JP2010141996A - 超音波モータ - Google Patents
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Abstract
【課題】この発明は、簡易な構成で、部品点数の削減を図り、組立作業性の向上を図り得るようにした超音波モータを提供することにある。
【解決手段】摩擦駆動されるロータ14を、基端が棒状弾性体10の軸収容部104内の縦振動の節部に片持ち支持されて、先端側が棒状弾性体20の端面より突設される回転軸12の先端部に回転自在に配すると共に、棒状弾性体10の端面に上記ロータ14の圧接される摩擦駆動用の摩擦子13を嵌合させて位置決め配置して、この摩擦子13に上記回転軸12が遊挿され、その内壁が上記棒状弾性体10との間隙より近接される貫通孔131を設けて構成したものである。
【選択図】 図1
【解決手段】摩擦駆動されるロータ14を、基端が棒状弾性体10の軸収容部104内の縦振動の節部に片持ち支持されて、先端側が棒状弾性体20の端面より突設される回転軸12の先端部に回転自在に配すると共に、棒状弾性体10の端面に上記ロータ14の圧接される摩擦駆動用の摩擦子13を嵌合させて位置決め配置して、この摩擦子13に上記回転軸12が遊挿され、その内壁が上記棒状弾性体10との間隙より近接される貫通孔131を設けて構成したものである。
【選択図】 図1
Description
この発明は、例えばデジタルカメラの手振れ補正ユニットやAFレンズ等のアクチュエータとして用いられている超音波モータに関する。
一般に、この種の超音波モータには、振動子である圧電素子に電圧を印加して棒状弾性体に縦振動と捻り振動を励起させて楕円振動を発生させ、この楕円振動を利用して回転体であるロータを回転駆動する構成のものがある。
このような超音波モータは、ステータを構成する棒状弾性体の側面に互いに対向させて2個の積層型圧電素子が軸方向に対して傾斜されて配置され、この積層型圧電素子に対して電圧を印加することで、該棒状弾性体に縦振動と捻り振動を励起させ、棒状弾性体の端面に配した摩擦子に楕円振動を励起させる。
上記棒状弾性体には、その内部に回転軸の基端が片持ち支持されて同軸的に遊挿配置され、この回転軸の先端部には、上記ロータがばね部材を介して回転自在に組付けられて摩擦子に対して圧接配置される(例えば、特許文献1参照。)。そして、上記回転軸には、その先端部側に樹脂カラーが挿着され、ロータの回転に伴い回転軸が軸ブレした場合も、棒状弾性体を含む周囲部品に対して直接的に接触するのを防止するように構成されている。
特開平5−300763号公報
しかしながら、上記超音波モータでは、樹脂カラーを回転軸に挿着して、回転軸と周辺部品との接触を防止する構成のために、部品点数が多くなり、その組立工数が係り組立作業が面倒であるという問題を有する。
この発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、簡易な構成で、部品点数の削減を図り、組立作業性の向上を図り得るようにした超音波モータを提供することを目的とする。
この発明による棒状弾性体の側面に互いに対向して配置された2個の積層型圧電素子の伸縮振動により、前記棒状弾性体に縦振動と捻れ振動とを励起し、前記棒状弾性体の端面に設けられた摩擦子に楕円振動を励起させて、該摩擦子に対して前記棒状弾性体の端面に回転自在に支持されたロータを圧接配置して摩擦駆動する超音波モータは、前記ロータを、前記棒状弾性体内に同軸的に遊挿されて配置されて、基端が前記棒状弾性体内に固定されて片持ち支持され、先端が前記棒状弾性体の端面より突出された回転軸に回転自在に設け、且つ、前記摩擦子を、前記ロータの非接触面側に前記棒状弾性体の端面に設けた嵌合部に嵌合される嵌合部を有し、該嵌合部の中心部に前記回転軸が挿通されて該回転軸と前記棒状弾性体との間隙より接近されて配置される貫通孔を設けて構成した。
上記構成によれば、摩擦子は、その貫通孔に棒状弾性体の端面に突出された回転軸の先端部が挿通された状態で、その嵌合部が棒状弾性体の端面の嵌合部に嵌合され、この状態で、回転軸の先端部にロータが取付けられて積重されて圧接配置される。これにより、ロータが回転軸回りに回転駆動されると、回転軸は、その回転に伴って軸ブレが発生すると、先ず摩擦子の貫通孔の周囲に接触され、棒状弾性体に直接的に接触するのが規制される。従って、回転軸に接触防止用専用部材を備えたりすることなく、高品質なロータ摩擦駆動が実現され、その構成部品の削減により、組立作業の簡略化を図ることができる。また、金属同士が接触することで発生する異音を防ぐことができる。
以上述べたように、この発明によれば、簡易な構成で、部品点数の削減を図り、組立作業性の向上を図り得るようにした超音波モータを提供することができる。
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施の形態に係る超音波モータを示すもので、棒状弾性体10は、金属材料、例えば黄銅で円柱状に形成され、第1の弾性部101と第2の弾性部102とが溝部103を挟んで括れ形状に連設されて、その全長が、例えば縦振動振幅に対応して所定の寸法に設定される。そして、第1の弾性部101には、例えば2個の積層型圧電素子11が軸方向に対して所定の傾斜角を有して、側面に互いに対向して設けられる。
この積層型圧電素子11は、例えば内部電極が焼結時の温度に耐えうる銀パラジウム等の高融点な導電性材料を、例えばスクリーン印刷等の手法により形成され、厚さ寸法が2〜2.5μm程度の圧電材料が10〜200μm程度の寸法に積層されて形成される。
また、棒状弾性体10には、その第1の弾性部101の端面の略中心部に凹状の軸収容部104が縦振動の節に対応して設けられ(図2参照)、この軸収容部104における、例えば縦振動の節位置には、回転軸12の基端が片持ち支持されて同軸的に内挿される。そして、この棒状弾性体10の第1の弾性部101の端面には、図2に示すように凹状の嵌合部105が摩擦子13に対応して形成され、この嵌合部105には、摩擦子13が非接触面側より収容されて嵌合される。この状態で、摩擦子13は、そのロータ接触面側が棒状弾性体10の第1の弾性部101の端面より突設される。
この摩擦子13は、例えばセラミック材料、樹脂材料で形成され、その中心位置に接触規制用の貫通孔131が上記回転軸12に対応して設けられている。この貫通孔131は、上記第1の弾性部101の軸収容部104の径より小さい径寸法を有し、棒状弾性体10の回転軸12の周面が上記第1の弾性部101の軸収容部104の内壁より近接された状態で、該回転軸12が遊挿される。
また、上記回転軸12には、ロータ14が回転自在に挿通された後、ばね部材15、ばね押さえ部材16が順に挿着され、例えば先端部に設けた螺子部(図示せず)にナット部材17が螺着される。これにより、ロータ14は、ナット部材17の螺合調整により、ばね押さえ部材16がばね部材15のばね力を可変させて、摩擦子13の接触面側に圧接される押圧力が可変調整される。
上記構成において、棒状弾性体10は、その2個の積層型圧電素子11に対して位相の異なる交番電圧が印加されると、縦振動と捻り振動が同時に励起され、摩擦子13に楕円振動が励起される。すると、摩擦子13は、楕円振動を駆動力として圧接配置されるロータ14を回転駆動する。
このロータ14の駆動状態において、回転軸12に、例えば軸ブレが発生した場合には、その先端部が摩擦子13の貫通孔131の内壁に接触され、周囲部品への接触が防止される。そして、この状態で、回転軸12は、その基端が棒状弾性体10の縦振動の節部において位置決めされ、その先端部が摩擦子13の貫通孔131により位置規制されることで、軸ブレが大きくなることが防止される。この結果、回転軸12が棒状弾性体10における第1の弾性部101の軸収容部104の内壁に当接したりすることなく、ロータ14の安定した回転駆動が維持される。
このように、上記超音波モータは、摩擦駆動されるロータ14を、基端が棒状弾性体10の軸収容部104内の縦振動の節部に片持ち支持されて、先端側が棒状弾性体20の端面より突設される回転軸12の先端部に回転自在に配すると共に、棒状弾性体10の端面に上記ロータ14の圧接される摩擦駆動用の摩擦子13を嵌合させて位置決め配置して、この摩擦子13に上記回転軸12が遊挿され、その内壁が上記棒状弾性体10との間隙より近接される貫通孔131を設けて構成した。
これによれば、摩擦子13は、その貫通孔131に棒状弾性体10の端面に突出された回転軸12の先端部が挿通された状態で、その非接触面側が第1の弾性部101の嵌合部105に嵌合され、この状態で、回転軸12の先端部にロータ14が取付けられて積重されて圧接配置される。これにより、ロータ14が回転軸12回りに回転駆動されると、回転軸12は、その回転に伴って軸ブレが発生した場合に、先ず摩擦子13の貫通孔131の周囲に接触され、棒状弾性体10の軸収容部104の内壁に接触するのが規制される。この結果、回転軸に対して従来のような接触防止用専用部材を備えることなく、高品質なロータ摩擦駆動が実現され、その構成部品の削減により、組立作業の簡略化を図ることができる。また、金属同士が接触することで発生する異音を防ぐことができる。
なお、上記実施の形態では、摩擦子13の非接触面全体を第1の弾性部101の端面に設けた凹状の嵌合部105に嵌合させて配置するように構成した場合について説明したが、これに限ることなく、その他、摩擦子13の非接触面に凸状の嵌合部を設けて、この嵌合部を第1の弾性部101の端面に嵌合させて摩擦子13を棒状弾性体10の第1の弾性部101の端面に配置するように構成してもよい。
また、この発明は、上記実施の形態に限ることなく、その他、例えば図3及び図4に示すように構成してもよく、同様の効果が期待される。但し、この図3及び図4に示す各実施の形態においては、上記図1及び図2に示す構成と同一部分について同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図3に示す実施の形態では、棒状弾性体10を四角柱形状に形成して、その第1の弾性部10aの端面に四辺形形状の摩擦子13aを配するように構成したものである。この摩擦子13aの非接触面には、例えば四辺形形状に嵌合突部13bが設けられ、この嵌合突部13bは、第1の弾性部10aの端面に設けられた四辺形形状をした凹状の嵌合凹部10bに嵌合されて組付けられる。そして、この摩擦子13aには、その略中央部に貫通孔13cが設けられ、この貫通孔13cには、第1の弾性部10aの軸収容部10cに片持ち支持されて内挿された回転軸12が挿通される。この摩擦子13aの貫通孔13cは、同様に第1の弾性部10aの軸収容部10cの壁面より近接される径寸法に形成される。
また、図4に示す実施の形態では、例えば図1及び図2に示す実施の形態における摩擦子の非接触面に嵌合突部132を設けて、この嵌合突部132を棒状弾性体10の第1の弾性部101に設けた嵌合凹部101aに嵌合させて摩擦子13を棒状弾性体10の第1の弾性部101の端面に配する。そして、この摩擦子13の接触面側には、接触突部133を設け、この接触突部133にロータを圧接配置する。
なお、この実施の形態における摩擦子13の接触面に配した接触突部133は、その他、例えば図1及び図2に示す実施の形態や、図3に示す実施の形態においても、その接触面側に設けるように構成してもよい。
よって、この発明は、上記実施の形態に限ることなく、その他、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を実施し得ることが可能である。さらに、上記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合せにより種々の発明が抽出され得る。
例えば実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
10…棒状弾性体、101…第1の弾性部、102…第2の弾性部、103…溝部、104…軸収容部、105…嵌合部、11…積層型圧電素子、12…回転軸、13…摩擦子、131…貫通孔、14…ロータ、15…ばね部材、16…ばね押さえ部材、17…ナット部材、13a…摩擦子、13b…嵌合突部、13c…貫通孔、10a…第1の弾性部、10b…嵌合凹部、10c…軸収容部、132…嵌合突部、101…嵌合凹部、133…接触突部。
Claims (4)
- 棒状弾性体の側面に互いに対向して配置された2個の積層型圧電素子の伸縮振動により、前記棒状弾性体に縦振動と捻れ振動とを励起し、前記棒状弾性体の端面に設けられた摩擦子に楕円振動を励起させて、該摩擦子に対して前記棒状弾性体の端面に回転自在に支持されたロータを圧接配置して摩擦駆動する超音波モータであって、
前記ロータは、前記棒状弾性体内に同軸的に遊挿されて配置されて、基端が前記棒状弾性体内に固定されて片持ち支持され、先端が前記棒状弾性体の端面より突出された回転軸に回転自在に支持され、前記摩擦子は、前記ロータの非接触面側に前記棒状弾性体の端面に設けた嵌合部に嵌合される嵌合部を有し、該嵌合部の中心部に前記回転軸が挿通されて該回転軸と前記棒状弾性体との間隙より接近されて配置される貫通孔が設けられることを特徴とする超音波モータ。 - 前記摩擦子は、前記嵌合部が突状に形成されることを特徴とする請求項1記載の超音波モータ。
- 前記摩擦子には、接触面側にリング状の突部が前記ロータに対応して設けられることを特徴とする請求項1又は2記載の超音波モータ。
- 前記摩擦子は、セラミック材料又は樹脂材料で形成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の超音波モータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008314633A JP2010141996A (ja) | 2008-12-10 | 2008-12-10 | 超音波モータ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2010141996A true JP2010141996A (ja) | 2010-06-24 |
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JP2008314633A Withdrawn JP2010141996A (ja) | 2008-12-10 | 2008-12-10 | 超音波モータ |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103208944A (zh) * | 2013-05-08 | 2013-07-17 | 苏州科技学院 | 一种单电信号驱动旋转超声电机 |
-
2008
- 2008-12-10 JP JP2008314633A patent/JP2010141996A/ja not_active Withdrawn
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CN103208944A (zh) * | 2013-05-08 | 2013-07-17 | 苏州科技学院 | 一种单电信号驱动旋转超声电机 |
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Legal Events
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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