JP2010131551A - セメント製造工程を用いたシュレッダーダストの処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シュレッダーダストを、追加的な設備やエネルギーを要することなく、逆に有効利用しつつ処理することができるセメント製造工程を用いたシュレッダーダストの処理方法を提供する。
【解決手段】セメント原料を、窯前4側に設けられた主バーナ5によって内部が高温雰囲気に保持されたセメントキルン1の窯尻2側から供給して、窯前4側に送りつつ焼成するセメント製造工程を用いたシュレッダーダストの処理方法であって、上記シュレッダーダストを、比重差によって可燃分を主体とする軽量ダストと不燃分を主体とする重量ダストとに分別し、上記軽量ダストをセメントキルン1の窯前4から内部に投入するとともに、上記重量ダストを上記セメント原料と共にセメントキルン1内に導入する。
【選択図】図1

Description

本発明は、セメントクリンカを製造するセメント製造工程を利用して、自動車等のリサイクル時に発生したシュレッダーダストを安定的に処理するための処理方法に関するものである。
近年、各種の自動車や、一般家庭あるいは事務所から排出されたエアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機等の電化製品に対するリサイクル法の適用に伴って、上記自動車や家電製品を解体して「事前選別処理品目」を回収することが義務づけられている。
この結果、例えば上記自動車については、先ず解体業者によって上記事前選別処理部品目に挙げられているエアバック類、タイヤ、バッテリー等の部品が回収された後に、シュレッダーによって裁断され、さらにワイヤーハーネスやプリント基板の一部等の再生使用可能な金属その他の有用なものが分離・回収されることにより、残渣物として各種のプラスチック、ゴム、ガラス、発泡ウレタン等を多く含むASR(Automobile Shredder Residue)と呼ばれるシュレッダーダストが発生する。
このようにして発生するシュレッダーダストは、解体される車両重量の約20%を占めるといわれており、かつその発生量は年々増加の一途をたどっている。
一方、上記シュレッダーダストの処理方法としては、以前はもっぱら埋め立て処理によっていたが、埋め立て処理場の確保が難しくなってきているうえに、特に上記シュレッダーダストにあっては、嵩比重が概ね0.1〜0.2程度と極めて小さいという問題点がある。
このため、この種のシュレッダーダストを、埋め立てに依らずに別途処理する様々な方法が開発されつつある。
例えば、下記特許文献1においては、シュレッダーダストを不活性ガス存在下で、軽油や重油等の溶剤とともに加熱および加圧して液相溶解することにより、上記シュレッダーダストに含まれる有機成分を液状成分またはガスに転換し、当該液状成分またはガスを燃料等として再利用するとともに、残渣を水洗浄してアルミニウム等の金属を回収するシュレッダーダストの処理方法が提案されている。
しかしながら、上記処理方法にあっては、シュレッダーダストを液相溶解するために、不活性ガスや溶剤を加える必要があり、しかも、別途加熱装置や加圧装置が必要となるために、追加的なエネルギーや装置を要し、よって総じて処理コストが嵩むという問題点がある。
また、下記特許文献2においては、シュレッダーダストから金属選別工程において金属片を取り除いた後に、比重差によってプラスチック片と可燃物片とに分離し、分離されたプラスチック片および可燃物片を所望の発熱量に対応する割合となるように調合して、加圧成形することにより廃プラスチック固形燃料とするシュレッダーダストのリサイクル方法が提案されている。
ところが、上記従来のシュレッダーダストのリサイクル方法においても、廃プラスチック固形燃料を成形するための成形機が必要となるという問題点がある。加えて、プラスチック片と可燃物片とを所望の発熱量となる割合に調合しているために、排出量の多い一方が、依然として廃棄物として残存してしまい、そのための別途処理が必要になるという問題点がある。
特開2004−275889号公報 特開2006−181520号公報
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、シュレッダーダストを、追加的な設備やエネルギーを要することなく、逆に有効利用しつつ処理することができるセメント製造工程を用いたシュレッダーダストの処理方法を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、セメント原料を、窯前側に設けられた主バーナによって内部が高温雰囲気に保持されたセメントキルンの窯尻側から供給して、上記窯前側に送りつつ焼成するセメント製造工程を用いたシュレッダーダストの処理方法であって、上記シュレッダーダストを、比重差によって可燃分を主体とする軽量ダストと不燃分を主体とする重量ダストとに分別し、上記軽量ダストを上記セメントキルンの上記窯前から内部に投入するとともに、上記重量ダストを上記セメント原料と共に上記セメントキルン内に導入することを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記シュレッダーダストが、自動車の解体時に発生するシュレッダーダスト(ASR)であることを特徴とするものである。
さらに、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、上記窯尻における排ガス中の塩素濃度を検出し、当該塩素濃度が7000ppmを超えた際に、上記分別の比重差を高めることにより、上記窯尻から上記セメントキルン内に導入する上記重量ダストの量を減少させるとともに上記窯前から内部に投入する上記軽量ダストの量を増加させ、かつ上記塩素濃度が10000ppmを超えた際に、上記重量ダストの投入を停止することを特徴とするものである。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、上記シュレッダーダストを、上記軽量ダストと重量ダストとに分別する際に、上記重量ダストから非鉄金属を分別して回収した後に、残った上記重量ダストを上記セメント原料と共に上記セメントキルン内に導入することを特徴とするものである。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、上記軽量ダストを、上記主バーナに隣接して設けられた補助バーナから、圧縮空気とともに上記セメントキルンの内部に向けて投入することを特徴とするものである。
なお、請求項1〜5に記載の発明において、重量ダストをセメント原料と共にセメントキルン内に導入するとは、分別された上記重量ダストを、さらに破砕等して細粒径化させる必要がある場合には、セメント製造工程の最上流側工程において石灰石、粘土、珪石および酸化鉄原料等のセメント原料を粉砕混合するための乾式ミルに投入して、粉砕しつつ上記セメント原料と混合し、最終的にセメントキルンの窯尻部分から内部に導入する。
また、予め分別工程において上記重量ダストを粉砕する等して、そのままセメント原料に混合しても問題がない程度まで細粒径化しておいた場合には、直接セメントキルンの窯尻部分から内部に投入することも可能である。
この際に、投入可能な窯尻部分とは、セメントキルンの窯尻側において当該セメントキルンを回転自在に支持する窯尻のケーシングおよびセメントキルンの上流側にセメント原料を予熱するプレヒータが設けられている場合には、当該プレヒータから上記ケーシングに至る移送管、並びに上記セメントキルンの前段に仮焼炉を有している場合には、この仮焼炉である。
請求項1〜5のいずれかに記載の発明において、先ずセメント製造工程においては、セメント原料がセメントキルン内の約1450℃の高温雰囲気下で焼成されることによりセメントクリンカが製造される。そこで、シュレッダーダストから分別された可燃分を主体とする軽量ダスト、上記セメントキルンの上記窯前から内部に投入して、当該可燃分を主バーナの火炎によって燃焼させることにより、上記主バーナの燃料の一部として利用した上で、処理することができる。
また、セメント原料中には、石灰石(CaCO3)とともに粘土、珪石および酸化鉄原料、すなわちSiO2、Al23およびFe23が含まれている。このため、上記シュレッダーダストから分離された重量ダストのうちの主たる成分である鉄やガラス(SiO2)は、最終的に上記セメントキルンの窯尻部分から内部に導入されることにより、セメント原料と共にセメントキルン内において焼成されて、上記セメント原料の一部として利用される。なお、上記重量ダスト中に含まれる可燃分は、セメントキルン内に導入されるまえに燃焼することにより、同様に燃料の一部として利用される。
ここで、請求項2に記載の発明のように、上記シュレッダーダストがASRである場合には、当該シュレッダーダストには、一般に可燃物として紙、布、木類、プラスチック類、ゴム等が含まれている。また、不燃物としては、ガラスおよび鉄、アルミニウム、銅等の金属が含まれている。このため、上記可燃物については、上述したように、セメントキルン内において燃焼することにより、上記主バーナの燃料の一部として利用することができる。また、鉄、ガラスおよびアルミニウムは、セメント原料の一部として利用することができる。
したがって、上記シュレッダーダストを軽量ダストと重量ダストとに分別するに際しては、厳密に可燃分と重量ダストとを分別するまでの必要はなく、セメントキルン内は1450℃程度の高温雰囲気下に保持されているために、重量ダスト中に可燃分が混在していても、当該可燃分は、セメント原料と共に粉砕・混合された場合には、当該セメント原料の予熱工程において、また直接窯尻部分に投入された場合には、遅くともセメントキルン内において燃焼することになる。
これに対して、軽量ダスト中における不燃分の混入量が多いと、窯前側からセメントキルン内に投入されるために、充分に焼成されないおそれがある。このため、上記軽量ダストと重量ダストとを分別するにあたっては、重量ダスト中に可燃物が混入しても問題なく、逆に軽量ダスト中における不燃分の混入量が極力少なくなるような比重差を設定して分別することが好ましい。
なお、銅等の他の金属は、セメント原料中に残存することになるが、当該セメント原料の総量に対する含有量が極めて少ないために、製造されたセメントクリンカの品質に悪影響を与えるおそれはない。
ところで、特に請求項2に記載の発明のように、上記シュレッダーダストがASRである場合には、下記表1に示すように、ウレタン類、硬質プラスチック類、軟質プラスチック類、ゴム類等の塩化濃度が高い部材が多く含まれている。そして、これらの部材のうち、比重の大きなものは、重量ダストに分別されてセメントキルンの窯尻に導入されることになる。
Figure 2010131551
他方、この種のセメント製造設備においては、窯尻における排ガス中の塩素濃度が概ね10000ppmを超えると、プレヒータ下部のサイクロンが閉塞しやすくなることが知られている。また、上記塩素濃度が急激に上昇すると、コーチング(付着物)の成長速度が増し、さらに閉塞しやすくなることも知られている。
この点、請求項3に記載の発明によれば、上記窯尻における排ガス中の塩素濃度を検出して、この塩素濃度が7000ppmを超えた際に、上記分別の比重差を高めることにより、窯尻からセメントキルン内に導入される重量ダストの量を減少させるとともに窯前から内部に投入する軽量ダストの量を増加させ、さらに上記塩素濃度が10000ppmを超えた際に、上記重量ダストの投入を停止しているために、かかる弊害が生じることを未然に防止することができ、安定的な操業を確保することができる。
なお、シュレッダーダスト中に銅等の金属が含まれている場合には、一般にこれらの金属は貴重であって、かつ再利用が容易であることから、請求項4に記載の発明のように、上記シュレッダーダストを軽量ダストと重量ダストとに分別する際に、上記銅等の非鉄金属を分別して回収した後に、残った上記重量ダストを上記窯尻部分に投入すれば、一層リサイクルの主旨に合致した経済的な処理を行うことができて好適である。
加えて、例えば重量ダスト中の銅の大部分は、塩化ビニル等の塩素濃度が高い被覆物によって被覆された形態で存在しているために、当該銅を除去することにより、同時に重量ダスト中の塩素含有量も大幅に低減させることができるという効果も得られる。
さらに、セメントキルンの上記窯前側に投入する軽量ダストは、既述の通り嵩比重が極めて小さいために、請求項5に記載の発明のように、セメントキルンの主バーナに隣接して補助バーナを設け、当該補助バーナから圧縮空気とともにセメントキルン内部に向けて投入すれば、容易かつ円滑に上記主バーナの火炎によって燃焼させることができる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明に係るセメント製造工程を用いたシュレッダーダストの処理方法の第1の実施形態を実施するためのセメント製造設備およびASR分別設備を示すものである。
先ず上記セメント製造設備について説明すると、図1中符号1がセメント原料を焼成するためのセメントキルンである。このセメントキルン1は、軸芯回りに回転自在に設けられたロータリーキルンであり、図中左方の窯尻部分2に、セメント原料を予熱するためのプレヒータ3が設けられるとともに、図中右方の窯前4に、内部を加熱するための主バーナ5が設けられている。なお、図中符号6は、焼成後のセメントクリンカを冷却するためのクリンカクーラである。
ここで、プレヒータ3は、上下方向に直列的に配置された複数段のサイクロンによって構成されており、供給管7を介して最上段のサイクロンにセメント原料が供給されるとともに、最下段のサイクロンの底部には、内部のセメント原料をセメントキルン1の窯尻部分2へと送る移送管3aが接続されている。
他方、窯尻部分2には、セメントキルン1から排出された燃焼排ガスを最下段のサイクロンへと供給する排ガス管3bが設けられているおり、最上段のサイクロンの上部から排出された排ガスが、図示されない排気ファンによって排気ライン8を介して排気されて行くようになっている。
そして、このセメント製造設備には、ASR分別設備10が設置されている。
このASR分別設備10は、少なくともシュレッダーダスト(ASR)を破砕する破砕手段と、この破砕手段によって所定の寸法に細かく破断されたASRを比重差に基づいて軽い紙、布、木類等の可燃分を主体とする軽量ダストと、重いガラスや金属類等の不燃物を主体とする重量ダストとに分別する風力分別機をと備えたものである。
他方、上記セメント製造設備におけるセメントキルン1の窯前4には、補助バーナ11が設けられている。この補助バーナ11は、主バーナ5の上方に所定の間隔をおいて配置されている。また、この補助バーナ11には、供給管12が接続されるとともに、この供給管12には、搬送用の圧縮空気を供給するエアー配管13が接続されている。
そして、上記ASR分別設備10によって分別された軽量ダストは、上記補助バーナ11の供給管12から圧縮空気13によってセメントキルン1内に投入されるようになっている。
また、ASR分別設備10において分別されたガラスや金属類を多く含む重量ダストは、最終的にセメント原料と共にセメントキルン1の窯尻部分2からセメントキルン1内に導入されるようになっている。
この際に、窯尻部分2における排ガス中の塩素濃度を検出し、当該塩素濃度が7000ppmを超えた際に、上記風力分別機における分別の比重差を高めることにより、窯尻部分2からセメントキルン1内に導入する重量ダストの量を減少させるとともに、窯前4から内部に投入する軽量ダストの量を増加させ、かつ上記塩素濃度が10000ppmを超えた際に、窯尻部分2からの重量ダストの投入を停止するようになっている。
次に、上記構成からなるセメント製造設備およびASR分別設備を用いた本発明に係るシュレッダーダストの処理方法の一実施形態について説明する。
先ず、このセメント製造設備においては、図示されない乾式ミルにおいて、セメント原料となる石灰石、粘土、珪石および酸化鉄原料が粉砕混合され、一端原料サイロに貯留された後に上記供給管7に送られて、プレヒータ3の最上段のサイクロンに供給される。
そして、この最上段のサイクロンに供給されたセメント原料は、順次下方のサイクロンへと落下するにしたがって、下方から上昇するセメントキルン1からの高温の排ガスによって予熱され、最終的に最下段のサイクロンから移送管3aを介してセメントキルン1に導入される。この際に、窯尻部分2は、約900℃の温度雰囲気になっている。
そして、この窯尻部分2からセメントキルン1内に送られた上記セメント原料は、セメントキルン1内おいて、窯前4側へと徐々に送られる過程において、主バーナ5からの燃焼排ガスによって約1450℃まで加熱され、焼成されてクリンカとなる。次いで、窯前4に到達したクリンカは、クリンカクーラ6内に落下して図中右方に送られる。この際に、クリンカクーラ6内に供給された空気によって所定温度まで冷却されて最終的に当該クリンカクーラ6から取り出される。
これと併行して、このセメント製造設備に搬入されたASRは、ASR分別設備10において風力選別機によって可燃物を主体とする軽量ダストと不燃物を主体とする重量ダストとに分別される。そして、可燃物を多く含む軽量ダストについては、供給管12から補助バーナ11へと送られ、エアー配管13から供給される圧縮空気とともに、セメントキルン1内であって、主バーナ5の火炎に向けて投入される。これにより、セメントキルン1内の高温雰囲気および主バーナ5からの火炎によって燃焼される。
他方、ASR分別設備10において分別された不燃物を多く含む重量ダストは、最終的にセメント原料と共に窯尻部分2からセメントキルン1内に導入されて焼成される。
すなわち、ASR分別設備10の粉砕手段によって粉砕された重量ダストの粒径が、直接セメントキルン1内に投入するには未だ大きすぎる場合には、当該重量ダストをさらに破砕等して細粒径化させる必要がある。
このような場合には、上記重量ダストを上述したセメント原料を粉砕混合するための乾式ミルに投入して、粉砕しつつ上記セメント原料と混合し、供給管7からプレヒータ3に送って最終的に窯尻部分2からセメントキルン1内に導入する。
また、上記粉砕手段によって粉砕された重量ダストを、そのままセメント原料に混合しても問題がない場合には、直接セメントキルン1の窯尻部分2、例えばセメントキルン1を回転自在に支持する窯尻のケーシングやプレヒータ3から上記ケーシングに至る移送管3aに投入する。
そして、セメント原料と共に窯尻部分2からセメントキルン1内に導入された上記重量ダストは、当該セメント原料と共に焼成され、上記重量ダスト中の鉄やガラスは、最終的にセメント原料の一部として利用される。
なお、ASR分別設備の風力選別機によっては、比較的重量の大きなプラスチックの塊等の可燃物も、重量ダストとして分別されてしまうが、当該可燃物についても、プレヒータ3からセメントキルン1へと送られる過程において燃焼される。
さらに、上記処理と併行して、窯尻部分2における排ガス中の塩素濃度を検出し、当該塩素濃度が7000ppmを超えた際に、上記風力分別機における分別の比重差を高めることにより、窯尻部分2からセメントキルン1内に導入する重量ダストの量を減少させるとともに、窯前4から内部に投入する軽量ダストの量を増加させ、かつ上記塩素濃度が10000ppmを超えた際に、窯尻部分2からの重量ダストの投入を停止する。
このように、上記構成からなるシュレッダーダストの処理方法によれば、シュレッダーダスト(ASR)から分別された可燃分を主体とする軽量ダストを、セメントキルン1の窯前4に設けた補助バーナ11から内部に投入して、主バーナ5の火炎によって燃焼させることにより、主バーナ5の燃料の一部として有効利用した上で、処理することができる。
また、上記シュレッダーダスト(ASR)から分別された重量ダストについても、セメント原料と共にセメントキルン1内において焼成することにより、当該セメント原料の一部として有効利用することができる。この結果、上記シュレッダーダスト(ASR)を、追加的な設備やエネルギーを要することなく、逆に有効利用しつつ処理することができる。
加えて、窯尻部分2における排ガス中の塩素濃度を検出して、この塩素濃度が7000ppmを超えた際に、分別の比重差を高めることにより、窯尻部分2からセメントキルン1内に導入される重量ダストの量を減少させるとともに、窯前4から内部に投入する軽量ダストの量を増加させ、さらに上記塩素濃度が10000ppmを超えた際に、上記重量ダストの投入を停止しているために、プレヒータ下部のサイクロンの閉塞や、コーチングの成長速度が増加することに起因する閉塞の発生といった弊害が生じることを未然に防止することができ、安定的な操業を確保することができる。
(第2の実施形態)
図2は、本発明に係るシュレッダーダストの処理方法の第2の実施形態を示すもので、この処理方法においては、分別設備20が、ASRを破砕する破砕手段21と、この破砕手段21によって破砕されたASRから鉄を分離回収する磁選機22と、この磁選機22において鉄が分離されたASRから、うず電流と磁場との相互作用によってアルミニウム、銅等の非鉄金属を分離回収する非鉄選別機23と、当該非鉄金属が分離された後のASRを比重差に基づいて、軽い紙、布、木類等の可燃物を主体とする軽量ダストと、重いガラス等の不燃物を主体とする重量ダストとに分別する風力分別機24を備えている。
したがって、先ず上記分別設備20において、ASRから鉄および非鉄金属を分離回収した後に、軽量ダストと重量ダストとに分別し、軽量ダストについては、同様に供給管12から補助バーナ11へと送られ、エアー配管13から供給される圧縮空気とともに、セメントキルン1内であって、主バーナ5の火炎に向けて投入される。
そして、ASRから鉄および非鉄金属が分離回収されて残った上記重量ダストが、最終的にセメント原料と共にセメントキルン1内へと導入されてゆく。
このように、第2の実施形態に係る処理方法によっても、第1の実施形態に示したものと同様に作用効果を得ることができる。
加えて、この処理方法によれば、分別節義20において、リサイクル資源として貴重な銅等の非鉄金属や鉄を、事前に分離回収しているために、これら回収した金属類を別途精錬設備等に送ることにより、有効に再利用することが可能になる。
さらに、ASRから分別された重量ダスト中の銅の大部分は、塩化ビニル等の塩素濃度が高い被覆物によって被覆された形態で存在しているために、当該銅を除去することにより、同時に重量ダスト中の塩素含有量も大幅に低減させることができるという効果も得られる。
なお、上述した第1および第2の実施形態においては、いずれも本発明に係るシュレッダーダストの処理方法を、自動車の解体時に発生するシュレッダーダスト(ASR)を処理する場合に適用した場合についてのみ説明したが、これに限定されるものではなく、家電製品等のリサイクルの過程で発生したシュレッダーダスト等の処理に適用することも可能である。
本発明の第1の実施形態を実施するためのセメント製造設備およびASR分別設備を示す概略構成図である。 本発明の第2の実施形態を実施するためのARS分別設備の構成および作用を示すフロー図である。
符号の説明
1 セメントキルン
2 窯尻部分
4 窯前
5 主バーナ
10、20 分別設備
11 補助バーナ
12 供給管
13 圧縮空気のエアー配管

Claims (5)

  1. セメント原料を、窯前側に設けられた主バーナによって内部が高温雰囲気に保持されたセメントキルンの窯尻側から供給して、上記窯前側に送りつつ焼成するセメント製造工程を用いたシュレッダーダストの処理方法であって、
    上記シュレッダーダストを、比重差によって可燃分を主体とする軽量ダストと不燃分を主体とする重量ダストとに分別し、上記軽量ダストを上記セメントキルンの上記窯前から内部に投入するとともに、上記重量ダストを上記セメント原料と共に上記セメントキルン内に導入することを特徴とするセメント製造工程を用いたシュレッダーダストの処理方法。
  2. 上記シュレッダーダストは、自動車の解体時に発生するシュレッダーダスト(ASR)であることを特徴とする請求項1に記載のセメント製造工程を用いたシュレッダーダストの処理方法。
  3. 上記窯尻における排ガス中の塩素濃度を検出し、当該塩素濃度が7000ppmを超えた際に、上記分別の比重差を高めることにより、上記窯尻から上記セメントキルン内に導入する上記重量ダストの量を減少させるとともに上記窯前から内部に投入する上記軽量ダストの量を増加させ、かつ上記塩素濃度が10000ppmを超えた際に、上記重量ダストの投入を停止することを特徴とする請求項1または2に記載のセメント製造工程を用いたシュレッダーダストの処理方法。
  4. 上記シュレッダーダストを、上記軽量ダストと重量ダストとに分別する際に、上記重量ダストから非鉄金属を分別して回収した後に、残った上記重量ダストを上記セメント原料と共に上記セメントキルン内に導入することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のセメント製造工程を用いたシュレッダーダストの処理方法。
  5. 上記軽量ダストを、上記主バーナに隣接して設けられた補助バーナから、圧縮空気とともに上記セメントキルンの内部に向けて投入することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のセメント製造工程を用いたシュレッダーダストの処理方法。
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