JP2010137530A - ボールペン - Google Patents

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JP2010137530A JP2008319024A JP2008319024A JP2010137530A JP 2010137530 A JP2010137530 A JP 2010137530A JP 2008319024 A JP2008319024 A JP 2008319024A JP 2008319024 A JP2008319024 A JP 2008319024A JP 2010137530 A JP2010137530 A JP 2010137530A
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将史 坪坂
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Abstract

【課題】インキ収容管に直接インキを充填する構造のボールペンに使用し、筆跡中央部付近にインキが無い、中抜けした筆跡を防止し、筆跡の綺麗なボールペン用インキ組成物を提供する。
【解決手段】剪断減粘性付与剤と着色剤と水を含み、25℃の粘度が4000〜12000mPa・s(0.35s−1)であるボールペン用水性インキにおいて、周波数が1Hzにおけるひずみの大きさが0.1〜2×10%の間でtanδ≦1である領域とtanδ>1である領域を有し、且つひずみが2×10%の時にtanδ≦1であるボールペン用水性インキ組成物を、小口の厚みが7〜13μmのボールペン用チップに充填したボールペン。
【選択図】図1

Description

本発明は、ボールペンチップと直接又は接続部材を介してインキ組成物が流通する貫通孔連通させて取り付けたインキタンクに水性インキを収容したボールペンに関する。
ボールペンは、比較的細い筆跡が得られると共に、繊維性ペン先や樹脂製ペン先を有する筆記具と異なり、長時間使用してもペン先の潰れなどによる筆跡幅の変化が少ないことから、多く使用されている。水を主溶剤として、水溶性高分子化合物を溶かして粘弾性を調整した所謂水性ゲルインキは、高剪断でのインキの粘度が下がりやすい為、カスレやボテがない筆跡となることから広く使用されている。
特に、剪断減粘性が顕著に現れる、アルカシーガム、キサンタンガムやゼータシーガムなどの多糖類を使用した例が多く開示されている(特許文献1)。また、筆記時での剪断を想定し、剪断減粘指数を規定した水性インキなども開示されている(特許文献2)。
特開2005−307165号公報 特開2007−031295号公報
ボールペンは、筆記部材であるボールを紙面などの被筆記面に当接させて筆跡を形成するため、ボールと被筆記面との当接していた部分のインキが薄くなったりインキが塗布されていない部分(以下、中抜けと呼ぶ)が生じることがあった。
特に、20cm/s以上の筆記速度で筆記したり、低粘度のインキや、剪断減粘性が付与されていて、筆記時の粘度が低いインキでは、インキの流動性が高いため、ボールによって寄せ分けられ易く、剪断減粘性が付与されていて剪断が解除されると粘度が高くなるインキや、筆記時の粘度が比較的高いインキでは、寄せ分けられた後に移動しにくくなるため中抜けの状態が維持され易く問題が顕著であることがあった。
本発明は、少なくとも剪断減粘性付与剤と着色剤と水を含み、25℃の粘度が4000〜12000mPa・s(0.35s−1)であると共に、周波数が1Hzにおけるひずみ依存性測定にて、ひずみの大きさが0.1〜2×10%の間でtanδ≦1である領域とtanδ>1である領域とを有し、且つひずみが2×10%の時にtanδ≦1である水性インキを、インキ吐出口の幅が5〜15μmであるボールペンチップと直接又は接続部材を介してインキが流通する貫通孔を連通させて取り付けたインキタンクに収容したボールペンを第1の要旨とし、前記水性インキが、少なくとも剪断減粘性付与剤を水に溶解及び/又は分散させる工程と、40〜70℃の液温にて前記剪断減粘性付与剤を水に溶解及び/又は分散したものに着色剤を溶解及び/又は分散させる工程とを含む工程によって製造されることを第2の要旨とする。
筆跡の中抜けを防止するには、ボールペンチップのインキ吐出口の幅を大きくしてインキを多く吐出させて筆跡をにじますこともできるが、筆跡乾燥性や筆跡の綺麗さにおいて劣るものになってしまう。一方で、ボールペンチップのインキ吐出口の幅が小さいものではインキの吐出が少なく筆跡が掠れたりしてしまう。そのため、ボールペンチップのインキ吐出口の幅が5〜13μmのボールペン用チップを使用することとし、このチップを用いて、例えば20cm/sの高速な筆記速度で筆記した時に中抜けの防止を図る必要がある。
ここで、剪断減粘性付与剤によって剪断減粘性を付与されたインキは筆記時にボールによる剪断で低粘度化するが、筆記面に塗布された後は筆記前の粘度に復元する特徴がある。この物性に関する復元作用は粘度のみではなく、貯蔵弾性率や損失弾性率と、それに伴うtanδ(=貯蔵弾性率/損失弾性率)の挙動も復元する。一方で、剪断減粘性が付与されたインキは剪断によって低粘度化するが、これは低剪断域では高粘度で固体的(弾性応答)なためにtanδ≦1であるが、剪断により液状化して固体的な要素を失ってtanδは1を上回る状態になり、さらに剪断を与えると液体は固体的な反応(弾性応答)を示すために、再度tanδが1以下となる。tanδ≦1であるということは、インキは固体のように振舞い、変形しても変形前の形に復元しようとする作用がインキに働くことになる。つまり、中抜けを改善するためには筆記時にボールの回転によって外側へ押されたインキが元の形に復元しようとする作用がインキに働いている必要がある。
ところで、ボールペンチップのインキ吐出口の幅が5〜15μmであるボールペンチップを使用し、20cm/sの筆記速度で筆記した時のせん断速度は2×10−1程度であり、これはひずみの大きさでは2×10%程度となる。よって、このひずみを与えた時のインキのtanδを1以下に調整することで、ボールの回転によって外へ押されたインキが元の形に戻ろうとする復元作用が働き、中抜けを抑制できるものである。
また、筆記時にインキの粘度が低い方が塗布後のインキに流動性を付与しやすいため、25℃の粘度を4000〜12000mPa・s(0.35s−1)のインキ組成物おいて特に中抜け性の改善を図ることができる。
また、添加する剪断減粘性付与剤を比較的高分子量のものとすることで、2×10%程度のひずみを与えた時のインキのtanδが1以下となるようなインキとすることができるが、高分子量の剪断減粘性付与剤を大量に使用すると、インキ中でより密な構造を形成してインキの流動性が損なわれるため、できるだけ低濃度にする必要がある。しかし、高分子量の剪断減粘性付与剤は他の組成物との親和性が比較的低いためにインキ中で溶解及び/又は分散が促進されず、さらに低濃度で使用するとインキ中で形成される構造が緩くなって顔料などの分散物を構造の中に取り込みにくくなって分散を維持しにくいなどの問題がある。そのため、高分子量のせん断減粘性付与剤を添加してもその他の組成物との混和を促進するために、インキの製造工程を、少なくとも、剪断減粘性付与剤を水に溶解及び/又は分散する工程と、40℃〜70℃の液温にて前記剪断減粘性付与剤を水に溶解及び/又は分散したものに着色剤を溶解及び/又は分散させる工程によって構成し、徐々に高分子量体を膨潤、溶解、分散することで剪断減粘性付与剤の効果的な分散や混和を促進する必要がある。
25℃における0.35s−1の粘度は東機産業社製回転粘度計TV22を用いて測定した。ひずみの大きさによる貯蔵弾性と損失弾性を測定するための粘弾性の測定は、ボールペンを使用する環境に近いと考えられる25℃で測定する。測定機器としてはレオメーターを使用することが好ましい。測定に使用するプレートの角度は、3°以下のものを用いることが好ましい。今回の測定では、AntonPaar社製レオメーター MCR301を用い、直径25mm、角度1°のコーンプレートを用い、ギャップを0.047mmとした。周波数を1Hz一定としてひずみの大きさを0.1%から10%まで変化させて任意の測定点を25点とり、その時のtanδの変化挙動を測定した。
本発明に使用する着色剤は、従来のインキ組成物に用いられる染料及び顔料が使用可能であり、水性の染料では酸性染料、直接染料、塩基性染料等のいずれも用いることができる。その一例を挙げれば、ジャパノールファストブラックDコンク(C.I.ダイレクトブラック17)、ウォーターブラック100L(同19)、ウォーターブラックL−200(同19)、ダイレクトファストブラックB(同22)、ダイレクトファストブラックAB(同32)、ダイレクトディープブラックEX(同38)、ダイレクトファストブラックコンク(同51)、カヤラススプラグレイVGN(同71)、カヤラスダイレクトブリリアントエローG(C.I.ダイレクトエロー4)、ダイレクトファストエロー5GL(同26)、アイゼンプリムラエローGCLH(同44)、ダイレクトファストエローR(同50)、アイゼンダイレクトファストレッドFH(C.I.ダイレクトレッド1)、ニッポンファストスカーレットGSX(同4)、ダイレクトファストスカーレット4BS(同23)、アイゼンダイレクトローデュリンBH(同31)、ダイレクトスカーレットB(同37)、カヤクダイレクトスカーレット3B(同39)、アイゼンプリムラピンク2BLH(同75)、スミライトレッドF3B(同80)、アイゼンプリムラレッド4BH(同81)、カヤラススプラルビンBL(同83)、カヤラスライトレッドF5G(同225)、カヤラスライトレッドF5B(同226)、カヤラスライトローズFR(同227)、ダイレクトスカイブルー6B(C.I.ダイレクトブルー1)、ダイレクトスカイブルー5B(同15)、スミライトスプラブルーBRRコンク(同71)、ダイボーゲンターコイズブルーS(同86)、ウォーターブルー#3(同86)、カヤラスターコイズブルーGL(同86)、カヤラススプラブルーFF2GL(同106)、カヤラススプラターコイズブルーFBL(同199)等の直接染料や、アシッドブルーブラック10B(C.I.アシッドブラック1)、ニグロシン(同2)、スミノールミリングブラック8BX(同24)、カヤノールミリングブラックVLG(同26)、スミノールファストブラックBRコンク(同31)、ミツイナイロンブラックGL(同52)、アイゼンオパールブラックWHエクストラコンク(同52)、スミランブラックWA(同52)、ラニルブラックBGエクストラコンク(同107)、カヤノールミリングブラックTLB(同109)、スミノールミリングブラックB(同109)、カヤノールミリングブラックTLR(同110)、アイゼンオパールブラックニューコンク(同119)、ウォーターブラック187−L(同154)、カヤクアシッドブリリアントフラビンFF(C.I.アシッドエロー7:1)、カヤシルエローGG(同17)、キシレンライトエロー2G140%(同17)、スミノールレベリングエローNR(同19)、ダイワタートラジン(同23)、カヤクタートラジン(同23)、スミノールファストエローR(同25)、ダイアシッドライトエロー2GP(同29)、スミノールミリングエローO(同38)、スミノールミリングエローMR(同42)、ウォーターエロー#6(同42)、カヤノールエローNFG(同49)、スミノールミリングエロー3G(同72)、スミノールファストエローG(同61)、スミノールミリングエローG(同78)、カヤノールエローN5G(同110)、スミノールミリングエロー4G200%(同141)、カヤノールエローNG(同135)、カヤノールミリングエロー5GW(同127)、カヤノールミリングエロー6GW(同142)、スミトモファストスカーレットA(C.I.アシッドレッド8)、カヤクシルクスカーレット(同9)、ソーラールビンエクストラ(同14)、ダイワニューコクシン(同18)、アイゼンボンソーRH(同26)、ダイワ赤色2号(同27)、スミノールレベリングブリリアントレッドS3B(同35)、カヤシルルビノール3GS(同37)、アイゼンエリスロシン(同51)、カヤクアシッドローダミンFB(同52)、スミノールレベリングルビノール3GP(同57)、ダイアシッドアリザリンルビノールF3G200%(同82)、アイゼンエオシンGH(同87)、ウォーターピンク#2(同92)、アイゼンアシッドフロキシンPB(同92)、ローズベンガル(同94)、カヤノールミリングスカーレットFGW(同111)、カヤノールミリングルビン3BW(同129)、スミノオールミリングブリリアントレッド3BNコンク(同131)、スミノールミリングブリリアントレッドBS(同138)、アイゼンオパールピンクBH(同186)、スミノールミリングブリリアントレッドBコンク(同249)、カヤクアシッドブリリアントレッド3BL(同254)、カヤクアシッドブリリドブリリアントレッドBL(同265)、カヤノールミリングレッドGW(同276)、ミツイアシッドバイオレット6BN(C.I.アシッドバイオレット15)、ミツイアシッドバイオレットBN(同17)、スミトモパテントピュアブルーVX(C.I.アシッドブルー1)、ウォーターブルー#106(同1)、パテントブルーAF(同7)、ウォーターブルー#9(同9)、ダイワ青色1号(同9)、スプラノールブルーB(同15)、オリエントソルブルブルーOBC(同22)、スミノールレベリングブルー4GL(同23)、ミツイナイロンファストブルーG(同25)、カヤシルブルーAGG(同40)、カヤシルブルーBR(同41)、ミツイアリザリンサフィロールSE(同43)、スミノールレベリングスカイブルーRエクストラコンク(同62)、ミツイナイロンファストスカイブルーB(同78)、スミトモブリリアントインドシアニン6Bh/c(同83)、サンドランシアニンN−6B350%(同90)、ウォーターブルー#115(同90)、オリエントソルブルブルーOBB(同93)、スミトモブリリアントブルー5G(同103)、カヤノールミリングウルトラスカイSE(同112)、カヤノールミリングシアニン5R(同113)、アイゼンオパールブルー2GLH(同158)、ダイワギニアグリーンB(C.I.アシッドグリーン3)、アシッドブリリアントミリンググリーンB(同9)、ダイワグリーン#70(同16)、カヤノールシアニングリーンG(同25)、スミノールミリンググリーンG(同27)等の酸性染料、アイゼンカチロンイエロー3GLH(C.I.ベーシックイエロー11)、アイゼンカチロンブリリアントイエロー5GLH(同13)、スミアクリルイエローE−3RD(同15)、マキシロンイエロー2RL(同19)、アストラゾンイエロー7GLL(同21)、カヤクリルゴールデンイエローGL−ED(同28)、アストラゾンイエロー5GL(同51)、アイゼンカチロンオレンジGLH(C.I.ベーシックオレンジ21)、アイゼンカチロンブラウン3GLH(同30)、ローダミン6GCP(C.I.ベーシックレッド1)、アイゼンアストラフロキシン(同12)、スミアクリルブリリアントレッドE−2B(同15)、アストラゾンレッドGTL(同18)、アイゼンカチロンブリリアントピンクBGH(同27)、マキシロンレッドGRL(同46)、アイゼンメチルバイオレット(C.I.ベーシックバイオレット1)、アイゼンクリスタルバイオレット(同3)、アイゼンローダミンB(同10)、アストラゾンブルーG(C.I.ベーシックブルー1)、アストラゾンブルーBG(同3)、メチレンブルー(同9)、マキシロンブルーGRL(同41)、アイゼンカチロンブルーBRLH(同54)、アイゼンダイヤモンドグリーンGH(C.I.ベーシックグリーン1)、アイゼンマラカイトグリーン(同4)、ビスマルクブラウンG(C.I.ベーシックブラウン1)等の塩基性染料が挙げられる。
顔料ではアゾ系顔料、ニトロソ系顔料、ニトロ系顔料、塩基性染料系顔料、酸性染料系顔料、建て染め染料系顔料、媒染染料系顔料、及び天然染料系顔料等の有機系顔料、黄土、バリウム黄、紺青、カドミウムレッド、硫酸バリウム、酸化チタン、弁柄、鉄黒、カーボンブラック等の無機顔料等が挙げられ、これらは単独あるいは混合して使用することが出来る。具体例を挙げるとアニリンブラック(C.I.50440)、シアニンブラック、ナフトールエローS(C.I.10316)、ハンザエロー10G(C.I.11710)、ハンザエロー5G(C.I.11660)、ハンザエロー3G(C.I.11670)、ハンザエローG(C.I.11680)、ハンザエローGR(C.I.11730)、ハンザエローA(C.I.11735)、ハンザエローRN(C.I.11740)、ハンザエローR(C.I.12710)、ピグメントエローL(C.I.12720)、ベンジジンエロー(C.I.21090)、ベンジジンエローG(C.I.21095)、ベンジジンエローGR(C.I.21100)、パーマネントエローNCG(C.I.20040)、バルカンファストエロー5G(C.I.21220)、バルカンファストエローR(C.I.21135)、タートラジンレーキ(C.I.19140)、キノリンエローレーキ(C.I.47005)、アンスラゲンエロー6GL(C.I.60520)、パーマネントエローFGL、パーマネントエローH10G、パーマネントエローHR、アンスラピリミジンエロー(C.I.68420)、スダーンI(C.I.12055)、パーマネントオレンジ(C.I.12075)、リソールファストオレンジ(C.I.12125)、パーマネントオレンジGTR(C.I.12305)、ハンザエロー3R(C.I.11725)、バルカンファストオレンジGG(C.I.21165)、ベンジジンオレンジG(C.I.21110)、ペルシアンオレンジ(C.I.15510)、インダンスレンブリリアントオレンジGK(C.I.59305)、インダンスレンブリリアントオレンジRK(C.I.59105)、インダンスレンブリリアントオレンジGR(C.I.71105)、パーマネントブラウンFG(C.I.12480)、パラブラウン(C.I.12071)、パーマネントレッド4R(C.I.12120)、パラレッド(C.I.12070)、ファイヤーレッド(C.I.12085)、パラクロルオルトアニリンレッド(C.I.12090)、リソールファストスカーレット、ブリリアントファストスカーレット(C.I.12315)、ブリリアントカーミンBS、パーマネントレッドF2R(C.I.12310)、パーマネントレッドF4R(C.I.12335)、パーマネントレッドFRL(C.I.12440)、パーマネントレッドFRLL(C.I.12460)、パーマネントレッドF4RH(C.I.12420)、ファストスカーレットVD、バルカンファストルビンB(C.I.12320)、バルカンファストピンクG(C.I.12330)、ライトファストレッドトーナーB(C.I.12450)、ライトファストレッドトーナーR(C.I.12455)、パーマネントカーミンFB(C.I.12490)、ピラゾロンレッド(C.I.12120)、リソールレッド(C.I.15630)、レーキレッドC(C.I.15585)、レーキレッドD(C.I.15500)、アンソシンB(C.I.18030)、ブリリアントスカーレットG(C.I.15800)、リソールルビンGK(C.I.15825)、パーマネントレッドF5R(C.I.15865)、ブリリアントカーミン6B(C.I.15850)、ピグメントスカーレット3B(C.I.16105)、ボルドー5B(C.I.12170)、トルイジンマルーン(C.I.12350)、パーマネントボルドーF2R(C.I.12385)、ヘリオボルドーBL(C.I.14830)、ボルドー10B(C.I.15880)、ボンマルーンライト(C.I.15825)、ボンマルーンメジウム(C.I.15880)、エオシンレーキ(C.I.45380)、ローダミンレーキB(C.I.45170)、ローダミンレーキY(C.I.45160)、アリザリンレーキ(C.I.58000)、チオインジゴレッドB(C.I.73300)、チオインジゴマルーン(C.I.73385)、パーマネントレッドFGR(C.I.12370)、PVカーミンHR、ワッチングレッド,モノライトファストレッドYS(C.I.59300)、パーマネントレッドBL、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ(C.I.42535)、ジオキサジンバイオレット、アルカリブルーレーキ(C.I.42750A、C.I.42770A)、ピーコックブルーレーキ(C.I.42090)、ピーコックブルーレーキ(C.I.42025)、ビクトリアブルーレーキ(C.I.44045)、フタロシアニンブルー(C.I.74160)、ファストスカイブルー(C.I.74180)、インダンスレンブルーRS(C.I.69800)、インダンスレンブルーBC(C.I.69825)、インジゴ(C.I.73000)、ピグメントグリーンB(C.I.10006)、ナフトールグリーンB(C.I.10020)、グリーンゴールド(C.I.12775)、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ(C.I.42000)、フタロシアニングリーン等が挙げられる。これらの着色剤の使用量は、インキ全量に対して0.5〜30重量%が好ましい。0.5重量%未満では、薄くて筆跡としての性能を果たさず、30重量%を超えるとチップ内でのドライアップが増長し書き出し性能が悪くなる傾向が有る。
また、これらの顔料の他に加工顔料も使用可能である。それらの一例を挙げると、Renol Yellow GG−HW30、同HR−HW30、同Orange RL−HW30、同Red HF2B−HW30、同FGR−HW30、同F5RK−HW30、同Carmine FBB−HW30、同Violet RL−HW30、同Blue B2G−HW30、同CF−HW30、同GreenGG−HW30、同BrownHFR−HW30、BlackR−HW30(以上クラリアントジャパン(株)製)、UTCO−001エロー、同012エロー、同021オレンジ、同031レッド、同032レッド、同042バイオレット、同051ブルー、同052ブルー、同061グリーン、同591ブラック、同592ブラック(以上大日精化工業(株)製)、MICROLITH Yellow4G−A、同MX−A、同2R−A、Brown5R−A、Scarlet R−A、Red2C−A、同3R−A、Magenta2B−A、VioletB−A、Blue4G−A、GreenG−A(以上チバスペシャリティケミカルズ(株)製)等がある。
着色剤に顔料を用いた場合は顔料を安定に分散させるために分散剤を使用することは差し支えない。分散剤として従来一般に用いられている水溶性樹脂もしくは水可溶性樹脂や、アニオン系もしくはノニオン系の界面活性剤など、顔料の分散剤として用いられるものが使用できる。一例として、高分子分散剤として、リグニンスルホン酸塩、セラックなどの天然高分子、ポリアクリル酸塩、スチレン−アクリル酸共重合物の塩、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合物の塩、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩、リン酸塩、などの陰イオン性高分子やポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールなどの非イオン性高分子などが挙げられる。また、界面活性剤として、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、アルキルスルホカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩などの陰イオン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ソルビタンアルキルエステル類、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル類などの非イオン性界面活性剤が挙げられる。
また、水性ボールペンに使用する場合、市販の水分散タイプの顔料は取扱性や生産性が高まるので好ましく用いられる。水分散タイプの具体例としては、チバスペシャリティケミカルズ(株)製のunisperseシリーズ、クラリアントジャパン(株)製のHostfineシリーズ、大日本インキ化学工業(株)製のDisperseシリーズ、Ryudyeシリーズ、東洋インキ(株)製のRio Fastシリーズ、EM Colorシリーズ、山陽色素(株)製のEmacolシリーズ、Sandyeシリーズ、冨士色素(株)製のFUJI SP シリーズ、住化カラー(株)製のPoluxシリーズ、(以上、無機、有機顔料の分散体)、日本蛍光(株)製のNKWシリーズ、東洋ソーダ(株)製のコスモカラーシリーズ、シンロイヒ(株)製のシンロイヒ・カラーベースシリーズ(以上、蛍光顔料の分散体)等が挙げられる。これらは1種又は2種以上混合して使用することもできるものである。
水溶性有機溶剤は、ペン先でのインキ乾燥防止、低温時、インキの凍結防止などの目的で水性ボールペンに使用する。具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ヘキシレングリコール、1,3−ブチレングリコール、チオジエチレングリコール、グリセリン等や、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、トリエタノールアミン等が挙げられる。これらの水溶性有機溶剤は、単独或は混合して使用することができる。その使用量はインキ組成物全量に対して10重量%以上、60重量%以下が好ましい。
本発明において水性インキ組成物の粘度を調整するには通常の剪断減粘性物質を適宜調整して使用することで調整できる。例えば、剪断減粘性物質としては、HPC−SL(、同L、同M、同H(以上、日本曹達(株)製、いずれも分子量10)、アビセルPH−101、同102、同301、同M06、TG−101(以上、旭化成(株)製、いずれも分子量2×10)等のセルロース及びその誘導体、ケルザン、ケルザンS、ケルザンF、ケルザンAR、ケルザンM、ケルザンD(以上、三晶(株)製、いずれも分子量2×10)、コージン、コージンF、コージンT、コージンK(以上、(株)興人製、いずれも分子量2×10)、イナゲルV−7、イナゲルV−7T(以上伊那食品工業(株)製、いずれも分子量10)等のキサンタンガム、アルカシーガム(分子量10)、ゼータシーガム(分子量10)(以上、伯東(株))等のグルコース、グルクロン酸、およびラムノースを主鎖とする天然高分子多糖類、レオザン(分子量6×10)(三唱(株)製)等のサクシノグルカン、K1A96(分子量2×10)(三唱(株)製)等のウエランガム、K1A112、K7C2433(以上、三唱(株)製)等のラムザンガム、ジャガー8111、同8600、同HP−8、同HP−60、CP−13(いずれも分子量2×10)(以上、三唱(株)製)等のグァーガム及びその誘導体、その他にもカラギーナン(分子量10)、デキストラン(分子量2×10)などが挙げられる。上記剪断減粘性物質は複数種を混合して使用することもできる。
インキ組成物を製造する方法は、インキ組成物の製造方法としては従来知られている種々の方法が採用できる。例えば、ボールミル、ビーズミル、ロールミル、ヘンシェルミキサー、プロペラ撹拌機、ホモジナイザー、ホモミキサー、ニーダー等の装置を使用して作ることが出来る。更に濾過や遠心分離を行い粗大粒子や気体を除いても良い。製造時に加熱や冷却、加圧や減圧、不活性ガス置換をしても良い。また、剪断減粘性物質を十分に膨潤させる為、インキ自体を40〜90℃に短期間放置したり、40〜70℃の温度範囲で、攪拌や分散したりすることも、インキの分散上好ましいことである。また、温度の低い状態(0〜30℃)で保管したりすることは、インキ組成物の経時性能を劣化させないためにも好ましい。これらはそれぞれ単独で使用しても良いし、組み合わせて使用しても良い。特に粘度が4000〜12000mPa・s(0.35s−1)で、且つ周波数1Hzでひずみの大きさが50000%の時に貯蔵弾性=損失弾性、または貯蔵弾性>損失弾性であるボールペン用インキを高分子量の剪断減粘性付与剤を添加して得るためには、少なくとも剪断減粘性付与剤を水に溶解及び/又は分散させる工程と、40〜70℃の液温にて前記剪断減粘性付与剤を水に溶解及び/又は分散したものに着色剤を溶解及び/又は分散させる工程が必要と思われ、さらに着色剤の溶解及び/又は分散工程において40℃〜80℃の熱をかけながら撹拌することが望ましい。
その他必要に応じてインキ組成物の原料として用いられる防錆剤、防腐剤、消泡剤、カスレ防止剤、分散剤、糸曳き性付与剤、レベリング性付与剤、発色助剤、定着剤等の添加剤を併用することも可能である。
インキを使用したボールペンに使用するボールホルダーの材質として一例を挙げると、洋泊、真鍮、ステンレス等の金属、ポリオキシメチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の樹脂等がある。ボール材質として一例を挙げると、タングステンカーバイドを主成分とした超硬、炭化珪素を主成分としたもの、ジルコニアを主成分としたもの等各種のボールが使用可能である。特に、ボール材質としては、タングステンカーバイトを主成分とし、コバルトなどを結合相とした超硬ボールが、書き味が軽くなる点で好ましい。
インキ組成物を直接充填するインキ収容管の材質としてはポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂、シリコン樹脂等が使用可能であるが、透湿性、透明性、コスト等を考えるとポリプロピレン製が好ましい。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。実施例中単に「部」とあるのは「重量部」を示す。
(実施例1)
イオン交換水 48.80部
エチレングリコール 10.00部
グリセリン 10.00部
ベンゾトリアゾール 0.40部
コートサイドS(防黴剤、武田薬品工業(株)製) 0.10部
プロクセルGXL(S)(防腐剤、アビシア(株)) 0.20部
TSA739(シリコーンエマルジョン、GE東芝シリコン(株)製) 0.10部
ジョンクリル743(スチレン・アクリル系樹脂エマルジョン、ジョンソンポリマー(株)製) 3.00部
FUJI SP BLUE 7464(青色水性顔料分散体、冨士色素(株)製)
20.00部
フォスファノールRB410のナトリウム塩の20%水溶液(潤滑剤、4オキシエチレンオレイルエーテルリン酸、東邦化学工業(株)製、東邦化学(株)製) 7.00部
ジエタノールアミン 0.10部
ゼータシーガム(天然高分子多糖類、伯東(株)) 0.30部
上記成分中、イオン交換、エチレングリコールとゼータシーガムを、ヘンシェルミキサーに入れ、回転数2800rpmで30分攪拌し、均一に溶解したゼータシーガム水溶液を調整し、さらにイオン交換水を添加し回転数2800rpmで30分攪拌して希釈水溶液を調整した。この希釈水溶液と顔料をヘンシェルミキサーに入れ、回転数2800rpm、攪拌中のインキ温度を50℃に設定し、20分間攪拌後、その他の溶剤を添加してインキ温度50℃にて回転数1300rpmで30分間攪拌し、更に潤滑剤とpH調整剤を添加してインキ温度70℃にて1300rpmで20分撹拌後、インキを取り出した。その後、ろ過を行い、脱泡機にて、脱泡し、その後、70℃の環境下で24時間放置した後、青色のボールペン用水性インキを得た。
(実施例2)
食用赤色103号(赤色染料、ダイワ化成(株)製) 2.00部
食用赤色104号(赤色染料、ダイワ化成(株)製) 4.00部
WaterYellow#6C(黄色染料、オリエント(株)製) 1.50部
エチレングリコール 9.00部
ジエチレングリコール 9.00部
サルコシネートOHのナトリウム塩の20%水溶液(オレオイルサルコシン、N−アシルアミノ酸、日光ケミカルズ(株)) 5.00部
ベンゾトリアゾール 0.50部
トリエタノールアミン 1.70部
プロクセルGXL(S)(前述) 0.20部
ケルザンAR(キサンタンガム、三晶(株)製) 0.45部
イオン交換水 66.05部
25%NaOH 0.60部
上記成分中、ケルザンARと水とをヘンシェルミキサーに入れ、回転数1300rpmで5分間攪拌し、均一に溶解したケルザン水溶液を調整した。これに残りの各成分をヘンシェルミキサーに入れ、攪拌中のインキ温度を40℃に設定し、回転数1300rpmで10分間攪拌後、インキを取り出した。その後、pH調整剤などを添加して30分プロペラ撹拌を行った後にろ過を行い、脱泡機にて脱泡し、赤色のボールペン用水性インキを得た。
(実施例3)
イオン交換水 48.97部
エチレングリコール 10.00部
グリセリン 10.00部
ベンゾトリアゾール 0.40部
コートサイドS(前述) 0.10部
プロクセルGXL(S)(前述) 0.20部
TSA739(前述) 0.10部
ジョンクリル743(前述) 3.00部
FUJI SP Black 8041(黒色水性顔料分散体、冨士色素(株)製)
20.00部
フォスファノールRB410のナトリウム塩の20%水溶液(前述) 2.00部
フォスファノールRS710のナトリウム塩の20%水溶液(潤滑剤、4オキシエチレンオレイルエーテルリン酸、東邦化学工業(株)製、東邦化学(株)製) 5.00部
ジエタノールアミン 0.10部
アルカシーガム(前述) 0.13部
上記成分中、イオン交換、エチレングリコールとアルカシーガムを、ヘンシェルミキサーに入れ、回転数2800rpmで60分攪拌し、均一に溶解したゼータシーガム水溶液を調整し、さらにイオン交換水を添加し回転数2800rpmで120分攪拌して希釈水溶液を調整した。この希釈水溶液と顔料をヘンシェルミキサーに入れ、回転数1300rpm、攪拌中のインキ温度を50℃に設定し、60分間攪拌後、その他の溶剤を添加してインキ温度70℃にて回転数1300rpmで30分間攪拌し、更に潤滑剤とpH調整剤を添加してインキ温度70℃にて1300rpmで60分撹拌後、インキを取り出した。その後、ろ過を行い、脱泡機にて、脱泡し、その後、70℃の環境下で24時間放置した後、黒色のボールペン用水性インキを得た。
(実施例4)
イオン交換水 48.92部
エチレングリコール 10.00部
グリセリン 10.00部
ベンゾトリアゾール 0.40部
コートサイドS(前述) 0.10部
プロクセルGXL(S)(前述) 0.20部
TSA739(前述) 0.10部
ジョンクリル743(前述) 3.00部
FUJI SP BLUE 7464(前述) 20.00部
フォスファノールRB410のナトリウム塩の20%水溶液(前述) 7.00部
ジエタノールアミン 0.10部
アルカシーガム(前述) 0.18部
上記成分中、イオン交換、エチレングリコールとアルカシーガムを、ヘンシェルミキサーに入れ、回転数2800rpmで30分攪拌し、均一に溶解したアルカシーガム水溶液を調整し、さらにイオン交換水を添加し回転数2800rpmで30分攪拌して希釈水溶液を調整した。この希釈水溶液と残りの成分をヘンシェルミキサーに入れ、回転数2800rpm、攪拌中のインキ温度を70℃に設定し、60分間攪拌後、インキを取り出した。その後、ろ過を行い、脱泡機にて、脱泡し、その後、70℃の環境下で24時間放置した後、青色のボールペン用水性インキを得た。
(実施例5)
イオン交換水 48.97部
エチレングリコール 10.00部
グリセリン 10.00部
ベンゾトリアゾール 0.40部
コートサイドS(前述) 0.10部
プロクセルGXL(S)(前述) 0.20部
TSA739(前述) 0.10部
ジョンクリル743(前述) 3.00部
FUJI SP Black 8041(黒色水性顔料分散体、冨士色素(株)製)
20.00部
フォスファノールRB410のナトリウム塩の20%水溶液(前述) 2.00部
フォスファノールRS710のナトリウム塩の20%水溶液(潤滑剤、4オキシエチレンオレイルエーテルリン酸、東邦化学工業(株)製、東邦化学(株)製) 5.00部
ジエタノールアミン 0.10部
アルカシーガム(前述) 0.13部
上記成分中、イオン交換、エチレングリコールとアルカシーガムを、ヘンシェルミキサーに入れ、回転数2800rpmで60分攪拌し、均一に溶解したアルカシーガム水溶液を調整した。この水溶液とその他の成分をヘンシェルミキサーに入れ、回転数1300rpm、攪拌中のインキ温度を30℃に設定し、60分間攪拌後、インキを取り出した。その後、ろ過を行い、脱泡機にて、脱泡し、その後、70℃の環境下で24時間放置した後、黒色のボールペン用水性インキを得た。
(比較例1)
MICRO JET BLACK M800(黒色水性顔料分散体、オリエント化学工業(株)製) 25.00部
エチレングリコール 15.00部
ジエチレングリコール 25.00部
ベンゾトリアゾール 0.50部
トリエタノールアミン 1.70部
プロクセルGXL(S)(前述) 0.20部
25%NaOH 0.20部
PO−20(還元澱粉糖化物、東和化成工業(株)) 5.00部
GX−205(N−ビニルアセトアミド重合架橋物,昭和電工(株)製) 2.00部
イオン交換水 25.40部
上記成分中、GX205と水と、25%NaOHをラボミキサーにて、60分間攪拌し、均一に溶解したペミュレンTR−1水溶液を調整した。これに残りの各成分を加え、ラボミキサーにて、インキの温度を30℃に設定し、60分間攪拌後、インキを取り出した。その後、ろ過を行い、脱泡機にて脱泡し、黒色のボールペン用水性インキを得た。
(比較例2)
エチレングリコール 16.50部
チオジグリコール 7.00部
プロクセルGXL(s)(前述) 0.20部
ジエチレングリコール 14.00部
フレキソブルー640(C.I.ベーシックブルー26、BASFジャパン(株)製)
1.67部
バソニールバイオレット600(C.I.ベーシックバイオレット1、BASFジャパン(株)製) 0.10部
ベンゾトリアゾール 0.30部
イオン交換水 60.09部
上記成分中、液温30℃でプロペラ撹拌機にて60分間攪拌後、インキを取り出した。その後、ろ過を行い、脱泡機にて脱泡し、50℃の環境下で24時間放置した後、青色のボールペン用水性インキを得た。
(比較例3)
イオン交換水 48.75部
エチレングリコール 10.00部
グリセリン 10.00部
ベンゾトリアゾール 0.40部
コートサイドS(前述) 0.10部
プロクセルGXL(S)(前述) 0.20部
TSA739(前述) 0.10部
ジョンクリル743(前述) 3.00部
FUJI SP Black 8041(前述) 20.00部
フォスファノールRB410のナトリウム塩の20%水溶液(前述) 2.00部
フォスファノールRS710のナトリウム塩の20%水溶液(前述) 5.00部
ジエタノールアミン 0.10部
ゼータシーガム(前述) 0.35部
上記成分中、イオン交換、エチレングリコールとアルカシーガムを、ヘンシェルミキサーに入れ、回転数2800rpmで60分攪拌し、均一に溶解したゼータシーガム水溶液を調整し、さらにイオン交換水を添加し回転数2800rpmで120分攪拌して希釈水溶液を調整した。この希釈水溶液と顔料をヘンシェルミキサーに入れ、回転数1300rpm、攪拌中のインキ温度を50℃に設定し、60分間攪拌後、その他の溶剤を添加してインキ温度70℃にて回転数1300rpmで30分間攪拌し、更に潤滑剤とpH調整剤を添加してインキ温度70℃にて1300rpmで60分撹拌後、インキを取り出した。その後、ろ過を行い、脱泡機にて、脱泡し、その後、70℃の環境下で24時間放置した後、黒色のボールペン用水性インキを得た。
粘度とひずみ依存性の測定
実施例1〜4及び比較例1〜4の各インキ組成物を東機産業社製の回転粘度計TV22にてSTロータを使用して0.35s−1の時の粘度を測定した。
実施例1〜4及び比較例1〜4の各インキ組成物を、AntonPaar社製レオメーター MCR301を用い、直径25mm、角度1°のコーンプレートを使用した。ギャップを0.047mmとした。温度を25℃、周波数を1Hzに設定し、ひずみを0.01%から10まで任意の点を25点とり、そのときのtanδの変化挙動を測定した。
測定結果を、ひずみとtanδ値との関係のグラフにプロットした。
実施例1〜4及び比較例1〜4で得たインキ組成物をステンレス製のボールペンチップ(ボール素材:超硬合金、インキ吐出口の幅:1〜25μm)からなるぺんてる(株)製Slicci(製品符号BG202、ボール径0.25mm、インキ吐出口の幅1〜9μm)、ハイブリッドノック0.5(製品符号K195、ボール径0.5mm、インキ吐出口の幅1〜10μm)、HyperG(製品符号KL257、ボール径0.7mm、インキ吐出口の幅1〜15μm)、ハイブリッドノック0.8(製品符号K198、インキ吐出口の幅1〜22μm)、ハイブリッドノック1.0(製品符号K200、ボール径1.0mm、インキ吐出口の幅1〜25μm)のリフィル(インキ収容管材質:ポリプロピレン)に1.0g程度充填し、
インキ組成物の後端界面部分にポリブテンを微粒子シリカとデキストリン脂肪酸エステルでゲル化した逆流防止体を層状に配置した後に、卓上遠心機(国産社製H−103NR)を用いてペン先が外側を向くように遠心処理を施し脱泡して、試験用ボールペンを作成した。
分散性:実施例1〜4及び比較例1〜4で得たインキ組成部を充填したリフィルをペン先が外側を向くように卓上遠心機(国産社製H−103NR)を用いて2000rpmで20分遠心処理をして、ペン先側と後端側のインキを取り出してヘラで伸ばし、色味の差を色差計(NF777型、日本電色工業(株)製)にて測定した。
にじみ:筆記角度70°、筆記荷重100gの筆記条件で、上質紙に作成した試験用ボールペン(ボール径:0.7mm)で5mm四方のマスに「国」を手書き筆記し、目視にて筆跡にじみがあるか確認した。
中抜け性:自転式連続螺旋筆記試験機(MODEL TS−4C−20、精機工業研究所製)にて、筆記角度70°、筆記荷重100g、筆記速度20cm/sの筆記条件で、上質紙に作成した試験用ボールペンを回転させながら螺旋筆記し、筆跡に中抜けが発生する筆記距離を目視にて測定した。
筆跡乾燥性:筆記角度70°、筆記荷重100gの筆記条件で、上質紙に作成した試験用ボールペン(ボール径:0.7mm)で5cmの直線を手書き筆記し、10秒後に指で筆跡を直線の幅方向になぞり、インキの伸びた長さを目視にて測定した。
掠れ:自転式連続螺旋筆記試験機(MODEL TS−4C−20、精機工業研究所製)にて、筆記角度70°、筆記荷重100g、筆記速度20cm/sの筆記条件で、上質紙に作成した試験用ボールペンを回転させながら螺旋筆記し、筆跡に掠れが発生する筆記距離を目視にて測定した。
ひずみとtanδ値との関係のグラフ。

Claims (3)

  1. 少なくとも剪断減粘性付与剤と着色剤と水を含み、25℃の粘度が4000〜12000mPa・s(0.35s−1)であると共に、周波数が1Hzにおけるひずみ依存性測定にて、ひずみの大きさが0.1〜2×10%の間でtanδ≦1である領域とtanδ>1である領域とを有し、且つひずみが2×10%の時にtanδ≦1である水性インキを、インキ吐出口の幅が5〜15μmであるボールペンチップと直接又は接続部材を介してインキが流通する貫通孔を連通させて取り付けたインキタンクに収容したボールペン。
  2. 前記剪断減粘性付与剤が、分子量10〜10の多糖類である請求項1に記載のボールペン。
  3. 前記水性インキが、少なくとも剪断減粘性付与剤を水に溶解及び/又は分散させる工程と、40〜70℃の液温にて前記剪断減粘性付与剤を水に溶解及び/又は分散したものに着色剤を溶解及び/又は分散させる工程とを含む工程によって製造される請求項1又は請求項2に記載のボールペン。
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