JP2010147688A - 車両用通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】ローコストな構成でありながら、通信システムの通信系統の一部に通信障害が生じた場合でも、他の通信系統による多重通信を確保できる信頼性の高い車両用通信システムを提供する。
【解決手段】車両用通信システム10は、メイン通信系統Iと、該メイン通信系統Iに属するとともに、管理レベルが高く設定されたサブ通信系統IIとにより構成される。メイン通信系統Iにのみ属するマスタECU1及びスレーブECU_Dが、サブ通信系統IIにおいてマスタECUとして機能するスレーブECU_Aを通信中継手段として当該サブ通信系統IIに多重通信可能に接続されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用通信システムに関し、詳しくは、マスタ・スレーブ方式の多重通信システムを採用した車両用通信システムに関する。
従来より、四輪自動車等の車両においては、エンジン制御等の所謂スマートエントリー(R)機能に関わるスマート照合系や、エアコン、ドア、エアバッグ制御等のボデー系の制御を行うべく、複数のECU(Electric control Unit;電子制御装置)が搭載されている。
こうした車両用通信システムでは、シリアル通信機能を利用するとともに、通信アクセス方式としてマスタ・スレーブ方式の多重通信システムが採用されている。この多重通信システムには、所謂LIN(Local Interconnect Network)通信が利用されている。
図7に示すように、この種の多重通信システムを採用した車両用通信システム100において、単一のマスタECU11によって、通信バスLINを介して、4個(複数)のスレーブECUa,b,c,d(以下、スレーブa〜dと略す。)を管理させるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この車両用通信システム100では、単一の通信プロトコルが使用され、マスタECU11、詳しくは、マスタECU11に内蔵されたマイコン(図示せず)によって、自身であるマスタECU11と、前記各スレーブa〜dとが管理されている。そして、マスタECU11及び各スレーブa〜dの相互間で多重通信が行われ、車両のスマート照合系及びボデー系の制御が行われている。
即ち、図8に示すように、マスタECU11は、自身であるマスタECU11及び各スレーブa〜dについてそれぞれスケジューリングした各送信タイミングにおいて、同マスタECU11から同マスタECU11及びスレーブa〜dのいずれかを識別するIDコードや作動命令コードを含むヘッダHm〜Hcを各々が有する複数のメッセージフレーム(メッセージフレーム列)を通信バスLIN(図7参照)を介して出力(シリアル送信)する。そして、該IDコードに対応するマスタECU11及びスレーブa〜dの内のいずれかより、当該作動命令コードに応じた情報(データ)を含むレスポンスRm〜Rcが各メッセージフレームに取り込まれ、さらに同通信バスLINに伝送されて同マスタECU11や他のスレーブa〜dに入力される。
特開平9−112338号公報
しかしながら、このような車両用通信システム100では、マスタECU11と各スレーブa〜dとを接続する通信バスLINが、断線やグランドショート等により電圧レベルがローレベル又はハイレベルに固定されたり、或いは、マスタECU11が動作不能となったりして通信障害が生じると、通信システム全体が機能しなくなる。この場合、特にスマート照合系に通信障害が生じると、車両の始動・走行が不可能となってしまう。
これに対し、各通信バスが一対の通信ラインで構成される所謂CAN(Controller Area Network)通信を採用すれば、通信の信頼性が向上するものの、CAN通信システムは高価であるため、コストダウンに寄与しない。
一方、車両用通信システムを、独立した2つの通信系統で構成し、各通信系統ではCAN通信よりも安価なLIN通信で多重通信を行わせるとともに、一方の通信系統で通信障害が生じた場合に、他方の通信系統に切り替える構成も考えられるが、独立した2つの通信系統を要することから、やはりコストの点で問題がある。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、ローコストな構成でありながら、通信システムの通信系統の一部に通信障害が生じた場合でも、他の通信系統による多重通信を確保できる信頼性の高い車両用通信システムを提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両に設けられ、一又は複数のスレーブノードと、マスタノードとをノードとして各々が有する複数の通信系統により構成される車両用通信システムにおいて、前記複数の通信系統には、メイン通信系統と、該メイン通信系統に属するとともに、管理レベルが高く設定されたサブ通信系統と、が含まれ、前記メイン通信系統にのみ属するノードが、前記サブ通信系統においてマスタノードとして機能するノードを通信中継手段として当該サブ通信系統に多重通信可能に接続されていること、を要旨とする。
同構成によれば、メイン通信系統において、通信バスに通信障害が起こり、同通信バスによる多重通信が不能になった場合でも、通信障害の無い正常時に通信中継手段として機能したノードを、同サブ通信系統に属するノードを管理するマスタノードとすることで、サブ通信系統においては多重通信が確保される。しかも、当該マスタノードは、通信障害の無い正常時でもサブ通信系統に属する一又は複数のノードを管理しているので、例えば、メイン通信系統における通信障害を検知し、該通信障害発生時にサブ通信系統に切り換えるための異常検知装置等を別途設ける必要もないので、多重通信システムを安価に構成することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用通信システムにおいて、前記サブ通信系統には、スマート照合系のECUがノードとして属すること、を要旨とする。
同構成によれば、サブ通信系統には、スマート照合系のECUがノードとして属するので、サブ通信系統以外のメイン通信系統において通信障害が生じた場合でも、スマート照合系の制御機能を確保することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の車両用通信システムにおいて、前記スマート照合系のECUには、車両のエンジンを制御するECUが含まれること、を要旨とする。
同構成によれば、サブ通信系統には、車両のエンジンを制御するECUがノードとして属するので、サブ通信系統以外のメイン通信系統において通信障害が生じた場合でも、エンジン制御の機能を確保することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の車両用通信システムにおいて、前記通信中継手段は、同通信中継手段が接続する一対の通信バス間で交換されるメッセージフレームに記録されたデータを一時保存するバッファメモリを具備していること、を要旨とする。
同構成によれば、一対の通信バス間で交換されるメッセージフレームに記録されたデータが該一対の通信バスを中継する通信中継手段としてのマスタノードに設けたバッファメモリに一時的に保存されるので、該一対の通信バス間でメッセージフレーム列のブロック同期が異なる場合でも、各通信バスにおいて、メッセージフレーム列の伝送が確保されるようになる。
請求項5に記載の発明は、車両に設けられ、一又は複数のスレーブノードと、マスタノードとをノードとして各々が有する複数の通信系統により構成される車両用通信システムにおいて、前記複数の通信系統には、メイン通信系統と、該メイン通信系統に属するとともに、管理レベルが高く設定されたサブ通信系統と、が含まれ、前記メイン通信系統にのみ属するノードが、前記サブ通信系統に属する一のノードを通信中継手段として当該サブ通信系統に多重通信可能に接続されていること、を要旨とする。
同構成によれば、メイン通信系統において、サブ通信系統には属さない通信バスに通信障害が起こり、同通信バスによる多重通信が不能になった場合でも、サブ通信系統においては多重通信が確保される。しかもこれにより、多重通信システムが安価に構成される。
本発明によれば、ローコストな構成でありながら、通信システムの通信系統の一部に通信障害が生じた場合でも、他の通信系統による多重通信を確保することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態の車両用通信システム10は、メイン通信系統Iと、サブ通信系統IIとの2つ(複数)の通信系統により構成されている多重通信システムである。ここで、メイン通信系統Iとサブ通信系統IIとでは、通信プロトコルが共通するLIN通信が用いられている。
このメイン通信系統Iは、マスタノードとしてのマスタECU1と、該マスタECU1と通信バスLIN1を介して接続されたスレーブノードとしてのスレーブECU_D(以下、スレーブDという。)と、同通信バスLIN1を介してマスタECU1及びスレーブDに接続された前記サブ通信系統IIと、を具備して構成されている。
このマスタECU1は、内蔵されたマイコン(図示せず)によって、自身であるマスタECU1と、前記スレーブDとを管理している。このサブ通信系統IIには属さず、メイン通信系統Iにのみ属するスレーブDは、車両のボデー系のものであって、図示しないセンサより取得した車速信号に基づいて、車両の車速メータを制御するとともに、前記通信バスLIN1を介して多重通信を行い、該車速信号をマスタECU1に出力するECUとして機能するものである。
また、サブ通信系統IIは、それぞれスレーブノードとしての、スレーブECU_A(以下、スレーブAという。)と、該スレーブAに通信バスLIN2を介して接続されたスレーブECU_B(以下、スレーブBという。)及びスレーブECU_C(以下、スレーブCという。)とを具備している。
そして、サブ通信系統IIは、スレーブAを介して、マスタECU1及びスレーブDに接続されている。換言すれば、前記通信バスLIN2は、スレーブAを通信中継手段(信号の伝送交換手段)として、通信バスLIN1に接続されている。即ち、通信バスLIN1及び通信バスLIN2に伝送するメッセージフレーム列は、当該スレーブAによって交換される。
このサブ通信系統IIに属するスレーブA〜Cは、いずれも車両のエンジン制御に関係するスマート照合系のものであって重要度が高いことから、同サブ通信系統IIは、メイン通信系統Iにおける他のノード(マスタECU1及びスレーブD)よりも管理レベルが高く設定されている。
具体的には、スレーブAは、車両の電源を制御するECUであり、車両に設けられた電源スイッチ(図示せず)がユーザによって操作されることで、スレーブB,Cを含むECUや、その他の各種車載機器に車載電源から電力を供給するように構成されている。
本実施形態では、スレーブAは、マスタノードとしても機能し、内蔵されたマイコン(図示せず)によって、自身であるスレーブAを管理するとともに、前記通信バスLIN2を介して多重通信を行い、スレーブB及びスレーブCをそれぞれ管理している。さらに、同スレーブAは、前記通信バスLIN1を介して多重通信を行い、マスタECU1及びスレーブDをもそれぞれ管理している。
また、スレーブBは、車両のエンジンを制御するECUとして機能するとともに、図示しない無線送受信機と接続されており、同無線送受信機を介して、車両のユーザが所持する携帯機(電子キー)と双方向の無線通信を行う。そして、同携帯機から送信された識別コードが自身のメモリに記憶したコードと一致したことを条件として、図示しないドア施解錠制御装置や、自身であるスレーブB、或いは、通信バスLIN1及び/又は通信バスLIN2を介して前記スレーブA、スレーブDと多重通信を行い、当該スレーブA、スレーブDによる車載機器の制御を許可して、車両のドアを施解錠可能な状態としたり、エンジンを始動可能な状態としたり、車両のメータを作動可能な状態とする。
また、スレーブCは、車両のステアリングロック装置を制御するECUとして機能する。即ち、同スレーブCは、前記スレーブBにおいて識別コードが一致し、前記携帯機の認証が成立したときに、当該スレーブBと通信バスLIN2を介して多重通信を行い、車両のステアリングロックを解除する。
本実施形態の車両用通信システム10では、前記マスタECU1は、前述したように、通信バスLIN1を介して多重通信を行っており、サブ通信系統IIに属さず、メイン通信系統Iにのみ属する、自身であるマスタECU1及びスレーブDを管理している。同マスタECU1は、それだけでなく、通信中継手段としてのスレーブA及び通信バスLIN2を介して多重通信を行っており、サブ通信系統IIに属するスレーブA〜Cをも管理している。
また、同車両用通信システム10では、前述したように、同スレーブAは、マスタノードとして機能し、サブ通信系統IIに属する、自身であるスレーブA、スレーブB及びスレーブCをそれぞれ管理している。さらに、同スレーブAは、メイン通信系統Iに属するとともに、サブ通信系統IIに関する情報をメイン通信系統Iへ提供している。
即ち、図1及び図2に示すように、マスタECU1は、内蔵されたマイコンにより、自身であるマスタECU1及び各スレーブA〜Dについて、複数のメッセージフレームの各送信タイミングをスケジューリングするとともに、通信バスLIN1を介して、ヘッダHM及びレスポンスRM、ヘッダHA及びレスポンスRA、ヘッダHB及びレスポンスRB、ヘッダHC及びレスポンスRC、ヘッダHD及びレスポンスRDによりそれぞれ構成される複数のメッセージフレーム(メッセージフレーム列)をこの順に各送信タイミングで出力(シリアル送信)する。
ここで、ヘッダHM,HA,HB,HC,HDには、それぞれ、マスタECU1、各スレーブA,B,C,Dに対応するIDコード、及び、マスタECU1、各スレーブA,B,C,Dにおける作動指令コードが含まれている。また、レスポンスRM,RA,RB,RC,RDには、前記IDコードに対応する各ノード(マスタECU1,スレーブA,B,C,D)から前記作動指令コードに基づいて出力された情報(データ)が取り込まれる。
具体的には、前記マスタECU1内蔵のマイコンにより、通信バスLIN1の電圧レベルがローレベル及びハイレベルに設定されることで、前記ヘッダHM〜HCに必要な情報(IDコード,作動命令コード)がビット列で取り込まれる。そして、同マイコンによって、前記各メッセージフレームについての送信タイミングがスケジューリングされ、各送信タイミングにおいて、各メッセージフレームが通信バスLIN1にシリアルで伝送される。そして、前記マスタECU1内蔵のマイコン、及び、スレーブD内蔵のマイコン(図示せず)により、通信バスLIN1の電圧レベルがローレベル及びハイレベルに設定されることで、前記レスポンスRM,レスポンスRDに、各IDコードに対応したマスタECU1及びスレーブDの持つ情報(データ)がビット列で取り込まれる。
一方、スレーブAは、内蔵されたマイコンにより、自身であるスレーブA、並びに、マスタECU1、及び、各スレーブB〜Dについて、複数のメッセージフレームの各送信タイミングをスケジューリングするとともに、通信バスLIN2を介して、ヘッダHM及びレスポンスRM、ヘッダHA及びレスポンスRA、ヘッダHB及びレスポンスRB、ヘッダHC及びレスポンスRC、ヘッダHD及びレスポンスRDからそれぞれ構成される複数のメッセージフレーム(メッセージフレーム列)をこの順に各送信タイミングで出力(シリアル送信)する。
詳しくは、前記スレーブA内蔵のマイコンにより、通信バスLIN2の電圧レベルがローレベル及びハイレベルに設定されることで、前記ヘッダHM〜HCに必要な情報(IDコード,作動命令コード)がビット列で取り込まれる。そして、同マイコンによって、前記各メッセージフレームについての送信タイミングがスケジューリングされ、各送信タイミングにおいて、各メッセージフレームが通信バスLIN2にシリアルで伝送される。そして、前記スレーブA内蔵のマイコン、及び、スレーブB,C内蔵のマイコン(図示せず)により、通信バスLIN2の電圧レベルがローレベル及びハイレベルに設定されることで、前記レスポンスRB,レスポンスRCに、各IDコードに対応したスレーブB及びスレーブCの持つ情報(データ)がビット列で取り込まれる。
なお、本実施形態では、図2に示すように、スレーブAは、マスタECU1の起動後に同マスタECU1に連動して起動する構成としているので、通信バスLIN2を伝送するメッセージフレーム列は、通信バスLIN1を伝送するメッセージフレーム列に対して、当該連動による遅れ時間Δt[ms]を生じることになる。つまり、通信バスLIN1と通信バスLIN2とでは、各メッセージフレーム列の伝送にブロック同期がとれていないことになるが、ビットレート(周波数)は同一に設定されている。
そして、本実施形態の車両用通信システム10では、図2に示すように、スレーブAは、通信中継手段(信号の伝送交換手段)として機能し、通信バスLIN1に所定のメッセージフレーム、例えば、ヘッダHM及びレスポンスRM(マスタECU1についての情報あり)が到来すると、対応するバッファメモリBu(以下、バッファBuという。)へ、当該メッセージフレームに記録されたデータを一時保存する。
さらに、スレーブAは、通信バスLIN2に当該メッセージフレームに対応するメッセージフレームである、ヘッダHMが到来すると、内蔵するバッファBuからレスポンスRMを呼び出し、応答する。これにより、通信バスLIN2に、ヘッダHM及びレスポンスRM(マスタECU1についての情報あり)からなるメッセージフレームに記録されたデータが転送され、当該メッセージフレームは、同通信バスLIN2に接続されたスレーブBやスレーブCで適宜に使用される。
他方、図2に示すように、スレーブAは、通信中継手段(信号の伝送交換手段)として機能し、通信バスLIN2に所定のメッセージフレーム、例えば、ヘッダHB及びレスポンスRB(スレーブBについての情報あり)が到来すると、対応するバッファBuへ、当該メッセージフレームに記録されたデータを一時保存する。
さらに、スレーブAは、通信バスLIN1に当該メッセージフレームに対応するメッセージフレームである、ヘッダHBが到来すると、内蔵するバッファBuから当該メッセージフレームに対応するレスポンスRBを呼び出し、応答する。これにより、通信バスLIN1に、ヘッダHB及びレスポンスRB(スレーブBについての情報あり)からなるメッセージフレームに記録されたデータが転送され、当該メッセージフレームは、マスタECU1やスレーブDで適宜に使用される。
本実施形態では、このようにして、マスタECU1及び各スレーブA〜Dの相互間で多重通信が行われ、車両のスマート照合系及びボデー系の制御が行われている。つまり、本実施形態の車両用通信システム10では、背景技術で説明した車両用通信システム100(図7、8参照)と、マスタECU1を基準とした見かけ上、全く同様な多重通信が行われていることになる。
したがって、本実施形態の車両用通信システム10によれば、図3及び図4に示すように、断線やグランドショート等により電圧レベルがローレベル又はハイレベルに固定されることで通信バスLIN1が通信不能となっても、サブ通信系統IIにおける通信バスLIN2、スレーブA〜Cはそのまま動作して多重通信が行われるので、車両のスマート照合系の制御は維持され、車両のエンジンの始動、及び、車両の操舵機能はそのまま確保される。つまり、通信バスLIN1が通信不能となっても、車両の始動・走行は可能となる。
なお、本実施形態の車両用通信システム10によれば、図5及び図6に示すように、スレーブDが故障し、動作不能となると、通信バスLIN1にヘッダHD及びレスポンスRD(スレーブDについての情報なし)からなるメッセージフレームが伝送される。すると、スレーブA内蔵のマイコンにおいて、図6に示すタイミングでスレーブ応答エラーが発生するものの、当該スレーブAを中継して、通信バスLIN2においては、スレーブDについての情報がレスポンスRDに含まれないメッセージフレームが伝送されるだけであり、車両のスマート照合系には何ら悪影響は生じない。
本実施形態によれば、以下のような作用・効果を得ることができる。
(1)メイン通信系統Iにおいて、通信バスLIN1に通信障害が起こり、同通信バスLIN1による多重通信が不能になった場合でも、通信障害の無い正常時に通信中継手段として機能したスレーブAを、同サブ通信系統IIに属するノード(スレーブA,B,C)を管理するマスタノードとすることで、サブ通信系統IIにおいては多重通信が確保される。しかも、当該マスタノードは、通信障害の無い正常時でもサブ通信系統IIに属するノード(スレーブA,B,C)を管理しているので、例えば、メイン通信系統Iにおける通信障害を検知し、該通信障害発生時にサブ通信系統IIに切り換えるための異常検知装置等を別途設ける必要もないので、多重通信システムを安価に構成することができる。
(2)サブ通信系統IIには、スマート照合系のECUがノードとして属するので、サブ通信系統II以外のメイン通信系統Iにおいて通信障害が生じた場合でも、スマート照合系の制御機能を確保することができる。
(3)サブ通信系統IIには、車両のエンジンを制御するECUがスレーブAとして属するので、サブ通信系統II以外のメイン通信系統Iにおいて通信障害が生じた場合でも、エンジン制御の機能を確保することができる。
(4)一対の通信バスLIN1,LIN2間で交換されるメッセージフレームに記録されたデータが該一対の通信バスLIN1,LIN2を中継する通信中継手段としてのスレーブAに設けたバッファBuに一時的に保存されるので、該一対の通信バスLIN1,LIN2間でメッセージフレーム列のブロック同期が異なる場合でも、各通信バスLIN1,LIN2において、メッセージフレーム列の転送が確保されるようになる。
尚、上記実施形態は以下のように変形してもよい。
・上記実施形態では、管理レベルの高いサブ通信系統IIには、スマート照合系のECU、即ち、車両の電源を制御するECUであるスレーブA、車両のエンジンを制御するECUであるスレーブB、車両のステアリングロック装置を制御するECUであるスレーブDがスレーブノードやマスタノードとして属するようにした。しかしこれに限られず、該サブ通信系統IIには、さらに同じくスマート照合系のECUである、携帯機の電池切れ等の非常時に識別コードの認証成立を条件として車両のエンジンの始動許可を行なうイモビECUや、車両姿勢制御ECU等がスレーブノードやマスタノードとして属するようにすることも可能である。
・上記実施形態では、管理レベルの高いサブ通信系統IIには、スマート照合系のECUのみがノードとして属し、エアコン、ドア、エアバッグ等を制御するボデー系のECUは属さないようにした。しかしこれに限られず、該サブ通信系統IIには、そのようなボデー系のECUが属するようにすることも勿論可能である。
・上記実施形態では、車両用通信システム10を、車両のユーザにより所持される携帯機と、双方向の通信を行い、識別コードの認証成立を経て車両のドア等を施解錠させる無線通信システムを有する車両に適用した。しかしこれに限られず、同車両用通信システム10は、ユーザにより所持される携帯機と、単方向の通信を行い、識別コードの認証成立を経て車両のドア等を施解錠させる所謂RKE(リモートキーレスエントリ)システムを採用した車両に適用することも勿論可能である。
・上記実施形態では、サブ通信系統IIでは、通信バスLIN1と通信バスLIN2との通信中継手段として機能するスレーブAがマスタノードとして機能するように構成したが、これに限られず、その他のノード、即ち、スレーブBやスレーブCがマスタノードとして機能するように構成することも可能である。
・上記実施形態では、マスタECU1及びスレーブAは、ヘッダHM及びレスポンスRM、ヘッダHA及びレスポンスRA、ヘッダHB及びレスポンスRB、ヘッダHC及びレスポンスRC、ヘッダHD及びレスポンスRDの順で各送信タイミングをスケジューリングするようにした。しかしこれに限られず、他の送信タイミング、例えば、ヘッダHM及びレスポンスRM、ヘッダHD及びレスポンスRD、ヘッダHA及びレスポンスRA、ヘッダHB及びレスポンスRB、ヘッダHC及びレスポンスRCの順でスケジューリングを適宜に変更することも可能である。
本実施形態の車両用通信システムの電気的構成を示すブロック図。 本実施形態の車両用通信システムによる多重通信を示すタイムチャート。 本実施形態の車両用通信システムの通信ラインLIN1に通信障害が生じた状態を示すブロック図。 本実施形態の車両用通信システムの通信ラインLIN1に通信障害が生じた場合における多重通信を示すタイムチャート。 本実施形態の車両用通信システムのスレーブDに通信障害が生じた状態を示すブロック図。 本実施形態の車両用通信システムのスレーブDに通信障害が生じた場合における多重通信を示すタイムチャート。 従来例の車両用通信システムの電気的構成を示すブロック図。 従来例の車両用通信システムによる多重通信を示すタイムチャート。
符号の説明
1…マスタECU、10…車両用通信システム、I…メイン通信系統、II…サブ通信系統、A…スレーブECU(通信中継手段)、B,C…スレーブECU、Bu…バッファ、LIN1,LIN2…通信バス。

Claims (5)

  1. 車両に設けられ、一又は複数のスレーブノードと、マスタノードとをノードとして各々が有する複数の通信系統により構成される車両用通信システムにおいて、
    前記複数の通信系統には、メイン通信系統と、該メイン通信系統に属するとともに、管理レベルが高く設定されたサブ通信系統と、が含まれ、
    前記メイン通信系統にのみ属するノードが、前記サブ通信系統においてマスタノードとして機能するノードを通信中継手段として当該サブ通信系統に多重通信可能に接続されていることを特徴とする車両用通信システム。
  2. 請求項1に記載の車両用通信システムにおいて、
    前記サブ通信系統には、スマート照合系のECUがノードとして属する車両用通信システム。
  3. 請求項2に記載の車両用通信システムにおいて、
    前記スマート照合系のECUには、車両のエンジンを制御するECUが含まれる車両用通信システム。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の車両用通信システムにおいて、
    前記通信中継手段は、同通信中継手段が接続する一対の通信バス間で交換されるメッセージフレームに記録されたデータを一時保存するバッファメモリを具備している車両用通信システム。
  5. 車両に設けられ、一又は複数のスレーブノードと、マスタノードとをノードとして各々が有する複数の通信系統により構成される車両用通信システムにおいて、
    前記複数の通信系統には、メイン通信系統と、該メイン通信系統に属するとともに、管理レベルが高く設定されたサブ通信系統と、が含まれ、
    前記メイン通信系統にのみ属するノードが、前記サブ通信系統に属する一のノードを通信中継手段として当該サブ通信系統に多重通信可能に接続されていることを特徴とする車両用通信システム。
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