JP2010129155A - 光ディスクドライブの記録パワー決定方法及び光ディスクドライブ。 - Google Patents

光ディスクドライブの記録パワー決定方法及び光ディスクドライブ。 Download PDF

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Abstract

【課題】光ディスクドライブのOPCのバラツキ及びIPOW特性を考慮した最適な記録パワーを決定することができる光ディスクドライブの記録パワー決定方法及び光ディスクドライブを提供する。
【解決手段】DOW(many)における上限界ピークパワーと、DOW(1)における下限界ピークパワーとを測定により求め、OPCにおけるパワーのバラツキ偏差と、上限界ピークパワーと、下限界ピークパワーとから数値計算により最低必要パワーマージン及びIPOW余裕パワーを算出し、IPOW余裕パワーが判定基準値以上の場合は、上限界ピークパワーとバラツキ偏差とから最適記録パワーを算出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光ディスクに情報を記録するための記録品質に係り、詳しくは、光ディスクドライブの記録パワーが最適となる記録パワーを決定する光ディスクドライブの記録パワー決定方法及び光ディスクドライブに関する。
従来の記録パワー決定方法は、1回の重ね書き記録をするダイレクトオーバーライト(DOW(1))の下限界ピークパワーと、複数回の重ね書き記録をするダイレクトオーバーライト(DOW(many))の上限界ピークパワーと、で決まる記録パワー範囲の中心パワーを、最適記録パワーとしていた。DOW(many)は、重ね書きの記録特性を保証するためのものであり、一般的にはDOW(1000)まで保証できる記録パワーを決定することが望ましい。ところが、記録パワーを決定するOPC(Optimum Power Calibration)は、通常バラツクため、実際の記録時においては、設定された記録パワーも、あるバラツキを持って記録を行うことになる。この記録パワーのバラツキによる記録特性への影響を次に述べる。
図2は、DOW(0)の記録パワーをパラメータとしたときの、DOW(1)の記録パワーに対するブロックエラーレートの関係を示すIPOW特性図である。DOW(0)は、未記録領域に始めて記録するダイレクトオーバーライトを表し、IPOW特性は、Inter Power Over Write特性と称される。図2において、例えばDOW(0)の記録パワーが、20.5mWと29.5mWのときの特性を比較する。
DOW(0)の記録パワーが20.5mWの特性は、ブロックエラーレート(PIE)がフラットになる記録パワー領域を有するが、29.5mWの特性には、フラットな領域が見当たらない。また、29.5mWの特性は、20.5mWの特性に比べ、記録パワーの下限界側でPIEが急激に悪化している。これは、DOW(0)の記録パワーがDOW(1)の記録パワーより大きな値で記録されればされる程、記録特性はより悪化することを示している。このことから、OPCのバラツキ及びIPOW特性を考慮することにより、記録品質が改善される。
特許文献1には、パルス設定手段とパワー設定手段で記録パワーと消去パワーとボトムパワーを有するマルチパルスの異なるパルス幅とボトムパワー毎に記録パワーを複数段階に変化させた発光パターンを設定し、光ディスクに試し書きを行い、その領域に重ねがきを行い、再生信号を再生信号評価手段で評価し、パワーマージンが基準値を満足するパルス幅とボトムパワーを決定し、この条件下でのパワーマージンの中心の記録特性が確保できる記録パワーを最適記録パワーとする、旨の記載がある。
特開2005−038473号公報
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的は、光ディスクドライブのOPCのバラツキ及びIPOW特性を考慮した最適な記録パワーを決定することができる光ディスクドライブの記録パワー決定方法及び光ディスクドライブを提供することにある。
本発明の光ディスクドライブの記録パワー決定方法は、レーザ光により、記録情報を表すマークおよびスペースを光ディスクに形成し、情報の記録あるいは再生を行う光ディスクドライブの記録パワー決定方法であって、複数回の重ね書き記録をするダイレクトオーバーライト(DOW(many))における記録品質が所望の限界値となる上限界ピークパワーと、1回の重ね書き記録をするダイレクトオーバーライト(DOW(1))における記録品質が所望の限界値となる下限界ピークパワーとを測定により求めるステップと、OPC(Optimum Power Calibration)におけるパワーのバラツキ偏差と、上限界ピークパワーと、下限界ピークパワーとから数値計算により最低必要パワーマージン及びIPOW(Inter Power Over Write)余裕パワーを算出するステップと、IPOW余裕パワーが判定基準値以上の場合は、上限界ピークパワーとバラツキ偏差とから最適記録パワーを算出するステップとを含むことを特徴とする。これにより、DOW(many)における光ディスクドライブの記録パワーが最適となる記録パワーを決定することができる。
本発明の光ディスクドライブの記録パワー決定方法において、IPOW余裕パワーが判定基準値以下の場合は、IPOW余裕パワーが基準判定値以上確保されるまでDOW(many)の回数を減らすステップと、基準判定値以上に確保された場合は、回数を減らしたDOW(many)における上限界ピークパワーとバラツキ偏差とから最適記録パワーを算出するステップとを含むことを特徴とする。これにより、DOW(1000)以下のDOW(many)における光ディスクドライブの記録パワーが最適な記録パワーを決定することができる。
本発明の光ディスクドライブは、レーザ光により、記録情報を表すマークおよびスペースを光ディスクに形成し、情報の記録あるいは再生を行う光ディスクドライブであって、最適な記録パワーを決定するための演算、制御を行うライトストラテジ演算、制御部と、ライトストラテジ演算、制御部からのパルス設定パラメータデータを入力し、所定のデータの記録パルス列を生成して出力する記録パルス調整部とを含み、ライトストラテジ演算、制御部は、複数回の重ね書き記録をするダイレクトオーバーライト(DOW(many))における記録品質が所望の限界値となる上限界ピークパワーと、1回の重ね書き記録をするダイレクトオーバーライト(DOW(1))における記録品質が所望の限界値となる下限界ピークパワーとを測定により求める演算処理と、OPC(Optimum Power Calibration)におけるパワーのバラツキ偏差と、上限界ピークパワーと、下限界ピークパワーとから数値計算により最低必要パワーマージン及びIPOW(Inter Power Over Write)余裕パワーを算出する演算処理と、IPOW余裕パワーが判定基準値以上の場合は、上限界ピークパワーとバラツキ偏差とから最適記録パワーを算出する演算処理とを含むことを特徴とする。これにより、DOW(many)における記録パワーが最適となる記録パワーを決定することができる光ディスクドライブの提供が可能となる。
本発明によれば、光ディスクドライブのOPCのバラツキ及びIPOW特性を考慮した最適な記録パワーを決定する光ディスクドライブの記録パワー決定方法及び光ディスクドライブを提供することができる。
本発明の実施例について図を用いて説明する。図5は、本発明による方法を実行する光ディスクドライブの基本機能ブロック図である。図5において、光ディスク1は、半導体レーザにより情報の記録、再生、消去(RWおよびRAMのみ)が行える光記録媒体であり、例えばCD−R、CD−RW、DVD±R、DVD−RW、DVD−RAM等がある。
ROM220は、ライトストラテジが記憶されている不揮発性メモリであり、設計者により、各種のディスクに対応したライトストラテジ等が記憶されている。ライトストラテジメモリ部218は、ライトストラテジ演算、制御部216で計算されたライトストラテジパラメータを一時的に記憶するメモリである。
ライトストラテジ演算、制御部216は、ROM220から読み出した各ストラテジの初期条件データと、図3において詳しく説明する、パワーマージンを測定し、記録品質が所望の限界値となる上限界ピークパワー(Ppu)と下限界ピークパワー(Ppl)を決定するための所定の書き込みデータの記録パワー(Pp)データを記録パルス調整部226に送り、光ディスク1に記録させる。
また、読み出されたデータからデータ弁別、演算部212が記録品質を求め、PpuとPplとを決定し、Ppu、PplとOPCのバラツキ偏差(η)より最低必要パワーマージン及びIPOW余裕パワーを算出し、IPOW余裕パワーが判定基準値以上か否か判定する。
IPOW余裕パワーが基準判定値以上の場合は、Ppu/(1+η)により最適記録パワーを算出する。IPOW余裕パワーが基準判定値以下の場合は、IPOW余裕パワーが基準判定値以上確保されるまでDOW回数を変更(減らし)し、基準判定値以上に確保された場合は、Ppu/(1+η)により最適記録パワーを算出する。これらの結果はライトストラテジメモリ部218に記憶され、ユーザの動作時に、適宜読み出されて使用される。
記録パルス調整部226は、ライトストラテジ演算、制御部216からのパルス設定パラメータデータを入力し、記録パルス列を生成してレーザ駆動部228に出力する。レーザ駆動部228は、入力した記録パルスに応じたレーザダイオード駆動用のパルス信号を発生して、光ピックアップ200内の半導体レーザに出力し、半導体レーザは所定のデータを光ディスク1に記録する。
ヘッドアンプ202は、光ピックアップ200が光ディスク1から検出した反射光により、反射光量を演算して、光量の総和を示すRF信号を生成すると共に、光ピックアップ200の半導体レーザの焦点ズレを検出する信号であるフォーカスエラー信号と、トラックズレを検出する信号であるトラッキングエラー信号とを生成する。
2値化回路204は、ヘッドアンプ202からの検出信号を成形してマーク及びスペースに応じた2値のデジタル信号を生成する再生信号生成回路である。すなわち、2値化回路204は、ヘッドアンプ202から出力されたアナログの3T、4T、5T、・・・等の各種信号を2値化して、パルス波形に直すための閾値を常に調節している。
クロックズレ測定部208は、ストラテジパラメータの変動を測定する測定部である。すなわち、クロックズレ測定部208は、2値化回路204からデータを取得し、各種信号のエッジとクロックエッジとのズレを測定する。
RAM210は、クロックズレ測定部208で測定したデータを一時的に記憶するメモリである。
データ弁別、演算部212は、RAM210に記憶された測定データより、ライトストラテジ演算、制御部216により設定された各種信号のクロックに対するズレを算出し、ライトストラテジ演算、制御部216に出力する。次に、上記で説明したライトストラテジ演算、制御部216で行なわれる演算処理について詳しく説明する。
図3は、書換え回数をパラメータとした記録時の記録パワーとブロックエラーレートとの関係を示すパワーマージン図である。PIEの上限スライスレベル700と下限スライスレベル280は、規格値として事前に設定されている。図3において、DOW(0)〜DOW(1000)における記録パワー(Pp)とPIEとから、DOW(1000)におけるPpが、最初にPIEの上限スライスレベル700と交差しており、上限界ピークパワー(Ppu)は32.1mWとなっている。また、DOW(1)におけるPpが、最初にPIEの下限スライスレベル280と交差しており、下限界ピークパワー(Ppl)は、22.4mWとなっている。このことから、パワーマージンは、Ppu−Ppl=32.1−22.4=9.7mWとなる。なお、本特性は、DOW(0)からDOW(1000)まで、記録パワーは固定で採取されたデータであり、前述のIPO特性は考慮されていない。
図4は、パワーマージンに対する最適記録パワーの設定を示す記録パワー設定図である。図4において、Pplの値22.4mWとPpuの値32.1mWがパワーマージンの両端を決定している。Ppuの値32.1mWから、数値計算によりOPCバラツキ偏差を考慮した最低必要パワーマージンを算出する。この時、OPC(Optimum Power Calibration)におけるバラツキ偏差(η)を±10.8%とする。これらの値を、2η×Ppu/(1+η)に代入すると、最低必要パワーマージン6.26mWが得られる。これは、Ppuが32.1mWの場合、OPCによるバラツキ幅の推定値である。
これらのことから、パワーマージン9.7mWより最低必要パワーマージン6.26mWを減じた値が、IPOW余裕パワー3.44mWとなる。余裕パワーの判定基準値が2.8mW以上とすると、本例の場合基準値を満足するため、Ppu/(1+η)から最適記録パワー28.97mWを得る。
図3より求められたパワーマージン9.7mWとOPCにおけるバラツキを考慮した最低必要パワーマージン6.26mWの差3.44mWは、図2におけるIPOW特性を考慮するために与えることのできるパワーマージンとなる。IPOW余裕パワーが、余裕パワーの判定基準値2.8mW以下である場合は、IPOW余裕パワーが基準判定値以上確保されるまで図3におけるDOW(many)の回数を減らす。IPOW余裕パワーが基準判定値以上に確保された場合は、回数を減らしたDOW(many)における上限界ピークパワーとバラツキ偏差とから上記と同様の数値処理をすることにより最適記録パワーを得ることができる。
図1は、本発明による光ディスクドライブの記録パワー決定方法を示すフローチャートである。図1において、決定されたストラテジパラメータを基に、パワーマージンの測定を開始し、記録品質が所望の限界値となる上限界ピークパワー(Ppu)と下限界ピークパワー(Ppl)を測定する(ステップ110)。Ppu、Pplとηより最低必要パワーマージン及びIPOW余裕パワーを算出し、IPOW余裕パワーが判定基準値以上か否か判定する(ステップ120)。
IPOW余裕パワーが基準判定値以上の場合は、Ppu/(1+η)により最適記録パワーを算出し終了する(ステップ130、150)。IPOW余裕パワーが基準判定値以下の場合は、IPOW余裕パワーが基準判定値以上確保されるまでDOW回数を変更(減らし)し、基準判定値以上に確保された場合は、Ppu/(1+η)により最適記録パワーを算出し終了する(ステップ140、145、120、130、150)。
以上説明したように、本発明によると、光ディスクドライブのOPCのバラツキ及びIPOW特性を考慮した最適な記録パワーを決定する光ディスクドライブの記録パワー決定方法及び光ディスクドライブを提供することが可能となる。
本発明による記録パワー決定方法を示すフローチャート。 DOW(0)の記録パワーをパラメータとしたDOW(1)の記録パワーに対するブロックエラーレートの関係を示すIPOW特性図。 書換え回数をパラメータとした記録時の記録パワーとブロックエラーレートとの関係を示すパワーマージン図。 パワーマージンに対する最適記録パワーの設定を示す記録パワー設定図。 本発明による方法を実行する光ディスクドライブの基本機能ブロック図。
符号の説明
1 光ディスク
2 光ディスクドライブ
200 光ピックアップ
202 ヘッドアンプ
204 2値化回路
208 クロックズレ測定部
210 RAM
212 データ弁別、演算部
216 ライトストラテジ演算、制御部
218 ライトストラテジメモリ部
220 ROM
226 記録パルス調整部
228 レーザ駆動部
DOW(0) 未記録領域に始めて記録するダイレクトオーバーライト
DOW(1) 1回の重ね書き記録をするダイレクトオーバーライト
DOW(many) 複数回の重ね書き記録をするダイレクトオーバーライト
DOW(1000) 1000回の重ね書き記録をするダイレクトオーバーライト
Pp 記録パワー
Ppu 上限界ピークパワー
Ppl 下限界ピークパワー
η OPCのバラツキ偏差
PIE ブロックエラーレート
DOW Direct Over Write
IPOW Inter Power Over Write
OPC Optimum Power Calibration

Claims (3)

  1. レーザ光により、記録情報を表すマークおよびスペースを光ディスクに形成し、情報の記録あるいは再生を行う光ディスクドライブの記録パワー決定方法であって、
    複数回の重ね書き記録をするダイレクトオーバーライト(DOW(many))における記録品質が所望の限界値となる上限界ピークパワーと、1回の重ね書き記録をするダイレクトオーバーライト(DOW(1))における記録品質が所望の限界値となる下限界ピークパワーとを測定により求めるステップと、
    OPC(Optimum Power Calibration)におけるパワーのバラツキ偏差と、前記上限界ピークパワーと、前記下限界ピークパワーとから数値計算により最低必要パワーマージン及びIPOW(Inter Power Over Write)余裕パワーを算出するステップと、
    前記IPOW余裕パワーが判定基準値以上の場合は、前記上限界ピークパワーと前記バラツキ偏差とから最適記録パワーを算出するステップとを含むことを特徴とする光ディスクドライブの記録パワー決定方法。
  2. 前記IPOW余裕パワーが判定基準値以下の場合は、前記IPOW余裕パワーが前記基準判定値以上確保されるまで前記DOW(many)の回数を減らすステップと、前記基準判定値以上に確保された場合は、前記回数を減らしたDOW(many)における前記上限界ピークパワーと前記バラツキ偏差とから最適記録パワーを算出するステップとを含むことを特徴とする請求項1に記載の光ディスクドライブの記録パワー決定方法。
  3. レーザ光により、記録情報を表すマークおよびスペースを光ディスクに形成し、情報の記録あるいは再生を行う光ディスクドライブであって、
    最適な記録パワーを決定するための演算、制御を行うライトストラテジ演算、制御部と、前記ライトストラテジ演算、制御部からのパルス設定パラメータデータを入力し、所定のデータの記録パルス列を生成して出力する記録パルス調整部とを含み、
    前記ライトストラテジ演算、制御部は、複数回の重ね書き記録をするダイレクトオーバーライト(DOW(many))における記録品質が所望の限界値となる上限界ピークパワーと、1回の重ね書き記録をするダイレクトオーバーライト(DOW(1))における記録品質が所望の限界値となる下限界ピークパワーとを測定により求める演算処理と、
    OPC(Optimum Power Calibration)におけるパワーのバラツキ偏差と、前記上限界ピークパワーと、前記下限界ピークパワーとから数値計算により最低必要パワーマージン及びIPOW(Inter Power Over Write)余裕パワーを算出する演算処理と、
    前記IPOW余裕パワーが判定基準値以上の場合は、前記上限界ピークパワーと前記バラツキ偏差とから最適記録パワーを算出する演算処理とを含むことを特徴とする光ディスクドライブ。
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