JP2010132218A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】タイヤ断面幅の呼びが255以上で、かつタイヤ外径が720mm以上の空気入りラジアルタイヤにおいて、操縦安定性と軽量化とを両立する。
【解決手段】荷重2.0cN/dtex負荷時伸張率が1〜5%の有機繊維コードで構成したカーカス層6を左右一対のビードコア4間に装架し、その両端部をビードコア4の周りにタイヤ内側から外側に折り返し、ビードフィラー5のタイヤ径方向長さLbをタイヤ断面高さSHの5〜20%にし、カーカス層6とサイドウォール部2との間にサイドウォール部2のゴムよりもゴム硬度が大きく、かつ厚さが0.5〜2mmのシート状のゴム補強層7を介在させ、そのタイヤ径方向の長さLrをタイヤ断面高さSHの40〜60%の範囲にすると共に、タイヤ径方向外端7aとベルト層の端部8aとのタイヤ径方向の距離h1をタイヤ断面高さSHの5〜25%にしたことを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】荷重2.0cN/dtex負荷時伸張率が1〜5%の有機繊維コードで構成したカーカス層6を左右一対のビードコア4間に装架し、その両端部をビードコア4の周りにタイヤ内側から外側に折り返し、ビードフィラー5のタイヤ径方向長さLbをタイヤ断面高さSHの5〜20%にし、カーカス層6とサイドウォール部2との間にサイドウォール部2のゴムよりもゴム硬度が大きく、かつ厚さが0.5〜2mmのシート状のゴム補強層7を介在させ、そのタイヤ径方向の長さLrをタイヤ断面高さSHの40〜60%の範囲にすると共に、タイヤ径方向外端7aとベルト層の端部8aとのタイヤ径方向の距離h1をタイヤ断面高さSHの5〜25%にしたことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、空気入りラジアルタイヤに関し、更に詳細には、特にSUV車(Sports and Utility Vehicle)などの用途に使用される、タイヤ断面幅及び外径が特別に大きく設定されたタイヤの操縦安定性と軽量化とを両立させるようにした空気入りラジアルタイヤに関する。
スポーツ走行とユーティリティーとを兼ね備える目的で設計されたSUV車用の空気入りラジアルタイヤには、タイヤ呼び幅(タイヤ断面幅の呼び)が255以上で、タイヤ外径が720mm以上と大型であって、かつ扁平に構成されたタイヤが使用されている。このような大型タイヤは、タイヤ断面高さが大きいため周剛性を確保することが難しく、操縦安定性が十分に得られないという問題があった。このため、一般に、硬質ゴムからなるビードフィラーを大きくした上に、サイドウォール部のゴム構造を工夫する等して周剛性を高くし、操縦安定性を確保する手段が採られていた(例えば、特許文献1参照)。しかし、硬質ゴムで形成したビードフィラーは、これを大きくするとタイヤ重量が増加するため、燃費を悪化させる原因になっていた。
一方、タイヤを軽量化するためにビードフィラーを小型化した場合には、周剛性の低下が避けられないので、操縦安定性が低下してしまうことになり、軽量化との両立が難しくなるという問題があった。
この対策として、特許文献2は、ビードフィラーを10〜25mmと小型化することに加え、カーカス層の外側に硬質のゴム補強層をカーカス層の折り返し部からタイヤ最大幅点に至るように配置することを提案している。しかし、この空気入りタイヤは、タイヤを軽量化することはできるものの、SUV車用の大型で扁平に構成されたタイヤの操縦安定性を向上するには未だ不十分であり、改善の余地があった。
特開昭64−83410号公報
特開2005−212563号公報
本発明の目的は、タイヤ呼び幅(断面幅の呼び)が255以上で、かつタイヤ外径が720mm以上の大型構造の空気入りラジアルタイヤにおいて、操縦安定性と軽量化とを両立させるようにした空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
上記目的を達成する本発明の空気入りラジアルタイヤは、タイヤ断面幅の呼びが255以上で、かつタイヤ外径が720mm以上の空気入りラジアルタイヤであって、左右一対のビードコア間に少なくとも1層のカーカス層を装架し、該カーカス層の両端部を前記ビードコアの周りにビードフィラーを挟むようにタイヤ内側から外側に折り返し、かつ該カーカス層の外周にベルト層を配置した空気入りラジアルタイヤにおいて、前記ビードフィラーのタイヤ径方向長さLbをタイヤ断面高さSHの5〜20%にし、前記カーカス層を荷重2.0cN/dtex負荷時の伸張率が1〜5%である少なくとも1種の有機繊維からなる有機繊維コードで構成すると共に、前記カーカス層とサイドウォール部との間に該サイドウォール部のゴムよりもゴム硬度が大きく、かつ厚さが0.5〜2mmのシート状のゴム補強層を介在させ、かつ該ゴム補強層のタイヤ径方向の長さLrをタイヤ断面高さSHの40〜60%の範囲にすると共に、前記ゴム補強層のタイヤ径方向外端と前記ベルト層の端部とのタイヤ径方向の距離h1をタイヤ断面高さSHの5〜25%にしたことを特徴とする。
上記タイヤ構成において、JIS K6253に規定のタイプAに準拠するゴム硬度で、ビードフィラーのゴム硬度は60〜75にし、ゴム補強層のゴム硬度は80〜95にするとよい。前記ゴム補強層のタイヤ径方向外端とキャップトレッドの端部とのカーカスラインに沿う距離は、5〜20mmにするとよい。有機繊維コードとしては、レーヨン繊維を好ましく使用することができる。前記ビードフィラーのタイヤ径方向長さLbは5〜25mmにするとよい。
また、ビードコアの周りに前記ビードフィラーを包み込んでタイヤ内側から外側に折り返すように繊維補強層を配置することが好ましく、かつその繊維補強層のタイヤ径方向外端のビードシートからのタイヤ径方向高さhfは、タイヤ断面高さSHの30〜60%にするとよい。
前記カーカス層は1層又は2層で構成することが好ましく、1層で構成するときは、その折り返し部の端部を、前記ベルト層の内側に挿入することが好ましい。また、前記カーカス層を2層で構成するときは、一方のカーカス層の折り返し部の端部を前記ベルト層の内側に挿入し、他方のカーカス層の折り返し部の端部はビード部又はサイドウォール部の領域に留めるようにするとよい。カーカス層を2層で構成した場合は、その折り返し部のうち外側に位置する折り返し部のタイヤ周方向に対するコード角度は84〜88°にすると共に、内側に位置する折り返し部とのコード角度差が2°以上なるようにするとよい。
本発明の空気入りラジアルタイヤの扁平率としては55%以下のタイヤに適用することが好ましい。
本発明の空気入りラジアルタイヤは、タイヤ断面幅の呼びが255以上で、かつタイヤ外径が720mm以上の大型の空気入りラジアルタイヤにおいて、ビードフィラーのタイヤ径方向長さLbをタイヤ断面高さSHの5〜20%に短尺化すると共に、前記カーカス層を荷重2.0cN/dtex負荷時の伸張率が1〜5%である少なくとも1種の有機繊維からなる有機繊維コードで構成し、さらにカーカス層とサイドウォール部との間にサイドウォール部のゴムよりもゴム硬度が大きく、かつ厚さが0.5〜2mmであるシート状のゴム補強層を設け、そのゴム補強層のタイヤ径方向の長さLrをタイヤ断面高さSHの40〜60%の範囲にすると共に、ゴム補強層のタイヤ径方向外端とベルト層の端部とのタイヤ径方向の距離h1をタイヤ断面高さSHの5〜25%にしたので、軽量化を図りながら高い操縦安定性を維持することができる。
図1は、本発明の空気入りラジアルタイヤの実施形態の一例の子午線方向の半断面図を示す。
図1において、空気入りラジアルタイヤはタイヤ断面幅の呼びが255以上であって、かつタイヤ外径が720mm以上の大型構造になっており、1はトレッド部、2はサイドウォール部、3はビード部である。タイヤ断面幅の呼びは、JATMA、ETRTO、TRAのいずれかの規格に規定されたものであればよい。
左右一対のビード部3には、それぞれ環状のビードコア4が埋設され、そのビードコア4の外周に沿って、タイヤ径方向長さLbを短尺化した環状のビードフィラー5が設けられている。カーカス層6は2層で構成され、トレッド部1から左右のサイドウォール部2を経てビード部3に至るように装架され、その両端部がそれぞれビードコア4の周りにビードフィラー5を挟むようにタイヤ内側から外側に折り返されている。トレッド部1には、カーカス層6の外周側に、上下一対のベルト層8がタイヤ1周にわたって配置され、そのベルト層8の外側にベルト層8の全幅及びエッジ部を覆うように複数のベルトカバー層9が配置されている。
2層のカーカス層6の折り返し部のうち、内層側のカーカス層の折り返し部はビードフィラー5の側面で終端しているが、外層側のカーカス層の折り返し部はベルト層8の端部の内側に挿入されている。このように配置されたカーカス層6とサイドウォール部2との間には、ゴム硬度がサイドウォール部2よりも大きいシート状のゴム補強層7が配置され、また、ビードコア4の周りに、上記カーカス層6よりも内側でビードフィラー5を包み込んでタイヤ内側から外側に折り返すように、ポリアミド繊維からなる繊維補強層10が配置されている。
本発明において、短尺化されたビードフィラー5は、タイヤ径方向長さLbがタイヤ断面高さSHの5〜20%になるように設定されている。さらに好ましくは、ビードフィラー5のタイヤ径方向長さLbを、5〜25mmにするとよい。このようにビードフィラーを短尺化したことにより、大型化したタイヤの軽量化を可能にし、かつ大型化に伴う荷重負荷に対する荷重耐久性を向上することができる。
ビードフィラー5のゴム硬度は、JIS K6253に規定されたタイプAに準拠するゴム硬度で60〜75にすることが好ましい。ビードフィラー5のゴム硬度をこのような範囲にすることにより、荷重耐久性を向上することができる。ここで、ゴム硬度とは、JIS K6253に規定されたタイプAに準拠しデュロメータにより温度25℃で測定した値を意味する。
カーカス層6は、荷重2.0cN/dtex負荷時の伸張率が1〜5%である少なくとも1種の有機繊維からなる有機繊維コードで構成する。伸張率がこのような範囲内の有機繊維コードを使用することにより、タイヤ重量を増大することなく周剛性を高くすることができる。このような有機繊維コードを構成する有機繊維としては、例えば、レーヨン繊維、アラミド繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO)繊維、ポリケトン繊維などを挙げることができるが、これらのうちでもとりわけレーヨン繊維が好ましい。有機繊維コードは、上記の有機繊維のいずれか1種で構成してもよいが、複数種類を組み合わせて構成してもよい。また、上記に例示した有機繊維と、ナイロン繊維、ポリエステル繊維などその他の有機繊維とを組み合わせて構成してもよい。
カーカス層6とサイドウォール部2との間に配置したゴム補強層7は、そのゴム硬度をサイドウォール部2のゴムよりも大きく、かつ厚さが0.5〜2mmのシート状にしたものが使用される。ゴム補強層7のゴム硬度を大きくしたため、周剛性を高くし、タイヤの操縦安定性及び耐久性を向上することができる。ゴム補強層7のゴム硬度としては、JIS K6253に規定されたタイプAに準拠するゴム硬度で80〜95にし、ビードフィラーよりも硬いゴムにすることが好ましい。このようにビードフィラー5のゴム硬度を低くし、ゴム補強層7のゴム硬度の方を高くしたことにより、タイヤ耐久性をより向上するようにしながらサイド部の周剛性を上げて、操縦安定性を向上することができる。ゴム補強層7の厚さは、0.5mmよりも薄くすると、操縦安定性の維持が難しくなり、また2mmより厚くするとタイヤ耐久性に悪影響を及ぼす。
また、ゴム補強層7のタイヤ径方向の長さLrは、タイヤ断面高さSHの40〜60%の範囲にする。タイヤ断面高さSHの40%よりも短いとサイド部の周剛性が十分に得られなくなり、また60%よりも長くすると軽量化が得られなくなる。
本発明において、タイヤ径方向の長さLrを有するゴム補強層7のサイドウォール部における位置としては、ベルト層8との関係で設定し、ゴム補強層7のタイヤ径方向外端7aとベルト層8の端部8aとのタイヤ径方向の距離h1を、タイヤ断面高さSHの5〜25%にする。ゴム補強層7の外端7aとベルト層端部8aとの距離h1をこのような範囲にすることにより、操縦安定性を向上することができる。また、タイヤ耐久性を向上することが可能になる。
また、ゴム補強層7のタイヤ径方向外端7aは、トレット部1のキャップトレッド11に対しては、そのキャップトレッド11の端部とのカーカスラインに沿う距離h2を、5〜20mmの範囲にすることが好ましい。キャップトレッドの端部とゴム補強層7の外端7aとの距離h2を5mm以上にすることにより耐久性を維持し、かつ20mm以下にすることにより操縦安定性を向上することができる。
本発明において、カーカス層の層数は特に制限されるものではないが、好ましくは1層又は2層にするのがよい。カーカス層を1層で構成するときは、その折り返し部の端部を、ベルト層8の端部内側に挿入することが好ましい。このように、カーカス層の折り返し部の端部を、カーカス層の本体部とベルト層とで挟み込む構造にすることにより、操縦安定性及び耐久性を共に向上することができる。
また、カーカス層を2層で構成するときは、図2に例示するように、2層の折り返し部ともビード部又はサイドウォール部の領域で終端させてもよいが、一方のカーカス層の折り返し部の端部をベルト層端部の内側へ挿入し、他方のカーカス層の折り返し部は、ビード部又はサイドウォール部の領域に留めることが好ましい。さらに好ましくは、ベルト層端部の内側へ挿入する折り返し部の方をタイヤ外側にし、ビード部又はサイドウォール部の領域に留める折り返し部の方をタイヤ内側にするように配置するとよい。これにより、操縦安定性と耐久性を共に向上することができる。
カーカス層を2層設けた場合の折り返し部は、外側に位置する折り返し部のタイヤ周方向に対するコード角度は84〜88°、より好ましくは85〜87°にし、その内側に位置する折り返し部とのコード角度差を2°以上にするとよい。内側に位置する折り返し部のタイヤ周方向に対するコード角度としては88〜90°が好ましく、より好ましくは90°にするとよい。
本発明において、ビードコア4の周りにビードフィラー5を包み込むように配置した繊維補強層10は、必ずしも必要ではない(図2参照)。しかし、繊維補強層10を設けることにより、軽量化を維持しながら操縦安定性を一層向上することができる。繊維補強層の材料としては、ポリアミド繊維がよい。この繊維補強層10は、図1のように、カーカス層6とビードコア4及びビードフィラー5との間に、介在させるのがよい。
繊維補強層10のタイヤ径方向外端10aのビードシートからのタイヤ径方向高さhfとしては、タイヤ断面高さSHの30〜60%にするとよい。このように、繊維補強層10を配置することにより、周剛性をさらに向上し、操縦安定性を向上すると共に、耐久性も向上することができる。
本発明の空気入りラジアルタイヤは、前述したようにJATMA、ETRTO、TRAのいずれかに規定されたタイヤ断面幅の呼びが255以上で、タイヤ外径が720mm以上の大型構造であるが、特に扁平率を55%以下にした扁平タイヤに適用する場合に、本発明の効果を一層顕著にすることができる。
以下、実施例によって本発明をさらに説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1〜9、比較例1〜4
タイヤ構造を図1を基本とし、タイヤサイズが255/55R18、タイヤ外径が730mmで、サイドウォール部ゴムのゴム硬度(JIS K6253に準拠しデュロメータのタイプAにより温度25℃で測定した値)が56であることを共通条件とし、カーカス層のコードの種類及びカーカス層の構成、ビードフィラーのタイヤ径方向長さLb及びゴム硬度、ゴム補強層の有無及びゴム補強層を有する場合の構成並びにポリアミド繊維からなる繊維補強層の有無及び繊維補強層を有する場合の径方向外端の高さhfを表1,2に示すように異ならせた13種類の空気入りラジアルタイヤ(実施例実施例1〜9、比較例1〜4)を製作した。
タイヤ構造を図1を基本とし、タイヤサイズが255/55R18、タイヤ外径が730mmで、サイドウォール部ゴムのゴム硬度(JIS K6253に準拠しデュロメータのタイプAにより温度25℃で測定した値)が56であることを共通条件とし、カーカス層のコードの種類及びカーカス層の構成、ビードフィラーのタイヤ径方向長さLb及びゴム硬度、ゴム補強層の有無及びゴム補強層を有する場合の構成並びにポリアミド繊維からなる繊維補強層の有無及び繊維補強層を有する場合の径方向外端の高さhfを表1,2に示すように異ならせた13種類の空気入りラジアルタイヤ(実施例実施例1〜9、比較例1〜4)を製作した。
得られた13種類の空気入りラジアルタイヤについて、下記の試験方法により操縦安定性及び軽量化を評価し、その結果を表1に示す。
表1,2において、ビードフィラーのタイヤ径方向長さLb、ゴム補強層のタイヤ径方向長さLr、ゴム補強層のタイヤ径方向外端とベルト層端部との径方向距離h1及び繊維補強層のタイヤ径方向外端のビードシートからの径方向高さhfは、それぞれタイヤ断面高さSHに対する比率[%]で示した。また、カーカス層の折り返し部の端部の位置は、「イ」〜「ハ」の記号で表し、「イ」はカーカス層の折り返し部の端部がビード部で終端していること、「ロ」は折り返し部の端部がサイドウォール部で終端していること、「ハ」は折り返し部の端部がベルト層端部の内側に挿入していることを意味する。なお、カーカスコードの伸張率は、25℃で荷重2.0cN/dtex負荷時における伸張率を測定し、ビードフィラー及びゴム補強層のゴム硬度は、JIS K6253タイプAに準拠しデュロメータにより温度25℃で測定した。
操縦安定性
空気入りラジアルタイヤを、サイズ18×8Jのリムにリム組みし、空気圧260kPaにした。このタイヤの操縦安定性を、4.8L排気量の4輪駆動車に装着し、全長2kmのコースにおいて熟練したテストドライバーの官能評価により、走行した際のフィーリングを所定の基準タイヤとの比較において評価した。得られた結果を、比較例1のタイヤの評価結果を100とする指数で示す。この指数値が、大きいほど操縦安定性が優れることを表す。
空気入りラジアルタイヤを、サイズ18×8Jのリムにリム組みし、空気圧260kPaにした。このタイヤの操縦安定性を、4.8L排気量の4輪駆動車に装着し、全長2kmのコースにおいて熟練したテストドライバーの官能評価により、走行した際のフィーリングを所定の基準タイヤとの比較において評価した。得られた結果を、比較例1のタイヤの評価結果を100とする指数で示す。この指数値が、大きいほど操縦安定性が優れることを表す。
軽量化
比較例1のタイヤ重量を、各実施例のタイヤ重量で割った値を百分率で示した。この値が、大きいほどタイヤ重量が軽いことを表す。
比較例1のタイヤ重量を、各実施例のタイヤ重量で割った値を百分率で示した。この値が、大きいほどタイヤ重量が軽いことを表す。
表1,2の結果から明らかなように、ビードフィラーのタイヤ径方向長さLbをタイヤ断面高さSHの5〜20%に短尺化すると共に、カーカス層を荷重2.0cN/dtex負荷時の伸張率が1〜5%の有機繊維コードで構成し、さらにカーカス層とサイドウォール部との間にシート状のゴム補強層を設け、ゴム補強層のタイヤ径方向の長さLrをタイヤ断面高さSHの40〜60%の範囲にすると共に、ゴム補強層のタイヤ径方向外端とベルト層の端部とのタイヤ径方向の距離h1をタイヤ断面高さSHの5〜25%にしたので、軽量化を図りながら高い操縦安定性を維持することが確認された(実施例1〜9)。なお、実施例1〜9の空気入りラジアルタイヤは、比較例1のタイヤと比べて、荷重耐久性が5%以上も向上することが確認された。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 ビードコア
5 ビードフィラー
6 カーカス層
7 ゴム補強層
7a ゴム補強層の径方向外端
8 ベルト層
10 繊維補強層
10a 繊維補強層の径方向外端
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 ビードコア
5 ビードフィラー
6 カーカス層
7 ゴム補強層
7a ゴム補強層の径方向外端
8 ベルト層
10 繊維補強層
10a 繊維補強層の径方向外端
Claims (10)
- タイヤ断面幅の呼びが255以上で、かつタイヤ外径が720mm以上の空気入りラジアルタイヤであって、左右一対のビードコア間に少なくとも1層のカーカス層を装架し、該カーカス層の両端部を前記ビードコアの周りにビードフィラーを挟むようにタイヤ内側から外側に折り返し、かつ該カーカス層の外周にベルト層を配置した空気入りラジアルタイヤにおいて、
前記ビードフィラーのタイヤ径方向長さLbをタイヤ断面高さSHの5〜20%にし、前記カーカス層を荷重2.0cN/dtex負荷時の伸張率が1〜5%である少なくとも1種の有機繊維からなる有機繊維コードで構成すると共に、前記カーカス層とサイドウォール部との間に該サイドウォール部のゴムよりもゴム硬度が大きく、かつ厚さが0.5〜2mmのシート状のゴム補強層を介在させ、かつ該ゴム補強層のタイヤ径方向の長さLrをタイヤ断面高さSHの40〜60%の範囲にすると共に、前記ゴム補強層のタイヤ径方向外端と前記ベルト層の端部とのタイヤ径方向の距離h1をタイヤ断面高さSHの5〜25%にした空気入りラジアルタイヤ。 - JIS K6253に規定のタイプAに準拠するゴム硬度で、前記ビードフィラーのゴム硬度を60〜75にし、前記ゴム補強層のゴム硬度を80〜95にした請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。
- 前記ゴム補強層のタイヤ径方向外端とキャップトレッドの端部とのカーカスラインに沿う距離h2を5〜20mmにした請求項1又は2に記載の空気入りラジアルタイヤ。
- 前記有機繊維コードがレーヨン繊維からなる請求項1、2又は3に記載の空気入りラジアルタイヤ。
- 前記ビードフィラーのタイヤ径方向長さLbが5〜25mmである請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤ。
- 前記ビードコアの周りにタイヤ内側から外側に前記ビードフィラーを包み込んで折り返す繊維補強層を配置し、該繊維補強層のタイヤ径方向外端のビードシートからのタイヤ径方向高さhfをタイヤ断面高さSHの30〜60%にした請求項1〜5のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤ。
- 前記カーカス層を1層で構成し、その折り返し部の端部を、前記ベルト層の内側に挿入した請求項1〜6のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤ。
- 前記カーカス層を2層で構成し、これら折り返し部の一方の端部を前記ベルト層の内側に挿入し、他方の端部をビード部又はサイドウォール部に留めるようにした請求項1〜6のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤ。
- 前記カーカス層の折り返し部のうち、外側に位置する折り返し部のタイヤ周方向に対するコード角度を84〜88°にすると共に、内側に位置する折り返し部とのコード角度差を2°以上にした請求項8に記載の空気入りラジアルタイヤ。
- タイヤの扁平率が55%以下である請求項1〜9のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤ。
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CN109476190A (zh) * | 2016-07-13 | 2019-03-15 | 米其林集团总公司 | 具有减轻重量胎圈区域的轮胎 |
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2008
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Cited By (2)
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CN109476190A (zh) * | 2016-07-13 | 2019-03-15 | 米其林集团总公司 | 具有减轻重量胎圈区域的轮胎 |
CN109476190B (zh) * | 2016-07-13 | 2020-06-16 | 米其林集团总公司 | 具有减轻重量胎圈区域的轮胎 |
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