JP2010145674A - 映像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ - Google Patents

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JP2010145674A JP2008321858A JP2008321858A JP2010145674A JP 2010145674 A JP2010145674 A JP 2010145674A JP 2008321858 A JP2008321858 A JP 2008321858A JP 2008321858 A JP2008321858 A JP 2008321858A JP 2010145674 A JP2010145674 A JP 2010145674A
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哲也 野田
Yoshie Shimizu
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Abstract

【課題】映像の視認性を十分に向上させながら、外界を明るく観察する。
【解決手段】減光シャッタにより、光学瞳に入射する映像光と同じ波長域を含む特定波長域の外界光が減光される。これにより、光学瞳に入射する映像光と同系色の光成分が外界光から減光されるので、観察される外界は表示映像とは異なる色に着色され、表示映像と外界とで色相差が生じる。したがって、外界光が減光されることによる輝度差に加え、上記の色相差により、表示映像の視認性を十分に向上させることができる。また、減光シャッタにより、可視光領域のうちの特定波長域のみ外界光が減光されるので、可視光領域全域の透過率を低下させる場合と比較して、減光シャッタおよび光路コンバイナを介して、観察者は外界を圧倒的に明るく観察することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、反射透過特性を有する光学素子を光路コンバイナとして用い、表示素子の表示像と外界とを同時に重ね合わせて観察可能な映像観察装置と、その映像表示装置を備えたヘッドマウントディスプレイ(以下、HMDとも称する)とに関するものである。
透明基材上に形成された反射透過特性を有する膜を用い、表示素子からの映像光を観察者の瞳の方向に反射すると同時に外界光を透過させ、映像(虚像)と外界とを重ね合わせて視認させる装置として、HUD(ヘッドアップディスプレイ)やHMDと呼ばれる装置がよく知られている。このような映像と外界とを同時に観察可能なシースルーの装置を使用すれば、前方の外界から視線をそらせることなく、表示される必要な情報を追加で観察することが可能であり、様々なシーンで非常に有用である。
しかしながら、シースルーの装置においては、外界が明るいときに表示映像を観察しにくいので、映像の視認性を向上させる何らかの工夫が必要となる。映像の視認性を向上させるためには、接眼光学系の外界側にシロクロの(カラーフィルタを持たない)液晶シャッタを設け、液晶で外界光の透過率を下げて映像の視認性を上げる手法が一般的である。例えば、特許文献1では、TN液晶あるいはSTN液晶を遮光シャッタとして用いた映像表示装置が提案されている。この映像表示装置では、可視光領域全域において透過率を一律に可変でき、可視光の波長領域全域にわたって透過率を一律に下げることによって、映像の視認性を向上させている。
一方、波長選択性・角度選択性のあるコンバイナを用いれば、高コントラストの映像が得られるという報告もある。例えば特許文献2では、コレステリック液晶をコンバイナに用いたシースルー型の映像表示装置が提案されている。コレステリック液晶は波長選択性・角度選択性があり、特定の入射角に対して限られた狭い帯域の光を反射する。したがって、コンバイナで反射する映像光と同一波長の外光は、コンバイナで外側に反射(減光)されるため、高コントラストな映像が得られるというものである。
特許3354008号公報 特許2564366号公報
ところが、特許文献1の構成では、映像の視認性を向上させるべく、可視光の波長領域全域にわたって透過率を一律に下げるため、シースルーで観察される外界が非常に暗くなる。
また、特許文献2のように、映像の視認性を向上させるべく、波長選択性・角度選択性のあるコンバイナを用いるだけでは、映像光が入射する光学瞳の大きさを考慮すると、映像光と同一波長の外光も光学瞳に入射し、映像光の視認性を向上させるには十分でない。以下、この点についてさらに説明する。
特許文献2の構成において、上記した「コンバイナで反射する映像光と同一波長の外光は、コンバイナで外側に反射されるため、高コントラストな映像が得られる」という理論は、光学瞳の大きさが1点のみ(すなわち光学瞳の大きさがほとんどゼロ)と仮定した場合にのみ成り立つ。実際には、光学瞳には大きさがあり、その瞳径に入射する全ての光を考慮しなければならない。
例えば図10に示すように、光学瞳Eの大きさを考慮すると、瞳中心に向かう外界光および瞳端に向かう外界光はともに、コンバイナ101に対してほぼ同一角度で入射する。これに対して、コンバイナ101は光学瞳Eに近接して配置されているため、瞳中心に入射する映像光と瞳端に入射する映像光とでは、コンバイナ101上での反射角が異なる。コンバイナ101は波長選択性・角度選択性を有しているので、反射角が異なると光学瞳Eに入射する映像光波長が異なる。すなわち、光学瞳Eには、外界光とはコンバイナ101上での反射角が異なる映像光も入射するため、光学瞳Eに入射する全ての映像光波長と同じ波長の外界光をコンバイナ101で遮光することができない(光学瞳Eに入射する映像光の波長帯域のほうが、光学瞳Eに入射する外界光の内コンバイナ101で遮光される外界光の波長帯域よりも広い)。したがって、コンバイナ101を用いるのみでは、映像光の視認性を向上させるには十分ではない。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、映像の視認性を十分に向上させながら、外界を明るく観察することができる映像表示装置と、その映像表示装置を備えたHMDとを提供することにある。
本発明の映像表示装置は、映像を表示する表示素子と、上記表示素子からの映像光を反射させて光学瞳に導くとともに、外界光を透過させて光学瞳に導く光路コンバイナとを備え、光学瞳の位置にて、表示映像とともに外界をシースルーで観察させる映像表示装置であって、上記光路コンバイナに対して光学瞳とは反対側に配置され、外界光の透過率を低下させる減光手段をさらに備え、上記減光手段は、可視光領域のうち、光学瞳に入射する映像光と同じ波長域を含む特定波長域の透過率を、特定波長域以外の波長域の透過率よりも低下させることを特徴としている。
本発明の映像表示装置において、上記減光手段における外界光の透過率が最大値と最小値との中間値となる波長幅をW1とし、光学瞳に入射する映像光の最大強度の半値波長幅をW2とすると、
2<W1≦100nm
であることが望ましい。
本発明の映像表示装置において、上記光路コンバイナは、体積位相型で反射型のホログラム光学素子であり、上記ホログラム光学素子の回折反射波長域は、上記特定波長域に含まれており、上記ホログラム光学素子の回折効率の半値波長幅をW3とすると、
3W3≦W1
であることが望ましい。
本発明の映像表示装置において、上記特定波長域は、赤、緑、青のいずれかの波長域であることが望ましい。
本発明の映像表示装置において、上記減光手段は、標準光源の一つであるC光源の光が入射したときに、透過光の彩度が(LCh表色系で)10以上となることが望ましい。
本発明の映像表示装置において、光学瞳に入射する外界光と、光学瞳に入射する映像光との、LCh表色系における色相角度差をΔhとすると、
45°≦Δh≦315°
であることが望ましい。
本発明の映像表示装置において、
135°≦Δh≦225°
であることがさらに望ましい。
本発明の映像表示装置において、上記減光手段における上記特定波長域の透過率が可変であることが望ましい。
本発明の映像表示装置において、上記減光手段は、ゲストホスト液晶を用いた液晶素子であってもよい。
本発明の映像表示装置において、上記減光手段は、カイラルネマティック液晶を用いた液晶素子であってもよい。
本発明の映像表示装置において、上記減光手段は、選択的に使用可能に複数設けられており、各減光手段の上記特定波長域は、互いに異なっている構成であってもよい。
本発明の映像表示装置は、上記表示素子からの映像光を内部で全反射させて導光する光学部材をさらに有しており、上記光路コンバイナは、体積位相型で反射型のホログラム光学素子であり、上記ホログラム光学素子は、上記光学部材内部を導光される上記表示素子からの映像光を回折反射させて光学瞳に導く構成であってもよい。
本発明の映像表示装置において、上記ホログラム光学素子は、軸非対称な正の光学パワーを有しており、上記表示素子からの映像光を光学瞳に導く接眼光学系の少なくとも一部を構成していてもよい。
本発明のHMDは、上述した本発明の映像表示装置と、上記映像表示装置を観察者の眼前で支持する支持手段とを備えていることを特徴としている。
本発明によれば、減光手段により、光学瞳に入射する映像光と同じ波長域を含む特定波長域の外界光が減光される(透過率が低下する)。これにより、光学瞳に入射する映像光と同系色の光成分が外界光から減光されるので、観察される外界(背景)は表示映像(虚像)とは異なる色に着色され、表示映像と外界とで色相差が生じる。したがって、外界光が減光されることによる輝度差に加え、上記の色相差により、表示映像の視認性を十分に向上させることができる。なお、減光手段としては、例えば、可視光領域のうちの特定波長域のみ透過率を低下させる液晶シャッタやカラーフィルタを用いることができる。
また、光学瞳に入射する映像光の波長域よりも、外界光の減光波長域である特定波長域のほうが(映像光の波長域を含んで)広いので、例えば、光学瞳が一定の大きさを持っており、かつ、光学瞳における映像光の入射位置ごとに映像光の主波長(強度が最も高い波長)が変動する場合でも、その映像光と同系色の光成分を外界光から減光することができる。したがって、一定の大きさを持つ光学瞳の面内でどの位置に観察者の瞳を位置させても、表示映像の視認性を十分に向上させることができる。
また、減光手段により、可視光領域のうちの特定波長域のみ外界光が減光されるので(可視光領域全体にわたって外界光が減光されないので)、従来の可視光領域全域の透過率を低下させる減光手段を使用した場合と比較して、減光手段および光路コンバイナを介して、観察者は外界を圧倒的に明るく観察することができる。
本発明の実施の一形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。まず、本発明の映像表示装置のポイントについて説明し、その後、これをHMDに適用した具体例について説明する。
(1.映像表示装置について)
図1は、本発明の映像表示装置1の構成を模式的に示す説明図である。この映像表示装置1は、表示素子2と、光路コンバイナ3と、減光シャッタ4とを有している。
表示素子2は、光源(図示せず)からの光を画像データに基づいて変調することにより映像を表示する光変調素子であり、例えば透過型の液晶表示素子で構成されている。表示素子2から出射される映像光は、本実施形態では単色光となっている。したがって、映像光を例えば緑(G)の色光とする場合は、G光を射出するLEDを光源として用いて表示素子2を照明する構成としてもよいし、Gのカラーフィルタを有する表示素子2を白色光で照明する構成としてもよい。
減光シャッタ4は、光路コンバイナ3に対して光学瞳Eとは反対側に配置され、外界光の透過率を低下させる減光手段であるが、その詳細については後述する。減光シャッタ4としては、後述する特定波長域(例えばGの映像光の波長域を含む)の光を吸収あるいは反射する部材を用いることができ、例えば、所定の色光を吸収するカラーフィルタ、後述するゲストホスト液晶やカイラルネマティック液晶を用いた液晶素子等、を採用することができる。
光路コンバイナ3は、表示素子2からの映像光を反射させて光学瞳Eに導くとともに、外界光を透過させて光学瞳Eに導く光学部材である。したがって、観察者は、光学瞳Eの位置にて、光路コンバイナ3を介して表示映像の虚像を観察できると同時に、減光シャッタ4および光路コンバイナ3を介して外界をシースルーで観察することができる。
光路コンバイナ3は、反射と透過の両方の機能を有していればよく、例えば、ハーフミラー、層状に干渉縞が記録された反射型ホログラム(HOE)、多層膜等で構成することができる。中でも、反射型HOEや多層膜等、任意の波長域の光のみを反射可能な波長選択性のあるコンバイナを用いることが望ましい。反射波長を映像光波長と一致させることで、映像光を明るく観察することができるとともに、反射波長以外の外界光を透過させることができるので、外界光も明るく観察することができる。
特に、体積位相型で反射型のHOEを用いることにより、反射波長域の狭い光路コンバイナ3を容易に作製することが可能である。体積位相型で反射型のHOEは、可干渉性の光による干渉露光により作製されるが、用いる材料の屈折率差(Δnd)や、作製条件(露光量、露光後処理(温度))等により、反射波長域を任意に制御することが可能である。このような用途に用いられるHOEを作製するためのホログラム感光材料としては、フォトポリマー、銀塩材料、重クロム酸ゼラチンなどが挙げられるが、中でもドライプロセスで製造できるフォトポリマーが望ましい。
(2.減光シャッタについて)
次に、減光シャッタ4の詳細について説明する。
<減光シャッタの波長特性について>
図2(a)は、減光シャッタ4の透過率の波長特性を示す説明図であり、図2(b)は、外界光の波長特性を示す説明図であり、図2(c)は、光学瞳Eに入射する映像光と外界光の波長特性を示す説明図である。なお、図2(b)(c)の縦軸の光強度は、最大強度で規格化している。
減光シャッタ4は、可視光領域のうち、光学瞳Eに入射する映像光と同じ波長域を含む特定波長域の外界光の透過率を、特定波長域以外の波長域の透過率よりも低下させる。例えば、光路コンバイナ3で反射して光学瞳Eに到達する映像光がGの単色光で、映像光のピーク波長(光強度がピークとなる波長)が520nmであり、映像光の半値幅が15nmであるとき、減光シャッタ4は、特定波長域として480〜560nmの帯域の外界光の透過率を、特定波長域以外の波長域の透過率よりも低下させる。なお、特定波長域の波長幅は、図2(a)における波長幅W1(nm)を指す。波長幅W1は、減光シャッタ4における外界光の透過率の最大値をa(%)とし、最小値をb(%)としたときに、透過率が最大値と最小値との中間値((a+b)/2)となるときの波長幅である。また、映像光の半値幅15nmは、図2(c)において、光学瞳Eに入射する映像光の最大強度の半値波長幅W2(nm)を指す。これにより、以下の作用効果を得ることができる。
例えば、NDフィルタやTN液晶、STN液晶等を外界光の減光シャッタとして用い、外界光の透過率を可視光の全波長領域にわたって一律に下げる構成では、外界光と映像光のとの「輝度差」により映像の視認性を向上させることができたとしても、外界光の透過率を可視光の全波長領域にわたって下げるために、外界が非常に暗く観察される。
これに対して、本発明のように、可視光領域のうち、ある特定の波長範囲(上記の例では480〜560nmの波長域)の外界光のみを減光シャッタ4で減光することにより、外界光の透過率を可視光の全波長領域にわたって下げる構成に比べて、外界が暗くなる程度を低減することができ、減光シャッタ4および光路コンバイナ3を介して、観察者は外界を圧倒的に明るく観察することができる。
また、減光シャッタ4が、映像光波長と同じ領域を含む特定波長域の外界光を減光することにより、外界光中における映像光と同系色の光成分の割合が減るので、観察される外界は映像とは異なる色(上記の例では紫色)に着色され、その色相差によっても映像の視認性が向上する。すなわち、本発明によれば、外界光と映像光との「輝度差」に加え、「色相差」を利用して、映像の視認性を十分に向上させることができる。なお、「色相差」の詳細については後述する。
また、光学瞳Eに入射する映像光の波長域よりも、外界光の減光波長域(特定波長域)のほうが、映像光の波長域を含んで波長幅が広いので、一定の大きさを持つ光学瞳Eにおける映像光の入射位置ごとに映像光の主波長(強度が最も高い波長)が変動する場合でも、その映像光と同系色の光成分を外界光から減光することができる。したがって、一定の大きさを持つ光学瞳Eの面内でどの位置に観察者の瞳を位置させても、表示映像の視認性を十分に向上させることができる。
また、「色相差」によって映像の視認性を向上させることができるので、「輝度差」のみで映像の視認性を向上させる場合に比べて、遮光波長領域(特定波長域)の透過率の低下度合いが少なくても(例えば、遮光領域の透過率が30%あったとしても)、映像の視認性を十分に向上させることが可能となる。
また、減光シャッタ4における特定波長域の波長幅W1は、外界光中から映像光と同系色の光成分を確実に減光するために、映像光の半値波長幅W2よりも広いことが望ましい。また、観察される外界が暗くなりすぎないように、波長幅W1は100nm程度を上限とすることが望ましい。上記の例では、W2=15nmであり、W1=560−480=80nmであり、上記の条件を満たしている。
つまり、W2<W1を満足すれば、外界光中から映像光と同系色の光成分を確実に減光することができ、W1≦100nmを満足すれば、透過率を落とす波長域が制限されるため、外界が暗く観察されるのを回避することができる。このことから、以下の条件式を満足することが望ましいと言える。すなわち、
2<W1≦100nm
である。
ところで、上記した光路コンバイナ3が体積位相型で反射型のHOEで構成される場合、上記HOEの回折反射波長域は、上記の特定波長域に含まれ、上記HOEの回折効率の半値波長幅をW3とし、減光シャッタ4が減光する特定波長域の波長幅をW1とすると、
3W3≦W1
を満足することが望ましい。その理由は以下の通りである。
HOEからなる光路コンバイナ3は、波長選択性・角度選択性を有するため、光路コンバイナ3上での反射角が異なると、映像光の反射波長も異なる。つまり、光学瞳Eの面内の各位置に入射する映像光のそれぞれについて、HOEでの回折効率のピーク波長は異なる。
ここで、図3(a)は、光路コンバイナ3で回折反射されて光学瞳Eの中心および上下端に入射する映像光の光路を模式的に示す説明図であり、図3(b)は、光路コンバイナ3を構成するHOEの回折効率の波長特性を示す説明図である。図3(a)に示すように、光学瞳Eの大きさを考慮すると、光路コンバイナ3は光学瞳Eに近接して配置されているため、光路コンバイナ3の中心から瞳中心・瞳上端・瞳下端への反射角がそれぞれ異なり、それぞれ、反射する映像光の主波長が異なる。
例えば、HOEの回折ピーク波長が520nmであり、回折効率の半値波長幅W3が15nmであるとする。そして、HOEは、入射角30°で入射する光を反射角30°で瞳中心方向に反射するものとする。光路コンバイナ3と光学瞳Eとの距離が14mmであり、上下方向の瞳サイズが2.5mmであるとすると、瞳上端および瞳下端への反射方向は、それぞれ瞳中心に対して約5度ずれている。このとき、図3(b)に示すように、回折ピーク波長は、瞳上端に入射する光については約529nm、瞳下端に入射する光については約510nmとなり、瞳中心に入射する光についての回折ピーク波長(520nm)とそれぞれ約10nm程度異なる。
瞳中心に入射する光との角度差が大きくなるほど、上記の波長ズレは大きくなり、光学瞳Eに入射する全映像光の波長範囲は、HOEの回折効率の半値波長幅よりも広くなる(上記の例では約20nmに広がる)。このため、映像光の視認性を向上させるためには、減光シャッタ4が減光する特定波長域の波長幅W1は、HOEの回折効率の半値波長幅W3の3倍以上であることが望ましい。W1が上記した80nmであれば、W3が15nmのHOEを光路コンバイナ3として用いることにより、上記の条件式を容易に満足することができる。
つまり、上記の条件式を満足することにより、一定の大きさを持つ光学瞳Eの各位置に入射する映像光の全波長範囲と同じ波長範囲を含む特定波長域について、外界光の透過率を落とすことができるので、光学瞳Eの面内のどの位置に観察者の瞳が位置しても、表示映像の視認性を確実に向上させることができる。
以上では、減光シャッタ4が減光する特定波長域を、Gの映像光の波長域を含むGの波長域とした例について説明したが、特定波長域は、赤(R)の映像光の波長域を含むRの波長域としてもよいし、青(B)の映像光の波長域を含むBの波長域としてもよい。つまり、特定波長域は、RGBのいずれかの波長域であってもよい。一般的な映像光は、RGBの少なくともいずれかの光で構成されるので、そのRGBのいずれかの映像光に併せて減光シャッタ4が外界光を減光することにより、表示映像の視認性を向上させることができる。
<色相差について>
次に、上記した色相差について、LCh表色系を用いて説明する。図4(a)は、LCh表色系の模式的な説明図であり、図4(b)は、LCh表色系における映像光と外界光との色相角度差を示す説明図である。LCh表色系は、色を明度、彩度、色相角度を用いて表現する表色系であり、2つの色の違いを色相角度の差で表現することができる。上記した減光シャッタ4は、標準光源の一つであるC光源の光が入射したときに、透過光の彩度Cが10以上となる特性を有していることが望ましい。
ここで、C光源とは、国際照明委員会(CIE)によって規定された標準光源の一つであり、6774K(ケルビン)の色温度を持つ光で、平均的な昼光に近く設定されたものを指す。標準光源の一つであるC光源等に代表される白色光や自然光のような、波長特性の小さい光(LCh表色系における彩度Cが非常に小さい光)が入射した際に、減光シャッタ4によって透過光の彩度Cが10以上となるので、減光シャッタ4を透過した(減光された)外界光の色が確実に識別可能となり、映像光と外界光との色相差による表示性能(視認性)の向上が確実に可能となる。
例えば、減光シャッタ4がBの波長域を特定波長域として減光する場合、特定波長域の中心波長(ピーク波長)を480nmとし、波長480nmでの減光シャッタ4の透過率を50%とし、特定波長域の波長幅を60nmとすると、彩度Cは29となる。また、減光シャッタ4がGの波長域を特定波長域として減光する場合、特定波長域の中心波長(ピーク波長)を540nmとし、波長540nmでの減光シャッタ4の透過率を45%とし、特定波長域の波長幅を80nmとすると、彩度Cは28となる。このように彩度Cが10以上の値であれば、映像の視認性を確実に向上させることができる。ちなみに、減光シャッタとして波長特性のない(可視光の全波長領域で透過率が同じ)シャッタを用いた場合、シャッタの透過率が10%、30%、50%のときの彩度Cは、それぞれ、5.3、7.6、9.0となり、いずれも10未満の非常に小さな値となるので、映像の視認性を向上させることができなくなる。
また、例えば、光学瞳Eに入射する映像光を緑単色とし、映像光のピーク波長を520nmとし、映像光の半値幅を15nmとし、光学瞳Eに入射する外界光を480〜560nmの特定波長域が減光された光とする。図4(b)において、映像光と外界光の色相差、つまり、色相角度差に着目してみると、緑である映像光は色相角度が約160度の光に相当し、緑領域が減光された外界光は色相角度が約320度の紫色の光に相当する。したがって、映像光と外界光の色相角度差をΔhとすると、Δh=160度となる。
色相は、赤から半時計回りに45度おきに、赤、オレンジ、黄、黄緑、緑、青緑、青、紫と順に変化しており、色相角度差が45度以上315度以下であれば、色の違いを十分に認識できる。すなわち、「色相差」により映像の視認性を向上させることができる。さらに、色相角度差が135度以上225度以下であれば、互いの色は略補色の関係となり、最も視認性が向上する。
つまり、45°≦Δh≦315°を満足することにより、映像光と外界光とは色相が異なるので、表示映像の視認性が向上すると言える。また、135°≦Δh≦225°をさらに満足することにより、映像光と外界光とは略補色の関係となって表示映像の視認性がより向上すると言える。
また、以下の条件でも、「色相差」を利用して、映像の視認性を向上させることができる。例えば、光学瞳Eに入射する映像光を緑単色とし、映像光のピーク波長を520nmとし、映像光の半値幅を15nmとする。そして、減光シャッタ4を後述するカイラルネマティック液晶を用いた液晶素子で構成し、光学瞳Eに入射する外界光を490〜570nmの特定波長域が減光された光とし、特定波長域の中心波長(ピーク波長)を540nmとし、波長540nmでの減光シャッタ4の透過率を45%とし、特定波長域の波長幅を70nmとし、外界光を標準光源(C光源)とする。この場合、減光シャッタ4を透過した外界光の彩度Cは28となり、色相角度hは350度となる。また、映像光の彩度Cは25となり、色相角度hは157度となる。
つまり、減光シャッタ4を透過した外界光の彩度Cは、10よりも十分に高い28であるので、外界を映像とは異なる色として十分に認識することができる。また、映像光と外界光の色相角度差Δhは、350−157=193となり、ほぼ補色の関係が得られるので、表示映像の視認性を十分に向上させることができる。
<減光シャッタの構成について>
次に、減光シャッタ4の具体的な構成について説明する。図5は、減光シャッタ4の一構成例を示す断面図である。減光シャッタ4は、減光する特定波長域の透過率を可変する液晶素子で構成することが可能である。この液晶素子は、2つの透明な基板4a・4aと、基板4a・4a上に配置される透明な電極4b・4bと、電極4b・4bを介して基板4a・4aで挟持される液晶層4cとを有して構成されている。基板4a・4aは、ガラスで構成されてもよいが、減光シャッタ4が眼前に配置することを考慮すると、安全性の観点からプラスチックで構成されることがより望ましい。
電極4b・4bへの電圧印加によって液晶層4cの液晶分子の配向状態を変化させることにより、図6に示すように、特定波長域のみ透過率を可変することができる。そして、特定波長域の透過率を低下させた減光状態と、特定波長域の透過率を高くしてそれ以外の波長域の透過率にほぼ合わせた透過状態との2つの異なる状態を切り替えることが可能となる。これにより、映像を観察しないとき(表示素子2に映像を表示させないとき)には、減光シャッタ4を透過状態にすることで、外界をより明るく、かつ、着色なく自然に観察することができる。一方、映像観察時には、先に述べたように減光シャッタ4を減光状態にすることで、映像の視認性を向上させることができる。
ここで、減光シャッタ4は、上記の液晶層4cとしてゲストホスト液晶やカイラルネマティック液晶を用いた液晶素子で構成することができる。以下、これらの液晶について詳細に説明する。
〔ゲストホスト液晶〕
ゲストホスト液晶は、例えば、ネマティック液晶の分子(ホスト)の中に、分子の長軸方向と短軸方向とで光の吸収特性が異なる二色性色素(ゲスト)を溶解させた液晶である。電圧印加により液晶分子の配列状態を変化させることで、ゲスト分子の配列方向を変化させて、ゲスト分子の吸収により液晶層の透過率を変化させることができる。なお、液晶層4c自身に二色性を示す液晶を用いれば、ゲストを用いることなくホストのみで同様の減光シャッタ4を作製することが可能である。
ここで、白色光源(例えば太陽光)がゲストホスト液晶を透過する光の色は、電圧印加時はゲスト分子がホスト液晶と長軸方向を平行にそろえて配列することで屈折率が等しくなり透明となるため、光源光のままの白色となる。一方、電圧無印加時は、ゲスト分子とホスト液晶との長軸方向がそろわないことで屈折率が異なり、二色性色素に光が吸収されて色調が現れる。
例えば青色の二色性色素を用いた場合は、その略補色である赤の波長(例えば640nm)近辺が一番透過率が低くなる。同様に、黄色の二色性色素を用いた場合は、その略補色である青の波長(例えば460nm)近辺が一番透過率が低くなり、オレンジ色の二色性色素を用いた場合は、その略補色である緑波長(例えば520nm)近辺が一番透過率が低くなる。すなわち、用いる映像光の色に応じて二色性色素を選択し、特定波長域の透過率を低下させることにより、映像光の視認性を向上させることが可能となる。
二色性色素としては、アゾ系、アントラキノン系、ベンゾキノン系、ナフトキノン系、ポリメチン系、テトラジン系などが知られており、なかでもアントラキノン系の色素は二色比が高く、耐光性や溶解性などに優れており好ましい。この二色性色素の配合量は、使用する色の種類によって若干異なり、液晶成分に対して、例えば、オレンジや黄色の色素の場合は0.5〜2.0重量%で、1重量%が好ましく、青色の色素の場合は0.25〜1.0重量%で、0.5重量%が好ましい。
このように、ゲスト分子である二色性色素の種類や配合量を選択、調整することにより、任意の波長域を任意の透過率に落として減光することが可能となる。また、電圧印加により、液晶の透過率を可変でき、特定波長域の透過率を可変にすることができる。
〔カイラルネマティック液晶〕
カイラルネマティック液晶は、ネマティック液晶にカイラル材料を添加することにより、室温においてコレステリック液晶相を示すようにした液晶である。カイラルネマティック液晶を用いることにより、電圧印加により、プレーナ状態(選択反射状態)とフォーカルコニック状態(透明状態)とを切り替えることができ、液晶の透過率を可変にすることができる。さらに、電圧印加を止めても、上記2つの状態を安定して保持することが可能なので(メモリー性があるので)、省電力である。
ここで、上記のネマティック液晶としては、例えば、従来知られている液晶性エステル化合物、液晶性ピリミジン化合物、液晶性シアノビフェニル化合物や、フッ素原子、フルオロアルキル基、シアノ基等の極性基を有する液晶性化合物等を単一、あるいは混合して使用することができる。
一方、添加するカイラル材としては、例えば、コレステリック環を有するコレステリック液晶、カイラルネマティック液晶、その他、液晶性は示さないがネマティック液晶の分子をねじる作用を有する有機化合物を使用することができる。例えば、ビフェニル化合物、ターフェニル化合物、エステル化合物、ピリミジン化合物、アゾキシ化合物などでネマティック液晶分子に層状のヘリカル構造(液晶分子の螺旋構造に沿って液晶分子が360°回転した分子構造)を与えるものを使用できる。また、化合物の末端基に光学活性基を有する市販のカイラル材料を用いることもでき、コレステリックノナノレートに代表されるコレステリック環を有するコレステリック液晶も使用することができる。
カイラルネマティック液晶は、カイラルドーパント(カイラル材)のネマティック液晶への添加量を変えることにより、カイラルネマティック液晶の螺旋構造のピッチを変化させることができ、これにより液晶の選択反射波長域を変化させる(制御する)ことができる。例えば、カイラル材として、MLC-6247、R1011(いずれもメルク社製)をそれぞれ液晶組成物の全量に対して8.91重量%、4.50重量%含有させると、470nm付近の波長の光を選択反射させることができる。また、カイラル材として、MLC-6247、R1011(いずれもメルク社製)をそれぞれ液晶組成物の全量に対して4.20重量%、5.26重量%含有させると、550nm付近の波長の光を選択反射させることができる。さらに、カイラル材として、MLC-6247、S1011(いずれもメルク社製)をそれぞれ液晶組成物の全量に対して8.73重量%、2.36重量%含有させると、660nm付近の波長の光を選択反射させることができる。
このように、カイラル材の添加量(例えば約8〜40重量%)を調整することにより、選択反射する波長領域を変えることができ、減光シャッタ4として使用することができる。ただし、カイラル材の添加量は、ネマティック液晶およびカイラル材の合計の重量を基準として、例えば約10重量%〜約45重量%が望ましい。カイラル材の添加量が10重量%以下では、十分なメモリー性(すなわち、電圧印加をやめた後の、着色状態であった領域の着色状態の保持性、あるいは散乱状態であった領域の散乱状態の保持性)を得られない場合が生じ、45重量%以上では、室温でコレステリック相を示さなくなったり、固化する場合があるからである。なお、カイラル材の添加量は、15重量%〜40重量%がより望ましい。
(3.映像表示装置の他の構成について)
図7は、映像表示装置1の他の構成を示す説明図である。上記した減光シャッタ4は、選択的に使用可能に複数設けられていてもよい。ただし、各減光シャッタ4が減光する特定波長域は、互いに異なっている(重複した波長域はない)とする。以下では、Rの波長域を特定波長域として減光する減光シャッタ4を、減光シャッタ4Rとする。また、Gの波長域を特定波長域として減光する減光シャッタ4を、減光シャッタ4Gとし、Bの波長域を特定波長域として減光する減光シャッタ4を、減光シャッタ4Bとする。
図7に示すように、透過率の低い特定波長域が異なる複数の減光シャッタ4R・4G・4Bを重ねて配置し、光路コンバイナ3として、R(635±10nm)、G(520±10nm)、B(465±10nm)の各色の映像光を回折反射するHOEを用いる。この構成において、減光シャッタ4R・4G・4Bのいずれかを選択的に使用することにより、映像光の各色に対応して視認性を向上させることが可能となる。つまり、表示素子2にてRGBのいずれかの色の映像光を生成し、光路コンバイナ3を介して光学瞳Eに導くことができる場合でも、用いる映像光の色に応じていずれか1つの減光シャッタ4の特定波長域の透過率を低下させることにより、異なる波長のそれぞれの映像光に対して、視認性を向上させることが可能となる。
このように、複数の減光シャッタ4R・4G・4Bを設けることにより、映像光の色(単色)が切り替わっても、その映像光の色に応じた減光シャッタ4を選択して使用することにより、映像光の各色に対応して外界光を減光することができ、映像光の各色に対応して視認性を向上させることが可能となる。したがって、複数の減光シャッタ4R・4G・4Bを設ける構成は、例えば光源としてRGBの各光を出射するLEDを用い、RGBのいずれかの光を表示素子2に照射して、表示素子2から単色光を映像光として出射する構成において非常に有効となる。また、映像光が単色ではなく、カラーであっても、全体的な映像の色調に応じて、特定の色のみ減光してもよい。例えば、ダイビングでの水中映像等を表示素子2に表示させる場合、その表示映像においては、全体的に青系が多くを占めている。このような場合には、Bの減光シャッタを用いて外界光の内B光のみを減光するだけでも、相応の視認性向上効果を得ることが可能である。
(4.HMDに適用した具体例ついて)
次に、上述した映像表示装置1をHMDに適用したときの具体的な構成について説明する。
図8は、HMDに適用される映像表示装置11の概略の構成を示す断面図である。映像表示装置11は、観察者に外界をシースルーで観察させるとともに、単色の映像を表示して観察者にそれを虚像として提供するものであり、上述した映像表示装置1(図1等参照)に対応している。この映像表示装置11は、映像表示部21と、接眼光学系31と、減光シャッタ41とを有して構成されている。映像表示部21は、光源22と、一方向拡散板23と、集光レンズ24と、LCD25とを有している。
光源22は、中心波長が例えば520nmの緑の色光を出射するLEDで構成されている。一方向拡散板23は、光源22からの照明光を拡散させるものであるが、その拡散度は方向によって異なっている。より詳細には、一方向拡散板23は、図8の紙面に垂直な方向(水平方向)には入射光を約40゜拡散させ、紙面に平行な方向(上記水平方向に垂直な方向)には入射光を約0.2゜拡散させる。集光レンズ24は、一方向拡散板23にて拡散された光を集光する照明光学系である。集光レンズ24は、上記拡散光が効率よく光学瞳Eを形成するように配置されている。LCD25は、映像信号に基づいて光源22からの光を各画素ごとに変調することにより、映像を表示する表示素子であり、例えばカラーフィルタを備えていない透過型の液晶表示素子で構成されている。LCD25は、上述した表示素子2(図1等参照)に対応している。
一方、接眼光学系31は、LCD25からの映像光を光学瞳Eに導く一方、外界光を透過させて光学瞳Eに導くことで、光学瞳Eの位置にて、表示映像の虚像とともに外界をシースルーで観察させる。この接眼光学系31は、接合プリズム(接合光学部材)で構成され、テレセントリックな光学系を構成している。具体的には、接眼光学系31は、光学部材である接眼プリズム32と偏向プリズム33とを、光路コンバイナ34を挟んで接合してなっている。
接眼プリズム32と偏向プリズム33とは、接着剤で接合されている。接眼プリズム32は、平行平板の下端部を楔状にし、その上端部を厚くした形状で構成されており、LCD25からの映像光を内部で全反射させて導光する。この接眼プリズム32は、面32a・32b・32cを有している。面32aは、映像表示部21からの映像光が入射する入射面であり、面32b・32cは互いに対向する面である。このうち、面32bは、全反射面兼射出面となっている。
偏向プリズム33は、平行平板の上端部を接眼プリズム32の下端部に沿った形状とすることによって、接眼プリズム32と一体となって略平行平板となるように構成されている。接眼プリズム32に偏向プリズム33を接合させない場合、外界光が接眼プリズム32の楔状の下端部を透過するときに屈折するので、接眼プリズム32を介して観察される外界像に歪みが生じる。しかし、接眼プリズム32に偏向プリズム33を接合させて一体的な略平行平板を形成することで、外界光が接眼プリズム32の楔状の下端部を透過するときの屈折を偏向プリズム33でキャンセルすることができる。その結果、シースルーで観察される外界像に歪みが生じるのを防止することができる。
光路コンバイナ34は、接眼プリズム32内部で導光されたLCD25からの映像光を反射させて光学瞳Eに導くとともに、外界光を透過させて光学瞳Eに導く反射光学素子であり、例えば体積位相型で反射型のHOEで構成されている。このHOEは、特定の入射角で入射する例えば520±10nmの波長帯域の光を回折させる。光路コンバイナ34は、接眼プリズム32の下端部の傾斜面に貼り付けられており、この結果、接眼プリズム32と偏向プリズム33とで挟まれている。2つの透明部材(接眼プリズム32、偏向プリズム33)の間にHOEを形成することにより、HOEが外気に触れることがないので、光学性能を安定に保つことが可能となる。
減光シャッタ41は、外界光の透過率を低下させる減光手段であり、上述した減光シャッタ4(図1等参照)に対応するものである。ここでは、減光シャッタ41は、電圧印加によって480〜560nmの特定波長域の光の透過率を可変する液晶素子で構成されており、例えば上述したカイラルネマティック液晶を有している。減光シャッタ41は、光路コンバイナ34に対して光学瞳Eとは反対側に配置されている。
上記の構成において、映像表示部21の光源22から出射された光(G光)は、一方向拡散板23にて拡散され、集光レンズ24にて集光されてLCD25に入射する。LCD25に入射した光は、映像信号に基づいて各画素ごとに変調され、映像光として出射される。このとき、LCD25には、緑の映像が表示される。
LCD25からの映像光は、接眼光学系31の接眼プリズム32の内部にその上端面(面32a)から入射し、対向する2つの面32b・32cで複数回全反射されて、光路コンバイナ34に入射する。光路コンバイナ34に入射した光はそこで回折反射され、面32bを介して射出され、光学瞳Eに達する。したがって、光学瞳Eの位置では、観察者は、LCD25に表示された映像の拡大虚像を観察することができる。
一方、接眼プリズム32、偏向プリズム33および光路コンバイナ34は、外界光をほとんど全て透過させるので、観察者は外界を観察することができる。したがって、LCD25に表示された映像の虚像は、外界の一部に重なって観察されることになる。以上のことから、光路コンバイナ34は、映像光と外界光とを同時に観察者の眼に導くコンバイナであると言える。
このとき、減光シャッタ41が透過率を低下させていない状態では、観察者は減光シャッタ41および光路コンバイナ34等を介して外界を通常通り観察することができる。一方、減光シャッタ41が透過率を低下させている状態では、外界光のうちで緑の映像光の波長域を含む緑の波長域(特定波長域)の光が減光シャッタ41にて減光されるので、光学瞳Eに入射する外界光は、緑の略補色である紫の色相にわずかに着色される。したがって、外界光の紫色と映像光の緑色との色相差および外界光が減光されることによる輝度差により、映像光の視認性が十分に向上する。
以上のように、減光シャッタ41は、可視光領域のうち、緑の映像光の波長域を含む特定波長域のみ減光するので、外界光が明るい。さらに、外界光と映像光との輝度差だけでなく、外界光と映像光との色相差によっても映像の視認性を向上させることができるので、実際には上記特定波長域の減光率をそれほど大きくしなくても、視認性の向上を十分に達成できる。すなわち、外界光が明るく、かつ、外界光の着色が比較的少ない状態でも、高い映像の視認性を十分に得ることができる。
また、接眼光学系31は、体積位相型で反射型のHOEからなる光路コンバイナ34を含んで構成されている。体積位相型で反射型のHOEは、回折効率が高く、しかも、回折効率ピークの半値波長幅が狭い。したがって、このようなHOEを用い、LCD25からの映像光をHOEにて回折反射させて光学瞳Eに導く構成とすることにより、明るい映像を観察させることができる。また、外界光の透過率も高くなるので、明るい外界を観察させることができる。
また、接眼プリズム32内での全反射を用いて映像光を導光する構成なので、通常の眼鏡レンズと同程度に厚さを薄く(例えば3mm程度に)することができ、接眼プリズム32を小型軽量にできるとともに、外界光の透過率が高くなり、外界を良好に観察することができる。また、LCD25を接眼光学系31の一端部側に配置する、つまり、視野の周辺に配置することが可能となり、広い外界視野角を確保することができる。
また、HOEはLCD25にて表示された映像を拡大する、軸非対称な正の光学パワーを有しており、接眼光学系31の少なくとも一部を構成しているので、接眼光学系31を小型に構成しながら、装置を構成する各光学部材の配置の自由度を高めて、装置を小型軽量にできるとともに、良好に収差補正された映像を観察することが可能となる。
また、光路コンバイナ34は、上述したように特定入射角の特定波長の光のみを回折させる体積位相型で反射型のHOEで構成されているので、LCD25からの映像光が、接眼プリズム32、偏向プリズム33および光路コンバイナ34を透過する外界光に影響を与えることがない。それゆえ、減光シャッタ41が透過率を低下させていない状態では、観察者は、光路コンバイナ34を介してLCD25の表示映像の虚像を観察しながら、接眼プリズム32、偏向プリズム33および光路コンバイナ34を介して外界を通常通りかつ明瞭に観察することができる。
なお、以上では、光源22がG光を出射し、減光シャッタ41がGの波長域を特定波長域として減光する例について説明したが、光源22がR光やB光を出射する場合には、減光シャッタ41はRの波長域やBの波長域を特定波長域として減光するように構成されればよい。
次に、上記の映像表示装置11が適用されるHMDについて説明する。図9(a)(b)(c)は、それぞれ、上記HMDの概略の構成を示す平面図、正面図および側面図である。HMDは、上述した映像表示装置11と、それを支持する支持手段12とを有しており、全体として、一般の眼鏡から一方(例えば左眼用)のレンズを取り除いたような外観となっている。映像表示装置11において、眼鏡の右眼用レンズに相当する部分は、接眼プリズム32と偏向プリズム33との貼り合わせによって構成されている。
映像表示装置11の減光シャッタ41は、観察者の両眼の前方に位置し、両眼に入射する外界光の透過率をともに低下させる形状で形成されているが、映像表示装置11を配置した側の片眼の眼前にのみ配置して、片眼に入射する外界光の透過率を低下させるようにしてもよい。
支持手段12は、映像表示装置11を観察者の眼前(例えば右眼の前)で支持するものであり、ブリッジ13と、フレーム14と、テンプル15と、鼻当て16と、ケーブル17とを有している。なお、フレーム14、テンプル15および鼻当て16は、左右一対設けられているが、これらを左右で区別する場合は、右フレーム14R、左フレーム14L、右テンプル15R、左テンプル15L、右鼻当て16R、左鼻当て16Lのように表現するものとする。
映像表示装置11の一端は、ブリッジ13に支持されている。このブリッジ13は、映像表示装置11のほかにも、左フレーム14L、鼻当て16および減光シャッタ41を支持している。左フレーム14Lは、左テンプル15Lを回動可能に支持している。一方、映像表示装置11の他端は、右フレーム14Rに支持されている。右フレーム14Rにおいて映像表示装置11の支持側とは反対側端部は、右テンプル15Rを回動可能に支持している。ケーブル17は、外部信号(例えば映像信号、制御信号)や電力を映像表示装置11に供給するための配線であり、右フレーム14Rおよび右テンプル15Rに沿って設けられている。
観察者がHMDを使用するときは、右テンプル15Rおよび左テンプル15Lを観察者の右側頭部および左側頭部に接触させるとともに、鼻当て16を観察者の鼻に当て、一般の眼鏡をかけるようにHMDを観察者の頭部に装着する。この状態で映像表示装置11にて映像を表示すると、観察者は、映像表示装置11の映像を虚像として観察することができるとともに、この映像表示装置11を介して外界をシースルーで観察することができる。
このように、映像表示装置11が支持手段12で支持されているので、観察者は映像表示装置11から提供される映像をハンズフリーで観察することができる。また、観察者の観察方向が一方向に定まるので、観察者は暗環境でも表示映像を探しやすいという利点もある。
なお、HMDは、観察者の両眼の眼前に2個の映像表示装置11を配置した構成であってもよい。この場合、上記の減光シャッタ41は、観察者の両眼の前方に位置し、両眼に入射する外界光の透過率をともに低下させればよい。
(5.補足)
本実施形態で説明した構成を適宜組み合わせて映像表示装置ひいてはHMDを構成することも勿論可能である。例えば、複数の減光シャッタ4を設ける図7の構成を図8の映像表示装置11に適用することも勿論可能である。
本実施形態で説明した映像表示装置は、例えばヘッドアップディスプレイ(HUD)にも適用することも可能である。
本発明は、HMDやHUDに利用可能である。
本発明の映像表示装置の構成を模式的に示す説明図である。 (a)は、上記映像表示装置の減光シャッタの透過率の波長特性を示す説明図であり、(b)は、外界光の波長特性を示す説明図であり、(c)は、光学瞳に入射する映像光と外界光の波長特性を示す説明図である。 (a)は、上記映像表示装置において、光路コンバイナで回折反射されて光学瞳の中心および上下端に入射する映像光の光路を模式的に示す説明図であり、(b)は、上記光路コンバイナを構成するHOEの回折効率の波長特性を示す説明図である。 (a)は、LCh表色系の模式的な説明図であり、(b)は、LCh表色系における映像光と外界光との色相角度差を示す説明図である。 上記減光シャッタの一構成例を示す断面図である。 上記減光シャッタの透過率の変化特性を示す説明図である。 映像表示装置の他の構成を示す説明図である。 HMDに適用される映像表示装置の概略の構成を示す断面図である。 (a)(b)(c)は、それぞれ、上記HMDの概略の構成を示す平面図、正面図および側面図である。 一定の大きさを持つ光学瞳に入射する映像光と外界光の光路を模式的に示す説明図である。
符号の説明
1 映像表示装置
2 表示素子
3 光路コンバイナ
4 減光シャッタ(減光手段)
4R 減光シャッタ(減光手段)
4G 減光シャッタ(減光手段)
4B 減光シャッタ(減光手段)
4c 液晶層(ゲストホスト液晶、カイラルネマティック液晶)
11 映像表示装置
12 支持手段
25 LCD(表示素子)
31 接眼光学系
32 接眼プリズム(光学部材)
34 光路コンバイナ(ホログラム光学素子)
E 光学瞳

Claims (14)

  1. 映像を表示する表示素子と、
    上記表示素子からの映像光を反射させて光学瞳に導くとともに、外界光を透過させて光学瞳に導く光路コンバイナとを備え、光学瞳の位置にて、表示映像とともに外界をシースルーで観察させる映像表示装置であって、
    上記光路コンバイナに対して光学瞳とは反対側に配置され、外界光の透過率を低下させる減光手段をさらに備え、
    上記減光手段は、可視光領域のうち、光学瞳に入射する映像光と同じ波長域を含む特定波長域の透過率を、特定波長域以外の波長域の透過率よりも低下させることを特徴とする映像表示装置。
  2. 上記減光手段における外界光の透過率が最大値と最小値との中間値となる波長幅をW1とし、光学瞳に入射する映像光の最大強度の半値波長幅をW2とすると、
    2<W1≦100nm
    であることを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
  3. 上記光路コンバイナは、体積位相型で反射型のホログラム光学素子であり、
    上記ホログラム光学素子の回折反射波長域は、上記特定波長域に含まれており、
    上記ホログラム光学素子の回折効率の半値波長幅をW3とすると、
    3W3≦W1
    であることを特徴とする請求項2に記載の映像表示装置。
  4. 上記特定波長域は、赤、緑、青のいずれかの波長域であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の映像表示装置。
  5. 上記減光手段は、標準光源の一つであるC光源の光が入射したときに、透過光の彩度が10以上となることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の映像表示装置。
  6. 光学瞳に入射する外界光と、光学瞳に入射する映像光との、LCh表色系における色相角度差をΔhとすると、
    45°≦Δh≦315°
    であることを特徴とする請求項5に記載の映像表示装置。
  7. 135°≦Δh≦225°
    であることを特徴とする請求項6に記載の映像表示装置。
  8. 上記減光手段における上記特定波長域の透過率が可変であることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の映像表示装置。
  9. 上記減光手段は、ゲストホスト液晶を用いた液晶素子であることを特徴とする請求項8に記載の映像表示装置。
  10. 上記減光手段は、カイラルネマティック液晶を用いた液晶素子であることを特徴とする請求項8に記載の映像表示装置。
  11. 上記減光手段は、選択的に使用可能に複数設けられており、
    各減光手段の上記特定波長域は、互いに異なっていることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の映像表示装置。
  12. 上記表示素子からの映像光を内部で全反射させて導光する光学部材をさらに有しており、
    上記光路コンバイナは、体積位相型で反射型のホログラム光学素子であり、
    上記ホログラム光学素子は、上記光学部材内部を導光される上記表示素子からの映像光を回折反射させて光学瞳に導くことを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の映像表示装置。
  13. 上記ホログラム光学素子は、軸非対称な正の光学パワーを有しており、上記表示素子からの映像光を光学瞳に導く接眼光学系の少なくとも一部を構成していることを特徴とする請求項12に記載の映像表示装置。
  14. 請求項1から13のいずれかに記載の映像表示装置と、
    上記映像表示装置を観察者の眼前で支持する支持手段とを備えていることを特徴とするヘッドマウントディスプレイ。
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