JP2010136569A - 駆動装置、撮像装置、および、電子機器 - Google Patents

駆動装置、撮像装置、および、電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】レンズが撮像素子の撮像平面に対して傾斜することなく、かつ被駆動体等の小型部品を、その向きを保ったまま特定方向に移動させることができる、小型化が可能な駆動装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る駆動装置1は、レンズホルダ20に設けられたガイド穴20cに貫通し、該レンズホルダ20を滑動可能に保持するガイド軸14と、レンズホルダ20の重心以外の点にガイド軸14の長手軸と平行な方向に第1の駆動力を作用させることによって、レンズホルダ20を当該方向に駆動した後、同点に上記第1の駆動力と反対方向に第2の駆動力を作用させることによって、レンズホルダ20の傾斜を補正する駆動手段と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、被駆動体を駆動する駆動装置に関する。また、被駆動体を駆動する駆動装置を備えた撮像装置に関する。また、そのような駆動装置または撮像装置を備えた電子機器に関する。
近年、デジタルカメラの小型化および軽量化が進められており、そのようなカメラに用いることのできる小型の自動焦点機構の開発が行なわれている。また、カメラ付き携帯電話においても、自動焦点機構を有するカメラが搭載されるようになってきており、小型の自動焦点機構の開発が求められている。
このような小型の自動焦点機構として、圧電素子を用いた種々の自動焦点機構が提案されている。例えば、特許文献1および2には、伸縮変位を生じる圧電素子の伸縮方向端に棒部材を固定し、レンズを保持した係合部材をこの棒部材に係合させた構造を有する駆動装置が開示されている。このような駆動装置では、圧電素子をゆっくりと伸縮させることによって、棒部材との間の摩擦力を利用して係合部材を移動させる(係合部材の移動量は、圧電素子の伸縮量に一致する)。そして、圧電素子を瞬時に伸縮させることによって、棒部材を係合部材に対して滑らせながら、係合部材およびレンズの位置を変化させることなく圧電素子の状態を元に戻す。
また、特許文献3には、圧電素子の最も寸法の短い厚み方向がレンズ枠の駆動方向と同じ方向となるように構成した駆動装置が開示されている。該駆動装置においては、電圧を印加して圧電素子を屈曲させることによって、圧電素子の一端と摩擦接触する被駆動部材を移動させ、被駆動部材に連結されたレンズ枠を移動する。
特開平4−69070号公報(平成4年3月4日公開) 特開平7−298656号公報(平成7年11月10日公開) 特開2007−252103(平成19年9月27日公開)
しかしながら、特許文献1〜3に記載の技術を用いたとしても依然として以下のような問題が生じる。
まず、特許文献1および2に記載の駆動装置においては、レンズを保持した係合部材の移動方向と圧電素子の伸縮方向とが同一であり、圧電素子を棒部材の軸線上に配置する必要がある。このため駆動装置の厚みは、レンズを保持した係合部材の制動距離と圧電素子の伸縮方向における長さとの影響を受ける。したがって、駆動装置の小型化が困難であるといった問題がある。
また、特許文献3に記載の駆動装置においては、圧電素子の最も寸法の短い厚み方向がレンズ枠の移動方向と同じ方向となるように構成されているため、小型化の問題は解決できる。しかしながら、レンズ枠の移動により、このレンズ枠に取り付けられたレンズが傾斜してしまうため、撮像画像の劣化が生じるといった問題がある。これを図9を参照して説明する。
図9は、特許文献3を含む従来技術の問題点であるレンズの傾斜を説明する図である。図9に示す駆動装置50は、被駆動体61を駆動する駆動装置であって、ベース51と、ガイド軸52と、圧電素子(不図示)と、を備えている。被駆動体61には貫通孔61aが設けられており、貫通孔61aにはガイド軸52が貫通している。被駆動体61を駆動する際には、圧電素子を振動させることによって、同図において矢印Hにより示した駆動力を被駆動体61に作用させる。
図9に示した構成においては、被駆動体61を滑動可能に保持するために、貫通孔61aの直径Mを、ガイド軸52の直径Nよりも大きく(M>N)しておく必要がある。すなわち、ガイド軸52と貫通孔61aとの間には、微少な隙間を設ける必要がある。
圧電素子を振動させて被駆動体61を駆動するときに、被駆動体61の重心62以外の点に矢印Hにより示した駆動力が働くと、図の矢印Iに示す方向に被駆動体61は回転しようとする。このときに、上記した隙間があるため、被駆動体61は微少に回転して傾斜してしまう。この最大傾斜量は、被駆動体61の厚みをLとすると、tan−1〔(M−N)/L〕となる。したがって、最大傾斜量を小さくするためには、(M−N)を小さくするか、または、Lを大きくする必要がある。しかしながら、被駆動体61は、樹脂の射出成形等により形成されるため、精度良く形成することが困難である。したがって、(M−N)を小さくすることは困難である。また、L(被駆動体61の駆動方向の厚み)を大きくすると、被駆動体61を備えた撮像装置の小型化が困難となる。
このような問題は、自動焦点機構における被駆動体の移動に限らず、小型部品をその向きを保ったまま特定方向に移動する際に一般的に生じ得る問題である。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、被駆動体等の小型部品を、その向きを保ったまま特定方向に移動させることができる、小型化可能な駆動装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る駆動装置は、被駆動体に設けられた孔に挿入され、該被駆動体を滑動可能に保持する棒状部材と、上記被駆動体の重心以外の点に上記棒状部材の長手軸と平行な方向に第1の駆動力を作用させることによって、上記被駆動体を当該方向に駆動した後、同点に上記第1の駆動力と反対方向に第2の駆動力を作用させることによって、上記被駆動体の傾斜を補正する駆動手段と、を備えている、ことを特徴としている。
上記の構成によれば、上記駆動手段は、上記棒状部材の長手軸と平行な方向に第1の駆動力を作用させることによって、上記被駆動体を駆動した後、上記第1の駆動力と反対方向に第2の駆動力を作用させることによって、上記被駆動体の傾斜を補正する。これにより、被駆動体に保持されたレンズが撮像素子の撮像平面に対して傾斜することがない。しかも、上記第1の駆動力および第2の駆動力を作用させるために、上記棒状部材の長手軸線上に上記駆動手段を配置する必要が無い。
したがって、上記被駆動体に取り付けられたレンズが撮像素子の撮像平面に対して傾斜することなく、その向きを保ったまま特定方向に移動させることができる、という効果を奏する。
本発明に係る駆動装置の上記駆動手段が上記被駆動体に上記第2の駆動力を作用させる時間は、上記駆動手段が上記被駆動体に上記第1の駆動力を作用させる時間よりも短い、ことが好ましい。
上記の構成によれば、上記被駆動体の傾斜が逆向きの傾斜になるまで傾斜してしまうことを防止できる。なぜなら、上記の構成によれば、上記駆動手段が上記被駆動体の傾斜を補正する上記第2の駆動力を作用させる時間は、上記被駆動体を駆動する上記第1の駆動力を作用させる時間より短いため、上記第2の駆動力が上記第1の駆動力と同じかそれ以上の大きさの場合には、上記被駆動体の傾斜が逆向きの傾斜になるまで過補正することがないからである。したがって、上記被駆動体の傾斜を精度良く補正できる、という更なる効果を奏する。
本発明に係る駆動装置の上記駆動手段は、板面が上記棒状部材の長手軸と略平行になるように、かつ、該板面上に固定された係合部材が上記被駆動体の側面に接触するように配置された板状屈曲変位部材を含み、上記係合部材が上記被駆動体の側面上を上記第1の駆動力の方向と上記第2の駆動力の方向とに交互に摺動するよう、該板状屈曲変位部材を屈曲変位させることによって、上記被駆動体の側面に第1摩擦力および第2摩擦力を作用させる、ことが好ましい。
上記の構成によれば、上記駆動手段は、板面上に固定された係合部材が上記被駆動体の側面に接触するように配置された板状屈曲変位部材を含み、上記係合部材が上記被駆動体の側面上を上記第1の駆動力の方向と上記第2の駆動力の方向とに交互に摺動するよう、該板状屈曲変位部材を屈曲変位させることによって、上記被駆動体の側面に第1摩擦力および第2摩擦力を作用させる。このため、上記棒状部材の長手軸線上に上記駆動手段を配置する必要が無い。
したがって、上記被駆動体に取り付けられたレンズが撮像素子の撮像平面に対して傾斜することなく、その向きを保ったまま特定方向に移動させることができる駆動装置を、装置の大型化を招来することなく実現することができる、という効果を奏する。
本発明に係る駆動装置の上記駆動手段は、回転軸が上記棒状部材の長手軸に直交する直線と略平行になるように、かつ、側面が上記被駆動体の側面に接触するように配置された円柱状部材を含み、該円柱状部材を回転させることによって、上記被駆動体の側面に上記第1の駆動力および上記第2の駆動力を作用させる、ことが好ましい。
上記の構成によれば、上記駆動手段は、回転軸が上記棒状部材の長手軸に直交する直線と略平行になるように、かつ、側面が上記被駆動体の側面に接触するように配置された円柱状部材を含み、該円柱状部材を回転させることによって、上記被駆動体の側面に上記第1の駆動力および上記第2の駆動力を作用させる。このため、上記棒状部材の長手軸線上に上記駆動手段を配置する必要が無い。
したがって、上記被駆動体に取り付けられたレンズが撮像素子の撮像平面に対して傾斜することなく、その向きを保ったまま特定方向に移動させることができる駆動装置を、装置の大型化を招来することなく実現することができる、という効果を奏する。
レンズと、該レンズを保持する被駆動体と、上記駆動装置とを備えた撮像装置であって、上記駆動装置により上記被駆動体を駆動する撮像装置も本発明の範疇に含まれる。
なお、上記駆動装置を備えた電子機器も本発明の範疇に含まれる。
本発明に係る駆動装置は、以上のように、被駆動体に設けられた孔に挿入され、該被駆動体を滑動可能に保持する棒状部材と、上記被駆動体の重心以外の点に上記棒状部材の長手軸と平行な方向に第1の駆動力を作用させることによって、上記被駆動体を当該方向に駆動した後、同点に上記第1の駆動力と反対方向に第2の駆動力を作用させることによって、上記被駆動体の傾斜を補正する駆動手段と、を備えている。
したがって、上記被駆動体に取り付けられたレンズが撮像素子の撮像平面に対して傾斜することなく、その向きを保ったまま特定方向に移動させることができる。
本発明の一実施形態について図面に基づいて説明すれば以下のとおりである。なお、本実施形態においては、撮像装置において自動焦点機構として利用される駆動装置について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、本発明は、電子機器一般においてその他の用途に利用される駆動装置に適用することもできる。
(駆動装置1の構成)
まず、本実施形態に係る駆動装置1の構成について、図1を参照して説明する。図1は、駆動装置1の構成を示す斜視図である。駆動装置1は、レンズホルダ20(被駆動体)を駆動する駆動装置であって、ベース10、屈曲変位部材11、L字状板材12、係合部材(駆動チップとも呼ばれる)13、ガイド軸14、バネ15、および、制御部30を備えている。制御部30の詳細については、参照する図を替えて後述する。
ベース10は、底板10aと、互いに対向する2つの側板10bおよび10cとにより構成されている。屈曲変位部材11は、板状の圧電素子であり、一方の面がレンズホルダ20の側面と対向し、他方の面が側板10bと対向するように配置されている。屈曲変位部材11の上端部は、側板10bに接着固定されており、屈曲変位部材11の下端部は、自由に振動することができるようになっている。屈曲変位部材11のレンズホルダ20と対向する面には、L字状板材12が接着固定されている。そして、L字状板材12のレンズホルダ20と対向する面には、接着剤16(図4参照)によって円柱状の係合部材13が接着固定されており、係合部材13の側面とレンズホルダ20の側面とが互いに接触するようになっている。また、ベース10には、底板10aと直交するように、レンズホルダ20を滑動可能に保持する棒状のガイド軸14が取り付けられている。
レンズホルダ20は、レンズ22を取り囲む鏡筒部20aと、鏡筒部20aと一体化された凸部20bとにより構成されている。鏡筒部20aには、ガイド軸14を挿入させるためのガイド穴20cが形成されている。なお、本実施形態においては、ガイド穴20cは貫通孔であるが、ガイド穴20cは鏡筒部20aに設けられた凹部であってもよい。ベース10の側板10cとレンズホルダ20の凸部20bとの間には、バネ15が配置されており、凸部20bがバネ15と係合部材13とにより挟持される構成となっている。また、凸部20bの側面のうち、係合部材13と対向する側面には、摩擦板21が接着固定されている。
なお、撮像装置の自動焦点機構は、駆動装置1と、レンズホルダ20と、レンズホルダ20の真下に設けられた、CCD等からなる撮像素子17(図1において不図示)とにより構成される(図8参照)。
(駆動装置1の動作)
次に、駆動装置1の動作について、図2および図3を参照して説明する。
図2は、レンズホルダ20を上向きに駆動する際の駆動装置1の動作の概要を示した図である。なお、駆動装置1がレンズホルダ20に駆動力を作用させる方法については、参照する図を替えて後述する。
図2(a)は、駆動開始前の状態である。説明を簡単にするために、ここでは、レンズホルダ20が駆動開始時に水平状態にあるものとしている。続いて、図2(b)に示すように、駆動装置1は、レンズホルダ20の重心以外の点に対して、ガイド軸14の長手軸と平行な方向に第1の駆動力Cを作用させる。これにより、矢印Bに示す方向にレンズホルダ20が回転する。レンズホルダ20の傾斜が、レンズホルダ20がガイド軸14に接触してそれ以上回転できない最大傾斜量に達すると、レンズホルダ20は上向きに移動し始める。そして、レンズホルダ20が所定の位置に達すると、駆動装置1はレンズホルダ20に第1の駆動力Cを作用させることをやめ、レンズホルダ20を停止させる。
このとき、ガイド軸14とガイド穴20cとに隙間があるため、レンズホルダ20は撮像素子17の撮像面の法線に対して傾斜してしまう。この状態を図2(c)に示す。この傾斜を補正するため、図2(d)に示すように、駆動装置1は、レンズホルダ20の重心以外の点に対して、先程とは反対方向に第2の駆動力C´を作用させる。これにより、矢印B´に示す方向にレンズホルダ20が回転する。そして、図2(e)に示すように、レンズホルダ20の傾斜を補正した後に撮像が行われる。これにより、レンズホルダ20に取り付けられたレンズ22の光軸が撮像素子17の撮像面と直交した状態で撮像を行うことができる。
以上説明したように、駆動装置1は、駆動時とは逆の回転運動をレンズホルダ20に加えることによってレンズホルダ20の傾斜を補正する。したがって、ガイド軸14とガイド穴20cとの組立精度に関わらず、レンズ22の撮像素子17の撮像平面に対する傾斜を補正できる。また、組立精度を考慮する必要がないため、製品コストを抑制することができる。
図3は、駆動装置1の動作に伴うレンズ22の重心位置、レンズ22の傾斜量(チルト量)、および、レンズホルダ20に作用する駆動力の時間変化により示したグラフである。
図3に示すように、駆動開始直後、レンズ22の重心は略静止したまま、レンズホルダ20の傾斜量が増加する。レンズ22の傾斜量が最大傾斜量(レンズホルダ20がガイド軸14に接触してそれ以上回転できない状態)に達すると、レンズ22の重心が移動し始める。その後、レンズ22の重心が所定の位置に達した時点で、駆動装置1は、駆動力の方向を逆転させる。駆動力の方向が逆転すると、レンズ22の重心は略静止したまま、レンズホルダ20の傾斜量が減少する。そして、レンズ22の傾斜量が予め定められた許容範囲内に収まった時点で、駆動装置1は停止する。レンズ22の傾斜を補正するために、逆転した後の方向に駆動力を作用させる時間は、レンズ22の重心を移動させるために、逆転する前の方向に駆動力を作用させる時間よりも短時間でよい。このため、レンズホルダ20の傾斜を過補正することなく精度良く補正できる。
(駆動力を作用させる方法)
次に、駆動装置1がレンズホルダ20に駆動力を作用させる方法について、図4および図5を参照して説明する。図4は、図1の矢印A方向から見た、係合部材13周辺における駆動装置1の断面図である。図5は、係合部材(駆動チップ)13の先端の変位の時間変化を示すグラフである。
レンズホルダ20の駆動の概略を説明すると、まず、制御部30を制御することによって、屈曲変位部材11を繰り返し屈曲する。このときに、屈曲変位部材11に接着されているL字状板材12が係合部材13を上下振動させ、係合部材13に接触しているレンズホルダ20の側面に接着された摩擦板21を押圧することにより、レンズホルダ20を移動する。以上の動作を図4を参照して詳説する。なお、制御部30による屈曲変位部材11の屈曲原理については参照する図を替えて後述する。
図4(b)は、屈曲変位部材11が屈曲していない状態を示す。この状態から、図4(a)に示すように、屈曲変位部材11を矢印Dに示す方向に屈曲させると、L字状板材12はL字状板材12´に示すようにたわむ。これにより、係合部材13は、レンズホルダ20の側面上で矢印Eに示す方向へ摺動する。逆に、図4(c)に示すように、屈曲変位部材11を矢印D´に示す方向に屈曲させると、L字状板材12はL字状板材12´´に示すようにたわむ。これにより、係合部材13は、レンズホルダ20の側面上を矢印E´に示す方向へ摺動する。
そして、係合部材13が矢印Eに示す方向へ摺動する際の摺動加速度と、矢印E´に示す方向へ摺動する際の摺動加速度とを異ならせることにより、係合部材13と摩擦板21との間に働く摩擦力から、一方向的な駆動力を取り出すことができる。すなわち、屈曲変位部材11を矢印Dの方向と矢印D´の方向とに交互に屈曲させることを繰り返す際に、例えば、図5(a)に示したように、図4(a)→図4(b)→図4(c)の過程での摺動加速度を小さく(スティック)、図4(c)→図4(b)→図4(a)の過程での摺動加速度を大きく(スリップ)することによって、矢印E´の方向を向いた駆動力を、摩擦板21に作用させることができる。逆に、図4(a)→図4(b)→図4(c)の過程での摺動加速度を大きく(スリップ)、図4(c)→図4(b)→図4(a)の過程での摺動加速度を小さく(スティック)することによって、矢印Eの方向を向いた駆動力を、摩擦板21に作用させることができる。
以上のように、係合部材13の先端の変位について、往路と復路とで加速度に差を生じさせることによって、往路と復路とでスリップとスティックとの時間に差が生じさせることで、一方向的な駆動力を取り出すことができる。なお、ここではL字状板材12のたわみが屈曲変位部材11の屈曲動作に対して位相遅れする場合について説明したが、位相遅れが生じない場合においても同様の原理によっての駆動が可能である。また、このようにレンズホルダ20を駆動するため、ガイド軸14の長手軸線上に屈曲変位部材11を配置する必要が無い。したがって、駆動装置1を小型化することができる。
(係合部材の変位速度に差を生じさせる方法)
次に、係合部材13の変位速度に差を生じさせる方法について、図6を参照して説明する。図6は、屈曲変位部材11の駆動電圧波形を示すグラフである。係合部材13の往路と復路との変位に速度差を生じさせるには、図6(a)および(b)に示すように屈曲変位部材11(バイモフル型の圧電素子)の両電極間にパルス状の電圧を繰り返し印加すればよく、このパルスのデューティおよび繰り返し周波数を適切に選択すれば、振動系の伝達関数の作用によって、係合部材13の変位における往路と復路との速度差が生じる。すなわち、図6(a)がレンズホルダ20を被撮像体に接近させるときの駆動電圧波形であったとするならば、レンズホルダ20を被撮像体から遠ざけるときの駆動電圧波形は図6(b)に示すように、図6(a)を反転させた駆動電圧波形となる。
(制御部30)
次に、制御部30の構成について、図7を参照して説明する。図7(a)は、制御部30の構成を示したブロック図である。制御部30は、コントローラ31、パルス生成器32、排他的論理和ゲート33、インバータゲート34、アンドゲート35、およびスイッチ素子36〜39を備えている。インバータゲート34、アンドゲート35、およびスイッチ素子36〜39はHブリッジ回路を構成しており、信号40がローレベルの場合にはスイッチ素子36および39が閉じ、信号40がハイレベルの場合にはスイッチ素子37および38が閉じる。したがって、信号40がローレベルの場合には電極αと電極βおよびβ´との間に+V(V)の電圧が印加され、信号40がハイレベルの場合には電極αと電極βおよびβ´との間に−V(V)の電圧が印加される。これにより、屈曲変位部材11がバイモフル型の圧電素子であり、その一端が固定部11dにおいて固定されており、かつ電極αと電極βおよびβ´との間に+V(V)の電圧が印加されると、屈曲変位部材11は図6に示すように屈曲変位する。反対に、電極αと電極βおよびβ´との間に−V(V)の電圧が印加されると、屈曲変位部材11は図6に示すのとは反対の方向に屈曲変位する。
コントローラ31は、マイクロコンピュータおよびメモリ等といった周辺機器によって構成されたプログラマブルなコントローラであり、EN信号、DIR信号、およびDFデータを出力する。EN信号はアンドゲート35に接続されている。このため、EN信号をハイレベルにすると駆動を開始し、EN信号をローレベルにするとスイッチ素子36〜39が全てオープンとなり駆動を停止する。DIR信号は排他的論理和ゲート33に接続されている。このため、DIR信号をローレベルにすると信号40はパルス生成器32の出力と同じになり、DIR信号をハイレベルにすると信号40はパルス生成器32の出力を反転したものとなる。つまり、DIR信号は駆動方向を制御する信号である。
EN信号およびDIR信号は、駆動の有無および駆動方向によって、例えば図7(b)に示すように制御される。図7(b)は、EN信号、DIR信号、およびDFデータの経時変化を示している。DFデータは、駆動方向および駆動目的(重心の移動または傾斜の補正)によって変更される。DFデータの変更は、駆動方向によって最適なデューティおよび周波数が異なる場合に対応したり、傾斜補正時に意図的に駆動効率の低いデューティおよび周波数に変更し、傾斜補正時におけるEN信号、およびDIR信号を制御するタイミングを容易にしたりするために行なわれる。
また、パルス生成器32は、コントローラ31からDFデータによって指定されたデューティおよび繰り返しのパルス信号を生成する。
(駆動装置1の構成の変形例)
次に、駆動装置1の構成の変形例について、図8を参照して説明する。図8は、駆動装置2のガイド軸14周辺の構成を示す断面図である。図8に示す駆動装置2は、回転部材41を用いてレンズホルダ20を駆動する点、および駆動力と、レンズホルダ20の重心24との間にガイド軸14を配置する点において、図1に示した駆動装置1と異なる。なお、駆動装置2における駆動装置1と同様の部材の説明は省略する。
駆動装置2が備える回転部材41は、ギア歯42およびステッピングモータ43を備えており、制御部30に電気的に接続されている。回転部材41は、その回転軸がガイド軸14の長手軸に直交する直線と略平行になるように、かつ、ギア歯42がレンズホルダ20の側面に形成されているギア歯25に噛み込むように配置されており、ステッピングモータ43に取り付けられている。
駆動装置2は、ギア歯42がギア歯25に噛み込んだ状態において、制御部30を制御してギア歯42を矢印Fに示す方向に回転させることによって、レンズホルダ20の側面に矢印Gに示す上記第1の駆動力、および矢印Gとは反対方向の第2の駆動力を作用させる。これにより、レンズホルダ20の移動および傾斜補正をする。したがって、レンズホルダ20に取り付けられたレンズが撮像素子の撮像平面に対して傾斜することなく、かつ小型化が可能な駆動装置を提供することができる。なお、上記第1の駆動力および上記第2の駆動力は、ギア歯による噛み込みではなく、摩擦力によって作用させてもよい。
(付記事項)
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、本発明は、以下のように表現することもできる。
1.被駆動体の移動方向を規制するガイド手段と、被駆動体の重心から離れた位置に駆動力を加えて被駆動体を駆動する駆動手段と、被駆動体を駆動した後、逆方向に駆動する駆動力を加えるように駆動手段を制御する制御手段と、を備えた駆動装置。
2.被駆動体の移動方向を規制するガイド手段と、被駆動体の重心から離れた位置に駆動力を加えて被駆動体を駆動する駆動手段と、上記被駆動体を所定の駆動方向に駆動した後、前記駆動方向に加えた時間より短い時間逆方向に駆動する駆動力を加えるように駆動手段を制御する制御手段と、を備えた駆動装置。
3.上記被駆動体を所定の駆動方向に駆動した後、前記駆動方向に加えた時間より短い時間逆方向に駆動する駆動力を加えることで被駆動体の前記ガイド手段に対する傾きを補正するように駆動手段を制御する制御手段と、を備えた1および2に記載の駆動装置。
4.被駆動体の移動方向を規制するガイド手段と、電気的制御により屈曲変位が励起される屈曲変位手段と、上記屈曲変位手段に連結され、屈曲変位手段の屈曲変位方向と異なる方向に変位方向を変換して被駆動体を摩擦駆動する駆動方向変換手段と、上記被駆動体を上記駆動方向変換手段に付勢して接触させる予圧手段と、上記被駆動体を所定の方向に駆動した後、上記所定の駆動方向に駆動した時間より短い時間逆方向に駆動するように駆動手段を制御する制御手段と、を備えた1から3に記載の駆動装置。
5.レンズを光軸方向に移動させて焦点調節を行う撮像装置であって、前記レンズにより結像した像を撮像する撮像手段と、前記レンズを含む被駆動体の移動方向を規制するガイド手段と、前記被駆動体の重心から離れた位置に駆動力を加えて前記被駆動体を駆動する駆動手段と、前記被駆動体を目的の方向に駆動後、撮像するために停止する際には、前記撮像手段の撮像面の法線に対する前記レンズの傾きを補正する量だけ目的の方向と逆方向に駆動するよう駆動手段を制御する制御手段を備えた撮像装置。(1乃至4に記載の駆動装置を搭載した撮像装置)
6.1乃至4に記載の駆動装置、或いは5に記載の撮像装置を搭載した電子機器(例えば、光ディスクのピックアップに代表されるような、光学系を有する電子の一部の光学部品を駆動したり、カメラモジュールを搭載した携帯電話などの電子機器)
本発明の駆動装置は、小型光学レンズの自動焦点機構等として好適に利用することができ、とりわけ撮像装置および電子機器に好適に利用することができる。
本発明の実施形態を示すものであり、駆動装置の構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態を示すものであり、レンズホルダの駆動態様について説明する図である。 本発明の実施形態を示すものであり、レンズホルダ駆動時における諸条件の経時変化を示すグラフである。 本発明の実施形態を示すものであり、レンズホルダの駆動原理について説明する図である。 本発明の実施形態を示すものであり、レンズホルダ駆動時における時間と係合部材先端の変位との関係を示すグラフである。 本発明の実施形態を示すものであり、係合部材の変位速度に差を生じさせる原理について説明するグラフである。 本発明の実施形態を示すものであり、(a)は制御手段の構成を示すブロック図であり、(b)はレンズホルダ駆動時におけるEN信号、DIR信号、およびDFデータの経時変化を示すグラフである。 本発明の実施形態を示すものであり、駆動装置の他の構成を示す断面図である。 従来技術を示すものであり、レンズホルダ周辺を示す断面図である。
符号の説明
1、2 駆動装置
10 ベース
11 屈曲変位部材(板状屈曲変位部材)(駆動手段)
12 L字状板材(駆動手段)
13 係合部材(駆動手段)
14 ガイド軸(棒状部材)
15 バネ
20 レンズホルダ(被駆動体)
20c ガイド穴(孔)
21 摩擦板
22 レンズ
24 重心
25 ギア歯
30 制御部
41 回転部材(円柱状部材)
42 ギア歯
43 ステッピングモータ

Claims (6)

  1. 被駆動体に設けられた孔に挿入され、該被駆動体を滑動可能に保持する棒状部材と、
    上記被駆動体の重心以外の点に上記棒状部材の長手軸と平行な方向に第1の駆動力を作用させることによって、上記被駆動体を当該方向に駆動した後、同点に上記第1の駆動力と反対方向に第2の駆動力を作用させることによって、上記被駆動体の傾斜を補正する駆動手段と、を備えている、
    ことを特徴とする駆動装置。
  2. 上記駆動手段が上記被駆動体に上記第2の駆動力を作用させる時間は、上記駆動手段が上記被駆動体に上記第1の駆動力を作用させる時間よりも短い、
    ことを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  3. 上記駆動手段は、板面が上記棒状部材の長手軸と略平行になるように、かつ、該板面上に固定された係合部材が上記被駆動体の側面に接触するように配置された板状屈曲変位部材を含み、
    上記係合部材が上記被駆動体の側面上を上記第1の駆動力の方向と上記第2の駆動力の方向とに交互に摺動するよう、該板状屈曲変位部材を屈曲変位させることによって、上記被駆動体の側面に第1摩擦力および第2摩擦力を作用させる、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の駆動装置。
  4. 上記駆動手段は、回転軸が上記棒状部材の長手軸に直交する直線と略平行になるように、かつ、側面が上記被駆動体の側面に接触するように配置された円柱状部材を含み、該円柱状部材を回転させることによって、上記被駆動体の側面に上記第1の駆動力および上記第2の駆動力を作用させる、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の駆動装置。
  5. レンズと、該レンズを保持する被駆動体と、請求項1から4までの何れか1項に記載の駆動装置とを備えた撮像装置であって、
    上記駆動装置により上記被駆動体を駆動することを特徴とする撮像装置。
  6. 請求項1から4までの何れか1項に記載の駆動装置、または、請求項5に記載の撮像装置を備えた電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013068828A (ja) * 2011-09-22 2013-04-18 Tdk Corp レンズ駆動装置
WO2014188866A1 (ja) * 2013-05-20 2014-11-27 コニカミノルタ株式会社 アクチュエータユニットの製造方法およびアクチュエータユニットの移動体ならびにそれを有するアクチュエータユニット

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