JP2010147391A - 第4級アンモニウム塩電解質を用いた電解液および電気化学素子 - Google Patents
第4級アンモニウム塩電解質を用いた電解液および電気化学素子 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010147391A JP2010147391A JP2008325429A JP2008325429A JP2010147391A JP 2010147391 A JP2010147391 A JP 2010147391A JP 2008325429 A JP2008325429 A JP 2008325429A JP 2008325429 A JP2008325429 A JP 2008325429A JP 2010147391 A JP2010147391 A JP 2010147391A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electrolytic solution
- parts
- sulfolane
- electrolyte
- group
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
- Y02E10/542—Dye sensitized solar cells
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/13—Energy storage using capacitors
Landscapes
- Hybrid Cells (AREA)
- Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
- Photovoltaic Devices (AREA)
- Secondary Cells (AREA)
Abstract
【解決手段】ある特定の化学式(1)で表される化合物(A)を含有してなる電解質(B)と、非水混合溶媒(H)を含有してなる電解液であって、非水混合溶媒(H)が、スルホラン、3−メチルスルホラン及び2,4−ジメチルスルホランからなる群より選ばれる少なくとも1種のスルホラン誘導体(S)と、ある特定の化学式(2)で表されるベンゼン誘導体(G)を含有してなることを特徴とする電気化学素子用電解液。
【選択図】なし
Description
従来、キャパシタの電解質にはテトラエチルアンモニウムのBF4塩、トリエチルメチルアンモニウムのBF4塩、または1−エチル−3−メチルイミダゾリウムのBF4塩等が電解質として用いられている。特に過酷な条件下で、しかも大電流で使用されるハイブリッド電気自動車等の新しい用途分野では、低温でも安定に使用可能な、長期安定性に優れた電気化学素子が要望されており、このためそれを構成する部材である電解液にも、低温環境下で使用可能であり、かつ高耐電圧(電位窓が広い)である電解液の開発が急務となっている。
こうした状況の中、スルホランなどの耐分解性の高い溶媒を使用することで、耐電圧の高い電解液が開発されてきている(例えば、特許文献1、2)。
すなわち、本発明の目的は、高い耐電圧性を維持したまま、低温環境下でも安定に使用可能な、長期安定性に優れた電気化学素子を提供することである。
;及び該電解液を用いる電気化学素子である。
電解質(B)について説明する。
電解質(B)は一般式(1)で表される化合物(A)を含有してなる。
一般式(1)において、m及びnは3〜7であり、同じであっても異なってもよい。好ましくは3〜6であり、より好ましくは4〜5である。
m、nが2以下であると電解質(B)の化学的安定性が下がり、電解液の耐久性が低下する。
m、nが8以上であると電解質(B)の分子量が大きくなるため、電解液の電導度が低下する。また、電解液の溶媒への溶解性が下がり、低温で析出するなど低温性能が低下する。
化合物(A)のスピロ四級アンモニウムカチオンの好ましい具体例としては、スピロ−(1,1’)−ビアデチジニウムイオン、アザシクロプロパン−1−スピロ−1’−アザシクロブチルイオン、アザシクロプロパン−1−スピロ−1’−アザシクロペンチルイオン、アザシクロプロパン−1−スピロ−1’−アザシクロヘキシルイオン、アザシクロプロパン−1−スピロ−1’−アザシクロオクチルイオン、スピロ−(1,1’)−ビピロリジニウムイオン、ピペリジン−1−スピロ−1’−ピロジニウムイオン、アザシクロブタン−1−スピロ−1’−アザシクロヘキシルイオン、アザシクロブタン−1−スピロ−1’−アザシクロヘプチルイオン、アザシクロブチル−1−スピロ−1’−アザシクロオクチルイオン、スピロ−(1,1’)−ビピペリジニウムイオン、アザシクロペンタン−1−スピロ−1’−アザシクロヘキシルイオン、アザシクロペンタン−1−スピロ−1’−アザシクロヘプチルイオン、アザシクロペンタン−1−スピロ−1’−アザシクロオクチルイオン、スピロ−(1,1’)−ビヘキサメチレニウムイオン、アザシクロヘキサン−1−スピロ−1’−アザシクロヘプチルイオン、アザシクロヘキサン−1−スピロ−1’−アザシクロオクチルイオン、スピロ−(1,1’)−ビヘプタメチレンイミニウムイオン、が挙げられる。これらのうち、電気化学安定性の観点からスピロ−(1,1’)−ビピロリジニウムイオン、アザシクロブタン−1−スピロ−1’−アザシクロペンチルイオン、スピロ−(1,1’)−ビピペリジニウムイオンが好ましい。
N(RfSO3)2 −、C(RfSO3)3 −、RfSO3 −又はRfCO2 −で表されるアニオンに含まれるRfは、炭素数1〜12のフルオロアルキル基を表し、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル及びノナフルオロブチルなどが挙げられる。これらのうち、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル及びヘプタフルオロプロピルが好ましく、さらに好ましくはトリフルオロメチル及びペンタフルオロエチル、特に好ましくはトリフルオロメチルである。
対アニオンは、HOMOエネルギーが小さいほうが好ましいが、−0.60a.u.(以下、a.u.を省略して記載することがある。) を下回る化合物は知られておらず、実質的に、PF6−(HOMOエネルギー=−0.39)、BF4 −(HOMOエネルギー=−0.35)、CF3SO3 −(HOMOエネルギー=−0.27)が好ましい。逆に、HOMOエネルギーが−0.20a.u.より大きい(マイナスの数値が小さい)対アニオン、例えば、蟻酸、酢酸、安息香酸(HOMOエネルギー=−0.18)、フタル酸、コハク酸(HOMOエネルギー=−0.18)などのカルボン酸アニオン、I−(HOMOエネルギー=−0.16)、Cl−(HOMOエネルギー=−0.12)、F−(HOMOエネルギー=−0.08)などの無機アニオンでは、電解質の電気化学的安定性が低いため、電解液として用いた場合、耐電圧が低く、長期信頼性に劣り、電気化学素子として有用ではない。
これらのなかで、特に好ましいものは、電気化学的安定性の観点から、スピロ−(1,1’)−ビピロリジニウムイオンのBF4塩、ピペリジン−1−スピロ−1’−ピロリジニウムのBF4塩、スピロ−(1、1’)−ビピペリジニウムのBF4塩である。
電解質(B)は化合物(A)の他に、化合物(A)と異なる他の有機塩化合物(D)等を含有していてもよい。他の有機塩化合物(D)としては、アルキルアンモニウム塩、アミジニウム塩(イミダゾリウム塩等)等である。具体的には、例えば、アルキルアンモニウムのBF4塩及びPF6塩、イミダゾリウムのBF4塩及びPF6塩等である。例えばテトラエチルアンモニウムBF4塩、トリエチルメチルアンモニウムBF4塩、1,2,3−トリメチルイミダゾリウムBF4塩及び1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムBF4塩、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリウムBF4塩等が挙げられる。他の有機塩化合物(D)の量は、化合物(A)の重量に対して好ましくは0〜50重量%、より好ましくは5〜25重量%である。
スルホラン誘導体(S)は、スルホラン単独、スルホランと3−メチルスルホランとの混合溶媒、又はスルホランと2,4−ジメチルスルホランとの混合溶媒が好ましい。
スルホラン誘導体(S)は電解液用の溶媒としては、高粘度であることから電導度が小さく、電気化学素子を作成した場合、内部抵抗が高いという問題があったが、ベンゼン誘導体(G)を使用することで、電解液の粘度を下げられ、結果として電解液の電導度が向上し、電気化学素子の内部抵抗を下げることができる。従来の4級アンモニウム系の電解質は、非水混合溶媒(H)へは不溶、または低温で析出するといった課題があったが、化合物(A)は、非水混合溶媒(H)への溶解性が高いため、低温においても電解質の析出が起こりにくく、広い温度範囲で安定に性能を発揮することができる。ベンゼン誘導体は一般に粘度が低いため、電解液の高電導度化が可能であり、また活性炭電極との親和性も高いため、活性炭内孔への浸透性も高い。ベンゼン誘導体を溶媒として使用した電気化学キャパシタは、電解液の電導度から予測される以上に、内部抵抗が小さくなる傾向がある。
R1は、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、あるいは炭素数1〜7である有機基(g)である。
有機基(g)の炭素数が8以上であればベンゼン誘導体(G)が室温において固体となるため、電解液溶媒に適さない。
R2及びR3は水素原子、ハロゲン原子、あるいは炭素数1〜7である有機基(g)である。R1、R2及びR3は同じでも異なっていてもよい。有機基(g)の炭素数が8以上であればベンゼン誘導体(G)が室温において固体となるため、電解液溶媒に適さない。
エステル結合を有するアルキル基の例としては−C(=O)OCH3、
−C(=O)OC2H5、−CH2OC(=O)CH3、−CH2C(=O)OCH3
等が挙げられる。
エーテル結合を有するアルキル基の例としてはメトキシ基、エトキシ基、メトキシメチル基等が挙げられる。
炭酸エステル結合を有するアルキル基の例としては−OC(=O)OCH3、
−OC(=O)OCH2CH3、−CH2−OC(=O)OCH3などが挙げられる。
スルホニル結合を有するアルキル基の例としては、
−S(=O)2−CH3、−S(=O)2−CH2CH3等が挙げられる。
ニトリル基を有するアルキル基の例としては、−CH2−CNなどが挙げられる。
オルガノシリル基の例としては−CH2−Si(CH3)3、−Si(CH3)3などが挙げられる。
ベンゼン誘導体(G)の具体例としては以下のものが挙げられる。
トルエン、キシレン、クロロベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン、1,3−ジクロロベンゼン、1,4−ジクロロベンゼン、1,2,3−トリクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼン、1,3,5−トリクロロベンゼン、2−クロロトルエン、3−クロロトルエン、4−クロロトルエン、2,3−ジクロロトルエン、2,4−ジクロロトルエン、フルオロベンゼン、1,2−ジフルオロベンゼン、1,3−ジフルオロベンゼン、1,4−ジフルオロベンゼン、1−クロロ−2−フルオロベンゼン、1−クロロ−2−フルオロベンゼン、ブロモベンゼン、ベンゾトリフルオリド、2−メチルベンゾトリフルオリド、4−クロロベンゾトリフルオリド、ベンゾニトリル、フタロニトリル、2−フルオロベンゾニトリル、4−シアノベンゾトリフルオリド、フェニルアセトニトリル、塩化ベンジル、臭化ベンジル、α−クロロ−o−キシレン、フタル酸ジアルキルエステル(例えば、フタル酸ジメチル、フタル酸エチルメチル、フタル酸ジエチル等)、o−トルイル酸メチル、m−トルイル酸メチル、p−トルイル酸メチル、イソフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジメチル、メトキシベンゼン、メトキシメチルベンゼン、メチルフェニルカーボネート、メチルフェニルスルホン、トリメチルフェニルシランなど。
ベンゼン誘導体(G)は25℃以上で液体であることが好ましい。
また、ベンゼン誘導体(G)の20℃における粘度(ブルックフィールド粘度計で測定される粘度。例えば、東機産業製(株)TV−22型粘度形により測定することが出来る。)は好ましくは0.1mPa・s〜6mPa・s、さらに好ましくは0.2mPa・s〜2mPa・sである。
上記のうちでトルエン、クロロベンゼン、ベンゾトリフルオリド、ベンゾニトリルが好ましい。
溶媒(J)の具体例としては以下のものが挙げられる。
・エーテル類:鎖状エーテル[炭素数2〜6(ジエチルエーテル、メチルイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなど);炭素数7〜12(ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテルなど)]、環状エーテル[炭素数2〜4(テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサンなど);炭素数5〜18(4−ブチルジオキソラン、クラウンエーテルなど)]。
・アミド類:N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルプロピオンアミド、ヘキサメチルホスホリルアミド、N−メチルピロリドンなど。
・炭酸エステル類:エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネートなど。
・スルホキシド類:ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、ジエチルスルホンなど。
・ニトロ化合物:ニトロメタン、ニトロエタンなど。
・複素環式溶媒:N−メチル−2−オキサゾリジノン、3,5−ジメチル−2−オキサゾリジノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルピロリジノンなど。
・ケトン類:アセトン、2,5−ヘキサンジオン、シクロヘキサノンなど。
・リン酸エステル類:トリメチルリン酸、トリエチルリン酸、トリプロピルリン酸など。
が挙げられる。
(1)スルホランとトルエンの混合溶媒。
重量比は、スルホラン:トルエンが20:80〜80:20、好ましくは30:70〜70:30のもの。
(2)スルホランとクロロベンゼンの混合溶媒。
重量比は、スルホラン:クロロベンゼンが20:80〜80:20、好ましくは30:70〜70:30のもの。
(3)スルホランとベンゾトリフルオリドの混合溶媒。
重量比は、スルホラン:ベンゾトリフルオリドが20:80〜80:20、好ましくは30:70〜70:30のもの。(4)スルホランとベンゾニトリルの混合溶媒
重量比は、スルホラン:ベンゾニトリルが20:80〜80:20、好ましくは30:70〜70:30のもの。
電解液中の含水量はカールフィッシャー法(JIS K0113−1997、電量滴定方法)で測定することができる。
電解液中の水分を上記の範囲にする方法としては、あらかじめ十分に乾燥した電解質(B)と、あらかじめ十分に脱水した非水溶媒とを使用する方法等が挙げられる。
乾燥方法としては、減圧下加熱乾燥(例えば20Torr減圧下、150℃で加熱)して、含有されている微量の水を蒸発させて除去する方法、再結晶等が挙げられる。
脱水方法としては、減圧下加熱脱水(例えば100Torrで加熱)して、含有されている微量の水を蒸発させて除去する方法、モレキュラーシーブ(ナカライテスク製、3A 1/16等)、活性アルミナ粉末などの脱水剤を使用する方法等が挙げられる。
また、これらの他に、電解液を減圧下加熱脱水(例えば100Torr減圧下、100℃で加熱)して、含有されている微量の水を蒸発させて除去する方法、モレキュラーシーブ、活性アルミナ粉末などの除水剤を使用する方法等が挙げられる。これらの方法は、それぞれ単独で行ってもよいし、組み合わせて行ってもよい。これらのうち、再結晶で電解質(B)を高純度化した後に、さらに(B)を減圧下加熱乾燥する方法、非水混合溶媒(H)又は電解液にモレキュラーシーブを加える方法が好ましい。
次に本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下、特に記載のないかぎり、「部」は「重量部」を意味する。
以下の実施例において、1H−NMR、19F−NMR及び13C−NMRの測定は、下記の方法で行った。
1H−NMRの測定条件 機器:AVANCE300(日本ブルカー株式会社製)、溶媒:重水素化ジメチルスルホキシド、周波数:300MHz。
19F−NMRの測定条件 機器:AL−300(日本電子製)、溶媒:重水素化ジメチルスルホキシド、周波数:300MHz
13C−NMRの測定条件 機器:AL−300(日本電子製)、溶媒:重水素化ジメチルスルホキシド、周波数:300MHz
本発明の電解液をHPLCに用いる移動相で500倍希釈し、この溶液を0.20μmの親水性フィルター(ADVANTEC社:DISMIC−13JP, PTFE non−sterile)で濾過し、濾液を測定用サンプルとした。
電解質(B−1)の製造
ピロリジン100部、炭酸カリウム97部をテフロン(登録商標)コーティングしたオートクレーブに仕込み、1,4−ジクロロブタン179部を加え、90℃で8時間反応を行った。この反応溶液に42重量%のホウフッ化水素酸水溶液294部を25℃で約30分かけて徐々に滴下した。滴下が終了して、泡の発生がおさまった後、20Torr、100℃で、溶媒を全量留去して、固体195部が得られた。この固体にエタノール50部、2−プロパノール1950部を加えて、80度に昇温して1時間攪拌し、室温に冷却する晶析操作を3回行い、テトラフルオロホウ酸スピロ−(1,1’)−ビピロリジニウムの化合物(A−1)(白色固体)46部を得た。化合物(A−1)を1H−NMR、19F−NMR、13C−NMR及びHPLC分析した結果、99.99mol%であった。HPLC分析の測定条件は上記に記載したとおりである。
化合物(A−1)を電解質(B−1)とした。
以下の合成例についても同じである。
製造例1のホウフッ化水素酸水溶液を60重量%のヘキサフルオロリン酸水溶液342部に換えた以外は同様で、固体245部が得られた。この固体に対して製造例1と同様の晶析操作を3回行い、ヘキサフルオロリン酸スピロ−(1,1’)−ビピロリジニウム、の化合物(A−2)(白色固体)48部を得た。化合物(A−2)を1H−NMR、19F−NMR、13C−NMR及びHPLC分析した結果、99.99mol%であった。HPLC分析の測定条件は上記に記載したとおりである。化合物(A−2)を電解質(B−2)とした。
ピロリジン100部、炭酸カリウム97部をテフロンコーティングしたオートクレーブに仕込み、1,5−ジクロロペンタン198部を加え、90℃で8時間反応を行った。この反応溶液に42重量%のホウフッ化水素酸水溶液294部を25℃で約30分かけて徐々に滴下した。滴下が終了して、泡の発生がおさまった後、20Torr、100℃で、溶媒を全量留去して、固体200部が得られた。この固体に対して製造例1と同様の晶析操作を3回行い、テトラフルオロホウ酸ピペリジン−1−スピロ−1’−ピロジニウムの化合物(A−3)(白色固体)155部を得た。化合物(A−3)を1H−NMR、19F−NMR、13C−NMR及びHPLC分析した結果、99.99mol%であった。HPLC分析の測定条件は上記に記載したとおりである。化合物(A−3)を電解質(B−3)とした。
製造例3のホウフッ化水素酸水溶液を60重量%のヘキサフルオロリン酸水溶液342部に換えた以外は同様で、固体260部が得られた。この固体に対して製造例1と同様の晶析操作を3回行い、ヘキサフルオロリン酸ピペリジン−1−スピロ−1’−ピロジニウムの化合物(A−4)(白色固体)185部を得た。化合物(A−4)を1H−NMR、19F−NMR、13C−NMR及びHPLC分析した結果、99.99mol%であった。HPLC分析の測定条件は上記に記載したとおりである。化合物(A−4)を電解質(B−4)とした。
以下で使用する電解液用溶媒はすべて、以下の脱水処理をしてから使用した。
使用する溶媒100部に対してそれぞれモレキュラーシーブ3部を加えて25℃で60時間放置して乾燥を行った後、モレキュラーシーブを濾別し、脱水溶媒を得た。
脱水したスルホラン50部と、脱水したクロロベンゼン50部と、電解質(B−1)18部を25℃にて均一に混合溶解させて、電解液を得た。電解液の水分は32ppmであった。
脱水したスルホラン50部と、脱水したクロロベンゼン50部と、電解質(B−2)23部を25℃にて均一に混合溶解させて、電解液を得た。電解液の水分は32ppmであった。
脱水したスルホラン50部と、脱水したクロロベンゼン50部と、電解質(B−3)19部を均一混合し電解液を得た。電解液の水分は20ppmであった。
脱水したスルホラン50部と、脱水したクロロベンゼン50部と、電解質(B−4)24部を均一混合し電解液を得た。電解液の水分は29ppmであった。
脱水したスルホラン60部とベンゾトリフルオリド40部と、電解質(B−1)18部を均一混合し電解液を得た。電解液の水分は21ppmであった。
脱水したスルホラン40部とベンゾトリフルオリド60部と、電解質(B−2)23部を均一混合し電解液を得た。電解液の水分は21ppmであった。
脱水したスルホラン60部と4−クロロベンゾトリフルオリド40部と、電解質(B−1)18部を均一混合し電解液を得た。電解液の水分は20ppmであった。
脱水したスルホラン80部とトルエン20部と、電解質(B−2)23部を均一混合し電解液を得た。電解液の水分は19ppmであった。
脱水したスルホラン20部と安息香酸メチル80部と、電解質(B−1)20部を均一混合し電解液を得た。電解液の水分は43ppmであった。
脱水したスルホラン50部とベンゾニトリル50部と、電解質(B−1)20部を均一混合し電解液を得た。電解液の水分は43ppmであった。
脱水したスルホラン50部とベンジルメチルエーテル50部と、電解質(B−1)20部を均一混合し電解液を得た。電解液の水分は28ppmであった。
脱水したスルホラン30部と3−メチルスルホラン10部、クロロベンゼン60部と、電解質(B−1)18部を均一混合し電解液を得た。電解液の水分は19ppmであった。
脱水したスルホラン40部と2,4−ジメチルスルホラン20部、ベンゾトリフルオリド40部と、電解質(B−2)23部を均一混合し電解液を得た。電解液の水分は19ppmであった。
脱水したスルホラン50部とクロロベンゼン50部と、電解質としてテトラエチルアンモニウムBF4(東京化成工業社製)(B−5’)20部を均一混合し電解液を得た。電解液の水分は21ppmであった。
脱水したスルホラン50部とクロロベンゼン50部と、電解質としてトリエチルメチルアンモニウムBF4(東京化成工業社製)(B−6’)17部を均一混合し電解液を得た。電解液の水分は21ppmであった。
脱水したプロピレンカーボネート100部と、電解質(B−1)18部を25℃にて均一に混合溶解させて、電解液を得た。電解液の水分は22ppmであった。
脱水したプロピレンカーボネート100部と、電解質(B−2)23部を25℃にて均一に混合溶解させて、電解液を得た。電解液の水分は22ppmであった。
脱水したスルホラン40部とプロピレンカーボネート60部と、電解質(B−1)18部を均一混合し電解液を得た。電解液の水分は24ppmであった。
脱水したスルホラン100部と、電解質(B−1)18部を均一混合し電解液を得た。電解液の水分は21ppmであった。
よって本発明の電解液を使用した電気化学キャパシタは、耐久性が高く高信頼性の電気化学素子を構成できること、さらに低温においても安定に使用可能な電気化学素子を構成できることが明らかである。
Claims (7)
- 一般式(1)で表される化合物(A)を含有してなる電解質(B)と、非水混合溶媒(H)を含有してなる電解液であって、非水混合溶媒(H)が、スルホラン、3−メチルスルホラン及び2,4−ジメチルスルホランからなる群より選ばれる少なくとも1種のスルホラン誘導体(S)と、一般式(2)で表される分子量が400以下であるベンゼン誘導体(G)を含有してなることを特徴とする電気化学素子用電解液。
- ベンゼン誘導体(G)の有機基(g)が、ニトリル基、パーフルオロアルキル基、オルガノシリル基、又はエステル結合、エーテル結合、炭酸エステル結合、スルホニル結合、ニトリル基を有していてもよいアルキル基である請求項1に記載の電解液。
- スルホラン誘導体(S)とベンゼン誘導体(G)の合計重量に対して、スルホラン誘導体(S)の重量が20〜80重量%、ベンゼン誘導体(G)の重量が80〜20重量%である請求項1又は2に記載の電解液。
- 一般式(1)において、対イオンX−が、BF4 −、PF6 −、AsF6 −、SbF6 −、N(RfSO3)2 −、C(RfSO3)3 −およびRfSO3 −(Rfは炭素数1〜12のフルオロアルキル基)からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1〜3のいずれか1項に記載の電解液。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の電解液を用いることを特徴とする電気化学素子。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の電解液を用いることを特徴とする電気化学キャパシタ。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の電解液を用いることを特徴とする電気二重層キャパシタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008325429A JP5275011B2 (ja) | 2008-12-22 | 2008-12-22 | 第4級アンモニウム塩電解質を用いた電解液および電気化学素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008325429A JP5275011B2 (ja) | 2008-12-22 | 2008-12-22 | 第4級アンモニウム塩電解質を用いた電解液および電気化学素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010147391A true JP2010147391A (ja) | 2010-07-01 |
JP5275011B2 JP5275011B2 (ja) | 2013-08-28 |
Family
ID=42567474
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008325429A Expired - Fee Related JP5275011B2 (ja) | 2008-12-22 | 2008-12-22 | 第4級アンモニウム塩電解質を用いた電解液および電気化学素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5275011B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104387386A (zh) * | 2014-10-29 | 2015-03-04 | 江苏国泰超威新材料有限公司 | 一种对称螺环季铵盐电解质的制备方法 |
JP2016526803A (ja) * | 2013-07-12 | 2016-09-05 | イオクサス, インコーポレイテッド | 電気化学デバイスのための安定性強化添加剤 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006156728A (ja) * | 2004-11-30 | 2006-06-15 | Sanyo Chem Ind Ltd | 電気化学キャパシタ用電解液及び電気化学キャパシタ |
JP2008277503A (ja) * | 2007-04-27 | 2008-11-13 | Japan Carlit Co Ltd:The | 電気二重層キャパシタ用電解液及び電気二重層キャパシタ |
-
2008
- 2008-12-22 JP JP2008325429A patent/JP5275011B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006156728A (ja) * | 2004-11-30 | 2006-06-15 | Sanyo Chem Ind Ltd | 電気化学キャパシタ用電解液及び電気化学キャパシタ |
JP2008277503A (ja) * | 2007-04-27 | 2008-11-13 | Japan Carlit Co Ltd:The | 電気二重層キャパシタ用電解液及び電気二重層キャパシタ |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016526803A (ja) * | 2013-07-12 | 2016-09-05 | イオクサス, インコーポレイテッド | 電気化学デバイスのための安定性強化添加剤 |
JP2019179931A (ja) * | 2013-07-12 | 2019-10-17 | イオクサス, インコーポレイテッド | 電気化学デバイスのための安定性強化添加剤 |
EP3588523A1 (en) * | 2013-07-12 | 2020-01-01 | Ioxus, Inc. | Stability enhancing additive for electrochemical devices |
CN104387386A (zh) * | 2014-10-29 | 2015-03-04 | 江苏国泰超威新材料有限公司 | 一种对称螺环季铵盐电解质的制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5275011B2 (ja) | 2013-08-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR20070119715A (ko) | 전해액 | |
JP4913864B2 (ja) | 電解質、これを用いた電解液及び電気化学素子 | |
JPWO2007037337A1 (ja) | 電気化学素子用電解液及びこれを用いた電気化学素子 | |
JP2006236829A (ja) | イオン液体、蓄電デバイス用非水電解液および蓄電デバイス | |
JP2012074528A (ja) | 電気二重層キャパシタ用電解液およびこれを用いた電気二重層キャパシタ | |
JP4929766B2 (ja) | 電解液 | |
JP2010272610A (ja) | イミダゾリウム塩電解質を用いた電解液および電気化学素子 | |
JP2010258333A (ja) | 第4級アンモニウム塩電解質を用いた電解液および電気化学素子 | |
JP5275011B2 (ja) | 第4級アンモニウム塩電解質を用いた電解液および電気化学素子 | |
JP5116655B2 (ja) | 第4級アンモニウム塩電解質を用いた電解液および電気化学素子 | |
KR102104687B1 (ko) | 커패시터용 전해액, 전기 이중층 커패시터 및 리튬 이온 커패시터 | |
JP5116654B2 (ja) | 第4級アンモニウム塩電解質を用いた電解液および電気化学素子 | |
WO2021241333A1 (ja) | 電気化学デバイス用電解液および電気化学デバイス | |
JP2008016560A (ja) | 電気二重層キャパシタ | |
JP5101260B2 (ja) | 第4級アンモニウム塩電解質を用いた電解液および電気化学素子 | |
JPWO2018021577A1 (ja) | 電気化学デバイス用電解質、電解液ならびに電気化学デバイス | |
JP2011192963A (ja) | 電気二重層キャパシタ用電解液およびこれを用いた電気二重層キャパシタ | |
JP2003173936A (ja) | 電気化学キャパシタ用電解液およびそれを用いた電気化学キャパシタ | |
JP2012109539A (ja) | 電気二重層キャパシタ用電解液およびこれを用いた電気二重層キャパシタ | |
JP2009152405A (ja) | 電気化学キャパシタ用電解液及びこれを用いた電気化学キャパシタ | |
JP4997151B2 (ja) | 電気化学素子用電解液及びこれを用いた電気化学素子 | |
JP2009283643A (ja) | 電解質、これを用いた電解液および電気化学素子 | |
JP2008277464A (ja) | 第4級アンモニウム塩電解質とそれを用いた電解液および電気化学素子 | |
JPH0325912A (ja) | 電解コンデンサ用電解液 | |
JP2003173935A (ja) | 電気化学キャパシタ用電解液およびそれを用いた電気化学キャパシタ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20111011 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120628 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120710 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120828 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130507 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130515 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |