JP2010137413A - グラビア版胴及びこれを用いたグラビア印刷方法 - Google Patents

グラビア版胴及びこれを用いたグラビア印刷方法 Download PDF

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【課題】 本発明は、印刷部の両端部におけるインキの滲みが殆どなく鮮明なグラビア印刷を施すことができるグラビア版胴を提供する。
【解決手段】 本発明のグラビア版胴は、セル11aが形成されている印刷部11を設けているグラビア版胴1において、上記印刷部11の両側にドクターブレード3の左右往復動の幅Lよりも広い幅Wを有し且つセル12aが形成された非印刷部12を設けているので、ドクターブレード3の刃先部のうち、グラビア版胴1の印刷部11に接触する刃先部31aの摩耗を略均一なものとすることができ、よって、ドクターブレード3による印刷部11のセル11a内の余分なインキの除去が不均一となることはなく、印刷部11の各セル11a内のインキ量を適正なものとした上でシートS上に転移、塗工することができ、シートS上に滲みのない鮮明な印刷を施すことができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、グラビア版胴及びこれを用いたグラビア印刷方法に関する。
近年、エレクトロニクス分野の発展は目覚しく、電子機器の小型化、軽量化、高密度化が進み、これらの性能に対する要求が益々高度なものとなっている。このような要求に対してフレキシブル配線基板は可撓性を有しており、繰り返しの屈曲にも耐え得るため、電子機器の狭い空間内に様々な形態での実装が可能であり、電子機器の配線材、ケーブル、コネクター機能を付与した複合部品としての用途が拡大してきた。
又、ICカード分野の発展も目覚しく、小型化、薄型化、低コスト化が進み、フレキシブル配線基板の用途が拡大しつつある。特に、無線を用いた非接触ID(RFID)システムは、入退室管理、物品管理、蔵書管理、アパレル管理、高速道路料金管理、回転寿司管理などの再利用型ラベル、DM(ダイレクトメール)管理、消耗品管理、宅配便管理、航空手荷物管理などの使い捨てラベルでの実用化が期待されている。
従来、RFID用アンテナコイルは、フォトリソ法によるエッチングコイル及び巻線コイルが使用されてきた。フォトリソエッチングコイルは、十数ミクロン単位の回路線幅(Line)と回路線間(Space)が可能であり小型化に有利である。
しかしながら、フォトリソエッチングコイルは、複雑な工程を必要とするためコスト高になるといった問題点を有している。又、巻線コイルは、試作レベルで様々な回路形状の作成が可能であり多品種少量に有利であるものの、回路線幅(Line)と回路線間(Space)が数ミリ単位のうえ自動化が困難であるためコスト高になるといった問題点を有している。
そこで、特許文献1に示されているように、グラビア印刷法によるエッチングコイルを採用すると連続輪転方式のRoll to Rollでの製造が可能となり低コスト化を図ることができる。グラビア印刷法は、数百ミクロン単位の回路線幅(Line)と回路線間(Space)が可能であり、ICチップの小型化やアンテナコイルの小型化に伴った高密度な回路形成にも期待が持たれている。
回路線間が狭い場合、エッチングにより形成される回路線の端縁に凹凸が生じていると、互いに隣接する回路線同士が接触して短絡を生じる虞れがあるので、回路線の端縁を先鋭にする必要がある。
そして、回路線端縁を鮮鋭にするためには、先ず、グラビア版胴のセル内にレジストインキを供給し、グラビア版胴のセル内の余分なインキをドクターブレードで掻き取った後、基材シートに転写させるインキの端縁が鮮明である必要がある。
一方、グラビア版胴のセルは、一般的に印刷部にのみ形成されており、印刷部以外のグラビア版胴の外周面にはセルは形成されていない。そして、グラビア版胴のセルの開口端は先鋭端になっており、ドクターブレードの刃先部は、使用するにしたがってセルの開口端との摩擦によって摩耗する。
その結果、ドクターブレードの刃先部とグラビア版胴の外周面との接触度合いが、グラビア版胴の印刷部における場合と、この印刷部以外の部分における場合との間において不均一となり、その結果、グラビア版胴の印刷部の両端部において、セル内の余分なインキの除去が不充分となり、基材シートに転写させるインキの端縁が不鮮明となるといった問題点を生じている。
特開2000−192260号公報
本発明は、印刷部の両端部におけるインキの滲みが殆どなく鮮明なグラビア印刷を施すことができるグラビア版胴及びこれを用いたグラビア印刷方法を提供する。
本発明のグラビア版胴は、セルが形成されている印刷部を設けているグラビア版胴において、上記印刷部の両側にドクターブレードの左右往復動の幅よりも広い幅を有し且つセルが形成された非印刷部を設けていることを特徴とする。
又、本発明のグラビア印刷方法は、セルが形成されている印刷部を設けているグラビア版胴のセル内にインキを供給した後、上記グラビア版胴の外周面に上記グラビア版胴の回転軸方向に往復動するドクターブレードを接触させて上記グラビア版胴のセル内の余分なインキを除去した上で、上記グラビア版胴のセル内に保持したインキをシート上に転移塗工するグラビア印刷方法において、上記印刷部の両側に上記ドクターブレードの左右往復動の幅よりも広い幅を有し且つセルが形成された非印刷部を設けているグラビア版胴を用いて上記グラビア印刷を行うことを特徴とする。
本発明のグラビア版胴は、セルが形成されている印刷部を設けているグラビア版胴において、上記印刷部の両側にドクターブレードの左右往復動の幅よりも広い幅を有し且つセルが形成された非印刷部を設けていることを特徴とするので、ドクターブレードの刃先部のうち、グラビア版胴の印刷部に接触する刃先部の摩耗を略均一なものとすることができる。
従って、ドクターブレードによる印刷部のセル内の余分なインキの除去が不均一となることはなく、印刷部の各セル内のインキ量を適正なものとした上でシート上に転移、塗工することができ、シート上に滲みのない鮮明な印刷を施すことができる。
そして、シートとしてプリント印刷配線基板の原反シートを用いた場合には、回路パターンをシート上に鮮明に且つ緻密にレジストインキを用いて印刷することができ、その後に、シートにエッチング処理を施すことによって、鮮明にして緻密な回路を有するプリント印刷配線基板を製造することができる。
本発明のグラビア版胴の一例を図面を参照しつつ説明する。図1に示したように、グラビア版胴1は、一定長さを有する円柱状に形成されており、長さ方向の中央部全面に回転軸方向に所定幅を有する印刷部11が形成されている。
グラビア版胴1の印刷部11には、図2に示したように、シートSに転写塗工するインキを溜めるためのセル11a、11a・・・がグラビア版胴1の表面を凹ませることによって無数に形成されており、このセル11a内のインキを印刷部11に接触させるシートS上に転移させることによってシートS上に所望のパターンでグラビア印刷を施すことができる。なお、グラビア版胴1のセル11a、11a・・・は、グラビア版胴1の周方向及び回転軸方向のそれぞれに所定間隔毎に形成されている。
更に、グラビア版胴1の印刷部11の両側、即ち、印刷部11におけるグラビア版胴1の回転軸方向の両側には一定幅Wを有する非印刷部12、12が形成されている。非印刷部12にも印刷部11と同様に、グラビア版胴1の表面を凹ませることによってセル12a、12a・・・が無数に形成されている。非印刷部12のセル12aの形成パターンは、特に限定されないが、印刷部11のセル11aの形成パターンと同一のパターンであることが好ましい。なお、印刷部11のセル11aと、これに対向する非印刷部12のセル12aとの間の間隔、即ち、印刷部11と非印刷部12との間の間隔は、印刷部11のセル11a、11a同士の間隔又は非印刷部12のセル12a、12a同士の間隔のうちの大きい方の間隔と等しいか或いは小さいことが好ましい。
グラビア版胴1の非印刷部12のセル12a,12a・・・上にシートSを接触させると、セル12a内のインキがシートに転移塗工されてグラビア印刷することが可能となるように構成されているが、グラビア版胴1においては非印刷部12上にシートを接触させることはなく、非印刷部12のセル12a、12a・・・はシート上への印刷には寄与しない。なお、グラビア版胴1のセル12a、12a・・・は、グラビア版胴1の周方向及び回転軸方向のそれぞれに所定間隔毎に形成されている。
グラビア版胴1の回転軸方向における非印刷部12の幅Wは、後述するドクターブレード3の左右往復動の幅Lよりも広い幅となるように形成されており、グラビア版胴1の回転軸方向における非印刷部12の幅Wは、後述するドクターブレード3の左右往復動の幅Lの1.1倍以上が好ましく、1.1〜2.0倍がより好ましい。なお、非印刷部12の幅Wとは、印刷部11に対向している非印刷部12のセル12aにおける印刷部11側の開口端縁と、印刷部11から最も離れた非印刷部12のセル12aにおける印刷部11とは反対側の開口端縁との間の距離をいう。
上記グラビア版胴1は、鉄やアルミニウムなどの金属から形成されており、表面には銅メッキが施されている。そして、グラビア版胴1の銅メッキ面に、化学的な方法や機械的な方法を用いて、セル11a、12aを形成することができる。なお、グラビア版胴1の銅メッキ面にセル11a、12aを形成した後に銅メッキ面にクロームメッキなどが施される。
化学的な方法によってセルを形成する方法としては、グラビア版胴1の銅メッキ面を鏡面状に研磨した上で銅メッキ面に感光剤をグラビア印刷の図柄のネガ型に塗布し、感光剤を硬化させた上で、感光剤によって被覆されていない銅メッキ面を腐食液によって腐食させ凹ませてセルを形成することができる。
又、機械的な方法によってセルを形成する方法としては、例えば、グラビア版胴1の銅メッキ面を鏡面状に研磨した後、スタライスと呼ばれるダイヤモンドの針で銅メッキ面に彫刻を施して凹ませてセルを形成することができる。
次に、本発明のグラビア版胴1を用いてグラビア印刷をする要領について説明する。先ず、グラビア印刷方法で用いられるグラビア印刷装置Aについて説明する。図3中、1はグラビア版胴であり、このグラビア版胴の下方にはインキを溜めておく塗工液パン2が配設されている。なお、グラビア版胴1の側方には、グラビア版胴1の外周面に付着した余分なインキを除去するためのドクターブレード3が配設されている。
このドクターブレード3は、特に限定されないが、一般的にスウェーデン鋼の2段刃が用いられ、その刃先部31の厚さは50〜100μm程度である。又、グラビア版胴1の外周面への刃先部31の接触面積を一定に保つため、ドクターブレード3の刃先部31を事前に研磨して所定の形状にしておくことが好ましい。その他に、インキの動粘度に合せて、ドクターブレード3の刃先部31にセラミック粒子をメッキしてあってもよい。
ドクターブレード3は、図1に示したように、ドクターブレード3を後述するように左右往復動させた際、グラビア版胴1の外周面にその回転軸方向(長さ方向)の全長に亘ってドクターブレード3の刃先部31が常に接触する長さに形成されており、ドクターブレード3の刃先部31をグラビア版胴1の外周面に50〜70°の角度をもって圧接させている。
そして、ドクターブレード3は、その刃先部31をグラビア版胴1の外周面に接触させた状態でグラビア版胴1の回転軸方向(長さ方向)に一定幅Lでもってグラビア版胴1の回転軸に平行に往復動している。即ち、ドクターブレード3は、図4の状態から図面の右方向の図5の状態に距離(L/2)だけ移動した後、図4の状態から図5の状態に移動した時と180°反対の方向(左方向)に距離Lだけ移動して図6の状態に移動し、再度、図5の状態から図6の状態に移動した時と180°反対の方向(右方向)に距離(L/2)だけ移動して図4の状態に戻る。この要領を連続的に繰り返すことによって、ドクターブレード3は、その刃先部31がグラビア版胴1の外周面に押圧された状態でグラビア版胴1の回転軸方向(長さ方向)に幅Lでもって同一軌道上を左右往復動している。なお、図4の位置は、ドクターブレード3が最も右方向に移動した図5の位置と、ドクターブレード3が最も左方向に移動した図6の位置との中間の位置となる。図5及び図6において、点線は、図4の状態のおけるドクターブレード3の左右端の位置を示している。
この際、図4において、ドクターブレード3の刃先部31のうち、グラビア版胴1の印刷部11のセル11aに接触している第一接触部分310と、この接触部分310の左右端のそれぞれからドクターブレード3の回転軸方向の端部側にドクターブレード3の左右往復動の幅Lの1/2だけ相当する部分311、311とを合わせた部分を中央刃先部31aとする。
グラビア版胴1では、印刷部11の両側にドクターブレード3の左右往復動する幅Lよりも広い幅Wを有する非印刷部12を形成しているので、ドクターブレード3の中央刃先部31aは、グラビア版胴1の印刷部11のセル11a又は非印刷部12のセル12aと常に擦れ合い、セル11a、12aの開口端11b、12bは比較的尖った尖鋭端となっていることから、ドクターブレード3の中央刃先部31aは、セル11a、12aの開口端11b、12bとの間での擦れによって全体的に同程度に摩耗する。
一方、ドクターブレード3の刃先部31のうち、上記中央刃先部31aを除いた外側刃先部31b、31bは、ドクターブレード3が左右往復動する過程の何れかのタイミング又は全過程において、セル11a及びセル12aの何れとも擦れ合わない状態となることがあり、外側刃先部31b、31bは、セル11a、12aと常時、擦れ合っている中央刃先部31aよりも摩耗度合いが等しいか或いは小さい。
上述のように、ドクターブレード3がその刃先部31をグラビア版胴1の外周面に押し当てながら左右往復動するうちに、ドクターブレード3の刃先部31は摩耗するが、ドクターブレード3の刃先部31は、その中央刃先部31と外側刃先部31b、31bとの間において摩耗度合いが異なってくる。
そして、ドクターブレード3の左右往復動の過程において、ドクターブレード3の刃先部31のうち、中央刃先部31aが常にグラビア版胴1の印刷部11に接触する一方、外側刃先部31b、31bがグラビア版胴1の印刷部11に接触することはない。
従って、グラビア版胴1の印刷部11には、全体的に同程度に摩耗された状態のドクターブレード3の中央刃先部31aが接触し、印刷部11の全てのセル11a内の余分なインキがドクターブレード3の中央刃先部31aによって略均一に除去される。
なお、ドクターブレード3の中央刃先部31aは外側刃先部31b、31bと同等か或いは大きく摩耗されているが、ドクターブレード3は、弾性的に撓ませることが可能な金属から形成されているので、ドクターブレード3の中央刃先部31aは、グラビア版胴1の回転方向に反った状態となってグラビア版胴1の外周面に接触している。
更に、グラビア版胴1の上方にはバックアップロール4が配設されており、グラビア版胴1とバックアップロール4との対向面によってシートSが挟圧されるように構成されている。
次に、上述したグラビア印刷装置Aを用いてシートS上にレジストインキを所定のパターンに印刷する要領を例に挙げて説明する。シートSとしては、特に限定されないが、上記グラビア印刷装置Aによってプリント配線板を製造するための原反シートであることが好ましい。
プリント配線板を製造するための原反シートとしては、合成樹脂フィルムと金属箔とをポリウレタン系接着剤を介して積層一体化してなる積層シートが挙げられる。上記合成樹脂フィルムとしては、耐熱性に優れたものを用いるのが好ましく、例えば、ポリエステルフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリカーボネートフィルム、芳香族ポリアミドフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂系フィルムなどが挙げられる。合成樹脂フィルムの厚さは、任意に決定しうるが、20〜200μmが好ましい。
又、上記金属箔としては、アルミニウム箔、圧延銅箔、電解銅箔などが挙げられる。金属箔の厚さは5〜100μmが好ましい。
更に、塗工液パン2内にレジストインキを供給する。このレジストインキ21としては、従来公知のものであれば、特に限定されず、合成樹脂を有機溶媒に溶解させてなるものが挙げられる。レジストインキ21を構成している合成樹脂としては、シートS上にエッチング処理に耐え得る樹脂膜を形成することができればよく、例えば、アクリル系樹脂、アクリル−ウレタン系樹脂、エポキシメラミン樹脂、アクリル−エポキシ系樹脂、アクリル−酸変性エポキシ系樹脂、アクリル−ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂などが挙げられる。
又、有機溶媒としては、合成樹脂を溶解させることができればよく、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、トルエン、シクロヘキサノン、1−ブタノール、メチルエチルケトン、ジアセトンアルコールなどが挙げられ、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
グラビア版胴1は、その下部が塗工液パン2内のレジストインキ21中に浸かっており、グラビア版胴1を図3において反時計回りに回転させると共に、グラビア版胴1のセル11a内に供給された余分なレジストインキ21をドクターブレード3によって除去する。
ドクターブレード3は、その刃先部31をグラビア版胴の外周面に押し当てた状態でグラビア版胴1の回転軸方向(長さ方向)に振幅Lでもって左右方向に往復動し、グラビア版胴1における印刷部11のセル11a内の余分なレジストインキ21を除去する。
この際、グラビア版胴1の印刷部11の両側には、ドクターブレード3の左右往復動の幅Lよりも広い幅Wを有する非印刷部12、12が形成され、グラビア版胴1の印刷部11に接触するドクターブレード3の中央刃先部31aは、印刷部11のセル11a又は非印刷部12のセル12aによって常時、擦れた状態となっており、中央刃先部31aは全体的に略同程度に摩擦によって摩耗する。
従って、ドクターブレード3の中央刃先部31aは全体的にグラビア版胴1の印刷部11のセル11aに均等に密着し、印刷部11のセル11a内の余分なレジストインキ21を除去することができる。
しかる後、グラビア版胴1の印刷部11とバックアップロール4との対向面間に長尺状のシートSを連続的に供給し、シートSをグラビア版胴1とバックアップロール4とで両側から押圧することによって、シートSの一面に、グラビア版胴1の印刷部11のセル11a内に溜めたレジストインキ21を転移、塗工させて所定の印刷パターンが印刷される。
このようにしてシートS上に塗工されたレジストインキ21は、ドクターブレード3の中央刃先部31aによって印刷部11のセル11a内の余分なレジストインキが除去された上で適正な量でもってシートS上に転移、塗工されているので、グラビア版胴1の印刷部11のセル11aから転移、塗工され形成されたシートS上の印刷パターンは滲みがなく鮮明に形成されている。
次に、シートS上に印刷されたレジストインキ21を乾燥させて樹脂膜を形成した後、シートSにエッチング処理を施して、シートSにおける樹脂膜で被覆されていない金属箔部分を除去する。しかる後、シートS上の樹脂膜を除去することによって所望の配線が形成されたプリント配線板を製造することができる。
このプリント配線板上の配線は、シートS上に形成したレジストインキによる印刷パターンが鮮明に形成されているので端縁が鮮明に形成されており、隣接する配線同士が短絡するといった問題は発生しない。
しかも、シートS上にレジストインキ21を滲みなく印刷することができるので、レジストインキ21による印刷パターンを緻密なものとすることができ、得られるプリント配線板の配線をより緻密に形成することができる。
上記では、グラビア版胴1の中央部に印刷部11を形成すると共に、この印刷部11の両側に非印刷部12、12を形成し、非印刷部12、12におけるグラビア版胴1の端部側にはセルを形成していない場合を説明したが、図7に示したように、グラビア版胴1の印刷部11の両側に形成する非印刷部12、12をグラビア版胴1の印刷部11を除いた残余部分の全面に形成してもよい。なお、非印刷部12、12の幅Wは、ドクターブレード3の左右往復動の幅Lよりも広い必要がある。グラビア版胴1の構成は、非印刷部12、12がグラビア版胴1の印刷部11を除いた残余部分の全体に形成されていること以外は図1に示したグラビア版胴1の構成と同様である。
このように、グラビア版胴1の全体にセル11a、12aを形成することによってドクターブレード3は全幅に亘ってセル11a、12aとの摩擦によって略均一に摩耗し、上述のように、グラビア版胴1における印刷部11のセル11a内の余分なインキを全体的に確実に除去することができることは勿論のこと、グラビア版胴1の印刷部11の幅が異なってもグラビア版胴1の全体の長さが同一であれば、同一のドクターブレード3を使用続けることが可能となり、印刷作業の効率化を図ることができる。
(実施例1)
図3に示したグラビア印刷装置Aを用いてグラビア印刷を行った。先ず、厚さ38μmのポリエステルフィルムと、厚さ15μmのアルミニウム箔とがポリウレタン系接着剤を介して積層一体化してなる長尺状の積層シートSを用意した。
又、トルエン32重量部、1−ブタノール13重量部、メチルエチルケトン8重量部及び1−メトキシ−2−プロパノール12重量部からなる有機溶媒中にエポキシメラミン樹脂35重量部を溶解させてなるレジストインキ21を作製した。
そして、刃先部の厚さが60μm、硬度がHV580、幅が1250mm、刃先部が研磨されたスウェーデン鋼ドクターブレード3(ロルフ・マイヤー製)を用意した。
又、幅(長さ)1100mmのグラビア版胴1を用意した。このグラビア版胴1の回転軸方向(長さ方向)の中央部には幅600mmの印刷部11が形成されていると共に、印刷部11におけるグラビア版胴1の回転軸方向の両側全面、即ち、印刷部11以外の残余部分の全面には、幅250mmの非印刷部12、12が形成されていた。
グラビア版胴1の印刷部11には、図2に示したような平面矩形状の開口部を有し且つ深さ25μmのセル11a、11a・・・がグラビア版胴1の周方向及び回転軸方向(長さ方向)のそれぞれに10μm間隔毎に碁盤目状に全面的に形成されていた。なお、印刷部11の線数は225線/インチであった。
更に、グラビア版胴1の非印刷部12にも図2に示したような平面矩形状の開口部を有し且つ深さ25μmのセル12a、12a・・・がグラビア版胴1の周方向及び回転軸方向(長さ方向)のそれぞれに10μm間隔毎に碁盤目状に全面的に形成されていた。なお、非印刷部12の線数は225線/インチであった。なお、印刷部11のセル11aと非印刷部12のセル12aとの間隔は10μmであった。
そして、グラビア版胴1を用いると共に、塗工液パン2内に上記レジストインキ21を供給してグラビア版胴1の下部がレジストインキ21中に浸かった状態とした。次に、グラビア版胴1を図3において反時計回りに一定速度で回転させると共に、ドクターブレード3をその刃先部31がグラビア版胴1の外周面に押し付けられた状態で接触させ、ドクターブレード3をグラビア版胴1の回転軸方向(長さ方向)に幅30mmでもって左右往復動させた。
次に、長尺状の積層シートSをグラビア版胴1の印刷部11とバックアップロール4と対向面間に連続的に供給し、積層シートSをグラビア版胴1とバックアップロール4とで両側から押圧することによって、積層シートSの一面に、グラビア版胴1の印刷部11のセル11a内に溜めたレジストインキ21を転移、塗工させて所定の印刷パターンを印刷した。
しかる後、積層シートSを熱風乾燥炉に供給して150℃で10秒間に亘ってレジストインキを乾燥させエポキシメラミン樹脂を硬化させて樹脂膜を形成し、樹脂膜からなるレジスト部を得た。
次に、レジスト部が形成された積層シートSを15重量%の塩酸(液温:50℃)中に2分間に亘って浸漬してエッチング処理を施してレジスト部によって被覆されていないアルミニウム箔を溶解、除去した後、レジスト部を形成している樹脂膜を除去してフレキシブル印刷配線基板を得た。
(実施例2)
印刷部11の線数を225線/インチの代わりに150線/インチとしたこと、印刷部11のセル11a、11a間の間隔、非印刷部12のセル12a、12aの間隔、及び、印刷部11のセル11aと非印刷部12のセル12aとの間隔を10μmの代わりに12μmとしたこと、セル11a及びセル12aの深さを25μmの代わりに40μmとしたこと以外は実施例1と同様にしてフレキシブル印刷配線基板を得た。
(比較例1)
非印刷部12を形成していないこと以外は実施例1で用いたグラビア版胴1と同様の構成を有するグラビア版胴を用いて実施例1と同様にしてフレキシブル印刷配線基板を得た。
(比較例2)
幅600mmのグラビア版胴1を用意した。このグラビア版胴1の外周面全面に印刷部11が形成されていた。グラビア版胴1の印刷部11には、図2に示したような平面矩形状の開口部を有し且つ深さ25μmのセル11a、11a・・・がグラビア版胴1の周方向及び回転軸方向(長さ方向)のそれぞれに10μm間隔毎に碁盤目状に全面的に形成されていた。なお、印刷部11の線数は225線/インチであった。上記グラビア版胴1を用いたこと以外は実施例1と同様にしてフレキシブル印刷配線基板を得た。
得られたフレキシブル印刷配線基板のレジストインキの滲み度及び回路短絡の発生率を下記の要領で測定し、その結果を表1に示した。
(レジストインキの滲み度)
得られたフレキシブル印刷配線基板において、グラビア版胴の印刷部における左右両端部及びグラビア版胴の回転軸方向の中央部に相当する部分のそれぞれについて任意の配線間の間隔D1を測定装置(KEYENCE社製 商品名「デジタルHDマイクロスコープVH−7000」)を用いて測定した。そして、配線間の間隔D1を測定した配線部分を印刷したグラビア版胴の印刷部の設定値D2から配線間の間隔D1を引いた値を2で除した値D3を滲み度とした。なお、グラビア版胴の印刷部における左右両端部については、印刷部の左端部で算出された値D3と、印刷部の右端部で算出された値D3との相加平均値を滲み度とした。上記で算出した値D3が大きいほど滲みが大きいと判断することができる。
(回路短絡の発生率)
フレキシブル印刷配線基板の回路短絡の発生率は、テスターを用いて測定した。
Figure 2010137413
本発明のグラビア版胴を示した斜視図である。 グラビア版胴のセルを示した平面図及び断面図である。 グラビア印刷装置を示した模式側面図である。 グラビア版胴とドクターブレードとの位置関係を示した平面図である。 グラビア版胴とドクターブレードとの位置関係を示した平面図である。 グラビア版胴とドクターブレードとの位置関係を示した平面図である。 本発明のグラビア版胴の他の一例を示した斜視図である。
符号の説明
1 グラビア版胴
2 塗工液パン
3 ドクターブレード
4 バックアップロール
5 スムージングロール
11 印刷部
11a セル
11b 開口端
12 非印刷部
12a セル
12b 開口端
21 レジストインキ
31 刃先部
31 刃先部
31a 中央刃先部
31b 外側刃先部
310 第一接触部分
A グラビア印刷装置
L 幅
S シート
W 幅

Claims (2)

  1. セルが形成されている印刷部を設けているグラビア版胴において、上記印刷部の両側にドクターブレードの左右往復動の幅よりも広い幅を有し且つセルが形成された非印刷部を設けていることを特徴とするグラビア版胴。
  2. セルが形成されている印刷部を設けているグラビア版胴のセル内にインキを供給した後、上記グラビア版胴の外周面に上記グラビア版胴の回転軸方向に往復動するドクターブレードを接触させて上記グラビア版胴のセル内の余分なインキを除去した上で、上記グラビア版胴のセル内に保持したインキをシート上に転移塗工するグラビア印刷方法において、上記印刷部の両側に上記ドクターブレードの左右往復動の幅よりも広い幅を有し且つセルが形成された非印刷部を設けているグラビア版胴を用いて上記グラビア印刷を行うことを特徴とするグラビア印刷方法。
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