JP2010138808A - 部品の取付け構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品となる電動圧縮機1のハウジング2と一体の複数の取付け足4が、装着部材14にそれぞれ重ねられて、複数の締結ボルト24が螺子止めされており、各取付け足4と各装着部材14の間隔に図中左右方向のばらつきが存在する部品の取付け構造において、ねじり取り付け(ツイスト現象)が生じるのを抑制する。
【解決手段】締結ボルト24の頭部が部品側に位置し、該頭部と反対側の軸部がエンジン側の装着部材14に螺子込まれている。上記頭部と取付け足4の間に、締結ボルト24の螺子込みにより加圧されて塑性変形している第1間隙調整部74が介在しており、取付け足4と装着部材14の間に、同様に加圧されて塑性変形している第2間隙調整部84が介在している。取付け足4ごとに第1間隙調整部74と第2間隙調整部84との塑性変形量が相違して、上記ばらつきを吸収する。
【選択図】図3

Description

本発明は、部品のハウジングと一体または一体的に連結された複数の取付け足が、複数の装着部材にそれぞれ重ねられて、複数の締結部材が各々取付け足と各装着部材に挿入されて螺子止めされており、各取付け足と各装着部材の間隔にばらつきが存在する部品の取付け構造に関し、特に自動車内に取り付けられる電動圧縮機の取付け構造に使用して有益である。
従来、特許文献1として、ハイブリッド自動車(電気自動車の一種)のエンジンに、電動圧縮機を弾性変形可能なゴム材料からなる防振ゴムを介して取付ける構造が知られている。これによってエンジン停止時に電動圧縮機が稼動したときの振動防止を行っている。
即ち、図18に示しように、電動圧縮機150の振動のうち締結ボルト23の長手方向と平行な方向の振動成分は、第1弾性材料151及び第2弾性材料152の鍔部151a及び152aにて減衰され、締結ボルト23の長手方向と直交する方向の振動成分は、第1弾性材料151及び第2弾性材料152の筒部151b及び152bにて減衰されるので3次元方向全ての振動を減衰させることが出来る。
なお、図18において、13及び15は、締結ボルト23及び25が螺子止めされるエンジン側の装着部材である。
特開2000−130330号公報
しかし、このような防振ゴムでは、専ら、ゴムの弾性変形を利用して振動の減衰を行うものである。そのため、ゴムが柔らかすぎると、かえって電動圧縮機150が振動する。またゴムが硬すぎると振動が低減されない。
したがって、別の原理による振動の発生を抑制する構造が要求される。電動圧縮機は、上記のような弾性変形を利用した防振ゴムを介した取付けでない場合、締結ボルトを介し、エンジン側面へ、4点で直付け(剛付け)される。
この際、図1を援用して説明すれば、電動圧縮機の取付け足3、4、5、6が、エンジン側の3部品(チェーンカバー、エンジンブロック、オイルパン)などに分散し、直付け締結される場合、取付け足3、4、5、6の寸法公差とエンジン側3部品の取り付けボス(装着部材)における平面度公差のばらつきから、電動圧縮機1のハウジング2にねじり取り付け(ツイスト現象)が発生することに発明者は着目した。
このねじり取り付け(ツイスト現象)が生じると、ハウジング2には歪(内部応力)が生じる。この歪が生じた場合、薄肉化された電動圧縮機1のハウジング2は変形し、ハウジング2内で支持されている、電動圧縮機1内部の図示されない回転軸は、電動圧縮機1の左右の軸受間で軸ズレを生じ、軸受からの異音発生や軸受偏磨耗による寿命低下などの不具合が発生する。
換言すれば、エンジン側3部品に跨って直付け締結される取り付け構造の場合、エンジン側取り付けボス部の変面度公差、及び電動圧縮機側の取付け足の平面度公差のばらつきから、電動圧縮機の内部に変形外力(捩じり)が加わり、回転軸の軸ずれによる異音発生や軸受偏磨耗による品質不具合を招くのである。
この不具合に対し、従来技術では、圧縮機取付け足およびエンジン側ボス部の平面のばらつき縮小を図るが、現状以上の精度向上は困難であり、完全に解消することができない。
そして、この問題は、電動圧縮機に限らず、複数の取付け足を持つ部品、特に回転機械の取り付け構造に共通して発生する問題である。
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目して成されたものであり、その目的は、部品の複数の取付け足を、装着部材にそれぞれ重ねて、複数の締結部材を各々各取付け足と各装着部材に挿入して螺子止めする構造において、各取付け足と各装着部材の間隔にばらつきが存在する場合において、調整作業無しでも、部品のハウジングに捩じり変形による歪が発生することが抑制される部品の取付け構造を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、下記の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、部品(1)のハウジング(2)と一体または一体的に連結された複数の取付け足(3、4、5、6)が、部品(1)が装着される複数の装着部材(13、14、15、16)にそれぞれ重ねられて、複数の締結部材(23、24、25、26)が各々取付け足(3、4、5、6)と各装着部材(13、14、15、16)に挿入されて螺子止めされており、各取付け足(3、4、5、6)と各装着部材(13、14、15、16)の間隙が、取付け足(3、4、5、6)ごとにばらつきを持っており、
取付け足(3、4、5、6)を貫通する取付け孔(44)に締結部材(23、24、25、26)が挿入されており、締結部材(23、24、25、26)の頭部が部品(1)側に位置し、該頭部と反対側の締結部材(23、24、25、26)の先端部が装着部材(13、14、15、16)に螺子込まれており、
締結部材(23、24、25、26)の頭部と取付け足(3、4、5、6)の間に締結部材(23、24、25、26)の螺子込みにより加圧されて変形している第1間隙調整部(73、74、75、76)が介在しているか、または取付け足(3、4、5、6)と装着部材(13、14、15、16)の間に締結部材(23、24、25、26)の螺子込みにより加圧されて変形している第2間隙調整部(83、84、85、86)が介在しており、
第1間隙調整部(73、74、75、76)、または第2間隙調整部(83、84、85、86)は、締結部材(23、24、25、26)の螺子込みにより加圧されて変形している状態から締結部材(23、24、25、26)による加圧を解除したときに加圧前の元の形状に戻らない塑性変形する部材からなり、
取付け足(3、4、5、6)ごとに第1間隙調整部(73、74、75、76)、または第2間隙調整部(83、84、85、86)の塑性変形量が相違してばらつきを吸収していることを特徴としている。
この請求項1に記載の発明によれば、部品(1)のハウジング(2)に取付けられた複数の取付け足(3、4、5、6)を、装着部材(13、14、15、16)にそれぞれ重ねて、複数の締結部材(23、24、25、26)が、各取付け足(3、4、5、6)と各装着部材(13、14、15、16)とに挿入されて螺子止めされている。そして、各取付け足(3、4、5、6)と各装着部材(13、14、15、16)の間隔にばらつきが存在するが、第1間隙調整部(73、74、75、76)、または第2間隙調整部(83、84、85、86)が、締結部材(23、24、25、26)の螺子込みにより加圧されて塑性変形しており、第1間隙調整部(73、74、75、76)、または第2間隙調整部(83、84、85、86)の変形量が相違して、ばらつきを吸収しているので、部品(1)の装着部材(13、14、15、16)に対する捩じり取り付けが抑制されハウジングの歪発生を抑制できる。
次に、本発明の請求項2の発明では、締結部材(23、24、25、26)の頭部と取付け足(3、4、5、6)の間に、締結部材(23、24、25、26)の螺子込みにより加圧されて塑性変形している第1間隙調整部(73、74、75、76)が介在しており、かつ取付け足(3、4、5、6)と装着部材(13、14、15、16)の間に、締結部材(23、24、25、26)の螺子込みにより加圧されて塑性変形している第2間隙調整部(83、84、85、86)が介在しており、
第1間隙調整部(73、74、75、76)、及び第2間隙調整部(83、84、85、86)は、締結部材(23、24、25、26)の螺子込みにより加圧されて変形している状態から締結部材(23、24、25、26)による加圧を解除したときに加圧前の元の形状に戻らない塑性変形する部材からなり、
取付け足(3、4、5、6)ごとに第1間隙調整部(73、74、75、76)、及び第2間隙調整部(83、84、85、86)の塑性変形量が相違してばらつきを吸収していることを特徴としている。
この請求項2に記載の発明によれば、第1間隙調整部(73、74、75、76)、及び第2間隙調整部(83、84、85、86)の塑性変形により、取付け足(3、4、5、6)ごとに第1間隙調整部(73、74、75、76)、及び第2間隙調整部(83、84、85、86)の変形量が相違して、ばらつきが吸収される。
次に、請求項3に記載の発明では、部品(1)は、ハウジング(2)内に軸受を介して取り付けられた回転軸を有することを特徴としている。
この請求項3に記載の発明によれば、ハウジング(2)の変形は、ハウジング内部品である回転軸部分の変形を生み、回転軸が回転したときに、部品(1)が振動源になって部品寿命の低下や騒音の原因になるが、取付け足(3、4、5、6)ごとに第1間隙調整部(73、74、75、76)及び/または第2間隙調整部(83、84、85、86)の塑性変形量が相違して、ばらつきを吸収しているので、ハウジングの変形が抑制され、騒音が緩和されるか、または、部品寿命が永くなる。
次に、請求項4に記載の発明では、第1間隙調整部(73、74、75、76)の締結部材軸方向側端面と第2間隙調整部(83、84、85、86)の締結部材軸方向側端面とは互いに圧力を及ぼすように連結されており、
第1間隙調整部(73、74、75、76)の塑性変形による締結部材軸方向の力が第2間隙調整部(83、84、85、86)に伝達され、第2間隙調整部(83、84、85、86)を塑性変形させることを特徴としている。
この請求項4に記載の発明によれば、一方(第1間隙調整部(73、74、75、76))の締結部材軸方向の短縮変形が他方(第2間隙調整部(83、84、85、86))に伝達され、他方(第2間隙調整部(83、84、85、86))を締結部材軸方向に押すから、他方を締結部材軸方向に拡張させることができるので、ばらつきが吸収し易い。
次に、請求項5に記載の発明では、第1間隙調整部(73、74、75、76)と第2間隙調整部(83、84、85、86)とは、スリーブ(101)を介して連結されているか、または端面同士で当接して連結されていることを特徴としている。
この請求項5に記載の発明によれば、第1間隙調整部(73、74、75、76)と第2間隙調整部(83、84、85、86)とは、スリーブ(101)を介して連結されているか、または端面同士で当接しているから、一方(第1間隙調整部(73、74、75、76))の締結部材軸方向の短縮変形が、他方(第2間隙調整部(83、84、85、86))に伝達され、他方を締結部材軸方向に押し出すから、他方を締結部材軸方向に伸張させて、ばらつきを一層吸収することができる。
次に、請求項6に記載の発明では、第1間隙調整部(73、74、75、76)と第2間隙調整部(83、84、85、86)とは同一材料で連続的に成形され、一体化されていることを特徴としている。
この請求項6に記載の発明によれば、第1間隙調整部(73、74、75、76)と第2間隙調整部(83、84、85、86)とは、同一材料で連続的に成形され、一体化されているから、一方(第1間隙調整部(73、74、75、76))の締結部材軸方向の短縮変形が、他方(第2間隙調整部(83、84、85、86))に伝達されて、他方(第2間隙調整部(83、84、85、86))を締結部材軸方向に押し出すから、他方を締結部材軸方向に拡張させるので、ばらつきが吸収し易い。
次に、請求項7に記載の発明では、第1間隙調整部(73、74、75、76)と第2間隙調整部(83、84、85、86)とは、外側の外皮部材(74a2及び84a2)と該外皮部材(74a2及び84a2)に包まれた内側部材(74b2及び84b2)とから成り、内側部材(74b2及び84b2)は外皮部材(74a2及び84a2)よりも締結部材の螺子込みにより変形または流動し易い材料からなることを特徴としている。
この請求項7に記載の発明によれば、締結部材の螺子込みにより第1間隙調整部(73、74、75、76)と第2間隙調整部(83、84、85、86)の一方が縮んだときに、第1間隙調整部(73、74、75、76)と第2間隙調整部(83、84、85、86)の他方側に内側部材(74b2及び84b2)が変形または流動し、他方側を拡張させるから、ばらつきを良好に吸収できる。
次に、請求項8に記載の発明では、第1間隙調整部(73、74、75、76)または第2間隙調整部(83、84、85、86)の径方向への変形を抑制する庇部(4a、4b、54b1)が設けられていることを特徴としている。
この請求項8に記載の発明によれば、締結部材の螺子込みにより第1間隙調整部(73、74、75、76)と第2間隙調整部(83、84、85、86)の一方が縮んだときに、第1間隙調整部(73、74、75、76)または第2間隙調整部(83、84、
85、86)の径方向への変形を抑制する庇部が設けられているから、第1間隙調整部(73、74、75、76)または第2間隙調整部(83、84、85、86)の径方向への変形が抑制され、一方(第1間隙調整部(73、74、75、76))の締結部材軸方向の短縮変形が他方(第2間隙調整部(83、84、85、86))に一層伝達され易くなり、他方(第2間隙調整部(83、84、85、86))を締結部材軸方向に押し易くなるから、他方を締結部材軸方向に拡張させ易く、ばらつきが吸収し易くなる。
次に、請求項9に記載の発明では、第1間隙調整部(73、74、75、76)または第2間隙調整部(83、84、85、86)は、繊維状材料を固まらせた塑性変形材料、フィラー状材料を固まらせた塑性変形材料、及び粉体材料を固まらせた塑性変形材料の少なくともいずれか一つより成ることを特徴としている。
この請求項9に記載の発明によれば、取付け足ごとに第1間隙調整部(73、74、75、76)または第2間隙調整部(83、84、85、86)の塑性変形量が相違して、ばらつきが良好に吸収される。
次に、請求項10に記載の発明では、塑性変形する材料は、バインダによって固まっていることを特徴としている。
この請求項10に記載の発明によれば、塑性変形する材料は、バインダによって固まっているから、ばらばらにならず、取り扱いが容易である。
次に、請求項11に記載の発明では、バインダは、時間の経過につれて乾燥して、塑性変形材料を半乾き状態から更に乾燥させて硬くするものから成ることを特徴としている。
この請求項11に記載の発明によれば、組み付け後、時間の経過につれて、更に固まるから、部品の装着部材への装着位置がずれてくることがない。
なお、特許請求の範囲および上記各手段に記載の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図1乃至図5を用いて詳細に説明する。図1に本発明の装着部材側の一例となるエンジン10に対して、本発明の部品の一例となる電動圧縮機1を搭載した状態を示す搭載構成図を示す。図2に、ハイブリッド自動車用の電動圧縮機1の一般的な外形図を示す。更に、図3は図1の矢印III方向から見た一部断面図である。
図2において、本発明で言う部品となる電動圧縮機1は、ハウジング2と一体または一体的に連結された複数の取付け足3、4、5、6を有する。図1及び図2の場合は、4箇所に取付け足3、4、5、6が設けられている。電動圧縮機1内には、電動機等の図示されない回転軸を有し、この回転軸は電動圧縮機1のハウジング2に軸支されている。
図1乃至図3において、電動圧縮機1が装着されるエンジン10側の複数の装着部材13、14、15、16に、それぞれ上記取付け足3、4、5、6が重ねられている。また、複数の締結部材となる締結ボルト23、24、25、26が、各々取付け足3、4、5、6と各装着部材13、14、15、16に挿入されて螺子止めされている。
製造時のひずみ等により、各取付け足3、4、5、6と各装着部材13、14、15、16の図1の紙面と垂直方向(図3の左右方向)の間隙は、取付け足3、4、5、6ごとにばらつきを持っている。そして、電動圧縮機1の取付け足3、4、5、6は、エンジン10のタイミングチェーンカバー30、ブロック本体31、及びオイルパン32の3部品に跨り、4箇所の取付け足3、4、5、6で締結されている。
図3に、一組の取付け足4と装着部材14と締結ボルト24の一例を示す。なお、他の取付け足3、5、6部分も同一の構造であるため、この取付け足4部分が、他の部分を代表して説明する。
取付け足4を貫通する取付け孔44に締結ボルト24が挿入されている。締結ボルト24の頭部24aが電動圧縮機1側に位置し、該頭部24aと反対側の締結ボルト24の軸部24bの先端がエンジン10側の装着部材14に螺子込まれている。
また、締結ボルト24の頭部24a側に、第1押さえ用座金54aが設けられ、締結ボルト24の軸部24b側に、第2押さえ用座金54bが設けられている。更に、締結ボルト24付属のワッシャ64が、締結ボルト24の頭部24aに設けられている。
締結ボルト24の頭部24aと取付け足4の間に、締結ボルト24の螺子込みにより加圧されて変形している第1間隙調整部74が介在している。また、取付け足4と装着部材14の間に、締結ボルト24の螺子込みにより加圧されて変形している第2間隙調整部84が介在している。
第1間隙調整部74及び第2間隙調整部84は、締結ボルト24の螺子込みにより加圧されて変形している状態から、締結ボルト24による加圧を解除したとき、加圧前の元の形状に戻らない塑性変形する部材、たとえば、EPDMゴム(エチレン・プロピレン・ジエン・ゴム)の一種からなる。
次に、取付け足3、4、5、6ごとに、第1間隙調整部74(73、75、76は図示されない)または第2間隙調整部84(83、85、86は図示されない)の塑性変形量を相違させて、ばらつきを吸収させるための取付け方法について述べる。
図1の電動圧縮機1のハウジング2に取付けられた複数の取付け足3、4、5、6の取付け孔44(図3)内に金属パイプからなるカラー部94、第1間隙調整部74、第2間隙調整部84、第1押さえ用座金54a、第2押さえ用座金54b、ワッシャ64、及び締結ボルト24を組み込む。締結ボルト24は段部44aを有する取付け孔44内に挿入される。
次に、複数の取付け足3、4、5、6を、エンジン側の複数の装着部材13、14、15、16にそれぞれ重ねる。そして、複数の締結ボルト23、24、25、26を各装着部材13、14、15、16に挿入して螺子止めする。
各取付け足3、4、5、6と各装着部材13、14、15、16の間隙に、上述のばらつきが存在するが、第1間隙調整部74等(他の第1間隙調整部73、75、76は図示されない)、及び第2間隙調整部84等(他の第2間隙調整部83、85、86は図示されない)が、締結ボルト23、24、25、26の螺子込みにより加圧されて、塑性変形することにより、ばらつきが吸収されている。
EPDMゴムからなる第1間隙調整部74等は、図3に示すように、2つの部品である鍔部74a及び筒部74bから成る。同様に、第2間隙調整部84等も、2つの部品である鍔部84a及び筒部84bから成る。これらのうち、第1間隙調整部74のそれぞれの部品である鍔部74a及び筒部74bの斜視図が、図4(a)及び図4(b)に示されている。
図3において100は空間であり、この空間100を挟んで第1間隙調整部74及び第2間隙調整部84が対向している。そして、第1間隙調整部74及び第2間隙調整部84の締結ボルト24の長手方向(軸方向)に沿う塑性変形量が互いに相違している。これにより、前述の各取付け足3、4、5、6と各装着部材13、14、15、16の図3左右方向の間隙のばらつきが吸収されている。例えば、取付け足4が装着部材14に平均より近づいて取り付けられるときは、第1間隙調整部74の軸方向の縮小量は少なく、第2間隙調整部84の縮小量が多くなる。逆に、取付け足4が装着部材14に平均より遠のいて取り付けられるときは、第1間隙調整部74の軸方向の縮小量は大きく、第2間隙調整部84の縮小量が小さくなる。
つまり、第1間隙調整部74及び第2間隙調整部84の塑性変形量は相補的であり、一方の縮小量が小さくなると他方の縮小量が大きくなる。
以下、これについて更に説明する。図3において、締結ボルト24の頭部24aと取付け足4の間に、締結ボルト24の螺子込みにより加圧されて塑性変形している第1間隙調整部74が介在している。かつ取付け足4と装着部材14の間に、締結ボルト24の螺子込みにより加圧されて塑性変形している第2間隙調整部84が介在している。これら第1間隙調整部74及び第2間隙調整部84は、弾性と塑性を併せ持つが、締結ボルト24の螺子込みにより加圧されて変形している取付け完了状態から締結ボルト24による加圧を解除したとき、加圧前の元の形状に実質的に戻らない塑性変形する部材からなる。
なお、締結ボルト23、24、25、26の外側に金属製のカラー部94(93、95、96は図示されない)が挿入されている。このカラー部94等は、締結ボルト23、24、25、26の締付けトルクを確保し、ボルトの緩みを防止するものである。
また、第1間隙調整部74等と第2間隙調整部84等の間には空間100がある。それ故、塑性変形量の多い側の間隙調整部の材料が、上記空間100内に流動し、締結ボルト24等を締め付けた後の第1間隙調整部74等、及び第2間隙調整部84等の寸法は互いに上述のばらつきに応じて相違する。
これにより、取付け足3、4、5、6ごとに第1間隙調整部74等及び第2間隙調整部84等の塑性変形量が相違して、ばらつきが吸収される。よって、電動圧縮機1の装着部材13、14、15、16に対する捩じり取付けが抑制され、ハウジング2の歪の発生を抑制できる。
この構成により、電動圧縮機1の取付け時に発生していた寸法公差による「ツイスト現象」は回避され、電動圧縮機1の回転に起因する異音や軸受偏磨耗などの不具合は解消される。
図5に、上記第1実施形態による騒音低減効果を示す。横軸に電動圧縮機1の回転数rpmをとり、縦軸に騒音dBをとって図示されている。上側の曲線はツイストが最悪であった比較例のデータであり、下の曲線は第1実施形態に基くものである。第1間隙調整部74等及び第2間隙調整部84等の塑性変形量が相違してばらつきを吸収し、電動圧縮機1の装着部材14等に対する捩じり取付けが抑制された結果、この第1実施形態では、比較例のものよりも、2〜3dB(A)の騒音低減が達成できている。
このような低減効果は、特に部品内に回転軸のある部品の取付けにおいて著しい。ハウジングの変形はハウジング内部品である回転軸部分の変形を生み、回転軸が回転したときに、部品が振動源になって騒音の原因になるからである。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図6は、図3と同様の図面である。なお、以降の各実施形態においては、上述した第1実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略し、異なる構成および特徴について説明する。
上記第1実施形態では、第1間隙調整部74等または第2間隙調整部84等は共に二つのゴム製品の組み合わせからなるが、この第2実施形態は、単一のゴム製品から第1間隙調整部74等または第2間隙調整部84等を形成したものである。
図6において、第1間隙調整部74または第2間隙調整部84は共に同一形状であり、同じ材料で連続的に一体形成された鍔部74a1及び84a1と筒部74b1及び84b1を持つ形状に成形されている。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。上述した実施形態と異なる特徴部分を説明する。図7は、図3と同様の図面である。上記第2実施形態では、第1間隙調整部74等と第2間隙調整部84等の間には空間100があるが、この第3実施形態は、上記空間100の変わりにスリーブ101を挿入したものである。このスリーブ101は金属等の硬いものよりなり、スリーブ101を介して第1間隙調整部74の変形が第2間隙調整部84に伝わり、逆にも伝わるようにしたものである。
すなわち、第1間隙調整部74等の締結ボルト24の軸方向側端面と、第2間隙調整部84等の締結ボルト24の軸方向側端面とは、締結ボルト24の周囲を覆うスリーブ101を介して連結されている。そして、第1間隙調整部74の塑性変形による締結ボルト24の軸方向の力が第2間隙調整部84にスリーブ101を介して伝達される。これによって、第2間隙調整部84を一層塑性変形させることが出来る。
これによれば、一方(例えば第1間隙調整部74側)の締結ボルト24の軸方向の短縮変形がスリーブ101を介して他方(第2間隙調整部84側)に伝達され、他方(第2間隙調整部84)を締結ボルト24の軸方向に押すから、他方(第2間隙調整部84)を締結ボルト24の軸方向に拡張させて、ばらつきを一層吸収することができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。上述した実施形態と異なる特徴部分を説明する。図8は、図3と同様の図面である。この第4実施形態は、第1間隙調整部74及び第2間隙調整部84を各々二層に構成し、外層が内層を機密的に包んでいる。外層となる外皮部材74a2及び84a2の材質に硬いゴム、硬い合成樹脂、金属のいずれかを採用している。一方、内層の内部部材74b2及び84b2には、上記外皮部材74a2及び84a2よりも柔らかい、あるいは流動性に富むゴム、シリコン、空気等の流動体を封入したものである。なお、空気の場合は、外皮部材74a2及び84a2を機密的に構成する必要は無い。
これによれば、一方(第1間隙調整部74)の締結ボルト24の軸方向の短縮変形が、スリーブ101を介して他方(第2間隙調整部84)にも伝達され、他方(第2間隙調整部84)を締結ボルト24の軸方向に押すから、他方(第2間隙調整部84)を締結ボルト24の軸方向に伸張させて、ばらつきを吸収し易い。つまり上述の第1間隙調整部74及び第2間隙調整部84の相補的変形が達成し易い。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について説明する。上述した実施形態と異なる特徴部分を説明する。図9は、図3と同様の図面である。この第5実施形態は、スリーブ101を無くして、第1間隙調整部74と第2間隙調整部84とが当接部102で直接当接するものである。
第1間隙調整部74と第2間隙調整部84とは外側の外皮部材74a2及び84a2と、該外皮部材74a2及び84a2に包まれた内側部材74b2及び84b2とから成り、内側部材74b2及び84b2は外皮部材74a2及び84a2よりも締結ボルト24の螺子込みにより変形し易い材料からなる。第1間隙調整部74の外皮部材74a2と第2間隙調整部84の外皮部材84a2とは当接部102を介して連結されている。
これによれば、締結ボルト24の螺子込みにより、第1間隙調整部74と第2間隙調整部84の一方が縮んだときに、第1間隙調整部74と第2間隙調整部84の他方側に向かって内側部材74b2及び84b2が流動し他方側を拡張させるから、ばらつきを良好に吸収できる。
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態について説明する。上述した実施形態と異なる特徴部分を説明する。図10は、図3と同様の図面である。この第6実施形態は、第1間隙調整部74と第2間隙調整部84とが直接当接する当接部102を形成したものである。
また、取付け足4の両端に第1間隙調整部74と第2間隙調整部84の鍔部74a及び84aを覆う庇(ひさし)部4a及び4bを設けたものである。これによれば、一方(第1間隙調整部74)の締結ボルト24の軸方向の短縮変形が当接部102を介して他方(第2間隙調整部84)に伝達され、他方(第2間隙調整部84)を締結ボルト24の軸方向に押すから、他方(第2間隙調整部84)を締結ボルト24の軸方向に拡張させて、ばらつきを吸収することができる。
また、庇部4a及び4bを設けたから、一方、例えば第1間隙調整部74の鍔部74aの径方向の変形が抑圧されるため、一方(第1間隙調整部74)の軸方向の短縮変形が当接部102を介して他方(第2間隙調整部84)に一層伝達され易くなる。その結果、他方(第2間隙調整部84)が拡張され易くなる。
(第7実施形態)
次に、本発明の第7実施形態について説明する。上述した実施形態と異なる特徴部分を説明する。図11は、図3と同様の図面である。この第7実施形態は、第1間隙調整部74と第2間隙調整部84とを連続的に同じ材料で成形したものである。従って、図11に示すように、締結ボルトの周りにはカラー部94を介して単一の間隙調整部740が存在する。この単一の間隙調整部740は、一端に鍔部740aのある筒部740bを持つ一体のものである。この単一の間隙調整部740の両端部が、それぞれ第1間隙調整部74と第2間隙調整部84として機能している。
従って、取付け時においては、取付け足4の取付け孔44内に、先に一体の間隙調整部740を挿入し、次に、カラー部94を入れて、最後に締結ボルト24を挿入する。この場合、図11のように、一方の鍔部(74a)相当部を無くしているので、取付け足4の取付け孔44内に、一体の間隙調整部740を挿入し易い。
このように同一材料で連続的に第1間隙調整部74と第2間隙調整部84とを成形することにより、第1間隙調整部74側の変形を第2間隙調整部84側に伝達し易く成り、逆方向にも伝達し易くなる。
これによって、一方が縮小した場合に他方を拡張させる相補的塑性変形が達成出来る。よって、電動圧縮機1側の取付け足4とエンジン側の装着部材14との締結ボルト24の軸方向における間隙が、取付け足4ごとにばらつくのを吸収することが出来る。なお、鍔部740aは、右側の鍔部(84a)相当部側に設けたが、左側の鍔部(74a)相当部側に形成しても良い。
(第8実施形態)
次に、本発明の第8実施形態について説明する。上述した実施形態と異なる特徴部分を説明する。図12は、図3と同様の図面である。この第8実施形態は、第1間隙調整部74の鍔部をなくしたものである。鍔部84aは第2間隙調整部84側のみに設けられている。第2間隙調整部84の鍔部84aと筒部84bとは連続的に同じ材料で成形されている。
また、金属製のスリーブ101を介して第1間隙調整部74と第2間隙調整部84とが連結されている。また、押さえ用座金54bと一体の庇部54b1を設け、第2間隙調整部84の径方向への塑性変形を制限している。これにより、第2間隙調整部84側の塑性変形による圧力を、良好に第1間隙調整部74側に伝達でき、第2間隙調整部84が縮んだ分だけ第1間隙調整部74を軸方向に相補的に拡張できる。
(第9実施形態)
次に、本発明の第9実施形態について説明する。上述した実施形態と異なる特徴部分を説明する。図13は、図3と同様の図面である。この第9実施形態は、第1間隙調整部相当部分を無くし第2間隙調整部84のみとしたものである。また、カラー部94は第2間隙調整部84の筒部84bの端面と当接している。そして、締結ボルト24を締め付けて、電動圧縮機1側の取付け足4と装着部材14との間隙のばらつきを吸収するための調整が終了した後に、締結ボルトの回り止めのために、接着剤からなる固着部120で締結ボルト24の頭部24aと取付け足4の間が固着されている。
組み付けにおいては、図14のように接着性のある第2間隙調整部84の鍔部84aを装着部材14の端面に接着し、第2間隙調整部84の筒部84bとカラー部94を取付け孔44内に挿入した取付け足4を、鍔部84aに重ね、その後、締結ボルト24を挿入して締結する。
(第10実施形態)
次に、本発明の第10実施形態について説明する。上述した実施形態と異なる特徴部分を説明する。図15は、図3と同様の図面である。この第10実施形態は、第1間隙調整部相当部分を無くし第2間隙調整部84のみとしたものである。また、カラー部(94)相当部を廃止している。第2間隙調整部84の筒部(84b)相当部も廃止されている。ワッシャ状の第2間隙調整部84は、取付け足4の端面と当接している。そして、締結ボルト24を締め付けて、電動圧縮機1側の取付け足4とエンジン側の装着部材14との間隙のばらつきを吸収するための塑性変形による調整が終了した後に、締結ボルト24の回り止めのために接着剤からなる固着部120で、締結ボルト24の頭部24aと取付け足4の間が固着されている。
(第11実施形態)
次に、本発明の第11実施形態について説明する。上述した実施形態と異なる特徴部分を説明する。図16は、第1間隙調整部74等または第2間隙調整部84等の横断面図である。
この第11実施形態における第1間隙調整部74等または第2間隙調整部84等は、繊維状材料110を固まらせた塑性変形する材料よりなる。この繊維状材料110を固まらせた材料は、繊維状の金属材料を絡めて鍔部74a(84a)付きの筒形状に圧縮成形されている。
このような、第1間隙調整部74等または第2間隙調整部84等を用いれば、図3等の締結ボルト24の締付けにより、第1間隙調整部74または第2間隙調整部84が適度に塑性変形して、取付け足3、4、5、6の各々ごとに第1間隙調整部74等と第2間隙調整部84等の変形量が相違して、上記ばらつきを良好に吸収できる。なお、繊維状材料110間にバインダ111と成る合成樹脂を入れて固めても良い。また、バインダ111と成る合成樹脂として有機溶剤を含むものを使用し、時間の経過につれて硬くなるようにしても良い。
(第12実施形態)
次に、本発明の第12実施形態について説明する。上述した実施形態と異なる特徴部分を説明する。図17は、第1間隙調整部74等または第2間隙調整部84等の横断面図である。
この第12実施形態における第1間隙調整部74等または第2間隙調整部84等は、フィラー状材料及び/または粉体材料112を固まらせた塑性変形する材料よりなる。このフィラー状材料及び/または粉体材料112の間に、バインダ111となる合成樹脂を混入したものが、図17の鍔部74a(84a)付きの筒形状に圧縮成形されている。
このような、第1間隙調整部74等または第2間隙調整部84等を用いれば、図3の締結ボルト24等の締付けにより、例えば、第1間隙調整部74等または第2間隙調整部84等が適度に塑性変形して、取付け足3、4、5、6ごとに、第1間隙調整部74等と第2間隙調整部84等の変形量が相違して、上記ばらつきを良好に吸収できる。なお、バインダ112と成る合成樹脂として、有機溶剤を含んだものを使用し、時間の経過につれて半乾き状態から更に乾燥させ硬くなるようにしても良い。
(その他の実施形態)
本発明は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、次のように変形または拡張することができる。例えば、上述の図3の第1実施形態等では、間隙調整部の鍔部の横幅Xと筒部の縦幅Yを略同一寸法に図示したが、Y/X=1.5〜2.0の範囲にしたほうが電動圧縮機1の重量を受ける上で好ましい。
また、図10に示した、取付け足の庇部4a、4bは、図3、図6、図7、図8、図9、図11、図13、図15等のその他の実施形態に用いることが出来る。同様に、図12に示した、押さえ用座金54bと一体の庇部54b1は、図3、図6、図7、図8、図9、図11、図13、図15等のその他の実施形態に用いることが出来る。
特に、上記庇部4a、4b及び54b1相当部を、第1間隙調整部74側、及び第2間隙調整部84側の両方に設けると、一方から他方への相補的塑性変形がし易くなる。
図3に用いたカラー部(金属パイプ)94は、締結ボルトを締め付けるために必要である。これは、このカラー部(金属パイプ)94がないままで締結ボルトを締め付けると充分なボルト締め付けトルクが得られないからである。
この結果、締結ボルトが緩む心配がある。しかし、周知のさまざまなボルト緩み対策を施したり、図13のように固着部120を設けたりすることにより、カラー部材94を省略することも可能である。
本発明の第1実施形態における電動圧縮機のエンジンへの取り付け状態を示す正面図である。 上記実施形態に用いる電動圧縮機の外形を示す斜視図である。 上記実施形態における電動圧縮機の取付け足とエンジン側の装着部材との間に第1間隙調整部と第2間隙調整部とを介在させた電動圧縮機の取付け構造を示す一部拡大断面図である。 (a)は上記実施形態における各間隙調整部を構成する鍔部の斜視図、(b)は各間隙調整部を構成する筒部の斜視図である。 上記実施形態の効果を説明するためのツイスト現象と騒音との関係を示す特性図である。 本発明の第2実施形態における電動圧縮機の取付け足とエンジン側の装着部材との間に第1間隙調整部と第2間隙調整部とを介在させた電動圧縮機の取付け構造の一部拡大断面図である。 本発明の第3実施形態における電動圧縮機の取付け足とエンジン側の装着部材との間に第1間隙調整部と第2間隙調整部とを介在させた電動圧縮機の取付け構造の一部拡大断面図である。 本発明の第4実施形態における電動圧縮機の取付け足とエンジン側の装着部材との間に第1間隙調整部と第2間隙調整部とを介在させた電動圧縮機の取付け構造の一部拡大断面図である。 本発明の第5実施形態における電動圧縮機の取付け足とエンジン側の装着部材との間に第1間隙調整部と第2間隙調整部とを介在させた電動圧縮機の取付け構造の一部拡大断面図である。 本発明の第6実施形態における電動圧縮機の取付け足とエンジン側の装着部材との間に第1間隙調整部と第2間隙調整部とを介在させた電動圧縮機の取付け構造の一部拡大断面図である。 本発明の第7実施形態における電動圧縮機の取付け足とエンジン側の装着部材との間に単一の間隙調整部を介在させた電動圧縮機の取付け構造の一部拡大断面図である。 本発明の第8実施形態における電動圧縮機の取付け足とエンジン側の装着部材との間に第1間隙調整部と第2間隙調整部とを介在させた電動圧縮機の取付け構造の一部拡大断面図である。 本発明の第9実施形態における電動圧縮機の取付け足とエンジン側の装着部材との間に間隙調整部を介在させた電動圧縮機の取付け構造の一部拡大断面図である。 上記第9実施形態の取付け方法を説明するための一部拡大断面図である。 本発明の第10実施形態における電動圧縮機の取付け足とエンジン側の装着部材との間に間隙調整部を介在させた一部拡大断面図である。 本発明の第11実施形態における間隙調整部を示す横断面図である。 本発明の第12実施形態における間隙調整部を示す横断面図である。 従来の電動圧縮機の取付け構造を示す一部断面図である。
符号の説明
1…電動圧縮機
2…ハウジング
3、4、5、6…取付け足
4a及び4b…鍔部を覆う庇部
10…エンジン
13、14、15、16…装着部材
23、24、25、26…締結ボルト
30…タイミングチェーンカバー
31…エンジンブロック本体
32…オイルパン
44…取付け孔
54a…第1押さえ用座金
54b…第2押さえ用座金
54b1…押さえ用座金と一体の庇部
64…締結ボルト付属のワッシャ
74…第1間隙調整部
74a2及び84a2…第1間隙調整部と第2間隙調整部の外皮部材
74b2及び84b2…外皮部材に包まれた内側部材
84…第2間隙調整部
94…カラー部
100…第1間隙調整部と第2間隙調整部の間の空間
101…スリーブ
102…当接部
110…繊維状材料
112…フィラー状材料または粉体材料
111…バインダ
120…固着部
740…単一の間隙調整部
740a…単一の間隙調整部の鍔部
740b…単一の間隙調整部の筒部

Claims (11)

  1. 部品(1)のハウジング(2)と一体または一体的に連結された複数の取付け足(3、4、5、6)が、前記部品(1)が装着される複数の装着部材(13、14、15、16)にそれぞれ重ねられて、複数の締結部材(23、24、25、26)が各々前記取付け足(3、4、5、6)と前記各装着部材(13、14、15、16)に挿入されて螺子止めされており、前記各取付け足(3、4、5、6)と前記各装着部材(13、14、15、16)の間隙が、前記取付け足(3、4、5、6)ごとにばらつきを持っており、
    前記取付け足(3、4、5、6)を貫通する取付け孔(44)に前記締結部材(23、24、25、26)が挿入されており、前記締結部材(23、24、25、26)の頭部が前記部品(1)側に位置し、該頭部と反対側の前記締結部材(23、24、25、26)の先端部が前記装着部材(13、14、15、16)に螺子込まれており、
    前記締結部材(23、24、25、26)の頭部と前記取付け足(3、4、5、6)の間に前記締結部材(23、24、25、26)の螺子込みにより加圧されて変形している第1間隙調整部(73、74、75、76)が介在しているか、または前記取付け足(3、4、5、6)と前記装着部材(13、14、15、16)の間に前記締結部材(23、24、25、26)の螺子込みにより加圧されて変形している第2間隙調整部(83、84、85、86)が介在しており、
    前記第1間隙調整部(73、74、75、76)、または第2間隙調整部(83、84、85、86)は、前記締結部材(23、24、25、26)の螺子込みにより加圧されて変形している状態から前記締結部材(23、24、25、26)による加圧を解除したときに加圧前の元の形状に戻らない塑性変形する部材からなり、
    前記取付け足(3、4、5、6)ごとに前記第1間隙調整部(73、74、75、76)、または前記第2間隙調整部(83、84、85、86)の塑性変形量が相違して前記ばらつきを吸収していることを特徴とする部品の取付け構造。
  2. 前記締結部材(23、24、25、26)の頭部と前記取付け足(3、4、5、6)の間に、前記締結部材(23、24、25、26)の螺子込みにより加圧されて塑性変形している前記第1間隙調整部(73、74、75、76)が介在しており、かつ前記取付け足(3、4、5、6)と前記装着部材(13、14、15、16)の間に、前記締結部材(23、24、25、26)の螺子込みにより加圧されて塑性変形している前記第2間隙調整部(83、84、85、86)が介在しており、
    前記第1間隙調整部(73、74、75、76)、及び前記第2間隙調整部(83、84、85、86)は、前記締結部材(23、24、25、26)の螺子込みにより加圧されて変形している状態から前記締結部材(23、24、25、26)による加圧を解除したときに加圧前の元の形状に戻らない塑性変形する部材からなり、
    前記取付け足(3、4、5、6)ごとに前記第1間隙調整部(73、74、75、76)、及び前記第2間隙調整部(83、84、85、86)の塑性変形量が相違して前記ばらつきを吸収していることを特徴とする請求項1に記載の部品の取付け構造。
  3. 前記部品(1)は、前記ハウジング(2)内に軸受を介して取り付けられた回転軸を有することを特徴とする請求項1または2に記載の部品の取付け構造。
  4. 前記第1間隙調整部(73、74、75、76)の前記締結部材軸方向側端面と第2間隙調整部(83、84、85、86)の前記締結部材軸方向側端面とは互いに圧力を及ぼすように連結されており、
    前記第1間隙調整部(73、74、75、76)の塑性変形による前記締結部材軸方向の力が前記第2間隙調整部(83、84、85、86)に伝達され、前記第2間隙調整部(83、84、85、86)を塑性変形させることを特徴とする請求項2に記載の部品の取付け構造。
  5. 前記第1間隙調整部(73、74、75、76)と前記第2間隙調整部(83、84、85、86)とは、スリーブ(101)を介して連結されているか、または端面同士で当接して連結されていることを特徴とする請求項4に記載の部品の取付け構造。
  6. 前記第1間隙調整部(73、74、75、76)と前記第2間隙調整部(83、84、85、86)とは同一材料で連続的に成形され一体化されていることを特徴とする請求項4に記載の部品の取付け構造。
  7. 前記第1間隙調整部(73、74、75、76)と前記第2間隙調整部(83、84、85、86)とは、外側の外皮部材(74a2及び84a2)と該外皮部材(74a2及び84a2)に包まれた内側部材(74b2及び84b2)とから成り、前記内側部材(74b2及び84b2)は前記外皮部材(74a2及び84a2)よりも前記締結部材の螺子込みにより変形または流動し易い材料からなることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか一項に記載の部品の取付け構造。
  8. 前記第1間隙調整部(73、74、75、76)または前記第2間隙調整部(83、84、85、86)の径方向への変形を抑制する庇部(4a、4b、54b1)が設けられていることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか一項に記載の部品の取付け構造。
  9. 前記第1間隙調整部(73、74、75、76)または第2間隙調整部(83、84、85、86)は、繊維状材料を固まらせた塑性変形材料、フィラー状材料を固まらせた塑性変形材料、及び粉体材料を固まらせた塑性変形材料の少なくともいずれか一つより成ることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の部品の取付け構造。
  10. 前記塑性変形材料は、バインダによって固まっていることを特徴とする請求項9に記載の部品の取付け構造。
  11. 前記バインダは、時間の経過につれて乾燥して、前記塑性変形材料を半乾き状態から更に乾燥させて硬くするものから成ることを特徴とする請求項10に記載の部品の取付け構造。
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