JP2003134858A - 振動波駆動装置 - Google Patents

振動波駆動装置

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JP2003134858A
JP2003134858A JP2001331173A JP2001331173A JP2003134858A JP 2003134858 A JP2003134858 A JP 2003134858A JP 2001331173 A JP2001331173 A JP 2001331173A JP 2001331173 A JP2001331173 A JP 2001331173A JP 2003134858 A JP2003134858 A JP 2003134858A
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vibrating body
elastic body
vibration wave
electro
energy conversion
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Kiyoshi Nitsuto
潔 日塔
Hiroyuki Seki
裕之 関
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】密着面の摩耗粉を排除し、安定した特性を備え
た小型化を図る振動体を有する振動波駆動装置を提供す
る。 【解決手段】ディスク状弾性体eと第2の弾性体bにより
圧電素子cを挟持固定し、テーパ構造で第1の弾性体aと
嵌合一体化されているシャフトd1と、第2の弾性体bの
両ネジ部とを結合し、締め付けて振動波駆動装置の振動
体を構成し、第1の弾性体aがディスク状弾性体eと接触
する面(分割面)の表面硬度をHV140以上にするため
に、弾性体aの材料は高力黄銅、ディスク状弾性体eの材
料は硬鋼を使用している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は振動波駆動装置、特
に振動体の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】振動波モータ等の振動波駆動装置はカメ
ラレンズ駆動用途等への製品応用がなされており、円環
型のものと棒状型のものが存在する。
【0003】図7は現在カメラレンズ駆動用に用いられ
ている棒状の振動波モータの構成図を示す。図におい
て、aは第1の弾性体、bは第2の弾性体、cは積層圧電
素子、d1はシャフト、d2はナットであり、部品aからcは
該シャフトd1及びナットd2によって所定の挟持力が付与
されるように締め付けられている。
【0004】ロータgの一方の面は接触幅が小さく、か
つ適度なバネ性を有する構造をしており、この面が振動
体の摩擦面fに接触する。また、ロータgのもう一方の面
には、ロータと一緒に回転し、モータの出力を伝達する
ギアhの凹部(または凸部)と係合するよう凸部(または凹
部)が形成されている。さらに、ギアhはモータを取り付
けるためのフランジiにより、シャフトd1のスラスト方
向に位置が固定されており、前記ロータgに加圧力を付
与するための加圧バネjがこのギアとロータとの間に設
けられている。
【0005】積層圧電素子cは、電極が2つの電極群にグ
ループ化されており、不図示の電源からそれぞれの電極
群に位相の異なる交流電界を印加すると、振動体には図
8(b)に示す姿態の直交する2つの曲げ振動が励振され
る。なお、もう一方は紙面に垂直な方向の振動であり、
この印加電界の位相を調整することにより、2つの振動
間に90度の時間的な位相差を与えることができる。その
結果、棒状振動体の曲げ振動は振動体の軸周りに回転す
る。
【0006】この結果、ロータgが接触する第1の弾性
体の上面には楕円運動が形成され、耐摩耗性を有する摩
擦面fに押圧されたロータgが摩擦駆動されるため、該ロ
ータg、ギアh、加圧バネjが一体となって回転する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような棒状振動体
モータは、以前のリング型振動波モータに比べ非常に小
さく、しかも部品加工コストを極力押さえるように単純
形状の設計になっている。
【0008】しかしながら、世の中のニーズとして、こ
のような棒状振動体モータよりも更に小さく、安くした
いという要望がある。この要望に応えるために、モータ
の長さを短くしたり、また、比較的コストが高い圧電素
子を小径、薄型にしてローコスト化を実現しようとする
図9のようなモータ構造の提案が別途なされている。こ
のモータの説明は後記する。
【0009】しかし、このようなモータの小型化、ロー
コスト化に伴い、各部品も小さくなり、構成する部品点
数も少なくなる。それに伴い、組立方法が振動体の構造
に依存してしまう傾向が強くなり、十分な挟持力を付与
した密着構造にすることが出来なくなってしまった。そ
の結果、振動体の特性が低下してしまった。その原因
は、振動体を締め付けるときの締め付け面に発生する摩
耗粉であった。その摩耗粉が部品間の密着性を悪くし、
機械的品質係数Q値の低下、2つの振動の共振周波数差
(Δf)が増大という現象を引き起こしていたことが判明
した。
【0010】図8の従来の振動体では、シャフトd1上面
と第2の弾性体b下面を予め予圧により挟持してから、ナ
ットd2で締め付けるのが一般的な組立て方として行われ
ている。この時、両面の滑り摩擦力により摩耗粉が発生
しているのは、第2の弾性体b下面とナットd2上面の間で
あり、この面は図8(b)の振動モードと対応させると、R
方向変位差の小さい部分に当たる。
【0011】これに対し、棒状振動波モータは、短軸化
を図るため、図9(a)に示すようにディスク状弾性体eと
圧電素子cを第1の弾性体a、第2の弾性体bで挟持固定
して振動体を構成し、フランジ状の突出部に駆動面を設
けて、ロータを第1の弾性体aの外周部に配置する構成
が考えられる。
【0012】この振動体の組立方法は、ディスク状弾性
体e上面と第2の弾性体b下面を予め予圧により挟持して
から、第1の弾性体aと第2の弾性体bの両ネジ部により
締付けるのが一般的なやり方として行われている。この
時、両面の滑り摩擦力により摩耗粉が発生しているの
は、第1の弾性体a下面とディスク状弾性体e上面の間で
あり、この面は、図9(b)の振動モード図と対応させる
と、R方向変位差が大きい部分に当たる。
【0013】従来の振動体においては、摩耗粉による両
面の密着性の悪化による特性低下は特に見られなかった
が、短軸化構造の振動体においては、その影響が顕著に
現れた。これは、振動体における摩耗粉の発生している
面の摩耗量とその位置関係に依存している。該面の摩耗
量が多い、或は、該面が駆動に供する振動モードにより
発生する歪み量の大きい位置に配置されている場合、前
記の問題が顕著に発生するためである。
【0014】本出願に係る発明の目的は、密着面の摩耗
粉を排除し、安定した特性を備えた小型化を図る振動体
を有する振動波駆動装置を提供しようとするものであ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】この問題を解決するため
に、本発明の第1の請求項においては、複数の弾性体に
より電気-機械エネルギー変換素子を挟持固定し、該電
気-機械エネルギー変換素子に交流電界を印加すること
によって該弾性体に同形の屈曲モードの振動を異なる複
数の平面内に時間的に適当な位相差を有して励起させ、
該弾性体の表面粒子に円又は楕円運動を行なわしめる振
動体を有する振動波駆動装置において、前記振動体は、
前記弾性体同士が断面形状が小の部分で分割されて、少
なくとも1つの分割面の両面の表面硬度をHV140以上にし
たことにより、分割面の摩耗を防ぎ、分割面同士の密着
性を向上させることを主旨としている。このHV140以上
という値は、以下の結果により定めた。この値を定める
ために、図6におけるディスク状弾性体eの部分にHV245
程度の硬鋼(SUS440C)、第1の弾性体aの部分にHV110程度
の黄銅(C3604)、HV140程度の高力黄銅(HBsB1)、HV170程
度の硬鋼(SUS416F)の3種類を使用し、振動体を組立て、
性能を評価した。該第1の弾性体aの分割面は駆動に供す
る振動モードにより発生する歪みが他の分割面において
生じる歪みより大きい位置に配置されている。その結
果、良好な性能を有する振動体を安定して得ることが出
来たものは、第1の弾性体aの部分が高力黄銅と硬鋼の
場合の2種類であった。また、分割面の摩耗量も、硬度
が大きくなるにつれて、少なくなる傾向が見られた。
【0016】請求項2においては、分割面の片面もしく
は両面に耐摩耗処理を施す構成にすることにより、分割
面の摩耗を防ぎ、分割面同士の密着性を向上させること
を主旨としている。
【0017】請求項3においては、複数の弾性体により
電気-機械エネルギー変換素子を挟持固定し、該電気-機
械エネルギー変換素子に交流電界を印加することによっ
て該弾性体に同形の屈曲モードの振動を異なる複数の平
面内に時間的に適当な位相差を有して励起させ、該弾性
体の表面粒子に円又は楕円運動を行なわしめる振動体を
有する振動波駆動装置において、前記振動体は、前記弾
性体同士が断面形状が小の部分で分割される分割面を複
数有し、少なくとも1つの分割面の両面の表面粗さ及び
平面度を他の分割面の表面粗さ及び平面度より小さくし
たことにより、分割面の摩耗を防ぎ、分割面同士の密着
性を向上させることを主旨としている。
【0018】請求項4においては、複数の弾性体により
電気-機械エネルギー変換素子を挟持固定し、該電気-機
械エネルギー変換素子に交流電界を印加することによっ
て該弾性体に同形の屈曲モードの振動を異なる複数の平
面内に時間的に適当な位相差を有して励起させ、該弾性
体の表面粒子に円又は楕円運動を行なわしめる振動体を
有する振動波駆動装置において、前記振動体は、前記弾
性体同士が断面形状が小の部分で分割されていて、少な
くとも1つの分割面に潤滑剤を塗布したことにより、表
面の摩擦係数を小さくすることにより、分割面の摩耗を
防ぎ、分割面同士の密着性を向上させることを主旨とし
ている。
【0019】請求項5においては、複数の弾性体により
電気-機械エネルギー変換素子を挟持固定し、該電気-機
械エネルギー変換素子に交流電界を印加することによっ
て該弾性体に同形の屈曲モードの振動を異なる複数の平
面内に時間的に適当な位相差を有して励起させ、該弾性
体の表面粒子に円又は楕円運動を行なわしめる振動体を
有する振動波駆動装置において、前記振動体は、前記弾
性体同士が断面形状が小の部分で分割されていて、少な
くとも1つの分割面に接着剤等の充填剤を塗布したこと
により、分割面同士の密着性を向上させることを主旨と
している。請求項6においては、分割面の外周から接着
剤等の充填剤を塗布する構成にし、摩耗した部分の動的
剛性差を小さくすることを主旨としている。
【0020】請求項7においては、複数の弾性体により
電気-機械エネルギー変換素子を挟持固定し、該電気-機
械エネルギー変換素子に交流電界を印加することによっ
て該弾性体に同形の屈曲モードの振動を異なる複数の平
面内に時間的に適当な位相差を有して励起させ、該弾性
体の表面粒子に円又は楕円運動を行なわしめる振動体を
有する振動波駆動装置において、前記振動体は、前記弾
性体同士が断面形状が小の部分で分割されていて、少な
くとも1つの分割面の片面もしくは両面に溝を設けたこ
とにより、発生した摩耗紛を溝の中に除去することによ
り、分割面同士の密着性を向上させることを主旨として
いる。
【0021】請求項8においては、複数の弾性体により
電気-機械エネルギー変換素子を挟持固定し、該電気-機
械エネルギー変換素子に交流電界を印加することによっ
て該弾性体に同形の屈曲モードの振動を異なる複数の平
面内に時間的に適当な位相差を有して励起させ、該弾性
体の表面粒子に円又は楕円運動を行なわしめる振動体を
有する振動波駆動装置において、前記振動体を構成する
締付ける部材と締付けられる部材間の分割面を、該分割
面の駆動に供する振動モードにより発生する歪みが他の
分割面において生じている歪みより小さい位置に配置さ
れるように構成したことにより、摩耗により振動体に生
じる動的剛性差の影響を小さくし、2つの振動の共振周
波数差(Δf)増大、Q値低下を小さくすることを主旨とし
ている。
【0022】以上述べてきたように、断面形状が小の部
分で分割されている振動体において、少なくとも1つの
分割面の両面の表面硬度をHV140以上に構成したり、耐
摩耗処理を施し、表面硬度を硬くしたりするなどして、
分割面同士の密着性が向上するような構成にすれば良
い。また、該分割面を振動体特性に与える影響が緩和さ
れるように、駆動に供する振動モードにより発生する歪
みが小さい位置に配置すれば良い。
【0023】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)図1は本発
明の第1の実施の形態を示す。
【0024】本第1の実施の形態では、ディスク状弾性
体eと、第2の弾性体bにより圧電素子cを挟持固定し、テ
ーパ構造で第1の弾性体aと嵌合一体化されているシャ
フトd1と、第2の弾性体bの両ネジ部とを結合し、締め
付けるように構成されている。また第1の弾性体aはデ
ィスク状弾性体eと接触する部分の直径が小径に形成さ
れている。
【0025】なお、一体化するためのテーパ構造及び下
のネジ構造部は、それぞれ、ネジ構造、テーパ構造、圧
入構造、一体加工構造、キー構造でもよい。ここで、第
1の弾性体aがディスク状弾性体eと接触する面(分割
面)の表面硬度をHV140以上にするために、弾性体aの材
料は高力黄銅、ディスク状弾性体eの材料は硬鋼を使用
している。
【0026】(第2の実施の形態)本発明の第2の実施
の形態は、第1の実施の形態における第1の弾性体aの挟
持面(ディスク状弾性体と接触する分割面)に、NiPメ
ッキなどの耐摩耗処理を施している。耐摩耗処理につい
ては、NiPメッキに限らず、クロムメッキなどの表面処
理、または、窒化などの表面硬度を硬くする処理であれ
ば良い。
【0027】(第3の実施の形態)本発明の第3の実施
の形態は、第1の弾性体aとディスク状弾性体eの挟持面
(分割面)の摩擦係数を下げるために、両面(両分割
面)の表面粗さ及び平面度を他の分割面(互いに接触す
る面以外の面)の面より小さくしている。本実施の形態
では、本分割面の両面をラップにより面粗さ0.8S以下に
仕上げることで良好な密着面が構成でき、安定した振動
体が得られた。また、面粗さを良くする手段は、ラップ
に限らず、高精度な平面研削やダイヤモンドバイトなど
で、高精度に表面を仕上げてもよい。
【0028】(第4の実施の形態)本発明の第4の実施
の形態は、弾性体aとディスク状弾性体eの挟持面の摩擦
係数を下げるために油を塗布している。油に限らず、ポ
リイミド、薄膜、ビニールなどにより、摩擦係数を下げ
る構成になる潤滑剤の機能を果たすものならば良い。
【0029】(第5の実施の形態)本発明の第5の実施
の形態は、分割面同士の密着性を高めるために、弾性体
aとディスク状弾性体eの挟持面に接着剤等の充填剤を塗
布している。これにより、振動方向による密着面の剛性
差を無くすことが可能になり、Δf等の問題点も解決で
きた。
【0030】(第6の実施の形態)本発明の第6の実施
の形態は、摩耗した部分の動的剛性差を対称にするため
に、弾性体aとディスク状弾性体eの間の分割面に外周か
ら接着剤を塗布している。この場合は、振動体を組立て
後、両弾性体a、eが密着している間に存在する微妙な
隙間にのみ、接着剤を充填するので、比較的Q値に影響
を与えずに密着面の剛性差を改善できる。
【0031】本発明の第5,6の実施の形態における接着
剤は、一般に使用されている接着剤(エポキシ系、シア
ノアクリレート系など)であれば何でも良いが、振動体
の振動特性を良くするためには振動減衰の少ない材質、
つまり硬化後の硬度が高いほど適している。また、この
振動体を使う環境が高温の場合、或いはこの振動体の発
熱が大きい場合には、温度特性の優れた接着剤を使用す
ることは言うまでもない。
【0032】(第7の実施の形態)本発明の第7の実施
の形態は、摩耗粉を除去するために、第1の弾性体aの
挟持面に溝を設けたものである。図2は溝の形の実施の
形態である。
【0033】図2における溝の形状は、(a)十字、 (b)縦
(横)、(c)三叉路、(d)縦横をそれぞれ示している。(a),
(c)は中心点から放射状に溝が延びる構成になっている
が、この放射状の溝の数は、3、4本に限定されるもので
はない。 (b)、(d)の溝の数も本数が限定されるもので
はない。
【0034】(第8の実施の形態)図3は本発明の第8の
実施の形態を示す。
【0035】図3(a)はモータの断面図、(b)は振動体軸
部の振動モードを示す。
【0036】本実施の形態では、シャフトd1と第2の弾
性体bとを挟持固定し、ナットd2を回すことにより、締
め付ける構成になっている。これは、締付け部材と締め
付けられる部材間の分割面が駆動に供する振動モードに
より発生する歪み量の小さい場所に配置されるように構
成されている振動体である。
【0037】(第9の実施の形態)図4は本発明の第9の
実施の形態を示す。(a)はモータの断面図、(b)は振動体
軸部の振動モードを示す。
【0038】本実施の形態では、第1の弾性体aの下に
配置されたディスク状弾性体eと第3の弾性体a2の上に配
置された第2のディスク状弾性体e2の間に圧電素子cを配
置し、シャフトd1とナットd2により締めこむ形となって
いる。これは、締付け部材と締め付けられる部材間の分
割面が駆動に供する振動モードにより発生する歪み量の
小さい場所に配置されるように構成されている振動体で
ある。
【0039】(第10の実施の形態)図5は本発明の第1
0の実施の形態を示す。
【0040】本実施の形態は、第1の弾性体aの下に配
置されたディスク状弾性体eと第3の弾性体a2の上に配置
された第2のディスク状弾性体e2の間に圧電素子cを配
置し、中空ボルトoにより締めこむ構成により振動体を
形成している。
【0041】モータ特性を向上するために、ディスク状
弾性体eと第2のディスク状弾性体e2にそれぞれ接する2
つのロータを有する構成にし、それらを中空ボルトoの
中を通るシャフトd1により結合している。また、この振
動体を支持固定するための支持板nが圧電素子cと共に
挟持されている。
【0042】(第11の実施の形態)図6は本発明の第
11の実施の形態を示す。
【0043】図6は本発明における振動体を用いた振動
波モータの構成図の例である。不図示の電源から圧電素
子cに時間的にπ/2の位相差を有する交流電界を印加す
ると、互いに直交した2方向に2つの曲げ振動を励振す
る。この振動の合成により、ロータの接触するディスク
状弾性体eの上端面には円運動が形成され、耐摩耗性を
有するディスク状弾性体eに押圧されたロータgは摩擦
駆動される。
【0044】d1はシャフトで、下部には振動体挟持用の
ネジが、上部にはモータ固定体フランジiとの結合用の
ネジが設けられている。ロータgには加圧接触用のバネk
が接着等により結合され、またバネケースlが嵌合して
いる。
【0045】hは出力用ギアで、バネケースlとラジアル
方向に相対移動せぬよう嵌合結合している。jは加圧用
のコイルバネである。モータ固定体フランジiとギアhと
の結合部はベアリングにより構成している。mは圧電素
子への給電用のフレキシブル基板である。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1、2、3、4
に係る発明によれば、摩耗粉の減少により、密着性を向
上することができ、特性の良い振動体を得ることができ
る。請求項5に係る発明によれば、接着剤等の充填剤に
より、密着性を向上することができる。
【0047】請求項6に係る発明によれば、摩耗した面
の動的剛性差を容易に修正することができる。
【0048】請求項7に係る発明によれば、摩耗粉を除
去する溝により、密着性を向上することができる。
【0049】請求項8に係る発明によれば、摩耗面を振
動体特性に与える影響が緩和されるように、駆動の供す
る振動モードにより発生する歪みが小さい位置に配置す
ることにより、特性のよい振動体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す振動体の断面
【図2】(a)〜(d)は本発明の第7の実施の形態を
示す溝の形状図
【図3】本発明の第8の実施の形態を示し、(a)は振
動体の断面図、(b)はその振動モード図
【図4】本発明の第9の実施の形態を示し、(a)は振
動体の断面図、(b)はその振動モード図
【図5】本発明の第10の実施の形態を示す振動体の断
面図
【図6】本発明の第11の実施の形態を示す振動波モー
タの構成図
【図7】従来の棒状型振動波モータの断面図
【図8】従来の棒状型振動体を示し、(a)は振動体の
断面図、(b)はその振動モード図
【図9】振動体を示し、(a)は振動体の断面図、
(b)はその振動モード図
【符号の説明】
a:第1の弾性体 a2:第3の弾性体 b:第2の弾性体 c:電気-機械エネルギー変換素子(圧電素子) d1:シャフト d2:ナット e:ディスク状弾性体 e2:第2のディスク状弾性体 f:摩擦面 g:ロータ h:ギア I:フランジ J:コイルバネ K:バネ L:バネケース M:フレキシブル基板 N:支持板 O:中空ボルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H680 AA02 AA06 BB04 BB15 BC01 CC02 DD01 DD15 DD23 DD36 DD53 DD55 DD65 DD66 DD72 DD88 DD92 DD93 FF03 FF33

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の弾性体により電気-機械エネルギ
    ー変換素子を挟持固定し、該電気-機械エネルギー変換
    素子に交流電界を印加することによって該弾性体に同形
    の屈曲モードの振動を異なる複数の平面内に時間的に適
    当な位相差を有して励起させ、該弾性体の表面粒子に円
    又は楕円運動を行なわしめる振動体を有する振動波駆動
    装置において、 前記振動体は、前記弾性体同士が断面形状が小の部分で
    分割されて、少なくとも1つの分割面の両面の表面硬度
    をHV140以上にしたことを特徴とする振動波駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記分割面の片面もしくは両面に耐摩耗
    処理を施したことを特徴とする請求項1に記載の振動波
    駆動装置。
  3. 【請求項3】 複数の弾性体により電気-機械エネルギ
    ー変換素子を挟持固定し、該電気-機械エネルギー変換
    素子に交流電界を印加することによって該弾性体に同形
    の屈曲モードの振動を異なる複数の平面内に時間的に適
    当な位相差を有して励起させ、該弾性体の表面粒子に円
    又は楕円運動を行なわしめる振動体を有する振動波駆動
    装置において、 前記振動体は、前記弾性体同士が断面形状が小の部分で
    分割される分割面を複数有し、少なくとも1つの分割面
    の両面の表面粗さ及び平面度を他の分割面の表面粗さ及
    び平面度より小さくしたことを特徴とする振動波駆動装
    置。
  4. 【請求項4】 複数の弾性体により電気-機械エネルギ
    ー変換素子を挟持固定し、該電気-機械エネルギー変換
    素子に交流電界を印加することによって該弾性体に同形
    の屈曲モードの振動を異なる複数の平面内に時間的に適
    当な位相差を有して励起させ、該弾性体の表面粒子に円
    又は楕円運動を行なわしめる振動体を有する振動波駆動
    装置において、 前記振動体は、前記弾性体同士が断面形状が小の部分で
    分割されていて、少なくとも1つの分割面に潤滑剤を塗
    布したことを特徴とする振動波駆動装置。
  5. 【請求項5】 複数の弾性体により電気-機械エネルギ
    ー変換素子を挟持固定し、該電気-機械エネルギー変換
    素子に交流電界を印加することによって該弾性体に同形
    の屈曲モードの振動を異なる複数の平面内に時間的に適
    当な位相差を有して励起させ、該弾性体の表面粒子に円
    又は楕円運動を行なわしめる振動体を有する振動波駆動
    装置において、 前記振動体は、前記弾性体同士が断面形状が小の部分で
    分割されていて、少なくとも1つの分割面に接着剤等の
    充填剤を塗布したことを特徴とする振動波駆動装置。
  6. 【請求項6】 前記振動体を組立後、前記分割面の外周
    から接着剤等の充填剤を塗布したことを特徴とする請求
    項5に記載の振動波駆動装置。
  7. 【請求項7】 複数の弾性体により電気-機械エネルギ
    ー変換素子を挟持固定し、該電気-機械エネルギー変換
    素子に交流電界を印加することによって該弾性体に同形
    の屈曲モードの振動を異なる複数の平面内に時間的に適
    当な位相差を有して励起させ、該弾性体の表面粒子に円
    又は楕円運動を行なわしめる振動体を有する振動波駆動
    装置において、 前記振動体は、前記弾性体同士が断面形状が小の部分で
    分割されていて、少なくとも1つの分割面の片面もしく
    は両面に溝を設けたことを特徴とする振動波駆動装置。
  8. 【請求項8】 複数の弾性体により電気-機械エネルギ
    ー変換素子を挟持固定し、該電気-機械エネルギー変換
    素子に交流電界を印加することによって該弾性体に同形
    の屈曲モードの振動を異なる複数の平面内に時間的に適
    当な位相差を有して励起させ、該弾性体の表面粒子に円
    又は楕円運動を行なわしめる振動体を有する振動波駆動
    装置において、 前記振動体を構成する締付ける部材と締付けられる部材
    間の分割面を、該分割面の駆動に供する振動モードによ
    り発生する歪みが他の分割面において生じている歪みよ
    り小さい位置に配置されるように構成されていることを
    特徴とする振動波駆動装置。
  9. 【請求項9】 前記振動体の弾性体に押圧されて摩擦駆
    動される移動体を有することを特徴とする請求項1から
    8のいずれかに記載の振動波駆動装置。
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US7301259B2 (en) 2004-08-31 2007-11-27 Canon Kabushiki Kaisha Vibration type driving apparatus
US7608982B2 (en) 2005-07-04 2009-10-27 Canon Kabushiki Kaisha Stacked type piezoelectric element and vibration wave motor
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