JP2010139090A - 再加熱カートの温度監視システム - Google Patents
再加熱カートの温度監視システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010139090A JP2010139090A JP2008312909A JP2008312909A JP2010139090A JP 2010139090 A JP2010139090 A JP 2010139090A JP 2008312909 A JP2008312909 A JP 2008312909A JP 2008312909 A JP2008312909 A JP 2008312909A JP 2010139090 A JP2010139090 A JP 2010139090A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- temperature
- reheating
- cart
- data
- monitoring system
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Air Conditioning Control Device (AREA)
Abstract
【課題】 異常の発生に対して迅速かつ適切に対処するとともに、使用環境の変化に対しても臨機応変に対応できるようにして汎用性及び発展性を高める。
【解決手段】 移動可能な再加熱カートC…に対して後付けし、温度検出手段2…により検出した庫内温度Ti…に係わる温度データDd…を、検出した再加熱カートC…に対応させた情報信号Pd…として無線により送信可能な無線送信手段3…を有するカート監視装置Ms…を備えるとともに、情報信号Pd…を受信する無線受信手段4、及びこの無線受信手段4から得られる温度データDd…が予め設定した通報条件を満たすか否かを判定し、判定結果が通報条件を満たしたなら当該通報条件に対応した通報を、予め設定した電子メールアドレスが付された携帯電話H…に対して電子メールにより送信する通報手段5を有する中央監視装置Mcを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】 移動可能な再加熱カートC…に対して後付けし、温度検出手段2…により検出した庫内温度Ti…に係わる温度データDd…を、検出した再加熱カートC…に対応させた情報信号Pd…として無線により送信可能な無線送信手段3…を有するカート監視装置Ms…を備えるとともに、情報信号Pd…を受信する無線受信手段4、及びこの無線受信手段4から得られる温度データDd…が予め設定した通報条件を満たすか否かを判定し、判定結果が通報条件を満たしたなら当該通報条件に対応した通報を、予め設定した電子メールアドレスが付された携帯電話H…に対して電子メールにより送信する通報手段5を有する中央監視装置Mcを備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、庫内に収容した食品を冷却及び再加熱する再加熱カートの庫内温度を監視する際に用いて好適な再加熱カートの温度監視システムに関する。
一般に、多人数分の調理済み料理(食品)を載せた配膳トレー等を庫内に収納し、収納時から指定時間までは庫内をチルド冷却モード(5〔℃〕以下)により冷却するとともに、指定時間が経過したなら庫内を再加熱モード(120±10〔℃〕)に切換えて再加熱を行う機能を有する再加熱カートは知られており、このような再加熱カートを使用すれば、チルド冷却モードにおいて細菌の繁殖を抑え、再加熱モードにおいて殺菌を行うことができる。
ところで、再加熱カートは、養護老人ホーム等の各種施設で使用されることが多いとともに、チルド冷却モードから再加熱モードに移行する制御が行われるため、再加熱カート固有の問題も発生する。例えば、チルド冷却モード時に、冷却動作の不具合や一時的な停電が発生したにも拘わらず、再加熱モードが正常に行われた場合、チルド冷却モード時の異常を確認できないため、チルド冷却モード期間に繁殖した細菌が十分に殺菌されないまま料理が提供されてしまう虞れも想定される。したがって、再加熱カートの動作状態を監視することはきわめて重要な事項となる。
従来、このような監視機能を備えた再加熱カートも知られており、特許文献1には、食品を冷蔵状態に保ち、冷蔵した食品を所定の間隔で再加熱するための冷蔵・再加熱システムであって、このシステムは、内部区画と、内部区画に収納された複数の食品用トレイと、内部区画へ出し入れする手段とを備えた冷蔵・再加熱カートと、冷蔵空気を生成し、内部区画に冷蔵空気を所定間隔の間導く案内手段を有する冷蔵手段と、加熱空気を生成し、内部区画に加熱空気を所定間隔の間導く案内手段を有する加熱手段とを備えたドッキングユニットと、冷蔵・再加熱システムを監視及び制御し、通信信号を送受信する通信・制御手段と、情報信号を検出し、複数の情報信号を生成すべく作動可能な検知手段と、冷蔵・再加熱システムへ電力供給する動力源と、通信信号を送受することにより、通信・制御手段と通信する通信手段と、情報を保存する保存手段とを備え、冷蔵・再加熱システムを監視するセントラルコンピュータとからなる冷蔵・再加熱システムが開示されている。
特開2001−108360号公報
しかし、上述した従来の冷蔵・再加熱システムに備える監視機能は、次のような問題点があった。
第一に、コンピュータにより冷蔵・再加熱システムを遠隔で監視及び制御することを主な目的としているため、異常が発生した際の具体的な対応策が考慮されていない。したがって、実際に異常が発生した場合、異常に対する対応策が間に合わなかったり或いは状況を十分に把握できないなど、異常の発生に対して迅速かつ適切に対処することができない虞れがある。
第二に、全体の冷蔵・再加熱システムを固有の専用システムとして構築するため、様々な使用環境に臨機応変に対応できない。即ち、養護老人ホーム等の各種施設では、再加熱カートの台数が増減したり或いは再加熱カートの使用場所が変更になるなど、再加熱カートの使用環境が変化することも少なくないが、このような使用環境の変化に臨機応変に対応できないなど、汎用性及び発展性に難がある。
本発明は、このような背景技術に存在する課題を解決した再加熱カートの温度監視システムの提供を目的とするものである。
本発明は、上述した課題を解決するため、庫内に収容した食品を冷却及び再加熱する再加熱カートCの庫内温度Tiを監視する再加熱カートの温度監視システム1を構成するに際して、少なくとも一台以上の移動可能な再加熱カートC…に対して後付けし、庫内温度Ti…を検出する温度検出手段2…、及びこの温度検出手段2…により検出した庫内温度Ti…に係わる温度データDd…を、少なくとも検出した再加熱カートC…に対応させた情報信号Pd…として無線により送信可能な無線送信手段3…を有する少なくとも一つ以上のカート監視装置Ms…を備えるとともに、無線送信手段3…により送信された情報信号Pd…を受信する無線受信手段4、及びこの無線受信手段4から得られる温度データDd…が予め設定した通報条件を満たすか否かを判定し、判定結果が通報条件を満たしたなら当該通報条件に対応した通報を、少なくとも予め設定した電子メールアドレス及び/又は電話番号が付された一又は二以上の携帯電話H…に対して、電子メール及び/又は音声メッセージにより送信する通報手段5を有する中央監視装置Mcを備えることを特徴とする。
この場合、発明の好適な態様により、通報条件は、少なくとも、冷却時における庫内温度Ti…が予め設定した設定温度又は設定温度範囲を外れること、再加熱時における庫内温度Ti…が予め設定した設定温度又は設定温度範囲を外れること、のいずれかを満たすことを条件とすることができる。また、通報手段5による判定は、通報条件に対応して設定した設定期間に行うことができる。一方、中央監視装置Mcには、温度データDd…を、少なくとも、対応する再加熱カートC…を特定するカートデータDc…及び検出時刻に係わる時刻データDt…と一緒に記憶する動作データ記憶手段11を設けることができるとともに、通報手段5による判定に係わる所定の判定データを記憶する判定データ記憶手段12を設けることができる。さらに、中央監視装置Mcには、温度データDd…を、少なくとも、対応する再加熱カートC…を特定するカートデータDc…及び検出時刻に係わる時刻データDt…と一緒にグラフ表示するデータ表示手段13を設けることができる。他方、温度監視システム1における無線受信手段4と無線送信手段3…の間には、情報信号Pd…を中継する中継手段14…を設けることができる。
このような構成を有する本発明に係る再加熱カートの温度監視システム1によれば、次のような顕著な効果を奏する。
(1) 予め設定した通報条件に対応した通報を、少なくとも電子メールアドレス及び/又は電話番号が付された携帯電話H…に対して、電子メール及び/又は音声メッセージにより送信する通報手段5を有する中央監視装置Mcを備えるため、実際に異常が発生した際に、異常に対する対応策が間に合わなかったり或いは状況を十分に把握できないなどの不具合を回避することができ、異常の発生に対して迅速かつ適切に対処することができる。
(2) 移動可能な再加熱カートC…に対して後付けし、温度検出手段2…により検出した庫内温度Ti…に係わる温度データDd…を、情報信号Pd…として無線により送信可能な無線送信手段3…を有するカート監視装置Ms…を備えるため、様々な使用環境にも臨機応変に対応できる。即ち、養護老人ホーム等の各種施設では、再加熱カートC…の台数が増減したり或いは再加熱カートC…の使用場所が変更になるなど、再加熱カートC…の使用環境が変化することも少なくないが、このような使用環境の変化に対しても臨機応変に対応することが可能となり、汎用性及び発展性に優れる。
(3) 好適な態様により、少なくとも、冷却時における庫内温度Ti…が予め設定した設定温度又は設定温度範囲を外れること、再加熱時における庫内温度Ti…が予め設定した設定温度又は設定温度範囲を外れること、のいずれかを満たすことを条件とすれば、チルド冷却モードと再加熱モードの双方における異常発生を的確かつ確実に検出することができる。
(4) 好適な態様により、通報手段5による判定を、通報条件に対応して設定した設定期間に行うようにすれば、必要とする期間においてのみ監視を行うことができるため、判定の確実性及び信頼性をより高めることができる。
(5) 好適な態様により、中央監視装置Mcに、温度データDd…を、少なくとも、対応する再加熱カートC…を特定するカートデータDc…及び検出時刻に係わる時刻データDt…と一緒に記憶する動作データ記憶手段11を設ければ、異常発生時を含む全体の動作状態に係わる各種情報を履歴として残すことができるため、動作状態の解析や改善等に有効に利用できる。
(6) 好適な態様により、中央監視装置Mcに、通報手段5による判定に係わる所定の判定データを記憶する判定データ記憶手段12を設ければ、判定に係わるデータを履歴として残すことができるため、異常の発生状況或いは異常が発生する虞れのある状況等に係わる解析や改善等に有効に利用できる。
(7) 好適な態様により、中央監視装置Mcに、温度データDd…を、少なくとも、対応する再加熱カートC…を特定するカートデータDc…及び検出時刻に係わる時刻データDt…と一緒にグラフ表示するデータ表示手段13を設ければ、異常発生時を含む全体の動作状態を迅速かつ的確に把握できるため、必要かつ適切な対応策を速やかに行うことができる。
(8) 好適な態様により、温度監視システム1における無線受信手段4と無線送信手段3…の間に、情報信号Pd…を中継する中継手段14…を設ければ、情報信号Pd…が届きにくい広い使用環境或いは障害物のある使用環境等であっても、その使用環境に対応して柔軟に対応することができる。
次に、本発明に係る最良の実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
まず、本実施形態に係る温度監視システム1における全体のシステム構成(システム系統)について、図1〜図3及び図6〜図8を参照して説明する。
図1及び図2は、温度監視システム1の全体系統を示す。図2に示すC…は温度監視システム1により監視する再加熱カートであり、三台の再加熱カートC…を例示する。一台の再加熱カートCは底面に移動用のキャスタ51…を備え、自由に移動させることができる。また、前面には扉52p,52qを備え、この扉52p,52qを開閉することにより、内部空間の庫内に対して、食品、例えば、多人数分の調理済み料理を載せた配膳トレー等を出し入れすることができる。さらに、天面にはテーブルプレート部53を備えるとともに、テーブルプレート部53の上方には照明を含む保温部(加温部)54を備える。再加熱カートCは、冷却機能部及び加熱機能部を内蔵し、チルド冷却モード又は再加熱モードによる制御を行うことができる。チルド冷却モードでは、庫内を5〔℃〕以下にチルド冷却するとともに、再加熱モードでは、庫内を120±10〔℃〕に再加熱する。なお、例示する他の再加熱カートC…も同じ構成である。
一方、温度監視システム1は、各再加熱カートC…にそれぞれ後付け可能なカート監視装置Ms…を備える。カート監視装置Msは、図2に示すように、再加熱カートCにおける、例えば、側面部に取付けた無線送信機(子機)3sと、庫内に配した温度センサ2sを備え、この温度センサ2sは扉52pの隙間等を通したフラットケーブル21等により子機3sに接続することができる。この場合、温度センサ2sは、庫内の温度(庫内温度)Tiを検出する温度検出手段2を構成するとともに、子機3sは、温度センサ2sにより検出した庫内温度Tiに係わる温度データDdを、少なくとも検出した再加熱カートCに対応させた情報信号Pdとして無線により送信可能な無線送信手段3を構成する。
また、温度監視システム1は、中央監視装置Mcを備える。中央監視装置Mcは、子機3s…から送信された情報信号Pd…を受信する無線受信機(親機)4sと、この親機4sに接続したサーバコンピュータ22を備える。親機4sは、無線受信手段4を構成する。一方、サーバコンピュータ22は、図1に示すように、コンピュータ本体部31を備える。コンピュータ本体部31は、内部メモリ31mを備え、この内部メモリ31mは、少なくともデータメモリエリアとプログラムメモリエリアを有する。内部メモリ31mにおけるプログラムメモリエリアには、本実施形態に係る温度監視システム1を動作させるための処理プログラム(制御プログラム)が格納されている。他方、内部メモリ31m(データメモリエリア)は、動作データ記憶手段11を構成し、温度データDd…を、少なくとも、対応する再加熱カートC…を特定するカートデータDc…及び検出時刻に係わる時刻データDt…と一緒に記憶することができる。また、内部メモリ31m(データメモリエリア)は、判定データ記憶手段12を構成し、通報手段5による判定に係わる所定の判定データを記憶することができる。所定の判定データには、判定結果(特に、異常判定)をはじめ、判定結果に関連する通報記録等の各種データを含ませることができる。なお、32は、コンピュータ本体部31に接続したキーボード,マウス等の入力部(設定部)を示す。
さらに、サーバコンピュータ22は、コンピュータ本体部31に接続した各種表示を行うディスプレイ33及びコンピュータ本体部31に内蔵するアラーム音(ビープ音)を出力するスピーカ等の音声出力部34を備える。ディスプレイ33は、データ表示手段13を構成し、温度データDd…を、少なくとも、対応する再加熱カートC…を特定するカートデータDc…及び検出時刻に係わる時刻データDt…と一緒にグラフ表示することができる。図3は、ディスプレイ33に表示される表示画面41の一例を示し、この表示画面41には、データに関連した表示を行うデータ表示部41dと、異常が発生したときの
通報を行うための異常表示部41aが含まれる。データ表示部41dには、グラフ表示部41dg、数値による温度データ表示部41dt及び通報記録を表示する通報記録表示部41drが含まれる。また、異常表示部41aには温度監視表示部41acが含まれる。42は表示画面41上にポップアップウィンドウにより表示された通報条件設定部を示す。なお、図6には通報条件設定部42を、図7には温度監視表示部41acを、図8にはグラフ表示部41dgを、それぞれ抽出した拡大図により示す。一方、サーバコンピュータ22は、コンピュータ本体部31に内蔵する通信部35を備え、この通信部35は、光通信回線やADSL回線等のインターネット接続可能な通信回線100に接続し、少なくとも携帯電話H…と通信可能である。
通報を行うための異常表示部41aが含まれる。データ表示部41dには、グラフ表示部41dg、数値による温度データ表示部41dt及び通報記録を表示する通報記録表示部41drが含まれる。また、異常表示部41aには温度監視表示部41acが含まれる。42は表示画面41上にポップアップウィンドウにより表示された通報条件設定部を示す。なお、図6には通報条件設定部42を、図7には温度監視表示部41acを、図8にはグラフ表示部41dgを、それぞれ抽出した拡大図により示す。一方、サーバコンピュータ22は、コンピュータ本体部31に内蔵する通信部35を備え、この通信部35は、光通信回線やADSL回線等のインターネット接続可能な通信回線100に接続し、少なくとも携帯電話H…と通信可能である。
サーバコンピュータ22は、このような構成を有するため、少なくとも、検出された温度データDd…が予め設定した通報条件を満たすか否かを判定し、判定結果が通報条件を満たしたなら当該通報条件に対応した通報を、予め設定した電子メールアドレスを有する一又は二以上の携帯電話H…に電子メール(通報メッセージ)を送信する通報手段5として機能する。
ところで、図2に示す三台の子機3s…において、上から三番目となる一台の子機3sは親機4sにより直接受信できる状態にあることを示している。しかし、上から一番目及び二番目となる二台の子機3s…は、親機4sに対してかなり離れた場所に配置され、親機4sによっては直接受信できない状態にあることを示している。したがって、この場合は、例示するように、中継機14sを設置する。この中継機14sは、上から一番目及び二番目となる二台の子機3s…から直接受信可能であり、かつ親機4sに対して送信可能である。この中継機14sは、無線受信機(親機)4sと無線送信機(子機)3s…の間に設けることにより情報信号Pd…を中継する中継手段14を構成する。このような中継機14sを設ければ、情報信号Pd…が届きにくい広い使用環境或いは障害物のある使用環境等であっても、その使用環境に対応して柔軟に対応することができる。
また、子機3s…,中継機14s及び親機4sは、回折性による接続能力の高い特定小電力無線、例えば、429〔MHz〕帯,出力10〔mW〕などの無線仕様により構成することができる。この無線仕様の場合、カバーエリアは平均100〔m〕程度となるが、カバーエリアを広げる場合には、950〔MHz〕帯を使用すればよい。この無線仕様の場合、通信速度を100kbpsまで高速化できるとともに、カバーエリアも500〜600〔m〕程度まで広げることができる。また、情報信号Pdには、パケット方式を使用することができ、情報信号(パケット)Pdのデータフォーマットには、温度センサ2sにより検出した庫内温度Tiの温度データDd,この温度データDdに対応する再加熱カートC(子機3s)を特定する固有のIDデータ,パケット番号データ等を含めることができる。
次に、本実施形態に係る温度監視システム1の使用方法及び動作について、各図を参照しつつ図4及び図5に示すフローチャートに従って説明する。
例示は、養護老人ホーム等の施設内に設置した温度監視システム1を想定している。図7は、ディスプレイ33に表示される表示画面41(図3)に含まれる温度監視表示部41acを示す。この温度監視表示部41acには、温度監視システム1により監視する再加熱カートC…の配置場所に対応した再加熱カートのアイコンCi…が表示される。図7の場合、施設は5階建の建物を示し、1階,2階,4階及び5階の食事室に、それぞれ一台ずつ再加熱カートCi(C)…を配置し、3階の食事室に二台の再加熱カートC(Ci)…を配置する場合を示している。なお、1階の再加熱カートCi(C)は、一台の再加熱カートCi(C)に2チャンネル、即ち、独立して制御可能な二つの収納庫を有する再加熱カートCi(C)を示している。
一方、温度監視システム1を使用するに際しては、予め、各種設定、即ち、基本設定,通報条件設定及びメール設定を行う。設定を行うには、サーバコンピュー22のディスプレイ33に表示される表示画面41を利用する。前述したように、コンピュータ本体部31の内部メモリ31mには、温度監視システム1を動作させるための処理プログラムが格納されているため、この処理プログラムに従って設定を行うことができる。
まず、基本設定は、表示画面41に表示される接続マップ画面を利用する。接続マップ画面は図示を省略したが、例えば、子機アイコン,中継機アイコン,親機アイコン,コンピュータアイコンがそれぞれ表示されるため、これらのアイコンを利用して温度監視システム1全体の接続マップを作成するとともに、各機器にそれぞれ固有のシリアル番号(IDデータ)を設定する。このような接続マップを作成すれば、図7の温度監視表示部41acは自動で作成される。
また、通報条件設定は、図6に示す通報条件設定部42を利用して行う。通報条件設定は、各再加熱カートC…毎に行うことができるとともに、一台の再加熱カートCにおいて複数の通報条件を設定することができる。通報条件設定では、(a)冷却時における庫内温度Ti…が予め設定した設定温度又は設定温度範囲を外れること、(b)再加熱時における庫内温度Ti…が予め設定した設定温度又は設定温度範囲を外れること、のいずれかを満たすことが条件となる。このため、通報条件設定部42における温度条件設定部42bにより、この温度条件を設定する。まず、冷却時(チルド状態)に対しては、下限温度(例えば、1.5〔℃〕)と上限温度(例えば、4.5〔℃〕)の設定温度範囲を設定する。これにより、庫内温度Tiが当該下限温度以下又は当該上限温度以上になったときに、通報条件(a)を満たすことになる。再加熱時(高温域確認温度)に対しては、設定温度(例えば、80〔℃〕)を設定する。これにより、庫内温度Tiが当該設定温度以下になったときに、通報条件(b)を満たすことになる。このような通報条件を設定すれば、チルド冷却モードと再加熱モードの双方における異常発生を的確かつ確実に検出することができる。なお、誤判定を防止するための異常判定時間(例えば、6〔分〕)を設定し、異常判定時間に判定した判定結果が全て一致したときに判定結果を有効にする。
さらに、時刻条件設定部42aを用いて、判定(監視)を行うための期間(設定期間)を設定する。この場合、冷却時(チルド監視時刻)において判定を行う設定期間を開始時刻と終了時刻により設定する。同様に、再加熱時(高温域温度確認時刻)において判定を行う設定期間を開始時刻により設定する。なお、冷却時(チルド監視時刻)に判定を行う設定期間は、2チャンネル分を設定することができる。
一方、通報形態設定部42cを用いて通報形態を設定する。この場合、ビープ音の有無、異常発生を表示するポップアップウィンドウの有無、電子メールの有無、を任意に選択して設定できる。また、通報メッセージ及び通報先の電子メールアドレスを設定する。通報メッセージ及び電子メールアドレスは、追加ボタン42xと削除ボタン42yにより設定又は削除可能である。即ち、追加ボタン42xを選択すれば、メール設定ウィンドウが表示されるため、このメール設定ウィンドウを利用して、新規又は追加の電子メールアドレスの入力と通報メッセージの作成を行うことができる。このような設定は、上述したように、一台の再加熱カートCにおいて複数(例示は三つ)の通報条件を設定することができる。したがって、設定温度(設定温度範囲)を外れる手前で通報を行う通報条件を設定すれば、設定温度(設定温度範囲)を外れる前に、予備警報となる通報メッセージを送信することができるなど、様々な形態を設定できる。
次に、温度監視システム1の動作について説明する。最初に、カート監視装置Ms側の動作(処理)について、図4に示すフローチャートを参照して説明する。
今、任意の子機3sは待機状態にあるものとする(ステップS1)。子機3sは、2〔分〕間隔で庫内温度Tiを検出する検出処理及び情報信号Pdを送信(発信)する送信処理を行うため、前回の送信処理から2〔分〕が経過した送信タイミングになったなら、温度センサ2sにより庫内温度Tiを検出する検出処理(取込処理)を行う(ステップS2,S3)。そして、庫内温度Tiの検出による温度データDdを得たなら子機3sに備えるメモリに記憶する(ステップS4)。なお、子機3sには必ずしも温度データDdを記憶させる必要はないが、記憶させる機能を設けることにより、子機3s側でも庫内温度Tiの履歴を確認できる利点がある。さらに、得られた温度データDdに対しては、子機3sのIDデータ等を含む必要なデータを加えて情報信号Pdを生成し、この情報信号Pdを子機3sのアンテナから発信させる送信処理を行う(ステップS5)。以上の処理が終了したなら子機3sは再び待機状態となる(ステップS6)。
次に、中継機14sを含む中央監視装置Mc側の動作について、図5に示すフローチャートを参照して説明する。
任意の中継機14s又は親機4sは待機状態(無受信状態)にあるものとする(ステップS11)。この状態において、子機3sからの情報信号Pdを受信すれば、親機4sは受信した情報信号Pdから温度データDd及びIDデータを含むデータの取出しを行う(ステップS12,S13)。なお、中継機14sが情報信号Pdを受信した際は、親機4sに対して、受信した情報信号Pdを転送(送信)する。そして、親機4sは、温度データDd及びIDデータを含むデータをコンピュータ本体部31に転送する(ステップS14)。一方、コンピュータ本体部31(通報手段5)では、予め設定された通報条件を満たすか否かの判定処理を行う(ステップS15)。この際、チルド冷却モードであれば、対応する設定期間内の時刻であるか否かを判定し、設定期間内の時刻であれば、温度データDd(庫内温度Ti)がチルド冷却モードに対応して設定した設定温度範囲にあるか否かを判定する。また、再加熱モードであれば、対応する設定期間内の時刻であるか否かを判定し、設定期間内の時刻であれば、温度データDd(庫内温度Ti)が再加熱モードに対応して設定した設定温度を越えているか否かを判定する。このように、通報手段5による判定を、通報条件に対応して設定した設定期間に行うようにすれば、必要とする期間においてのみ監視を行うことができるため、判定の確実性及び信頼性をより高めることができる。
そして、判定結果が通報条件を満たさなければ、正常動作状態にあると判断されるため、温度データDdを、対応する再加熱カートCを特定するカートデータDc及び検出時刻に係わる時刻データDtと一緒に内部メモリ31mに記憶する(ステップS16,S17)。これにより、全体の動作状態に係わる各種情報を履歴として残すことができるため、動作状態の解析や改善等に有効に利用できる。また、温度データDdを、対応する再加熱カートCを特定するカートデータDc及び検出時刻に係わる時刻データDtと一緒に、図8に示すグラフ表示部41dgに表示(追加表示)する(ステップS18)。この場合、カートデータDcにより、対応するグラフ表示部41dgを選択するとともに、時刻データDtをグラフ表示の横軸に適用し、温度データDdをグラフ表示の縦軸に適用する。図8は、2チャンネルの再加熱カートCにおける各庫内温度Ti…を二つのグラフG1,G2で表示するとともに、上限温度及び下限温度(設定温度範囲)をG3及びG4で表示した例を示す。このようなグラフ表示部41dgは、例示のように、各再加熱カートC…毎に切換表示してもよいし、色分けすることにより複数の再加熱カートC…を同時に表示してもよい。このようなグラフ表示を行うことにより、異常発生時を含む全体の動作状態を迅速かつ的確に把握できるため、必要かつ適切な対応策を速やかに行うことができる。以上の処理が終了したなら、次の情報信号Pdを受信するまで待機状態となる(ステップS19)。なお、グラフ表示部41dgに表示されるグラフに対して、マウスドラッグにより範囲選択を行えば、選択した範囲の温度データDd…をCSVファイルにより出力することができる。
他方、ステップS16において、判定結果が通報条件を満たしたときは、所定の通報処理を行う。この場合、通報条件に対応した通報メッセージが選択される(ステップS20)。そして、予め設定した電子メールアドレスに対して、選択された通報メッセージを電子メールにより送信する送信処理を行う(ステップS21)。これにより、対応する携帯電話H…では、送信された通報メッセージを受信することができる。また、電子メールの送信に加えて他の通報処理も行う(ステップS22)。この際、コンピュータ本体部31において、ビープ音が選択されている場合には、音声出力部34によりビープ音(アラーム音)を出力する。また、ポップアップウィンドウが選択されている場合には、異常が発生した旨の通報メッセージをポップアップウィンドウにより表示する。このポップアップウィンドウも異常表示部41aとなる。さらに、異常表示部41aとなる温度監視表示部41acも通報メッセージの表示態様となる。具体的には、例えば、正常時には白色表示の再加熱カートCのアイコンCiを、異常の発生により赤色表示に切換えるとともに、点滅表示により、対応する再加熱カートCに異常が発生した旨の報知(警報)を行う。
これらの通報処理が終了したなら、温度データDdを、対応する再加熱カートCを特定するカートデータDc及び検出時刻に係わる時刻データDtと一緒に内部メモリ31mに記憶するとともに、判定結果に係わる所定の判定データを記憶する(ステップS17)。これにより、異常発生時を含む全体の動作状態に係わる各種情報を履歴として残すことができるため、動作状態の解析や改善等に有効に利用できるとともに、判定に係わるデータを履歴として残すことができるため、異常の発生状況或いは異常が発生する虞れのある状況等に係わる解析や改善等に有効に利用できる。また、温度データDdを、対応する再加熱カートCを特定するカートデータDc及び検出時刻に係わる時刻データDtと一緒に、図8に示すグラフ表示部41dgに追加表示する(ステップS18)。以上の処理が終了したなら、次の情報信号Pdを受信するまで待機状態となる(ステップS19)。
よって、このような本実施形態に係る温度監視システム1によれば、予め設定した通報条件に対応した通報を、少なくとも電子メールアドレスを有する携帯電話H…に、電子メールにより送信する通報手段5を有する中央監視装置Mcを備えるため、実際に異常が発生した際に、異常に対する対応策が間に合わなかったり或いは状況を十分に把握できないなどの不具合を回避することができ、異常の発生に対して迅速かつ適切に対処することができる。また、移動可能な再加熱カートC…に対して後付けし、温度検出手段2…により検出した庫内温度Ti…に係わる温度データDd…を、情報信号Pd…として無線により送信可能な無線送信手段3…を有するカート監視装置Ms…を備えるため、様々な使用環境にも臨機応変に対応できる。即ち、養護老人ホーム等の各種施設では、再加熱カートC…の台数が増減したり或いは再加熱カートC…の使用場所が変更になるなど、再加熱カートC…の使用環境が変化することも少なくないが、このような使用環境の変化に対しても臨機応変に対応することが可能となり、汎用性及び発展性に優れる。
以上、最良の実施形態について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の構成,形状,手法,数量,数値等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。
例えば、庫内温度Ti…の検出は、再加熱カートC…に既設の温度センサを用いてもよい。また、無線仕様は、同様の動作を実現可能なものであれば、どのような無線仕様であってもよい。なお、携帯電話Hとは、PDA等も含む各種モバイル装置を示す概念である。一方、電子メールアドレスが付された携帯電話Hに対して電子メールにより送信する場合を示したが、電話番号が付された携帯電話Hに対して音声メッセージ(登録音声又は合成音声)により送信(電話)する場合であっても同様に実施できる。さらに、温度監視システム1は、各種タイプの再加熱カートC…に適用でき、名称が異なる場合であっても同様の機能を有する温調機器であれば、同様に適用することができる。また、無線送信機3sや無線受信機4sは、このような機能を内蔵すれば足り、双方向通信可能な無線通信機であってもよい。
1:温度監視システム,2…:温度検出手段,3…:無線送信手段,4:無線受信手段,5:通報手段,11:動作データ記憶手段,12:判定データ記憶手段,13:データ表示手段,14…:中継手段,C…:再加熱カート,Pd…:情報信号,Ms…:カート監視装置,Mc:中央監視装置,H…:携帯電話
Claims (7)
- 庫内に収容した食品を冷却及び再加熱する再加熱カートの庫内温度を監視する再加熱カートの温度監視システムであって、少なくとも一台以上の移動可能な再加熱カートに対して後付けし、庫内温度を検出する温度検出手段、及びこの温度検出手段により検出した庫内温度に係わる温度データを、少なくとも検出した再加熱カートに対応させた情報信号として無線により送信可能な無線送信手段を有する少なくとも一つ以上のカート監視装置を備えるとともに、前記無線送信手段により送信された情報信号を受信する無線受信手段、及びこの無線受信手段から得られる前記温度データが予め設定した通報条件を満たすか否かを判定し、判定結果が通報条件を満たしたなら当該通報条件に対応した通報を、少なくとも予め設定した電子メールアドレス及び/又は電話番号が付された一又は二以上の携帯電話に対して電子メール及び/又は音声メッセージにより送信する通報手段を有する中央監視装置を備えることを特徴とする再加熱カートの温度監視システム。
- 前記通報条件は、少なくとも、
(a)冷却時における前記庫内温度が予め設定した設定温度又は設定温度範囲を外れること、
(b)再加熱時における前記庫内温度が予め設定した設定温度又は設定温度範囲を外れること、
のいずれかを満たすことを条件とすることを特徴とする請求項1記載の再加熱カートの温度監視システム。 - 前記通報手段による判定は、前記通報条件に対応して設定した設定期間に行うことを特徴とする請求項1又は2記載の再加熱カートの温度監視システム。
- 前記中央監視装置は、前記温度データを、少なくとも、対応する再加熱カートを特定するカートデータ及び検出時刻に係わる時刻データと一緒に記憶する動作データ記憶手段を備えることを特徴とする請求項1,2又は3記載の再加熱カートの温度監視システム。
- 前記中央監視装置は、前記通報手段による判定に係わる所定の判定データを記憶する判定データ記憶手段を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の再加熱カートの温度監視システム。
- 前記中央監視装置は、前記温度データを、少なくとも、対応する再加熱カートを特定するカートデータ及び検出時刻に係わる時刻データと一緒にグラフ表示するデータ表示手段を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の再加熱カートの温度監視システム。
- 前記無線受信手段と前記無線送信手段の間には、前記情報信号を中継する中継手段を備えることを特徴とする請求項1記載の再加熱カートの温度監視システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008312909A JP2010139090A (ja) | 2008-12-09 | 2008-12-09 | 再加熱カートの温度監視システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008312909A JP2010139090A (ja) | 2008-12-09 | 2008-12-09 | 再加熱カートの温度監視システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010139090A true JP2010139090A (ja) | 2010-06-24 |
Family
ID=42349374
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008312909A Pending JP2010139090A (ja) | 2008-12-09 | 2008-12-09 | 再加熱カートの温度監視システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010139090A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015161441A (ja) * | 2014-02-27 | 2015-09-07 | ホシザキ電機株式会社 | 冷温蔵装置 |
-
2008
- 2008-12-09 JP JP2008312909A patent/JP2010139090A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015161441A (ja) * | 2014-02-27 | 2015-09-07 | ホシザキ電機株式会社 | 冷温蔵装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10951507B1 (en) | Network device management technology | |
JP5908676B2 (ja) | 制御装置、制御方法、プログラムおよびシステム | |
US8508359B2 (en) | Method and system for wireless configuration, control, and status reporting of devices in a fire alarm system | |
EP2772009B1 (en) | System and method for transmitting messages related to operations of electronic devices | |
KR101309563B1 (ko) | 로봇을 이용한 화재 감지 시스템 및 방법 | |
US9218732B2 (en) | Integrated flood and temperature sensor for use in a home network environment | |
WO2015042002A1 (en) | A smoke detector with enhanced audio and communications capabilities | |
WO2017131796A1 (en) | Nurse call system with mobile device interface | |
JP5461858B2 (ja) | 警報システム | |
JP2014126328A (ja) | 冷蔵庫 | |
US9202364B2 (en) | Wireless alarm device for detecting and communicating environment and system specific states using the internet | |
JP2011198108A (ja) | 宅内異常通報システム | |
JP2015056031A (ja) | 安否監視システムと安否監視サーバと安否監視プログラム並びに安否監視方法 | |
JP2010139090A (ja) | 再加熱カートの温度監視システム | |
JP2009139105A (ja) | 家庭用地震判定装置及び家電機器システム | |
KR101713335B1 (ko) | 냉장고 및 냉장고를 이용한 실버 케어 시스템 | |
JP5170749B2 (ja) | 住宅監視システム | |
US20230134009A1 (en) | Heat-pump system, indicator, usage-side unit, and information output method | |
JP6064171B2 (ja) | アダプタ、サーバ、遠隔操作システムの制御方法、及び制御プログラム | |
JP2019145005A (ja) | 警報システムおよび集中監視システム | |
JP2003166745A (ja) | 空気調和機の遠隔監視装置 | |
CN204740717U (zh) | 一种炉灶使用提醒器 | |
JP3159359U (ja) | 警報システム,警報器及び警報メール送信機器 | |
JP2017034693A (ja) | アダプタ、サーバ、遠隔操作システムの制御方法、及び制御プログラム | |
TWI667855B (zh) | 主動回報運轉狀態之智慧設備監控系統及其狀態感知器 |