JP2010143171A - インクジェットヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】インクジェットヘッドにおいて、インクの吐出効率を低下させることなく、気泡を除去する効果を高めること。
【解決手段】インクを吐出させる複数のノズルが形成されたノズルプレートと、ノズルプレートの一面と接合されノズルのそれぞれに連通する複数の開口部を有する板状部材と、開口部に各々連通するとともに一端からインクが供給され他端からインクが排出される複数の圧力室と、圧力室の容積を可変させて圧力室内のインクを加圧する圧力発生手段とを有し、圧力室の一面が板状部材の一面で構成されたインクジェットヘッドにおいて、開口部は圧力室と接する開口面積がノズルプレートと接する開口面積より大きく、かつ開口部の圧力室の長手方向の断面におけるテーパー角が開口部の圧力室の配列方向の断面におけるテーパー角より大きくした。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクをノズルから吐出して画像を形成するインクジェットヘッドに関するものである。
特許文献1には、圧力室の一端からインクが供給され、圧力室の他端からインクが排出され、圧力室の中央部にインクを吐出するノズルが設けられた圧電式のインクジェットヘッドが開示されている。この構成では、インクが圧力室の一端から供給され他端から排出されるため、そのインクの流れが気泡を除去しやすい。
また、特許文献1には、圧力室が形成された本体とノズルプレートの間に開口部を有する部材を介した構造が開示されている。この部材の開口部はテーパー状に形成され得るが、開口部上に装着されるノズルプレート内でテーパー形状を形成することが望ましいことが記載されている。
特許文献2には、ヘッド本体に接着されるノズルプレートの接着面側に傾斜形状(テーパー形状)の凹部を形成し、凹部の底面にノズルが形成されたノズルプレートが開示されている。その凹部はヘッド本体のインク流路に連通するようにノズルプレートとヘッド本体は接着され、インクは凹部からノズルを通して吐出される。そのインク流路とノズルプレートの凹部との間に段差を設けることで、ノズルプレート接着時にはみ出した接着剤がノズルプレートの凹部を塞ぐ不良を防止することが開示されている。
特表2000−512233 特開2004−188687
特許文献1に開示されているインクジェットヘッドは、圧力室の一端から他端へのインクの流れが気泡を除去する効果が不十分なため、気泡によるインク不吐出を十分に解消できない、あるいはノズルの流体抵抗が大きいためインクの吐出効率が低下し、高い駆動電圧を必要とする課題がある。この課題を図11及び図12を用いて説明する。
図11(a)及び図11(b)は、各々特許文献1に開示されているインクジェットヘッドの圧力室の長手方向の断面図及び圧力室の配列方向の断面図を示している。圧力室9の上面には開口部5を有する補強部材7が接着され、さらに補強部材7の上面には開口部5に対応する位置にノズル4が形成されたノズルプレート6が接着されている。インク1が圧力室9の一端から供給され(図11(a)では左端部から供給)、圧力室9の他端から排出されると(図11(a)右端部へ排出)、圧力室9内部のインクには符号2に示す定常的なインクの流れが発生する。開口部5は圧力室9に対して直交しかつノズル4より内径が大きい円筒形状に加工されている。開口部5の内壁が圧力室に対して直交しまたその内径もノズル4より少し大きい程度であるため、図11(a)に示すように、開口部5の内部にはインクの流れ2が及ばない。気泡3が開口部5の内部にある場合、開口部5内ではインクの流れ2がないため、気泡3はインクの流れ2に沿って開口部5から圧力室の他端に向かって移動することが殆どない。そのため、気泡3の除去する効果が不十分な課題がある。
また、特許文献2には、開口部5の内面が傾斜形状(テーパー形状)に加工されたインクジェットヘッドが開示されている。その圧力室9の長手方向及び配列方向の断面図を各々図12(a)及び図12(b)に示す。この場合、開口部5にはインクの流れ2が及ぶため、気泡3を圧力室の多端へ移動させ除去する効果はある。しかし、図12(b)に示すように、開口部5の側面にテーパーがあるためノズル4の圧力室9側の開口径の寸法が制約され、ノズル4に十分なテーパー角をつけることができない。この結果、ノズル4の流体抵抗が大きくなり、インクの吐出効率が低下する。そのため、インクの吐出に高い駆動電圧を必要とする課題がある。
本発明は、圧力室の一端からインクが供給され、圧力室の他端からインクが排出され、圧力室の長手方向の一部にインクを吐出するノズルが設けられたインクジェットヘッドにおいて、インクの吐出効率を低下させることなく、気泡を除去する効果を高めることを目的とする。
本発明は上記課題を解決するため、インクを吐出させる複数のノズルが形成されたノズルプレートと、ノズルプレートの一面と接合されノズルのそれぞれに連通する複数の開口部を有する板状部材と、開口部に各々連通するとともに一端からインクが供給され他端からインクが排出される複数の圧力室と、圧力室の容積を可変させて圧力室内のインクを加圧する圧力発生手段とを有し、圧力室の一面が板状部材の一面で構成されたインクジェットヘッドにおいて、開口部は圧力室と接する開口面積がノズルプレートと接する開口面積より大きく、かつ開口部の圧力室の長手方向の断面におけるテーパー角が開口部の圧力室の配列方向の断面におけるテーパー角より大きいことを特徴としたインクジェットヘッドとした。
本発明では、インク吐出用の圧力を発生させる圧力室とインクを吐出するノズル間に、圧力室とノズルを連通させる開口部を備えたインクジェットヘッドにおいて、圧力室の長手方向における開口部のテーパー角を圧力室の配列方向における開口部のテーパー角より大きくした。この構成により、開口部の内部にインクの流れが発生し、開口部5の内部にある気泡を開口部5からインク排出側へ搬送除去する効果を有し、かつノズルの圧力室側における開口径の寸法上の制約を回避した。また、この構成では、インクの吐出効率を低下させることなく、気泡を除去する効果を高めることができた。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
本発明の第1の実施形態のインクジェットヘッドの構成について説明する。図1はインクジェットヘッド11の縦断面図である。図2はインクジェットヘッド11の図1のA−AおよびB−B横断面図である。図3はノズル4及び開口部5の縦断面図である。図4と図5はノズル4および開口部5が形成されたノズルプレート6と補強部材7の斜視図である。図6はインクジェットヘッド11の平面図である。ただし、図6ではノズルプレート6、補強部材7、フレキシブルケーブル17、接着剤18を省略している。
インクジェットヘッド11は、圧電部材15、基板12、ノズルプレート6、補強部材7、枠部材16で構成されている。基板12、圧電部材15と補強部材7で囲まれた図1の中央部の空間はインク供給路22を形成している。インク供給路22を通して圧力室9へインクが供給される。基板12、圧電部材15、枠部材16と補強部材7で囲まれた空間はインク排出路23を形成している。複数の圧力室9から排出されたインクはインク排出路23を通ってインクジェットヘッド11外部へ排出される。図1では、圧力室9が2列構成となっており、2列の中間部にはインク供給路22が、2列の外側には2つのインク排出路23が形成されている。なお、図1の構成に代えて、基板12、圧電部材15と補強部材7で囲まれた空間をインク排出路23とし、基板12、圧電部材15、枠部材16と補強部材7で囲まれた空間をインク供給路22とすることも可能である。
基板12は、アルミナ(Al)、窒化珪素(Si)、炭化珪素(SiC)、窒化アルミニウム(AlN)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)などを用いることが可能である。圧電部材15の膨張係数との差異と誘電率を考慮して、基板12として低誘電率のPZTを用いている。圧電部材15は、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT:Pb(Zr,Ti)O)、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)などである。この実施形態では、圧電定数の高いPZTを用いている。
基板12には、圧電部材15上に形成された電極21とフレキシブルケーブル17とを電気的に接続する配線電極20が形成されている。また、基板12にはインク供給路22に連通するインク供給口13とインク排出路23に連通するインク排出口14が形成されている。
基板12の上には圧電部材15が接合されている。圧電部材15は板厚方向に沿って互いに方向が反対向きに分極40、41された圧電部材15aと圧電部材15bを積層することにより形成されている。圧電部材15にはインク供給路22からインク排出路23へ繋がる複数の長溝が並列に形成され、その各長溝の内面には電極21が形成されている。長溝と、圧電部材15上に設けられた長溝を覆う補強部材7の一面で囲まれた空間が圧力室9となる。電極21は配線電極20、フレキシブルケーブル17を通してインクジェットヘッド駆動回路50に接続されている。長溝部にインクが流入してインクの圧力室9を形成する。隣接する圧力室9の間の圧電部材15は各圧力室9に設けられた電極21によって挟まれ、アクチュエータ19を形成している。インクジェットヘッド駆動回路50にて生成した駆動信号をフレキシブルケーブル17、配線電極20と電極21を介してアクチュエータ19に印加することにより、アクチュエータ19は圧電部材15aと圧電部材15bの接合部を頂部として「く」の字型にせん断変形する。このアクチュエータ19の変形によって、圧力室9の容積は変化し、インクを加圧する。
電極21はニッケル(Ni)と金(Au)の2層構造になっている。電極21を長溝内に均一に成膜するために、メッキ法によって形成した。電極21の形成方法として、メッキ法以外にスパッタ法、蒸着法を用いることも可能である。圧力室9は深さ300μm幅80μmの形状で、169μmのピッチで平行に配列されている。
なお、圧力室9内をインクが流れる方向を長手方向と呼び、長溝により形成される圧力室9に直交し圧力室9が並ぶ方向を配列方向と呼んでいる。
圧電部材15の上には補強部材7とノズルプレート6が接着されている。ノズルプレート6にはノズル4が圧力室9の長手方向において中央部に形成され、補強部材7には各々の圧力室9とノズル4を流体的に連通する開口部5が形成されている。
補強部材7は高剛性のニッケル板を用いている。補強部材7を高い剛性の材質で形成することにより、アクチュエータ19は堅固に支持されるので、アクチュエータ19は十分にインクを加圧することができる。すなわち、補強部材7はアクチュエータ19による圧力の発生効率を高め、インクを吐出するのに必要な駆動電圧を低くする作用がある。補強部材の材質はニッケルなどの金属の他、単結晶シリコンやセラミック等であっても良い。補強部材7はエレクトロフォーミングやプレス加工、モールド成型、エッチングなどの周知の加工技術により形成できる。
補強部材7と圧電部材15との接着面には電極21の短絡を防止する絶縁層が形成されている。絶縁層は、例えばシリコン酸化膜を成膜するか、あるいは単に補強部材7と圧電部材15との間の接着層の厚みを所定値以上にしても良い。
補強部材7に形成される開口部5の構成について説明する。図2A−A断面すなわち圧力室9の配列方向での断面および図3すなわち圧力室9の長手方向での断面で示すように、開口部5の断面形状が圧力室9の長手方向と配列方向では異なっている。開口部5は圧力室9に面する側の面積がノズルプレートに面する側の面積より大きくなるように開口部5の側面が圧力室9に対して傾斜(テーパー形状)して形成されている。圧力室配列方向での開口部5側面の圧力室9に対する傾斜角をθ1とし、圧力室の長手方向での開口部5側面の圧力室9に対する傾斜角をθ2とする。θ2はθ1より大きい角度で形成されている。
補強部材7は厚さ30μmのニッケル板を用いている。開口部5の側面の角度θ1は10度、θ2は60度となるように形成した。図4に示すように、開口部5の形状は圧力室9側の開口面が楕円形である円錐台のような形状となっている。開口部5は、図4の形状に代えて、図5に示すような角錐台のような形状とすることも可能である。θ1およびθ2の角度は、圧力室9の幅、インクの流量、インク吐出量などを考慮して、決定される。
開口部5は圧力室9の長手方向の一部に設けることが可能である。この実施形態では、圧力室9のインク供給路22側端部と圧力室9のインク排出路23側端部間の中央部に開口部5を設けている。すなわち、圧力室9の長手方向の中央部になっている。開口部5を中央部に設けることにより、インクを吐出するために駆動信号が電極21に印加されアクチュエータ19が変形した時、圧力室9の内部には開口部5を境にしてインク供給側とインク排出側に左右対称な圧力波が発生し、開口部5で左右の圧力波が重なり合うので、効率良くインクを吐出できる。
開口部5のノズルプレート側の開口面積がノズル4の開口面積より大きくなるように開口部5は形成されている。
補強部材7の上面にはポリイミドフィルムの樹脂材料で形成されたノズルプレート6が接合している。ノズルプレート6には補強部材7の各々の開口部5に対応する位置に複数のノズル4が形成されている。ノズル4はノズルプレート6と補強部材7を接着した後にエキシマレーザで孔加工を施すことにより形成されている。ノズルプレート6をポリイミドフィルム等の樹脂材料とすることにより、レーザ加工による高精度なノズル4の形成を容易に行なうことができる。ノズルプレート6と補強部材7とを接着した後、補強部材7を圧電部材15の頂部に接着している。補強部材17の接着で開口部5の内面にハミ出した接着剤はノズル4の形成時にレーザにより除去されるので、接着剤がノズル4に流入して目詰まりやインク吐出方向の乱れが生じる懸念がない。
ノズル4は圧力室9側からインク吐出側に向けて先細りの形状になっている。すなわち、ノズル4の開口部5側の面積が吐出側の面積より広くなるように形成されている。ノズル4のインク吐出側開口径は30μm、圧力室側開口径は50μmになるよう加工されている。開口部5のノズルプレート6と接する部分の開口面積は、ノズル4の圧力室側開口面積より大きくなっている。開口部5のノズルプレート6と接する部分の開口面を、ノズル4の圧力室側開口面より広くすることで、エキシマレーザによるノズル加工の位置精度を緩和することができる。
ポリイミドフィルムからなるノズルプレート6とニッケル板の補強部材7との剛性の異なる組合せによって、ノズルプレート6のレーザ孔加工(ノズル4の形成)の加工精度を保ちながら、高い剛性の補強部材7により、アクチュエータ19は堅固に支持されるので、アクチュエータ19は十分にインクを加圧することができる。
インクジェットヘッド11にインクを供給するインク供給装置29について説明する。図7はインクジェットヘッド11にインクを供給するインク供給装置29の構成を示している。インク供給装置11は、供給側インクタンク24、排出側インクタンク25、供給側圧力調整ポンプ26、輸送ポンプ27、排出側圧力調整ポンプ28とこれらを流体的に接続するチューブ51とから構成されている。
供給側インクタンク24はインク1を貯蔵し、供給側圧力調整ポンプ26によってインク1をインク供給口13に供給する。インクジェットヘッド11のインク排出口14から排出されたインク1は排出側インクタンク25に貯蔵される。排出側インクタンク25に貯蔵されたインク1は輸送ポンプ27により供給側インクタンク24に還流される。供給側インクタンク24の内部の気圧は供給側圧力調整ポンプ26により制御されており、気圧が大気圧より高い状態に保たれている。排出側インクタンク25の内部の気圧は排出側圧力調整ポンプ28により制御されており、気圧が大気圧より低い状態に保たれている。供給側インクタンク24と排出側インクタンク25の内部の気圧は、各々供給側圧力調整ポンプ26と排出側圧力調整ポンプ28とにより、圧力室9の中央、すなわちノズル4と連通する位置において静圧力が大気圧に対して−1000Pa程度になり、なおかつ圧力室9内のインクの流量がノズル4から吐出するインクの最大流量に対して10倍程度になるように調整されている。
インクジェットヘッドの動作について説明する。図8は圧力室9内のインク1の流れを示している。供給側インクタンク24に貯蔵されたインク1は供給側インクタンク24の正圧によりインクジェットヘッド11に供給される。供給されたインクはインク供給口13とインク供給路22を経て圧力室9内を流れ、ノズル4から吐出されなかったインク1はさらにインク排出路23とインク排出口14を経て排出側インクタンク25に貯蔵される。排出側インクタンク25に貯蔵されたインク1は輸送ポンプ27により再び供給側インクタンク24に貯蔵される。このように圧力室9を介してインクを循環させることにより、圧力室9内には定常的なインクの流れが発生する。
開口部5の圧力室9の配列方向でのテーパー角θ1に比べ、開口部5のテーパー角θ2は圧力室9の長手方向に対して大きく形成されているので、圧力室9内の定常的な流れの一部が開口部5に流れ込み、開口部5でも定常的な流れが生じている。この状態でフレキシブルケーブル17から駆動信号が供給されると、アクチュエータ19が変形して圧力室9内のインクを加圧し、ノズル4から所定の量のインクが吐出する。しかし、圧力室9にはノズル4から吐出するインクの流量の10倍程度のインクが供給されているので、ノズル4からのインク吐出の有無にかかわらず定常的なインクの流れは大きく変化しない。
インクジェットヘッド11が印字動作を長時間行なっていると、ノズル4から気泡が巻き込まれる場合がある。ノズル4から巻き込まれた気泡は、開口部5に生じている定常的な流れにより、圧力室9内に移動し、さらに圧力室9内を移動してインク排出路23に排出される。気泡3が開口部5や圧力室9の内部にある間はインクの不吐出が発生するが、気泡がインク排出路23に排出されると、ノズル4からのインク吐出が再び可能になる。すなわち、ノズル4から気泡が巻き込まれた場合でも、速やかに不吐出状態から吐出状態に回復するため、不良の印刷物の発生を抑えることができる。
以上、本発明の実施形態についてノズルプレート6と圧力室9との間に補強部材7を備えたインクジェットヘッド11について述べた。本発明の第2の実施形態では、図9及び図10に示すように、ノズルプレート6を高剛性のニッケル板で構成し、補強部材7を用いないインクジェットヘッド11となっている。ノズルプレート6以外の構成は実施例1と同様である。
ノズルプレート6の凹部30の圧力室9の長手方向の断面のテーパー角θ2を圧力室9の配列方向の断面のテーパー角θ1より大きく形成している。ノズル形状については第1の実施形態の開口部5とノズル4で形成されるインク吐出口と同様な構成とすることが可能である。
ノズルプレート6の材質はニッケルなどの金属の他、単結晶シリコンやセラミック等であっても良い。ノズルプレート6はエレクトロフォーミングやプレス加工、モールド成型、エッチングなどの周知の加工技術により形成できる。
ノズルプレート6と圧電部材15との接着面には電極21の短絡を防止する絶縁層となるシリコン酸化膜が形成されている。シリコン酸化膜を成膜する代わりに、絶縁層はノズルプレート6と圧電部材15との間の接着層の厚みを所定値以上にしても、絶縁性能を発揮することが可能である。
ノズルプレート6とアクチュエータ19との接合面では接合に用いる接着剤がはみ出すが、接合面は凹部の深さの分だけノズル4から離れているため、はみ出した接着剤がノズル4の内部に流入してノズル4の目詰まりやインク吐出方向の乱れが発生することは回避できる。
ノズル4は圧力室9側からインク吐出側に向けて先細りの形状になっている。すなわち、ノズル4の凹部30側の面積がインク吐出側の面積より広くなるように形成されている。ノズル4のインク吐出側開口径は30μm、圧力室側開口径は50μmになるよう加工されている。凹部30のノズル4と繋がる部分の開口面積は、ノズル4の圧力室側開口面積より大きくなっている。凹部30のノズル4と繋がる部分の開口をノズル4の圧力室側開口より広くすることで、ノズル4の加工における位置精度を緩和することができる。
本発明の第1の実施形態のインクジェットヘッドの縦断面図である。 本発明の第1の実施形態のインクジェットヘッドの横断面図である。 本発明の第1の実施形態のノズル及び開口部の縦断面図である。 本発明の第1の実施形態のノズル及び開口部の斜視図である。 本発明の第1の実施形態のノズル及び開口部の斜視図である。 本発明の第1の実施形態のインクジェットヘッドの平面図である。 本発明の第1の実施形態のインク供給装置の構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態の圧力室内のインクの流れを示す図である。 本発明の第2の実施形態のインクジェットヘッドの横断面図である。 本発明の第2の実施形態のインクジェットヘッドの縦断面図である。 従来技術のインクジェットヘッドの断面図である。 従来技術の他の形態のインクジェットヘッドの断面図である。
符号の説明
1 インク
2 インクの流れ
3 気泡
4 ノズル
5 開口部
6 ノズルプレート
7 補強部材
8 本体
9 圧力室
11 インクジェットヘッド
12 基板
13 インク供給口
14 インク排出口
15 圧電部材
16 枠部材
17 フレキシブルケーブル
18 接着剤
19 アクチュエータ
20 配線電極
21 電極
22 インク供給路
23 インク排出路
24 供給側インクタンク
25 排出側インクタンク
26 供給側圧力調整ポンプ
27 輸送ポンプ
28 排出側圧力調整ポンプ
29 インク供給装置
30 凹部

Claims (7)

  1. インクを吐出させる複数のノズルが形成されたノズルプレートと、前記ノズルプレートの一面と接合され前記ノズルのそれぞれに連通する複数の開口部を有する板状部材と、前記開口部に各々連通するとともに一端からインクが供給され他端からインクが排出される複数の圧力室と、前記圧力室の容積を可変させて前記圧力室内のインクを加圧する圧力発生手段とを有し、前記圧力室の一面が前記板状部材の一面で構成されたインクジェットヘッドにおいて、
    前記開口部は前記圧力室と接する開口面積が前記ノズルプレートと接する開口面積より大きく、かつ前記開口部の前記圧力室の長手方向の断面におけるテーパー角が前記開口部の前記圧力室の配列方向の断面におけるテーパー角より大きいことを特徴としたインクジェットヘッド。
  2. 開口部は前記圧力室の長手方向の中央部で圧力室と結合されていることを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッド。
  3. 板状部材の前記ノズルプレートと接する開口面積が前記ノズルの前記板状部材と接する側の開口面積より大きいことを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッド。
  4. 板状部材の弾性率が前記ノズルプレートの弾性率より大きいことを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッド。
  5. インクを吐出させる複数のノズルが形成されたノズルプレートと、長手方向の一部で前記ノズルに各々連通するとともに一端からインクが供給され他端からインクが排出される複数の圧力室と、前記圧力室の容積を可変させて前記圧力室内のインクを加圧する圧力発生手段とを有し、前記ノズルプレートが前記圧力室の一面を構成するインクジェットヘッドにおいて、
    前記ノズルプレートは、前記圧力室と接する面の前記ノズルに対応する位置に圧力室側の開口面積がインク吐出側の底部面積より大きいテーパー状の凹部が形成され、前記凹部の前記圧力室の長手方向の断面におけるテーパー角が前記凹部の前記圧力室の配列方向の断面におけるテーパー角より大きいことを特徴としたインクジェットヘッド。
  6. 開口部は前記圧力室の長手方向の中央部で圧力室と結合されていることを特徴とする請求項5記載のインクジェットヘッド。
  7. インク吐出側の前記底部面積が前記ノズルの開口面積より大きいことを特徴とする請求項5記載のインクジェットヘッド。
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