JP2010143060A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数のUV・LED光源4への空気の流れをガイドする複数のリブ状のガイド7を設け、複数のUV・LED光源4を当該各UV・LED光源4から記録メディア3に向かう方向と同一方向のガイド7の高さ方向内に配置する。
【選択図】図3
Description
特に、記録媒体の表面近傍は、記録媒体が搬送される際に空気の粘度で気流が発生する。この気流は、記録媒体の搬送に伴って当該記録媒体の搬送方向と同一方向に流れる。記録媒体の搬送経路が狭い場合、記録媒体の搬送に伴って気流が生じると、この気流に乗って搬送経路内にインクミストが流れ込み、装置内のUV・LED等に付着して汚してしまう。
図1は画像形成装置としてのインクジェットプリンタの画像形成部分の構成図を示す。プリントヘッド1は、記録媒体である記録メディア3に対してUVインクを吐出して画像形成する。このプリントヘッド1の記録メディア3と対向するノズル面1aには、図2に示すように多数のノズル1bが設けられている。これらノズル1bは、記録メディア3の搬送方向(矢印A方向:Y方向)と直交する記録メディア3の幅方向(X方向)に沿ってライン状に例えば2列設けられている。これらノズル1bからは、所定周期でインク滴が記録メディア3に向かって吐出され、記録メディア3上に着弾することで画像が記録される。記録メディア3は、例えば、普通紙やフィルム、ダンボールなどである。
記録メディア3から各部材のZ方向の高さは、記録メディア3の記録されるべき面を基準高さFとする。この基準高さFに対し、ノズル1bが形成されたプリントヘッド1のノズル面1aまでの高さをH1、吸気ダクト9の開口9aまでの高さをH2、ガイド7のリブ先端7aまでの高さをH3、UV・LED光源4までの高さをH4、基板6に設けられた通気孔15までの高さをH5とすると、これら高さH1〜H5の高さ関係は、
H1<H3<H2<H4<H5
という関係にある。
ベルト搬送手段2における駆動側ローラ、例えばローラ2bが駆動されると、このローラ2bの駆動に応動してベルト2cが回転する。これと同時に、チャンバー2dは、その内部の気圧が負圧になり、外部から空気を吸引する。
記録メディア3がメディア供給機構により搬送されてベルト2cに到達すると、記録メディア3は、ベルト2cに設けられた多数の孔を通して吸引される空気の吸引力によりベルト2c上に吸着され、ベルト2cと一体になって下流側へと搬送される。
プリントヘッド1からインク滴20が吐出される際、インク滴20が非常に小さな(微小:霧状の)インク粒に分かれることがある。ある程度以上の大きさのインク滴20は、主滴として記録メディア3上に着弾し、画像形成に寄与する。主滴のインク滴20と微小なインク粒との中間の大きさの液滴は、空気抵抗によって減速され、主滴のインク滴20の着弾位置から少し離れた、本来着弾すべきではないところにサテライトとして着弾する。更に微小なインク滴は、失速して浮遊する。この浮遊するインク滴は、図4に示すようにインクミスト10となる。
画像形成された記録メディア3は、ベルト2c上に負圧により吸着され、プリントヘッド1の下方を通過し、吸気ダクト9の下方を通り、さらに定着器50の下方を通って装置の外部へ排出される。
又、複数のガイド7は、搬送方向Aに対して傾斜角度±40°以内の傾きを持って配置され、かつ各ガイド7の間に挟まれるように複数のUV・LED光源4が配置されているので、UV・LED光源4から放射されるUV光による露光量は、X方向のムラが均一化された所定量の露光量になる。
プリントヘッド1のノズル1bと記録メディア3との隙間の高さH1は、通常0.8mm〜2mm程度と狭い。このため、プリントヘッド1のノズル1bと記録メディア3との隙間内の空気は、その殆どが空気層18となって記録メディア3と共にプリントヘッド1の搬送方向Aの下流側へ流れる。
H3<H2<H5
の関係にある。これにより、各通気孔15から噴出した空気は、各ガイド7に挟まれた空間内に流れて吸引ダクト9により吸い込まれる。
なお、極一部のインクミスト10が第1の空気層18側へ流れるが、この第1の空気層18の上方に第2の空気層19が流れていること、UV・LED光源4が第2の空気層19の中に埋没した位置に設けられていることからUV・LED光源4にインクミスト10が付着することはない。
又、リブ状のガイド7が記録メディア3の搬送方向Aに対して傾斜して設けられているので、万一、記録メディア3がガイド7と接触した場合でもジャムを発生しにくいという効果がある。更に、リブ状のガイド7のZ方向の高さを稼いで剛性を保つことが可能である。
各UV・LED光源4の表面に流す空気の供給口である通気孔15とその吸い込み口である吸気ダクト9の開口9aとは、リブ状のガイド7の高さ範囲内に設定されるので、複数のリブ状のガイド7間を空気が層状に流れることが可能であり、インクミスト10を効率よく第2の空気層19により遮断することができる。
各ガイド7を例えばアルミニウムのような熱伝導率の高い材質により形成すると、UV・LED光源4から発生する熱は、各ガイド7にも伝わる。複数のガイド7がリブ状に配置され、これらガイド7の間に空気が流れることにより、各ガイド7は、放熱フィンの働きと同様に熱を放出する働きをし、全体の熱を除去する効果を持たせることが可能である。
各ガイド7は、搬送方向Aに対して傾斜角度±40°以内のリブ形状に形成されているので、万一、記録メディア3が浮き上がった場合でも、記録メディア3が各ガイド7の先端7aに当接してジャムを発生することがなく、記録メディア3を滑らかに案内できる。
各ガイド7は、反射率の高い材料によりメッキされているので、UV・LED光源4の両側をガイド7で挟んで配置することにより、効率よくUV・LED光源4からのUV光を記録メディア3に照射することができると共に、X方向の光量ムラの解消にも寄与できる。又、ガイド7を樹脂で作成した場合でも、表面を金属でメッキすることにより、UV光による樹脂の劣化を防止することが出来る。
図5は画像形成装置としてのインクジェットプリンタの画像形成部分の構成図を示す。本装置の上記第1の実施の形態との相違点は、基板6の実装面側にダクト21を設け、このダクト21に空気の噴出口21aを設けたところである。このダクト21は、例えば立方形の箱状に形成し、例えば通気孔15毎に設けてもよいし、各通気孔15を連通するように直方体の箱状に形成してもよい。
H1<H3<H2<H6<H4
の高さ位置関係を満足するように設定されている。
噴出口21aの高さ位置Ha(=H6)は、記録メディア3の搬送を妨げないようにするために、少なくとも高さH3<H6に設定する必要がある。UV・LED光源4は、第2の空気層19の中に埋没する高さ位置H4にあればよく、必ずしも高さH6<H4である必要はない。高さは、
H3<H6<H5
の関係に設定されていればよい。
記録メディア3の表面には、図6に示すように当該記録メディア3の搬送により生じる第1の気体層としての第1の空気層18が形成される。
これと共に、噴出口21aから噴出した空気が吸気ダクト9の開口9aに向かって流れ込む第2の空気層19が形成される。この第2の空気層19は、第1の空気層18の上部に形成される。
このように上記第2の実施の形態によれば、基板6の実装面側にダクト21を設け、このダクト21に空気の噴出口21aを設けたので、吸気ダクト9の吸い込み口付近では、第2の空気層19が搬送方向Aに対して逆方向に流れ、インクミスト10を各ガイド7により挟まれた空間内に入れないようにすることができ、インクミスト10の殆どを吸気ダクト9に吸い込ませることができ、UV・LED光源4を汚すことを防止できるという、上記第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
図7は画像形成装置としてのインクジェットプリンタの画像形成部分の構成図を示す。本装置の上記第1の実施の形態との相違点は、供給ダクト5を除き、基板6における搬送方向Aの下流側に供給ダクト22を設けたところである。
この供給ダクト22には、空気を噴出する噴出口22aが設けられている。この噴出口22aは、供給ダクト22の下部で、かつUV・LED光源4の実装されている側に向いて設けられている。噴出口22aは、記録メディア3の記録されるべき面を基準高さFとしたときの当該記録メディア3の表面からZ方向への高さ位置Ha(=H7)に設けられている。
H1<H3<H2<H4、H1<H3<H7<H4
という関係にある。なお、高さ位置H2とH7との大小関係は問わない。
記録メディア3の表面には、上記同様に、記録メディア3の搬送により生じる第1の気体層としての第1の空気層18が形成される。
これと共に、噴出口22aから噴出した空気は、吸気ダクト9の開口9aに向かって流れ込む第2の空気層19を形成する。この第2の空気層19は、第1の空気層18の上部に形成される。
このように上記第3の実施の形態によれば、基板6における搬送方向Aの下流側に供給ダクト22を設け、この供給ダクト22に空気を噴出する噴出口22aを設けたので、吸気ダクト9の吸い込み口付近では、第2の空気層19が搬送方向Aに対して逆方向に流れ、インクミスト10を各ガイド7により挟まれた空間内に入れないようにすることができ、インクミスト10の殆どを吸気ダクト9に吸い込ませることができ、UV・LED光源4を汚すことを防止できるという、上記第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
上記各実施の形態では、UVインクを記録メディア3上に定着させるためのUV光を発光するものとしてUV・LED光源4を用いているが、UVインクを記録メディア3上に照射する手段としては、定着器50の外部から光ファイバーを通して定着器50の内部にUV光を導き、この導いたUV光を複数のUV・LED光源4に対応する各位置から出射させてもよい。
Claims (13)
- 記録媒体を搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送されている前記記録媒体にインクを吐出して画像形成するプリントヘッドと、前記プリントヘッドよりも前記記録媒体の搬送方向の下流側に配置され、前記記録媒体に対して前記インクを定着させる定着装置とを有する画像形成装置において、
前記定着装置は、基板と、
前記基板から電力の供給を受け、前記インクを前記記録媒体に定着させるための紫外線を発光する複数の紫外線発光素子と、
前記複数の紫外線発光素子への空気の流れをガイドする複数のリブ状のガイドと、
を有し、
前記複数の紫外線発光素子は、前記ガイドにおける当該各紫外線発光素子から前記記録媒体に向かう方向と同一方向の高さ範囲内に配置される、
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記記録媒体と前記紫外線発光素子との間隔をH4、前記記録媒体と前記複数のリブ状ガイドとの間隔をH3とすると、
前記複数の紫外線発光素子は、H3<H4の関係になるように配置される、
ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 前記複数の紫外線発光素子は、紫外線を放射する発光ダイオードであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記複数のリブ状ガイドは、前記記録媒体の搬送方向に沿って延在するよう設けられることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記複数のリブ状ガイドは、前記記録媒体の搬送方向に対して傾斜して設けられることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記複数のリブ状ガイド間に気体を供給する気体供給手段と、
前記複数のリブ状ガイド間を流れた前記気体を吸引する気体吸引手段と、
を有し、
前記気体供給手段と前記気体吸引手段とは、前記複数の紫外線発光素子を前記記録媒体の搬送方向に挟んで設けられる、
ことを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。 - 前記記録媒体の搬送により形成される前記記録媒体の搬送方向と同一方向に気体が流れる第1の気体層が形成される状態に、
前記気体供給手段は、前記気体を供給し、
前記気体吸引手段は、前記気体を吸引することにより前記第1の気体層の上層に前記第1の気体層の前記気体の流れ方向とは反対方向に気体が流れる第2の気体層が形成され、当該第2の気体層により前記プリントヘッドからの前記インクの吐出と共に発生する前記インクのミストを吸引する、
ことを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。 - 前記記録媒体と前記気体供給手段の気体供給開口との間隔をHa、前記記録媒体と前記気体吸引手段の吸い込み口との間隔をH2、前記記録媒体と前記複数のリブ状ガイドとの間隔をH3とすると、
前記気体供給手段は、H3<Haの関係になるように配置され、
前記気体吸引手段は、H3<H2の関係になるように配置される、
ことを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。 - 前記記録媒体と前記気体供給手段の気体供給開口との間隔をHa、前記記録媒体と前記気体吸引手段の吸い込み口との間隔をH2、前記記録媒体と前記複数のリブ状ガイドとの間隔をH3、前記記録媒体と前記複数の紫外線発光素子との間隔をH4とすると、
前記気体供給手段は、H3<H<H4の関係になるように配置され、
前記気体吸引手段は、H3<H2<H4の関係になるように配置される、
ことを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。 - 前記気体供給手段は、前記基板における前記複数の紫外線発光素子を実装する面とは反対の面側に設けられ、
前記基板には、貫通孔が設けられ、
前記気体供給手段によって供給される気体は、前記貫通孔を通って前記基板における前記複数の紫外線発光素子の実装面から非実装面に供給される、
ことを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。 - 前記ガイドの少なくとも表面は、金属により被覆されていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記ガイドと前記基板とは、熱伝導性の高い物質により一体的に形成されることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記気体吸引手段は、前記プリントヘッドと前記定着装置との間に設けられることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
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2008
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