JP2010129863A - リテーナリングおよびそれを備えた化学機械的研磨装置 - Google Patents

リテーナリングおよびそれを備えた化学機械的研磨装置 Download PDF

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Abstract

【課題】リテーナリングが磨耗により溝が浅くなっても、ウエハの研磨に必要な研磨特性を、より長く維持できること。
【解決手段】リテーナリングのウエハ研磨面側に、ウエハ研磨面にスラリーを導入し、かつ研磨クズをウエハ研磨面から外に排出するための溝を有し、さらにこの溝が、その開口部から底部に至る間に、幅を大きくした幅広部分を有するリテーナリング。
【選択図】図3

Description

本発明は、リテーナリングおよびそれを備えた化学機械的研磨装置に関し、さらに詳しくは、ウエハ(被研磨体)を化学機械的に研磨するCMP(Chemical Mechanical Polishing;化学機械的研磨)装置の保持ヘッド内に配設(装着)されるリテーナリング、特に、ウエハと研磨パッドとの接触面へのスラリーの供給および排液を行うための溝を、リテーナリングの厚みの変動に対してプロセス変動がないように加工し、特定の断面形状にするリテーナリングおよびそれを備えた化学機械的研磨装置に関する。
半導体デバイスの高密度化は限界を見せず進展を続けており、高密度化に伴う様々の障害のいくつかは、種々の技術、方法により克服されつつある。大きな課題のひとつとして、グローバルなデバイス面の平坦化がある。デバイスの集積度が上がるにつれ、電極、その他の更なる積層化は避けられない。リソグラフィの短波長化に付随した、露光時の焦点深度短縮を考慮すると、少なくとも露光エリア程度の範囲で、層間層を精度良く平坦化することへの要求は大きい。また、金属電極層の埋め込みの要求も高く、この場合、積層後の余分な金属層の除去及び平坦化が必須のものとして要求される。
従来から、成膜法などの改良により局所的に層間層を平坦化する方法が多く提案され、実行されている。そして、今後さらに必要とされる、より大きなエリアでの効率的な平坦化技術として注目を集めているのがCMPとよばれる研磨工程である。CMPは、物理的研磨に化学的な作用(研磨剤、溶液による溶かし出し)を併用してウエハの表面凹凸を除いていく工程であり、グローバル平坦化技術の最有力な候補となっている。具体的には、酸、アルカリなどの研磨物の可溶性溶媒中に研磨粒(シリカ、アルカリ、酸化セリウムなどが一般的)を分散させたスラリーと呼ばれる研磨剤を用い、適当な研磨布でウエハ表面を加圧して相対運動により摩擦することで研磨を進行させる。ウエハ全面において、加圧と相対運動速度を一様とすることで面内を一様に研磨することが可能になる(特許文献1参照)。
図5は従来のCMP研磨装置の基本構成を説明する概略側面図である。
図6は従来のリテーナリングを示す図であり、(a)がリテーナリングの概略下面図であり、(b)がその溝部分の概略断面図である。
図5において、KRはCMP研磨装置であり、100は定盤回転駆動装置100aにより回転駆動する定盤(プラテン)、101は「研磨部材」としての研磨パッド、102Rは研磨対象物(半導体ウエハ)Uの周縁を囲み、研磨対象物Uの飛び出しを防止するためのリテーナリング(環状保持部材)、103は研磨ヘッド駆動装置により回転及び揺動する研磨ヘッド(ホルダ)、104は研磨剤(スラリー)供給部、105は研磨剤(スラリー)である。
この研磨装置KRは、定盤駆動装置100aにより回転駆動する定盤100上に「研磨部材」としての研磨パッド101が設けられ、一方、研磨ヘッド103には「研磨対象物」であるウエハUが保持され、このウエハUが研磨パッド101上に接触している。この状態で定盤100を回転駆動し、研磨ヘッド103に上方から荷重をかけ、回転させながら定盤100の半径方向に揺動運動させる。
これらの動作と共に、研磨剤供給部104から研磨剤105を研磨パッド101上に吐出させて、この研磨剤105をウエハUの研磨面に供給して、ウエハUの最表面を平坦に研磨している。研磨剤105は、研磨パッド101で拡散し、研磨パッド101と、ウエハUの相対運動に伴って研磨パッド101とウエハUの間に入り込み、ウエハUの表面を研磨する。
次いで、図6において、リテーナリング102Rは、研磨対象物(半導体ウエハ)Uの周縁を囲み、研磨対象物Uの飛び出しを防止する。そして、このリテーナリング102Rは、そのウエハ研磨側面部102Rbに溝102Raを有し、この溝が、ウエハ研磨面にスラリーを誘導し、かつ研磨クズをスラリーと共にウエハ研磨面から外に排出する。
特開平11−333712号公報
近年のCMP技術の向上により、リテーナリングの役割は、単なるウエハの飛び出し防止という役割だけでなく、研磨時のウエハへの加圧により歪んだ研磨パッドの研磨面をウエハ面に沿う形で幅広く押し付ける役割も担っており、ウエハを均一に平坦化するために必須となっている。
図6(a)・(b)のごとく、リテーナリング102Rには溝形状加工が施されており、溝102Raは開口部から底部まで同一の幅である。そして、溝102Raは、ウエハ研磨面にスラリーを供給し、かつ研磨によりウエハ研磨面から除去されたSiO2 や金属、研磨パッド破片(研磨により研磨パッド自体も、すり減る)など、いわゆる研磨クズを効率良く、ウエハ研磨面から外に排出する役割を持つ。
しかしながら、リテーナリング102R自体は、ウエハUと同様に研磨布に加圧され研磨ヘッド103と共に回転運動が加えられるために磨耗は避けることができない。そのため、リテーナリング102Rの溝102Raが浅くなってウエハUと接触するスラリー105の成分および量が変動し、それによって、研磨特性の変動を引き起こす。例えば、研磨レートの変動や研磨クズの残留による研磨面の損傷(スクラッチ)を引き起こすという問題が生じる。
そこで、本発明の主要な目的の1つは、リテーナリングの磨耗により溝が浅くなっても、ウエハの研磨に必要な研磨特性をより長く維持できるリテーナリングおよびそれを備えた化学機械的研磨装置を提供することである。
本発明は、表面にスラリーの供給を受ける研磨パッドと、被研磨物の半導体ウエハを保持し、研磨パッドに対して相対的に回転しつつ半導体ウエハを研磨する研磨ヘッドとを備えた化学機械的研磨装置の該研磨ヘッドに装着され、半導体ウエハをその周縁を囲んで保持するリテーナリングであって、
該リテーナリングのウエハ研磨側面部に、ウエハ研磨面にスラリーを誘導し、かつ研磨クズをスラリーと共にウエハ研磨面から外に排出するための溝を有し、さらに、この溝が、その開口部から底部に至る間に、溝幅を大きくした幅広部分を有することを特徴とするリテーナリングを提供する。
本発明は、別の観点によれば、表面にスラリーの供給を受ける研磨パッドと、被研磨物の半導体ウエハを保持し、研磨パッドに対して相対的に回転しつつ半導体ウエハを研磨する研磨ヘッドと、研磨ヘッドに装着され、半導体ウエハをその周縁を囲んで保持する上記のリテーナリングと
を備えたことを特徴とする化学機械的研磨装置を提供できる。
本発明によれば、リテーナリングのウエハ研磨側面部に形成された溝が、その開口部から底部に至る間に、溝幅を大きくした幅広部分を有するので、リテーナリングの磨耗により溝が浅くなっても、スラリーの誘導や研磨クズの排出に対する影響を少なくでき、それによってウエハの研磨に必要な研磨特性を、より長く維持できる。
本発明は、表面にスラリーの供給を受ける研磨パッドと、被研磨物の半導体ウエハを保持し、研磨パッドに対して相対的に回転しつつ半導体ウエハを研磨する研磨ヘッドとを備えた化学機械的研磨装置の該研磨ヘッドに装着され、半導体ウエハをその周縁を囲んで保持するリテーナリングを対象とする。
ここで、リテーナリングは、半導体ウエハ(以下、単にウエハと称することもある)をその周縁を囲んで保持し、半導体ウエハの飛び出しを防止するので、環状保持部材、またはリング状保持部材と称されることもある。
そして、本発明は、リテーナリングのウエハ研磨側面部に、ウエハ研磨面にスラリーを誘導し、かつ研磨クズをスラリーと共にウエハ研磨面から外に排出するための溝を有し、さらに、この溝が、その開口部から底部に至る間に、溝幅を大きくした幅広部分を有することを特徴とする。
ここで、幅広部分は、具体的には、例えば、溝幅を、直線的に、略階段的に、曲線的にそれぞれ大きくして形成される。
そして、幅広部分の位置は、(1)溝の開口部から底部に至るまで、(2)溝の開口部から底部に向かって途中まで、(3)溝の途中から底部に向かって底部の手前まで、または(4)溝の途中から底部に至るまで形成できる。
これらの幅広部分を有する溝は、さらに、その開口部からの幅広部分と、この幅広部分に続き、底部に至るまで、または底部に向って途中まで、溝幅を同一とする同幅部分とをそれぞれ有してもよい。そして、溝の幅広部分と同幅部分とが繰り返され、溝の開口部から底部に向って、溝幅を略階段状に大きくしてもよい。
これらの溝の開口部における溝の加工角度、つまり溝の開口部における表面(リテーナリングのウエハ研磨面側の面)に対する、溝の開口部における側壁の傾斜角度または勾配(例えば、図3のαに相当)は、好ましくは95〜120度、より好ましくは100〜110度である。
これらの溝の構成に対して、溝が、その開口部から、底部に向ってその幅を同一とする同幅部分を有し、上記幅広部分が前記同幅部分に続き、底部に向かうよう構成してもよい。そして、前記溝の同幅部分と幅広部分が繰り返され、該溝の開口部から底部に向って、溝幅を略階段状に大きくしてもよい。
また、幅広部分を曲線的に形成する場合は、例えば、溝の横断面の輪郭線に、円形、半円形、または円弧などの線を含めることができる。
なお、上記各溝は、(2)の途中から、または(3)の底部の手前から、それぞれ底部までは、溝幅を小さくした幅狭部分を含んでもよい。
本発明においては、リテーナリングの使用により、溝が1.8mm浅くなったときに、少なくとも該溝の初期横断面積の50%以上残るようにするのが好ましい。そして、溝が2.8mm以下の設定値でリテーナリングを新しいものに交換できるようにすることによって、リテーナリングの磨耗により溝が浅くなっても、スラリーの誘導や研磨クズの排出に対する影響を少なくでき、それによってウエハの研磨に必要な研磨特性を、より長く維持することができる。
そして、リテーナリングに形成される溝は、リテーナリングのウエハ研磨側面部に沿って、環状(複数の同芯円状溝)、直線放射状(等角度間隔の複数溝)、格子状、曲線放射状(等角度間隔の複数溝)または渦巻き状などとされ、リテーナリングの回転に伴って、ウエハ研磨面にスラリーを誘導し、かつ研磨クズをスラリーと共にウエハ研磨面から外に排出する機能を有する。
ここで、リテーナリングは、文字通りリング状に形成されるが、そのリングの内径は200.5〜201.0mm、リング幅は46.5〜48.0mm、リング厚みは15〜20mmが好ましい。
そして、このリテーナリングに形成される溝は、その幅広部分の最小幅(開口部の最小幅)が2.0〜7.5mm、好ましくは2.5〜5.0mm、幅広部分の最大幅が2.8〜13.5mm、好ましくは4.5〜6.5mm、幅広部分の深さが2.0〜6.0mm、好ましくは3.0〜4.5mmにそれぞれ設定される。また、溝が、その開口部から底部に向ってその幅を同一とする同幅部分を有する場合には、同幅部分の幅を2.5〜4.5mm、同幅部分の開口部からの深さを2.5〜4.5mmに設定するのが好ましい。
本発明は、さらに、表面にスラリーの供給を受ける研磨パッドと、被研磨物の半導体ウエハを保持し、研磨パッドに対して相対的に回転しつつ半導体ウエハを研磨する研磨ヘッドと、半導体ウエハの飛び出しを防止するために研磨ヘッドに装着された上記リテーナリングとを備えたことを特徴とする化学機械的研磨装置を提供できる。
ここで、リテーナリングは、研磨ヘッドに対し止めネジなどにより着脱可能とすることによって、リテーナリングの磨耗により溝が浅くなって、適切な研磨特性を維持できなくなったときに、新しいリテーナリングと交換できるので、好ましい。
以下、図に示す実施の形態に基づいて本発明を説明する。
[実施の形態1]
図1は本発明に係る化学機械的研磨装置の基本構成を説明する概略構成説明側面図、図2はリテーナリング周りの、一部断面を含む構成説明側面図である。
図3は、半導体ウエハを保持したリテーナリングの説明図であり、(a)がリテーナリングの概略下面図、(b)がその溝部分の概略断面図である。また、(c),(d)は,本発明に係る他のリテーナリング例の溝部分の概略断面図である。
図4は研磨レートの均一性を示すグラフ図である。なお、図5および6と実質的に同じ構成の部分には、同じ符号を付した。
まず、図1の化学機械的研磨装置Kにおいて、100は定盤回転駆動装置100aにより回転駆動する定盤(プラテン)、101は「研磨部材」としての研磨パッド、102は「研磨対象物」(半導体ウエハ、以下、ウエハと称する)Uの周縁を囲み、研磨対象物Uの飛び出しを防止するためのリテーナリング(環状保持部材)、103は研磨ヘッド駆動装置(図示省略)により回転及び揺動する研磨ヘッド(ホルダ)である。なお、104は研磨剤(スラリー)供給部、105は研磨剤(スラリー)である。
この研磨装置Kは、定盤回転駆動装置100aにより回転駆動する定盤100上に「研磨部材」としての研磨パッド101が設けられ、一方、研磨ヘッド103には、「研磨対象物」であるウエハUが保持され、このウエハが研磨パッド101上に接触している。この状態で定盤100を回転駆動し、研磨ヘッド103に上方から荷重をかけ、回転させながら定盤100の半径方向に揺動運動させる。
このような動作と共に、研磨剤供給部104から研磨剤105を研磨パッド101上に吐出させて、この研磨剤105をウエハUの研磨面に供給して、ウエハUの最表面を平坦に研磨している。 研磨剤105は、研磨パッド101で拡散され、研磨パッド101とウエハUとの相対運動に伴って、研磨パッド101とウエハUとの間に入り込み、ウエハUの表面を研磨する。
研磨剤105を介して行われる研磨パッド101とウエハUの相対運動による機械的研磨と、酸、アルカリを溶媒とする研磨剤105の化学的作用が相乗的に作用して良好な研磨が行われ、かつウエハU全面で加圧と相対運動速度を一様とすることで、面内を一様に研磨することが可能になる。研磨ヘッド103は、バッキングフィルムチャック方式、バキュームチャック方式等の種々の方式があるが、一般的に、ウエハの着脱機構と、加圧機構と、ウエハの飛び出し防止用のリテーナリング102とを備えている。
このリテーナリング102は、図2および図3(a)(b)において、研磨パッド101と接触する面102bに、その端面の最外位置からウエハU(研磨ヘッド101に設置されているという前提で)に対して直線的に(略接線を引く方向に)30度の角度間隔に12本の溝102aが形成されている。
図3(b)に示す溝102aは、開口部から底部に至るまで直線的に幅を大きくする幅広部分を有する。この幅広部分は、開口部が約3.0mm、底部が約4.7mmで深さは約5.0mm程度であり、開口部から底部に向かって、100度の角度(傾斜角度、開口角度、または加工角度と称することができる)に幅広に形成されている。
このようなリテーナリング102の放射状の溝102aにより、研磨パッド101と研磨剤の供給及び研磨クズの排出が容易になる。すなわち、研磨パッドの回転及び揺動により、主として放射状の溝102aからウエハ研磨面に研磨剤が巻き込まれるように供給されるのに対して、研磨クズは溝102aに沿って排出される。また、逆台形状に溝102aを加工することで、リテーナリング102の磨耗による前記の効果の低減を抑えることができる。すなわち、リテーナリングのウエハ研磨側面部に形成された溝102aが、その開口部から底部に至る間に、溝幅を大きくした幅広部分を有するので、リテーナリング102の磨耗により溝102aが浅くなっても、スラリーの誘導や研磨クズの排出に対する影響を少なくでき、それによってウエハUの研磨に必要な研磨特性を、より長く維持できる。
実施の形態1にかかるリテーナリング102の材料としては、アクリル樹脂(軟質系のものでも使用可能)、ABS樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、テフロン(登録商標、ポリ四フッ化エチレン)、セラミック等が用いられる。溝ピッチ、溝幅、溝深さの溝構造は、実施の形態1の例に限られず、研磨条件によって、種々変更できる。
[実施例1]
実施の形態1のリテーナリング102を、図2に示すような研磨ヘッド103に適用して、厚さ10,000Åの熱酸化膜が形成されたシリコンウエハUを、図1に示す研磨装置を用いて、以下に示す加工条件により研磨した。
研磨ヘッド103は、研磨ヘッド本体にリテーナリング102が取り付けられている。また、研磨処理を行うために空気室14内の圧力を、弾性体膜13を介してウエハUに印加する。
加工条件
・研磨パッド回転数:120rpm
・研磨ヘッド回転数:110rpm
・スラリー流量:200ml/min
・研磨ヘッドにかける荷重:4.0PSi
・研磨剤:CeO2 酸性水溶液
研磨時間1分で研磨した場合、約200nmのSiO2 が除去したところ、溝深さが当初の5.0mmの場合は研磨レート(研磨速度、研磨により単位時間当たりに除去される厚さ:nm/分)の均一性は約±3%で良好であった。さらにこの研磨レートの均一性は溝深さが約2.7mmとなるまで、ほぼ同等の均一性を保つことができた。
[比較例]
実施例1のリテーナリング102の代わりに、図5および6に示す従来のリテーナリング102Rを適用した研磨ヘッド103を用いて、研磨時間1分で約200nmのSiO2 を除去したところ、研磨レートの均一性は溝深さが当初の5.0mmの場合は約±4%で実施例とほぼ同等であった。しかし、研磨レートの均一性は溝深さが約3.0mm以下となると急激に均一性が悪化し、約2.7mmでは研磨レートの均一性は約±15%となった。
実施例1と比較例におけるリテーナリングの溝深さと研磨レートの均一性の関係を図4に示す。実施例1のリテーナリング102を用いることで、研磨レートの均一性はリテーナリング102の溝深さが3.0mm以下となっても安定して研磨できる。
また、リテーナリング102に形成する溝102aのパターン(溝の方向)は、実施例1で示した直線放射状の溝102aに限られず、環状の溝、格子状の溝、曲線(歪曲した)放射状の溝、スパイラル状の溝等を用いることができる。
リテーナリング102に形成する溝の形状(横断面)についても、実施例で示した逆台形状の溝に限られず、階段状の構造[図3(c)参照]や、曲線状の構造[図3(d)参照]等を用いることができる。
以上、説明した通り、本発明に係るリテーナリングは、研磨パッドと接触する面に形成される溝形状をリテーナリングの断面積が磨耗した場合でも長期間一定量を確保できるよう形成したので、リテーナリングの役割である研磨剤の供給及び研磨クズの排出を安定して行うことができ、ひいては研磨レートを一定に保つことができ、安定した研磨を行うことができる。
リテーナリングの研磨パッドとの接触面に形成する溝の形状をリテーナリングの磨耗によっても断面積を一定に保つように形成することにより、研磨特性の変動を低減することができたので、リテーナリングの材料において選択の幅が広がり、アクリル樹脂などの安価な材料を選択することができ、セラミックスなどの高価な材料を選択した場合に比べてランニングコストを下げることができる。さらに、研磨剤の流れ(研磨面への供給及び排出)が安定化できるので、少量の研磨剤で効率よくウエハを研磨することができる。
本発明に係る化学機械的研磨装置の基本構成を説明する概略構成説明側面図である。 リテーナリング周りの、一部断面を含む構成説明側面図である。 半導体ウエハを保持したリテーナリングの説明図であり、(a)がリテーナリングの概略下面図であり、(b)がその溝部分の概略断面図である。また、(c),(d)は,本発明に係る他のリテーナリング例の溝部分の概略断面図である。 は研磨レートの均一性を示すグラフ図である。 は従来の化学機械的研磨装置の基本構成を説明する概略構成説明側面図である。 従来の半導体ウエハを保持したリテーナリングの説明図であり、(a)がリテーナリングの概略下面図であり、(b)がその溝部分の概略断面図である。
符号の説明
13・・・・弾性体膜
14・・・・空気室
100・・・定盤
100a・・定盤回転駆動装置
101・・・研磨部材(研磨パッド)
102・・・リテーナリング
102a・・溝
102b・・研磨パッドとの接触部
103・・・研磨ヘッド
104・・・研磨剤供給部
105・・・研磨剤(スラリー)
K・・・・・研磨装置
U・・・・・研磨対象物(ウエハ)

Claims (13)

  1. 表面にスラリーの供給を受ける研磨パッドと、被研磨物の半導体ウエハを保持し、研磨パッドに対して相対的に回転しつつ半導体ウエハを研磨する研磨ヘッドとを備えた化学機械的研磨装置の該研磨ヘッドに装着され、半導体ウエハをその周縁を囲んで保持するリテーナリングであって、
    該リテーナリングのウエハ研磨側面部に、ウエハ研磨面にスラリーを誘導し、かつ研磨クズをスラリーと共にウエハ研磨面から外に排出するための溝を有し、さらに、この溝が、その開口部から底部に至る間に、溝幅を大きくした幅広部分を有することを特徴とするリテーナリング。
  2. 前記幅広部分が、溝の開口部から底部に向って形成された請求項1に記載のリテーナリング。
  3. 前記溝が、該溝の開口部からの前記幅広部分と、この幅広部分に続き、底部に向ってその幅を同一とする同幅部分とを有する請求項2に記載のリテーナリング。
  4. 前記溝の幅広部分と同幅部分が繰り返され、該溝の開口部から底部に向って、溝幅を略階段状に大きくされた請求項3に記載のリテーナリング。
  5. 前記溝の幅広部分が、該溝の開口部から底部に向って、溝幅を曲線的に大きくしてなる請求項1〜4のいずれか1つに記載のリテーナリング。
  6. 前記溝が、その開口部における加工角度を95〜120度としてなる請求項1〜5のいずれか1つに記載のリテーナリング。
  7. 前記溝がその開口部から底部に向ってその幅を同一とする同幅部分を有し、前記幅広部分が前記同幅部分に続き、底部に向かう請求項1に記載のリテーナリング。
  8. 前記溝の同幅部分と幅広部分が繰り返され、該溝の開口部から底部に向って、溝幅を略階段状に大きくされた請求項7に記載のリテーナリング。
  9. 前記溝の幅広部分が、底部に向って溝幅を曲線的に大きくしてなる請求項7または8に記載のリテーナリング。
  10. 前記溝が使用により1.8mm浅くなったときに、少なくとも該溝の初期横断面積の50%以上残る請求項1〜9のいずれか1つに記載のリテーナリング。
  11. 前記溝が、その方向を、環状、直線放射状、格子状、曲線放射状または渦巻き状としてなる請求項1〜10のいずれか1つに記載のリテーナリング。
  12. 表面にスラリーの供給を受ける研磨パッドと、
    被研磨物の半導体ウエハを保持し、研磨パッドに対して相対的に回転しつつ半導体ウエハを研磨する研磨ヘッドと、
    研磨ヘッドに装着され、半導体ウエハをその周縁を囲んで保持する請求項1〜10のいずれか1つに記載のリテーナリングと
    を備えたことを特徴とする化学機械的研磨装置。
  13. リテーナリングが、研磨ヘッドに対し着脱可能である請求項12に記載の化学機械的研磨装置。
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