JP3133202B2 - 振動波モータ及び該モータを有する装置 - Google Patents

振動波モータ及び該モータを有する装置

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JP3133202B2 JP05302771A JP30277193A JP3133202B2 JP 3133202 B2 JP3133202 B2 JP 3133202B2 JP 05302771 A JP05302771 A JP 05302771A JP 30277193 A JP30277193 A JP 30277193A JP 3133202 B2 JP3133202 B2 JP 3133202B2
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月本貴之
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は振動波モータ及び振動波
モータを有する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】圧電素子等の電気−機械エネルギー変換
素子を固定した弾性体の表面に進行波振動を生ぜしめ、
その振動エネルギーを一方向の連続した機械運動に変換
させて取出すように構成した振動波モータは本出願人に
より実用化されて以来、現在ではカメラ等の光学機器に
搭載されて一般にも広く知られるようになっている。
【0003】従来公知の回転型振動波モータには、円環
型及び円板型のものと、棒状タイプのものとがあり、円
環型のものと棒状タイプのものは本出願人の製造する光
学機器に搭載されている。
【0004】以下には、本発明の先行技術としての棒状
タイプの振動波モータの従来例について説明する。
【0005】図10に示された棒状振動波モータにおい
て振動エネルギー発生体となる振動子1は、金属等から
成る弾性体9及び10と、該弾性体9及び10の間に挟
圧保持された圧電素子群11と、で構成されている。弾
性体9は該モータの骨格部材となるボルト状の支持棒5
の大径のねじ部5aに螺着され、弾性体10は該支持棒
5の大径の頭部5bに押されることにより弾性体9との
間に圧電素子群11を挟圧保持している。2は弾性体9
の先端面に対向して配置されたロータ(すなわち移動
子)であり、ロータ2の先端面には軸方向にたわみ得る
薄肉のばね部2aが形成され、該ばね部2aが弾性体9
の先端面に圧接されている。ロータ2には出力ギア4が
嵌着固定されており、該ギア4は球軸受3の外輪に嵌着
されている。球軸受3の内輪はモータ取付け用フランジ
6に嵌着固定され、該フランジ6は該支持棒5の先端部
近傍の部分5cに嵌着固定されている。ロータ2の内周
部にはばね受け7が嵌着固定されており、該ばね受け7
の振動子側先端と出力ギア4の端部との間にはロータ2
のばね部2aを振動子1の弾性体9の先端面に圧接させ
るための加圧ばね8が配置されている。
【0006】図11に該振動子1に設けられている圧電
素子群11の配置と分極パターンと圧電素子の構成を示
す。圧電素子群11は、A相駆動信号が印加されるA相
圧電素子11a及び11bと、B相駆動信号が印加され
るB相圧電素子11c及び11dと、共振検出用のS相
圧電素子11eと、から構成されている。各圧電素子1
1a〜11eは中心線を境に左右反転して分極されてお
り、各圧電素子11a〜11eの間には不図示の電極板
が挿入されている。
【0007】前記の振動波モータの駆動原理は次の通り
である。
【0008】A相だけに交流電圧を印加すると、圧電素
子の伸縮によって、振動子1には図10において紙面に
水平な方向の1次曲げ固有振動が励起される。またB相
だけに交流電界を印加すると、紙面に垂直な方向へ振動
する。
【0009】A相によって励起される水平方向の振動
と、B相による垂直方向の振動を、時間的にも90度位
相を違えて加えると、振動子には長手軸に対して右また
は左回りの円運動が発生する。弾性体9は変位拡大のた
めの周溝9aを有するため、弾性体9の先端には図10
に示したような首振り運動が生ずる。接触面(振動子上
面)からみると、この振動は1波の進行波に相当する。
この振動子に、ばね部2aを有するロータ2を加圧接触
させると、ロータ2は波頭付近の1か所のみで弾性体9
と接触し、逆方向に回転する。出力はロータ2と球軸受
3の外輪に嵌着されたギア4により取り出される。
【0010】また、棒状振動波モータでは、支持棒5の
先端に取付けられたフランジ6も一体の系として振動子
の固有モードをフランジ6の振動振幅が非常に小さくな
るように設計しているので、円環型と較べて支持損失は
きわめて小さい。ロータ2のばね部2aは円環型振動波
モータと同様に、固有振動数が振動子の加振周波数より
も十分高く、振動に追従するように設計されている。ま
た、ロータ本環は慣性質量が十分大きく、振動子1の加
振によって振動が励起されないように設計されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】振動波モータの短所の
一つに耐久寿命の短いことが挙げられる。
【0012】その原因は、振動波モータが摩擦力により
駆動力を得ていることにある。
【0013】すなわち、高トルクを出すためには、大き
な摩擦力を得ることが必要であるが、この時滑りが生ず
れば、摩擦面で大きなエネルギーを消費するため摩耗が
進む。公知の振動波モータでは、ロータと振動子との相
互圧接面に耐摩耗性の摺動材が用いられており、この摺
動材の摩耗が振動波モータの寿命を決している。
【0014】この摺動材に関しては最近、多数の研究が
なされ、有機材料と無機材料の組み合わせで、数万時間
に達する高寿命の摺動材が見つかっている。
【0015】したがって、上記組み合わせの摺動材を用
いることで振動波モータの寿命を増すことができるが、
この場合、温度変化によりモータ特性が変わってしまう
という問題点があった。
【0016】前記したモータ特性の変化は、温度が変化
することによって摺動材たる有機材料の弾性率が変化す
ることに起因する。
【0017】以下には図12及び13を参照して、従来
振動波モータのロータと振動子の接触部分の温度変化
に基く特性変化のメカニズムについて説明する。なお、
図12に示す振動波モータは、ロータ2の接触部に前記
ばね部2aが設けられていない構造のものである。ま
た、金属製のロータ2の先端面にはエポキシ樹脂とふっ
素樹脂との混合物から成る耐摩耗性の被覆材12が摺動
材として接着されており、振動子の弾性体9は焼き入れ
したステンレス鋼で形成されている。
【0018】振動子に振動を発生させた時、図13に示
すように該被覆材12の樹脂自体の有する弾性変形のた
め、該被覆材12は図中δjzで示す量だけ振動に対し
て沈み込む。(ここに接触部のばね定数をロータ2と振
動子弾性体9との加圧力に対する沈み込み量δjzの比
として定義する。)この時、良く知られているように、
振動子弾性体9の表面点の周速度はA点にて早くB点に
て遅い。そして、ロータの周速度はこれらの周速度に依
存して決まり、A点とB点の間の値となる。ここで、該
被覆材の弾性率が低下すると、加圧力が変化しなくて
も、接触部のばね定数が小さくなるため、沈み込み量δ
が増加する。このとき、B点より周速度の小さいB′点
にわたって接触が起きるため、振動子弾性体9の振動変
位が変わらなくともロータ2の周速度は低下することに
なる。逆に、被覆材12の弾性率が高くなると、ロータ
周速度は大きくなる。一方、被覆材12の有機材料の弾
性率は数十度の温度変化でも大きく変化し得るから、沈
み込み量が大きく変化し、モータ特性はこれに依存して
変化することになる。
【0019】それ故、本発明の目的は、前記問題点を解
決し、ロータと振動子との相互圧接部に設けられる該被
覆材の弾性率の変化が生じてもモータ特性の変化が生じ
ない、改善された振動波モータを提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の目的を実現する
構成は、電気−機械エネルギー変換素子と弾性体から
り、該電気−機械エネルギー変換素子に電気信号を印加
することにより弾性体に振動を発生する振動子と、該振
動子に圧接され該振動により該振動子に対して所定方向
に駆動される移動子とを有し、該振動子と該移動子の相
互圧接部の少なくとも一方が無機材料から成るばね部と
して構成され、該振動子と該移動子の相互圧接部の間
には有機材料を主体とする弾性力を有する耐摩耗性の被
覆材が介在された振動波モータにおいて、前記ばね部と
前記被覆材とは加圧接触し、該ばね部の合成ばね定数よ
りも該被覆材のばね定数が大きくなるように設定されて
いることを特徴とする。上記した発明では、前記被覆材
の弾性率が温度変化で変動が生じても、モータ特性の変
動が生じないようにするために、該被覆材の弾性率の変
動を補償できるように移動子及び振動子のばね定数の関
係が該ばね部の合成ばね定数よりも該被覆材のばね定数
を大きくした。
【0021】
【実施例】以下に図1乃至図9を参照して本発明による
改良された振動波モータの実施例について説明する。
【0022】図1は本発明を適用して構成された棒状
動波モータの第1実施例の概略縦断面図である。
【0023】同図において、11は前述した公知の振動
モータに装備されているものと同じ構成の圧電素子群
であり、詳細構造については図11を準用する。13は
図10に示した弾性体9に相当する弾性体、14は図1
0に示した弾性体10に相当する弾性体、15は図10
に示した支持棒5に相当する支持棒、16はロータ、1
7はロータ16の先端面に固着された耐摩耗性の被覆
材、18はロータ16を弾性体13に圧接させるための
加圧ばね、19はロータ16に固定されてロータ16と
ともに回転可能な出力ギア、20は支持棒15の先端の
小径ねじ部15bに螺着された取付用のフランジ、21
は出力ギア19を回転可能に支持する球体である。な
お、弾性体13は従来構造と同じく、支持棒15の大径
のねじ軸部15aに螺着されており、弾性体13及び1
4と両者の間に挟圧保持された圧電素子群11とによっ
て振動子22が構成されていることは従来の振動波モー
タと同じである。
【0024】なお、本実施例の振動波モータでは、出力
ギア19を回転可能に支持するために樹脂製または金属
製の球体21がフランジ20と該ギア19との間に3〜
10個挿入されており、このような構造によれば、スラ
スト方向の力がラジアル方向に発生する力より大きいた
めスラスト方向では支持棒15の部分15cに対して転
がり摩擦となり、ラジアル方向は滑り摩擦となるが、ラ
ジアル方向の力は小さいので、該ギア19の軸受として
何らの支障はなく、従って、従来のボールベアリングよ
りもローコストな軸受構造を実現している。
【0025】本実施例の振動波モータにおいては、弾性
体13の先端部の外周面に円周方向に沿って延在する溝
13aが形成されており、この溝13aにより弾性体1
3の先端面外周部には軸線方向にたわみ得るフランジ状
のばね部13bが形成されている。
【0026】一方、弾性体13の先端面に対向するロー
タ16の先端面の外周部近傍には周方向に延在する溝1
6aが形成されており、該溝16aとロータ外周面との
間には半径方向に厚みの薄い円筒状のばね部16bが形
成され、該ばね部16bの先端面に耐摩耗性の被覆材1
7が固着され、該被覆材17が弾性体13の前記ばね部
13bに圧接されている。従って、本実施例の構造で
は、振動子22の先端面には軸方向にたわみ得るばね部
13bが形成される一方、ロータ16の先端面には半径
方向にたわみ得るばね部16bが形成され、該ばね部1
6bが被覆材17を介して弾性体13のばね部13bに
圧接されているので、ロータと振動子との接触部におい
て互いに直交する2方向のばね定数を有したばねが被覆
材17を介して配置された構造となっている。
【0027】ロータ16のばね部16bは半径方向にお
いて柔らかくて軸方向に剛であり、振動子側に設けたば
ね部13bは軸方向に柔らかくて半径方向に剛であるた
め、各々の方向に対してばね硬さの最適化を図ることが
できる。
【0028】図2は該振動波モータの作動時における両
ばね部13b及び16bの半径方向の変位(δjr,δ
mr)と軸方向の変位δmzを示した模式図である。
【0029】なお、本実施例においては、該被覆材17
は該ばね部16bの先端面に樹脂を30μmの厚さに塗
布して焼き付けたものである。
【0030】図3は被覆材17の半径方向の弾性変形の
ばね定数とロータ16のばね部16bのばね定数との比
を縦軸にとり、該被覆材17の樹脂の厚さを横軸にとっ
て該ばね定数比と樹脂厚との関係を示したものである。
【0031】また、図4は被覆材17の軸方向の弾性変
形のばね定数と弾性体13のばね部13bの軸方向の弾
性変形のばね定数との比を縦軸にとり、該被覆材17の
樹脂厚を横軸にとって両者の関係を示したグラフであ
る。
【0032】図3及び図4を参照すると、被覆材17の
樹脂厚が30μmである場合には軸方向のばね定数比は
50、径方向のばね定数比は8、であることがわかる。
この場合、該ばね部13b及び16bと該被覆材17の
それぞれの弾性変形による合成ばね定数は該ばね部13
b及び16bのばね定数が支配的であり、この状態で該
被覆材17の弾性率がたとえば半分に減少すると、合成
ばね定数の変化は径方向では20%であり、軸方向にお
いては更にわずかである。
【0033】一方、実験によれば、合成ばねの剛性が3
0%程度変化した時にはモータの特性(回転数や効率
等)の変化は10%以下であった。従って、本実施例の
ような構造にすることにより、被覆材17の弾性率が変
化しても合成ばね定数の変化を小さくすることができる
ためモータの性能に悪影響を及ぼす恐れがなくなり、従
来の振動波モータにおける問題点が解決される。
【0034】なお、本実施例のようにばね部13b及び
16bのばね定数を該被覆材17のばね定数の1/6以
下まで小さくしなくとも温度の影響はかなり緩和され
る。また、合成ばねの剛性が30%程度まで変化した場
合でもモータ特性に悪影響を及ぼさないようにすること
が可能であるが、該被覆材17の構成材料として熱硬化
性樹脂を主体とする材料を選択した場合は弾性率の変化
を前述の倍程度まで許容できるので樹脂材料の弾性変形
によるばね定数は該ばね部13b及び16bのばね定数
と同程度以上あればよいことになる。
【0035】図5に本発明の第2実施例を示す。本実施
例では、ロータ16の先端面に対向する弾性体13の先
端面の全面に被覆材23が塗布形成されており、ロータ
16側には被覆材が設けられていない。この構成による
と、振動子の径方向のばね剛性が高くなり、振動子の径
方向の変位を小さくできる効果がある。
【0036】なお、図5において図1と同じ符号で表示
されている部材は図1にて説明した構成要素であるから
説明を省略する。また、被覆材23の構成材料は前述の
被覆材17と同じであり、樹脂等の有機材料を主体とす
るものである。
【0037】図6は本発明の第3実施例である。本実施
例では、ロータ16の溝16aの内面とばね部16bの
全面とロータ16の先端面及び外周面に被覆材35が塗
着されている点が第2実施例とは異なっている。この構
成によれば、ロータ16のばね部16bが曲げ変形を受
けた時に減衰の大きな被覆材35が主として歪むため該
ばね部16bの振動に対する応答速度を大きくすること
ができる。なお、被覆材35の成分は前記被覆材17と
同じである。
【0038】図7は本発明の第4実施例を示したもので
ある。本実施例においては、弾性体13の先端面に被覆
材として該樹脂製のシート36を接着したことを特徴と
する。なお、これ以外の構成は図5及び図6の構成と同
じであるから説明を省略する。また、本実施例では、ロ
ータ16のばね部16bの先端面は該シート36に対し
て滑りが少なくなるように粗面として構成してある。本
実施例の構成では該モータの組立時に該シート36を弾
性体13の先端面に貼り付けるので、図5及び6の実施
例にくらべて被覆材の形成のための工程が不要となり、
製造能率がよくなる効果がある。
【0039】図8は本発明の第5の実施例であり、本実
施例は本発明を適用して構成されたリニア駆動式振動波
モータの実施例である。
【0040】図8において、25は固定部材34に固定
された振動子支持部材であり、該部材25は前記回転式
振動波モータの支持棒15に該当する。26は前記弾性
体14に該当する弾性体、27は前記圧電素子群11と
同じ構成の圧電素子群、28は前記弾性体13に該当す
る弾性体、である。弾性体28が該支持部材25に固定
されていることも前記実施例の構造と同じである。圧電
素子群27は弾性体26と弾性体28との間で挟圧保持
されていて、弾性体26及び28と圧電素子群27及び
支持部材25とによって振動子24が構成されている。
【0041】弾性体28の外周面には半径方向外向きに
突出する突出片28aが設けられており、該突出片28
aは矢印方向に(弾性体28の外周面に対して接線方向
に)移動可能な直線移動子29の張出しフランジ部29
aの上面の被覆材30に所定圧力で接触している。直線
移動子29は硬球31と支持体32とからなるリニアボ
ールベアリング33に支持されていて矢印方向に極めて
軽快に移動できるようになっている。
【0042】図8の構成において、圧電素子群27に前
記したように互いに位相の異なる交流電圧が印加される
と弾性体28の突出部28aに接している直線移動子2
9には矢印方向の駆動力が与えられて該移動子29が移
動することにより該リニア振動波モータの出力が生じ
る。
【0043】本実施例の場合も、弾性体28の突出部2
8aと移動子29の張出しフランジ部29aがそれぞれ
のばね部を構成しており、両ばね部の間に被覆材30が
介在されているという構成は前記各実施例と同じである
ため、該突出部28a及び該張出しフランジ部29aの
合成ばね定数と該被覆材30のばね定数との比を実施例
1の場合と同じように、図3及び図4の関係に基づいて
設定することにより前記実施例と同じ効果を得ることが
できる。
【0044】図9は本発明の回転型振動波モータを内蔵
した光学機器を示す図である。
【0045】同図において、60は図1に示した回転型
振動波モータであり、該モータ60の構成要素は図1と
同じ符号で表示されている。50は該光学機器の鏡筒5
1に保持されているレンズ、55は該光学機器に固定さ
れていてヘリコイド56により該鏡筒51を回転及び軸
線方向移動可能に支持している固定筒、52は該モータ
60のフランジ20に締結されるモータ取付け板、53
は該モータ60の出力ギア19に噛み合って該ギア19
により回転駆動される機器側被動ギア、54は該ギア5
3と同軸に設けられた滑りクラッチ、である。該モータ
60が駆動されると、該ギア19が回転され、機器側の
被動ギア53が回転駆動され、該ギア53を介して不図
示のギア機構を介して鏡筒51が回転されることにより
レンズ50を保持している鏡筒51が光軸を中心として
回転しつつ軸方向移動される。
【0046】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の振動波
モータでは、移動子(ロータ)と振動子との相互圧接部
に、両者の圧力作用方向及び該圧力作用方向に対する直
交方向にたわみ得るばね部を設けるとともに該ばね部の
相互接触部に耐摩耗性の被覆材を介在させ、該ばね部の
ばね定数よりも該被覆材のばね定数が大きくなるように
したので、周囲温度の変化により該モータの特性が変化
することを効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の回転型振動波モータの縦
断面図。
【図2】図1に示したモータのロータと振動子弾性体と
に形成されているばね部の変位を示す模式図。
【図3】図1に示した振動波モータのロータと振動子と
の相互圧接部におけるばね部のばね定数比(半径方向)
と該ばね部間の被覆材の厚みとの関係を示した図。
【図4】図1に示した振動波モータのロータと振動子先
端とに設けたばね部のばね定数比(軸方向)と前記被覆
材の厚みとの関係を示す図。
【図5】本発明の第2実施例の振動波モータの一部概略
縦断面図。
【図6】本発明の第3の実施例の振動波モータの一部概
略断面図。
【図7】本発明の第4実施例の振動波モータの一部概略
縦断面図。
【図8】本発明の第5の実施例としてのリニア型振動波
モータの概略構成を示す斜視図。
【図9】本発明の回転型振動波モータを搭載している光
学機器の一部の縦断面図。
【図10】従来の回転型振動波モータの縦断面図。
【図11】図11の振動波モータに使用されている圧電
素子群の構成と配置とを示した図。
【図12】従来の棒状振動波モータにおけるロータと振
動子との接触部の構造の説明図。
【図13】図12の構造において振動している時の振動
子先端と被覆材の変形状態を説明するための誇張した拡
大図。
【符号の説明】
1,22,24…振動子 11,27…圧
電素子群 9,10,13,14,26,28…弾性体 2,16…ロータ 29…移動子 5,15…支持棒 4,19…出力
ギア 6,20…フランジ 8,18…ロー
タ加圧ばね 12,17,23,35…被覆材 36…樹脂シー
ト 50…レンズ 51…鏡筒 55…固定筒 56…ヘリコイ
ド 60…回転型振動波モータ 52…モータ取
付け板 53…被動ギア 33…リニアボ
ールベアリング 31…硬球 32…支持体
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−244784(JP,A) 特開 平2−285974(JP,A) 特開 平3−178577(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02N 2/16

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気−機械エネルギー変換素子と弾性体
    から成り、該電気−機械エネルギー変換素子に電気信号
    を印加することにより弾性体に振動を発生する振動子
    と、該振動子に圧接され該振動により該振動子に対して
    所定方向に駆動される移動子とを有し、該振動子と該移
    動子の相互圧接部の少なくとも一方が無機材料から成る
    ばね部として構成され、該振動子と該移動子の相互圧接
    の間には有機材料を主体とする弾性力を有する耐摩
    耗性の被覆材が介在された振動波モータにおいて、 前記ばね部と前記被覆材とは加圧接触し、 該ばね部の合
    成ばね定数よりも該被覆材のばね定数が大きくなるよう
    に設定されていることを特徴とする振動波モータ。
  2. 【請求項2】 前記振動子と前記移動子の双方の相互圧
    接部が無機材料から成るばね部として構成され、該振動
    子に設けられた第一のばね部と該移動子に設けられた第
    二のばね部のいずれか一方が相互圧接力の作用方向と平
    行な方向にたわみうるばね部として構成され、他方のば
    ね部は該相互圧接力の作用方向と該作用方向に対して直
    交方向にもたわみうるばね部として構成されていること
    を特徴とする請求項1の振動波モータ。
  3. 【請求項3】 振動波モータが振動波リニアモータとし
    て構成され、前記振動子は棒状に構成された棒状振動子
    であり、該棒状振動子はそれ自身の外周部から半径方向
    に突出する第一のばね部を有し、 該移動子は該棒状振動子の外周に対して接線方向に直線
    移動可能な直線移動子として構成されるとともに該棒状
    振動子の該ばね部に圧接される第二のばね部を具備して
    おり、該第二のばね部の表面には有機材料を主体として
    構成された被覆材が固定されていることを特徴とする請
    求項1の振動波モータ。
  4. 【請求項4】 前記被覆材が前記ばね部以外の部分にも
    被覆されていることを特徴とする請求項1の振動波モー
    タ。
  5. 【請求項5】 前記被覆材が樹脂製のシートであり、該
    シートが前記移動子の表面に対向する前記振動子の表面
    に接着されていることを特徴とする請求項1の振動波
    ータ。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載した振動波モータを駆動
    源として具備していることを特徴とする振動波モータを
    有する装置。
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