JP2010149001A - 電気絶縁性シートの塗布方法、および電気絶縁性シートの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】塗布厚が調整された塗膜に気泡の巻込みに起因する塗布欠点を抑制すること、詳しくは、塗工バーの下流に形成されるメニスカスにおいて、メニスカスを変形させずに、塗布端部で噛み込んだ気泡がフィルム中央部へ移動することを抑制する電気絶縁性シートの塗布方法を提供することにある。さらには、端部からの気泡の巻き込みに起因する塗布欠点が出にくい安定した品質のコーティング済み電気絶縁性シートの製造方法を提供すること。
【解決手段】走行する電気絶縁性シートの表面に塗液を塗布する塗布方法において、塗布した膜の厚みを調整する塗工バーの下流側に形成するメニスカスに対して、前記電気絶縁性シートの幅方向に垂直な方向から不平等電界を形成することを特徴とする電気絶縁性シートの塗布方法。
【選択図】図1
【解決手段】走行する電気絶縁性シートの表面に塗液を塗布する塗布方法において、塗布した膜の厚みを調整する塗工バーの下流側に形成するメニスカスに対して、前記電気絶縁性シートの幅方向に垂直な方向から不平等電界を形成することを特徴とする電気絶縁性シートの塗布方法。
【選択図】図1
Description
本発明は、走行する電気絶縁性シートの表面に塗液を所定の塗布厚みに塗布する電気絶縁性シートの塗布方法、および該塗布方法を用いた電気絶縁性シートの製造方法に関するものである。より詳しくは、不平等電界を用いて塗液に含まれる気泡を制御しながら塗液を塗布する電気絶縁性シートの塗布方法、および該塗布方法を用いた電気絶縁性シートの製造方法に関する。
ポリエステルフィルムは優れた透明性、寸法安定性、耐薬品性から各種用途のベースフィルムとして多く利用されている。特に、包装用や磁気記録用や光学用途に好適に用いられている。これらの各種用途向けベースフィルムは、その表面にハードコート機能や反射防止機能や帯電防止機能などさまざまな機能を有する塗液を薄く塗りつけることが行われる。ベースフィルムと機能を有する塗膜との層の間には、接着性や密着性を良好にするため、あらかじめフィルム製膜時に、ベースフィルム表面に易接着コーティング等を実施していることがある。このようなフィルム製膜工程中にフィルム表面に塗液を塗りつけ塗膜を形成することを「インラインコーティング」と呼んでいる。
インラインコーティングは 従来から、連続して走行するポリエステルフィルム等のフィルムの下面に塗布液を塗布するファウンテン等の塗液吐出装置と、その下流側に位置しフィルムの下面に塗布液を調整する円柱状のアプリケータロールやメタリングバーなどを備えているものがある。また、塗布ノズルから計量塗布した塗液をコーティングロッドでスムージング塗布する方法が知られているが、いずれにおいても、塗膜の厚みを調整し平準化するための円筒状の塗工バーが、フィルム表面に塗液を薄く塗り広げている。
塗工バーの上流側と下流側にメニスカスと呼ばれる塗液の溜まり部が形成される。このとき、フィルムのばたつきや、塗工バー上流側の塗布状態の変動などにより、メニスカスに塗布端部から空気が混入して気泡が形成されてしまうことがあった。気泡は、塗工バーの回転に伴って軸方向にメニスカスの中を移動することがある。特に、塗工バーの下流側に形成されたメニスカス内を移動する気泡は、その表面張力によってメニスカスの形状を変形させるため、塗布面にスジ状の塗布欠点を発生させることがあった。
従来、フィルムの幅方向における塗布端部からの気泡の混入を防止する方法として、塗工バー表面に溝が形成され、その溝の深さを中央部より端部の方を浅くし、塗布端部から巻き込んだ気泡を中央部へ移動しにくいようにした塗工バーが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この提案によれば、塗工バーの溝の深さが浅いと、塗工バーの下流にフィルムとの間に形成されるメニスカスが小さくなること、および、このとき、メニスカスを支える分岐点の圧力は溝の深さが浅い部分では通常よりも低くなり、気泡が移動しようとする場合、塗布端部より圧力の高い方向へ移動しなければならないので、気泡が中央部へ移動しにくくなり、端部からの気泡の混入を防止できることが示されている。
しかしながら、この提案では、塗膜の厚みを薄くするために塗工バーの溝の深さは全体的に浅くなっており、溝の深さの大きな変化がとりにくくなり、このため、メニスカスを支える分岐点の圧力変化も小さくなって、気泡の移動抑制が困難な場合があった。また、品種毎に塗布端部が異なり、端部の溝の浅い部分の幅寸法が異なるため、多数の塗工バーを所有しなければならないという問題があった。
また、塗工バーに拠らない方法も提案されている(例えば、特許文献2参照)。図4にこの従来技術の概略図を示す。図4(A)において、塗工バー6とフィルム5の間に塗液のメニスカス7が形成される。図4(B)に示すように、このメニスカス7に気泡抑制部材30の先端部31が差し込まれている。気泡制御部材30は、支持台32と先端31と支持レール33からなり、塗布端部などの状況に応じ、差し込み箇所や差込量を容易に変更できるようになっている。特許文献2によると、メニスカスに差し込まれた先端部31は、先端に向かい徐々に幅狭になる平面形状であり、塗布端部からの移動してきた気泡は、気泡抑制部材30の先端部31に達したとき、塗工バーの回転とフィルムの走行の力を受け、気泡抑制部材30の先端部31の側面に沿って気泡を下流へ流すので、フィルム中央部には気泡が混入しにくくなるというものである。
しかしながら、メニスカスに差し込まれた気泡制御部材30は、表面張力により気泡制御部材30界面のメニスカス7の形状を変化させるため、差し込まれた部分の塗布厚みが部分的に厚くなること、また、塗布厚みの変化はフィルム走行方向に連続しており、塗布スジが発生しやすいという問題があった。
特開2006−263722号公報
特開2004−223391号公報
特許第3319016号公報
本発明の目的は、上記のような従来技術の問題点を解決し、塗布厚が調整された塗膜に気泡の巻込みに起因する塗布欠点を抑制すること、詳しくは、塗工バーの下流に形成されるメニスカスにおいて、メニスカスを変形させずに、塗布端部で噛み込んだ気泡がフィルム中央部へ移動することを抑制する電気絶縁性シートの塗布方法を提供することにある。さらには、端部からの気泡の巻き込みに起因する塗布欠点が出にくい安定した品質のコーティング済み電気絶縁性シートの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため本発明は以下の構成を採用する。すなわち、
(1)走行する電気絶縁性シートの表面に塗液を塗布する塗布方法において、塗布した膜の厚みを調整する塗工バーの下流側に形成するメニスカスに対して、前記電気絶縁性シートの幅方向に垂直な方向から不平等電界を形成することを特徴とする電気絶縁性シートの塗布方法。
(1)走行する電気絶縁性シートの表面に塗液を塗布する塗布方法において、塗布した膜の厚みを調整する塗工バーの下流側に形成するメニスカスに対して、前記電気絶縁性シートの幅方向に垂直な方向から不平等電界を形成することを特徴とする電気絶縁性シートの塗布方法。
(2)前記不平等電界が、前記塗布した膜の厚みを調整する接地された塗工バーと、直流または交流電圧が印加された気泡制御電極との間に形成されることを特徴とする前記(1)に記載の電気絶縁性シートの塗布方法。
(3)前記電気絶縁性シートの幅方向において両端部に一対の不平等電界が形成され、両端部で発生した気泡を制御することを特徴とする前記(1)または(2)に記載の電気絶縁性シートの塗布方法。
(4)前記気泡制御電極の先端部が針形状であり、塗布した膜の厚みを調整する塗工バーの下流側に形成するメニスカスには非接触であることを特徴とする前記(2)または(3)に記載の電気絶縁性シートの塗布方法。
(5)前記電気絶縁性シートの表面に塗布する塗液が、25℃での体積抵抗率104[Ω・m]以上108[Ω・m]以下の水系からなる塗液であることを特徴とする前記(1)から(4)のいずれかに記載の電気絶縁性シートの塗布方法。
(6)溶融樹脂を冷却媒体に密着させて冷却固化させて得られる電気絶縁性シートの表面に、塗液を塗布し、少なくとも該電気絶縁性シートを幅方向に延伸する電気絶縁性シートの製造方法であって、前記(1)から(5)のいずれかに記載のいずれかの塗布方法を用いることを特徴とする電気絶縁性シートの製造方法。
本発明に係る塗布方法は、塗工バーの下流に形成されるメニスカスにおいて、メニスカスに対向しフィルム幅方向に垂直な方向に変化する、不平等電界を形成し気泡を制御するものである。これにより、塗布端部から噛み込んだ気泡が、製品部へ移動することなく端部に制御することができ、気泡混入に伴う塗布欠点の発生を防止できる。また、メニスカスに非接触で気泡に力を作用させるので、メニスカスの形状を変形させることがなく、塗布スジの発生はほとんどない。また、操作性を損なわない方法で、気泡を抑制することができるので、製品の品質を向上させるとともに、収率を向上させることができる。
本発明が適用される電気絶縁性シートの代表的なものは、プラスチックフィルム、布帛、紙である。一般に、フィルムは、他の材料からなるフィルムに比べ、電気絶縁性が高い。プラスチックフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ナイロンフィルム、アラミドフィルム、ポリエチレンフィルム等がある。フィルムには、あらかじめ片面に金属などの導電性薄膜がコーティングされたものも含まれる。
本発明における「メニスカス」とは、塗工バーの上流側と下流側に、電気絶縁性シートの隙間に形成された液溜まりのことである。塗工バーと電気絶縁性シートに挟まれた隙間の領域に、塗液の表面張力によって外面がなだらかな曲率を有した部位である。メニスカスは、ビードあるいはヒールとも呼ばれる。
本発明で用いる「塗工バー」としては、ロッドや、ロッドにワイヤーを巻いたワイヤバー、メタリングバー、および、ロッドに溝を切った溝つきバー等の形態のものがある。
本発明における「不平等電界」とは、電界強度が場所的に変化する電界であって、電界強度に勾配がある電界の状態を言う。電界のようすを示すために同じ電位の点を連ねた等電位線において、間隔が狭く勾配が急で、等電位線が密なところでは電界が大きくなっている。等高線の垂直方向が電界の方向となっているので、電気力線と等電位線は直交する。よって、電気力線が密に詰まった場所は粗な場所よりも電界が強い。不平等電界とは、ある方向に進むほど、等電位線の間隔がより狭くなっていくことで、電位勾配が強くなっていく電界を言う。言い換えると、一方行に進むほど、電気力線がより密になっていく電界を言う。本発明においては、目安として、1mmの距離を隔てて0Vと1kV以上の電位差がかかっており、概略1×106[V/m]以上であるのに対し、フィルム幅方向に10mmの距離を隔てた箇所では、10mmの距離を隔てて0Vと1kV以下の電位差がかかっており、概略1×105[V/m]以下となっている。つまり、1mmあたりの100kV/m以上の勾配電界があるときを目安とする。通常、針電極やロッド電極やナイフ電極等の先端の鋭利な電極と、連続する平板電極とを微小間隙で対向させ、両電極間に電位差を付与したときに発生する電界である。
本発明における「水系からなる体積抵抗率104[Ω・m]以上108[Ω・m]以下の塗液」とは、溶媒成分の80%以上が純水からなる半導電性の塗液であることが好ましい。塗液の体積抵抗率は、電気絶縁性の液体(塗液)を1辺が1cmの立方体に充填し、その相対する両面間に電圧を加えた場合の両面間の電気抵抗で表される。実際には、円筒型電極を用いて直流電圧を印加して測定される。外筒電極の内部に内筒電極を持つ円筒型電極に被測定液体(塗液)を入れ、外筒電極と内筒電極の間に15Vの直流電圧を印加し、そのときの抵抗値Rv[Ω]を得る。内筒の半径r1[cm]、外筒の半径r2[cm]、電極の有効長l[cm]において、体積抵抗率ρv[Ω・cm]は、Rv・(2πl)/(ln(r2/r1))により求められる。
本発明における「端部」あるいは「両端部」とは、電気絶縁性シートの幅方向において塗布端部から中央部に向けて、50mm以内、あるいは、シート幅方向の2.5%以下のいずれか小さい方の範囲であることが好ましく、一般的に、耳部と呼ばれている、製品となる部分の外側に位置する部分であって、製品をロール状に巻き上げる前に切り落とされる部分である。
以下、本発明の端部から巻き込まれた気泡を制御しながら塗布欠点を抑制した塗布方法の好ましい実施形態例を図面を参照しながら説明する。電気絶縁性シートとしてプラスチックフィルム(以下、単に、フィルムと呼ぶ)を用いる場合を例にとって説明する。本発明は、これらの例に限られるものではない。
図1および図2は本発明の一実施態様を示す塗布方法の概略図である。図1はフィルム走行方向と垂直方向から見た気泡制御電極近傍の側面図である。図2は気泡制御電極をフィルム上面から見た図である。
図1において、フィルム5は図1中を左から右に、矢印の方向に走行する。塗液は、図示しない塗液貯留タンクから塗液貯留溝内に圧入された後、ファウンテンの上端開口部からフィルム5の下面に塗液が吐出される。ファウンテンから吐出した塗液は、フィルム5の下面中央部に過剰に塗布するように構成されている。フィルム5の下面中央部に塗布された塗液は、下流に設置された溝付きの塗工バー6により計量またはスムージングされる。塗工バー6を支持するための円筒状のコロが設置されている(図示せず)。塗工バー6は、フィルム5に下方から押し付けられ回転されることにより、フィルム5を押し上げるとともに過剰分の塗液を掻き落として塗布量を計量し、塗膜8の厚みを調整する。このとき、塗工バー6の上流側にメニスカス10と下流側にメニスカス7が形成される。図1において、塗工バーの回転方向は時計回りに回転している。下流側のメニスカス7に関しては、図1に示すように、塗工バー6をフィルム5に対して順転して使用する場合、塗膜8は塗工バー6の下流でフィルム5側と塗工バー6側に分岐し、滑らかに凹状のメニスカス7を形成する。塗工バー6で余剰の塗液が掻き落とされ、流下した塗液は、塗液受け皿(図示せず)に回収される。
気泡制御電極1の先端2は、塗工バー6の長さ方向の特定部に設置されている。先端2の形状は、先端が尖った針形状あるいはロッド形状の他に、先端が徐々に小さくなって三角形状の厚みの薄い板状電極であっても良い。
気泡制御電極1は、上記メニスカス7に非接触な状態で、上記メニスカス7に対向する位置であって、塗工バー6と塗膜8付きフィルム5の間隙からメニスカス7に向けた位置に配置されている。気泡制御電極1は、気泡制御電極先端2と、該気泡制御電極先端2を支持する支持棒3と、該支持棒3の角度が調整できる支持台4から構成されている。気泡制御電極先端2と支持棒3は、金属材料からなる。なお、電気絶縁性を確保するために、場合によっては、金属製の先端2と支持棒3は、電気絶縁性の被覆を薄く行っても良い。気泡制御電極1の先端2は、支持棒3を介して高圧電源12と、高圧ケーブル11で電気的に接続されている。
高圧電源12は、直流または交流波形の電圧を出力し、気泡制御電極1の先端2を高い電位とする。塗工バー6は、対接地抵抗が10Ω以下で、0Vに接地されている。これにより、気泡制御電極先端2と塗工バー6との間には電位差があり、電界が形成されている。
図2は、気泡制御電極1周辺をフィルム上面側から見た図である。図面下から、塗工バー6、塗膜8、フィルム5の順になっている、気泡制御電極1は、塗工バー6と塗膜8付きフィルム5に挟まれた空間にある。下流側のメニスカス7には、フィルムの塗布端部13から気泡が巻き込まれ、メニスカス7に気泡9が混入する。気泡制御電極1の先端2は、塗布端部13から巻き込んだ気泡に対して、塗布端部13から、30mmから50mmの位置に配置されていることが好ましい。図2では片側塗布端部13に気泡制御電極1を配置しているが、両端部に対称に一対の気泡制御電極1を配置している。フィルム5の幅方向には、気泡制御電極1を載置してフィルム幅方向に移動させるための四角柱状のレールがあり、気泡制御電極1のフィルム幅方向の位置を任意に調整できるようになっている。
次に、図2、図5を用いて、作用について説明する。
まず、気泡の発生と、この気泡のフィルム5幅方向中央部への移動について説明する。塗布端部13では、塗布厚がだんだんと小さくなり塗布厚が不均一な領域が形成される。この領域においては、塗膜8のフィルム5に対する塗布幅が広がるに伴い、塗工バー6の回転及びフィルム16に走行により外力によって、気層と液層との境界面より、塗膜8内に例えば直径が0.1〜0.2mm程度の気泡9を巻込んでしまう。そして、塗膜8中の気泡は、塗工バー6の回転に伴い、フィルム5の中央部に向かって移動する。特に、塗工バー6が円筒にワイヤーが巻回されたメタリングバーの場合、気泡は、微小なワイヤーの溝をジャンプしながら伝って中央部へ移動する。
以上のように、フィルム5の中央部に気泡は容易に移動してしまう。気泡はメニスカス7の形状を変形させるため、気泡が噛みこんだメニスカス7の部分は、塗布厚みが変化し、スジ状の塗布欠点を発生する。あるいは、メニスカスに噛み込んだ気泡が、フィルム5中央部から下流に排出されると、気泡の分だけ塗膜8の量が少なくなって塗膜が薄くなるので塗布ムラが発生してしまう。よって、塗布端部13で巻き込んだ気泡が中央部へ移動しないように、気泡制御電極1が塗布両端部に対応する箇所にそれぞれ配置している。
次に、気泡制御について説明する。各気泡制御電極1の先端2は、塗工バー6との間に不平等電界を形成してある。不平等電界は、塗工バー6と気泡制御電極1との間で形成され、気泡制御電極1の先端2には2kV以下の電圧が印加されている。印加電圧は、異常放電を防止するため低いほどよいが、メニスカスの気泡の動きを制御するためには、電界強度で5M[V/m]程度が必要である。必要な電界強度は、メニスカスや気泡の大きさと塗膜8の粘度にもよるが、概ね1M[V/m]以上10M[V/m]以下が必要である。この場合、針電極やロッド電極の先端近傍では、並行平板の平等電界よりかなり電界は強く、目安として、0V接地した塗工バー6と気泡制御電極1の先端2の距離が1〜2mmの場合には、2kV以下の電圧を印加すれば、必要な電界強度が得られる。
図2において、塗工バー6と針状の気泡制御電極1の間に描かれた点線は、電気力線の概要を示している。電気力線は、先端2から塗工バー6に向けて広がり、先端2には電気力線が集中し、不平等電界が形成されている。メニスカス7の幅方向に垂直な方向から電界をかけたとき、メニスカス幅方向では気泡制御電極1の先端2の直下において、もっとも電界が強くなり、塗布端部13に向けて徐々に電界が弱くなっている。
ここで、塗膜8が電気絶縁性の塗液であれば、グレーディエント力による誘導泳動によって、誘電率の大きな液体は、電界の強い箇所に引き寄せられる。一方、塗液に比べて誘電率の小さい気泡は、相対的に電界の弱い箇所に移動することが知られている(例えば、特許文献3)。しかしながら、水系塗液のような体積抵抗率が108[Ω・cm]以下の場合には、水系の塗膜8の中に電界が及びにくく、上記のような誘導泳動による気泡の制御は困難である。
本発明者らは、メニスカスのような狭い空間では、気泡がわずかに液面から吐出しているので、気泡の外縁を形成している導電性の薄い外膜が電界の強い場所に引き付けられ、気泡を取り巻く外膜が変形を繰り返し、電界の強い場所に気泡を移動させることを見出した。さらに、移動してきた気泡は、それ以上電界が強くならない場所まで来ると、その場所に留まることが判った。この移動力について図5に基づいて説明する。図5(A)は不平等電界下の気泡9を示している。塗膜8から吐出し空気中にある導体の外膜は、外部電界によって、たとえば、正の電位に制御した気泡制御電極1の先端側に負の電荷を、逆向きに正の電荷を誘導分極する。このとき、図5(B)に示すように、電界勾配に従い、気泡制御電極1の先端に近い方に誘導される負の電荷が多い。その結果、クーロン力が気泡制御電極の方向に大きくなって、電界の強い気泡制御電極の方向に移動する。なお、本来は、電界が強くなる気泡制御電極1の先端2に向けて鉛直方向に上向きの力と横方向の力が発生する(図5(B)点線)。しかし、鉛直方向の力は、液の表面張力に抑制され、気泡がメニスカス7にとどまった状態となっている。よって、気泡は横方向、つまり、図5(B)の実線に示す気泡制御電極1の直下に移動するのである。特に、気泡がメニスカス表面から十分吐出している場合には、吐出するほどに移動する力が大きくなる。これは、液体中に空気がある部分と、空気中に液体がある部分の比率が、空気中に液体のある部分のほうが多くなるためである。空気中の液体、すなわち、メニスカスから吐出した気泡の外膜14が上記電界勾配の影響を受けるのである。
つまり、平板の塗工バー6と先端が尖った気泡制御電極1で作る不平等電界下では、メニスカス中の気泡は、電界勾配の強い方向に引き付けられる力が生じる。塗布端部13から段階的に電界が強くなるような不平等電界を形成してあると、電界の強い部分に気泡が引き寄せられ、その場所にトラップされる。さらに、この状態で塗布端部13から気泡が次々と移動すると、集まった気泡が1つの気泡に合体し破泡しやすくなる。その結果、気泡が消滅しやすくなり、気泡による塗布欠点を抑制することができる。なお、電界の強い部分に集まった気泡が1つの気泡に合体し破泡する際、その部分にスジ状塗布ムラや円形のムラが発生することがまれにあるが、気泡制御電極1を配置する場所は、前記した製品となる部分の外側に位置する塗液を塗布した塗布部分であって、製品をロール状に巻き上げる前に切り落とされるので問題はない。
気泡制御電極1による不平等電界の形成は、フィルム幅方向に少なくとも1箇所あればよい。たとえば、塗布端部13からの気泡の混入が片側に多い場合には、片側に1箇所設置して不平等電界を形成すればよい。また、混入した気泡が微小で液面から吐出しにくく、気泡制御電極1の効果が十分でない場合は、複数個の気泡制御電極1を併設しても良い。この場合、複数の気泡制御電極1の先端2間の距離は、不平等電界の形成を妨げないように、30mm以上とすることが好ましい。また、できるだけ塗布端部に設置するため、50mm以下が好ましい。
液面から吐出しにくいような微小な気泡は、気泡制御電極1でトラップされず製品部へ移動してしまい、軽度の塗布ムラを発生させることがあるが、その頻度は気泡制御電極1を用いない場合の1/10以下となる。
フィルム5の表面へのコーティングは、次の二つのコーティング向けに行われる。ひとつは、樹脂を溶融し成形したのち、縦方向と横方向に延伸する製膜工程において、製膜工程の途中で「インラインコーティング向け」として行われる。もうひとつは、製膜工程で一旦ロール上に巻き上げた後、再びフィルムを巻出す、「オフラインコーティング向け」として行われる。
本実施形態では、製膜工程のインラインコーティング向けに行われる場合を以下に説明する。フィルム5は、透明性が高いポリエステルフィルムなどが好ましく用いられる。光線透過率が高く、光学欠点が少ない光学用フィルム向けには、フィルムの原料樹脂中に含まれている異物を除去するために、溶融押出しの際に高精度濾過を行う。溶融したポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂を回転する冷却ドラム上にダイからシート状に押し出し、冷却ドラムに密着させ、急速に冷却しフィルムに成型したあと、冷却ロールから引き離す。得られた未延伸フィルムを、80〜120℃に加熱したロールで長手方向に2.5〜5.0倍延伸して、一軸延伸フィルムを得る。さらに、下流には、本発明の塗布方法を用いている。図3は、図の左から一軸延伸フィルムを供給し、搬送ロール50で走行方向を反転しながらフィルム5が移動し、コーティング装置に送られる様子を示している。塗布方法は、ファウンテン20から塗液が供給されており、塗液をフィルム5の表面に付着させる。引き続き塗工バー6で所定の塗布厚みに塗膜8が調整され、コーティング済みフィルムとなる。コーティングは、たとえば、フィルムに易接着性を付与し客先後工程での接着性を向上させるためや、フィルムの走行性をよくするために易滑性を向上するなどの目的で行われる。コーティング厚さ(ウェット厚さ)は3〜30μmが好ましい。
さらに、塗膜8付きフィルム5は、端部をクリップで把持され、70〜140℃に加熱された熱風ゾーンに導ちびかれ、幅方向に2.5〜5.0倍延伸される。インライン方式の場合、塗膜の乾燥工程は、幅方向への延伸加熱と同時に処理してもよい。図3は、フィルム5の両面に塗液を塗布する場合を図示しているが、フィルム5の片面だけに塗布を行っても良い。いずれの場合でも、気泡制御電極の先端部は、下流側のメニスカスに対向した状態で、微小な間隙を離して対向している。
気泡制御電極の先端2とメニスカスの微小な間隙は、0.5mm以上4mm以下が好ましい。0.5mmより小さくなると、塗工バーの振動でメニスカスに接触する可能性があるので、0.5mm以上が好ましい。また、4mmを超えると対向するメニスカスとの間隙より、フィルムに塗布した塗膜8との間隙のほうが小さくなって十分な電界が得にくくなるので4mm以下が好ましい。
塗液は、特に溶媒系を限定するものではないが、作業環境及び環境保護の面から水系塗液であることが好ましい。塗液には、複数の樹脂等を添加してもよい。塗液には、ハンドリング性、帯電防止性、抗菌性など、他の機能性をフィルムに付与するために、無機及び/または有機粒子、帯電防止剤、紫外線吸収剤、有機潤滑剤、抗菌剤、光酸化触媒などの添加剤を含有させることができる。また、アニオン系、ノニオン系、カチオン系のなどの界面活性剤を10重量%以下添加してもよい。コーティング塗液に界面活性材を添加するとフィルムとのぬれ性がよくなるが、一方で、塗液に発生した気泡が消滅しにくいという懸念点がある。
気泡制御電極1の形状は、針電極やロッド電極以外でもかまわない。たとえば、先端が徐々に狭くなっていく板状に形成された電極で、板のその厚みが50〜100μmに設定されていても良い。たとえば、その先端が幅狭になる平面二等辺三角形状に形成されるとともに、屈曲された四角板状でもよい。気泡制御電極1の厚みは好ましくは50〜100μmであり、より好ましくは70〜80μmである。あまり厚すぎると狭い空間に配置できないからである。逆に50μm未満と小さすぎると強度が不足して固定されにくいためである。
気泡制御電極1の先端2と塗膜8を形成したフィルム5のなす角度θであるが、フィルム5に対して、θは好ましくは20〜50°であり、より好ましくは20〜40°の角度である。角度が20°未満では、気泡制御電極1の先端部が塗膜8に接触する可能性があるからである。一方、50°を超えると、塗工バー6に接触する可能性があることや、気泡制御電極1の先端2を十分メニスカスに対向した位置まで差し込めないためである。
以上のように、本発明に係る気泡制御電極1を用い、気泡が混入したメニスカスに不平等電界を作用させて気泡を制御すると、塗布端部13で巻き込んだ気泡9がフィルム中央部へ混入が防止される。これにより、気泡に起因する塗布欠点を抑制することができる。
実験例
気泡が不平等電界下で電界の強い場所に引き付けられることを示す。図5(A)のように、SUS金属板15上に、厚み38μmのフィルム5をしわが無いように配設した。このフィルム5に膜厚0.3mmの水系塗液を薄く塗りつけた。水系塗液には、蒸留水90重量%に対して、ポリスチレンスルホン酸アンモニウムと酸成分とグリコール成分からなる重量比で15/85に混合したポリエステル樹脂を含めた。この塗液の体積抵抗率は25℃で5×106[Ω・m]であった。薄い塗膜8に、マイクロシリンジを差込み、1μLの空気を押し出し塗膜に気泡9を作成した。塗膜8中の気泡9は、塗膜面から部分的に吐出していた。
気泡が不平等電界下で電界の強い場所に引き付けられることを示す。図5(A)のように、SUS金属板15上に、厚み38μmのフィルム5をしわが無いように配設した。このフィルム5に膜厚0.3mmの水系塗液を薄く塗りつけた。水系塗液には、蒸留水90重量%に対して、ポリスチレンスルホン酸アンモニウムと酸成分とグリコール成分からなる重量比で15/85に混合したポリエステル樹脂を含めた。この塗液の体積抵抗率は25℃で5×106[Ω・m]であった。薄い塗膜8に、マイクロシリンジを差込み、1μLの空気を押し出し塗膜に気泡9を作成した。塗膜8中の気泡9は、塗膜面から部分的に吐出していた。
この気泡に対して不平等電界を加えた。SUS金属板15に対して、1mmφのロッド電極を気泡制御電極の先端と、SUS金属板との距離を2mmとして設置し、塗膜の一部分に垂直方向に不平等電界をかけた。気泡制御電極には、直流高圧電源を接続し印加電圧は直流+2kVとした。また、気泡制御電極には、交流電源から、実効値1kV周波数10〜1000Hzの正弦波波形を印加した。気泡制御電極は“テフロン(登録商標)”絶縁テープ(厚み100μm)で完全に覆った。
作成した気泡を背面がアースされた気泡を含む塗膜に対して、気泡制御電極の最外部から7mmにある気泡が、気泡制御電極直下に移動した。その後、気泡は、気泡制御電極直下にとどまった。気泡の移動速度は、およそ0.8mm/秒であった。
以上より、不平等電界を形成した状態で気泡が制御されることが判った。
実施例1、比較例1
フィルムはポリエステルフィルムを用いた。一旦巻き上げたロールを200mmの小幅にスリットしたものを再度巻き返し、巻き出したフィルムに幅180mmの塗布実験を行った。
フィルムはポリエステルフィルムを用いた。一旦巻き上げたロールを200mmの小幅にスリットしたものを再度巻き返し、巻き出したフィルムに幅180mmの塗布実験を行った。
フィルム膜厚は188μm、フィルム幅は200mmであった。フィルムの移動速度は21m/分であった。巻出後、塗布工程へ移動させ、フィルム下面に塗膜8を塗布した。塗液は、水系塗液で、蒸留水90重量%に対して、ポリスチレンスルホン酸アンモニウムと酸成分とグリコール成分からなる重量比で15/85に混合したポリエステル樹脂を含めた。この塗液の体積抵抗率は25℃で5×106[Ω・m]であった。この塗液をファウンテンから過剰に塗布した後、塗工バーで所定の塗布厚みになるように調整した。塗工バーには直径が14mmの8番手のメタリングバーを使用し、ウエット厚みを20μmとした。気泡制御電極1は、図1、図2に示すように、先端2とメニスカスが対向するように配置した。気泡制御電極1は、塗布端部13からフィルム幅方向に40mm入った位置に設置した。メニスカスと先端2の最短距離は1mmであった。下流のフィルムと先端とのなす角度θを25゜とした。気泡制御電極は針電極とし、0Vのメニスカスとの距離を1mmの距離に配置すると、気泡を制御するに十分な不平等電界が得られた。
評価は、塗工バーの鉛直方向上部から気泡の巻き込み状態と気泡の移動状態をカメラで観察した。
比較例1として、気泡制御電極1を設置しないで、同様に塗布した。
比較例1と実施例2とも、塗布端部から気泡を巻き込み、メニスカスの気泡は徐々にフィルム中央部へ移動した。実施例1では、気泡制御電極1の直下で気泡が留まり、気泡同士が合体して直後に破泡したため、気泡制御電極下には連続したスジ状のムラは発生しなかった。ただし、ごく一部の微小な気泡が幅方向の中央部に移動したため、この気泡が下流に流れたことに起因する軽微な塗布ムラが1000mあたり5個であった。メニスカスを変形させるほどの気泡がなかったため、上記5個はすべて単発的な小さなムラで塗布スジは発生しなかった。比較例1では、気泡がフィルム中央部へ移動してしまい、塗布スジと塗布ムラが1000mあたり83個発生した。
本発明は、電気絶縁性シートであるフィルムのコーティングに対し、気泡の巻き込みによる塗布欠点の発生を抑制できるが、基材としては、ガラス等の枚様基板、回路材基板へ応用が期待できる。一方、気泡の制御としては、基板上に薄く広がって塗られた塗膜に混入した気泡を電界を使って移動させ、位置決めする方法として応用できる。
1:気泡制御電極
2:気泡制御電極の先端
3:支持棒
4:支持台
5:フィルム
6:塗工バー
7:下流側メニスカス
8:塗膜
9:気泡
10:上流側メニスカス
11:高圧ケーブル
12:高圧電源(直流または交流)
13:塗布端部
14:気泡の外膜
15:金属板
20:ファウンテン
30:気泡抑制部材
31:気泡抑制部材の先端部
32:気泡抑制部材の支持台
33:気泡抑制部材の支持レール
50:搬送ロール
2:気泡制御電極の先端
3:支持棒
4:支持台
5:フィルム
6:塗工バー
7:下流側メニスカス
8:塗膜
9:気泡
10:上流側メニスカス
11:高圧ケーブル
12:高圧電源(直流または交流)
13:塗布端部
14:気泡の外膜
15:金属板
20:ファウンテン
30:気泡抑制部材
31:気泡抑制部材の先端部
32:気泡抑制部材の支持台
33:気泡抑制部材の支持レール
50:搬送ロール
Claims (6)
- 走行する電気絶縁性シートの表面に塗液を塗布する塗布方法において、塗布した膜の厚みを調整する塗工バーの下流側に形成するメニスカスに対して、前記電気絶縁性シートの幅方向に垂直な方向から不平等電界を形成することを特徴とする電気絶縁性シートの塗布方法。
- 前記不平等電界が、前記塗布した膜の厚みを調整する接地された塗工バーと、直流または交流電圧が印加された気泡制御電極との間に形成されることを特徴とする請求項1に記載の電気絶縁性シートの塗布方法。
- 前記電気絶縁性シートの幅方向において両端部に一対の不平等電界が形成され、両端部で発生した気泡を制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気絶縁性シートの塗布方法。
- 前記気泡制御電極の先端部が針形状であり、塗布した膜の厚みを調整する塗工バーの下流側に形成するメニスカスには非接触であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の電気絶縁性シートの塗布方法。
- 前記電気絶縁性シートの表面に塗布する塗液が、25℃での体積抵抗率104[Ω・m]以上108[Ω・m]以下の水系からなる塗液であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の電気絶縁性シートの塗布方法。
- 溶融樹脂を冷却媒体に密着させて冷却固化させて得られる電気絶縁性シートの表面に、塗液を塗布し、少なくとも該電気絶縁性シートを幅方向に延伸する電気絶縁性シートの製造方法であって、請求項1から請求項5のいずれかに記載の塗布方法を用いることを特徴とする電気絶縁性シートの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008327107A JP2010149001A (ja) | 2008-12-24 | 2008-12-24 | 電気絶縁性シートの塗布方法、および電気絶縁性シートの製造方法 |
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JP (1) | JP2010149001A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113195113A (zh) * | 2018-12-18 | 2021-07-30 | 住友化学株式会社 | 多孔层的制造方法、层叠体、非水电解液二次电池用间隔件及非水电解液二次电池 |
-
2008
- 2008-12-24 JP JP2008327107A patent/JP2010149001A/ja active Pending
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