JP2010140647A - 金属多孔体及びそれを用いた電池用電極基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】電池用電極基板やフィルター等に用いるための割れや亀裂のない金属多孔体を提供すること。
【解決手段】樹脂多孔体の表面に導電化処理を施し、次いで電気めっきを施した後、樹脂多孔体を除去して得られる金属多孔体であって、樹脂多孔体が導電化処理前にクロム酸溶液処理、アルカリ溶液処理、火炎処理、紫外線照射処理、プラズマ処理及びコロナ放電処理よりなる群から選ばれる少なくとも一種の表面処理を施されたことを特徴とする金属多孔体。
【選択図】なし

Description

本発明は、電池用電極基板やフィルター等に用いられる金属多孔体及びその製造方法に関する。
金属多孔体の製造方法の一つとして金属粉を焼結することにより金属多孔体を得る手段がある(特許文献1参照)。しかしながら、金属粉の焼結によって得られた金属多孔体は含有気孔率等で不安定なため好まれない。その他の金属多孔体の製造方法としては、電気導電性のない樹脂多孔体に導電化処理を施し、この上に電気めっきにより所定の金属量を付加し必要に応じて内部に残存する樹脂分を焼却除去する手段がある。
樹脂多孔体に導電性を付与する手段としては、金属粉や、カーボン等を塗布することによる方法のほか、ドライめっきと称されるスパッタリング、イオンプレーティング、蒸着、プラズマコーティング等による手法、また、化学めっきといわれる無電解めっきによる金属コーティング等がある。例えば、特許文献1には樹脂多孔体に導電性を付与する工程として樹脂多孔体に導電性のカーボン塗料を塗布する方法等が提案されている。
しかしながら、上記方法で得られた導電膜は樹脂多孔体との密着力が低いために、局所的に導電膜が剥離、あるいは付着しないことでピンホール状の欠陥となり、その後の電気めっきにおいて、上記欠陥部が未めっき部分となって残ることがある。その結果、金属多孔体を曲げたり、引っ張ったりして用いるとき、その部分に応力集中し、割れや亀裂の原因となるという課題がある。特に、電池用電極基板として用いられる場合には、電極作製工程あるいは電池の充放電に伴う電極の膨張収縮によって割れや亀裂が発生し、その結果、電池の内部抵抗が高くなり放電特性(高率放電時の電圧・利用率)が悪化し、また、サイクル特性(繰り返し充放電後の容量維持率)も悪化する傾向にある。
特開平11−339813号公報 特開平9−102318号公報
樹脂多孔体と導電膜との密着力が低いのは、樹脂多孔体を形成する樹脂骨格表面が平滑であり、導電膜とアンカー効果による物理的な密着力向上効果が得られないためである。また、樹脂多孔体製造工程において、発生する気泡を安定化させるために添加する界面活性剤の疎水基部分が樹脂骨格表面に存在しているために、導電膜と酸素を介しての化学結合が形成されないために、密着力向上効果が得られないためである。
本発明は、樹脂多孔体と導電膜との密着力を向上させて金属多孔体の品質を大幅に向上させることを目的とする。
本発明者等は鋭意検討した結果、導電化処理前の樹脂多孔体に特定の表面処理を施した後に導電化処理を施すことにより、樹脂多孔体と導電膜との密着力を向上させることができ、局所的な導電膜の剥離や導電膜の未付着がなくなるため、ピンホール等の欠陥を残さない金属多孔体を得ることができ、金属多孔体の品質を大幅に向上させることができることを見出して、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下に記載するとおりのものである。
(1)樹脂多孔体の表面に導電化処理を施し、次いで電気めっきを施した後、樹脂多孔体を除去してなる金属多孔体であって、樹脂多孔体が導電化処理前にクロム酸溶液処理、アルカリ溶液処理、火炎処理、紫外線照射処理、プラズマ処理及びコロナ放電処理よりなる群から選ばれる少なくとも一種の表面処理を施されたものであることを特徴とする金属多孔体。
(2)樹脂多孔体の表面に導電化処理を施し、次いで電気めっき処理した後、樹脂多孔体を除去して金属多孔体を製造する方法であって、前記導電化処理工程の前に、樹脂多孔体の表面にクロム酸溶液処理、アルカリ溶液処理、火炎処理、紫外線照射処理、プラズマ処理及びコロナ放電処理からなる群より選ばれる少なくとも一種の表面処理を施すことを特徴とする金属多孔体の製造方法。
(3)前記導電化処理が樹脂多孔体の表面にカーボン塗料を塗布することによりなされることを特徴とする(2)に記載の金属多孔体。
(4)前記表面処理を施した後、導電化処理するまでの時間が168時間以内であることを特徴とする(2)又は(3)に記載の金属多孔体の製造方法。
(5)(1)に記載の金属多孔体に活物質を充填してなる電池用電極基板。
本発明の金属多孔体はピンホール等の欠陥が無いため、例えば、電池用電極基板として用いた場合には、電極作製工程あるいは電池の充放電に伴う電極の膨張収縮による、割れや亀裂の発生頻度を低減でき、その結果、放電特性及びサイクル特性の良好な電池を得ることができる。
本発明の金属多孔体は、樹脂多孔体の表面を導電化処理して導電膜(以下「導電被覆層」という)を形成し、この導電被覆層に電気めっきを施して樹脂多孔体の表面に電気めっき層を形成し、次いで樹脂多孔体を除去することによって得ることができる。そして、本発明の特徴は樹脂多孔体の表面に、クロム酸溶液処理、アルカリ溶液処理、火炎処理、紫外線照射処理、プラズマ処理、コロナ放電処理等の表面処理を施した後に、その表面に導電化処理を施す点にある。このような表面処理を施すことによって導電化処理によって形成される導電膜と樹脂多孔体表面との密着性が向上する。
以下、本発明について詳細に説明する。
(樹脂多孔体)
本発明における樹脂多孔体としては樹脂発泡体、不織布、フェルト、織布などが用いられるが必要に応じてこれらを組み合わせて用いることもできる。また、素材としては特に限定されるものではないが、金属をめっきした後焼却処理により除去できるものが好ましい。また、樹脂多孔体の取扱い上、特にシート状のものにおいては剛性が高いと折れるので柔軟性のある素材であることが好ましい。本発明においては、樹脂多孔体として樹脂発泡体を用いることが好ましい。樹脂発泡体は、多孔性のものであればよく公知又は市販のものを使用でき、例えば、発泡ウレタン、発泡スチレン等が挙げられる。これらの中でも、特に多孔度が大きい観点から、発泡ウレタンが好ましい。
発泡状樹脂の厚み、多孔度、平均孔径は限定的でなく、用途に応じて適宜に設定することができる。
例えば、電池用電極基板の用途においては、発泡状樹脂の多孔度は、通常90〜99%程度、好ましくは94〜98%程度である。平均孔径は、通常100〜1000μm程度、好ましくは300〜700μm程度である。発泡状樹脂の厚みは通常0.5〜5mm程度、好ましくは1〜2mm程度とすればよい。
(表面処理)
樹脂多孔体の導電化処理前に、樹脂多孔体の表面にクロム酸溶液処理、アルカリ溶液処理、火炎処理、紫外線照射処理、プラズマ処理、コロナ放電処理等の表面処理を施し、この表面処理後に電気めっきを施す。このようにして、表面処理、導電化処理、電気めっきを施すことにより、ピンホールのない金属多孔体を得ることができる。
樹脂多孔体に前記のような表面処理を施すことにより、樹脂多孔体の骨格表面にミクロな凹凸が形成され、且つ、酸素を含む極性官能基が導入され、次いで付着させる導電膜とアンカー効果及び酸素を介しての化学結合を形成し、高い密着力が得られる。その結果、導電膜の剥離やピンホール等の欠陥は発生せず、その後の電気めっきによりピンホールのない金属多孔体を得ることができる。
このようにして得られた金属多孔体を電池用電極基板として用いた場合には、ピンホールのない極板が得られるため、電池の内部抵抗の上昇を抑制し、また、良好なサイクル特性を得ることができる。
なお、表面処理から導電化処理までの保管時間が長いと、表面処理により導入された酸素を含む極性官能基が大気中の水分や光と反応して変化し、その効果が薄れるため、保管時間が長すぎるのは望ましくない。表面処理から導電化処理までの保管時間は168時間以内が望ましい。
また、このように表面処理を行なうことによる作用は、樹脂多孔体と導電被覆層との密着力が比較的低い組み合わせの場合に顕著に現れる。したがって、導電処理としてカーボン塗布を行なう場合には、より顕著に特性の改善が確認される。
(導電化処理)
導電化処理の方法は、樹脂多孔体の表面に導電被覆層を設けることができるものであれば特に限定されない。導電被覆層を構成する材料としては、例えば、ニッケル、チタン、ステンレススチール等の金属の他、カーボンブラック等の非晶質炭素、黒鉛等のカーボン粉末が挙げられる。
導電化処理の具体例としては、例えば、ニッケルを用いる場合は、無電解めっき処理、スパッタリング処理等が好ましく挙げられる。また、チタン、ステンレススチール等の金属、カーボンブラック、黒鉛などの材料を用いる場合は、これら材料の微粉末にバインダを加えて得られる混合物を、樹脂多孔体表面に塗着する処理が好ましく挙げられる。
特に、カーボン粉末を用いる場合には、例えばカーボン粉末を塗料の形態とし、この塗料浴中に樹脂多孔体を浸漬することにより樹脂多孔体の表面にカーボン粉末を付着させ乾燥することにより、カーボンの導電被覆層を形成することができる。
この方法は、簡便に樹脂多孔体の表面に均一なカーボンの導電被覆層を形成することができかつ低コストであるので導電化処理の方法として好ましい方法である。
ニッケルを用いた無電解めっき処理としては、例えば、還元剤として次亜リン骸ナトリウムを含有した硫酸ニッケル水溶液等の公知の無電解ニッケルめっき浴に発泡状樹脂を浸漬すればよい。必要に応じて、めっき浴浸漬前に、発泡状樹脂を微量のパラジウムイオンを含む活性化液(カニゼン社製の洗浄液)等に浸漬してもよい。
ニッケルを用いたスパッタリング処理としては、例えば、基板ホルダーに樹脂多孔体を取り付けた後、不活性ガスを導入しながら、ホルダーとターゲット(ニッケル)との問に直流電圧を印加することにより、イオン化した不活性ガスをニッケルに衝突させて、吹き飛ばしたニッケル粒子を樹脂多孔体表面に堆積すればよい。
(電気めっき処理)
上記した無電解めっき処理及び/又はスパッタリング処理によってめっき膜の厚みを増していけば電気めっき処理の必要性はないが、生産性、コストの観点から、上記したような、まず樹脂多孔体を導電化処理し、次いで電気めっき法により電気めっき層を形成する方法を採用することが好ましい。
電気めっき処理は、常法に従って行えばよい。例えばニッケルめっきの場合には、めっき浴としては、公知又は市販のものを使用することができ、例えば、ワット浴、塩化浴、スルファミン酸浴等が挙げられる。
前記の無電解メッキやスパッタリングにより表面に導電被覆層を形成された樹脂多孔体をメッキ浴に浸し、樹脂多孔体を陰極に、めっき金属の対極板を陽極に接続して直流或いはパルス断続電流を通電させることにより、導電被覆層上に、さらに電気メッキ被覆を形成することができる。
導電被覆層及び電気めっき層の目付量(付着量)は特に制限されない。導電被覆層は樹脂多孔体表面に連続的に形成されていればよく、電気めっき層は導電被覆層が露出しない程度に当該導電被覆層上に形成されていればよい。
導電被覆層の目付量は限定的でなく、通常0.1〜20g/m程度、好ましくは0.5〜5g/m程度とすればよい。
電気めっき層の目付量は限定的でなく、通常100〜600g/m程度、好ましくは200〜500g/m程度とすればよい。
これら導電被覆層、電気めっき層の目付量の合計量としては、好ましくは200g/m以上500g/m以下である。合計量がこの範囲を下回ると、金属多孔体の強度が低下するおそれがある。また、合計量がこの範囲を上回ると、コスト的に不利となる。
(樹脂多孔体除去処理)
次いで、上記により得られた導電被覆層/電気めっき層を形成した樹脂多孔体の樹脂成分を除去して金属多孔体を得る。樹脂成分の除去方法としては、例えば600℃程度以上の大気等の酸化性雰囲気下で加熱して燃焼除去するか、水素等の還元性雰囲気中750℃程度以上で加熱する方法を挙げることができるが、燃焼により除去することが好ましい。なお、酸化性雰囲気下で加熱した場合には得られた多孔体を還元性雰囲気下で加熱処理して酸化した金属めっき層を還元する。
[実施例1]
<表面処理>
樹脂多孔体シートとして1.5mm厚のポリウレタンシートを用いて、これに、クロム酸溶液処理、アルカリ溶液処理、火炎処理、紫外線照射処理、プラズマ処理、コロナ放電処理のうちいずれか1種類の表面処理を施した。なお、各表面処理の詳細は次の通りである。
(クロム酸溶液処理)
三酸化クロム400g/Lと硫酸400g/Lの混合溶液中に60℃で1分浸漬することによって行った。
(アルカリ溶液処理)
樹脂多孔体シートを10wt%の水酸化ナトリウム溶液中に60℃で1分間浸漬することによって行った。
(火炎処理)
樹脂多孔体シートをガスバーナーの燃焼火炎にて0.2秒の処理を行った。
(紫外線照射処理)
樹脂多孔体シートに、低圧水銀ランプを用いてランプ/試料間距離10mmで5分間紫外線(波長253.7nm)を照度20mW/cmで照射して行った。
(プラズマ処理)
樹脂多孔体シートをグロー放電下(13.56MHz、酸素1.0Torr、200W)で1分間処理を行った。
(コロナ放電処理)
樹脂多孔体シートをコロナ放電下(大気圧雰囲気、500W)で1分間処理を行った。
<導電化処理>
粒径0.01〜20μmのカーボン粉末20gを10%アクリルスチレン系合成樹脂水溶液80gに分散させ、カーボン塗料を作製した。
前記の表面処理から48時間以内に、樹脂多孔シートを前記塗料に連続的に漬け、ロールで絞った後乾燥させて導電化処理を施した。
<電気めっき処理−樹脂多孔体の除去>
導電化処理を施した樹脂多孔シートに、ニッケルを電気めっきにより500g/m付着させた。これを水洗し、700℃の酸化雰囲気でウレタンとカーボンを燃焼除去し、次いで1000℃の水素雰囲気で加熱してニッケルを還元するとともにアニールして、金属多孔体を得た。
<電池の作製>
上記で得た金属多孔体に主たる成分として水酸化ニッケルと水酸化コバルトを含むニッケル水素電池用の正極活物質合剤を充填し、電極表面を平滑化して乾燥させ、その後ローラープレスを用いて厚さ約0.5mmのニッケル水素電池用正極を作製した。次に、負極として公知の水素吸蔵合金負極、セパレータとして親水化処理したPP不織布、電解液として30wt%の水酸化カリウム水溶液に30g/Lの水酸化リチウムを溶解したものを用いて密閉型円筒電池を作成した。この電池をA〜Fとする。
[比較例1]
比較例として、従来の方法、すなわち、ポリウレタンシートに何ら表面処理を施さないで導電性カーボン塗料を塗布し、以下、上記実施例と同様の方法で電池を作製した。この電池をGとする。
<評価>
(評価方法)
上記で得られた電池内での金属多孔体の亀裂発生状態を調べるために、電池作製後に正極を取り出し、超音波洗浄機を用いて、活物質を取り除いて、実体顕微鏡により亀裂発生状態を確認した。なお、金属多孔体の亀裂発生数は、40倍の実体顕微鏡で観察し4.5mm×4.5mmの視野の中に存在する亀裂の数としており、各条件に対して5枚×2視野の平均値としている。
上記で得られた電池の放電特性とサイクル特性を調べるため、初期に低電流で数サイクル充放電した後、放電特性とサイクル特性を調べた。放電特性は、充電を1Cで電池容量の120%まで行った後、放電を1C、10Cの放電率で行ってそのときの作動電圧と容量利用率を調べた。サイクル特性は、充電を1Cで電池容量の120%まで行い、放電は1Cで放電終止電圧は0.8Vの充放電を繰り返し、600サイクル後の容量維持率を調べた。容量維持率は、放電特性の試験で得た1Cの利用率を基準として計算した。結果を表1に示す。
(評価結果)
下記表1に示されるように、ポリウレタンシートに何らかの表面処理を施して製作した電池A〜Fは、その表面処理方法によって若干の効果の違いはあるが、比較例に比べると電池作製後にも金属多孔体の亀裂発生数が少なく、その結果、電池の放電特性及びサイクル特性が向上していることが確認できた。
Figure 2010140647
<実施例2>
樹脂多孔体シートとして1.5mm厚のポリウレタンシートを用いて、これに、紫外線照射処理を施し、同処理から導電性カーボン塗料塗布までの保管時間を48〜216時間の間で4段階に変えて、上記実施例1と同様の方法で金属多孔体及び電池を製作した。なお、紫外線照射処理は低圧水銀ランプを用いてランプ/試料間距離10mmで5分間紫外線を照射した。
上記実施例1と同様の方法で、電池内での金属多孔体の亀裂発生状態及び電池の放電特性とサイクル特性を調べた結果を表2に示す。ポリウレタンシートに紫外線照射処理を施してから導電性カーボン塗料塗布までの保管時間が168時間以内であれば保管時間が短いほど、比較例に比べて電池作製後の金属多孔体の亀裂発生数は少なく、電池の放電特性及びサイクル特性は良好であることが確認できた。しかし、保管時間が216時間では、比較例とほぼ同等の特性となっており、表面処理の効果が薄れていることを確認した。
Figure 2010140647
本発明の金属多孔体はピンホール等の欠陥が無いため、電極作製工程あるいは電池の充放電に伴う電極の膨張収縮による、割れや亀裂の発生頻度を低減できるので、電池用電極として好適に用いることができる。

Claims (5)

  1. 樹脂多孔体の表面に導電化処理を施し、次いで電気めっきを施した後、樹脂多孔体を除去してなる金属多孔体であって、樹脂多孔体が導電化処理前にクロム酸溶液処理、アルカリ溶液処理、火炎処理、紫外線照射処理、プラズマ処理及びコロナ放電処理よりなる群から選ばれる少なくとも一種の表面処理を施されたものであることを特徴とする金属多孔体。
  2. 樹脂多孔体の表面に導電化処理を施し、次いで電気めっき処理した後、樹脂多孔体を除去して金属多孔体を製造する方法であって、前記導電化処理工程の前に、樹脂多孔体の表面にクロム酸溶液処理、アルカリ溶液処理、火炎処理、紫外線照射処理、プラズマ処理及びコロナ放電処理からなる群より選ばれる少なくとも一種の表面処理を施すことを特徴とする金属多孔体の製造方法。
  3. 前記導電化処理が樹脂多孔体の表面にカーボン塗料を塗布することによりなされることを特徴とする請求項2に記載の金属多孔体。
  4. 前記表面処理を施した後、導電化処理するまでの時間が168時間以内であることを特徴とする請求項2又は3に記載の金属多孔体の製造方法。
  5. 請求項1に記載の金属多孔体に活物質を充填してなる電池用電極基板。
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