JP2010142474A - 針状体および針状体製造方法 - Google Patents

針状体および針状体製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】薬液透過や体液採取を効果的に行うことが可能であり、且つ簡便に製造可能で、使用時の破損が低減された針状体を提供する。
【解決手段】基板と、前記基板の第一の面から突出している突起部と、前記突起部の側面に開口する非貫通孔とを具備する針状体であって、前記非貫通孔が当該開口部から底部へ向けて開口面積が小さくなるテーパー状の内周面を有する針状体。
【選択図】図3

Description

本発明は、微細構造体である針状体を具備する針状体に関する。
皮膚上から薬剤を浸透させ体内に薬剤を投与する方法である経皮吸収法は、人体に痛みを与えることなく簡便に薬剤を投与することが出来る方法として用いられている。しかしながら、薬剤の種類によっては経皮吸収法により投与が困難な薬剤が存在する。これらの薬剤を効率よく体内に吸収させる方法として、ミクロンオーダーの突起部を針部として具備する針状体を用いて皮膚を穿孔し、皮膚内に直接薬剤を投与する方法が注目されている。この方法によれば、投薬用の特別な機器を用いることなく、簡便に薬剤を皮下投薬することが可能となる(特許文献1)。
この際に用いる微細な針状体の突起部の形状には、皮膚を穿孔するための十分な細さと先端角、および皮下に薬液を浸透させるために十分な長さが必要である。従って、当該突起部の直径は数μmから数百μm、長さは皮膚の最外層である角質層を貫通し、かつ神経層へ到達しない長さ、具体的には数十μmから数百μm程度のものであることが望ましいとされている。
より具体的には、最外皮層である角質層を貫通することが求められる。角質層の厚さは人体の部位によっても若干異なるが、平均して20μm程度である。また、角質層の下にはおよそ200μmから350μm程度の厚さの表皮が存在し、さらにその下層には毛細血管の張りめぐる真皮層が存在する。このため、角質層を貫通させ薬液を浸透させるためには少なくとも20μm以上の突起部を具備する針状体が必要となる。また、採血を目的とする針状体を製造する場合には、上記の皮膚の構成から少なくとも350μm以上の高さの突起部を具備する針状体が必要となる。
また、針状体を構成する材料としては、仮に破損した突起部が体内に残留した場合でも、人体に悪影響を及ぼさない材料であることが望ましい。そのような材料としては医療用シリコーン樹脂や、マルトース、ポリ乳酸、デキストランなどの生体適合樹脂が有望視されている(特許文献2)。
このような微細構造体を低コストかつ大量に製造するためには、射出成形法、インプリ
ント法、キャスティング法などに代表される転写成形法が有効である。しかしながら、何れの方法においても成形を行うためには所望の形状を凹凸反転させた原型が必要であり、針状体のようなアスペクト比(構造体の幅に対する高さ、もしくは深さの比率)が高く、先端部の先鋭化が必要である構造体を形成するためには、その製造工程が非常に複雑となる。
例えば、当該針状体を製造する方法として、X線リソグラフィにより針状体の原版を作製し、原版から複製版を作り、転写加工成形を行う製造方法が提案されている(特許文献3)。
また、機械加工により針状体の原版を作製し、原版から複製版を作り、転写加工成形を行う製造方法が提案されている(特許文献4)。
米国特許第6,183,434号明細書 特開2005−21677号公報 特開2005−246595号公報 特表2006−513811号公報
本発明の目的は、薬液透過や体液採取を効果的に行うことが可能であり、且つ簡便に製造可能で、使用時の破損が低減された針状体を提供することである。
また、本発明の更なる目的は、そのような針状体の製造方法を提供することである。
請求項1に記載の本発明は、基板と、前記基板の第一の面から突出している突起部と、前記突起部の側面に開口する非貫通孔とを具備する針状体であって、前記非貫通孔が当該開口部から底部へ向けて開口面積が小さくなるテーパー状の内周面を有する針状体である。
請求項1に記載の針状体であって、前記非貫通孔の底部がテーパー状である針状体である。
請求項1または2に記載の針状体であって、前記非貫通孔の中心軸が当該基板に対して垂直に交わる方向で開口している針状体である。
請求項4に記載の本発明は、請求項3に記載の針状体であって、前記非貫通孔の中心軸に直交する面で当該針状体を切断したときの当該非貫通孔の開口部の形状が多角形、円および楕円からなる群より選択される形状である針状体である。
請求項5に記載の本発明は、請求項4に記載の針状体であって、前記非貫通孔をその中心軸に直交する面で切断したときにできる開口部の幅が当該突起部底部の外周に近い程大きい針状体である。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の何れか1項に記載の針状体であって、当該突起部が、複数で当該基板の第一面に具備される針状体である。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6の何れか1項に記載の針状体の製造方法であって、基板に対して、非貫通孔に対応する領域をエッチングすることと、前記エッチングにより形成された非貫通孔がその側面に開口するように機械加工により突起部を形成することとを具備する方法である。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の針状体の製造方法であって、前記エッチングがアスペクト比の違いによるエッチングレートの差を含みながら進行される方法である。
請求項9に記載の発明は、請求項7または8に記載の針状体の製造方法であって、前記エッチングにおけるエッチングマスクの形状が厚さ方向に分布を有する方法である。
請求項10に記載の発明は、請求項7〜9の何れか1項に記載の方法により形成された針状体を母型とし、当該母型から複製版を作製することと、前記複製版を用いて転写加工成形することにより針状体を得ることとを具備する針状体の製造方法である。
本発明により、効率良く薬液透過および体液採取が可能で、かつ複製版を用いた大量生産に対応し、穿刺時に破損しにくい針状体およびそのような針状体の製造方法が提供される。
以下、本発明に従う針状体およびその製造方法について、図面を用いて説明する。
<針状体>
本発明に従う針状体の例を図1(d)および(d’)、図2(d)および(d’)、図3(d)および(d’)、並びに図4(a)および(a’)、図4(b)および(b’)、図4(c)および(c’)、図4(d)および(d’)に示す。ここで、図1(d’)は当該針状体の平面図である図1(d)を線O−Oに沿って切った断面図である。同様に、図2(d’)は図2(d)を線O−Oに沿って切った断面図、図3(d’)は図3(d)を線O−Oに沿って切った断面図、図4(a’)は図4(a)を線l−lに沿って切った断面図、図4(b’)は図4(b)を線m−mに沿って切った断面図、図4(c’)は図4(c)を線n−nに沿って切った断面図、図4(d’)は図4(d)を線O−Oに沿って切った断面図である。
図1(d)に示すように、本発明に従う針状体104は、基板1と、突起部2と、突起部2の側面に開口する非貫通孔3とを具備する。当該突起部2は、基板1の第一の面から突出している。
ここで、突起部2の「側面」とは、突起部2の基底部の外周から突起部2の頂部までの部分を指す。非貫通孔3が突起部2の側面に開口するとき、その開口部は突起部2の基底部の外周から頂部の間に含まれてよく、また当該側面と当該突起部2の基底部の外周周辺、即ち、基板1の第一の面と当該側面の両方を含む領域に存在してもよい。
好ましくは、図2(d)に示すように、非貫通孔4は、当該開口部から底部へ向けて開口面積が小さくなるテーパー状の内周面、即ち、順テーパー状の内周面を有する。また、図4(d)および(d’)に示すように、当該非貫通孔は、その底部がテーパー状であってもよい。
また、図4の(a)〜(d)に示すように、1つの突起部2に対して非貫通孔3が単数で具備されてもよく、また、当該非貫通孔3が2以上の複数で具備されてもよい。ここで、図1〜4に示す針状体104においては、そこに具備される突起部2が四角錐である場合の例を示している。しかしながら、該突起部2は、円錐、四角錐以外の如何なる角錐であってもよい。また、図1〜4に示す針状体104では、基板1に1つの突起部2を具備する針状体104の例を示したが、例えば、図5(d)に示すように、本発明に従う針状体は、2つの突起部2を具備してもよく、また、2以上の複数の突起部2を具備してもよい。
また、針状体104の突起部2に具備される非貫通孔の深さは、所望に応じて設定することが可能である。例えば、図1(d’)に示すように、非貫通孔3の底部が基板1の第一の面の高さよりも低い位置にあってもよく、図3(d’)に示すように、非貫通孔3の底部が基板1の第一の面の高さよりも高い位置にあってもよい。更に、図3(d’)に示すように、非貫通孔3の底面は、所望の傾斜を有してもよく、また、図4(d’)に示すようにテーパー状であってもよい。
本発明に従う針状体104は、それ自身公知の何れの方法により製造されてもよい。次に、エッチングによる当該針状体104の製造方法の一例について説明する。
<針状体の非貫通孔にあたる部分を加工する工程>
まず、図1(a)および(a’)に示すように、最終的に得るべき針状体104の非貫通孔を形成すべき箇所に対応した位置がエッチングされるようなパターンを有するエッチングマスクを作製する。
このとき、加工基板の材料としては、切削、プラズマエッチングなどの広い意味でのエッチング法で加工可能なものであればよく、加工法に適する材料を適宜選択してよい。例えば具体的には、シリコン基板や各種ガラス材料を用いてよい。
エッチングマスクのマスク材料としては、上述した基板と密着し、後述するエッチングを行う工程において、エッチングマスクのエッチングレートが、当該基板のエッチングレートより小さいものであれば良い。例えば具体的には、感光性樹脂、酸化物および金属などを用いてよい。
基板にエッチングマスクを形成する方法としては、適宜公知のパターニング方法を用いてよい。例えば、パターニング方法として、露光現像による方法(この方法は、用いるフォトマスクによりパターン部を制御可能である)およびスパッタなどの方法を用いてよい。
上述したように非貫通孔の形状および個数は所望に応じて自由に設定することが可能である。特に、非貫通孔の内周面は順テーパー状になっていることが好ましい。非貫通孔を所望の形状および個数で得るためには、エッチングマスクのホールの形状および個数を調整すればよい。それにより、一つの針状体に単数または複数個の非貫通孔を形成することが可能である。またエッチングマスクのホールの形状を矩形若しくは星形などの多角形または円若しくは楕円形などにすることにより、開口部の形状や底部の形状を調整することが可能である(図4を参照されたい)。
また、このときエッチングマスクのホールの形状を連続的に幅が変化するような形状、例えば三角形(図3を参照されたい)や台形(図示せず)にしてもよい。そのように幅が変化することで、後述するエッチングにおいて、エッチング深さを変化させることが可能である。また、当該幅は、突起部の頂部側から突起部基底面の周辺部側に行くに従って大きくなることも好ましい。
次に、エッチングマスクを形成した側から基板全体にエッチングを進め、非貫通孔を形成する(図1(b)および(b’))。
エッチング方法としては、基板のエッチングレートとエッチングマスクとのエッチングレートが異なる異方性のエッチング方法であればよく、適宜公知の方法を用いてよい。例えば、RIE、マグネトロンRIE、ECR、ICP、NLD、マイクロ波、ヘリコン波などの放電方式を用いたドライエッチング装置を用いたドライエッチングを行ってもよい。
このとき、エッチングマスクに対する基板のエッチング条件によって、針状体に具備される非貫通孔の形成を制御することが可能である。例えば、エッチング時の種々の条件(例えば、圧力、プロセスガス流量および/またはプロセスガス流量比などの条件)により、当該制御が可能である。また、エッチング性の強いエッチングを行うことで逆テーパー方向へ、デポ性の強いエッチングを行うことで順テーパー方向へ形状を変化できる(図2を参照されたい)。
このとき、エッチングマスクのホールの形状を前述したような、三角形などの徐々に幅が増す(または減る)ような形状にすることで、エッチング深さに分布ができ、それにより針状体の非貫通孔の底面に傾きを設けることが可能となる。
また、エッチングマスクを非貫通孔に対応する領域に近づくにつれて薄くしていくことによってエッチングマスクの形状を厚さ方向に分布を持たせることが可能である。そのような構成により、エッチング時にエッチングマスクが徐々に除去され、得られる非貫通孔の内周面を順テーパー状にすることが可能である。更に、マスクの材質およびエッチングの選択比を調整することにより、テーパー角度を変化させることも可能である。
<突起部を形成する工程>
突起部を形成するために用いる加工手段としては、非貫通孔が形成された加工基板を、その非貫通孔の形状を大きく変えることなく加工可能な方法であればよい。例えば、テーパーブレードを用いた切削、ワイヤー加工などを用いてもよい。
また、本発明に従う針状体製造方法は、上述のように製造した針状体を母型とし、該母型から複製版を作製する工程と、前記複製版を用いて転写加工成形を行う工程とを更に備えてもよい。一体成形された機械的強度の高い複製版を作製することにより、同一の複製版で多量の針状体を製造することができる。それにより、生産コストを低くし、生産性を高めることが可能となる。また、転写材料は微細加工に対する加工特性を考慮することなく選択することができるため、特に、生体適合性材料により形成された針状体を好適に製造することができる。
以下、一例として具体的に、図6を用いて、上述した製造方法により製造した針状体を母型とし、鋳型層602を形成し、それを基に複製版603を形成することを具備する針状体の転写加工成形について説明を行う。
<針状体の転写加工成形>
まず、針状体601の突起部の形成された面に接して、複製版603を形成するための鋳型層602を形成する(図6(a))。
次に、針状体601と鋳型層602を分離し、複製版603を得る(図6(b))。
針状体601と鋳型層602を分離する方法としては、物理的な剥離力による分離または選択性エッチング法を用いてよい。
次に、複製版603に針状体材料604を充填する(図6(c))。ここで、針状体材料604は特に制限されるものではないが、生体に対して低刺激の材質であることが好ましい。また、曲面に対しても面に対して均一な押圧が出来るように柔軟性を持つことが好ましい。針状体材料604の材料の例は、上述したような針状体の材料の何れかであってもよい。特に、例えば、針状体材料604として、医療用シリコーン樹脂、マルトース、デキストランなどを用いることが好ましい。
針状体材料604が硬化した後に、複製版603から離型し、転写成形された針状体605を得る(図6(d))。
<実施例1>
本発明に従う針状体の製造方法の一例について図3を用いて説明する。ここで、製造される針状体は、図3(d)および(d’)に示すような基板1と、基板1の第一の面から突出する突起部2と、突起部2の側面に開口する非貫通孔3とを具備する針状体104である。この非貫通孔3は、その中心軸が当該基板に対して垂直に交わる方向で開口しており、且つ当該非貫通孔の中心軸に直交する面で当該針状体を切断したときの当該非貫通孔の開口部の形状が三角形であり、また、非貫通孔の底部の高さは基板1の第一の面の高さよりも高い位置にある。
まず、基材102としてシリコンウエハ(厚み:525μm、直径10cm)を用意した。
次に、前記シリコンウエハ上に、エッチングマスクとして汎用厚膜フォトレジスト101(クラリアント社製、商品名:AZ PLP)を、スプレーコート法を用いて、膜厚20μmでコートした。フォトリソグラフィー法により底辺10um高さ20umの二等辺三角形のホールを形成した(図3(a))。
当該基材102にエッチングマスクを形成した面を、フッ素系ガスを用いたICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合プラズマ)エッチングすることにより、当該エッチングマスク形状にしたがって、所定の深さの非貫通孔が形成されるまでエッチングを行った。この時、二等辺三角形の底辺にあたる部分、即ち、10um幅の部分では200um深さまで、二等辺三角形の先端の部分では120um深さまでエッチングが進んだ(図3(b))。
エッチングを施した当該基材102に対して、機械加工により突起部2を形成した。
本実施例では、切削法により当該基材102を加工することにより突起部2を形成した。図7を用いて説明する。厚みが1mmの研削刃を用い、研削先端面が幅200umとなり、研削刃側壁面と傾斜面とのなす角が167°となるような研削刃を使用した。
傾斜面20の傾斜角度は、最終的に形成される突起部2の側壁角度を決定する。また角取面は最終的に形成される突起部2の基底部の形状を決定する。最終的に形成される角錐形状の突起部2の先端角度を26°とするために、本実施例における研削刃先端部の傾斜面の傾きとして167°を選択した。
次に、前述の通り先端を加工した研削刃による研削加工で、当該基材102の表面に研削部を形成した。その後、基材を平行移動させ前記研削部のテーパー面に重なるように研削刃で研削部を形成した。
上記操作を複数回行う事で、三角断面形状を有する凸部を1本持つ基材を得た。(図7(d))
次に、前記基材を90°回転させ、同様の研削加工を行った。この時、前記溝部をテーパー面が横断するように加工を行った。これにより、正四角錐、高さ217um、根元幅100um、当該正四角錐の一つの面に底面が傾斜している非貫通孔3を具備する、薬液透過や体液採取を効果的に行える針状体2を得た。得られた針状体2は図3(d)に示した。
<実施例2>
以下、転写加工成形による針状体の製造法について説明する。
実施例1で製造された針状体104を原版として用いた。当該針状体104の突起部2を具備する、第一の面に、蒸着法により膜厚300nmのニッケル層を形成し、このニッケル層をシード層としてメッキ法によりニッケルを1mm形成した。
次に、濃度25wt%、液温90℃の水酸化カリウム水溶液を用いてシリコン基板を溶解させ、ニッケルからなる複製版を作製した。
この複製版を用い、マルトースおよびデキストランを針状体材料として用いて、インプリント法により転写成型した。その後、それぞれ原版と同形状の針状体が形成されていることを確認した。また、この時の剥離は容易であった。
本発明により、薬液透過や体液採取を効率よく行うことが可能な突起部の側面に非貫通孔を具備する針状体が提供された。本発明のように非貫通孔を突起部に設けることにより、薬液を直接保持したり、表面積を向上したりすることが可能になる。また、本発明に従う針状体は、大量に製造する場合には複製版からの剥離が容易であり、且つ穿刺時においては使用に耐えうる強度を備えている。また、本発明に従う針状体は、簡便に製造することが可能である。
また、本発明に従うと、当該非貫通孔の内周面が順テーパー状である態様も提供される。この態様の構成によれば、体液採取、薬液塗布に好適な非貫通孔を設けつつ、大量生産に適し、また穿刺時に破損しにくい針状体を提供することが可能となる。
本発明の針状体は、医療のみならず、微細な針状構造体を必要とする様々な分野に適用可能であり、例えばMEMSデバイス、創薬、化粧品などに用いる針状体としても有用である。
本発明に従う針状体の製造方法の例を示す概念図。 本発明に従う針状体の製造方法の例を示す概念図。 本発明に従う針状体の製造方法の例を示す概念図。 本発明に従う針状体の例を示す概念図。 本発明に従う針状体の製造方法の例を示す断面図。 本発明に従う針状体の製造方法における転写加工成形工程を示す断面図。 本発明に従う針状体の製造方法の例を示す断面図。
符号の説明
1 基板
2 突起部
3.6a.6b.7a.7b.8.9 非貫通孔
101 エッチングマスク
102 基材
103 非貫通孔
104 針状体
502 ダイシングソー
601 母型
602 鋳型層
603 複製版
604 針状体材料
605 針状体

Claims (10)

  1. 基板と、前記基板の第一の面から突出している突起部と、前記突起部の側面に開口する非貫通孔とを具備する針状体であって、前記非貫通孔が当該開口部から底部へ向けて開口面積が小さくなるテーパー状の内周面を有する針状体。
  2. 請求項1に記載の針状体であって、前記非貫通孔の底部がテーパー状である針状体。
  3. 請求項1または2に記載の針状体であって、前記非貫通孔の中心軸が当該基板に対して垂直に交わる方向で開口している針状体。
  4. 請求項3に記載の針状体であって、前記非貫通孔の中心軸に直交する面で当該針状体を切断したときの当該非貫通孔の開口部の形状が多角形、円および楕円からなる群より選択される形状である針状体。
  5. 請求項4に記載の針状体であって、前記非貫通孔をその中心軸に直交する面で切断したときにできる開口部の幅が当該突起部底部の外周に近い程大きい針状体。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載の針状体であって、当該突起部が、複数で当該基板の第一面に具備される針状体。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載の針状体の製造方法であって、基板に対して、非貫通孔に対応する領域をエッチングすることと、前記エッチングにより形成された非貫通孔がその側面に開口するように機械加工により突起部を形成することとを具備する方法。
  8. 請求項7に記載の針状体の製造方法であって、前記エッチングがアスペクト比の違いによるエッチングレートの差を含みながら進行される方法。
  9. 請求項7または8に記載の針状体の製造方法であって、前記エッチングにおけるエッチングマスクの形状が厚さ方向に分布を有する方法。
  10. 請求項7〜9の何れか1項に記載の方法により形成された針状体を母型とし、当該母型から複製版を作製することと、前記複製版を用いて転写加工成形することにより針状体を得ることとを具備する針状体の製造方法。
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