度:113℃)を用いるとともに、実施例1で使用したバインダー樹脂(タイプ1)のかわりに、表1に示すバインダー樹脂(タイプ4)を用いた以外は、実施例1と同様にインサート用加飾シートを作成した。
次いで、実施例1と同様に樹脂成形品を作成して、評価した。得られた結果を表3に示す。
[比較例6]
比較例6においては、実施例1で使用した無溶剤型紫外線硬化インキ(タイプ1)のかわりに、表1に示すように、タイプ5の無溶剤型紫外線硬化インキ(軟化温度:113℃)を用いるとともに、実施例1で使用したバインダー樹脂(タイプ1)のかわりに、表1に示すバインダー樹脂(タイプ5)を用いた以外は、実施例1と同様にインサート用加飾シートを作成した。
次いで、実施例1と同様に樹脂成形品を作成して、評価した。得られた結果を表3に示す。
比較例6においては、実施例1で使用した無溶剤型紫外線硬化インキ(タイプ1)のかわりに、表1に示すように、タイプ5の無溶剤型紫外線硬化インキ(軟化温度:113℃)を用いるとともに、実施例1で使用したバインダー樹脂(タイプ1)のかわりに、表1に示すバインダー樹脂(タイプ5)を用いた以外は、実施例1と同様にインサート用加飾シートを作成した。
次いで、実施例1と同様に樹脂成形品を作成して、評価した。得られた結果を表3に示す。
[比較例7]
比較例7においては、実施例1で使用した無溶剤型紫外線硬化インキ(タイプ1)のかわりに、表1に示すように、タイプ5の無溶剤型紫外線硬化インキ(軟化温度:113℃)を用いるとともに、実施例1で使用したバインダー樹脂(タイプ1)のかわりに、表1に示すバインダー樹脂(タイプ6)を用いた以外は、実施例1と同様にインサート用加飾シートを作成した。
次いで、実施例1と同様に樹脂成形品を作成して、評価した。得られた結果を表3に示す。
比較例7においては、実施例1で使用した無溶剤型紫外線硬化インキ(タイプ1)のかわりに、表1に示すように、タイプ5の無溶剤型紫外線硬化インキ(軟化温度:113℃)を用いるとともに、実施例1で使用したバインダー樹脂(タイプ1)のかわりに、表1に示すバインダー樹脂(タイプ6)を用いた以外は、実施例1と同様にインサート用加飾シートを作成した。
次いで、実施例1と同様に樹脂成形品を作成して、評価した。得られた結果を表3に示す。
本発明のインサート用加飾シートを表面に備えた樹脂成形品の製造方法によれば、インサート用加飾シートを構成する基材の軟化温度(T1)と、加飾層の軟化温度(T2)と、バインダーの軟化温度(T3)と、が所定関係を満足するとともに、所定の紫外線硬化性組成物等を用いることにより、顔料の添加量を多くした場合や多層構造にした場合であっても、高伸度が要求されるインサート成形の際に、インサート用加飾シートにおける加飾層の流れや剥離等を少なくすることができるようになった。
したがって、真空成形やインサートインモールド成型によって、装飾性に優れた樹脂成形品を得るのに適用することが期待される。
また、加飾層が、紫外線硬化性組成物の三次元架橋物から形成してあることより、環境への負荷が少なくなったり、長大となる生産ラインの短縮化と生産効率のアップを図ったりすることが期待される。
さらに、インサート用加飾シートのバインダー層に、所定量の疎水性シリカ粒子を添加することにより、耐水性についても向上できるため、樹脂成形品を水周り製品として使用することも期待される。
したがって、真空成形やインサートインモールド成型によって、装飾性に優れた樹脂成形品を得るのに適用することが期待される。
また、加飾層が、紫外線硬化性組成物の三次元架橋物から形成してあることより、環境への負荷が少なくなったり、長大となる生産ラインの短縮化と生産効率のアップを図ったりすることが期待される。
さらに、インサート用加飾シートのバインダー層に、所定量の疎水性シリカ粒子を添加することにより、耐水性についても向上できるため、樹脂成形品を水周り製品として使用することも期待される。
10:基材
12:加飾層(第1加飾層)
12´:第2加飾層
13:バインダー層
14、14´、14´´:インサート用加飾シート
16:樹脂成形品
12:加飾層(第1加飾層)
12´:第2加飾層
13:バインダー層
14、14´、14´´:インサート用加飾シート
16:樹脂成形品
Claims (6)
- 基材と、バインダー層と、加飾層と、を含むインサート用加飾シートを表面に備えた樹脂成形品の製造方法であり、
前記基材の軟化温度をT1(℃)とし、前記加飾層の軟化温度をT2(℃)とし、前記バインダー層の軟化温度をT3(℃)としたときに、
T2+100>T1>T2+10の関係を満足し、
T1−T2を20〜90℃の範囲内の値とし、
T2+100>T3>T2+10の関係を満足し、
T1を95〜140℃の範囲内の値とし、
T2を35〜100℃の範囲内の値とした樹脂成形品の製造方法であって、
下記工程(A)〜(C)を含むことを特徴とする樹脂成形品の製造方法。
(A)基材上に、少なくともウレタンアクリレートオリゴマーと、反応性ビニルモノマーと、光重合開始剤と、を含む紫外線硬化性組成物からなる所定パターンを印刷した後、紫外線硬化装置を用いて、紫外線硬化性組成物を硬化させて、三次元架橋物からなる加飾層を形成する工程
(B)バインダー層を、スクリーン印刷法を用いて、加飾層上に形成し、インサート用加飾シートとする工程
(C)インサート用加飾シートを、射出成形装置の金型内に挿入するとともに、成形樹脂を金型内に向かって射出し、樹脂成形品を成型する工程 - 前記加飾層を形成する紫外線硬化性組成物として、数平均分子量が1,000以上のウレタンアクリレートオリゴマーと、反応性ビニルモノマーと、光重合開始剤と、を含むとともに、前記ウレタンアクリレートオリゴマーと、前記反応性ビニルモノマーとの重量比率が1:1〜1:3の範囲内の値である紫外線硬化性組成物を用いることを特徴とする請求項1に記載の樹脂成形品の製造方法。
- 前記加飾層を形成する紫外線硬化性組成物に酸化チタンを含むとともに、当該酸化チタンの添加量を、前記ウレタンアクリレートオリゴマー100重量部に対して、1〜40重量部の範囲内の値とすることを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂成形品の製造方法。
- 前記バインダー層に疎水性シリカ粒子を含むとともに、当該疎水性シリカ粒子の添加量を、バインダー層の主成分100重量部に対して、5〜50重量部の範囲内の値とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂成形品の製造方法。
- 前記バインダー層に、ポリエステル樹脂及びポリウレタン樹脂の混合物を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂成形品の製造方法。
- 前記樹脂成形品の主成分として、ABS樹脂またはポリカーボネート樹脂を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の樹脂成形品の製造方法。
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