JP2010129812A - 半導体レーザ - Google Patents

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【課題】ストライブ幅と平行方向の不要な共振を抑制することで、光強度ピークを抑制できる構造の半導体レーザを提供する。
【解決手段】電流ブロック層8に形成したコンタクトホール8aをレーザ光の出力方向に対して平行に複数に分割したストライプ状に並べた開口パターンとする。これにより、コンタクトホール8aを一つのライン状とした場合と比較して利得分布が変わる。すなわち、利得分布をストライプ幅方向において部分的に低下させることができる。このため、ストライプ幅方向の不要な共振が無くなり、かつ、それによって注入電流分布も均一にすることができる。したがって、ストライブ幅と平行方向の不要な共振を抑制でき、光強度ピークを抑制できる構造の半導体レーザとすることが可能となる。
【選択図】図2

Description

本発明は、利得導波型ストライプ構造もしくは屈折率導波型ストライプ構造の半導体レーザ(半導体レーザダイオード)に関するものである。
従来より、半導体レーザの故障の一因として光学的端面破壊(以下、COD(Catastrophic Optical Damage)という)が知られている。CODは、ストライプ構造の共振器の端面の表面に存在する欠陥などによってレーザ光が吸収されることにより生じる端面破壊であり、欠陥による光吸収によってその部分の温度が上昇し、その部分でのバンドギャップが縮小されるために欠陥が増殖される。これらの過程の正帰還により、CODと呼ばれる端面破壊が生じる。このCODが起点となってストライプ構造の共振器の両端付近で光強度が局所的にピークとなるような光強度分布となる。
図14(a)、(b)は、従来の半導体レーザを示した図であり、図14(a)が利得導波型ストライプ構造の半導体レーザの斜視模式図、図14(b)が屈折率導波型ストライプ構造の半導体レーザの斜視模式図である。図15は、図14(a)に示す利得導波型ストライプ構造の半導体レーザのストライプ幅方向位置に対応した光強度分布を示したグラフである。
図14(a)、(b)に示されるように、化合物半導体で構成される半導体基板J1の上に、第1クラッド層J2、第1光ガイド層J3、活性層J4、第2光ガイド層J5、第2クラッド層J6、キャップ層J7とが積層された積層体が備えられている。そして、この積層体の上にストライプ状の開口部が形成された絶縁膜からなる電流ブロック層J8と第1電極J9が備えられると共に、半導体基板J1の裏面側に第2電極J10が備えられた構造により、半導体レーザが構成されている。なお、屈折率導波型ストライプ構造の半導体レーザの場合には、ストライプ状の開口部の両長辺と対応する位置において、ウィンドウ層J11が備えられることで、屈折率の大きさが変えられている。
このような半導体レーザでは、活性層J4のうち電流ブロック層J8に形成されたストライプ状の開口部と対応する部分が共振器として機能する。そして、共振器の両先端側の端面をミラーとして、第1、第2電極J9、J10からのキャリア注入によって発せられたレーザ光を反復して反射させると共に共振させ、誘導放出により、共振器の一方の先端面からレーザ光を放出させる。このとき、活性層J4における共振方向と垂直方向にも屈折率差により実効的なミラーが構成され、レーザ光が反復して共振が発生する。この現象は、特に屈折率導波型の半導体レーザにおいて顕著に発生する。
また、利得導波型の半導体レーザでは、第1電極J9の両側に接合されたボンディングワイヤJ12を通じて電流を注入する場合、半導体内部の電流密度、つまりキャリア密度が局所的に大きくなり、そこがレーザ発振し易くなる。そして、レーザ発振後は、その部分でキャリアを消費するので、逆にキャリア密度が周囲より小さくなり屈折率が大きくなる。このため、ここで光密度が局所的に大きくなる。
これらの現象により、図15に示されるように、CODの起点となってストライプ構造の共振器のストライプ幅方向両側の端部付近で光強度が局所的にピークとなるような光強度分布となる。
従来、特許文献1において、ブロードエリア型半導体レーザの端面付近での光スポット形状(NFP:Near Field Pattern)の改善のために、ストライプ端面を切り欠いた形状とすることで、電流非注入領域とする構造が開示されている。
また、特許文献2において、出射光の水平の広がり角を制御するために、出射端面付近の電流ブロック層長さを大きくして出射端面付近にキャリアが到達しないような構造が開示されている。
さらに、特許文献3において、CODレベルを向上するために、共振器の両端部に活性層よりもバンドギャップが大きなInGaP層をウィンドウ層として埋め込む構造が提案されている。
特開2006−294745号公報 特開2005−294544号公報 特開平06−338657号公報
しかしながら、特許文献1に記載の構造では、切り欠き部分のすぐ内側で利得導波の不均一性による光の局所的ピークが現れるという問題がある。また、特許文献2、3に記載の構造では、NPFの両端付近のピークを改善することはできないという問題がある。
本発明は上記点に鑑みて、ストライブ幅と平行方向の不要な共振を抑制することで、光強度ピークを抑制できる構造の半導体レーザを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、コンタクトホール(8a)と対応する部分の活性層(4)を共振器として、コンタクトホール(8a)の長手方向の一方を出射方向としてレーザ光を出力するように構成された半導体レーザにおいて、電流ブロック層(8)に形成されたコンタクトホール(8a)は、長手方向と垂直方向をストライプ幅方向として、長手方向に対して平行に伸びる複数本がストライプ幅方向に並べられることにより、ストライプ状の開口パターンとされていることを特徴としている。
このように、電流ブロック層(8)に形成したコンタクトホール(8a)をレーザ光の出力方向に対して平行に複数に分割したストライプ状に並べた開口パターンとすることで、コンタクトホール(8a)を一つのライン状とした場合と比較して利得分布が変わる。すなわち、利得分布をストライプ幅方向において部分的に低下させることができる。このため、ストライプ幅方向の不要な共振が無くなり、かつ、それによって注入電流分布も均一にすることができる。これにより、ストライブ幅と平行方向の不要な共振を抑制することで、光強度ピークを抑制できる構造の半導体レーザとすることが可能となる。
例えば、請求項2に記載したように、複数本並べられたコンタクトホール(8a)を長手方向の長さがすべて同じにすることができる。
また、請求項3に記載したように、複数本並べられたコンタクトホール(8a)のうち、ストライプ幅方向の両端に位置するものがそれよりも内側に位置するものよりも長手方向の長さが短くなるようにすることもできる。
このような構成とすれば、ストライプ幅方向の中心においてより注入電流が多くなるようにでき、利得分布を大きくできる。このため、局所的な光強度のピークの抑制効果をより大きくすることが可能となる。特に、ストライプ両側から電流注入を行う形態の場合のように、ストライプ両側から電流注入が行われたときに、CODを起点として光が吸収され、ストライプ幅方向中心においてその両側よりも注入電流が少なくなり兼ねないような場合においても、注入電流分布の不均一を補正することができる。
この場合、請求項4に記載したように、複数本並べられたコンタクトホール(8a)をストライプ幅方向の中心に近づくほど長手方向の長さが長くされるようにすることもできる。
このような構造とすれば、ストライプ幅方向の中心において利得分布をより大きくすることができる。
また、請求項5に記載したように、複数本並べられたコンタクトホール(8a)のうち、ストライプ幅方向の両端よりも内側に位置するものをすべて同じ長さにすることもできる。
このように、複数本並べられたコンタクトホール(8a)のうちストライプ幅方向両端に位置するもののみを短くし、それよりも内側に位置するものの長さを同じ長さとして短くしないようにすることで、ストライプ幅方向内側での利得が極力得られるようにできる。これにより、より利得を大きくすることが可能となる。
さらに、請求項6に記載したように、複数本並べられたコンタクトホール(8a)を出射方向と反対側の端部が電流ブロック層(8)の端面まで至るように形成することもできる。
このようにコンタクトホール(8a)が電流ブロック層(8)のうち出射方向と反対側の端部に至るまで伸ばすことで、より利得を大きく取ることが可能となる。
そして、請求項7に記載したように、複数本並べられたコンタクトホール(8a)を、ストライプ幅方向の両端それぞれに一本ずつと、該両端に配置されたものに挟まれ、かつ、該両端に配置されるものよりもストライプ幅方向の幅が長くされた一本にて構成することもできる。
このような構造とすれば、ストライプ幅方向内側での利得が極力得られるようにできる。このため、より利得を大きくすることが可能となる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。本実施形態は、本発明の一実施形態を利得導波型ストライプ構造の半導体レーザに対して適用した場合について説明する。
図1は、本実施形態にかかる半導体レーザの斜視図である。この図に示されるように、n型半導体基板1の上に、複数層の積層体からなるレーザ構造が備えられている。具体的には、n型半導体基板1の上には、n型の第1クラッド層2と、n型の第1光ガイド層3と、活性層4と、p型の第2光ガイド層5と、p型の第2クラッド層6とが順に積層されることでレーザ構造とされている。
n型半導体基板1は、一般的に半導体レーザの半導体基板として用いられる材料、例えばGaAs系、AlGaAs系、InP系、InGaAsP系、InGaAs系、AlGaInAs系の化合物半導体材料等であればどのようなもので構成されていても良いが、本実施形態では、n型のGaAsにて構成してある。例えば、GaAsにn型不純物となるSiをドーピングし、キャリア濃度が2×1018cm-3程度、厚さが600μm程度となるものを用いている。
第1、第2クラッド層2、6は、活性層の接合領域の電子密度及びホール密度を高めると共に、第1、第2光ガイド層3、5と共に活性層4内に光を閉じ込める役割を果たす。第1クラッド層2は、例えば、n型のAlGaAsからなり、n型不純物として例えばSeがドーピングされ、キャリア濃度が5×1017cm-3程度、厚さが1000nm程度とされている。第2クラッド層6は、例えば、p型のAlGaAsからなり、p型不純物として例えばZnがドーピングされ、キャリア濃度が2×1018cm-3程度、厚さが1000nm程度とされている。
第1、第2光ガイド層3、5は、必要に応じて備えられる構成要素で、活性層4で発せられた光を活性層4内に閉じ込める役割を果たす。第1、第2光ガイド層3、5は、例えばn型もしくはp型のAlGaAsからなり、Al組成が活性層4からの距離に応じて変化させられることで、活性層4側の方が第1、第2クラッド層2、6側よりも屈折率が高くなるようなグレーデッドインデックス構造とされている。第1光ガイド層3は、例えば、厚さ600nm程度で構成され、第1クラッド層2側の300nmの領域は、n型不純物であるSeがドーピングされることでキャリア濃度が2×1017cm-3程度とされ、活性層4側の300nmの領域は、不純物がドーピングされていない構造とされている。また、第2光ガイド層5は、例えば、厚さ600nm程度で構成され、第2クラッド層6側の300nmの領域は、p型不純物であるZnがドーピングされることでキャリア濃度が2×1017cm-3程度とされ、活性層4側の300nmの領域は、不純物がドーピングされていない構造とされている。
活性層4は、注入されたキャリアが再結合することで、バンドギャップに応じた波長の光を図1の矢印方向に向けて発する。図1中では、活性層4を単層構造とした例を示してあるが、複数の活性層が交互に繰り返し形成された多重量子井戸構造(MQW:Multiple Quantum Well)であっても良い。
さらに、レーザ構造の上には、p型キャップ層7が形成されていると共に、p型キャップ層7の表面に電流ブロック層8およびp型電極9が形成され、さらにn型半導体基板1の裏面にn型電極10が備えられることで半導体レーザが構成されている。
p型キャップ層7は、レーザ構造内に含まれるAlの酸化を防止するためにも埋められるもので、例えばp型のGaAsにて構成される。p型キャップ層7は、p型電極9との接触抵抗が小さくなるように高濃度にp型不純物がドーピングされている。
電流ブロック層8は、例えばシリコン酸化膜(SiO2)等の絶縁膜にて構成され、p型電極9とp型キャップ層7との接触箇所を制限して共振器を設定するために備えられる。
図2は、本実施形態の半導体レーザのうち電流ブロック層8のみを表した斜視模式図である。この図に示されるように、電流ブロック層8の中央部にコンタクトホール8aが形成されており、コンタクトホール8aを通じてのみp型電極9とp型キャップ層7とが接触させられている。
本実施形態では、コンタクトホール8aは、レーザ光の出力方向に対して平行に伸びる複数本に分割された構造、換言すれば、レーザ光の出力方向に対して平行な方向を長手方向として複数本が例えば等間隔にストライプ状に並べられた開口パターンとされている。複数本のコンタクトホール8aそれぞれの長手方向の長さは、本実施形態では同じ長さとされ、各コンタクトホール8aの端部が半導体レーザにおけるレーザ光の出力方向と垂直な両面(両ミラーと同一面)よりも内側において終端するように設定されている。
また、各コンタクトホール8aの形状は、レーザ光の中心軸に対して線対称であれば良いが、本実施形態では、各コンタクトホール8aのうちレーザ光の出力方向に対して垂直な方向の幅(図1の紙面左右方向の幅)がすべて同じ幅とされている。そして、この方向における全コンタクトホール8aの同方向の幅によって電流注入領域の幅が設定される。このため、ここでは、この方向における全コンタクトホール8aの両端の距離がストライプ幅に相当する。
p型電極9は、第1電極に相当するもので、例えばCr/Pt/Auにて構成されている。p型電極9は、電流ブロック層8の上に例えば蒸着にて形成されるため、電流ブロック層8の表面形状が引き継がれ、コンタクトホール8aと同様のパターンの凹みが形成されている。また、n型電極10は、第2電極に相当するもので、Au−Ge/Ni/Auにて構成されている。以上のような構造により、本実施形態の半導体レーザが構成されている。
このように構成される半導体レーザは、p型電極9とn型電極10との間に電圧を印加することによりレーザ構造に備えられたPN接合部に順方向電流を流してキャリアを注入すると、注入された電子と正孔の再結合による誘導放出により、紙面手前側および向う側の端面をミラーとして構成される共振器にてレーザ発振させ、紙面手前側の端面を出射面としてレーザ光を出力する。
そして、このような動作を行うに際し、本実施形態の半導体レーザでは、上述したように電流ブロック層8に形成したコンタクトホール8aをレーザ光の出力方向に対して平行に伸びる複数本に分割したストライプ状の開口パターンとしている。このため、コンタクトホール8aを一つのライン状とした場合と比較して利得分布が変わる。
図3(a)は、ストライプ幅方向位置に対応する利得分布および注入電流分布を示したグラフであり、図3(b)は、ストライプ幅方向位置に対応する光強度分布を示した図である。
図3(a)に示されるように、利得分布がストライプ幅方向において部分的に低下している。これは、電流ブロック層8に形成したコンタクトホール8aをレーザ光の出力方向に対して平行に複数に分割し、部分的に電流ブロック層8が残された状態にしてあることにより、電流が注入されない部分の利得が下がったためである。そして、このように利得分布を部分的に低下させているため、ストライプ幅方向の不要な共振が無くなり、かつ、それによって注入電流分布も均一にすることができる。
これにより、ストライプ幅方向両側の端部付近での光強度の局所的なピークを抑制することが可能となり、図3(b)に示すように、ストライプ幅方向位置に対する光強度分布が均一となるようにできる。したがって、ストライブ幅と平行方向の不要な共振を抑制することで、光強度ピークを抑制できる構造の半導体レーザとすることが可能となる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態の半導体レーザは、第1実施形態に対して電流ブロック層8に形成したコンタクトホール8aの形状を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
図4は、本実施形態にかかる半導体レーザの斜視図である。図5は、本実施形態の半導体レーザのうち電流ブロック層8のみを表した斜視模式図である。図6(a)は、本実施形態の半導体レーザのストライプ幅方向位置に対応する利得分布および注入電流分布を示したグラフであり、図6(b)は、本実施形態の半導体レーザのストライプ幅方向位置に対応する光強度分布を示した図である。
図5に示されるように、本実施形態では、電流ブロック層8に形成した各コンタクトホール8aの長手方向の長さを第1実施形態に対して変更している。具体的には、コンタクトホール8aのうちストライプ幅方向両端に近づくほど長手方向の長さが短くなり、ストライプ幅方向中心(レーザ光の光軸中心)に近づくほど長手方向の長さが長くなっている。このため、図4に示されるように、p型電極9の表面に形成される凹みの長手方向の長さもコンタクトホール8aと同様の長さとなっている。このような構造としても第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、p型電極9から電流を注入する際には、p型電極9の表面に接合したボンディングワイヤ(図示しない)を介して行うことになるが、ボンディングワイヤをコンタクトホール8aが形成された領域(ストライプ領域)と対応する部分に接合して中央から電流注入を行う形態と、コンタクトホール8aよりもストライプ幅方向外側の両側それぞれに1箇所ずつ接合してストライプ両側から電流注入を行う形態がある。
中央から電流注入を行う形態の場合には、元々中央からの電流注入が多いため、ストライプ幅方向両側の端部においてCODを起点として光が吸収されたとしても、上記のようにコンタクトホール8aを複数に分割することで、注入電流分布を均一にし易い。これに対して、ストライプ両側から電流注入を行う形態の場合には、ストライプ両側から電流注入が行われるため、CODを起点として光が吸収されると、図6(a)の一点鎖線に示すようにストライプ幅方向中心においてその両側よりも注入電流が少なくなる可能性がある。
このため、本実施形態のようにストライプ幅方向の中心においてより注入電流が多くなるように、ストライプ幅方向の中心においてコンタクトホール8aの長手方向の長さが大きくなり、そこから離れるに連れてコンタクトホール8aの長手方向の長さが小さくなるようにしている。これにより、ストライプ幅方向の中心において利得分布が大きくなり、図6(a)の破線で示したように注入電流分布の不均一を補正することができる。これにより、局所的な光強度のピークの抑制効果をより大きくすることが可能となり、図6(b)に示すように、ストライプ幅方向位置に対する光強度分布が均一となるようにできる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態の半導体レーザは、第2実施形態に対して電流ブロック層8に形成したコンタクトホール8aの形状を変更したものであり、その他に関しては第2実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
図7は、本実施形態にかかる半導体レーザの斜視図である。図8は、本実施形態の半導体レーザのうち電流ブロック層8のみを表した斜視模式図である。図9(a)は、本実施形態の半導体レーザのストライプ幅方向位置に対応する利得分布および注入電流分布を示したグラフであり、図9(b)は、本実施形態の半導体レーザのストライプ幅方向位置に対応する光強度分布を示した図である。
本実施形態では、図8に示すように、本実施形態では、各コンタクトホール8aの長手方向の一方の端部、具体的にはレーザ光の出射面側の端部に関しては、第2実施形態と同様の構造としている。すなわち、コンタクトホール8aのうちストライプ幅方向両端に近づくほど長手方向の長さが短くなり、ストライプ幅方向中心(レーザ光の光軸中心)に近づくほど長手方向の長さが長くなっている。そして、各コンタクトホール8aの長手方向方向の他方の端部、具体的にはレーザ光の出射面と反対面側の端部に関しては、各コンタクトホール8aがその端面に至るまで形成され、電流ブロック層8が残されていない構造とされている。このため、図7に示されるように、p型電極9の表面に形成される凹みの長手方向の長さもコンタクトホール8aと同様の長さとなっている。
また、レーザ光の出射面側においてはCODが生じ易いためコンタクトホール8aの終端位置が重要であるが、出射面の反対面では仮にCODが生じたとしてもレーザ光の出力にあまり影響が無いため、コンタクトホール8aを伸ばして形成しても良い。そして、このようにコンタクトホール8aが出射面の反対面に至るまで伸ばすことで、より利得を大きく取ることが可能となる。
したがって、本実施形態のような構造とすることにより、第2実施形態と同様に、ストライプ幅方向の中心において利得分布が大きくなり、図9(a)の一点鎖線で示したような注入電流分布の不均一を破線で示したように補正して均一化することができると共に、図6(b)に示すように、ストライプ幅方向位置に対する光強度分布が均一となるようにできる。さらに、より利得を大きくすることが可能となる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態の半導体レーザは、第1実施形態に対して電流ブロック層8に形成したコンタクトホール8aの形状を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
図10は、本実施形態にかかる半導体レーザの斜視図である。図11は、本実施形態の半導体レーザのうち電流ブロック層8のみを表した斜視模式図である。図12(a)は、本実施形態の半導体レーザのストライプ幅方向位置に対応する利得分布および注入電流分布を示したグラフであり、図12(b)は、本実施形態の半導体レーザのストライプ幅方向位置に対応する光強度分布を示した図である。
本実施形態では、図11に示すように、本実施形態では、各コンタクトホール8aの長手方向の一方の端部、具体的にはレーザ光の出射面側の端部に関して、コンタクトホール8aのうちストライプ幅方向両端に位置するものがそれよりも内側に位置するものよりも長手方向の長さが短くされている。このため、図10に示されるように、p型電極9の表面に形成される凹みの長手方向の長さもコンタクトホール8aと同様の長さとなっている。
このような構造とすれば、第2実施形態と同様に、ストライプ幅方向の中心において利得分布が大きくなり、図12(a)の一点鎖線で示したような注入電流分布の不均一を破線で示したように補正して均一化することができると共に、図12(b)に示すように、ストライプ幅方向位置に対する光強度分布が均一となるようにできる。さらに、コンタクトホール8aのうちストライプ幅方向両端に位置するもののみを短くし、それよりも内側に位置するものの長さを同じ長さとして短くしないようにすることで、ストライプ幅方向内側での利得が極力得られるようにしている。これにより、より利得を大きくすることが可能となる。
(他の実施形態)
上記各実施形態では、同じ幅の複数のコンタクトホール8aをストライプ状に配列する場合について説明したが、異なる幅であっても良い。
図13は、ストライプ幅方向の両端においてのみコンタクトホール8aを分割し、それよりも内側においては幅広なコンタクトホール8aを1つのみ設けた場合の斜視模式図である。この図に示されるように、ストライプ幅方向両端においてのみコンタクトホール8aが分割された構造、つまりストライプ幅方向の両端に1本ずつと、それらに挟まれ、かつ、それらよりもストライプ幅方向の幅が広くされた1本を備えた構造によって構成されていても良い。このような構造とすれば、ストライプ幅方向内側での利得が極力得られるようにできる。このため、より利得を大きくすることが可能となる。
さらに、光強度の局所的なピークが生じるストライプ幅方向両端に近づくほどコンタクトホール8aの幅が狭くなるような構造であっても良い。
また、上記各実施形態では、利得導波型のストライプ構造の半導体レーザに対して本発明を適用した場合について説明したが、屈折率導波型ストライプ構造の半導体レーザに対しても本発明を適用することができる。
なお、上記各実施形態では、レーザ構造が1層のみ備えられた半導体レーザについて説明したが、複数のレーザ構造が積層された構造の半導体レーザに対しても本発明を適用することができる。
本発明の第1実施形態にかかる半導体レーザの斜視図である。 図1に示す半導体レーザのうち電流ブロック層8のみを表した斜視模式図である。 (a)は、ストライプ幅方向位置に対応する利得分布および注入電流分布を示したグラフであり、(b)は、ストライプ幅方向位置に対応する光強度分布を示した図である。 本発明の第2実施形態にかかる半導体レーザの斜視図である。 図4に示す半導体レーザのうち電流ブロック層8のみを表した斜視模式図である。 (a)は、ストライプ幅方向位置に対応する利得分布および注入電流分布を示したグラフであり、(b)は、ストライプ幅方向位置に対応する光強度分布を示した図である。 本発明の第3実施形態にかかる半導体レーザの斜視図である。 図7に示す半導体レーザのうち電流ブロック層8のみを表した斜視模式図である。 (a)は、ストライプ幅方向位置に対応する利得分布および注入電流分布を示したグラフであり、(b)は、ストライプ幅方向位置に対応する光強度分布を示した図である。 本発明の第4実施形態にかかる半導体レーザの斜視図である。 図10に示す半導体レーザのうち電流ブロック層8のみを表した斜視模式図である。 (a)は、ストライプ幅方向位置に対応する利得分布および注入電流分布を示したグラフであり、(b)は、ストライプ幅方向位置に対応する光強度分布を示した図である。 他の実施形態で示す半導体レーザに備えられる電流ブロック層8のみを表した斜視模式図である。 (a)が利得導波型ストライプ構造の半導体レーザの斜視模式図、(b)が屈折率導波型ストライプ構造の半導体レーザの斜視模式図である。 図14(a)に示す利得導波型ストライプ構造の半導体レーザのストライプ幅方向位置に対応した光強度分布を示したグラフである。
符号の説明
1 n型半導体基板
2 第1クラッド層
3 第1光ガイド層
4 活性層
5 第2光ガイド層
6 第2クラッド層
7 p型キャップ層
8 電流ブロック層
8a コンタクトホール
9 p型電極
10 n型電極

Claims (7)

  1. 第1導電型の半導体基板(1)と、
    前記半導体基板(1)の上に形成され、第1導電型の第1クラッド層(2)と、前記第1クラッド(2)の上に形成された活性層(4)と、前記活性層(4)の上に形成された第2クラッド層(5)とを有してなる積層体にて構成されたレーザ構造と、
    前記レーザ構造の上に形成された第2導電型のキャップ層(7)と、
    前記キャップ層(7)の表面に形成された絶縁膜にて構成された電流ブロック層(8)と、
    前記電流ブロック層(8)に形成された一方向を長手方向とするライン状のコンタクトホール(8a)を通じて、前記キャップ層(7)に電気的に接続される第1電極(9)と、
    前記半導体基板(1)に対して電気的に接続される第2電極(10)とを有し、前記コンタクトホール(8a)と対応する部分の前記活性層(4)を共振器として、前記コンタクトホール(8a)の長手方向の一方を出射方向としてレーザ光を出力するように構成された半導体レーザであって、
    前記電流ブロック層(8)に形成されたコンタクトホール(8a)は、前記長手方向と垂直方向をストライプ幅方向として、前記長手方向に対して平行に伸びる複数本が前記ストライプ幅方向に並べられることにより、ストライプ状の開口パターンとされていることを特徴とする半導体レーザ。
  2. 複数本並べられた前記コンタクトホール(8a)は、前記長手方向の長さがすべて同じであることを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザ。
  3. 複数本並べられた前記コンタクトホール(8a)のうち、前記ストライプ幅方向の両端に位置するものがそれよりも内側に位置するものよりも前記長手方向の長さが短くされていることを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザ。
  4. 複数本並べられた前記コンタクトホール(8a)は、前記ストライプ幅方向の中心に近づくほど前記長手方向の長さが長くされていることを特徴とする請求項3に記載の半導体レーザ。
  5. 複数本並べられた前記コンタクトホール(8a)のうち、前記ストライプ幅方向の両端よりも内側に位置するものはすべて同じ長さとされていることを特徴とする請求項3に記載の半導体レーザ。
  6. 複数本並べられた前記コンタクトホール(8a)は、前記出射方向と反対側の端部が前記電流ブロック層(8)の端面まで至るように形成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の半導体レーザ。
  7. 複数本並べられた前記コンタクトホール(8a)は、前記ストライプ幅方向の両端それぞれに一本ずつと、該両端に配置されたものに挟まれ、かつ、該両端に配置されるものよりも前記ストライプ幅方向の幅が長くされた一本にて構成されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の半導体レーザ。
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