JP2010143101A - 凹版印刷機のワイピング装置 - Google Patents
凹版印刷機のワイピング装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010143101A JP2010143101A JP2008323332A JP2008323332A JP2010143101A JP 2010143101 A JP2010143101 A JP 2010143101A JP 2008323332 A JP2008323332 A JP 2008323332A JP 2008323332 A JP2008323332 A JP 2008323332A JP 2010143101 A JP2010143101 A JP 2010143101A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cleaning
- wiping
- wiping roller
- roller
- intaglio printing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Rotary Presses (AREA)
- Inking, Control Or Cleaning Of Printing Machines (AREA)
Abstract
【課題】 凹版印刷機のワイピング装置として、ワイピングローラ表面に残存する余剰インキを迅速かつ確実に除去するとともに、長時間にわたって良好な印刷物を得ることと高速印刷を可能とし、併せてオペレータの負担軽減を図る。
【解決手段】 ワイピングローラと接触しローラ表面の余剰インキを除去する複数の洗浄粒子と、自重沈殿にて降下した洗浄粒子を載置する洗浄粒子載置用部材と、洗浄粒子載置用部材の下部に配置され、洗浄粒子をワイピングローラに指向し投射させる吐出圧供給装置とから構成される洗浄機構を少なくとも1組以上備えている凹版印刷機のワイピング装置とした。
【選択図】 図1
【解決手段】 ワイピングローラと接触しローラ表面の余剰インキを除去する複数の洗浄粒子と、自重沈殿にて降下した洗浄粒子を載置する洗浄粒子載置用部材と、洗浄粒子載置用部材の下部に配置され、洗浄粒子をワイピングローラに指向し投射させる吐出圧供給装置とから構成される洗浄機構を少なくとも1組以上備えている凹版印刷機のワイピング装置とした。
【選択図】 図1
Description
本発明は、凹版印刷機のワイピングローラを洗浄するワイピング装置に関するものである。
一般に、凹版印刷機のワイピング装置は、図10に示すように凹版胴(8)に装着された凹版版面上の余剰なインキを拭き取る樹脂製のワイピングローラ(7)と、このワイピングローラ(7)上に付着したインキを溶解及び分散させるための洗浄液(15)を満たした浸漬型洗浄槽と称されるワイピング槽(6)と、このワイピングローラ(7)に接触して機械的にインキを取り除く機能を有する複数個のブラシ群(4)から構成される洗浄部材及び/又はこのブラシ群(4)の上にインキの抜けを阻害しない開き目を有し、かつ柔軟性がある合成繊維製のタワシ(5)を載せてワイピングローラ(7)と面接触させる支軸(2)に固定された洗浄部材(3)と、この洗浄部材(3)の下流側に位置してワイピングローラ(7)の表面上に残存する洗浄液(15)を拭き取る鋼製又は樹脂製の仕上げブレード(9)から構成され、図示しない印刷部にて用紙に印刷が施される。
従来の浸漬型ワイピング装置では、枚葉紙9,000枚/時間未満の印刷速度において、洗浄液あるいは洗浄部材とワイピングローラが接触する時間が長く、ワイピングローラ表面に付着したインキを完全に溶解及び分散させることができる。また、インキを溶解及び分散させた後にローラ表面に残存する薄い洗浄液の薄膜層も仕上げブレードにより取り除かれ、完全に清浄化されたワイピングローラが再び凹版版面上のインキを拭き取るためのサイクルに入ることで、汚れのない凹版印刷物を連続的に印刷することが可能であった。
しかしながら、上述したような従来のワイピング装置にあっては、洗浄液が新しい状態においては拭き取られたインキが効率的に洗浄液中に溶解及び分散するが、印刷時間の経過とともに洗浄液中のインキ濃度が高くなり、このためにインキの溶解及び分散能力が低下し、洗浄部材の上部に位置する合成繊維性のタワシに未溶解のインキが徐々に蓄積されるようになる。そのため、連続印刷枚数が枚葉紙で約5万枚以上に達すると、ワイピングローラ上のインキが完全に拭き取れず、僅かに残ったインキが印刷物に付着する「拭き残り」と称する印刷欠陥や、汚れた洗浄液が印刷物に付着する「溶剤汚れ」と称する印刷欠陥が生じていた。このような事象が生じた場合、オペレータは印刷機械を一旦停止させ、洗浄部材を洗浄したり、洗浄液を交換する等の措置を講じる必要があり、不稼働時間が増加したり、また、この洗浄作業がオペレータにとって作業服や手が汚れる好ましくない作業であるという問題があった。
一方、枚葉紙9,000枚/時間以上の高速印刷になると、ワイピング槽に満たした洗浄液がワイピングローラの増速により、ワイピングローラ上に厚い洗浄膜厚層を形成し、下流に位置する仕上げブレードに衝撃となって現われ、この仕上げブレードを強く押し上げるため、ワイピングローラと仕上げブレードとの間に極僅かな隙間が生じて洗浄液を完全に除去できない現象が生じる。この現象は「液上がり現象」と称しているが、ワイピングローラ表面に洗浄液を残したまま次の版面の洗浄サイクルに入ることから、凹版版面内のインキを溶解して印刷物をにじませたり、印刷用紙に洗浄液が付着したりするなど印刷物の品質を著しく損ねることから、凹版印刷機の高速化を阻害するという問題があった。
この問題点を解消する方策として、凹版印刷機のワイピング部において、洗浄部材上のインキ堆積を抑制するとともに、長時間にわたって良好な印刷物を得ることと高速印刷を可能とし、併せてオペレータの負担軽減を図るため、ワイピングローラ表面に付着したインキを洗浄する装置の洗浄機構がある。この洗浄装置として、機械的にインキを取り除く洗浄部材と洗浄部材の下部に置いたインキを溶解及び分散させるための洗浄液を噴射する装置とが一体となって構成される第1段の洗浄部材と、ワイピングローラ上に残存する洗浄液を機械的に取り除く第2段の洗浄液回収装置を第1段の洗浄部材の下流側に設けた凹版印刷機のワイピング装置がある(例えば、特許文献1参照)。
また、凹版印刷機のワイピング部において、中間噴射装置及びワイピング槽下部洗浄噴射装置を新たに設け、既存の噴射装置である噴射装置付きプレブラシ及び噴射装置付きメインブラシと、新たに設置した中間噴射装置及びワイピング槽下部洗浄噴射装置から洗浄水を噴射することによって、ワイピング槽を印刷機械に固定した状態でワイピング槽、ワイピングローラ、噴射装置付きプレブラシ、噴射装置付きメインブラシ及び各溶液配管内の洗浄を同時に行う装置及び方法がある(例えば、特許文献2参照)。
上述した先行技術である特許文献1の技術を用いた場合、ワイピングローラで拭き取られたインキは、噴射洗浄液によって溶解及び分散され、この洗浄液を回収、再循環、再噴射のサイクルを繰り返すことにより、第1段の洗浄部材がワイピングローラと接触する部位における未溶解インキの蓄積を抑制することができる。また、第1段の洗浄部材の下流にワイピングローラに残存する膜状の洗浄液を効果的に取り除く第2段の洗浄液回収装置を設けたことにより、ワイピングローラ上の洗浄液を取り除くことが可能となる。
さらに、枚葉紙9,000枚/時間以上の高速印刷時であっても、ワイピングローラ上に形成される洗浄液の皮膜層が薄いため、下流に位置する仕上げブレードに衝撃を与えにくく、ワイピングローラと仕上げブレードとの接触を低速時と同様の状態に保つことが可能となる。これらの手段を講じても、ワイピングローラが凹版版面との間で起こる押圧力にて摩耗し、このために生じる第1段の洗浄部材との微妙な隙間がインキの蓄積を許し、印刷物に汚れが発生することがあるが、このような場合でも印刷機械を停止させることなく用紙の供給のみを停止して、噴射洗浄装置による自浄作用で洗浄部材を洗浄することが可能になり、従来の浸漬型ワイピング装置と異なり、「溶剤汚れ」及び「液上がり現象」がなくなり、良好な印刷物を安定して生産することが可能となる。
しかしながら、特許文献1の技術は、ある程度タワシへの未溶解インキの蓄積を抑制することが可能であるが、洗浄部材がワイピングローラ表面と接触した状態で洗浄部材の下部に配置した噴射装置から洗浄液を噴射させ、タワシ表面のインキを除去させる洗浄仕組であることから、タワシ上の未溶解インキを全領域に亘って完全に除去することはできず、徐々にインキが堆積することになり、やがて洗浄不良等の不具合が生じることになる。これらを勘案すると、近年主流となっている高速印刷(枚葉紙12,000枚/時間)を実施した場合、印刷速度に対応することができない場合もあり、良質な印刷製品を連続的に生産することが困難となる。
また、特許文献2の技術を用いた場合、中間噴射装置を噴射装置付きプレブラシと噴射装置付きメインブラシとの間に設置することによって、洗浄液を噴射装置付きメインブラシにまで送流することができ、過剰なインキやインキ滓が噴射装置付きメインブラシに送られることが抑制できる。このことで、噴射装置付きメインブラシの延命使用が可能となる。また、ワイピングローラ、ワイピング槽、洗浄部材並びに仕上げ洗浄部材を取り外して洗浄するといった人手の介在が無くなるため、これらの部材等を再度取り付ける際に懸念されるワイピングローラへの損傷が無くなり、時間浪費の改善及び材料にかかるコスト低減が図れ有用である。
しかしながら、特許文献2の技術は、噴射装置付きプレブラシ及び噴射装置付きメインブラシへのインキ堆積が大幅に抑制できるもののインキ堆積が皆無になることはなく、時間の経過とともにそれぞれのブラシへインキ滓が堆積することになる。また、それぞれのブラシは、回動するワイピングローラと接触していることから、摩滅損耗することが避けられない。このブラシの交換頻度を遅らせると、場合によっては、ワイピングローラ表面上に存するインキの拭き取りが十分でなくなり、「溶剤汚れ」及び「液上がり現象」といった印刷欠陥が発生する場合があり、所望する高品質な印刷製品を得ることができない。この対策として、ブラシ等の洗浄部材を定期的に洗浄又は交換しなければならず、オペレータにとって作業手間が増大するばかりでなく、かかるコストが増加する。これらの理由により必ずしも先行技術に移行しない現状がある。現時点において、上述した問題点への対策が施されておらず、少なからず改善の余地があった。
上記のような課題を解決するため、本発明の凹版印刷機のワイピング装置は、凹版印刷機のワイピング部において、ワイピングローラ表面に付着した余剰インキを洗浄する装置として、ワイピングローラと接触しローラ表面の余剰インキを除去する複数の洗浄粒子と、自重沈殿にて降下した洗浄粒子を載置する洗浄粒子載置用部材と、洗浄粒子載置用部材の下部に配置され、洗浄粒子をワイピングローラに指向し投射させる吐出圧供給装置とから構成される洗浄機構を少なくとも1組以上備えていることを特徴とする。
また、本発明の凹版印刷機のワイピング装置は、洗浄機構に対して、ワイピングローラ回転方向下流側に、ワイピングローラ上に残存する余剰インキを機械的に取り除く吸引装置を備えていることを特徴とする。
また、本発明の凹版印刷機のワイピング装置は、洗浄機構に対して、ワイピングローラ回転方向下流側に、ワイピングローラ上に残存する余剰インキを機械的に取り除く、複数列のブラシ群の上にインキの抜けを阻害しない開き目を有し、かつ柔軟性がある合成繊維製不織布又は樹脂を載せ、ワイピングローラと面接触する機能を有する洗浄補助機構を備えていることを特徴とする。
また、本発明の凹版印刷機のワイピング装置における洗浄粒子載置用部材の形状は、格子状メッシュ又はスルーホールであることを特徴とする。
また、本発明の凹版印刷機のワイピング装置における吐出圧供給装置は、溶剤、水、油、空気から選択される成分のいずれかにより洗浄粒子をワイピングローラに指向し投射することを特徴とする。
また、本発明の凹版印刷機のワイピング装置における洗浄粒子は、金属、樹脂又はゴムのいずれかの材質から形成されており、表面形状を多面体としていることを特徴とする。
さらに、本発明の凹版印刷機のワイピング装置における洗浄機構は、ワイピング槽に洗浄液を満たした浸漬型ワイピング装置に用いていることを特徴とする。
本発明の凹版印刷機のワイピング装置は、洗浄液中において洗浄粒子をワイピングローラに指向し投射する機構であることから、常時洗浄部材をワイピングローラに接触させていた従前技術とは異なり、洗浄部材へのインキ堆積による洗浄不良の発生がなくなる。また、洗浄部材をワイピングローラに接触し続けた場合に誘発されるワイピングローラの熱膨張及びワイピングローラの表面硬度の軟化による顕著な摩滅損耗を気にすることなく洗浄できるとともに、ワイピングローラ表面に存するインキ滓等を適宜効果的に除去できることから、均質な製品を長期間において連続的かつ安定的に得ることが可能となるといった充実した製品品質が保全できるという効果を奏する。
また、本発明の凹版印刷機のワイピング装置は、ワイピングローラ表面に存するインキ滓等を除去する手段として、ワイピングローラへ洗浄粒子を接触させることでなされることから、ワイピングローラへの洗浄媒体の接触時間を最小限に設計できる。このことで、従前まで懸念されていたワイピングローラへのインキ滓等の浸透が大幅に規制できるとともに、過剰な洗浄部材の接触によって誘発されるローラの軟化による局所的磨耗が抑制できる。その結果、ワイピングローラは延命使用することが可能となり、交換頻度の大幅な削減、ワイピングローラの焼成、研磨等にかかる負担の低減、従前まで多々使用していたタワシ等の消耗品の削減が実現でき、従前に比して大幅なコスト低減が図れるという効果を奏する。
また、本発明の凹版印刷機のワイピング装置は、洗浄媒体としての洗浄粒子が繰り返し使用できることから、これまでインキや溶剤を含み産業廃棄物として処理していたタワシ等の消耗品が発生しなくなるといった環境特性における改善が図れるという効果を奏する。
さらに、本発明の凹版印刷機のワイピング装置を用いることで、ワイピングローラの十分な洗浄が可能となるとともに、この課題における印刷機械の高速化が制限されなくてよくなり、加えて、ワイピングローラの延命化に寄与できることから、作業負荷の低減が図れる。また、ワイピングローラの交換等に付随する作業手間が少なくて済み、従前までオペレータにより行われていた各種調整作業が減少することによる作業性の大幅な改善及び印刷機械の不稼働時間が低減できるという効果を奏する。
図1乃至図10に基づき、この発明の実施形態を説明する。図1は本発明における凹版印刷機のワイピング装置の概略図であり、図2乃至図4は別形態のワイピング装置の概略図である。また、図5及び図6は洗浄粒子の形態の一例を示す概略図であり、図7は洗浄粒子載置用部材の一例を示す図である。さらに、図8乃至図10は一般的な凹版印刷機のワイピング装置の概略図である。
まず、一般的な凹版印刷機におけるワイピング装置について説明する。図10に示す一般的な凹版印刷機は、凹版胴(8)に装着した図示しない凹版版面へ付着した余剰インキの除去を行うワイピングローラ(7)の洗浄機構として、支軸(2)に固定された洗浄部材(3)に複数本のナイロン製のブラシ(4)を埋め込み、該ブラシ(4)の上部に合成繊維製不織布(例えば、タワシ)(5)が存する態様である。ここで、ワイピングローラ(7)は、洗浄液(15)を満たしたワイピング槽(6)に懸架されており、凹版版面から拭き取った余剰インキをワイピングローラ(7)に対して一定圧力にて押圧して接触させたタワシ(5)により除去し、下流に配した仕上げブレード(9)により残留した洗浄液(15)を掻き落とし、ワイピングローラ(7)を完全に洗浄して、次回の凹版版面の洗浄に備えるものである。
また、図8に示す一般的な凹版印刷機のワイピング装置は、ワイピング槽(6)に洗浄液(15)を滞留させず、図示しない洗浄液供給機構からの洗浄液(15)を支軸(2)に固定された洗浄部材(3)に配置した噴射装置(12)の噴射ノズル(13)から一定の吐出圧を有する洗浄液(15)をワイピングローラ(7)との間に配置したタワシ(5)を介して供給する機構であり、その下流にはインキ滓成分を含む洗浄液(15)を吸引及び回収する吸引装置(10)、さらにその下流には補助ブレード(11)、最下流には仕上げブレード(9)をそれぞれ配置している態様である。また、図9に示す一般的な凹版印刷機のワイピング装置は、2箇所配置された洗浄部材(3)の間に中間噴射装置(14)を配置している態様である。
一方、図1に示すように本発明の凹版印刷機のワイピング装置は、凹版胴(8)に装着された図示しない凹版版面から拭き取り、ワイピングローラ(7)の表面に存する余剰インキの洗浄手段として、洗浄液(15)を滞留させたワイピング槽(6)の内部に存し、ワイピングローラ(7)に対して、適宜、接触又は離間する複数個の洗浄粒子(1)と、洗浄粒子(1)をワイピングローラ(7)に指向し投射させる支軸(2)に固定された吐出圧供給装置(16)と、自重沈殿にて降下した洗浄粒子(1)を載置する支軸(2)に固定された洗浄粒子載置用部材(17)とから形成される洗浄機構を少なくとも1組以上備えた態様であり、そのローラ回転方向の下流には、ワイピングローラ(7)の表面を完全に洗浄する仕上げブレード(9)を配置している態様である。
また、ワイピングローラ(7)の洗浄に用いる洗浄粒子(1)は、洗浄液(15)による腐蝕、劣化が抑制される材質であればよく、例えば、ステンレス鋼のような金属類、PVC(塩化ビニル)のような樹脂類、NBR(ニトリルゴム)のようなゴム類のいずれかの材質により形成している。また、洗浄粒子(1)の形状を多面体形状としている。図5及び図6に代表的な洗浄粒子(1)の形状を示している。例えば、図5(a)に示すように洗浄粒子(1)の形状を正四面体とすること、図5(b)に示すように正六面体とすること、図5(c)に示すように正八面体とするような正多面体形状に設計する場合や、図6(a)に示すように切頂八面体とすること、図6(b)に示すように斜方立方八面体とすること、図6(c)に示すように切頂二十面体とするような半正多面体形状に設計する場合がある。なお、洗浄粒子(1)の大きさは、粒子径2mm〜8mmの範疇にて任意に形成している。
また、ワイピングローラ(7)に接触した後、自重沈殿により降下した洗浄粒子(1)を載置する洗浄粒子載置用部材(17)の材質についても、洗浄液(15)への耐抗性が良好な材質であればよく、金属類、樹脂類、ゴム類のいずれでもよい。また、洗浄粒子載置用部材(17)の形状としては、図7(a)に示すように格子状メッシュ(18)とする場合や、図7(b)に示すようにスルーホール(19)とする場合がある。ここでは、ワイピングローラ(7)から乖離したインキ滓が洗浄粒子載置用部材(17)に堆積しないように、十分な開孔率(90%〜98%)を有した洗浄粒子載置用部材(17)としている。例えば、線径0.10mm〜0.20mm、目開き0.20〜0.30mm、メッシュ数50〜80としたステンレスメッシュ(18)とする場合や、センターピッチ5mm以下、角度45°以下の千鳥抜とし、インキ抜けを阻害しない程度の十分な孔径を有したスルーホールであるパンチメタル(19)とした場合がある。
また、吐出圧供給装置(16)は、十分な開孔率を有している洗浄粒子載置用部材(17)の下部に配置され、洗浄粒子載置用部材(17)を介して洗浄粒子(1)に例えば、溶剤、水、油、空気等の媒体を、一つのノズル当り吐出圧0.1MPa〜2.0MPa、流量10ml/min〜500ml/minにて供給することが可能である。また、媒体の供給量は任意に可変することが可能である。また、吐出圧供給装置(16)に用いる媒体については、使用するインキの性質に対応させて、任意に選択することになる。なお、本洗浄機構は、非浸漬型ワイピング装置に用いた場合には効果が乏しく、洗浄液(15)をワイピング槽(6)に滞留させた浸漬型ワイピング装置に用いることで大きな効果を発揮する。
また、図2に示すように、本発明のワイピング装置は、洗浄粒子(1)にてワイピングローラ(7)の洗浄を行う洗浄機構の下流に残存するインキ滓を吸引及び回収する吸引装置(10)を備えており、また、最下流にワイピングローラ(7)の表面を完全に洗浄する仕上げブレード(9)を配置している態様とする場合もある。ここで、吸引装置(10)は、ワイピング槽(6)に固着された支軸(2)に固定されている態様である。なお、吸引装置(10)は、図示しない制御装置によりワイピングローラ(7)への接触状態及び吸引量を自在に調整することが可能である。
また、本発明のワイピング装置は、図3に示すように洗浄粒子(1)にてワイピングローラ(7)の洗浄を行う洗浄機構の下流に残存するインキ滓を除去する複数列のブラシ群の上にインキの抜けを阻害しない開き目を有し、かつ柔軟性がある合成繊維製不織布(例えば、タワシ)又は樹脂を載せ、ワイピングローラと面接触する機能を有する洗浄補助機構(20)を備えており、また、最下流にワイピングローラ(7)の表面を完全に洗浄する仕上げブレード(9)を配置している態様とする場合もある。
さらに、本発明のワイピング装置は、図4に示すように洗浄粒子(1)にてワイピングローラ(7)の洗浄を行う洗浄機構の下流に上述した吸引装置(10)及び洗浄補助機構(20)を併用して配置しており、また、最下流にワイピングローラ(7)の表面を完全に洗浄する仕上げブレード(9)を配置している態様とする場合もある。
本発明における実施の例示について詳細に説明する。図1に示すように本発明の凹版印刷機のワイピング装置は、凹版胴(8)に装着された図示しない凹版版面から対接するワイピングローラ(7)にて拭き取ったインキ滓等の余剰インキを洗浄する方法として、約150リットルの洗浄液(15)を滞留させたワイピング槽(6)の内部に設置した粒子径を約4mm、材質をステンレス鋼、形状を図6(c)に示すように半正多面体である切頂二十面体として作製した約300個の洗浄粒子(1)と、この洗浄粒子(1)をワイピングローラ(7)に指向し、吐出圧1.5MPa、流量300ml/minの洗浄液(15)を投射させる吐出圧供給装置(16)と、自重沈殿にて降下した洗浄粒子(1)を載置する線径0.15mm、目開き0.24mm、メッシュ数60であるステンレスメッシュ(18)をL型形状とした洗浄粒子載置用部材(19)とから形成した洗浄機構により、約50万枚の凹版印刷を実施した。なお、ワイピングローラ(7)には、表面に塩化ビニル樹脂(PVC)を巻き付けたものを使用しており、また、ワイピング槽(6)には、ワイピングローラ(7)からのインキ滓の乖離状態を観察するため、一部に透明樹脂製の観察用小窓を取設したものを使用した。
最初に、吐出圧供給装置(16)から供給された洗浄液(15)により、洗浄粒子(1)がワイピングローラ表面上に存するインキ滓と接触しており、該インキ滓はワイピングローラ(7)から乖離している状態になっていた。また、一部、洗浄粒子(1)に一時的に接着したインキ滓についても洗浄液中を降下する段階において、乖離している状態になっていた。
次に、吐出圧供給装置(16)から供給された洗浄液(15)により、ワイピングローラ(7)に投射された洗浄粒子(1)は、ローラに接触後、自重沈殿にて洗浄粒子載置用部材(17)に載置されることになる。この時、洗浄粒子載置用部材(17)は所定角度の傾き(実施例では、30°)を有しており、吐出圧供給装置(16)からの媒体が効率よく洗浄粒子(1)に供給できるようになっている。その後再び吐出圧供給装置(16)から供給された洗浄液(15)により、洗浄粒子(1)はローラに向けて投射されることになるが、その際、吐出する洗浄液(15)により、洗浄粒子(15)はクリーニングされていたことを確認した。また、洗浄液中に分散されたインキ滓については、洗浄粒子載置用部材(17)の開孔部を抜けてワイピング槽(6)の底部に沈積していることを確認した。
また、ワイピング装置稼動中におけるワイピングローラ(7)の表面温度を非接触式温度計にて測定した結果、従前のワイピング装置を用いた場合、印刷使用前の約60℃から2時間印刷後の表面温度が約67℃となるのに対して、本発明のワイピング装置を用いた場合、ワイピングローラ(7)の表面温度は、同条件において印刷使用前の約60℃から2時間印刷後の表面温度が約61℃であった。また、ワイピング装置稼働中におけるワイピングローラ(7)の表面凹凸状態の変動についても確認したが、従前技術に比して凹凸発生程度が小さく、至って良好な状態であることを確認した。なお、表面凹凸状態の計測にはレーザ式変位計を用いており、検出値は電波により図示しない表示装置に出力することが可能である。
また、洗浄粒子(1)の形状を図5(b)に示すように正多面体である正六面体とした場合、図6(b)に示すように半正多面体である斜方立方八面体とした場合についても同様の条件において確認した。その結果、いずれについても、おおよそ良好な洗浄結果を得ることができた。但し、細かく観察すると、正多面体形状の洗浄粒子(1)を用いた場合は、洗浄液の吐出圧、流量ともに大きく設定する必要があることを確認した。これは、用いるインキの性質にも左右されるが、ワイピングローラ表面に固着したインキ滓を乖離させるためには、稜を多く有する多面体を用いることが有利であるということを確認した。
また、洗浄粒子(1)の使用個数についても変動させて確認したが、洗浄粒子(1)を多量(例えば、500個)に用いると、ワイピングローラ(7)への投射時に互いの洗浄粒子(1)が干渉し合い有用ではない。また、洗浄粒子(1)を少量(例えば、50個)とすると、洗浄効果として満足し難い結果となることを確認した。同様に、洗浄粒子(1)の粒子径についても変動させて確認したが、洗浄粒子(1)を大きく設計するとワイピングローラ(7)への投射時に互いの洗浄粒子(1)が干渉し合い有用ではなく、洗浄粒子(1)を小さく設計とすると、洗浄効果として満足し難い結果となることを確認した。
また、洗浄液(15)の吐出圧、流量についても変動させて確認したが、吐出圧、流量ともに極端に大きく設定すると、洗浄液(15)がはく離し乱流状態になりやすく、洗浄効果が低下することから有用でないことを確認した。また、吐出圧、流量ともに極端に小さく設定すると、洗浄粒子(1)がワイピングローラ(7)の表面に存するインキ滓を乖離し難くなるので有用でないことを確認した。
さらに、粘性の高いインキを用いた場合として、上述した洗浄機構の下流に残存するインキ滓成分を吸引及び回収する吸引装置(10)を配置した場合、また、複数列のブラシ群の上に合成繊維製不織布(例えば、タワシ)を載せ、ワイピングローラ(7)と面接触する機能を有する洗浄補助機構(20)を配置した場合、また、上述した吸引装置(10)及び洗浄補助機構(20)を併用して配置した場合についても確認した。いずれについても有用な結果が得られることを鋭意努力した結果、我々は承知している。
上述したいずれの実施例においても、ワイピングローラ(7)の表面に存するインキ滓等が確実に除去できており、ワイピングローラ(7)の表面には光沢がある状態であった。また、枚葉紙約50万枚印刷後においてもワイピングローラ(7)の拭き取り能力は目立って劣化しているものではなく、さらなる印刷を実施することが可能であった。
上述した実施例はあくまで例示の一例に過ぎず、特許請求の範囲に記載されている範囲において、あらゆる実施の形態が存在することは言うまでもない。実施例では、洗浄粒子(1)を投射する吐出圧供給装置(16)を1箇所に配置したが、当然、複数箇所に配置することや、任意に洗浄粒子(1)への投射角度を変更する場合なども容易に推量できるものである。
1 洗浄粒子
2 支軸
3 洗浄部材
4 ブラシ群
5 合成繊維製不織布(タワシ)
6 ワイピング槽
7 ワイピングローラ
8 凹版胴
9 仕上げブレード
10 吸引装置
11 補助ブレード
12 噴射装置
13 噴射ノズル
14 中間噴射装置
15 洗浄液
16 吐出圧供給装置
17 洗浄粒子載置用部材
18 格子状メッシュ
19 スルーホール(パンチメタル)
20 洗浄補助機構
2 支軸
3 洗浄部材
4 ブラシ群
5 合成繊維製不織布(タワシ)
6 ワイピング槽
7 ワイピングローラ
8 凹版胴
9 仕上げブレード
10 吸引装置
11 補助ブレード
12 噴射装置
13 噴射ノズル
14 中間噴射装置
15 洗浄液
16 吐出圧供給装置
17 洗浄粒子載置用部材
18 格子状メッシュ
19 スルーホール(パンチメタル)
20 洗浄補助機構
Claims (7)
- 凹版印刷機のワイピング部において、ワイピングローラ表面に付着した余剰インキを洗浄する装置として、前記ワイピングローラと接触しローラ表面の余剰インキを除去する複数の洗浄粒子と、自重沈殿にて降下した前記洗浄粒子を載置する洗浄粒子載置用部材と、前記洗浄粒子載置用部材の下部に配置され、前記洗浄粒子を前記ワイピングローラに指向し投射させる吐出圧供給装置とから構成される洗浄機構を少なくとも1組以上備えていることを特徴とする凹版印刷機のワイピング装置。
- 前記洗浄機構に対して、前記ワイピングローラ回転方向下流側に、前記ワイピングローラ上に残存する余剰インキを機械的に取り除く吸引装置を備えていることを特徴とする請求項1記載の凹版印刷機のワイピング装置。
- 前記洗浄機構に対して、前記ワイピングローラ回転方向下流側に、前記ワイピングローラ上に残存する余剰インキを機械的に取り除く、複数列のブラシ群の上にインキの抜けを阻害しない開き目を有し、かつ柔軟性がある合成繊維製不織布又は樹脂を載せ、前記ワイピングローラと面接触する機能を有する洗浄補助機構を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の凹版印刷機のワイピング装置。
- 前記洗浄粒子載置用部材の形状は、格子状メッシュ又はスルーホールであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の凹版印刷機のワイピング装置。
- 前記吐出圧供給装置は、溶剤、水、油、空気から選択される成分のいずれかにより前記洗浄粒子を前記ワイピングローラに指向し投射することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の凹版印刷機のワイピング装置。
- 前記洗浄粒子は、金属、樹脂又はゴムのいずれかの材質から形成されており、表面形状が多面体であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の凹版印刷機のワイピング装置。
- 前記洗浄機構は、ワイピング槽に洗浄液を満たした浸漬型ワイピング装置に用いることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の凹版印刷機のワイピング装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2008323332A JP2010143101A (ja) | 2008-12-19 | 2008-12-19 | 凹版印刷機のワイピング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2008323332A JP2010143101A (ja) | 2008-12-19 | 2008-12-19 | 凹版印刷機のワイピング装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2010143101A true JP2010143101A (ja) | 2010-07-01 |
Family
ID=42564024
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2008323332A Pending JP2010143101A (ja) | 2008-12-19 | 2008-12-19 | 凹版印刷機のワイピング装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2010143101A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8857334B2 (en) | 2012-03-05 | 2014-10-14 | Samsung Electronics Co., Ltd | Cleaning apparatuses for printing plates and printing apparatuses including the same |
-
2008
- 2008-12-19 JP JP2008323332A patent/JP2010143101A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8857334B2 (en) | 2012-03-05 | 2014-10-14 | Samsung Electronics Co., Ltd | Cleaning apparatuses for printing plates and printing apparatuses including the same |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP5433794B2 (ja) | 圧延ロールの洗浄装置および洗浄方法 | |
| JP5277502B2 (ja) | 凹版印刷機のワイピング装置 | |
| US9381745B1 (en) | Printhead cleaning assembly | |
| JP3709537B2 (ja) | 凹版印刷機のワイピング装置 | |
| TWI327488B (ja) | ||
| JP2006159880A (ja) | 印刷機のシリンダー洗浄装置 | |
| JP2018047609A (ja) | 払拭装置、吐出装置 | |
| US20030167948A1 (en) | Method and apparatus for steam cleaning anilox inking rollers | |
| CN108136768B (zh) | 网纹辊的自动清洗装置及其清洗方法 | |
| JP2016129933A (ja) | 超音波による振動機構を備えたワイピング装置及び超音波制御方法 | |
| CN103466956B (zh) | 启动加注处理方法以及启动加注处理装置 | |
| JP2009255455A (ja) | 凹版印刷機のワイピング装置および方法 | |
| CN202860871U (zh) | 清洁装置 | |
| JP2013014116A (ja) | 凹版印刷機のワイピング装置 | |
| CN105327952A (zh) | 用于改善光整机辊面磨损的清洗系统 | |
| US20160355018A1 (en) | Ink jet printer with maintenance unit | |
| CN109049985A (zh) | 一种喷墨型打印机压电式喷头的自动清洁装置 | |
| JP4135964B1 (ja) | シリコーン被膜修復方法 | |
| JP2013071388A (ja) | 凹版印刷機のワイピング装置 | |
| JP2015120277A (ja) | 凹版印刷機のワイピング装置 | |
| CN207758328U (zh) | 一种丝网印刷系统 | |
| JP2011084042A (ja) | 凹版印刷機のワイピング装置 | |
| TWI704062B (zh) | 平版印刷機用的墨槽的污染防止裝置 | |
| JP2011189691A (ja) | 凹版印刷機のワイピングローラ用洗浄部材及び洗浄部材の整形方法 | |
| JP2018158497A (ja) | 凹版印刷機のワイピング洗浄装置 |