JP2005287246A - 振動子および振動波モータ - Google Patents

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潔 日塔
Hiroyuki Seki
裕之 関
Nobuyuki Kojima
信行 小島
Jun Ito
潤 伊藤
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Abstract

【課題】 振動子の共振周波数のばらつきを小さくし、かつ共振周波数を安定化させる振動子および振動波モータを提供する。
【解決手段】 第1の弾性体2とディスク状弾性体4との境界部にある各挟持面は、駆動に供する振動モードにより発生する歪みが大きい位置である変位拡大部に配置されており、これらの挟持面の間には、銅系材質からなる厚み30μm程度の薄い金属板3が設けられている。薄い金属板3は、第1の弾性体2およびディスク状弾性体4の各加工面の隙間に入り込むことにより、挟持面の加工粗さを補正する。この挟持面では、歪みとともに発生する応力も大きいので、第1の弾性体2とディスク状弾性体4との剛性差が大きい場合、一方の部材が変形するおそれがあるが、この薄い金属板3が緩衝材となって、その変形を抑える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電気機械エネルギ変換素子を軸方向に挟持する棒状弾性体を有し、この棒状弾性体を励振させ、この棒状弾性体の表面に円または楕円運動を起こさせる振動子および振動波モータに関する。
従来、振動波モータとして、例えば超音波モータは、カメラレンズ駆動用として応用され、製品化されている。超音波モータには、円環型のものと棒状型のものとが存在する。図5はカメラレンズ駆動用として用いられる従来の棒状型振動波モータの構造を示す断面図である。図において、aは第1の弾性体、bは第2の弾性体、cは積層圧電素子、d1はシャフト、d2はナットである。第1の弾性体a、積層圧電素子cおよび第2の弾性体bからなる3つの部品は、振動子を構成するものであり、シャフトd1およびナットd2によって所定の挟持力が付与されるように締め付けられる。
また、fは摩擦面、gはロータ、jは加圧バネ、hはギア、iはフランジである。ギアhとロータgとの間には、ロータgに加圧力を付与するための加圧バネjが設けられている。ロータgは、加圧バネjによって図中下方に付勢されており、その一端面は第1の弾性体aの摩擦面fに接触する小さな接触幅pを有する。
また、ロータgの他端面は、ロータgと一緒に回転し、モータの出力を伝達するギアhの凸部に係合するように形成された凹部を有する。尚、ギアhが凹部に形成されている場合、ロータgの他端面は、ギアhの凹部に係合するような凸部に形成される。また、ギアhの、シャフトd1のスラスト方向における位置は、振動波モータを取り付けるためのフランジiによって固定されている。
また、積層圧電素子cには、2つにグループ化された電極群が設けられており、各電極群に、電源から位相の異なる交流電界が印加されると、棒状振動子には、直交する2つの曲げ振動が励振される。図6は図5の棒状型振動波モータにおける振動子部分の構造および振動子の径方向の変位を示す図である。同図(A)は振動子の軸方向の各部を示し、同図(B)は振動子の軸方向の各部における径方向の変位を示す。2つの曲げ振動のうち、一方は、図中、曲線101aで示されるように、紙面に平行な振動であり、他方は紙面に垂直な振動(図示せず)である。印加される交流電界の位相を調整することにより、2つの振動間に90度の時間的な位相差を与えることができる。この結果、棒状振動子の曲げ振動は、振動子の軸周りに回転する。したがって、ロータgが接触する第1の弾性体aの上面には、円または楕円運動が形成され、耐摩耗性を有する摩擦面fに押圧されたロータgが摩擦により駆動されるので、ロータg、ギアh、加圧バネjが一体となって回転する。
このような構造を有する棒状型振動波モータは、リング型振動波モータに比べ、非常に小さく、しかも部品の加工コストを極力抑えるように単純な形状に設計されている(特許文献1参照)。
しかし、世の中のニーズとして、このような棒状型振動波モータを更に小さく、安価なものにしたいという要望があった。この要望に応えるために、モータの長さを短くしたり、比較的コストの高い圧電素子を小径・薄型化して、よりローコストを実現するモータの構造が提案されている(特許文献2参照)。図7は小型化された棒状型振動波モータの振動子部分の構造および振動子の径方向の変位を示す図である。同図(A)は振動子の軸方向の各部を示し、同図(B)は振動子の軸方向の各部における径方向の変位を示す。この小型化された振動子は、ディスク状弾性体200eおよび圧電素子200cが第1の弾性体200aおよび第2の弾性体200bによって挟持・固定された構造を有する。また、ディスク状弾性体200eのフランジ状の突出部に駆動面が設けられており、この駆動面上の、第1の弾性体200aの外周部に、ロータ(図示せず)が配置される。
この振動子を組み立てる場合、その構造上、圧電素子200cを挟持するディスク状弾性体200eの上面と第2の弾性体200bの下面との間に予圧を付与しておき、第1の弾性体200aに形成された雌ねじ部と第2の弾性体200bに形成された雄ねじ部とを締め付けることが一般に行われる。
特開2002−354849号公報 特開2002−291263号公報
しかしながら、上記小型化された棒状型振動波モータでは、モータの小型化、ローコスト化に伴い、各部品のサイズが小さくなり、構成する部品点数も少ないので、それに伴い、各部品の寸法精度等が振動特性に大きな影響を与えていた。
また、小型化、ローコスト化を実現するための構造として、変位拡大部(駆動に供する振動モードにより発生する歪みが大きい位置)には、第1の弾性体200aおよびディスク状弾性体200eの境界部200fに位置する各挟持面が配置されているが、このため、各挟持面の密着度を左右する挟持面外形の加工精度および面粗度が振動特性に大きく関与するようになり、共振周波数frのばらつきが大きくなり、2つの振動の固有振動数の差であるΔfrの増加を招くという新たな問題が生じていた。
また、圧電素子に交流電界を印加し、振動を励起させると、挟持面を有する2つの弾性体(部材)のうち、一方の部材の挟持面外周のエッジ部分が変形し、共振周波数frが変化するという問題や、振動子の各部品の連結部分の緩みにより共振周波数frが変化するという問題も生じた。このように、振動子の小型化に伴い、共振周波数frを安定化させる必要があった。
実際、図5の従来の振動子では、挟持面の加工精度、挟持面外周のエッジ部分の変形、および各部品間の連結部分の緩みによる振動特性の低下が特に大きく見られなかったが、図7の小型化された構造の振動子では、その影響が顕著に現れた。これは、挟持面と変位拡大部との位置関係に依存していると判断される。変位拡大部(駆動に供する振動モードにより発生する歪みが大きい位置)に、挟持面が配置されている場合、前述した問題が顕著に発生するからである。
そこで、本発明は、第1および第2の弾性体の挟持面の密着度を良くすることができ、これによって振動子の共振周波数のばらつきを小さくするとともに、挟持面外周のエッジ部分の変形を抑えて共振周波数を安定化させることができる振動子および振動波モータを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の振動子は、電気機械エネルギ変換素子を軸方向に挟持する棒状弾性体を有し、前記棒状弾性体を励振させ、該棒状弾性体の表面に円または楕円運動を起こさせる振動子であって、前記棒状弾性体を構成する、第1の弾性体と、該第1の弾性体と当接し、表面に前記円または楕円運動が生じる第2の弾性体とによって境界部が形成され、前記境界部に位置する前記第1および第2の弾性体の挟持面の間には、該挟持面の外径より大きな外径を有する緩衝材が設けられたことを特徴とする。
また、本発明の振動子は、電気機械エネルギ変換素子を軸方向に挟持する棒状弾性体を有し、前記棒状弾性体を励振させ、該棒状弾性体の表面に円または楕円運動を起こさせる振動子であって、前記棒状弾性体を構成する、第1の弾性体と、該第1の弾性体と当接し、表面に前記円または楕円運動が生じる第2の弾性体とによって境界部が形成され、前記境界部に位置する前記第1および第2の弾性体の挟持面の間には、充填剤が塗布されたことを特徴とする。
また、本発明の振動子は、電気機械エネルギ変換素子を軸方向に挟持する棒状弾性体を有し、前記棒状弾性体を励振させ、該棒状弾性体の表面に円または楕円運動を起こさせる振動子であって、前記棒状弾性体を構成する、第1の弾性体と、該第1の弾性体と当接し、表面に前記円または楕円運動が生じる第2の弾性体とによって境界部が形成され、前記境界部に位置し、前記第2の弾性体に対向する前記第1の弾性体の挟持面には、ばね性が付与されたことを特徴とする。
また、本発明の振動波モータは、電気機械エネルギ変換素子を軸方向に挟持する棒状弾性体を有し、前記棒状弾性体を励振させ、該棒状弾性体の表面に円または楕円運動を起こさせる振動子と、前記棒状弾性体に押圧され、摩擦駆動により回転する移動体とを有する振動波モータであって、前記棒状弾性体を構成する、第1の弾性体と、該第1の弾性体と当接し、表面に前記円または楕円運動が生じる第2の弾性体とによって境界部が形成され、前記境界部に位置する前記第1および第2の弾性体の挟持面の間には、該挟持面の外径より大きな外径を有する緩衝材が設けられたことを特徴とする。
また、本発明の振動波モータは、電気機械エネルギ変換素子を軸方向に挟持する棒状弾性体を有し、前記棒状弾性体を励振させ、該棒状弾性体の表面に円または楕円運動を起こさせる振動子と、前記棒状弾性体に押圧され、摩擦駆動により回転する移動体とを有する振動波モータであって、前記棒状弾性体を構成する、第1の弾性体と、該第1の弾性体と当接し、表面に前記円または楕円運動が生じる第2の弾性体とによって境界部が形成され、前記境界部に位置する前記第1および第2の弾性体の挟持面の間には、充填剤が塗布されたことを特徴とする。
また、本発明の振動波モータは、電気機械エネルギ変換素子を軸方向に挟持する棒状弾性体を有し、前記棒状弾性体を励振させ、該棒状弾性体の表面に円または楕円運動を起こさせる振動子と、前記棒状弾性体に押圧され、摩擦駆動により回転する移動体とを有する振動波モータであって、前記棒状弾性体を構成する、第1の弾性体と、該第1の弾性体と当接し、表面に前記円または楕円運動が生じる第2の弾性体とによって境界部が形成され、前記境界部に位置し、前記第2の弾性体に対向する前記第1の弾性体の挟持面には、ばね性が付与されたことを特徴とする。
本発明によれば、振動子の共振周波数のばらつきを小さくするとともに、挟持面外周のエッジ部分の変形を抑えて共振周波数を安定化させることができる。また、挟持面の凹凸の影響を緩和し、振動特性の低下を抑えることができる。また、振動子を構成する第1の弾性体と第2の弾性体との剛性差が大きい場合であっても、緩衝材によって、第1の弾性体の挟持面外周のエッジ部の変形を低減できる。
本発明の振動子および振動波モータの実施の形態について図面を参照しながら説明する。以下の各実施形態で示される振動子は、振動波モータとしての超音波モータに組み込まれるものである。
[第1の実施形態]
図1は第1の実施形態における振動子が組み込まれた超音波モータの構造を示す断面図である。この超音波モータは、シャフト1の中心軸に対して直交する2つの曲げ振動を励振する振動子10と、この振動子10に押圧され、その摩擦駆動によりシャフト1の中心軸の周りに回転するロータ15と、このロータ15に嵌合され、ロータ15の回転とともに回転するギア12と、シャフト1のスラスト方向におけるギア12の位置を規制する取り付け用フランジ13と、シャフト1の一端部に形成された雄ねじ部と螺合し、締め付けることでロータ15を振動子10側に押圧するナット19とから構成される。
また、ロータ15は、振動子10側に付勢するコイルばね11と、コイルばね11を収容し、ギア12に対してラジアル方向に相対移動しないように、ギア12に嵌合されたばねケース18と、接着等によってばねケース18の外周に結合され、ディスク状弾性体4に接触する接触用ばね20とから構成される。また、フランジ13には、シャフト1が貫通する凸部13aが形成されており、この凸部13aは、ギア12の中心に形成された凹部12aに滑り軸受けで結合されているので、ギア12はフランジ13に対し、シャフト1の軸を中心に回転自在である。
図2は図1の超音波モータの振動子部分の構造を示す断面図である。振動子10は、シャフト1と、このシャフト1が圧入される貫通孔を有する第1の弾性体2と、この第1弾性体2に押圧され、シャフト1が貫通される孔を有するディスク状弾性体4と、このディスク状弾性体4に当接し、シャフト1が貫通される孔を有する圧電素子5と、シャフト1の他端部に形成された雄ねじ部と螺合し、締め付けることで圧電素子5をディスク状弾性体4側に押圧する雌ねじ部が形成された第2の弾性体7とから主に構成される。また、第2の弾性体7と圧電素子5との境界部には、2つのグループに分けられた電極群を有する圧電素子5に給電を行うためのフレキシブル基板21が設けられている。
また、第1の弾性体2とディスク状弾性体4との境界部に位置する各挟持面は、変位拡大部(駆動に供する振動モードにより発生する歪みが大きい位置)に配置されている。この境界部には、銅系材質からなる厚み30μm程度の薄い金属板3が設けられている。図3は第1の弾性体2とディスク状弾性体4との間に金属板3が挟持された境界部近傍の構造を示す図である。薄い金属板3は、第1の弾性体2およびディスク状弾性体4の各加工面(挟持面)の隙間に入り込むことにより、挟持面の加工粗さを補正する役割を担っている。
また、この挟持面では、駆動に供する振動モードにより発生する歪みとともに発生する応力も大きいので、第1の弾性体2とディスク状弾性体4との剛性差が大きい場合、一方の部材が変形してしまうおそれがあるが、この薄い金属板3が緩衝材となり、第1の弾性体2の挟持面外周のエッジ部の変形を防止する役割を担っている。ここで、第1の弾性体2の材質としては、銅系材質あるいは鉄系材質が使用され、ディスク状弾性体4の材質としては、鉄系材質あるいはセラミック材質が使用される。尚、薄い金属板3の厚みは、30μm程度に限定されるものではなく、第1の弾性体、ディスク状弾性体の材質、加工精度等の違いにより、適当な値に設定される。
上記構造を有する振動子が組み込まれた超音波モータでは、電源(図示せず)から圧電素子5の2つのグループからなる電極群(図示せず)に、π/2の位相差を有する交流電界が印加されると、振動子10には、シャフト1の軸に対して互いに直交した方向に2つの曲げ振動が励振される。この曲げ振動の合成により、ロータ15が接触用ばね20を介して接触するディスク状弾性体4の上端面(表面)には、円または楕円運動が発生し、耐摩耗性を有するディスク状弾性体4に押圧されたロータ15は、その摩擦駆動により回転運動を行うことになる。
このように、第1の実施形態の振動子によれば、薄い金属板3が第1の弾性体2およびディスク状弾性体4の各加工面(挟持面)の隙間に入り込むことにより、挟持面の加工粗さを補正するので、第1の弾性体2とディスク状弾性体4の各挟持面の密着度が向上し、挟持面外形の加工精度および面粗度によらなくなり、共振周波数frのばらつきを小さくすることができる。また、この各挟持面が位置する境界部では、駆動に供する振動モードにより発生する歪みとともに発生する応力も大きいので、第1の弾性体2とディスク状弾性体4との剛性差が大きい場合であっても、この薄い金属板3が緩衝板となり、変位拡大部に配置されている第1の弾性体の挟持面外周のエッジ部の変形を低減できる。これにより、共振周波数の安定化を図ることができる。また、挟持面の凹凸の影響を緩和し、振動特性の低下を抑えることができる。
尚、上記実施形態では、シャフト1と第1の弾性体2は圧入構造で一体化されているが、圧入構造に限らず、ねじ構造、テーパ構造、一体加工構造、キー構造などで一体化されてもよい。同様に、シャフト1と第2の弾性体7はねじ構造で一体化されているが、ねじ構造に限らず、圧入構造、テーパ構造、一体加工構造、キー構造などで一体化されてもよい。
[第2の実施形態]
第2の実施形態の振動子の構造は、第1の弾性体2とディスク状弾性体4との境界部近傍の構造を除けば、前記第1の実施形態と同じである。すなわち、第2の実施形態では、第1の弾性体2とディスク状弾性体4の各挟持面が位置する境界部には、薄い金属板3の代わりに、接着剤等の充填剤が塗布されている。この充填剤は、第1の弾性体2およびディスク状弾性体4のそれぞれ加工面(挟持面)の隙間に入り込むことにより、挟持面の加工粗さを補正する。
また、この境界部では、駆動に供する振動モードにより発生する歪みとともに発生する応力も大きいので、第1の弾性体2とディスク状弾性体4との剛性差が大きい場合であっても、一方の部材が変形してしまうことなく、充填剤によって第1の弾性体2の挟持面外周のエッジ部の変形が抑えられる。
本実施形態では、充填剤として、一般に使用されているエポキシ系、シアノアクリレート系などの接着剤を使用するが、振動子の振動特性を向上させるためには、振動の減衰が小さい材質、つまり硬化後の硬度が高い材質のものが適している。また、振動子を使う環境が高温である場合、あるいはこの振動子の発熱が大きい場合、温度特性の優れた接着剤を使用することが好ましいことは勿論である。
このように、第2の実施形態の振動子によれば、前記第1の実施形態と同様、第1の弾性体2およびディスク状弾性体4の密着度を向上させることができ、これによって共振周波数のばらつきを小さくし、共振周波数を安定化させることができる。すなわち、充填剤は、前述したように、第1の弾性体および第2の弾性体のそれぞれ加工面の隙間に入り込むことにより、挟持面の加工粗さを補正する。また、第1の弾性体と第2の弾性体との剛性差が大きい場合であっても、一方の部材が変形してしまうことなく、充填剤によって第1の弾性体の外周エッジ部の変形を抑えることができる。
[第3の実施形態]
第3の実施形態の振動子の構造は、第1の弾性体の挟持面の構造を除けば、前記第1の実施形態と同じである。前記第1の実施形態では、第1の弾性体2の挟持面は、シャフト1の太さに合わせて形成された孔を有する、一様に平坦な円環状の面となっているが、第3の実施形態では、第1の弾性体の挟持面における径(ラジアル)方向の幅を狭くし、その接触面を外周側の特定部分に限定させた形状とすることにより、第1の弾性体の挟持面にばね性を付与している。
図4は第3の実施形態における第1の弾性体の構造を示す図である。同図(A)では、第1の弾性体102の挟持面に凹部を形成して段部102aを設けることで、シャフト用の孔102bに比べて大きな径の穴102cが形成されている。したがって、外周側の挟持面102d(接触面)は、径方向に狭い幅を有するものとなっている。同図(B)では、第1の弾性体202の挟持面側の外径部202aは、中央部202bに比べて太く形成されている。したがって、同図(A)と同様、第1の弾性体202の面に凹部を形成して段部202cを設けることで、シャフト用の孔202dに比べて大きな径の穴202eが形成されている。この結果、挟持面202fは、さらに径方向に広がった、狭い幅を有するものとなる。同図(C)では、同図(B)と同様、第1の弾性体302の挟持面側の外径部302aは、中央部302bに比べて太く形成されている。また、第2の弾性体302の境界部側の面302cは、シャフト用の孔302dから外径に至るまでテーパ状に形成されている。これにより、第1の弾性体の挟持面にばね性が付与される。
このように、第3の実施形態の振動子によれば、第1の弾性体の挟持面にばね性を付与することで、ディスク状弾性体4との密着度が良くなり、前記第1の実施形態と同様、共振周波数のばらつきを小さくし、共振周波数を安定化させることができる。すなわち、小型化された棒状型の振動子は、従来の振動子に比べ、全長が1/2以下となっているので、ねじ等の緩みによる振動子の微小な全長の変化でも、周波数が大きく変化してしまうことになるが、第3の実施形態では、第1の弾性体の挟持面にばね性が付与されているので、振動子の微小な長さの変化に対し、その影響が最小限に収まるようになる。また、金属板や充填剤を不要とすることができる。
以上が本発明の実施形態の説明であるが、本発明は、これら実施形態の構成に限られるものではなく、特許請求の範囲で示した機能、または実施形態の構成が持つ機能が達成できる構成であればどのようなものであっても適用可能である。
第1の実施形態における振動子が組み込まれた超音波モータの構造を示す断面図である。 図1の超音波モータの振動子部分の構造を示す断面図である。 第1の弾性体2とディスク状弾性体4との間に金属板3が挟持された境界部近傍の構造を示す図である。 第3の実施形態における第1の弾性体の構造を示す図である。 カメラレンズ駆動用として用いられる従来の棒状型振動波モータの構造を示す断面図である。 図5の棒状型振動波モータにおける振動子部分の構造および振動子の径方向の変位を示す図である。 小型化された棒状型振動波モータの振動子部分の構造および振動子の径方向の変位を示す図である。
符号の説明
1 シャフト
2、102、202、302 第1の弾性体
3 金属板
4 ディスク状弾性体
5 圧電素子
7 第2の弾性体
10 振動子
15 ロータ

Claims (12)

  1. 電気機械エネルギ変換素子を軸方向に挟持する棒状弾性体を有し、前記棒状弾性体を励振させ、該棒状弾性体の表面に円または楕円運動を起こさせる振動子であって、
    前記棒状弾性体を構成する、第1の弾性体と、該第1の弾性体と当接し、表面に前記円または楕円運動が生じる第2の弾性体とによって境界部が形成され、
    前記境界部に位置する前記第1および第2の弾性体の挟持面の間には、該挟持面の外径より大きな外径を有する緩衝材が設けられたことを特徴とする振動子。
  2. 前記境界部は、前記励振した棒状弾性体の曲げ振動により発生する歪みが他の部位に比べて大きい位置である変位拡大部にあることを特徴とする請求項1記載の振動子。
  3. 前記緩衝材は、振動の減衰が小さい材質からなることを特徴とする請求項1記載の振動子。
  4. 前記緩衝材は、銅系の材質からなる薄い金属板であることを特徴とする請求項3記載の振動子。
  5. 電気機械エネルギ変換素子を軸方向に挟持する棒状弾性体を有し、前記棒状弾性体を励振させ、該棒状弾性体の表面に円または楕円運動を起こさせる振動子であって、
    前記棒状弾性体を構成する、第1の弾性体と、該第1の弾性体と当接し、表面に前記円または楕円運動が生じる第2の弾性体とによって境界部が形成され、
    前記境界部に位置する前記第1および第2の弾性体の挟持面の間には、充填剤が塗布されたことを特徴とする振動子。
  6. 電気機械エネルギ変換素子を軸方向に挟持する棒状弾性体を有し、前記棒状弾性体を励振させ、該棒状弾性体の表面に円または楕円運動を起こさせる振動子であって、
    前記棒状弾性体を構成する、第1の弾性体と、該第1の弾性体と当接し、表面に前記円または楕円運動が生じる第2の弾性体とによって境界部が形成され、
    前記境界部に位置し、前記第2の弾性体に対向する前記第1の弾性体の挟持面には、ばね性が付与されたことを特徴とする振動子。
  7. 前記第1の弾性体の挟持面は、該第1の弾性体の外周に沿って幅の狭い円環状に形成されたことを特徴とする請求項6記載の振動子。
  8. 前記第1の弾性体の前記挟持面側端部は、前記第1の弾性体の中央部より大きな外径を有することを特徴とする請求項7記載の振動子。
  9. 前記第1の弾性体の挟持面は、テーパ状に形成されたことを特徴とする請求項6記載の振動子。
  10. 電気機械エネルギ変換素子を軸方向に挟持する棒状弾性体を有し、前記棒状弾性体を励振させ、該棒状弾性体の表面に円または楕円運動を起こさせる振動子と、前記棒状弾性体に押圧され、摩擦駆動により回転する移動体とを有する振動波モータであって、
    前記棒状弾性体を構成する、第1の弾性体と、該第1の弾性体と当接し、表面に前記円または楕円運動が生じる第2の弾性体とによって境界部が形成され、
    前記境界部に位置する前記第1および第2の弾性体の挟持面の間には、該挟持面の外径より大きな外径を有する緩衝材が設けられたことを特徴とする振動波モータ。
  11. 電気機械エネルギ変換素子を軸方向に挟持する棒状弾性体を有し、前記棒状弾性体を励振させ、該棒状弾性体の表面に円または楕円運動を起こさせる振動子と、前記棒状弾性体に押圧され、摩擦駆動により回転する移動体とを有する振動波モータであって、
    前記棒状弾性体を構成する、第1の弾性体と、該第1の弾性体と当接し、表面に前記円または楕円運動が生じる第2の弾性体とによって境界部が形成され、
    前記境界部に位置する前記第1および第2の弾性体の挟持面の間には、充填剤が塗布されたことを特徴とする振動波モータ。
  12. 電気機械エネルギ変換素子を軸方向に挟持する棒状弾性体を有し、前記棒状弾性体を励振させ、該棒状弾性体の表面に円または楕円運動を起こさせる振動子と、前記棒状弾性体に押圧され、摩擦駆動により回転する移動体とを有する振動波モータであって、
    前記棒状弾性体を構成する、第1の弾性体と、該第1の弾性体と当接し、表面に前記円または楕円運動が生じる第2の弾性体とによって境界部が形成され、
    前記境界部に位置し、前記第2の弾性体に対向する前記第1の弾性体の挟持面には、ばね性が付与されたことを特徴とする振動波モータ。
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