JP2010145396A - 戻止脱進機 - Google Patents

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Abstract

【課題】エネルギーの損失、周期の乱れなど、従来の脱進機の欠点を改善する時計用の脱進機を提供すること。
【解決手段】本発明の戻止脱進機は、インパルス要素(7a)に固定されたテンプ輪と、ガンギ車(1)と、停止要素(2a)及び解放要素(2b)を有する戻止揺動アーム(2)と、テンプ輪と共に回転するように拘束され、テンプ輪の振動周期ごとに1回、戻止揺動アーム(2)の解放要素(2b)と係合する解放フィンガ(11d)とを備える。解放フィンガ(11d)は、慣性部材(11)に固定され、テンプ輪の速度の変動によって引き起こされる慣性部材(11)の移動により、一方の位置では、解放フィンガ(11d)の経路が揺動アーム(2)の解放要素(2b)を通過し、他方の位置では、この経路がこの解放要素(2b)を通過しない2つの末端位置の間で自由に移動する。
【選択図】図1

Description

本発明は、インパルス要素に固定されたテンプ輪と、その歯がインパルス要素の経路と交わるガンギ車と、停止要素及び解放要素を有する戻止揺動アームと、停止要素をガンギ車の歯の経路の中に係合するための手段と、テンプ輪と共に回転するように拘束され、テンプ輪の振動周期ごとに1回、揺動アームの解放要素と係合し、停止要素をガンギ車の歯から解放する解放フィンガまたはパレットとを備える時計用の戻止脱進機に関する。
当該の戻止脱進機はガンギ車とテンプ輪の間にアンクルを使用しないため、テンプ輪のインパルスフィンガ上でのガンギ車のインパルスは、振動周期ごとに1回、または正逆回転に伴い交互に現れる遷移状態(alternation)(1つの遷移状態が振動の半周期に対応する)の一方で、テンプ輪の一方の回転方向のみにおいて発生させることができる。
このタイプの脱進機は、一方ではガンギ車の歯の経路と交わる停止要素を、他方ではテンプ輪に固定された解放フィンガと係合する解放要素を含む、解放揺動アームを必要とする。この解放フィンガは、テンプ輪がガンギ車からインパルスを受け取る遷移状態の間以外は解放要素と係合してはならず、また停止要素は、他方の遷移状態の間、ガンギ車と係合したままでなければならない。
標準的な戻止脱進機では、解放揺動アームは板ばねを含み、板ばねの自由端が揺動アームの当接部を圧迫して、テンプ輪の解放フィンガの一方の回転方向ではブレードが揺動アームを駆動し、反対の回転方向では板ばねが曲がり、解放揺動アームを駆動せずに解放フィンガを通過させるようになっている。こうすることにより、ロビン脱進機のように、2つの交互に現れる遷移状態の一方の間にインパルスがテンプ輪に伝わらずにガンギ車が回転し、それによってエネルギーの損失、したがって効率の低下が引き起こされることを防止する。
戻止の可撓部分の寸法が、この脱進機の開発の重要なポイントの1つであることは明らかである。その通常の位置での当接を保持するには十分な剛性が必要であるが、同時に、ガンギ車を解放するまたは戻止機能を実施するためのエネルギーが高すぎてはならず、そのリスクは、著しい効率の低下及びシステムの停止をも伴う、テンプ輪及び渦巻ばねからなる振動機構にとって無視できない障害になる。さらに、ガンギ車を解放するのに必要なロック解除トルクは、板ばねの剛性に対して最低基準を課す動作上の安全機能(衝撃防護)でもある。
この機構は、主にマリンクロノメータに使用されている精巧なものであるが、完璧な動作が求められ、大量生産にはほとんど不向きである。この機構は壊れやすく、身につけるときに腕時計にかかる負荷に耐えることができない。またこの機構は、きわめて精密な調整が可能であり、したがって最も能力が高いクロノメータとしての性能を実現することができる優れた脱進機でもある。
特許文献1は、ばねを解放揺動アームではなくテンプ輪に固定することによって、板ばねの問題を解決することを提案している。その場合、ばねは渦巻ばねの形をとり、渦巻ばねの自由端は、渦巻ばねを曲げ、フィンガが戻止揺動アームをテンプ輪の一方の回転方向のみに引っ張るように設計された、半径方向の駆動面及び傾斜した解放面を有するフィンガの中で終わる。
興味深いものではあるが、この解決策は依然として、戻止揺動アームがガンギ車を解放しない場合には、渦巻ばねの力に打ち勝ち、フィンガを移動させて離す必要があり、テンプ輪+渦巻ばねの組立体の周期への干渉、及びエネルギーの損失を生じさせる。
欧州特許第1538490号
本発明の目的は、先に言及した欠点の少なくとも一部を改善することである。
このために、本発明の本質は、請求項1に記載の時計用の戻止脱進機にある。
この特徴により、一方の回転方向では解放フィンガの経路が揺動アームの解放要素を通過し、反対の回転方向ではこの経路がその解放要素の外側を通るように、テンプ輪の解放フィンガをその回転方向に応じて作動させるために、テンプ輪の振動運動を受ける部材の慣性を使用することが可能になる。
したがって、この戻止脱進機では、もはや解放フィンガはばねの力に打ち勝つ必要がない。このため、解放フィンガは弾性部材から離れるのにエネルギーを使用せず、またガンギ車が揺動アームによって解放されず、したがってテンプ輪にインパルスを伝えない遷移状態の間に、解放フィンガが戻止揺動アームの解放要素から離されるので、解放フィンガはテンプ輪の振動周期に乱れを生じさせない。
この脱進機の動作は、通常の戻止脱進機の場合に直面するいくつかのリスクに曝されることがない。慣性部材をその他の末端位置に移動させる衝撃の影響は、問題にならなくなる。あるケースでは、解放フィンガは引っ込められずに解放要素と出会い、慣性部材をごくわずかな力でその正しい位置に移動させる。他のケースでは、解放要素と係合せず、フィンガは解放要素と出会わないため、テンプ輪上での1つのインパルス及び歯車列の1つの増分が失われるが、これはきわめてまれな事象であるため、時計の正確な動作には影響を及ぼさない。
さらに、当該の脱進機の動作によって、通常の戻止脱進機の使用に伴ういくつかのリスクが低減される。時計に加えられる衝撃が、正常な動作角度からかけ離れたテンプ輪の回転を引き起こし、それによって、再び解放される歯車列に対してパルスを発生させる遷移状態になる恐れがある。これによって、同じ遷移状態の間に2つの解放及び2つのインパルスが生じるため、ギャロッピングが起こる。本発明のシステムは、この時点では既に解放フィンガがロック解除要素の経路から引っ込められ、ロック要素を移動させることはなく、したがって他のインパルスを生じさせないため、通常の問題には遭遇しない。
本発明の他の特徴及び利点は、概略図として、また例示のために本発明の戻止脱進機の一実施形態を示す添付図面を参照して述べる、以下の説明の中で明らかになるであろう。
テンプ輪の1つの振動周期の間の、様々な位置における本発明の戻止脱進機を示す図である。 テンプ輪の1つの振動周期の間の、様々な位置における本発明の戻止脱進機を示す図である。 テンプ輪の1つの振動周期の間の、様々な位置における本発明の戻止脱進機を示す図である。 テンプ輪の1つの振動周期の間の、様々な位置における本発明の戻止脱進機を示す図である。 テンプ輪の1つの振動周期の間の、様々な位置における本発明の戻止脱進機を示す図である。 テンプ輪の1つの振動周期の間の、様々な位置における本発明の戻止脱進機を示す図である。 テンプ輪の1つの振動周期の間の、様々な位置における本発明の戻止脱進機を示す図である。 図1の下からの部分図である。 図8の線IX−IXに沿って得られる断面の図である。 図9に示す部分の分解図である。 横軸に秒単位の時間がプロットされ、縦軸に度単位の角度がプロットされた、テンプ輪の振動周期の間の慣性要素の角運動を示す図である。 横軸に秒単位の時間がプロットされ、縦軸に度単位の角度がプロットされた、1つの振動周期にわたるテンプ輪の角変位を示す図である。
図2〜7は戻止脱進機をテンプ輪なしで示しており、テンプ輪のピボット軸と共に回転するように拘束されたインパルス解放デバイスのみが示してある。見やすいように、テンプ輪Bは図1にのみ示す。
戻止脱進機はガンギ車1を含み、ガンギ車1(図1〜7)は、それを反時計回り方向に回転させる最終歯車列(図示せず)によって香箱ばね(図示せず)に接続されている。
図1に示す位置では、ガンギ車1の1つの歯が、解放揺動アーム2の、有利にはパレットルビーで形成された停止要素である停止パレット2aを圧迫している。この解放揺動アーム2は、それを当接部4に押し付けるばね3によって負荷を与えられ、その位置では、図1に示すように、停止パレット2aはガンギ車の歯の経路の中に係合され、ガンギ車の1つの歯が停止パレット2aを圧迫する。
テンプ輪のピボット軸に関係付けられたインパルス解放デバイスを、図8〜10に示す。このデバイスは、テンプ輪の軸にうまくはまるように設計された管状要素6aを有する円形平板6を含む。この管状要素6aは、2つの平坦で平行な外面6b(図8)が交差する円形の外側部分を有し、その上に、管状要素6aの外側部分に相補的な部分を備えた開口部7a(図10)を含むインパルスリング7が係合される。インパルスリング7は、押し込まれた2つの保持リング8a、8bの間で軸方向に保持される。
インパルスリング7は、インパルスリング7の外側側面から突出したインパルスフィンガまたは面7bを有する。インパルリングのフィンガは、パレットなど取り付けられた要素とすることができる。
この例では半円形断面である2つのピン9及び10がそれぞれ、平板6内の直径上で対向する孔6c、6dの中に押し込まれる。
この例では楕円形の慣性部材11は、3つの開口部11a、11b、11cを備え、そのうち2つの開口部11a、11bは偏心しており、対称で直径上に対向していることが好ましい。これらの開口部の一方11bは半円形であり、慣性部材11のピボット部材を構成するピボットピン10を受け入れ、その角運動を可能にするように、180°より大きい角度のところで2つの半径によって境界を定められる。他方の開口部11aは、ピン9を受け入れるように細長くなっている。第3の開口部は、平板6の環状部分6aがクリアランスを伴って貫通する中央の開口部11cであり、開口部11a及びピン9がない場合には、慣性部材11の角変位を制限するように働くことができる。慣性部材11の外側側面からは、解放フィンガ11dが突出している。この解放フィンガ11dは、この例では図8に示すように、慣性部材11の中心に対して半径方向を向いた駆動面及び傾斜面を有する三角形のものである。解放フィンガ11dもフィンガ7bのように、取り付けられたパレットルビーによって形成することができる。解放フィンガ11dの傾斜面は、慣性要素である平板6が退避位置にあるべきときに、衝撃によってそれが突出位置へ移動した場合、平板6を押し戻すように働く。
図9に示すように、慣性部材11は管状部分6aの基部に存在する。図10に見られるように、開口部11a、11b、11cは、慣性部材11が、テンプ輪のピボットピン上に押し込まれた平板6の軸に平行であり、慣性部材11のピボット部材を構成するピン10の軸のまわりで限られた角運動を行うことができるように、位置、大きさ及び形を定められる。細長い開口部11aは、開口部11b、11cのそれぞれの軸を通る慣性要素11の直径に対して対称に延びており、したがって、慣性部材11の2つの限界位置は、テンプ輪のピボット軸の両側に対称に位置する。
テンプ輪の釣り合いに対する影響を最小限に抑えるために、2つの開口部11a、11bの軸は、慣性部材11の中心に対して対称で直径上の対向する位置を占める。ピン9、10は、それぞれの開口部11a、11bと協働するように、対応する円形平板6の中心に対して対称で直径上の対向する位置を占める。
図1において、慣性部材11が占める角位置は、解放フィンガ11dが円形平板6の周縁部の外側に突出する位置に対応する。時計回りに回転すると、三角形のフィンガの半径方向の面が、解放揺動アーム2の自由端に位置する解放要素2bと出会い、その結果、図2に示すように、解放フィンガ11dが、戻しばね3の圧力に逆らって解放揺動アーム2を持ち上げる。
ガンギ車1は、最終歯車列を介して香箱ばねによって張力をかけられ、解放されるとすぐに反時計回り方向に駆動され、その結果、図3に示すように、ガンギ車1の歯がインパルスフィンガ7bと出会い、香箱ばねからの力を直接テンプ輪に伝える。
図4は、解放揺動アームが解放フィンガ11dによって解放された後、解放揺動アーム2を当接部4に接する位置まで戻すばね3を示しており、その結果、インパルスフィンガ7bによってガンギ車の歯が解放されると、図5に示すように、ガンギ車の他の歯が解放揺動アーム2の停止パレット2aによって止められる。
図5は、テンプ輪の回転方向が時計回り方向から反対方向に逆転することも示している。テンプ輪の軸は、インパルスフィンガ7b及び解放フィンガ11dと共に回転するように拘束されている。テンプ輪は渦巻ばねによって減速され、その速度がゼロを通過すると、テンプ輪が反対の回転方向に駆動される。
慣性部材11は、テンプ輪の回転方向に応じた2つの安定位置を有する。試験によって、慣性部材11は、テンプ輪がその振動周期を構成する2つの交互に現れる遷移状態のそれぞれを完了する前に移動するが、そのピン10のまわりでの回転はテンプ輪の死点(角度0の位置)の近くで始まることが示されている。
死点ではテンプ輪の速度が最大になり、したがって、テンプ輪は正の加速度から負の加速度に移り(減速を開始し)、この時点において、慣性の効果がそれ自体に影響を与え始める。
この挙動は、慣性部材11の慣性(特にその材料及び形状)、ならびに慣性部材11とそれに接触する面との間の摩擦によって決まり、また(テンプ輪の回転軸に対してずれている)慣性部材11の質量中心に作用し、テンプ輪によって生じる慣性加速度に加わる遠心力の効果による影響も受ける。
図5に示す段階では、慣性部材11はピン10の軸のまわりを時計回りに移動してきている。この位置では、解放フィンガ11dは、円形平板6の周縁縁部の内側に引っ込められる。
結果として、図6に示すように、解放フィンガ11dは、解放要素2bの前方を通過するときに、解放揺動アーム2と協働しなくなる。直接インパルスを伝達するすべての周知の脱進機とは異なり、解放フィンガ11dには、テンプ輪の当該の遷移状態の間に障害物である戻止揺動アーム2の要素2bに打ち勝ってこれを通過するための弾性部材がなく、解放フィンガ11dが平板6の円形周縁部の内側に引っ込められているため、テンプ輪は、インパルスを受け取らずにその振動運動を維持する。したがって、エネルギーの損失がなく、テンプ輪の振動周期に乱れを生じさせない。
テンプ輪Bが、その反時計回り方向の回転の終端に達すると(図7)、それが減速することによって慣性部材11を移動させ、再び解放フィンガ11dが平板6の円形周縁部の外側に突出する位置に戻す。
図11は、1つの振動周期中のテンプ輪の角変位に関する図である。これを、平板6に固定されたピン9に交互に当接する開口部11aの2つの半径方向縁部によって決まる、慣性部材11のその2つの限界位置の間での変位角度を示す図12と比較すべきである。
慣性部材11のその2つの限界位置の間での角運動は、わずか数度、典型的には5°〜10°程度であり、この2つの限界位置は、テンプ輪のピボット軸の両側に対称に位置している。この慣性部材11は低比質量の材料で製造することが可能であるが、慣性の効果は依然としてその機能を保証するのに十分なものになる。外面の幾何的形状に関して選択が自由であることは、慣性要素を対称形で製造することが可能であり、それによって、不均衡の増大が低く抑えられることが保証されることを意味する。経験から、シリコンなど比較的低密度の材料の場合、テンプ輪の釣り合いに対する影響はごくわずかであることが示されている。
LIGA技術を用いて、テンプ輪の釣り合いに対する影響はごくわずかであると考えられるような、薄い、典型的には0.10〜0.15mm程度の厚さのニッケルの慣性部材11を製造することが可能である。
B テンプ輪
1 ガンギ車1
2 解放揺動アーム
2a 停止要素
2b 解放要素
3 ばね
4 当接部
6 平板
6a 管状要素
7 インパルスリング
7a 開口部
7b インパルスフィンガ
8a、8b 保持リング
9、10 ピン
11 慣性部材
11a、11b、11c 開口部
11d 解放フィンガ

Claims (5)

  1. インパルス要素(7a)に固定されたテンプ輪と、その歯が前記インパルス要素(7a)の経路と交わるガンギ車(1)と、停止要素(2a)及び解放要素(2b)を有する戻止揺動アーム(2)と、前記停止要素(2a)を前記ガンギ車(1)の前記歯の経路の中に係合するための手段(3)と、前記テンプ輪と共に回転するように拘束され、前記テンプ輪の振動周期ごとに1回、前記戻止揺動アーム(2)の前記解放要素(2b)と係合し、前記停止要素(2a)を前記ガンギ車(1)の前記歯から解放する解放フィンガ(11d)とを備える時計用の戻止脱進機であって、前記解放フィンガ(11d)が、一方の位置では、前記解放フィンガ(11d)の経路が前記揺動アーム(2)の前記解放要素(2b)を通過し、他方の位置では、この経路がこの解放要素(2b)を通過しない2つの末端位置の間で自由に移動するように取り付けられた慣性部材(11)に固定され、前記慣性部材に作用する慣性力によって生じる一方の位置から他方の位置への前記慣性部材(11)の移動が、前記テンプ輪の振動の半サイクルそれぞれにおける前記テンプ輪の速度の変動によって引き起こされることを特徴とする戻止脱進機。
  2. 前記慣性部材(11)が平板(6)に取り付けられた要素であり、前記平板(6)が、前記テンプ輪のピボット軸に平行であり、かつ前記テンプ輪の前記ピボット軸がクリアランスを伴って貫通する開口部(11c)を備える前記要素の中心に対して偏心した軸のまわりで、ピボット部材(10)を介して前記テンプ輪の前記ピボット軸に固定され、前記慣性部材(11)の2つの限界位置が、前記テンプ輪の前記ピボット軸の両側に対称に位置する請求項1に記載の戻止脱進機。
  3. 前記平板(6)及び前記慣性部材(11)の前記要素を含む対の部材の一方の部材が、対称で直径上の対向する位置を占める2つのピン(10、9)、すなわち、それぞれピボットピン及び角運動を制限するためのピンを備え、前記対の他方の部材が、前記ピン(10、9)それぞれを受け入れるための2つの開口部(11b、11a)を有し、前記開口部(11b、11a)の軸が、相同及び対称で直径上の対向する位置を占め、前記慣性部材(11)の前記要素が、前記テンプ輪の前記軸に押し込まれるように適合され、前記平板(6)に固定された管状要素(6a)を、クリアランスを伴って貫通させる中央の開口部を含む請求項2に記載の脱進機。
  4. 前記テンプ輪の軸に押し込まれるように適合された前記管状要素(6a)が、前記インパルス要素(7a)を備えたリング(7)がその上で係合される一部円形の外側部分を有し、このリング(7)の開口部の部分が、前記管状要素(6a)の外側部分に相補的であり、このリング(7)が、保持リング(8)によって前記管状要素上に軸方向に保持される請求項3に記載の脱進機。
  5. 前記停止要素(2a)を前記ガンギ車(1)の前記歯の前記経路の中に係合するための前記手段(3)が、戻しばね手段である請求項1から4のいずれか一項に記載の脱進機。
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