JP2010135107A - 荷電粒子線装置、及び荷電粒子線評価装置 - Google Patents

荷電粒子線装置、及び荷電粒子線評価装置 Download PDF

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Abstract

【課題】荷電粒子線装置において、荷電粒子線の照射位置安定性を精度よく評価する。
【解決手段】2次電子検出信号を入力フィルタで整形した後、パターンエッジの電圧の立ち上がりをシュミット・トリガ回路で捉えることにより、走査開始からエッジ検出までの時間変動を高感度に検出し、アンチ・エイリアシング・フィルタを通過させることによって、電子線の照射位置を計測し、安定性評価のための信号を取得する。
【選択図】図2

Description

本発明は荷電粒子線装置、及び荷電粒子線評価装置に関し、例えば、電子線を試料に照射した後の2次電子検出信号から電子線の照射位置の変動及び電子線の照射位置の安定性を評価するための構成に関する。
半導体検査装置等では、試料を載せたステージを移動し、電子線で試料を走査し、試料から放出された2次電子をとらえ、SEM(scanning electron microscope)画像を生成することによってパターン線幅や欠陥を評価をしている。なお、近年の半導体デバイスの微細化に伴って、半導体検査装置の分解能は2nm以下である。
欠陥等を評価する際、振動、磁場、騒音等の環境外乱が大きいと、パターンが不鮮明になったり、画像にノイズが入る場合もある。試料または電子線光学鏡筒の機械振動、電気的ノイズの影響を抑え、電子線の偏向信号に同期した試料への電子線照射位置の安定性が要求されている。
電子線照射位置の安定性を確保するために、例えば、特許文献1に開示されているように、床振動などの外部環境から電子線描画装置に伝達される振動を検出し、電子線の照射位置を偏向補正する技術が提案されている。
特開平11−016815号公報
図1は、電子線で試料を走査したときの2次電子検出信号の状態を表す説明図である。
電子線で試料を走査しているときの2次電子検出信号は試料からの2次電子の発生頻度に基づいているため、発生頻度が少ないと暗い画像となり、発生頻度が多いと明るい画像になる。パターンエッジを観察している状態では、走査開始からパターンエッジまでは2次電子の発生頻度が少なく(図1のta間では暗く)、パターンエッジでは逆に多くなる(図1のtb間では明るい)。この信号をローパスフィルタに通過させると、ta間やtb間の電圧変動は電子線照射位置変化量の出力変化に比べて無視できない大きさであり、電子線の照射位置検出精度のS/Nを低下させている一因となっている。
一方、半導体検査装置等では、SEM画像を取得する時のみ電子線で試料を走査し、それ以外は試料保護のためブランキング電極で電子線を曲げて試料に照射させないことが多い。この場合のSEM画像の一本を走査する時間配分は、(a)照射開始から最初のパターンエッジまでの時間、(b)それ以降のパターン検出時間、(c)非照射時間の3つとなる。(a)〜(c)はSEM画像の走査本数分だけ繰り返され、SEM画像とSEM画像の切替りの間は(c)となる。このような非照射時間における情報も電子線照射位置検出のためには必要な情報であるが、非照射時間の信号を含めて周波数解析すると電子線照射の安定性を正確に把握(評価)することができなくなるという問題もある。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、まず、観察倍率、電子線のプローブ電流値、画素数、加速電圧等が同一条件で、電子線の照射位置検出精度のS/Nを向上させる構成を提供する。
また、本発明は、上記電子線の照射位置検出精度のS/Nを向上させる構成に加えて、周波数解析結果に電子線の非照射時間の影響を受けないようにするための構成を提供する。
上記第1の課題を解決するために、本発明では、パターンエッジでの電圧変化をシュミット・トリガ回路で捉えることにより、電子線の照射位置を高感度に検出する。また、第2の課題を解決するために、次のような信号処理を行なう。つまり、(a)照射開始から最初のパターンエッジまでの時間taにハイレベル(以下、H)の電圧を発生させ、(b)それ以降のパターン検出時間tbに ローレベル(以下、L)の電圧を発生させ、(c)非照射時間tcには数式1に示す2次電子の検出信号の平均電圧Mを発生させる。3段階の電圧信号をアンチ・エイリアシング・フィルタに通過させて、出力される電圧Voutを計測する。アンチ・エイリアシング・フィルタの目的は周波数解析での折り返し誤差を低減するためであり、遮断周波数は電子線の走査周波数の1/2以下に設定すると良い。(後述。図5参照。)
即ち、本発明による荷電粒子線装置は、荷電粒子線で試料を走査することにより前記試料から発生する2次粒子を検出器で検出して検出画像を生成する荷電粒子線装置であって、荷電粒子線で試料を走査しているときの検出信号のエッジを強調するための第1のフィルタと、第1のフィルタの出力が供給され、荷電粒子線の走査開始からパターンエッジにかかるまでの時間帯と、それ以外の時間帯を区別して、それぞれの時間帯に異なる一定電圧を出力する信号回路(シュミット・トリガ回路)と、信号回路の出力のレベルを反転させる出力反転手段と、荷電粒子線の走査周波数の1/2以下の周波数帯域の信号を通過させる第2のフィルタと、を備え、第2のフィルタに出力反転手段の出力を通過させて、試料上の荷電粒子線の照射位置安定性を評価するための信号を出力する。
当該荷電粒子線装置は、さらに、第2のフィルタの出力の周波数解析結果を出力する周波数解析部を備える。
本発明による別の態様の荷電粒子線装置は、荷電粒子線をブランキングでオン/オフ制御しながら、荷電粒子線で試料を走査し、試料から発生する2次粒子を検出器で検出して検出画像を生成する荷電粒子線装置であって、荷電粒子線で試料を走査しているときの検出信号のエッジを強調するための第1のフィルタと、第1のフィルタの出力から、荷電粒子線の走査期間を示す信号を生成する第1の信号回路(シュミット・トリガ回路)と、第1のフィルタの出力から、パターンエッジを検出するための信号を生成する第2の信号回路(シュミット・トリガ回路)と、第1の信号回路の出力と第2の信号回路の出力の論理積を取り、荷電粒子線の走査開始からパターンエッジにかかるまでの時間帯と、それ以外の時間帯を区別して、それぞれの時間帯に異なる一定電圧を出力するAND回路と、走査開始からパターンエッジにかかるまでの時間帯と、それ以降のパターンを検出している時間帯と、荷電粒子線を非照射時間帯とを区別して、それぞれの時間帯に3つの異なる一定電圧を出力する出力調整手段と、荷電粒子線の走査周波数の1/2以下の周波数帯域の信号を通過させる第2のフィルタと、を備え、第2のフィルタにAND回路の出力を通過させて、試料上の前記荷電粒子線の照射位置の安定性を評価するための信号を出力する。
ここで、出力調整手段は、第1の信号回路の出力に応答して、非照射時間帯にのみ所定電圧を印加する。
また、第1の信号回路は、荷電粒子線の走査開始に応答してハイレベルの信号を出力し、荷電粒子線の走査終了に応答してローレベルの信号を出力することにより、荷電粒子線の走査期間を示す信号を生成し、第2の信号回路は、荷電粒子線の走査開始からパターンエッジにかかるまでの時間帯及び荷電粒子線の非照射時間帯でハイーレベルの信号を出力し、パターンエッジから走査終了までの時間帯でローレベルの信号を出力することにより、パターンエッジを検出するための信号を生成する。
なお、荷電粒子線の走査期間を示す信号は、荷電粒子線の偏向開始・終了に同期するデジタル信号を利用するようにしてもよい。
さらなる本発明の特徴は、以下本発明を実施するための最良の形態および添付図面によって明らかになるものである。
本発明に寄れば、2次電子の検出信号を信号処理することによって、電子線照射位置の安定性を評価することができるようになる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。ただし、本実施形態は本発明を実現するための一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではないことに注意すべきである。また、各図において共通の構成については同一の参照番号が付されている。
(1)発明の概要
本発明では、1つ目の課題を解決するために、パターンエッジでの電圧変化をシュミット・トリガ回路で捉えることにより、電子線の照射位置を高感度に検出する(図3参照)。
また、第2の課題を解決するために、次のような信号処理を行なう。
(a)照射開始から最初のパターンエッジまでの時間taにハイレベル(以下、H)の電圧を発生させ、(b)それ以降のパターン検出時間tbに ローレベル(以下、L)の電圧を発生させ、(c)非照射時間tcには式1に示す2次電子の検出信号の平均電圧Mを発生させる。
そして、3段階の電圧信号をアンチ・エイリアシング・フィルタに通過させて、出力される電圧Voutを計測する。アンチ・エイリアシング・フィルタの目的は周波数解析での折り返し誤差を低減するためであり、遮断周波数は電子線の走査周波数の1/2以下に設定すると良い(図5参照)。
電子線の照射位置Xは式2で表される。パターンエッジの移動により、ta〜tb間の電圧はLからHまで変化しうる。一方、アンチ・エイリアシング・フィルタ通過後の電圧はta〜tc間の変化量になるので、出力電圧範囲(H−L)に対応する仮想的な走査量はW・(ta+tb+tc)/(ta+tb)となる。
パターンエッジの振動により、ta、tbは変化するが、(ta+tb)は一定である。tcが一定の場合は感度一定となる。しかし、tcが変化すると数式2から明らかなように、感度が変化するため、感度の変化量が計測したい量に比べて十分に小さくなければならない。
Figure 2010135107
Figure 2010135107
(2)第1の実施形態
<電子線照射位置計測機能つき荷電粒子線装置の構成>
図2は、本発明による電子線照射位置計測機能つき荷電粒子線装置の概略構成例を示す図である。当該荷電粒子線装置は、本体部100と、コンソール(信号処理部)10と、を備えている。コンソール(信号処理部)10は、画像処理装置9と、ディスプレイ(表示装置)11と、電子線(荷電粒子線)照射位置計測装置27と、を有している。
本体部100は試料に対して電子線(荷電粒子線)を照射し、2次電子(2次粒子)を取得するものである。本体部100では、電子源1から放出された電子線2は電子光学鏡筒3内部で対物レンズ4で収束され、偏向レンズ5で偏向される。そして、その電子線2で試料6を走査し、検出器7で捉えた2次電子の信号が増幅器8で増幅される。
また、増幅された2次電子は、画像処理装置9で処理され、パターン線幅、欠陥等の情報を得ることができるようになっている。取得した画像は、コンソール10のディスプレイ11に表示され、オペレータは欠陥画像等を確認できる。また、ステージ12を移動させることにより、試料6の全面を観察することができる。
さらに、増幅された2次電子は、電子線照射位置計測装置27内の信号処理部14にも供給され、電子線照射位置の検出及び電子線照射の安定性を評価するための信号を生成する。
以下に、電子線の照射位置安定性を高感度に評価するための電子線照射位置計測装置の信号処理部14構成及び動作について説明する。
<信号処理部の回路構成と動作>
図3は、第1の実施形態による電子線照射位置計測装置27内の信号処理部14の回路構成を示す図である。当該信号処理部14は、入力フィルタ(ローパスフィルタ)15と、オフセット電圧を減算された信号に増幅するためのシュミット・トリガ回路16と、保護回路であるツェナーダイオード18と、反転回路であるNOTゲート17と、折り返し雑音(誤差)を除去するためのアンチ・エイリアシング・フィルタ19と、を備えている。
増幅器8から出力されたアナログ信号は、入力フィルタ15に供給され、そこで高周波成分が減衰されてエッジの立ち上がりが強調された波形(図3における信号S1参照)に整形される。信号S1において、走査開始から試料6のエッジまでの時間をta、それ以降の走査終了までの時間をtbとする。この信号S1に対して、オフセット電圧Vを取り除き(信号S2)、±Veのシュミット・トリガ回路16に送る。
電子線がエッジに掛かる瞬間にシュミット・トリガ回路16からの出力は、+Hに、走査終了後に−Hになる(信号S3参照)。そして、後段のNOTゲート17には、正の電圧しか送られないように、ツェナーダイオード18の保護回路が設けられている(信号S4参照)。NOTゲート17では、信号S4のLがHに、HがLに反転する(信号S5)。信号S5において、走査開始からエッジまでの時間は、Hを出力している時間に等しくなっている。
さらに、本実施形態では、信号S5は、走査周波数による折り返し誤差(信号が標本化され再生されたとき、元の信号のエイリアスとなって生じる歪み)を低減するために、遮断周波数を走査周波数の1/2以下に設定したアンチ・エイリアシング・フィルタ19に送られる。このアンチ・エイリアシング・フィルタ19を通過させないと、繰り返し信号の振幅が大きくなってしまう。これは折り返し雑音の影響によるものであり、アンチ・エイリアシング・フィルタ19により折り返し雑音の影響を除去する。
ここでは、正論理のシュミット・トリガ回路について述べたが、負論理のシュミット・トリガ回路を用いて、NOTゲートの代わりにバッファを用いても同様の出力が得られる。
なお、図4に示すように、電子線位置計測装置27では、増幅器8からの信号を信号処理部14で信号処理した後、A/D変換器20、メモリ21、ウィンドウ処理22、FFT演算23、平均化処理24の後、ディスプレイ25で解析結果を確認する。信号処理部14の出力は、外部出力端子26を介して、外部に出力することができる。騒音計、振動計、磁気測定器等の計測器(図示せず)の出力がアンチ・エイリアシング・フィルタの通過帯域であれば、外部出力との伝達関数やコヒーレンス関数を測定することが可能である。以上、信号処理部14から外部出力端子26までを電子線照射位置計測装置27とする。
また、第1の実施形態では、感度については上記式2にtc=0を代入した式に等しいものとなっている。
また、図5に示されるように、コンソール10内のディスプレイ11には、時刻歴波形28、SEM画像30及び画像の取得条件のほか、周波数解析結果29が表示される。
(3)第2の実施形態
電子線照射位置計測機能つき荷電粒子線装置の構成は第1の実施形態と同様である。
<信号処理部の回路構成と動作>
図6は、第2の実施形態による電子線照射位置計測装置27内の信号処理部14の回路構成を示す図である。当該信号処理部は、入力フィルタ(ローパスフィルタ)15と、電子線による走査状態を検出する回路構成と、エッジを検出する回路構成と、を備えている。なお、図5は電子線をブランキング電極31でブランキングすることにより、適宜、オン・オフ制御をする場合の電子線照射位置計測について示したものである。
エッジを観察しているときのSEM画像を1本走査する時間の内訳は(a)照射開始から最初のパターンエッジまでの時間ta、(b)それ以降から走査終了までの時間tb、さらに(c)非照射時間tcである。
入力フィルタ(ローパスフィルタ)15には、第1の実施形態と同様に、増幅器8の信号が入力される。ここで整形された波形(信号S1参照)が、走査状態検出回路構成及びエッジ検出回路構成(異なる閾値に設定された2つのシュミット・トリガ回路)に入力される。
電子線による走査状態を検出する回路では、まず、信号S1からオフセット電圧V1が取り除かれ(信号S2参照)、信号S2が±Vbのシュミット・トリガ回路32に供給される。シュミット・トリガ回路32は、電子線がブランキングで照射され走査開始の瞬間にトリガにかかり、信号を+Hにし、走査終了後に信号を−Hにする(信号S3参照)。
信号S3は、ツェナーダイオード34の保護回路によって、後段のバッファ33に正の電圧しか送られないように整形される(信号S4参照)。そして、信号S4はバッファ33に供給され、信号のH、Lがそのままの状態に保たれる(信号S5)。
エッジを検出する回路では、まず、信号S1からオフセット電圧Vを取り除かれ(信号S6参照)、信号S6が±Veのシュミット・トリガ回路16に供給される。シュミットトリガ回路16は、電子線がエッジに掛かる瞬間にトリガに掛かり、信号を+Hにし、走査終了後に信号を−Hにする。
信号S7は、ツェナーダイオード18の保護回路によって、後段のNOTゲート17に正の電圧しか送られないように整形される(信号S8参照)。そして、NOTゲート17は、信号S8のレベルについて、LをHに、HをLに反転させる(信号S9参照)。
バッファ33からの出力S5とNOTゲート17からの出力S9は、ANDゲート35に送られ、そこで論理積が取られる(信号S10参照)。信号S10を見て分かるように、走査開始からエッジまでの時間taがHとなり、その他がLとなる。
また、バッファの信号(信号S11(信号S5と同じ))を用いて、電子線の走査中のみスイッチ36がオンとなるように制御される。一方、スイッチ36がオフのときはプルアップ抵抗37を介して出力がMで安定するように制御される。これらのスイッチング制御により、出力(信号S12)はta期間ではH、tb期間ではL、tc期間ではMとなる。
さらに、信号S12は、アンチ・エイリアシング・フィルタ19によって処理される。
図7は、アンチ・エイリアシング・フィルタ19を通過する前後のTP1、TP2の信号を示している。TP1に示されるように、H、M及びLの出力変化は、SEM画像の走査本数回繰り返され、SEM画像とSEM画像の切替りの間はMとなっている。アンチ・エイリアシング・フィルタ19通過後の信号(信号TP2)は滑らかで時間を縮めるとSEM画像取得中の電子線の照射位置の情報が得られる。このときの感度については上記式2で示される通りとなっている。
また、信号TP2を周波数解析をすると、振動成分のピーク周波数及び振幅値が分かる。
なお、もしスイッチ36がなく、中間電圧Mの設定がなければ、画像の切替りの間はLのままである。この場合、図8に示すように、アンチ・エイリアシング・フィルタ19通過後の信号は平均値に対して、大きくマイナス側に変化する。このような信号を周波数解析すると、電子線の照射位置の振幅(図8のパワースペクトルI)が、画像切り替りのパルス信号のノイズ(図8のパワースペクトルII)に埋もれてしまうことになる。したがって、中間電圧Mの設定は必要である。中間電圧Mを入力することによって、周波数解析結果におけるピークが、不安定な電子線によるノイズに起因するものであるか否かを判別することができるようになる。つまり、中間電圧Mがなければ、非照射時間tcによって影響されたため現れたピークか、電子線の照射が不安定なため現れたピークかが判別できなくなってしまうのである。
(4)第3の実施形態
第3の実施形態は、電子線照射位置計測装置27の接続関係が上記第1及び第2の実施形態とは異なっている。
図9は、第3の実施形態による電子線照射位置計測装置27の接続関係を示す図である。電子線照射位置計測装置27の信号処理部の回路構成は、第1及び第2の実施形態で説明した構成の何れかを用いることができる。
表示部11(図4のディスプレイ25)には図10の画面が表示される。つまり、表示部11には、電子線照射位置の時刻歴波形28や周波数解析結果(パワースペクトル)29、3σ(σ:標準偏差)やピーク周波数および振幅値が表示される。また、任意に指定した時間範囲での最大振幅値、画像の切替り時間を除いた最大振幅値が確認できるものとする。
図10に示されるように、周波数解析結果にはピークが現れる。このピーク値が分解能以下になっていれば電子線の照射が安定していると判断することができる。
(5)第4の実施形態
図11は、複数のエッジを観察している状態での、電子線照射位置計測の様子を示す図である。入力フィルタ15通過後の波形(信号S1)は図6のそれと異なるが、2つのシュミット・トリガ回路16及び32の出力は変化しないため、複数のエッジを観察する場合であっても、第2の実施形態と同様に、電子線の安定性を評価することができる。
(6)第5の実施形態
第5の実施形態では、図6の電子線の走査状態を検出するシュミッド・トリガ回路32に代わって、走査時はH、ブランキング時はLとなるデジタル制御信号(信号S6参照)を用いている。
図12に示すように、デジタル制御信号S6とエッジを検出するシュミット・トリガ回路16の出力との論理積をAND回路35により取ることによって、図12の回路も第2の実施形態(図6)と同様に機能する。
このように、デジタル制御信号S6を用いることによって、走査開始の同期誤差(tcのばらつき)を小さくすることができる。
(7)その他
上記の電子線照射位置の安定性評価は、試料のSEM画像を取得するような2次元走査時の2次電子検出信号のみならず、ステージ停止直後の2次電子検出信号、ステージ移動中の1次元走査時の2次電子検出信号でも行うことができる。
上記各実施形態では、電子線照射を例に挙げて説明したが、本発明は、電子線に限らず、イオンビーム等含む荷電粒子線に広く適用可能である。
従来の荷電粒子線装置の概略構成を示す図である。 本発明による荷電粒子線装置の概略構成を示す図である。 第1の実施形態による電子線照射位置計測装置内の信号処理部の回路構成を示す図である。 電子線照射位置計測装置の構成図である。 コンソール内のディスプレイ表示例である。 第2の実施形態による電子線照射位置計測装置内の信号処理部の回路構成を示す図である。 アンチ・エイリアシング・フィルタ通過前後の波形と解析結果を示した図である。 中間電圧を設定しない場合の信号波形と解析結果を示した図である。 第3の実施形態による電子線照射位置計測装置内の信号処理部の回路構成を示す図である。 電子線照射位置計測装置のディスプレイ表示例である。 第5の実施形態を示す図である。 第6の実施形態による電子線照射位置計測装置内の信号処理部の回路構成を示す図である例を示す図である。
符号の説明
1:電子源、2:電子線、3:電子光学鏡筒、4:対物レンズ、5:偏向レンズ、6:試料、7:検出器、8:増幅器、9:画像処理装置、10:コンソール、11:ディスプレイ、12:ステージ、13:ローパスフィルタ、14:信号処理部、15:入力フィルタ、16:シュミット・トリガ、17:NOTゲート、18:ツェナーダイオード、19:アンチ・エイリアシング・フィルタ、20:A/D変換器、21:メモリ、22:ウィンドウ処理、23:FFT演算、24:平均化処理、25:ディスプレイ、26:外部出力端子、27:電子線の照射位置計測装置、28:時刻歴波形、29:パワースペクトル、30:SEM画像、31:ブランキング電極、32:シュミット・トリガ、33:バッファ、34:ツェナーダイオード、35:ANDゲート、36:スイッチ、37:プルアップ抵抗、100:本体部

Claims (9)

  1. 荷電粒子線で試料を走査することにより前記試料から発生する2次粒子を検出器で検出して検出画像を生成する荷電粒子線装置であって、
    前記荷電粒子線で前記試料を走査しているときの検出信号のエッジを強調するための第1のフィルタと、
    前記第1のフィルタの出力が供給され、前記荷電粒子線の走査開始からパターンエッジにかかるまでの時間帯と、それ以外の時間帯を区別して、それぞれの時間帯に異なる一定電圧を出力する信号回路と、
    前記信号回路の出力のレベルを反転させる出力反転手段と、
    前記荷電粒子線の走査周波数の1/2以下の周波数帯域の信号を通過させる第2のフィルタと、を備え、
    前記第2のフィルタに前記出力反転手段の出力を通過させて、前記試料上の前記荷電粒子線の照射位置安定性を評価するための信号を出力することを特徴とする荷電粒子線装置。
  2. さらに、前記第2のフィルタの出力の周波数解析結果を出力する周波数解析部を備えることを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子線装置。
  3. 荷電粒子線をブランキングでオン/オフ制御しながら、前記荷電粒子線で試料を走査し、前記試料から発生する2次粒子を検出器で検出して検出画像を生成する荷電粒子線装置であって、
    前記荷電粒子線で前記試料を走査しているときの検出信号のエッジを強調するための第1のフィルタと、
    前記第1のフィルタの出力から、前記荷電粒子線の走査期間を示す信号を生成する第1の信号回路と、
    前記第1のフィルタの出力から、パターンエッジを検出するための信号を生成する第2の信号回路と、
    前記第1の信号回路の出力と前記第2の信号回路の出力の論理積を取り、前記荷電粒子線の走査開始から前記パターンエッジにかかるまでの時間帯と、それ以外の時間帯を区別して、それぞれの時間帯に異なる一定電圧を出力するAND回路と、
    前記走査開始から前記パターンエッジにかかるまでの時間帯と、それ以降のパターンを検出している時間帯と、前記荷電粒子線を非照射時間帯とを区別して、それぞれの時間帯に3つの異なる一定電圧を出力する出力調整手段と、
    前記荷電粒子線の走査周波数の1/2以下の周波数帯域の信号を通過させる第2のフィルタと、を備え、
    前記第2のフィルタに前記AND回路の出力を通過させて、前記試料上の前記荷電粒子線の照射位置の安定性を評価するための信号を出力することを特徴とする荷電粒子線装置。
  4. 前記出力調整手段は、前記第1の信号回路の出力に応答して、前記非照射時間帯にのみ所定電圧を印加することを特徴とする請求項3に記載の荷電粒子線装置。
  5. さらに、前記第2のフィルタの出力の周波数解析結果を出力する周波数解析部を備えることを特徴とする請求項3に記載の荷電粒子線装置。
  6. 前記第1の信号回路は、前記荷電粒子線の走査開始に応答してハイレベルの信号を出力し、前記荷電粒子線の走査終了に応答してローレベルの信号を出力することにより、前記荷電粒子線の走査期間を示す信号を生成し、
    前記第2の信号回路は、前記荷電粒子線の走査開始からパターンエッジにかかるまでの時間帯及び前記荷電粒子線の非照射時間帯でハイレベルの信号を出力し、前記パターンエッジから走査終了までの時間帯でローレベルの信号を出力することにより、前記パターンエッジを検出するための信号を生成することを特徴とする請求項3に記載の荷電粒子線装置。
  7. 前記第1の信号回路は、前記荷電粒子線の走査期間を示す信号を、デジタル信号として提供することを特徴とする請求項3に記載の荷電粒子線装置。
  8. 荷電粒子線装置で検出された2次粒子を用いて、荷電粒子線の照射位置の安定性を評価するための信号を出力する荷電粒子線評価装置であって、
    前記荷電粒子線で前記試料を走査して得られた検出信号のエッジを強調するための第1のフィルタと、
    前記第1のフィルタの出力が供給され、前記荷電粒子線の走査開始からパターンエッジにかかるまでの時間帯と、それ以外の時間帯を区別して、それぞれの時間帯に異なる一定電圧を出力する信号回路と、
    前記信号回路の出力のレベルを反転させるNOT回路と、
    前記荷電粒子線の走査周波数の1/2以下の周波数帯域の信号を通過させる第2のフィルタと、を備え、
    前記第2のフィルタに前記NOT回路の出力を通過させて、前記試料上の前記荷電粒子線の照射位置安定性を評価するための信号を出力することを特徴とする荷電粒子線評価装置。
  9. 荷電粒子線装置で検出された2次粒子を用いて、荷電粒子線の照射位置の安定性を評価するための信号を出力する荷電粒子線評価装置であって、
    前記荷電粒子線で前記試料を走査して得られた検出信号のエッジを強調するための第1のフィルタと、
    前記第1のフィルタの出力から、パターンエッジを検出するための信号を生成する信号回路と、
    前記荷電粒子線装置の荷電粒子線偏向制御系から出力される前記荷電粒子線の走査期間を示すデジタル信号と前記信号回路の出力の論理積を取り、前記荷電粒子線の走査開始から前記パターンエッジにかかるまでの時間帯と、それ以外の時間帯を区別して、それぞれの時間帯に異なる一定電圧を出力するAND回路と、
    前記走査開始から前記パターンエッジにかかるまでの時間帯と、それ以降のパターンを検出している時間帯と、前記荷電粒子線を非照射時間帯とを区別して、それぞれの時間帯に3つの異なる一定電圧を出力する出力調整手段と、
    前記荷電粒子線の走査周波数の1/2以下の周波数帯域の信号を通過させる第2のフィルタと、を備え、
    前記第2のフィルタに前記AND回路の出力を通過させて、前記試料上の前記荷電粒子線の照射位置安定性を評価するための信号を出力することを特徴とする荷電粒子線評価装置。
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