本発明は超電導コイルを有する超電導装置に関する。
従来、回転子に超電導コイルを設け、回転子を断熱容器内に配置し、断熱容器の底部に液体窒素を冷媒として貯めた超電導装置が知られている(特許文献1)。このものによれば、回転子の下部が冷媒に浸漬されており、回転子の回転により冷媒を断熱容器内で飛散させることにしている。
また、冷凍機により極低温に維持される伝熱冷却機構が設けられており、固定子に設けられている超電導コイルを伝熱冷却機構による伝熱冷却により冷却させる超電導装置が知られている(特許文献2)。
特開2006−238570号公報
特開2007−89345号公報
上記した超電導装置によれば、超電導装置の駆動が停止しているときにおいて、外部の熱が給電端子を介して超電導コイル側に侵入するおそれがあり、このため超電導コイルが昇温される傾向があった。
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、磁場発生部の駆動が停止しているときにおいて、外部からの入熱を抑え、超電導コイルの昇温を抑制するのに有利な超電導装置を提供するにある。
本発明に係る超電導装置は、(i)磁束を発生させる超電導コイルを有する磁場発生部と、(ii)超電導コイルの超電導状態を維持するために超電導コイルを極低温に維持する極低温発生部と、(iii)超電導コイルを収容する断熱室を形成する容器と、(iv)超電導コイルに電気的に接続され超電導コイルに給電するための電流導入端子と、(v)外部の電源に接続され超電導モータの駆動時に電流導入端子に給電するための給電端子と、(vi)給電端子および電流導入端子のうちの一方を保持すると共に超電導モータの停止時に電流導入端子と給電端子とを熱的に切り離し、給電端子から電流導入端子に向かう熱侵入を抑制する熱侵入抑制要素とを具備することを特徴とする。
本発明によれば、電流導入端子は、超電導コイルに電気的に接続されており、超電導コイルに給電する導電材料を基材とする端子である。給電端子は、外部の電源に接続される導電材料を基材とする端子である。超電導装置の駆動時には、給電端子と電流導入端子とが電気的に接触し、外部の電源に繋がる給電端子から電流導入端子に給電され、ひいては超電導コイルに給電させる。これに対して、超電導装置の駆動の停止時には、熱侵入抑制要素により電流導入端子と給電端子とが熱的に切り離される。このため、給電端子から電流導入端子に向かう熱侵入が抑制される。この結果、超電導装置の停止時において、超電導コイルの昇温が抑制される。
本発明によれば、超電導装置の駆動の停止時には、熱侵入抑制要素により電流導入端子と給電端子とが熱的に切り離される。このため、外部の電源に繋がる給電端子から電流導入端子に向かう熱侵入が抑制される。この結果、超電導装置の駆動が停止しているときにおいて、外部から超電導コイルへの入熱が抑えられ、超電導コイルの昇温が抑制される。
超電導装置は超電導コイルを有する。このような超電導装置としては磁場発生装置が例示される。超電導コイルの磁束を透過させる透磁コアが設けられていることが好ましい。透磁コアは、透磁率が高い鉄系材料で形成された鉄心が例示される。磁場発生部は、固定子および固定子に対して移動可能な可動子を有する超電導モータを構成することが好ましい。超電導コイルは、固定子および可動子のうちの少なくとも一方に設けられている(請求項2)。可動子は回転するタイプが好ましいが、往復直動するタイプでも良い。超電導モータの場合には、超電導コイルは固定子および可動子のうちの少なくとも一方に設けられていることが好ましい。
極低温発生部は、超電導コイルの超電導状態を維持するために超電導コイルを極低温に維持するものである。極低温とは、超電導コイルが超電導状態を示す臨界温度以下の温度領域をいう。従って超電導コイルが示す臨界温度および組成に応じて、極低温の温度領域は相違する。極低温とは、実用的には、窒素ガスの液化温度(77K)以下であることが好ましい。但し、超電導コイルの組成によっては100K以下、150K以下でよい場合がある。極低温発生部は冷凍機であっても良いし、あるいは、冷凍機からの低温を超電導モータ側に伝熱させる伝熱機構でも良い。
容器は、超電導コイルを断熱させる断熱室を形成する。断熱室は真空断熱室が好ましい。真空は高真空状態であり、例えば、10−1Pa以下、10−2Pa以下、10−5Pa以下が例示されるが、これに限定されるものではない。真空断熱室は常時、シールにより真空状態に維持されている方式でも良いし、真空ポンプにより吸引されて真空状態が維持されている方式でも良い。
電流導入端子は、超電導コイルに電気的に接続されるものであり、超電導コイルに給電する。給電端子は、外部の電源に接続されるものであり、超電導モータ等の磁場発生部の駆動時に電流導入端子に電気的に接続されて電流導入端子に給電する。熱侵入抑制要素は、給電端子および電流導入端子のうちの一方を保持すると共に、超電導モータ等の磁場発生部の停止時に電流導入端子と給電端子とを熱的に切り離し、給電端子から電流導入端子に向かう熱侵入を抑制する。
本発明は、次の形態を例示することができる。本発明の一視点によれば、超電導装置の駆動の停止時に、電流導入端子と給電端子とを熱的に切り離し、給電端子から電流導入端子に向かう熱侵入を抑制するための動作を行うためのアクチュエータが設けられている。
また、本発明の一視点によれば、容器は、電流導入端子を保持する第1保持部を有しており、熱侵入抑制要素は、給電端子を保持する第2保持部と、第1保持部と第2保持部との間の距離を調整する距離調整部とを有することが好ましい。距離調整部は伸縮可能な伸縮部が好ましい。この場合、伸縮部が伸張することにより、第1保持部と第2保持部とを互いに離間させ、第1保持部の電流導入端子から第2保持部の給電端子とを機械的に離間させることにより、電流導入端子と給電端子とを熱的に切り離すことが好ましい(請求項3)。伸縮部は蛇腹を有する構造、可撓性を有する構造が好ましい。
本発明の一視点によれば、容器の断熱室は真空断熱室であり、熱侵入抑制要素は、真空断熱室に連通して真空断熱状態に維持されると共に、超電導モータの駆動時に電流導入端子と給電端子とが電気的に接続される中空状の熱的遮断室を備えていることが好ましい(請求項4)。この場合、熱的遮断室の内部が真空断熱状態に維持されるときには、電流導入端子と給電端子とが電気的に接続されているとき、熱的遮断室が高い断熱性を発揮する。このため、熱的遮断室の内部に配置されている電流導入端子および給電端子にジュール熱が発生するときであっても、電流導入端子および給電端子の昇温化が抑制される。ひいては、電流導入端子および給電端子の電気抵抗を低下させるのに貢献できる。なお、熱的遮断室は高真空状態であっても良いし、大気圧状態でもあっても良い。
本発明の一視点によれば、給電端子および電流導入端子のうちの一方は、雌部を有しており、給電端子および電流導入端子のうちの他方は、雌部に嵌合可能な雄部を有することが好ましい(請求項5)。雌部および雄部の断面形状は適宜選択され、円形状でも、四角形状、六角形状等でも良い。
本発明の一視点によれば、雌部と雄部との間には、雌部と雄部との電気的接触性を高め導電材料で形成された弾性部材が介在していることが好ましい(請求項6)。導電材料としては、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、鉄合金、銀、銀合金等が例示される。本発明の一視点によれば、容器は、超電導コイルの外側を包囲する外側真空断熱室と、超電導コイルの内側を包囲する内側真空断熱室とを有することが好ましい。この場合、超電導コイルの低温状態が維持されやすい。
図1〜図3は本発明の実施例1を示す。本実施例は、超電導装置の代表例である磁場発生装置の一例として超電導モータ装置に適用した実施例である。図1は、本実施例に係る超電導モータ装置1を示す。超電導モータ装置1は、車載用、定置用、産業用等に利用できるものであり、磁場発生部として機能する超電導モータ2と、極低温発生部3と、容器4と、電流導入端子5と、給電端子6とを有する。
ここで、超電導モータ2は、位相が120度ずつそれぞれ相違する三相の交流電流を給電するモータを形成する。超電導モータ2は、これの軸心P1の回りを1周する円筒形状をなす固定子20と、固定子20に対して回転可能な可動子として機能する回転子27とを有する。回転子27は、超電導モータ2の軸心P1の回りで回転可能に支持された回転軸28と、回転軸28の外周部にこれの周方向に間隔を隔てて配置された複数個の永久磁石部29とを有する。永久磁石部29は公知の永久磁石で形成できる。
固定子20は、透磁コアとして機能する透磁率が高い材料で形成された円筒形状をなす固定鉄心21と、固定鉄心21に巻回されて保持された超電導コイル22とを有する。超電導コイル22は三相の交流電流を通電できるように3個に分割されている。超電導コイル22は公知の超電導材料で形成されている。超電導コイル22は、固定鉄心21の内周部に形成されたスロットル溝21a内に配置されている。三相の交流電流が超電導コイル22に流れると、固定子20の回りつまり軸心P1の回りを回転する回転磁場が発生する。回転磁場により回転子27がこれの軸心P1の回りで回転し、モータ機能が得られる。
極低温発生部3は、超電導コイル22の超電導状態を維持するために超電導コイル22を極低温に維持するものである。極低温発生部3で得られる極低温の温度領域は、超電導コイル22を構成する超電導材料の材質に応じて選択されるが、ヘリウム液化温度以下または窒素液化温度以下にでき、例えば、例えば0〜150K、殊に1〜100K、1〜80Kとすることができる。但し、超電導材料の材質によってはこれらに限定されるものではない。極低温発生部3は、極低温をコールドヘッド32において発生させる冷凍機30と、冷凍機30のコールドヘッド32と超電導モータ2の固定子20の固定鉄心21とを伝熱可能に繋ぐ伝熱材料を基材とする伝熱部33とを有する。冷凍機30としては、パルス管冷凍機、スターリング冷凍機、ギホードマクマホン冷凍機、ソルベイ冷凍機、ヴィルマイヤー冷凍機等といった公知の冷凍機を例示できる。伝熱部33は、高い伝熱性を有する材料(例えば銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金)等で形成されている。
図1に示すように、容器4は容器状をなしており、超電導コイル22を断熱させる断熱室として機能する減圧断熱室として機能する真空断熱室40を形成する。ここで、真空とは断熱が得られる程度の減圧状態をいう。容器4の真空断熱室40は、固定子20に巻回されて保持されている超電導コイル22の外周側(外側)を固定子20の外周側(外側)と共に包囲する外側真空断熱室41と、超電導コイル22の内周側(内側)を固定子20の内周側(内側)と共に包囲する内側真空断熱室42とを有する。なお、真空断熱室40は出荷時に高真空状態(大気圧よりも減圧されている状態)に維持されているが、メンテナンス等により長期にわたり高真空状態に維持されることが好ましい。
この場合、超電導コイル22は外側真空断熱室41と内側真空断熱室42とで包囲されているため、超電導コイル22は極低温状態に維持され、ひいては超電導状態が維持される。図1に示すように、外側真空断熱室41は、固定子20の外周部を包囲する第1断熱室部分41aと、伝熱部33およびコールドヘッド32の外側を包囲する第2断熱室部分41cとを有する。第2断熱室部分41cは、伝熱部33およびコールドヘッド32を包囲しており、これらの低温を維持する。
図1に示すように、容器4は、外側から内側にかけて、互いに同軸的な容器状の第1容器43、容器状の第2容器44、容器状の第3容器45、容器状の第4容器46を有する。第1容器43および第2容器44は、外側真空断熱室41を形成するように、固定鉄心21の径方向において互いに対面する。第3容器45および第4容器46は、内側真空断熱室42を形成するように、固定鉄心21の径方向において互いに対面する。
第4容器46で区画される円筒形状の空間47には、回転子27が回転可能に配置されている。空間47は大気に連通している。回転子27は回転作動体に連結されている。なお、超電導モータ装置1が自動車等の車両に搭載される場合には、回転作動体は走行用のホィール等が例示される。従って、回転子27が回転すると、ホィールが回転することができる。
図1に示すように、第1容器43は、超電導モータ2の外周部を包囲する筒状の第1包囲部431と、超電導コイル22に給電する三相用の電流導入線56を案内する案内室432を形成する筒状をなす案内部433と、コールドヘッド32および伝熱部33を覆うように第2包囲部434と、冷凍機30の冷媒ガスを圧縮させる圧縮機構30aのフランジ30cを取り付けるための取付フランジ部435とを有する。案内部433は、第1容器43のうち超電導モータ2を包囲する第1包囲部431から突設されている。なお、第1容器43の外側は大気開放とすることができるが、これに限定されるものではない。第1容器43の外側は断熱材で覆われていても良い。
第1容器43を構成する材料としては、漏れ磁束を透過させないか、あるいは、透過させにくいこと、強度を有することが好ましい。このような材料としては、透磁率が低い非磁性等の金属材料(例えばオーステナイト系等のステンレス鋼等の合金鋼)が例示される。第2容器44,第3容器45,第4容器46を構成する材料としては、磁束を透過させ得るが、磁束の変化に基づく渦電流を抑制すべく、電気抵抗が高い材料が好ましい。このような材料としては、樹脂、補強材強化樹脂、セラミックス等の非金属材料が例示される。補強材強化樹脂の補強材はガラス、セラミックス等の無機物が例示される。補強材は補強繊維が好ましく、ガラス繊維、セラミックス繊維等の無機繊維が例示される。樹脂は熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のいずれでも良い。
図1に示すように、第1容器43に部分的に突設されている筒形状をなす案内部433の先端部には、第1保持部としての固定盤70が固定されている。前記した固定盤70は、熱的に絶縁性が高い材料、および/または、漏れ磁束を透過させにくい材料で形成されていることが好ましい。例えば、繊維強化樹脂等の補強材強化樹脂、樹脂、セラミックス等の非金属材料が例示される。場合によっては、透磁率が低い非磁性等の金属材料としても良い。この場合、電流導入端子5に対して電気絶縁構造を採用することが好ましい。
案内室432は外側真空断熱室41に連通しているため、超電導モータ2の駆動時には真空断熱状態(減圧断熱状態)とされ、断熱機能を発揮することができる従って電流導入端子5は低温に維持されやすい。
図1に示すように、複数(3個)の電流導入端子5は、超電導コイル22に電流導入線56を介して電気的に接続されており、超電導コイル22に給電する導電材料を基材とする端子である。電流導入端子5は、第1容器43の案内部433の先端部の固定盤70に固定状態に保持されている。
電流導入端子5を固定盤70に固定する構造としては、特に限定されない。本実施例によれば、具体的には、図2に示すように、固定盤70に形成された第1貫通孔71に電流導入端子5がほぼ同軸的に挿通されている。第1貫通孔71の内壁面と電流導入端子5の外壁面との間には、気密性を高めるシール材72が介在している。これにより案内室432は、容器4の外側の大気に対してシールされており、案内室432の高真空状態(減圧状態)が維持される。なお、図2に示すように、案内室432は電流導入端子5の他端側を収容している。電流導入端子5の一端側(後述する雄部85)は、案内室432から露出している。
給電端子6は、外部の電源に接続される導電材料を基材とする端子である。超電導モータ2の駆動時には、給電端子6と電流導入端子5とが電気的に接触し、給電端子6から電流導入端子5に給電される。ひいては超電導コイル22が給電され、回転磁場(磁場)を発生させる。
なお、給電端子6および電流導入端子5を形成する材料としては導電材料であれば特に限定されず、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、鉄合金、銀、銀合金等が例示されるが、これらに限定されるものではなく、要するに導電性を有するものであれば良い。
図1に示すように、給電端子6と外部の電源100との間には、電流変換器101および切替スイッチ66が設けられていることが好ましい。切替スイッチ66は、外部の電源100と給電端子6との間における通電および断電を切り替えるものであり、リレースイッチ、マイクロスイッチ、半導体スイッチ等が例示される。但し、電源100が交流電源であれば、電流変換器101および切替スイッチ66を廃止し、給電端子6と外部の電源100とが直接的に電気接続されている方式でも良い。
図2に示すように、熱侵入抑制要素7は、給電端子6を保持する第2保持部としての可動盤74と、可動盤74と固定盤70との間の距離Laを調整するため距離調整部として機能する伸縮筒78とを有すると共に、蛇腹構造により容積可変とされる中空状をなす熱的遮断室79を形成している。伸縮筒78は伸縮可能な蛇腹構造77をもつ。図2に示すように、熱的遮断室79の内部には、給電端子6および電流導入端子5の接続部分(後述する雌部80および雄部85)が収容されている。なお、可動盤74の材料は、熱的に絶縁性が高いことが好ましい。例えば繊維強化樹脂等の補強材強化樹脂、樹脂、セラミックス等の非金属材料が例示される。更に、オーステナイト系の合金鋼等の金属が例示される。但しこれらに限定されるものではない。
なお、熱的遮断室79は高真空に維持されるため、伝導および対流による熱伝達が抑制されるが、輻射も抑えることが好ましい。ここで、可動盤74および固定盤70が金属材料で形成されている場合には、熱輻射を抑えるのに有利である。また、可動盤74および固定盤70が非金属材料で形成されている場合には、熱輻射による熱侵入を抑えるため、可動盤74および固定盤70のうち互いに対向する面に金属薄膜、金属テープ等の金属層を設けることも好ましい。金属は輻射の放射率および吸収率が金属よりも低いためである。但しこれに限定されるものではない。
図2に示すように、固定盤70は、複数または単数の連通路70aを有する。連通路70aは、高真空状態の案内室432と熱的遮断室79とを連通させる。これにより熱的遮断室79の内部は高真空状態(減圧状態)に維持され、真空断熱室(減圧断熱室)となる。図2に示すように、可動盤74に形成されている複数の第2貫通孔73には、給電端子6がそれぞれほぼ同軸的に挿入されている。給電端子6の外周壁面と第2貫通孔73の内壁面との間には、シール材72が配置されている。これにより熱的遮断室79が大気に対してシールされており、熱的遮断室79は高真空状態に維持される。なお、シール材72は、高い電気絶縁性をもつことが好ましく、例えばセラミックスシール、ゴムシール、樹脂シールが例示される。
本実施例によれば、固定盤70および可動盤74を接続させる距離調整部として機能する伸縮筒78(伸縮部)は、矢印Y1方向(伸張方向)に伸張したり,矢印Y2方向(収縮方向)に収縮することができる。ここで、伸縮筒78が矢印Y1方向に伸張すると、固定盤70と可動盤74とが互いに離間し、固定盤70と可動盤74との距離Laが増加し、固定盤70に固定されている電流導入端子5から、可動盤74の給電端子6とを機械的に離間させることができる。これにより固定盤70の電流導入端子5と可動盤74の給電端子6とを熱的遮断室79において電気的および熱的に切り離すことができる。
例えば、可動盤74はアクチュエータ9に接続することができる。従って、アクチュエータ9が駆動すると、伸縮筒78は矢印Y1方向に伸張したり,矢印Y2方向に収縮することができる。アクチュエータ9により伸縮筒78が矢印Y1方向に伸張すると、固定盤70と可動盤74とが互いに離間し、固定盤70に固定されている電流導入端子5から、可動盤74の給電端子6とを熱的遮断室79において機械的に離間させることができる。これにより固定盤70の電流導入端子5と可動盤74の給電端子6とを熱的遮断室79において熱的に切り離すことができる。
上記したアクチュエータ9としては、油圧式、空気圧式、電気式等が例示される。殊に、油圧シリンダ装置、空気圧シリンダ装置、電気式シリンダ装置、油圧モータ装置、空気圧モータ装置、電気式モータ装置が例示される。アクチュエータ9が直動タイプである場合には、アクチュエータ9の駆動を可動盤74に直接または間接的に伝達させることができる。アクチュエータ9が回転タイプである場合には、アクチュエータ9の回転運動を直進運動に変換する変換機構を設け、アクチュエータ9の回転運動を直進運動として可動盤74に直接または間接的に伝達させることができる。
本実施例によれば、図2および図3に示すように、軸状をなす給電端子6のうち電流導入端子5に対面する表面には、嵌合孔として機能する雌部80が形成されている。給電端子6の相手側である電流導入端子5のうち給電端子6に対面する表面には、嵌合突部として機能する軸状をなす雄部85が形成されている。雄部85は軸心85mをもつ。雌部80は軸心80fをもつ。なお、雄部85の軸心85mと雌部80の軸心80fとは、嵌合性を考慮すると、互いに同軸的であることが好ましい。
雄部85および雌部80は互いに対面しており、互いに嵌合可能である。雌部80および雄部85の断面形状は適宜選択され、円形状(真円,楕円を含む)でも、角形状でも良い。雌部80の内壁面と雄部85の外壁面との間には、導電材料で形成された弾性部材として機能するバネ部材88(図2参照)が介在している。バネ部材88は雌部80の内壁面に保持されていることが好ましい。但し、これに限定されるものではなく、雄部85の外壁面に保持されていても良い。
雄部85および雌部80が互いに嵌合するとき、バネ部材88は、雌部80の内壁面と雄部85の外壁面との電気的接触性を高めものであり、雄部85の軸心85mと直交する方向に対して弾性変形可能である。なお、バネ部材88は板バネが好ましいが、場合によってはコイルバネ、皿バネとしても良い。
なお、バネ部材88を形成する導電材料としては、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、鉄合金、銀、銀合金等が例示される。なお、雌部80と雄部85との電気的接触性が確保されれば、雌部80と雄部85との間に介在するバネ部材を廃止することもできる。
本実施例によれば、超電導モータ2が駆動されるときには、図3に示すように、アクチュエータ9により、熱侵入抑制要素7の可動盤74が固定盤70に接近するように矢印Y2方向(接続方向)に移動される。この結果、図3に示すように、伸縮筒78の熱的遮断室79において、固定盤70の電流導入端子5の雄部85と可動盤74の給電端子6の雌部80とが互いに嵌合する。両者は電気的に接触する。ここで、熱的遮断室79は高真空状態(減圧状態)に維持されており、外気に対して高い断熱性を有する。よって、極低温に維持される超電導コイル22の影響で、熱的遮断室79の内部は低温化されている。このため熱的遮断室79に配置されている電流導入端子5および給電端子6の電気抵抗が常温の場合に比較して抑えられている。故に、給電によりジュール熱が発生するときであっても、電流導入端子5および給電端子6の昇温化が抑制される。この場合、電流導入端子5および給電端子6の電気抵抗の低減に有利である。更に熱的遮断室79は高真空状態であるため、熱的遮断室79の内部の気体が変形抵抗とならず、伸縮筒78の収縮変形性は良好に維持される。
この状態のとき、切替スイッチ66がオンされると、外部の電源100に繋がる給電端子6から電流導入端子5に三相の交流が給電される。ひいては超電導コイル22に給電される。この結果、超電導モータ2において回転磁場が軸心P1の回りで発生し、回転子27が軸心P1の回りで回転する。これにより超電導モータ2が駆動される。ここで、磁束は第3容器45,内側真空断熱室42,第4容器46を透過し、回転子27の永久磁石部29に吸引および反発作用を発生させ、回転子27が回転する。
このように超電導モータ2が駆動されるとき、極低温発生部3が発生する極低温により超電導コイル22および固定鉄心21は、極低温状態に良好に維持される。故に、超電導コイル22の超電導状態が良好に維持され、超電導モータ2は良好に回転駆動する。なお、超電導コイル22の電気抵抗は0かあるいは著しく低いため、超電導モータ20の出力は高い。
これに対して、超電導モータ2の駆動が停止されるときには、切替スイッチ66がオフとれ、アクチュエータ9により、熱侵入抑制要素7の可動盤74が固定盤70から離間するように矢印Y1方向(脱着方向)に移動する。このため、可動盤74の複数個の給電端子6はこれの軸心80fに沿った方向に直動する。この結果、図2に示すように、高真空状態の熱的遮断室79において、固定盤70の電流導入端子5と可動盤74の給電端子6とが電気的に切り離される。このため固定盤70の電流導入端子5と可動盤74の給電端子6とが非接触となる。
この状態では、図2に示すように、伸縮筒78の熱的遮断室79において、固定盤70の電流導入端子5と可動盤74の給電端子6とは、熱的に切り離されている。故に、超電導モータ2の駆動が停止されているときには、外部の電源に繋がる給電端子6から電流導入端子5に向かう熱の侵入が効果的に抑制される。すなわち、熱的遮断室79において給電端子6から電流導入端子5に向かう伝熱経路が効果的に遮断される。この結果、超電導モータ2の駆動の停止時において、超電導コイル22の昇温が抑制され、超電導コイル22の極低温状態および超電導状態が維持されやすい。従って、超電導モータ2の停止後に再び駆動させるとき、冷凍機30の低温出力をできるだけ抑えることができ、冷凍機30の小型化を図ることもできる。この場合、装置全体の小型化を図ることができ、車載用として適する。
なお本実施例によれば、熱的遮断室79は高真空状態に維持されているため、熱的遮断室79内の気体による熱伝導および熱対流が抑えられており、更に、外部に繋がる給電端子6を介しての熱伝導および熱対流が抑えられている。加えて、外部に繋がる給電端子6と、給電端子6に対向する電流導入端子5が金属である場合には、金属は輻射の放射率および吸収率が非金属材料に比較して低いため、給電端子6からの輻射の放射も抑制され、電流導入端子5の輻射の吸収も抑えられる。この結果、超電導モータ2の駆動の停止時において、超電導コイル22の昇温が一層抑制される。
本実施例によれば、図1から理解できるように、可動盤74は固定盤70よりも外側真空断熱室41(低温側)から遠い側とされている。固定盤70は可動盤74よりも外側真空断熱室41(低温側)に近い側とされている。電流導入端子5は固定盤70に保持されている。給電端子6は可動盤74に保持されている。このため、外気に近い給電端子6は、電流導入端子5よりも高温となり易い。このため、電流導入端子5および給電端子6が同じ線膨張係数をもつ材料で形成されている場合には、相対的に高温側の給電端子6の雌部80の嵌合孔の内径が拡径気味に確保され易い。この場合、電流導入端子5と給電端子6との嵌合許容性が向上できる。バネ部材88により、電流導入端子5と給電端子6との電気的接触性が確保され易い。勿論、電流導入端子5および給電端子6を、異なる線膨張係数をもつ材料で形成しても良い。
図4および図5は実施例2を示す。本実施例は実施例1と基本的には同様の構成および同様の作用効果を有する。アクチュエータとして、空気圧または油圧等の流体圧で作動する流体圧機器としてのシリンダ装置90(直動型アクチュエータ)が設けられている。シリンダ装置90は、可動盤74に固定されたシリンダ本体91と、固定盤70に固定されたシリンダロッド92とを有する。 超電導モータ装置1の駆動が停止されるときには、流体供給源として機能するコンプレッサ93が制御装置140により駆動し、制御弁94により流体(気体が好ましいか、油等の液体でも良い)がシリンダ本体91に供給され、シリンダロッド92が矢印Y3方向に伸張する。これにより可動盤74が固定盤70から離間するように矢印Y1方向に移動し、固定盤70の電流導入端子5と可動盤74の給電端子6とが非接触となり、両者は機械的に切り離される。従って、高真空状態の熱的遮断室79において電流導入端子5と給電端子6とは熱的に切り離される。
これに対して超電導モータ装置1が駆動するときには、制御装置140により制御弁94が作動され、シリンダ本体91から流体が排出され、シリンダロッド92が矢印Y4方向に収縮する。これにより可動盤74が固定盤70に接近するように矢印Y2方向に移動する。よって、高真空状態の熱的遮断室79において、固定盤70の電流導入端子5と可動盤74の給電端子6とが接触し、両者は電気的に接触される。この状態では、外部の電源から給電端子6および電流導入端子5を介して超電導コイル22に給電される。シリンダ装置90の数は単数でも複数でも良い。複数の場合には、シリンダ装置90は、電流導入端子5および給電端子6の外側に間隔を隔てて設けることができる。間隔は均等間隔にできる。
なお、シリンダ装置は、図4および図5に示す方式に限定されず、固定盤70に固定されたシリンダ本体と、可動盤74に固定されたシリンダロッドとを有する方式でも良い。
図6は実施例3を示す。本実施例は実施例1,2と基本的には同様の構成および同様の作用効果を有する。アクチュエータとして、電気または流体圧で作動する駆動モータ96(回転型アクチュエータ)が設けられている。固定盤70に固定されている。可動盤74には、歯部97aを有するラック部97が固定されている。駆動モータ96のモータ軸に設けられたピニオン98は、ラック部97に噛み合う。ピニオン98およびラック部97は、駆動モータ96のモータ軸の回転運転を直進運動に変換させる変換機構として機能できる。
超電導モータ装置1の駆動が停止されるときには、駆動モータ96のモータ軸に取り付けたピニオン98がこれの軸心P5の回りで一方向に回転する。よって、ラック部97が可動盤74と共に固定盤70から離間するように矢印Y1方向に移動する。故に、固定盤70の電流導入端子5と可動盤74の給電端子6とが非接触となり、両者は機械的に切り離される。これにより電流導入端子5と給電端子6とが熱的に切り離される。
これに対して超電導モータ装置1が駆動するときには、駆動モータ96のモータ軸に取れ付けられているピニオン98がこれの軸心P5の回りで他方向に回転し、可動盤74が固定盤70に接近するように矢印Y2方向に移動し、固定盤70の電流導入端子5と可動盤74の給電端子6とが接触し、両者は電気的に接触される。この状態では、外部の電源から給電端子6および電流導入端子5を介して超電導コイル22に給電される。なお、駆動モータ96の数は単数でも複数でも良い。複数の場合には、駆動モータ96は、電流導入端子5および給電端子6の外側に間隔を隔てて設けることができる。間隔は均等間隔が好ましい。
本実施例によれば、図6に示すように、電流導入端子5と給電端子6との嵌合ガイド性を高めるためのガイド機構99が設けられている。ガイド機構99は、可動盤74に設けられたガイド部として機能するガイド軸99aと、固定盤70に設けられた被ガイド部として機能するガイド孔99bを有するガイド体99cとを有する。給電端子6および電流導入端子5とが機械的に離間しているとき、ガイド軸99aはガイド孔99bに嵌合しており、ガイド機能を果たす。ガイド機構99は熱的遮断室79内に配置されているため、塵埃等によりガイド性が低下することが抑えられる。
蛇腹構造が採用されているため、可動盤74の自由変位性が高いときであっても、ガイド機構99のガイド作用により電流導入端子5と給電端子6との嵌合性が高まる。なお、可動盤74が固定盤70に接近すると共に、ガイド軸99aがガイド孔99bに進入する量が増加し、固定盤70の貫通開口70xを貫通する。このガイド機構99は、全実施例に適用することもできる。
ガイド機構99は、真空断熱室として機能できる熱的遮断室79に設けられているが、これに限らず、熱的遮断室79の外部に設けられていても良い。なおガイド機構99は単数でも複数でも良い。場合によっては、ガイド軸を固定盤に設け、ガイド孔を有するガイド体を可動盤に設けることもできる。
図7は実施例4を示す。本実施例は実施例1と基本的には同様の構成および同様の作用効果を有する。但し、可動盤74に保持されている給電端子6のうち、電流導入端子5と対面する面には、凸状の雄部85Cが形成されている。これに対して、固定盤70に保持されている電流導入端子5のうち、給電端子6と対面する面には、凹状の雌部80Cが形成されている。雄部85Cおよび雌部80Cは互いに対面しており、互いに嵌合する。
この場合、図7から理解されるように、可動盤74は、固定盤70よりも外側真空断熱室41から遠い側に配置されており、外気に近いため、固定盤70よりも温度が高くなり易い。給電端子6は、固定盤70ではなく可動盤74に保持されている。電流導入端子5は、可動盤74ではなく固定盤70に保持されており、給電端子6よりも低温となり易い傾向がある。このため、電流導入端子5および給電端子6が同じ線膨張係数をもつ材料で形成されている場合には、熱膨張に起因する電流導入端子5の雌部80Cの嵌合孔の拡径化が抑えられる。この場合、電流導入端子5と給電端子6とが嵌合するとき、電流導入端子5と給電端子6との接触性が増加できる。勿論、電流導入端子5および給電端子6を、異なる線膨張係数をもつ材料で形成しても良い。
図8は実施例5を示す。本実施例は実施例1〜4と基本的には同様の構成および作用効果を有する。但し、給電端子6の雌部80の内壁面と電流導入端子5の雄部85の外壁面との電気的接触性を高めるバネ部材が廃止されている。図8に示すように、給電端子6の雌部80の内壁面は、これの先端開口に向かうにつれて内径が拡開する円錐面状の傾斜面80sとされている。電流導入端子5の雄部85の外壁面は、これの先端面に向かうにつれて外径が縮径する円錐面状の傾斜面85sとされている。この場合、雌部80および雄部85の嵌合性が確保される。なお、軸心80f,85mに対する傾斜面80sおよび傾斜面85sの傾斜角は、同程度とされている。
図8に示すように、電気絶縁性が高い可動盤74Hに形成されている複数の第2貫通孔73には、給電端子6がそれぞれほぼ同軸的に挿入されている。給電端子6の外周壁面と第2貫通孔73の内壁面との間には、弾性変形が容易なゴムや樹脂等の高分子材料等で形成されたシール材72Hが配置されている。これにより熱的遮断室79が大気に対してシールされている。シール材72Hは弾性変形性に富むため、給電端子6の雌部80と電流導入端子5の雄部85とが嵌合するとき、給電端子6の雌部80はこれの径方向(矢印D1方向)に変位できる。このため給電端子6と電流導入端子5との嵌合許容性を高めることができる。但し、場合によっては、弾性変形性は低下するものの、シール材72Hをセラミックス系にしても良い。
図9は実施例6を示す。本実施例は実施例1〜5と基本的には同様の構成および作用効果を有する。但し、容器4の真空断熱室40および案内室432は高真空状態であるものの、熱的遮断室79は高真空状態ではなく、大気圧または大気圧に近い状態とされている。すなわち、熱的遮断室79は、容器4の真空断熱室40および案内室432よりも真空度が低下されている。例えば、可動盤74に単数または複数の大気連通孔74xが形成されている。このように熱的遮断室79の真空度が低下されているため、電流導入端子5の雄部85と給電端子6の雌部80とが電気的に接触または非接触となるとき、電流導入端子5と給電端子6との間における真空放電が抑えられる。
図10は実施例7を示す。本実施例は実施例1〜6と基本的には同様の構成および作用効果を有する。但し、容器4の真空断熱室40は真空ポンプ40pに接続されており、真空ポンプ40pにより真空断熱室40の高真空状態が維持されている。このため超電導コイル22に対する断熱性が長期にわたり確保され、超電導コイル22の超電導状態が良好に確保される。
図11は実施例8を示す。本実施例は実施例1〜7と基本的には同様の構成および作用効果を有する。図11に示すように、第1容器43において、極低温発生部3のコールドヘッド32を包囲する第2包囲部434には、案内室432を形成する筒形状をなす案内部433が形成されている。案内部433の先端部には、第1保持部としての固定盤70が固定されている。固定盤70には電流導入端子5が保持されている。案内室432は外側真空断熱室41に連通しているため、真空断熱状態(減圧断熱状態)とされ、しかもコールドヘッド32に近いこともあり、低温に維持されやすい。故に、固定盤70に保持されている電流導入端子5は低温に維持されやすい。
図11に示すように、熱侵入抑制要素7は、給電端子6を保持する第2保持部としての可動盤74と、可動盤74と固定盤70との間の距離を調整するため距離調整部として機能する伸縮筒78とを有すると共に、蛇腹構造により容積可変とされる中空状をなす熱的遮断室79を形成している。伸縮筒78は伸縮可能な蛇腹構造77をもつ。図11に示すように、可動盤74には複数の給電端子6が保持されている。
上記した実施例によれば、回転子27は、軸心の回りで回転可能に支持された回転軸28と、回転軸28の外周部にこれの周方向に間隔を隔てて配置された複数個の永久磁石部29とを有する。しかしこれに限らず、固定子20側に永久磁石部が設けられており、回転子27側に超電導コイル22が設けられていても良い。
上記した実施例によれば、車載用の超電導モータ装置1に適用しているが、車載用に限らず、定置用でも良い。上記した実施例によれば、超電導モータ装置1は回転タイプであるため、可動子は回転子27とされているが、可動子を直動させる直動タイプのリニアモータでも良い。この場合、固定子20は一方向に延設された形状となり、可動子を直動させる可動磁場を発生させる。
上記した実施例によれば、回転子27が永久磁石部29を有し、固定子20は、固定鉄心21と、固定鉄心21に巻回されて保持された超電導コイル22とを有するが、これに限られるものではない。固定子が永久磁石部を有し、回転子が超電導コイルを有する構造でも良い。
更に、超電導装置としては、超電導モータ装置1に限定されるものではない。例えば透磁コア、超電導コイルおよび超電導コイルを冷却させる極低温発生部を有しており、磁場を発生させる磁場発生装置に適用することもできる。磁場発生装置としては、超電導スパッタリング装置、磁気共鳴画像装置(MRI)、核磁気共鳴装置(NMR)、磁気シールド装置等が例示される。要するに、超電導コイルおよび超電導コイルを冷却させる極低温発生部3を有するものであれば良い。ある実施例に特有の構造および機能は他の実施例にも適用できる。その他、本発明は上記した実施形態および実施例のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できる。
本発明は例えば産業用、車載用の超電導装置に利用することができる。
実施例1に係り、超電導モータ装置を示す断面図である。
実施例1に係り、給電端子と電流導入端子とが熱的に遮断されている状態を示す断面図である。
実施例1に係り、給電端子と電流導入端子とが接続されている状態を示す断面図である。
実施例2に係り、給電端子と電流導入端子とが熱的に遮断されている状態を示す断面図である。
実施例2に係り、給電端子と電流導入端子とが接続されている状態を示す断面図である。
実施例3に係り、給電端子と電流導入端子とが熱的に遮断されている状態を示す断面図である。
実施例4に係り、給電端子と電流導入端子とが熱的に遮断されている状態を示す断面図である。
実施例5に係り、給電端子と電流導入端子とが熱的に遮断されている状態を示す断面図である。
実施例6に係り、給電端子と電流導入端子とが熱的に遮断されている状態を示す断面図である。
実施例7に係り、超電導モータ装置を示す断面図である。
実施例8に係り、超電導モータ装置を示す断面図である。
符号の説明
1は超電導モータ装置(超電導装置)、2は超電導モータ(磁場発生部)、20は固定子、21は固定鉄心(透磁コア)、22は超電導コイル、27は回転子(可動子)、3は極低温発生部、30は冷凍機、32はコールドヘッド、33は伝熱部、4は容器、40は真空断熱室、43は第1容器、44は第2容器、45は第3容器、46は第4容器、432は案内室、41は外側真空断熱室、42は内側真空断熱室、5は電流導入端子、56は電流導入線、6は給電端子、66は切替スイッチ、7は熱侵入抑制要素、70は固定盤(第1保持部)、70aは連通路、74は可動盤(第2保持部)、78は伸縮筒(距離調整部)、77は蛇腹構造、78は伸縮筒(距離調整部)、79は熱的遮断室、80は雌部、85は雄部、88はバネ部材(弾性部材)、9はアクチュエータ、90はシリンダ装置(アクチュエータ)、96は駆動モータ(アクチュエータ)、99はガイド機構を示す。