JP2009142142A - 振動アクチュエータ、レンズユニットおよび撮像装置 - Google Patents

振動アクチュエータ、レンズユニットおよび撮像装置 Download PDF

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Abstract

【課題】振動アクチュエータの動作を長期間にわたって安定させる。
【解決手段】ステータと、ステータを傾けつつ、傾けた方向を回転させる電気機械変換部と、ステータの変位を受けて回転するロータと、ステータとロータとの接触領域から発生する粉塵を、接触領域の外に案内する粉塵案内部とを備える。上記振動アクチュエータにおいて、粉塵案内部は、ステータとロータとの接触領域より外周側に設けられてもよい。また、上記振動アクチュエータにおいて、ステータとロータとは、互いに対向する面である対向面の外径が異なり、粉塵案内部は、ステータとロータとのうちで対向面が小さい一方の外周側に設けられ、ステータとロータとのうちで対向面が大きい他方の対向面に存在する粉塵をさらに外周側に案内してもよい。
【選択図】図2

Description

本発明は、振動アクチュエータに関する。より詳細には、電気機械変換素子等を用いて形成された電気機械変換部を有する振動アクチュエータと、それを備えるレンズユニットおよび撮像装置に関する。
超音波帯域の振動を回転運動または直線運動に変換して出力する振動アクチュエータがある。振動アクチュエータは、圧電材料等を用いて形成された電気機械変換部を備え、周期的に変化する駆動電圧を電気機械変換部に印加することより生じた振動を、回転運動または直線運動に変換して外部の被駆動部材に伝達する。
下記の特許文献1には、送りネジ型超音波モータの構造が記載されている。この超音波モータは、両端付近の内面にネジ溝を切られた貫通穴を有する角柱状弾性体と、角柱状弾性体の側方4面に個々に装着された電気機械変換素子と、貫通穴に螺入挿通されたネジ棒とを備える。4枚の電気機械変換素子に位相が順次遅れた周期的な駆動電圧を印加することにより弾性体に振動が生じ、振動がネジ棒を軸方向に進退させる。
下記の特許文献2にも、貫通穴を有すると共に側面に電気機械変換素子を装着された角柱状の弾性体と、貫通穴に挿通された回転子とを備えたチューブ型超音波モータが記載されている。弾性体はセラミックスにより形成され、高い耐磨耗性を有する。
米国特許第6940209号明細書 特開2007−049897号公報
上記のような振動アクチュエータは、高い応答速度、高い駆動トルクを有する他、動作音が小さい等の産業上有利な特徴を有する。また、エネルギー効率が高く、部品点数が少ないので小型化に適していることも知られている。しかしながら、投入された電力に対する出力の効率が稼働時間の増加と共に不安定になるので、長時間の連続運転には適していない。
上記の課題を解決すべく、本発明の第1の態様としてステータと、ステータを傾けつつ、傾けた方向を回転させる電気機械変換部と、ステータの変位を受けて回転するロータと、ステータとロータとの接触領域から発生する粉塵を、接触領域の外に案内する粉塵案内部とを備える振動アクチュエータが提供される。
また、第2の態様として、光学部材、光学部材を収容するレンズ鏡筒、およびレンズ鏡筒の内部に設けられて、光学部材を駆動する振動アクチュエータを備えるレンズユニットであって、振動アクチュエータは、ステータと、ステータを傾けつつ、傾けた方向を回転させる電気機械変換部と、ステータの変位を受けて回転するロータと、ステータとロータとの接触領域から発生する粉塵を接触領域の外に案内する粉塵案内部とを有するレンズユニットが提供される。
更に、第3の態様として、光学部材、光学部材を収容するレンズ鏡筒、およびレンズ鏡筒の内部に設けられて、光学部材を駆動する振動アクチュエータを備える撮像装置であって、振動アクチュエータは、ステータと、ステータを傾けつつ、傾けた方向を回転させる電気機械変換部と、ステータの変位を受けて回転するロータと、ステータとロータとの接触領域から発生する粉塵を接触領域の外に案内する粉塵案内部とを有する撮像装置が提供される。
上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションも発明となり得る。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明する。しかしながら、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、一実施形態に係る振動アクチュエータ100の斜視図である。なお、以下の記載においては、説明の便宜の為に、図面に表示されている上側の一端を上端、下側の他端を下端と記載する。しかしながら、これらの記載は、振動アクチュエータ100が図示された上下方向に限って使用されることを意味するものではない。
振動アクチュエータ100は、ステータ120と、ステータ120を傾けつつ傾けた方向を回転させる電気機械変換部130と、ステータ120の変位を受けて回転するロータ160と、ステータ120およびロータ160の接触領域から発生する粉塵を接触領域の外周側に案内する粉塵案内部306とを備える。また、振動アクチュエータ100は、基盤150、配線基板140、歯車180およびトッププレート190を備える。
更に、振動アクチュエータ100は、基盤150、配線基板140、電気機械変換部130、ステータ120、ロータ160、歯車180およびトッププレート190の中心を高さ方向に貫通する屈曲軸110を備える。屈曲軸110の上端には、ナット118が螺着され、屈曲軸110に貫通された一連の部材を締結する。
電気機械変換部130は、配線基板140を介して基盤150の上に載せられる。ステータ120は、電気機械変換部130により下方から支持される。ステータ120の外径は、電気機械変換部130の外径よりも大きい。
ロータ160は、下部の当接部162の下端を、ステータ120の上面に当接させる。当接部162は、上部の被駆動部164と一体的に回転する。更に、歯車180は、ロータ160と一体的に回転する。歯車180は、被駆動部164の回転を外部に伝達する。
粉塵案内部306は、当接部162の外周面において、高さ方向の中程に一端を固定され、他端を下方に向かって放射状に配置された多数の線材により形成されてほうき状の形態をなす。当接部162の外径は、ステータ120の外径よりも小さい。
従って、粉塵案内部306の下端は、ステータ120の上面に接触する。ロータ160が回転した場合に、粉塵案内部306は、ロータ160と共に回転してロータ160の外側に露出したステータ120の上面を払拭する。これにより、互いに接触するステータ120および当接部162の間で発生した粉塵を、粉塵案内部306により除去できる。なお、図中では単一の粉塵案内部306が配されているが、ロータ160の周囲に複数の粉塵案内部306を配してもよい。
また、上記の実施形態では、ロータ160に対してステータ120の方が大径であり、ロータ160に装着された粉塵案内部306がステータ120の上面を払拭する。しかしながら、ロータ160をステータよりも大径にして、ステータ120に装着した粉塵案内部306により、ロータ160のステータ120に対する対向面、即ち、ロータの下面に付着した粉塵を外周側に掃き出す構造にすることもできる。
このように、ステータ120およびロータ160は、互いに対向する面の外径が異なり、径の小さな部材に装着した粉塵案内部306が、径の大きな部材を払拭する構造とする。これにより、粉塵案内部306は、ステータ120とロータ160とのうちで対向面が大きい方の対向面を払拭して、粉塵を外周側に案内する。従って、当該接触部において発生した粉塵は、粉塵案内部306により外周側に掃き出される。
なお、上記の実施形態では、粉塵案内部306としてほうき状の部材を用いた。しかしながら、粉塵案内部306の構造はこれに限られるものではなく、弾性変形する板状の部材等を用いて形成することもできる。更に、粉塵案内部306は、払拭対象に対する粉塵案内部306の相対的な回転方向に対して、外周側がより遅れて払拭対象に接するように配置することも好ましい。これにより、粉塵案内部306は、粉塵を外周側に押し出すように案内して、効率よく除去する。
図2は、図1に示した振動アクチュエータ100の縦断面図である。ただし、図1には示されていないカバー部材302を更に備える。
図示のように、基盤150、配線基板140、電気機械変換部130、ステータ120、ロータ160および歯車180のそれぞれは、中央に挿通された屈曲軸110を中心にして同軸に配置されている。歯車180は、被軸支部186において、トッププレート190の軸受け部192により軸支される。これにより、歯車180は、屈曲軸110の回りを円滑に回転して、外周面に形成された歯部182により回転を外部に伝達する。
屈曲軸110の下端は、ネジ山部116により基盤150に螺着される。屈曲軸110の上端には、ネジ山部112に対してナット118が螺着される。従って、配線基板140、電気機械変換部130、ステータ120、ロータ160および歯車180は、基盤150およびナット118の間に挟まれる。
また、屈曲軸110の中程に、環状の押さえ部材124と付勢部材170とが配される。押さえ部材124は、屈曲軸110を挿通されると共に、被駆動部164に内接する。
また、被駆動部164の内側に形成された段差166に当接する。付勢部材170は、屈曲軸110を挿通されると共に、歯車180および押さえ部材124の間で伸長する。歯車180は、ナット118により上方への変位を規制されているので、付勢部材170は、ロータ160を下方に向かって付勢する。これにより、当接部162の下端は、ステータ120に対して押し付けられる。
下方に向かって付勢されたロータ160はステータ120を押し下げて、電気機械変換部130に押し付ける。これにより、電気機械変換部130に生じた振動が、ステータ120に効率よく伝達される。なお、本実施形態において、付勢部材170は、コイルばねにより形成されているが、他の種類のばねにより形成されてもよい。
この振動アクチュエータ100は、基盤150の外周面からロータ160の当接部162の上部に至る高さまでの間で、基盤150、電気機械変換部130、ステータ120およびロータ160を包囲するカバー部材302を備える。これにより、粉塵案内部306により掃き出された粉塵が、振動アクチュエータ100の周囲に飛散することか防止される。
更に、振動アクチュエータ100は、カバー部材302の内面に、全周にわたって形成された粘着部材304の層を有する。粘着部材304は、カバー部材302に向かって掃き出された粉塵を付着させて捕獲する。これにより、振動アクチュエータ100の向きあるいは姿勢が変わった場合においても、カバー部材302内部の粉塵が外部に漏出することが防止される。
なお、粘着部材304は、アクリル系ポリマ、オレフィン系ポリマ、ウレタン系ポリマ等、種々の感圧型接着機構を有する材料のシートを用いて形成できる。また、カバー部材302から外部に流れ出ない粘度を有する不揮発性の液体を用いることもできる。
図3は、電気機械変換部130の分解斜視図である。電気機械変換部130は、ステータ120の軸方向に積層された複数の電気機械変換素子層138を有する。複数の電気機械変換素子層138のそれぞれは、圧電材料板136と、圧電材料板136の表面に形成された複数の電極131、132、133、134とを含む。
電極131、132、133、134は、ステータ120の軸を中心とする円周方向に並んで配置される。また、電極131、132、133、134は、互いに同じセクタ状の形状を有して、圧電材料板136に対して円周方向に等間隔に配置される。
電極131、132、133、134に駆動電圧が印加された場合、その電極131、132、133、134が形成された領域において、圧電材料板136の厚さが増す。電気機械変換素子層138は積層されているので、電気機械変換素子層138の個々の増厚が加算されて、電気機械変換部130全体では軸方向の寸法が大きく変化する。なお、本実施形態では、電気機械変換素子層138は、4つの電極131、132、133、134を有するが、数および形状がこれらに限定されるわけではない。
圧電材料板136は、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛、水晶、ニオブ酸リチウム、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、メタニオブ酸鉛、ポリフッ化ビニリデン、亜鉛ニオブ酸鉛、スカンジウムニオブ酸鉛等の圧電材料を含む。なお、多くの圧電材料は脆いので、圧電材料板136をりん青銅等の高弾性金属材料により形成して補強することが好ましい。また、圧電材料に駆動電圧を印加する場合に用いる電極131、132、133、134は、ニッケル、金等の電極材料を、鍍金、スパッタ、蒸着、厚膜印刷等の方法で、圧電材料の表面に直接に形成できる。
図4は、電気機械変換部130を含む振動体200の動作を示す斜視図である。振動体200は、屈曲軸110と、屈曲軸110により連結されたステータ120および基盤150と、ステータ120および基盤150に挟まれた電気機械変換部130とを有する。図4(a)、図4(b)、図4(c)および図4(d)の相互の間に記入された矢印は、振動体200の状態が遷移することを示すと共に、状態の遷移が循環して振動体200が周期的に動作することを示す。
電極131、132、133、134のいずれかに対して駆動電圧が印加された場合、電気機械変換部130の軸方向の長さは、駆動電圧が印加された電極131、132、133、134に対応する部位で増加する。一方、駆動電圧が印加されていない電極131、132、133、134に対応する部位では、電気機械変換部130の軸方向の長さは変化しない。ステータ120は、電気機械変換部130の軸方向の長さが増加した部位において持ち上げられる。これにより、ステータ120は傾斜する。
電極131、132、133、134に対して順次駆動電圧が印加されると、電極131、132、133、134の対応する部位で、電気機械変換部130の軸方向の長さが順次増加する。例えば、電極131、132、133、134に対して、1/4πずつ位相が異なる交流電圧が印加される。これにより、電気機械変換部130は、図4(a)、図4(b)、図4(c)、図4(d)に示すように、ステータ120を傾けつつ、傾けた方向を回転させる。
ロータ160は、付勢部材170に付勢されて、ステータ120に対して定常的に当接している。このため、ロータ160は、傾斜方向を周回させつつ揺動するステータ120から摩擦駆動力を得て回転する。ロータ160は、傾斜方向の回転と逆に回転する。これにより、ステータ120と、ステータ120を傾けつつ、傾けた方向を回転させる電気機械変換部130と、ステータ120の変位を受けて回転するロータ160と、ステータ120とロータ160との接触領域から発生する粉塵を接触領域の外周側に案内する粉塵案内部306とを備えた振動アクチュエータ100が形成される。
なお、電気機械変換部130は、ステータ120の回転の固有振動数と略同一の駆動振動数で駆動されることが好ましい。これにより、駆動電圧に対して、ロータ160を効率よく回転させることができる。換言すれば、目的とする電気機械変換部130の駆動振動数に対して、ステータ120の回転の固有振動数を略同一にすることが好ましい。
図5は、他の実施形態に係る振動アクチュエータ100の構造を示す縦断面図である。なお、以下に説明する点を除くと、振動アクチュエータ100は、図1から図5までに示した振動アクチュエータ100と共通の構造を有する。そこで、共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
この振動アクチュエータ100は、ナット118の上方まで延在して、トッププレート190の上面を覆うカバー部材302を備える。これにより、振動アクチュエータ100は、カバー部材302および基盤150により封止される。従って、振動アクチュエータ100において発生した粉塵が外部に飛散することが確実に防止される。
更に、カバー部材302の内面には、粘着部材304の層が広く設けられる。これにより、カバー部材302の内部において、粉塵案内部306により掃き出された粉塵は粘着部材304に捕獲される。従って、粉塵が振動アクチュエータ100の動作部分に再付着することが防止される。
図6は、振動アクチュエータ100のまた他の構造を示す立て断面図である。なお、図6は、図1に対照して描かれており、以下に説明する部分以外を除くと、図1に示した振動アクチュエータ100と同じ構造を有する。そこで、共通の構成要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
この振動アクチュエータ100は、粉塵案内部306に換えて、ロータ160の外周面に配された気流案内部308を含む。即ち、気流案内部308は、ロータ160の外周面から、ロータ160の径方向に沿って外側に向かって突出する。気流案内部308の側方端部は、カバー部材302の内面直近まで延在する。これにより、気流案内部308は、カバー部材302により周囲を包囲される。
図7は、図6に示した振動アクチュエータ100のロータ160を単独で取り出して、気流案内部308の先端側から見た様子を示す図である。また、図8は、同じロータ160を下方から見上げた様子を示す図である。図示のように、気流案内部308は、振動アクチュエータ100の高さ方向に対して傾斜して装着される。
これにより、気流案内部308の上端が先行する方向にロータ160が回転した場合に、ロータ160の外周面に沿って下方に流れる気流を生じる。生じた気流は、ステータ120の上面に当接して、ステータ120の上面近傍に付着した粉塵を吹き飛ばす作用を生じるので、ステータ120の表面から粉塵が除去される。
なお、このような構造を有する振動アクチュエータ100の場合も、カバー部材302の内側に粘着部材304を設けて吹き飛ばした粉塵をトラップしてもよい。また、ロータ160に装着する粉塵案内部306の数に制限はなく、複数の気流案内部308を設けることにより軸流ファンを形成して、粉塵を効率よく除去することもできる。更に、気流案内部308は、ロータ160およびステータ120に沿って流れる気流を生じるので、ロータ160およびステータ120の摩擦により生じる熱を冷却する効果もある。
図9から図13までは、振動アクチュエータ100の他の構造を、ロータ160の下端面の形状により示す図である。それぞれの図面を参照して以下に説明する点と、粉塵案内部306または気流案内部308を有していない点とを除くと、図1から図6までに示した振動アクチュエータ100と共通の構造を有する。
図9に示すロータ160は、ロータ160の下端面に複数の溝部165を有する。溝部165の各々は、ロータ160の径方向に対して傾斜して形成され、ロータ160の内部と外部とを連通させる。これにより、ロータ160を備えた振動アクチュエータ100においては、ロータ160が回転した場合に、溝部165に沿って雰囲気が案内され、ロータ160およびステータ120の間に生じた粉塵を吹き飛ばす。
即ち、図中に矢印Xで示す方向にロータ160が回転した場合、溝部165の内部をロータ160の内側から外側に向かって流れる気流が発生する。これにより、ロータ160およびステータ120の間に生じた粉塵が、ロータ160の外側に向かって除去される。
また、図中に矢印Yにより示す方向にロータ160が回転した場合、ロータ160の回転速度が低い場合は、溝部165の内部を、ロータ160の外側から内側に向かって流れる気流が発生する。また、ロータ160の回転速度が高い場合は、遠心力により溝部165の内部の空気がロータ160の外側に向かって流れる。これにより、いずれの場合も、ロータ160およびステータ120の間に生じた粉塵が、ロータ160およびステータ120の間から排除される。
図10に示すロータ160は、ロータ160の下端面に、ロータ160の径方向に対して異なる傾斜角度で形成された2種類の溝部165、167を有する。溝部165、167の各々は、ロータ160の内部と外部とを連通させる。
ロータ160を備えた振動アクチュエータ100において、図中に矢印Xで示す方向にロータ160が回転した場合、溝部165の内部には、ロータ160の内側から外側に向かって流れる気流が発生する。また、溝部167の内部には、ロータ160の外側から内側に向かって流れる気流が発生する。これにより、ロータ160およびステータ120の間に生じた粉塵は、ロータ160およびステータ120の接触部から除去される。
また、図中に矢印Yにより示す方向にロータ160が回転した場合は、溝部165、167における気流が流れる方向が反転する。これにより、ロータ160およびステータ120の間に生じた粉塵が、ロータ160およびステータ120の間から排除される。
図11に示すロータ160は、ロータ160の下端面に、ロータ160の内側から外側に向かって幅が広くなるテーパ状の溝部169を有する。これにより、図12に示したロータ160を備えた振動アクチュエータ100と同様の作用を生じることが期待される。
図12に示すロータ160は、図10に示したロータ160と同様に、ロータ160の径方向に対して異なる傾斜角度で形成された2種類の溝部165、167を有する。溝部165、167の各々は、ロータ160の内部と外部とを連通させる。従って、ロータ160を備えた振動アクチュエータ100が動作した場合の溝部165、167の作用は、図10に示したロータ160の場合と変わらない。
ただし、このロータ160においては、複数の溝部165、167が、一点鎖線P、Q、R、Sで示す共通の直線上に配置されている。これにより、ロータ160を製造する場合に、直線状の工具を用いた1回の加工で複数の溝を一括して形成できる。従って、溝部165、167を形成する工程に要する時間を半減させることができる。
図13は、図12に示したロータ160の変形例を示す。図示のように、溝部165、167の数は減っているが、やはり、複数の溝部165、167が一点鎖線P、Q、Rで示す共通の直線上に配置されている。これにより、ロータ160に溝部165、167を形成する工程を更に短縮して、振動アクチュエータ100の生産性を一層向上させることができる。
なお、溝部165、167、169の数および配置に制限はなく、例えば、溝部165、167、169の配置および長さを変化させることにより、ロータ160の共振周波数を調整することもできる。また、配置および長さがランダムに異なる溝部165、167、169を形成することにより、振動アクチュエータ100が特定周波数の大きな雑音を発生することを防止できる。
図14は、振動アクチュエータ100を備えた撮像装置400の構造を模式的に示す縦断面図である。撮像装置400は、レンズユニット410およびボディ460を含む。レンズユニット410は、マウント450を介して、ボディ460に対して着脱自在に装着される。レンズユニット410は、光学部材420、光学部材420を収容する鏡筒430、および、鏡筒430の内部に設けられて光学部材420を駆動する振動アクチュエータ100を備える。
光学部材420は、図中で左側にあたる入射端から順次配列された、フロントレンズ422、コンペンセータレンズ424、フォーカシングレンズ426およびメインレンズ428を含む。フォーカシングレンズ426およびメインレンズ428の間には、アイリスユニット440が配置される。
振動アクチュエータ100は、光軸方向について鏡筒430の中程にあって相対的に小径なフォーカシングレンズ426の下方に配置される。これにより、鏡筒430の径を拡大することなく、振動アクチュエータ100は鏡筒430内に収容される。振動アクチュエータ100は、例えば輪列を介してフォーカシングレンズ426を光軸方向に前進または後退させる。
ボディ460は、メインミラー540、ペンタプリズム470、接眼系490を含む光学系を収容する。メインミラー540は、レンズユニット410を介して入射した入射光の光路上に傾斜して配置される待機位置と、入射光を避けて上昇する撮影位置(図中に点線で示す)との間を移動する。
待機位置にあるメインミラー540は、入射光の大半を、上方に配置されたペンタプリズム470に導く。ペンタプリズム470は、入射光の鏡映を接眼系490に向かって出射するので、フォーカシングスクリーンの映像を接眼系490から正像として見ることができる。入射光の残りは、ペンタプリズム470により測光ユニット480に導かれる。測光ユニット480は、入射光の強度およびその分布等を測定する。なお、ペンタプリズム470および接眼系490の間には、ファインダ液晶494に形成された表示画像を、フォーカシングスクリーンからの映像に重ねるハーフミラー492が配置される。
また、メインミラー540は、入射光の入射面に対する裏面にサブミラー542を有する。サブミラー542は、メインミラー540を透過した入射光の一部を、下方に配置された測距ユニット530に導く。これにより、メインミラー540が待機位置にある場合は、測距ユニット530が被写体までの距離を測定する。なお、メインミラー540が撮影位置に移動した場合は、サブミラー542も入射光の光路から退避する。
更に、入射光に対してメインミラー540の後方には、シャッタ520、光学フィルタ510および撮像素子500が順次配置される。シャッタ520が開放される場合、その直前にメインミラー540が撮影位置に移動するので、入射光は直進して撮像素子500に入射される。これにより、入射光の形成する画像が電気信号に変換される。
上記のような撮像装置400において、レンズユニット410とボディ460とは電気的にも結合されている。従って、例えば、ボディ460側の測距ユニット530が検出した被写体までの距離の情報に基づいて振動アクチュエータ100の回転を制御することにより、オートフォーカス機構を形成できる。また、測距ユニット530が振動アクチュエータ100の動作量を参照することにより、フォーカスエイド機構を形成することもできる。
なお、振動アクチュエータ100によりフォーカシングレンズ426を移動させる場合について例示したが、アイリスユニット440の開閉、ズームレンズのバリエータレンズ等を振動アクチュエータ100で駆動できることはいうまでもない。この場合も、電気信号を介して測光ユニット480、ファインダ液晶494等と情報を参照し合うことにより、振動アクチュエータ100は、露出の自動化、シーンモードの実行、ブラケット撮影の実行等に寄与する。
また、振動アクチュエータ100は、レンズユニット410の光軸に長手方向が平行になるように実装される。換言すれば、振動アクチュエータ100は、屈曲軸110が水平になるように実装される。これにより、スペースの限られた鏡筒430の内部に振動アクチュエータ100を納めることができる。
振動アクチュエータ100は、ステータ120およびロータ160の接触部で発生した粉塵を、ステータ120およびロータ160の外周側に掃き出しつつ動作する。これにより、当該接触部から粉塵が排除され、粉塵に起因する振動アクチュエータ100の特性劣化が防止される。また、カバー部材302および粘着部材304により粉塵の飛散を防止される。これにより、周囲を粉塵で汚染することがないので、粉塵により影響を受ける光学機器等において有利に使用できる。
従って、振動アクチュエータ100は、例えば、撮影機、双眼鏡等の光学系において、合焦機構、ズーム機構、手振れ補正機構等の駆動に好適に使用できる。また、粉塵の発生を嫌う精密ステージ、より具体的には電子ビーム描画装置、検査装置用各種ステージ、バイオテクノロジ用セルインジェクタの移動機構、核磁気共鳴装置の移動ベッド等の動力源に使用されうるが、用途がこれらに限られないことはいうまでもない。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加え得ることが当業者に明らかである。また、そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いない限り、任意の順序で実現し得ることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
振動アクチュエータ100の斜視図である。 振動アクチュエータ100の縦断面図である。 電気機械変換部130の分解斜視図である。 振動体200の動作を示す斜視図である。 振動アクチュエータ100の縦断面図である。 振動アクチュエータ100の縦断面図である。 ロータ160の側面図である。 ロータ160の底面図である。 ロータ160の底面形状を示す図である。 ロータ160の底面形状を示す図である。 ロータ160の底面形状を示す図である。 ロータ160の底面形状を示す図である。 ロータ160の底面形状を示す図である。 撮像装置400の模式的な縦断面図である。
符号の説明
100 振動アクチュエータ、110 屈曲軸、112、116 ネジ山部、118 ナット、120 ステータ、124 押さえ部材、130 電気機械変換部、131、132、133、134 電極、136 圧電材料板、138 電気機械変換素子層、140 配線基板、150 基盤、160 ロータ、162 当接部、164 被駆動部、165、167、169 溝部、166 段差、170 付勢部材、180 歯車、182 歯部、186 被軸支部、190 トッププレート、192 軸受け部、200 振動体、302 カバー部材、304 粘着部材、306 粉塵案内部、308 気流案内部、400 撮像装置、410 レンズユニット、420 光学部材、422 フロントレンズ、424 コンペンセータレンズ、426 フォーカシングレンズ、428 メインレンズ、430 鏡筒、440 アイリスユニット、450 マウント、460 ボディ、470 ペンタプリズム、480 測光ユニット、490 接眼系、492 ハーフミラー、494 ファインダ液晶、500 撮像素子、510 光学フィルタ、520 シャッタ、530 測距ユニット、540 メインミラー、542 サブミラー

Claims (13)

  1. ステータと、
    前記ステータを傾けつつ、傾けた方向を回転させる電気機械変換部と、
    前記ステータの変位を受けて回転するロータと、
    前記ステータと前記ロータとの接触領域から発生する粉塵を、前記接触領域の外に案内する粉塵案内部と
    を備える振動アクチュエータ。
  2. 前記粉塵案内部は、前記ステータと前記ロータとの前記接触領域より外周側に設けられる請求項1に記載の振動アクチュエータ。
  3. 前記ステータと前記ロータとは、互いに対向する面である対向面の外径が異なり、
    前記粉塵案内部は、前記ステータと前記ロータとのうちで対向面が小さい一方の外周側に設けられ、前記ステータと前記ロータとのうちで対向面が大きい他方の対向面に存在する粉塵をさらに外周側に案内する請求項2に記載の振動アクチュエータ。
  4. 前記粉塵案内部は、前記ステータおよび前記ロータのうち対向面が小さい一方の外周面に取り付けられる請求項3に記載の振動アクチュエータ。
  5. 前記粉塵案内部は、前記ロータの外周面に取り付けられたほうき状部材であり、前記ロータとともに回転して、前記ステータの対向面に存在する粉塵を外周側に掃き出す請求項4に記載の振動アクチュエータ。
  6. 前記粉塵案内部によって粉塵が案内される方向に設けられ、粉塵を付着させる粘着部材
    をさらに備える請求項5に記載の振動アクチュエータ。
  7. 当該振動アクチュエータを封止するカバー部材
    をさらに備え、
    前記粘着部材は、前記カバー部材の内面に設けられる請求項6に記載の振動アクチュエータ。
  8. 前記粉塵案内部は、前記ロータが回転している期間に、前記ロータの内周側から外周側に向かう方向に流れる気流を生じる気流発生部を含む請求項1に記載の振動アクチュエータ。
  9. 前記気流発生部は、前記ロータの外周面に配された軸流ファンを含む請求項8に記載の振動アクチュエータ。
  10. 前記軸流ファンは、前記軸流ファンを包囲して、前記軸流ファンにより生じた気流を案内する気流案内部を有する請求項9に記載の振動アクチュエータ。
  11. 前記気流発生部は、前記ロータの内面および外面を連通して前記ロータの底面に配された遠心ファンを含む請求項8に記載の振動アクチュエータ。
  12. 光学部材、前記光学部材を収容するレンズ鏡筒、および前記レンズ鏡筒の内部に設けられて、前記光学部材を駆動する振動アクチュエータを備えるレンズユニットであって、
    前記振動アクチュエータは、
    ステータと、
    前記ステータを傾けつつ、傾けた方向を回転させる電気機械変換部と、
    前記ステータの変位を受けて回転するロータと、
    前記ステータと前記ロータとの接触領域から発生する粉塵を接触領域の外に案内する粉塵案内部と
    を有するレンズユニット。
  13. 光学部材、前記光学部材を収容するレンズ鏡筒、および前記レンズ鏡筒の内部に設けられて、前記光学部材を駆動する振動アクチュエータを備える撮像装置であって、
    前記振動アクチュエータは、
    ステータと、
    前記ステータを傾けつつ、傾けた方向を回転させる電気機械変換部と、
    前記ステータの変位を受けて回転するロータと、
    前記ステータと前記ロータとの接触領域から発生する粉塵を接触領域の外に案内する粉塵案内部と
    を有する撮像装置。
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