JP2010134069A - 電気光学装置の製造装置及び電気光学装置の製造方法 - Google Patents

電気光学装置の製造装置及び電気光学装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来の光配向処理では、表示品位を向上させることが困難である。
【解決手段】ワークWに照射するための光を発する光源201と、ワークWを保持する搬送装置199と、光路200Pにおいて、光源201と搬送装置199との間に介在し、入射された前記光を平行光として光路200P内に射出するコリメータレンズ205と、光路200Pにおいて、コリメータレンズ205と搬送装置199との間に介在し、前記平行光から偏光を光路200P内に分離する第1偏光子207と、光路200Pにおいて、第1偏光子207と搬送装置199との間に介在し、前記偏光を受ける第2偏光子209と、を有し、第2偏光子209は、前記偏光に含まれる偏光成分において、互いに交差する偏光軸を有する前記偏光成分のうちの一方の前記偏光成分の少なくとも一部を、光路200P外に分離する、ことを特徴とする電気光学装置の製造装置。
【選択図】図22

Description

本発明は、電気光学装置の製造装置及び電気光学装置の製造方法に関する。
従来から、電気光学装置の1つとして液晶装置がある。液晶装置は、液晶を配向させるための配向膜を有している。
配向膜としては、樹脂などの有機材料で構成される膜に、液晶を配向させるための処理(以下、配向処理と呼ぶ)を施したものが知られている。そして、配向処理の1つとして、光配向処理が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−233708号公報
光配向処理では、一般的に、光源からの光は、偏光子を介して偏光として配向膜に照射される。
ところで、偏光子では、偏光子に入射する光の入射角の違いによって、消光比が異なることがある。消光比は、偏光子から射出された光において、所定の方向(A方向とする)に沿った偏光軸を有する偏光aの強度と、A方向とは直交するB方向に沿った偏光軸を有する偏光bの強度との比であると定義され得る。消光比が高いほど、偏光a又は偏光bの純度が高い。逆に、消光比が低いほど、偏光a又は偏光bの純度が低い。
光配向処理では、配向膜に照射する偏光の消光比が低いと、液晶の配向方向が不均一になりやすい。液晶の配向方向が不均一になると、表示におけるコントラストが損なわれやすい。
つまり、従来の光配向処理では、表示品位を向上させることが困難であるという課題がある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現され得る。
[適用例1]配向処理が施される膜を備えたワークに照射するための光を発する光源と、前記ワークを保持する保持部と、前記光源から前記保持部までの光路において、前記光源と前記保持部との間に介在し、入射された前記光を平行光として前記光路内に射出する光学素子と、前記光路において、前記光学素子と前記保持部との間に介在し、前記平行光から偏光を前記光路内に分離する第1偏光子と、前記光路において、前記第1偏光子と前記保持部との間に介在し、前記偏光を受ける第2偏光子と、を有し、前記第2偏光子は、前記偏光に含まれる偏光成分において、互いに交差する偏光軸を有する前記偏光成分のうちの一方の前記偏光成分の少なくとも一部を、前記光路外に分離する、ことを特徴とする電気光学装置の製造装置。
この適用例の製造装置は、光源と、保持部と、光学素子と、第1偏光子と、第2偏光子と、を有している。
光源は、ワークに照射するための光を発する。ワークは、配向処理が施される膜を備えている。保持部は、ワークを保持する。光学素子は、光源から保持部までの光路において、光源と保持部との間に介在している。光学素子は、入射された光を平行光として光路内に射出する。第1偏光子は、光路において、光学素子と保持部との間に介在している。第1偏光子は、平行光から偏光を光路内に分離する。第2偏光子は、光路において、第1偏光子と保持部との間に介在している。第2偏光子は、偏光を受ける。また、第2偏光子は、偏光に含まれる偏光成分において、互いに交差する偏光軸を有する偏光成分のうちの一方の偏光成分の少なくとも一部を、光路外に分離する。
上記の構成により、偏光の消光比を高めることができる。これにより、液晶の配向方向を均一にしやすくすることができるので、電気光学装置における表示品位を向上させやすくすることができる。
[適用例2]上記の製造装置であって、前記第1偏光子は、前記偏光を透過させることによって、前記平行光から前記偏光を分離し、前記第2偏光子は、前記偏光成分のうちの他方の前記偏光成分を透過させることによって、前記一方の偏光成分の少なくとも一部を分離する、ことを特徴とする電気光学装置の製造装置。
この適用例では、偏光は、第1偏光子が偏光を透過させることによって平行光から分離される。偏光成分のうちの一方の偏光成分は、第2偏光子が他方の偏光成分を透過させることによって、一部が分離される。
この適用例では、第1偏光子及び第2偏光子のそれぞれにおける透過光を、配向処理に活用することができる。透過光を活用する構成では、例えば反射光を活用する構成に比較して、光路を簡易にすることができるので、光学系の構成が複雑化することを避けやすくすることができる。
[適用例3]上記の製造装置であって、前記第1偏光子及び前記第2偏光子は、それぞれ、ブリュースター偏光子又はワイヤーグリッド偏光子であることを特徴とする電気光学装置の製造装置。
この適用例では、第1偏光子及び第2偏光子が、それぞれ、ブリュースター偏光子又はワイヤーグリッド偏光子であるので、第1偏光子及び第2偏光子のそれぞれにおける透過光を、配向処理に活用することができる。
[適用例4]上記の製造装置であって、前記第1偏光子及び前記第2偏光子は、それぞれ、ワイヤーグリッド偏光子であることを特徴とする電気光学装置の製造装置。
この適用例では、第1偏光子及び第2偏光子が、それぞれ、ワイヤーグリッド偏光子である。
ここで、例えばブリュースター偏光子では、一般的に、光の入射角が0度よりも大きく設定される。これに対し、ワイヤーグリッド偏光子では、光の入射角が0度であってもよい。
このため、この適用例では、ブリュースター偏光子に比較して、製造装置の小型化を図りやすくすることができる。
[適用例5]液晶を配向させるための膜に配向処理を施す配向処理工程を有し、前記配向処理工程は、光源からの光を、少なくとも第1偏光子及び第2偏光子を含む複数の偏光子を介して前記膜に照射する光照射工程を含んでおり、前記光照射工程では、前記光源から前記膜までの光路において、前記光源と前記膜との間に介在する光学素子で前記光を平行光とし、前記光路において、前記光学素子と前記膜との間に介在する前記第1偏光子で前記平行光から偏光を前記光路内に分離し、前記偏光に含まれる偏光成分において、互いに交差する偏光軸を有する前記偏光成分のうちの一方の前記偏光成分の少なくとも一部を、前記光路における前記第1偏光子と前記膜との間に介在する前記第2偏光子で前記光路外に分離する、ことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
この適用例の製造方法は、配向処理工程を有している。配向処理工程では、液晶を配向させるための膜に配向処理を施す。配向処理工程は、光照射工程を含んでいる。光照射工程では、光源からの光を、少なくとも第1偏光子及び第2偏光子を含む複数の偏光子を介して膜に照射する。
この適用例では、光照射工程において、まず、光源からの光を平行光とする。このとき、光源から膜までの光路において、光源と膜との間に介在する光学素子で、光源からの光を平行光にする。
次いで、平行光から偏光を光路内に分離する。このとき、光路において、光学素子と膜との間に介在する第1偏光子で、平行光から偏光を光路内に分離する。
次いで、偏光に含まれる偏光成分において、互いに交差する偏光軸を有する偏光成分のうちの一方の偏光成分の少なくとも一部を、光路外に分離する。このとき、光路における第1偏光子と膜との間に介在する第2偏光子で、一方の偏光成分の少なくとも一部を光路外に分離する。
この適用例によれば、膜に照射する偏光の消光比を高めることができる。これにより、液晶の配向方向を均一にしやすくすることができるので、電気光学装置における表示品位を向上させやすくすることができる。
[適用例6]上記の製造方法であって、前記光照射工程では、前記第1偏光子としての第1のワイヤーグリッド偏光子で前記平行光から前記偏光を分離し、前記第2偏光子としての第2のワイヤーグリッド偏光子で前記一方の偏光成分の少なくとも一部を分離する、ことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
この適用例では、第1のワイヤーグリッド偏光子で平行光から偏光を分離し、第2のワイヤーグリッド偏光子で一方の偏光成分の少なくとも一部を分離する。
ここで、例えばブリュースター偏光子では、一般的に、光の入射角が0度よりも大きく設定される。これに対し、ワイヤーグリッド偏光子では、光の入射角が0度であってもよい。このため、ワイヤーグリッド偏光子では、ブリュースター偏光子に比較して、製造装置の小型化を図りやすくすることができる。
この結果、この適用例では、小型化が図られた製造装置で、電気光学装置を製造することができる。
実施形態について、半透過反射型の液晶装置を利用した表示装置を例に、図面を参照しながら説明する。
本実施形態における表示装置1は、図1に示すように、表示パネル3と、照明装置5とを有している。
ここで、表示パネル3には、複数の画素7が設定されている。複数の画素7は、表示領域8内で、図中のX方向及びY方向に配列しており、X方向を行方向とし、Y方向を列方向とするマトリクスMを構成している。表示装置1は、照明装置5から表示パネル3に入射された光を、表示パネル3に設定されている複数の画素7から選択的に表示面9を介して表示パネル3の外に射出することで、表示面9に画像を表示することができる。なお、表示領域8とは、画像が表示され得る領域である。図1では、構成をわかりやすく示すため、画素7が誇張され、且つ画素7の個数が減じられている。
表示パネル3は、図1中のA−A線における断面図である図2に示すように、液晶パネル10と、偏光板13a及び13bとを有している。
液晶パネル10は、素子基板15と、対向基板17と、液晶19と、シール材21とを有している。
素子基板15には、表示面9側すなわち液晶19側に、複数の画素7のそれぞれに対応して、後述するスイッチング素子などが設けられている。
対向基板17は、素子基板15よりも表示面9側で素子基板15に対向し、且つ素子基板15との間に隙間を有した状態で設けられている。対向基板17には、表示パネル3における表示面9の裏面に相当する面である底面23側すなわち液晶19側に、後述する位相差膜などが設けられている。
液晶19は、素子基板15及び対向基板17の間に介在しており、表示パネル3の周縁よりも内側で表示領域8を囲むシール材21によって、素子基板15及び対向基板17の間に封止されている。なお、本実施形態では、液晶19の駆動方式として、FFS(Fringe Field Switching)型の駆動方式が採用されている。
偏光板13aは、素子基板15よりも底面23側、すなわち液晶19側とは反対側に設けられている。偏光板13bは、対向基板17よりも表示面9側、すなわち液晶19側とは反対側に設けられている。表示装置1では、偏光板13a及び13bは、偏光板13aにおける光の透過軸の方向と、偏光板13bにおける光の透過軸の方向とが、互いに直交する方向に設定されている。偏光板13a及び13bは、それぞれ、透過軸の方向に偏光軸を有する光を透過させることができる。
なお、偏光板13aと素子基板15との間や、偏光板13bと対向基板17との間に、光学補償フィルムを設けた構成も採用され得る。光学補償フィルムを設けることで、液晶19を表示面9の法線方向から見たときや、法線方向から傾斜した方向から見たときなどの液晶19の位相差を補償することができる。これにより、光漏れを低減することができ、コントラストの向上が図られる。
光学補償フィルムとしては、屈折率異方性が負のディスコティック液晶分子等をハイブリッド配向させた負の一軸性媒体(例えば、富士フィルム製のWVフィルム)などが採用され得る。また、屈折率異方性が正のネマチック液晶分子等をハイブリッド配向させた正の一軸性媒体(例えば、日本石油製のNHフィルム)なども採用され得る。さらに、負の一軸性媒体と正の一軸性媒体とを組み合わせた構成も採用され得る。その他、各方向の屈折率がnx>ny>nzとなる二軸性媒体や、負のC−Plate等も採用され得る。
照明装置5は、表示パネル3の底面23側に設けられており、導光板31と、光源33とを有している。導光板31は、図2で見て表示パネル3の下側に設けられており、表示パネル3の底面23に対向する光射出面35bを有している。
光源33は、例えば、LED(Light Emitting Diode)や冷陰極管などが採用され、図2で見て導光板31の側面35aの左方に設けられている。
光源33からの光は、導光板31の側面35aに入射される。導光板31に入射された光は、導光板31の中で反射を繰り返しながら光射出面35bから射出される。光射出面35bから射出された光は、表示パネル3の底面23から、偏光板13aを介して表示パネル3に入射される。なお、導光板31には、必要に応じて、光射出面35bに拡散板が設けられ、底面35cに反射板が設けられる。
表示パネル3に設定されている複数の画素7は、それぞれ、表示面9から射出する光の色が、図3に示すように、赤系(R)、緑系(G)及び青系(B)のうちの1つに設定されている。つまり、マトリクスMを構成する複数の画素7は、Rの光を射出する画素7rと、Gの光を射出する画素7gと、Bの光を射出する画素7bとを含んでいる。
なお、以下においては、画素7という表記と、画素7r、7g及び7bという表記とが、適宜、使いわけられる。
ここで、Rの色は、純粋な赤の色相に限定されず、橙等を含む。Gの色は、純粋な緑の色相に限定されず、青緑や黄緑等を含む。Bの色は、純粋な青の色相に限定されず、青紫や青緑等を含む。他の観点から、Rの色を呈する光は、光の波長のピークが、可視光領域で570nm以上の範囲にある光であると定義され得る。また、Gの色を呈する光は、光の波長のピークが500nm〜565nmの範囲にある光であると定義され得る。Bの色を呈する光は、光の波長のピークが415nm〜495nmの範囲にある光であると定義され得る。
マトリクスMでは、Y方向に沿って並ぶ複数の画素7が、1つの画素列41を構成している。1つの画素列41内の各画素7は、光の色がR、G及びBのうちの1つに設定されている。つまり、マトリクスMは、複数の画素7rがY方向に配列した画素列41rと、複数の画素7gがY方向に配列した画素列41gと、複数の画素7bがY方向に配列した画素列41bとを有している。そして、マトリクスMでは、画素列41r、画素列41g及び画素列41bが、この順でX方向に沿って反復して並んでいる。
なお、以下においては、画素列41という表記と、画素列41r、画素列41g及び画素列41bという表記とが、適宜、使いわけられる。
各画素7は、図3中のC部の拡大図である図4に示すように、透過領域Tと、反射領域Hとを有している。なお、図4では、構成をわかりやすく示すため、反射領域Hにハッチングが施されている。
透過領域Tでは、図2に示す照明装置5から底面23を介して液晶19に入射された光を表示面9側に透過させることによって、透過表示が行われる。
反射領域Hでは、表示面9を介して液晶19に入射された外光を、後述する反射膜で表示面9側に反射させて、その反射光を表示面9側に射出することによって、反射表示が行われる。なお、外光とは、表示パネル3の表示面9から入射されるあらゆる光である。外光には、例えば、屋内外の照明光や、太陽光などが含まれる。
ここで、液晶パネル10の素子基板15及び対向基板17のそれぞれの構成について、詳細を説明する。
素子基板15は、図4中のD−D線における断面図である図5に示すように、第1基板51と、素子層52とを有している。
第1基板51は、例えばガラスや石英などの光透過性を有する材料で構成されており、表示面9側に向けられた第1面51aと、底面23側に向けられた第2面51bとを有している。
素子層52は、第1基板51の第1面51aに設けられている。素子層52には、ゲート絶縁膜53と、中間層55と、反射膜57と、平坦化層59と、絶縁膜61と、配向膜63とが含まれている。また、素子層52には、画素7ごとに、スイッチング素子の1つであるTFT(Thin Film Transistor)素子65と、共通電極69と、画素電極71とが含まれている。
ゲート絶縁膜53は、第1基板51の第1面51aに設けられている。ゲート絶縁膜53の材料としては、例えば、酸化シリコンや窒化シリコンなどの光透過性を有する材料が採用され得る。本実施形態では、ゲート絶縁膜53の材料として、酸化シリコンが採用されている。
中間層55は、ゲート絶縁膜53の表示面9側に設けられている。中間層55の表示面9側には、平面視で反射領域Hに重なる領域に凹凸部56が設けられている。中間層55の材料としては、例えば、アクリル系やエポキシ系の樹脂などの光透過性を有する材料が採用され得る。本実施形態では、中間層55の材料として、アクリル系の樹脂が採用されている。
反射膜57は、凹凸部56の表示面9側に設けられている。反射膜57は、平面視で反射領域Hに重なっている。反射膜57の材料としては、例えば銀やアルミニウムなどの高い光反射性を有する材料が採用され得る。本実施形態では、反射膜57の材料として、アルミニウムが採用されている。
平坦化層59は、反射膜57の表示面9側に設けられている。平坦化層59は、中間層55及び反射膜57を表示面9側から覆っている。平坦化層59の材料としては、例えば、アクリル系やエポキシ系の樹脂などの光透過性を有する材料が採用され得る。本実施形態では、平坦化層59の材料として、アクリル系の樹脂が採用されている。
絶縁膜61は、中間層55及び平坦化層59の表示面9側に設けられている。絶縁膜61の材料としては、例えば、酸化シリコン、窒化シリコン、アクリル系の樹脂などの光透過性を有する材料が採用され得る。本実施形態では、絶縁膜61の材料として、酸化シリコンが採用されている。
配向膜63は、絶縁膜61の表示面9側に設けられている。配向膜63の材料としては、例えばポリイミドなどの光透過性を有する材料が採用され得る。本実施形態では、配向膜63の材料として、ポリイミドが採用されている。なお、配向膜63には、配向処理が施されている。
TFT素子65と、共通電極69と、画素電極71とは、それぞれ、各画素7に対応して設けられている。
TFT素子65は、ゲート電極72と、半導体層73と、ソース電極74と、ドレイン電極75とを有している。ゲート電極72は、第1基板51の第1面51aに設けられており、ゲート絶縁膜53によって表示面9側から覆われている。ゲート電極72の材料としては、例えば、モリブデン、タングステン、クロムなどの金属や、これらを含む合金などが採用され得る。
半導体層73は、例えばアモルファスシリコンで構成されており、ゲート絶縁膜53を挟んでゲート電極72に対向する位置に設けられている。
ソース電極74は、ゲート絶縁膜53の表示面9側に設けられており、一部が半導体層73に重なっている。ドレイン電極75は、ゲート絶縁膜53の表示面9側に設けられており、一部が半導体層73に重なっている。ソース電極74やドレイン電極75の材料としては、例えば、モリブデン、タングステン、クロム、アルミニウムなどの金属や、これらを含む合金などが採用され得る。本実施形態では、ソース電極74やドレイン電極75の材料として、アルミニウム合金が採用されている。
上記の構成を有するTFT素子65は、半導体層73がゲート電極72と、ソース電極74及びドレイン電極75との間に位置する所謂ボトムゲート型である。
上記の構成を有するTFT素子65は、中間層55によって表示面9側から覆われている。
共通電極69は、中間層55及び平坦化層59の表示面9側に設けられている。共通電極69は、平面視で各画素7の領域に重なっている。共通電極69の材料としては、例えばITO(Indium Tin Oxide)やインジウム亜鉛酸化物(Indium Zinc Oxide)などの光透過性を有する材料が採用され得る。本実施形態では、共通電極69の材料として、ITOが採用されている。
共通電極69は、絶縁膜61によって表示面9側から覆われている。
画素電極71は、絶縁膜61の表示面9側に設けられており、表示面9側から配向膜63によって覆われている。画素電極71は、平面視で各画素7の領域に重なっている。画素電極71の材料としては、例えばITOやインジウム亜鉛酸化物などの光透過性を有する材料が採用され得る。本実施形態では、画素電極71の材料として、ITOが採用されている。
ここで、画素電極71は、接続部77を有している。接続部77は、中間層55に設けられた第1コンタクトホール78、及び平坦化層59に設けられた第2コンタクトホール79を介してドレイン電極75につながっている。画素電極71は、接続部77によってドレイン電極75に電気的につながっている。
第1コンタクトホール78は、平面視で凹凸部56が設けられている領域内に設けられている。第1コンタクトホール78は、平面視でドレイン電極75に重なっている。
第2コンタクトホール79は、第1コンタクトホール78及び第2コンタクトホール79並びに反射膜57を示す平面図である図6に示すように、第1コンタクトホール78よりも外側から第1コンタクトホール78を囲む領域にわたって設けられている。つまり、第1コンタクトホール78は、平面視で第2コンタクトホール79内に位置している。
反射膜57には、開口部57aが設けられている。開口部57aは、第2コンタクトホール79よりも外側から第2コンタクトホール79を囲む領域にわたって設けられている。これにより、第2コンタクトホール79と反射膜57とは、互いに離間している。このため、接続部77と反射膜57とは、図5に示すように、互いに離間している。従って、画素電極71と反射膜57とは、電気的に絶縁されている。
なお、図6では、構成をわかりやすく示すため、反射膜57にハッチングが施されている。
対向基板17は、第2基板81と、対向層82とを有している。第2基板81は、例えばガラスや石英などの光透過性を有する材料で構成されており、表示面9側に向けられた外向面83aと、底面23側に向けられた対向面83bとを有している。
対向層82は、第2基板81の対向面83bに設けられている。対向層82には、光吸収層85と、カラーフィルタ87と、オーバーコート層91と、配向膜93と、位相差膜95と、配向膜97と、が含まれている。
光吸収層85は、第2基板81の対向面83bに設けられており、領域86にわたっている。光吸収層85は、平面図である図7に示すように、格子状に設けられており、各画素7を区画している。表示装置1では、各画素7は、光吸収層85によって囲まれた領域であると定義され得る。図7では、構成をわかりやすく示すため、光吸収層85にハッチングが施されている。
光吸収層85の材料としては、例えば、カーボンブラックやクロムなどの光吸収性が高い材料を含有する樹脂などが採用され得る。
カラーフィルタ87は、図5に示すように、各画素7に対応して設けられている。カラーフィルタ87は、第2基板81の対向面83b側に設けられており、光吸収層85によって囲まれた各領域、すなわち各画素7の領域を底面23側から覆っている。
ここで、カラーフィルタ87は、入射された光のうち所定の波長域の光を透過させることができる。カラーフィルタ87は、画素7r、画素7g及び画素7bごとに異なる色に着色された樹脂などで構成されている。画素7rに対応するカラーフィルタ87は、Rの光を透過させることができる。画素7gに対応するカラーフィルタ87はGの光を透過させ、画素7bに対応するカラーフィルタ87はBの光を透過させることができる。なお、以下において、各カラーフィルタ87に対してR、G及びBが識別される場合に、カラーフィルタ87r、87g及び87bという表記が用いられる。
オーバーコート層91は、光吸収層85及びカラーフィルタ87の底面23側に設けられている。オーバーコート層91は、光透過性を有する樹脂などで構成されており、光吸収層85及びカラーフィルタ87を底面23側から覆っている。
配向膜93は、オーバーコート層91の底面23側に設けられている。配向膜93は、例えばポリイミドなどの光透過性を有する材料で構成されており、オーバーコート層91を底面23側から覆っている。配向膜93には、底面23側に配向処理が施されている。
位相差膜95は、オーバーコート層91の底面23側に設けられている。位相差膜95は、平面視で反射領域Hに重なる領域に設けられている。位相差膜95は、この位相差膜95に入射された光に、1/2波長の位相差を与える。
配向膜97は、オーバーコート層91及び位相差膜95の底面23側に設けられている。配向膜97は、例えばポリイミドなどの光透過性を有する材料で構成されており、オーバーコート層91及び位相差膜95を底面23側から覆っている。配向膜97には、底面23側に配向処理が施されている。
素子基板15及び対向基板17の間に介在する液晶19は、配向膜63と配向膜97との間に介在している。液晶パネル10では、各画素7において、透過領域Tと反射領域Hとで液晶19の厚みが異なる所謂マルチギャップ構造が採用されている。
透過領域Tにおいて、液晶19は、L1なる厚みに設定されている。
これに対し、反射領域Hでは、液晶19の厚みL2が、L1>L2となるように、位相差膜95の厚みが設定されている。なお、液晶パネル10では、L1は、L2の約2倍に設定されている。
液晶19は、入射した光を変調することができる。本実施形態では、液晶19は、入射した光に位相差を付与することができる。これは、液晶19のリタデーション(複屈折率と厚みL1又はL2との積)の設定により実現され得る。
本実施形態では、透過領域Tにおいて、入射した光に1/2波長の位相差を付与するリタデーションが設定されている。また、反射領域Hにおいて、入射した光に1/4波長の位相差を付与するリタデーションが設定されている。
ここで、位相差膜95は、図5中のE−E線における断面図である図8に示すように、X方向に並ぶ複数の画素7間にわたって一連している。つまり、位相差膜95は、X方向に並ぶ複数の反射領域Hに、図3に示すマトリクスMの画素行42単位で重なっている。
また、反射膜57は、X方向に並ぶ複数の画素7間にわたって一連している。反射膜57は、X方向に並ぶ複数の反射領域Hに、図3に示すマトリクスMの画素行42単位で重なっている。
ここで、X方向に隣り合う画素7間において、ゲート電極72同士は、平面図である図9に示すように、ゲート線111によって接続されている。また、Y方向に隣り合う画素7間において、ソース電極74同士は、データ線113によって接続されている。
ゲート線111は、画素行42(図3)ごとに設けられており、X方向に沿って延びている。データ線113は、画素列41(図3)ごとに設けられており、Y方向に沿って延びている。
ゲート線111とデータ線113とは、図9に示すように、互いに交差している。各画素7は、各ゲート線111と各データ線113との交差に対応して設定されている。
表示領域8(図1)内では、各ゲート線111及び各データ線113は、図9に示すように、それぞれ、領域86内に設けられている。
各画素7には、Y方向において反射領域Hに隣り合うTFT素子65が対応付けられている。また、各画素7には、Y方向において反射領域Hに隣り合うゲート線111が対応付けられている。
各TFT素子65は、対応する各画素7において、反射領域H側の領域86内に位置している。また、各TFT素子65に対応する第1コンタクトホール78も、反射領域H側の領域86内に位置している。別の観点から、各画素7に対応する各TFT素子65及び各第1コンタクトホール78は、画素7の領域外に位置している。
なお、各画素7において、反射領域Hと透過領域Tとは、境界部115を介して隣り合っている。
反射膜57は、平面図である図10に示すように、Y方向において、反射領域Hから、この反射領域Hに隣り合う領域86内に及んでいる。反射膜57は、領域86内において、ゲート線111をY方向にまたいでいる。図10では、構成をわかりやすく示すため、反射膜57にハッチングが施されている。
また、各画素7に対応する各第2コンタクトホール79及び各開口部57aは、反射領域H側の領域86内に位置している。別の観点から、各画素7に対応する各第2コンタクトホール79及び各開口部57aは、画素7の領域外に位置している。
なお、反射膜57及び平坦化層59は、図8に示すように、それぞれ、X方向に隣り合う画素7同士間において、データ線113をX方向にまたいでいる。
各共通電極69は、平面図である図11に示すように、各画素7の領域から領域86内に及んでいる。反射領域HにY方向に隣り合う領域86内において、各共通電極69は、反射膜57の領域を越えない範囲に収められている。
本実施形態では、各共通電極69は、Y方向に隣り合う2つのゲート線111と、X方向に隣り合う2つのデータ線113とによって囲まれた領域内に設けられている。各共通電極69は、周縁部が領域86内に及んでいる。別の観点から、各共通電極69は、各画素7の領域内にわたって設けられている。
なお、X方向に隣り合う画素7間において、共通電極69同士は、共通線117によって接続されている。図11では、構成をわかりやすく示すため、共通電極69及び共通線117にハッチングが施されている。
ここで、反射領域HにY方向に隣り合う領域86内において、各共通電極69は、第2コンタクトホール79を避けた状態で設けられている。このため、第2コンタクトホール79と共通電極69とは、図5に示すように、互いに離間している。従って、接続部77と共通電極69とは、互いに離間している。これにより、共通電極69と画素電極71とは、電気的に絶縁されている。
各画素電極71は、平面図である図12に示すように、各画素7の領域から領域86内に及んでおり、複数のスリット部119を有している。図12では、構成をわかりやすく示すため、画素電極71にハッチングが施されている。
複数のスリット部119は、Y方向に所定間隔で並んでいる。各スリット部119は、Y方向とは交差する方向に沿って延びている。なお、各スリット部119が延びる方向は、X方向から傾斜している。
反射領域HにY方向に隣り合う領域86内において、各画素電極71は、反射膜57の領域を越えない範囲に収められている。
本実施形態では、各画素電極71は、Y方向に隣り合う2つのゲート線111と、X方向に隣り合う2つのデータ線113とによって囲まれた領域内に設けられている。各画素電極71は、周縁部が領域86内に及んでいる。別の観点から、各画素電極71は、各画素7の領域内にわたって設けられている。
また、反射領域HにY方向に隣り合う領域86内において、各画素電極71は、第2コンタクトホール79と、ドレイン電極75とに重なっている。そして、画素電極71とドレイン電極75とは、図5に示すように、画素電極71から第2コンタクトホール79及び第1コンタクトホール78を経てドレイン電極75に至る接続部77によってつながっている。
なお、図5における素子基板15の断面は、図12中のF−F線における断面に相当している。
ここで、各画素7において、反射膜57と共通電極69と画素電極71とは、図12に示すように、相互に重なり合っている。反射領域Hは、各画素7の領域において、反射膜57と共通電極69と画素電極71とが、平面視で重なる領域であると定義され得る。
また、透過領域Tは、各画素7の領域から反射領域Hを除いた領域において、共通電極69と画素電極71とが、平面視で重なる領域であると定義され得る。
液晶パネル10では、共通電極69と画素電極71との間に電圧を印加すると、共通電極69と画素電極71との間に電界が発生する。液晶パネル10では、TFT素子65がOFF状態からON状態に変化すると、共通電極69と画素電極71との間に電界が発生する。この電界によって液晶19の配向状態を変化させることができる。
表示装置1では、照明装置5から表示パネル3に光を照射した状態で、液晶19の配向状態を画素7ごとに変化させることにより、表示が制御される。液晶19の配向状態は、TFT素子65のOFF状態及びON状態を切り替えることによって変化し得る。
配向膜63及び配向膜97のそれぞれには、配向処理が施されている。配向処理が施された配向膜63及び配向膜97によって、液晶19の初期的な配向状態が規制される。
図13(a)は、TFT素子65がOFF状態のときの透過領域Tにおける偏光状態を示す図であり、図13(b)は、TFT素子65がON状態のときの透過領域Tにおける偏光状態を示す図である。
表示装置1では、透過領域Tにおいて、液晶19の初期的な配向方向121は、図13(a)に示すように、偏光板13aの透過軸123aに沿った方向に設定されている。
TFT素子65がON状態に切り替わると、透過領域Tにおいて、液晶19の配向方向121は、図13(b)に示すように、偏光板13aの透過軸123aに対して反時計方向に45度の傾きを有する方向に変化する。
図14(a)は、TFT素子65がOFF状態のときの反射領域Hにおける偏光状態を示す図であり、図14(b)は、TFT素子65がON状態のときの反射領域Hにおける偏光状態を示す図である。
反射領域Hにおける液晶19の配向方向121は、図14(a)及び図14(b)のそれぞれに示すように、透過領域Tと同様である。
なお、図13(a)及び図13(b)、並びに図14(a)及び図14(b)において、X'方向及びY'方向は、X'方向が偏光板13aの透過軸123aに沿った方向を示し、Y'方向が偏光板13bの透過軸123bに沿った方向を示している。X'方向及びY'方向は、XY平面内で互いに直交する任意の2方向である。
透過領域Tでは、底面23側から偏光板13aを経て入射された入射光は、図13(a)及び図13(b)に示すように、偏光板13aの透過軸123aに沿った偏光軸を有する直線偏光125として液晶19に入射される。
液晶19に入射された直線偏光125は、TFT素子65がOFF状態のときに、図13(a)に示すように、偏光軸が液晶19の配向方向121に沿っている。このため、液晶19に入射された直線偏光125は、偏光状態が維持されたまま直線偏光125として偏光板13bに入射される。
偏光板13bに入射された直線偏光125は、偏光軸が偏光板13bの透過軸123bに対して直交しているため、偏光板13bによって吸収される。
他方で、TFT素子65がON状態のときに、直線偏光125は、図13(b)に示すように、偏光軸が液晶19の配向方向121とは交差している。このため、液晶19に入射された直線偏光125は、液晶19によって1/2波長の位相差が与えられ、直線偏光125の偏光軸に直交する偏光軸を有する直線偏光127として偏光板13bに入射される。
偏光板13bに入射された直線偏光127は、偏光軸が偏光板13bの透過軸123bの方向に沿っているため、偏光板13bを透過する。
このように、透過領域Tでは、TFT素子65のON状態及びOFF状態の切り替えにより、透過表示が制御される。
反射領域Hでは、表示面9側から偏光板13bを経て入射された入射光は、図14(a)及び図14(b)に示すように、偏光板13bの透過軸123bに沿った偏光軸を有する直線偏光129として位相差膜95に入射される。
ここで、位相差膜95の遅相軸131は、平面視でX'方向に対して反時計方向に67.5度の傾きを有する方向に設定されている。
従って、位相差膜95に入射された直線偏光129は、1/2波長の位相差が与えられ、直線偏光133として液晶19に入射される。直線偏光133の偏光軸は、平面視でX'方向に対して反時計方向に45度の傾きを有する方向に沿っている。
液晶19に入射された直線偏光133は、TFT素子65がOFF状態のときに、図14(a)に示すように、偏光軸が液晶19の配向方向121とは交差している。このため、液晶19に入射された直線偏光133は、1/4波長の位相差が与えられ、この図で見て左回りの円偏光135として反射膜57に向けて射出される。
円偏光135は、反射膜57で反射され、この図で見て右回りすなわち円偏光135とは逆回転の円偏光137として液晶19に入射される。
液晶19に入射された円偏光137は、1/4波長の位相差が与えられ、平面視でX'方向に対してこの図で見て反時計方向に135度の傾きを有する方向に沿った偏光軸を有する直線偏光139として位相差膜95に入射される。
位相差膜95に入射された直線偏光139は、1/2波長の位相差が与えられ、平面視でX'方向に沿った偏光軸を有する直線偏光141として偏光板13bに入射される。
偏光板13bに入射された直線偏光141は、偏光軸が偏光板13bの透過軸123bに対して直交しているため、偏光板13bによって吸収される。
他方で、TFT素子65がON状態のときに、液晶19に入射された直線偏光133は、図14(b)に示すように、偏光軸が液晶19の配向方向121に沿っているため、偏光状態が維持されたまま直線偏光133として反射膜57に向けて射出される。
反射膜57に向けて射出された直線偏光133は、偏光状態が維持されたまま反射膜57で反射され、液晶19に入射される。
反射膜57から液晶19に入射された直線偏光133は、偏光状態が維持されたまま位相差膜95に入射される。位相差膜95に入射された直線偏光133は、1/2波長の位相差が与えられ、平面視でY'方向に沿った偏光軸を有する直線偏光143として偏光板13bに入射される。偏光板13bに入射された直線偏光143は、偏光軸が偏光板13bの透過軸123bの方向に沿っているため、偏光板13bを透過する。
このように、反射領域Hにおいても、透過領域Tと同様にTFT素子65のON状態及びOFF状態の切り替えにより、反射表示が制御される。
ここで、表示装置1の製造方法について説明する。
表示装置1の製造方法は、基板の製造工程と、液晶パネル10の製造工程と、表示パネル3の製造工程と、表示装置1の製造工程と、に大別される。
まず、基板の製造工程について説明する。
基板の製造工程は、素子基板15の製造工程と、対向基板17の製造工程とに大別される。なお、素子基板15の製造工程と、対向基板17の製造工程とは、いずれが先でも後でもかまわない。
素子基板15の製造工程では、図15(a)に示すように、まず、第1基板51の第1面51aに、ゲート電極72(ゲート線111)を形成する。
ゲート電極72(ゲート線111)は、例えばスパッタリング技術を活用して第1面51aに金属膜を形成してから、金属膜を、例えば、フォトリソグラフィ技術やエッチング技術を活用してパターニングすることによって形成され得る。
次いで、図15(b)に示すように、ゲート電極72(ゲート線111)を第1面51a側から覆うゲート絶縁膜53を形成する。ゲート絶縁膜53は、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)技術、PVD(Physical Vapor Deposition)技術、蒸着技術などを活用することによって形成され得る。
次いで、図15(c)に示すように、ゲート絶縁膜53上に、半導体層73を形成してから、半導体層73の一部に重なるソース電極74とドレイン電極75とを形成する。これにより、TFT素子65が形成される。
なお、ソース電極74及びドレイン電極75は、例えばスパッタリング技術を活用してゲート絶縁膜53上に金属膜を形成してから、この金属膜を、例えば、フォトリソグラフィ技術やエッチング技術を活用してパターニングすることによって形成され得る。
次いで、図15(d)に示すように、TFT素子65及びゲート絶縁膜53上に、中間層55を構成する材料を含む液状体55aで液状体膜55bを形成する。液状体55aは、アクリル系の樹脂を含んでおり、ポジ型の感光性を有している。液状体膜55bは、例えばスピンコート技術を活用することにより形成され得る。
次いで、液状体膜55bにプレベーク処理を施す。プレベーク処理の条件としては、例えば、温度範囲を80℃〜90℃とし、処理時間を1分〜2分とする条件が採用され得る。
次いで、図16(a)に示すように、フォトマスク151を介して、液状体膜55bを紫外光153で露光する。
ここで、フォトマスク151は、多階調露光を実現するハーフトーンマスクである。フォトマスク151は、開口部155と、ハーフトーン部156と、遮光部157aと、遮光部157bとを有している。
開口部155は、第1コンタクトホール78が形成されるべき部位78aに平面視で重なっている。ハーフトーン部156は、平面視で凹凸部56が形成されるべき領域に重なっている。遮光部157aは、平面視で他の領域に重なっている。
開口部155は、ハーフトーン部156の領域内に設けられている。また、1つのハーフトーン部156の領域内には、複数の遮光部157bが散在している。
なお、フォトマスク151は、ハーフトーンマスクに限定されず、グレイトーンマスクも採用され得る。
部位78aには、開口部155を介して紫外光153が照射される。凹凸部56が形成されるべき領域には、ハーフトーン部156を介して中間階調の紫外光153aが照射される。他の領域は、遮光部157a及び遮光部157bによって紫外光153が遮光される。ハーフトーン部156に入射する紫外光153は、一部が遮光部157bによって遮光される。
次いで、液状体膜55bに現像処理を施す。これにより、液状体膜55bのうちで、ハーフトーン部156を介して露光された部位、及び部位78aが除去される。
次いで、液状体膜55bにポストベーク処理を施すことにより、図16(b)に示すように、凹凸部56及び第1コンタクトホール78を有する中間層55が形成され得る。
なお、ポストベーク処理の条件としては、例えば、温度範囲を220℃〜230℃とし、処理時間を約1時間とする条件が採用され得る。
液状体膜55bに焼成処理を施す工程に次いで、図16(c)に示すように、反射膜57を形成する。反射膜57の形成では、例えばスパッタリング技術を活用して、中間層55上に金属膜を形成する。次いで、この金属膜を、例えば、フォトリソグラフィ技術やエッチング技術を活用してパターニングする。これにより、反射膜57が形成され得る。
次いで、図17(a)に示すように、中間層55及び反射膜57上に、平坦化層59を構成する材料を含む液状体59aで液状体膜59bを形成する。液状体59aは、アクリル系の樹脂を含んでおり、ポジ型の感光性を有している。液状体膜59bは、例えばスピンコート技術を活用することにより形成され得る。
次いで、液状体膜59bにプレベーク処理を施す。プレベーク処理の条件としては、例えば、温度範囲を80℃〜90℃とし、処理時間を1分〜2分とする条件が採用され得る。
次いで、図17(b)に示すように、フォトマスク161を介して、液状体膜59bを紫外光163で露光する。
ここで、フォトマスク161は、開口部165と、遮光部167とを有している。
開口部165は、第2コンタクトホール79が形成されるべき部位79aに平面視で重なっている。
部位79aには、開口部165を介して紫外光163が照射される。遮光部167に重なる領域には、紫外光163が照射されない。つまり、液状体膜59bのうち部位79aは、紫外光163で露光される。液状体膜59bのうち遮光部167に重なる領域は、露光されない。
次いで、液状体膜59bに現像処理を施す。これにより、液状体膜59bのうちで、部位79aが除去される。
次いで、液状体膜59bにポストベーク処理を施すことにより、図17(c)に示すように、第2コンタクトホール79を有する平坦化層59が形成され得る。
なお、ポストベーク処理の条件としては、例えば、温度範囲を220℃〜230℃とし、処理時間を約1時間とする条件が採用され得る。
次いで、図18(a)に示すように、平坦化層59上にITOの膜69aを形成する。ITOの膜69aは、例えば、スパッタリング技術を活用することによって形成され得る。
次いで、ITOの膜69aをパターニングすることによって、図18(b)に示すように、共通電極69を形成する。このパターニングでは、例えば、フォトリソグラフィ技術やエッチング技術が活用され得る。
なお、ITOの膜69aを形成するとき、第1コンタクトホール78内や第2コンタクトホール79内に、ITOが堆積することがある。第1コンタクトホール78内や第2コンタクトホール79内に堆積したITOは、ITOの膜69aをパターニングするときに除去され得る。
次いで、図18(c)に示すように、共通電極69上に酸化シリコンの膜61aを形成する。酸化シリコンの膜61aは、例えば、CVD技術を活用することによって形成され得る。
次いで、酸化シリコンの膜61aをパターニングすることによって、図18(d)に示すように、絶縁膜61を形成する。このパターニングでは、例えば、フォトリソグラフィ技術やエッチング技術が活用され得る。
なお、共通電極69上に酸化シリコンの膜61aを形成するとき、第1コンタクトホール78内や第2コンタクトホール79内に、酸化シリコンが堆積することがある。第1コンタクトホール78内や第2コンタクトホール79内に堆積した酸化シリコンは、酸化シリコンの膜61aをパターニングするときに除去され得る。
次いで、図19(a)に示すように、絶縁膜61上にITOの膜71aを形成する。ITOの膜71aは、例えば、スパッタリング技術を活用することによって形成され得る。このとき、第1コンタクトホール78内及び第2コンタクトホール79内にITOが堆積することによって、接続部77が形成され得る。
次いで、ITOの膜71aをパターニングすることによって、図19(b)に示すように、画素電極71を形成する。このパターニングでは、例えば、フォトリソグラフィ技術やエッチング技術が活用され得る。
次いで、図19(c)に示すように、絶縁膜61及び画素電極71上に、配向膜63を構成する材料を含む液状体63aで液状体膜63bを形成する。液状体63aは、光反応性を有するポリイミド樹脂を含んでいる。液状体膜63bは、例えば、スピンコート技術や印刷技術を活用することにより形成され得る。
次いで、液状体膜63bにプレベーク処理及びポストベーク処理を施す。これにより、膜63cが形成され得る。プレベーク処理の条件としては、例えば、温度範囲を70℃〜90℃とし、処理時間を約3分間とする条件が採用され得る。ポストベーク処理の条件としては、例えば、温度範囲を210℃〜240℃とし、処理時間を約20分間とする条件が採用され得る。
次いで、膜63cに配向処理を施すことにより、図5に示す素子基板15が製造され得る。なお、配向処理については、詳細を後述する。
対向基板17の製造工程では、図20(a)に示すように、まず、第2基板81の対向面83bに、光吸収層85を、平面視で格子状に形成する。光吸収層85は、カーボンブラックやクロムなどを含有する樹脂膜を形成してから、この樹脂膜を、例えば、フォトリソグラフィ技術を活用してパターニングすることによって形成され得る。
次いで、光吸収層85によって囲まれる各画素7の領域内に、カラーフィルタ87を形成する。カラーフィルタ87は、R、G及びBの各光に対応する着色剤が含有された樹脂を、各画素7の領域内に配置することによって形成され得る。なお、各画素7の領域内への樹脂の配置は、例えば、インクジェット技術や蒸着技術を活用することにより行われ得る。
次いで、光吸収層85及びカラーフィルタ87上にオーバーコート層91を形成する。オーバーコート層91は、例えばスピンコート技術を活用して、光透過性を有する樹脂で形成され得る。
次いで、図20(b)に示すように、オーバーコート層91上に、配向膜93を構成する材料を含む液状体93aで液状体膜93bを形成する。液状体93aは、光反応性を有するポリイミド樹脂を含んでいる。液状体膜93bは、例えば、スピンコート技術や印刷技術を活用することにより形成され得る。
次いで、液状体膜93bにプレベーク処理及びポストベーク処理を施す。これにより、膜93cが形成され得る。プレベーク処理の条件としては、例えば、温度範囲を70℃〜90℃とし、処理時間を約3分間とする条件が採用され得る。ポストベーク処理の条件としては、例えば、温度範囲を210℃〜240℃とし、処理時間を約20分間とする条件が採用され得る。
次いで、膜93cに配向処理を施すことにより、図20(c)に示す配向膜93が形成され得る。なお、配向処理については、詳細を後述する。
次いで、図20(c)に示すように、液晶化合物が含有された液状体95aで、配向膜93上に液状体膜95bを形成する。液状体95aは、ネガ型の感光性を有している。液状体膜95bは、例えばスピンコート技術を活用することにより形成され得る。
なお、液状体95aとしては、液晶化合物と溶媒とを混合したものに光重合開始剤を添加した構成が採用され得る。
液晶化合物としては、例えばBASF社製のLC242などが採用され得る。溶媒としては、例えばPGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)などが採用され得る。光重合開始剤としては、例えばチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のイルガキュア907などが採用され得る。
ここで、液状体膜95bに含まれる液晶化合物は、配向処理が施された配向膜93によって分子の配向状態が規制される。これにより、液状体膜95bには、屈折率に異方性が発現する。
次いで、図21(a)に示すように、フォトマスク171を介して、液状体膜95bを紫外光173で露光する。ここで、フォトマスク171には、反射領域Hに重なる領域に開口部175が設けられている。液状体膜95bには、開口部175を介して紫外光173が照射される。そして、液状体膜95bのうちで露光された部位が硬化する。
次いで、液状体膜95bに、例えばPGMEAなどの現像液で現像処理を施す。これにより、フォトマスク171で遮光された領域内の液状体膜95bが剥離され、図21(b)に示す位相差膜95が形成され得る。
次いで、図21(b)に示すように、オーバーコート層91及び位相差膜95上に、配向膜97を構成する材料を含む液状体97aで液状体膜97bを形成する。液状体97aは、光反応性を有するポリイミド樹脂を含んでいる。液状体膜97bは、例えば、スピンコート技術や印刷技術を活用することにより形成され得る。
次いで、液状体膜97bにプレベーク処理及びポストベーク処理を施す。これにより、膜97cが形成され得る。プレベーク処理の条件としては、例えば、温度範囲を70℃〜90℃とし、処理時間を約3分間とする条件が採用され得る。ポストベーク処理の条件としては、例えば、温度範囲を210℃〜240℃とし、処理時間を約20分間とする条件が採用され得る。
次いで、膜97cに配向処理を施すことにより、図5に示す対向基板17が製造され得る。なお、配向処理については、詳細を後述する。
液晶パネル10の製造工程では、まず、素子基板15と、対向基板17とを、平面視で環状のシール材21(図2)を介して接合する。このとき、シール材21は、平面視で環状の輪郭の一部を欠いた状態で設けられる。シール材21の環状の輪郭の一部を欠いた部分は、液晶19の注入口となる。
次いで、液晶19を注入口から注入してから、注入口を塞いで液晶19を封入する。これにより、図2に示す液晶パネル10が製造され得る。
表示パネル3の製造工程では、図2に示す偏光板13a及び13bを液晶パネル10に設ける。偏光板13aは、第1基板51の第2面51b(図5)に設けられ、偏光板13bは第2基板81の外向面83a(図5)に設けられる。これにより、図2に示す表示パネル3が製造され得る。
なお、偏光板13aや偏光板13bは、液晶パネル10の製造工程の前に、第1基板51や第2基板81に設けられていてもよい。
表示装置1の製造工程では、表示パネル3と照明装置5とを組み合わせることにより、表示装置1が製造され得る。
ここで、膜63c及び膜97cのそれぞれに対する配向処理について説明する。
本実施形態では、膜63c及び膜97cのそれぞれに、光の波長が240nm〜365nmの紫外光を照射することで配向処理を行う所謂光配向が採用されている。
まず、光配向に適用される光照射装置について説明する。
本実施形態における光照射装置190は、図22に示すように、光源部191と、照明光学系193と、偏光分離部195と、搬送装置199と、を有している。
光源部191は、光源201と、リフレクタ203と、を有している。
ここで、光照射装置190では、光源201から搬送装置199までの間における光軸200Lに沿って光路200Pが設定されている。
光源201は、Y”方向に延在する筒状の形態を有している。光源201としては、例えば、高圧水銀ランプやメタルハライドランプなどが採用され得る。
リフレクタ203は、Y”方向に延在している。リフレクタ203は、光源201の光路200P側とは反対側から、光源201を覆っている。
照明光学系193は、光路200Pにおいて、光源部191と搬送装置199との間に設けられている。本実施形態では、照明光学系193は、コリメータレンズ205を有している。本実施形態では、コリメータレンズ205は、Y”方向に延在するシリンドリカルレンズで構成されている。
偏光分離部195は、光路200Pにおいて、照明光学系193と搬送装置199との間に設けられている。本実施形態では、偏光分離部195は、第1偏光子207と、第2偏光子209と、を有している。
第1偏光子207は、光路200Pにおいて、照明光学系193と搬送装置199との間に設けられている。第2偏光子209は、光路200Pにおいて、第1偏光子207と搬送装置199との間に設けられている。
搬送装置199は、駆動ローラ213と、従動ローラ215と、搬送ベルト217と、を有している。駆動ローラ213及び従動ローラ215は、それぞれ、Y”方向に延在している。駆動ローラ213及び従動ローラ215は、互いにX”方向に間隔をあけた状態で、X”方向に並んでいる。搬送ベルト217は、駆動ローラ213と従動ローラ215との間に架け渡されている。
光照射装置190では、偏光分離部195と搬送装置199との間の光路200Pにおいて、ワークWが搬送ベルト217上に載置される。ワークWは、搬送装置199によってX”方向に搬送され得る。
図22において、X”方向及びY”方向は、X”方向がワークWの搬送方向を示し、Y”方向が光源201の延在方向を示している。X”方向及びY”方向は、XY平面内で互いに直交する任意の2方向である。
なお、ワークWは、光照射装置190で光を照射する対象物である。本実施形態では、配向処理前の素子基板15や対向基板17がワークWとして搬送ベルト217上に載置される。ワークWとしての素子基板15や対向基板17は、膜63c(図19(c))や、膜93c(図20(b))、膜97c(図21(b))が偏光分離部195側に向けられた状態で、搬送ベルト217上に載置される。
リフレクタ203は、図23に示すように、内側に反射面221を有している。反射面221の断面形状は、楕円223とともに、楕円223の一部の弧を共有している。
光源201は、楕円223の第1焦点225に重なっている。本実施形態では、光源201の中心が第1焦点225に重なるように、光源201が設けられている。
コリメータレンズ205は、光源201側に向かって凸となる平凸レンズで構成されている。本実施形態では、コリメータレンズ205は、光源201側の焦点(以下、前側焦点と呼ぶ)が、楕円223の第2焦点226に重なる位置に設けられている。
上記の構成により、光源201からの光のうちで反射面221で反射した光251aは、第2焦点226を通ってからコリメータレンズ205に入射する。
コリメータレンズ205に入射した光251aは、光軸200Lに対して略平行な状態に近づけられた平行光251bとして、コリメータレンズ205から射出される。なお、照明光学系193は、コリメータレンズ205の他に、例えばインテグレータレンズやリレーレンズなどの種々のレンズを付加した構成も採用され得る。
平行光251bは、第1偏光子207に入射される。
ここで、本実施形態では、第1偏光子207及び第2偏光子209は、それぞれ、ワイヤーグリッド偏光子が採用されている。
第1偏光子207及び第2偏光子209は、それぞれ、図24に示すように、基板231に多数のワイヤー233を設けた構成を有している。ワイヤー233は、基板231の一方の主面231aに設けられている。ワイヤー233は、P方向に延在している。多数のワイヤー233は、S方向に間隔Kで並んでいる。間隔Kは、光235の波長よりも短い距離に設定されている。
第1偏光子207及び第2偏光子209のそれぞれに入射される光235のうち、P方向に沿った偏光軸を有する偏光成分235aは、反射される。S方向に沿った偏光軸を有する偏光成分235bは、第1偏光子207及び第2偏光子209のそれぞれを透過する。これにより、光235から、偏光成分235bを分離することができる。なお、基板231の材料としては、例えばガラスや石英などの光透過性を有する材料が採用され得る。また、ワイヤー233の材料としては、例えば、光反射性が高い金、銀、アルミニウムなどが採用され得る。
光照射装置190において、第1偏光子207及び第2偏光子209は、それぞれ、ワイヤー233側が照明光学系193側(図23)に向いた状態で設けられている。
本実施形態では、第1偏光子207は、図23に示すように、平行光251bから偏光251cを光路200P内に分離し、偏光251dを光路200P外に分離する。偏光251cにおける偏光成分のほとんどは、偏光成分235b(図24)によって占められているが、一部に偏光成分235aが含まれている。偏光251dにおける偏光成分のほとんどは、偏光成分235a(図24)によって占められている。
第1偏光子207によって光路200P内に分離された偏光251cは、第2偏光子209に照射される。第2偏光子209は、図23に示すように、偏光251cから偏光251eを光路200P内に分離し、偏光251fを光路200P外に分離する。偏光251fにおける偏光成分のほとんどは、偏光成分235a(図24)によって占められている。これにより、偏光251eにおける偏光成分235b(図24)が占める割合を高めることができる。
第2偏光子209によって光路200P内に分離された偏光251eが、ワークWに照射される。
膜63cや膜97cに偏光251eを照射するとき、第1偏光子207及び第2偏光子209は、それぞれ、図25に示すように、S方向(図24)が、ワークWのX'方向(図13)に合わせられる。これにより、膜63cや膜97cに対してX'方向に沿った配向方向に配向処理を施すことができる。
さらに、X”方向と、X'方向と、S方向とを合わせれば、ワークWをX”方向に搬送させながら、膜63cや膜97cに偏光251eを照射することができる。これにより、膜63cや膜97cに対してX'方向に沿った配向処理を、流れ作業で実施することができる。この結果、膜63cや膜97cに対する配向処理を効率的に行うことができる。
また、膜93cに偏光251eを照射するとき、第1偏光子207及び第2偏光子209は、それぞれ、S方向(図24)が、ワークWのX'方向(図14)から反時計方向に67.5度の傾きを有する方向に合わせられる。これにより、膜93cに対して遅相軸131の方向に沿った配向方向に配向処理を施すことができる。
さらに、遅相軸131の方向と、X”方向とを合わせれば、ワークWをX”方向に搬送させながら、膜93cに偏光251eを照射することができる。この結果、膜93cに対する配向処理も効率的に行うことができる。
上述した配向処理によって、図5に示す配向膜63、配向膜93及び配向膜97が形成され得る。
本実施形態において、膜63c及び膜97cのそれぞれが配向処理を施すべき膜に対応し、搬送ベルト217が保持部に対応し、コリメータレンズ205が光学素子に対応している。
本実施形態では、光源201からの光は、第1偏光子207及び第2偏光子209を介して偏光251eとして、膜63cや膜93c、膜97cに照射される。このため、偏光251eの消光比が高められた状態で配向処理を施すことができる。この結果、配向膜63や配向膜93、配向膜97の配向方向を、それぞれにおいて均一にしやすくすることができる。従って、表示装置1における表示品位を向上させやすくすることができる。
また、本実施形態では、第1偏光子207及び第2偏光子209のそれぞれを透過した偏光251eが配向処理に活用されている。第1偏光子207及び第2偏光子209のそれぞれにおける透過光が配向処理に活用されるので、例えば反射光を配向処理に活用する場合に比較して、光路200Pを簡易に構成することができる。このため、光源201から搬送ベルト217までの光路200Pにおける光学系を簡易な構成とすることができる。この結果、光照射装置190の構成を簡易にすることができ、光照射装置190の小型化が図られる。
また、本実施形態では、光源201と第1偏光子207との間にコリメータレンズ205(図23)が設けられている。
ここで、ワイヤーグリッド偏光子では、光の入射角の違いによって、偏光における偏光軸の方向が異なることがある。
これに対し、本実施形態では、コリメータレンズ205により第1偏光子207に入射する光の入射角をそろえやすくすることができる。この結果、第1偏光子207から射出される偏光251cの偏光軸の方向をそろえやすくすることができる。この結果、表示装置1におけるコントラストを向上させやすくすることができる。
また、本実施形態では、光源201の光路200P側とは反対側にリフレクタ203(図23)が設けられている。このため、光源201から光路200P側とは反対側に向かう光251aを光路200P側に反射させることができる。これにより、光源201から光路200P側とは反対側に向かう光251aの少なくとも一部を、ワークWに照射する偏光251eとして利用することができる。この結果、光251aの利用効率を高めることができる。
また、本実施形態では、搬送装置199(図23)が設けられている。このため、ワークWをX”方向に変位させながら、ワークWに偏光251eを照射することができる。これにより、ワークWに対して連続的に偏光251eを照射することができる。このため、例えばワークWに対して間欠的に偏光251eを照射する場合に比較して、効率的に配向処理を施すことができる。
なお、本実施形態では、搬送装置199でワークWを変位させる構成が採用されているが、光照射装置190の構成は、これに限定されない。光照射装置190の構成としては、光源部191、照明光学系193及び偏光分離部195(以下、光学系と呼ぶ)を変位させる構成も採用され得る。さらに、光学系とワークWとの双方を変位させる構成も採用され得る。光学系とワークWとの双方を変位させる構成では、光学系とワークWとを、互いに反対の向きに変位させる構成が採用され得る。
また、本実施形態では、コリメータレンズ205(図23)として、光源201側に向かって凸となる平凸レンズが採用されているが、コリメータレンズ205はこれに限定されない。コリメータレンズ205としては、第1偏光子207側に向かって凸となる平凸レンズも採用され得る。また、コリメータレンズ205としては、両凸レンズも採用され得る。
また、本実施形態では、液晶19の駆動方式としてFFS型の駆動方式が採用されているが、駆動方式はこれに限定されない。液晶19の駆動方式は、TN(Twisted Nematic)型、IPS(In Plane Switching)型、VA(Vertical Alignment)型等の種々の方式も採用され得る。
また、本実施形態では、位相差膜95が対向基板17側に設けられている場合を例に説明したが、位相差膜95はこれに限定されず、素子基板15側に設けられていてもよい。
また、本実施形態では、半透過反射型の液晶装置を利用した表示装置1を例示したが、液晶装置は、これに限定されない。液晶装置としては、透過型の液晶装置や、反射型の液晶装置も適用され得る。
また、本実施形態では、第1偏光子207及び第2偏光子209として、それぞれ、偏光成分235b(図24)と交差する偏光成分235aを反射させる反射型の偏光子であるワイヤーグリッド偏光子が採用されている。しかしながら、偏光子はこれに限定されず、偏光成分235bと交差する偏光成分235aを吸収する吸収型の偏光子も採用され得る。
吸収型の偏光子としては、例えば、樹脂などの有機材料で構成される基板を延伸した偏光子が採用され得る。ところが、有機材料では、耐光性を向上させることが困難である。つまり、光源201からの光251aによる劣化を低く抑えることが困難である。
これに対し、無機材料では、有機材料に比較して耐光性を向上させやすくすることができる。ワイヤーグリッド偏光子は、無機材料で構成されている。このため、光源201からの光251aによる劣化を低く抑えるという観点から、第1偏光子207及び第2偏光子209としてワイヤーグリッド偏光子を採用することは好ましい。
なお、無機材料で構成される偏光子としては、ワイヤーグリッド偏光子に限定されず、図26に示すブリュースター偏光子も採用され得る。
ブリュースター偏光子が採用された第1偏光子281及び第2偏光子283は、それぞれ、図26に示すように、複数枚(本例では、5枚)の基板285を有している。
基板285は、光235の入射角がブリュースター角θに設定されている。このため、光235の入射面に直交する方向であるP方向に沿った偏光軸を有する偏光成分235aは、ほとんどが基板285によって反射される。他方で、光235の入射面に平行な方向であるS方向に沿った偏光軸を有する偏光成分235bは、ほとんどが基板285を透過する。これにより、光235から、偏光成分235bを分離することができる。
なお、基板285の材料としては、例えば、石英や光学ガラスなどの光透過性を有する材料が採用され得る。本実施形態では、基板285の材料として、石英が採用されている。
光照射装置190において、第1偏光子281及び第2偏光子283は、図27に示すように、それぞれ、光軸200Lに対して基板285の法線287がブリュースター角θだけ傾けられている。
膜63cや膜97cに偏光251eを照射するとき、第1偏光子281及び第2偏光子283は、それぞれ、図28に示すように、S方向(図26)が、ワークWのX'方向(図13)に合わせられる。これにより、膜63cや膜97cに対してX'方向に沿った配向方向に配向処理を施すことができる。
さらに、X”方向と、X'方向と、S方向とを合わせれば、ワークWをX”方向に搬送させながら、膜63cや膜97cに偏光251eを照射することができる。これにより、膜63cや膜97cに対してX'方向に沿った配向処理を、流れ作業で実施することができる。この結果、膜63cや膜97cに対する配向処理を効率的に行うことができる。
また、膜93cに偏光251eを照射するとき、第1偏光子281及び第2偏光子283は、それぞれ、S方向(図26)が、ワークWのX'方向(図13)から反時計方向に67.5度の傾きを有する方向に合わせられる。これにより、膜93cに対して遅相軸131の方向に沿った配向方向に配向処理を施すことができる。
さらに、遅相軸131の方向と、X”方向とを合わせれば、ワークWをX”方向に搬送させながら、膜93cに偏光251eを照射することができる。この結果、膜93cに対する配向処理も効率的に行うことができる。
偏光分離部195の構成としては、図29に示すように、第1偏光子207と第2偏光子283とを組み合わせた構成も採用され得る。さらに、偏光分離部195の構成としては、図30に示すように、第1偏光子281と第2偏光子209とを組み合わせた構成も採用され得る。
図29や図30に示す構成では、第1偏光子281と第2偏光子283とを組み合わせた構成に比較して、偏光分離部195を小型化しやすくすることができる。
ブリュースター偏光子では、光の入射角が0度よりも大きく設定される。このため、偏光分離部195における光路200Pの距離を短縮することが困難である。これに対し、ワイヤーグリッド偏光子では、光の入射角が0度に設定されていてもよい。従って、図29や図30に示す構成では、偏光分離部195を小型化しやすくすることができる。
さらに、第1偏光子207と第2偏光子209とを組み合わせた構成(図23)では、偏光分離部195を一層小型化しやすくすることができる。
上述した表示装置1は、例えば、図31に示す電子機器500の表示部510に適用され得る。この電子機器500は、携帯電話機である。この電子機器500は、操作ボタン511を有している。表示部510は、操作ボタン511で入力した内容や着信情報を始めとする様々な情報について表示を行うことができる。この電子機器500では、表示部510に表示装置1が適用されているので、表示部510における表示品位を向上させやすくすることができる。
なお、電子機器500としては、携帯電話機に限られず、モバイルコンピュータ、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、カーナビゲーションシステム用の表示機器などの車載機器、オーディオ機器等の種々の電子機器が挙げられる。また、表示装置1や、表示パネル3、液晶パネル10は、それぞれ、プロジェクタ等の投写型表示装置にライトバルブとして適用され得る。
本実施形態における表示装置の主要構成を示す分解斜視図。 本実施形態における表示装置の図1中のA−A線における断面図。 本実施形態における複数の画素の一部を示す平面図。 図3中のC部の拡大図。 図4中のD−D線における断面図。 本実施形態における第1コンタクトホール及び第2コンタクトホール並びに反射膜を示す平面図。 本実施形態における光吸収層を示す平面図。 図5中のE−E線における断面図。 本実施形態におけるゲート線及びデータ線並びにTFT素子を示す平面図。 本実施形態における反射膜を示す平面図。 本実施形態における共通電極を示す平面図。 本実施形態における画素電極を示す平面図。 本実施形態における表示パネルの透過領域における偏光状態を説明する図。 本実施形態における表示パネルの反射領域における偏光状態を説明する図。 本実施形態における素子基板の製造工程を説明する図。 本実施形態における素子基板の製造工程を説明する図。 本実施形態における素子基板の製造工程を説明する図。 本実施形態における素子基板の製造工程を説明する図。 本実施形態における素子基板の製造工程を説明する図。 本実施形態における対向基板の製造工程を説明する図。 本実施形態における対向基板の製造工程を説明する図。 本実施形態における光照射装置の主要構成を示す斜視図。 本実施形態における光照射装置の主要構成を示す側面図。 本実施形態における第1偏光子及び第2偏光子のそれぞれにおける一部分を示す斜視図。 本実施形態における第1偏光子及び第2偏光子並びにワーク及び搬送ベルトを示す側面図。 本実施形態における第1偏光子及び第2偏光子のそれぞれにおける他の例を示す斜視図。 本実施形態における偏光分離部の他の構成例を示す側面図。 本実施形態における偏光分離部の他の構成例における第1偏光子及び第2偏光子並びにワーク及び搬送ベルトを示す側面図。 本実施形態における偏光分離部の他の構成例における第1偏光子及び第2偏光子並びにワーク及び搬送ベルトを示す側面図。 本実施形態における偏光分離部の他の構成例における第1偏光子及び第2偏光子並びにワーク及び搬送ベルトを示す側面図。 本実施形態における表示装置が適用された電子機器の斜視図。
符号の説明
1…表示装置、3…表示パネル、5…照明装置、7…画素、8…表示領域、9…表示面、10…液晶パネル、15…素子基板、17…対向基板、19…液晶、23…底面、63…配向膜、63a…液状体、63b…液状体膜、63c…膜、93…配向膜、93a…液状体、93b…液状体膜、93c…膜、95…位相差膜、97…配向膜、97a…液状体、97b…液状体膜、97c…膜、121…配向方向、131…遅相軸、190…光照射装置、191…光源部、193…照明光学系、195…偏光分離部、199…搬送装置、200L…光軸、200P…光路、201…光源、203…リフレクタ、205…コリメータレンズ、207…第1偏光子、209…第2偏光子、213…駆動ローラ、215…従動ローラ、217…搬送ベルト、221…反射面、223…楕円、225…第1焦点、226…第2焦点、231…基板、233…ワイヤー、235a,235b…偏光成分、251a…光、251b…平行光、251c…偏光、251d…偏光、251e…偏光、251f…偏光、281…第1偏光子、283…第2偏光子、285…基板、287…法線、500…電子機器、510…表示部、511…操作ボタン、H…反射領域、T…透過領域、W…ワーク。

Claims (6)

  1. 配向処理が施される膜を備えたワークに照射するための光を発する光源と、
    前記ワークを保持する保持部と、
    前記光源から前記保持部までの光路において、前記光源と前記保持部との間に介在し、入射された前記光を平行光として前記光路内に射出する光学素子と、
    前記光路において、前記光学素子と前記保持部との間に介在し、前記平行光から偏光を前記光路内に分離する第1偏光子と、
    前記光路において、前記第1偏光子と前記保持部との間に介在し、前記偏光を受ける第2偏光子と、
    を有し、
    前記第2偏光子は、前記偏光に含まれる偏光成分において、互いに交差する偏光軸を有する前記偏光成分のうちの一方の前記偏光成分の少なくとも一部を、前記光路外に分離する、
    ことを特徴とする電気光学装置の製造装置。
  2. 前記第1偏光子は、前記偏光を透過させることによって、前記平行光から前記偏光を分離し、
    前記第2偏光子は、前記偏光成分のうちの他方の前記偏光成分を透過させることによって、前記一方の偏光成分の少なくとも一部を分離する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の製造装置。
  3. 前記第1偏光子及び前記第2偏光子は、それぞれ、ブリュースター偏光子又はワイヤーグリッド偏光子であることを特徴とする請求項2に記載の電気光学装置の製造装置。
  4. 前記第1偏光子及び前記第2偏光子は、それぞれ、ワイヤーグリッド偏光子であることを特徴とする請求項2に記載の電気光学装置の製造装置。
  5. 液晶を配向させるための膜に配向処理を施す配向処理工程を有し、
    前記配向処理工程は、光源からの光を、少なくとも第1偏光子及び第2偏光子を含む複数の偏光子を介して前記膜に照射する光照射工程を含んでおり、
    前記光照射工程では、
    前記光源から前記膜までの光路において、前記光源と前記膜との間に介在する光学素子で前記光を平行光とし、
    前記光路において、前記光学素子と前記膜との間に介在する前記第1偏光子で前記平行光から偏光を前記光路内に分離し、
    前記偏光に含まれる偏光成分において、互いに交差する偏光軸を有する前記偏光成分のうちの一方の前記偏光成分の少なくとも一部を、前記光路における前記第1偏光子と前記膜との間に介在する前記第2偏光子で前記光路外に分離する、
    ことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  6. 前記光照射工程では、
    前記第1偏光子としての第1のワイヤーグリッド偏光子で前記平行光から前記偏光を分離し、
    前記第2偏光子としての第2のワイヤーグリッド偏光子で前記一方の偏光成分の少なくとも一部を分離する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の電気光学装置の製造方法。
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JP2016066023A (ja) * 2014-09-26 2016-04-28 東芝ライテック株式会社 紫外線照射装置
WO2019100493A1 (zh) * 2017-11-22 2019-05-31 深圳市华星光电半导体显示技术有限公司 一种配向膜的制备方法及制备装置
US11099436B2 (en) 2017-11-22 2021-08-24 Shenzhen China Star Optoelectronics Semiconductor Display Technology Co., Ltd. Method and apparatus for manufacturing an alignment film

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