JP2010128034A - ズームレンズ及びこのズームレンズを備えた撮像装置 - Google Patents

ズームレンズ及びこのズームレンズを備えた撮像装置 Download PDF

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JP2010128034A JP2008300383A JP2008300383A JP2010128034A JP 2010128034 A JP2010128034 A JP 2010128034A JP 2008300383 A JP2008300383 A JP 2008300383A JP 2008300383 A JP2008300383 A JP 2008300383A JP 2010128034 A JP2010128034 A JP 2010128034A
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Abstract

【課題】カメラの使用状態への立ち上げ時間がなく、高い光学仕様や性能を有し、奥行きが薄く全長も短いズームレンズを提供する。
【解決手段】物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と正の屈折力を有する第4レンズ群と負の屈折力を有する第5レンズ群から構成され、広角端から望遠端への変倍時に、第1レンズ群、第3レンズ群は像面に対して固定であり、少なくとも第2レンズ群と第4レンズ群が移動し、第1レンズ群は物体側より順に、負レンズ、光路を折り曲げ用の反射光学素子、第1の正レンズ、第2の正レンズを有し、第5レンズ群は第1の接合レンズと第2の接合レンズの2つの接合レンズから構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、コンパクトなデジタルカメラに好適なズームレンズ、及び、このズームレンズを備えた撮像装置に関する。
近年、デジタルカメラ(電子カメラ)では業務用高機能タイプからポータブルな普及タイプまで幅広い範囲でいくつものカテゴリーを有するようになってきている。このようなカテゴリーのうち、ポータブルな普及タイプのカテゴリーでは、高画質を確保しながら奥行きが薄く使い勝手の良好な、広角端から望遠端までの広い焦点距離域をカバーする高変倍で安価なビデオカメラ、デジタルカメラを実現する技術が求められつつある。
カメラの奥行き方向を薄くするのに最大のネックとなっているのは、光学系、特にズームレンズ系の最も物体側の面から撮像面までの厚みである。近年のカメラボディ薄型化技術の主流は、撮影時には光学系がカメラボディ内から突出しているが携帯時には収納するいわゆる沈胴式鏡筒を採用することにあった。しかし、沈胴式鏡筒を採用するとレンズ収納状態から使用状態に立ち上げるための時間が掛かり使い勝手上好ましくない。また、最も物体側のレンズ群を可動とすると、防水・防塵上好ましくない。
これに対して、最近では、沈胴式鏡筒に見られるようなカメラの使用状態への立ち上げ時間(レンズのせり出し時間)がなく、防水・防塵上も好ましく、また、奥行き方向が極めて薄いカメラとするために光学系の光路(光軸)をミラーやプリズムなど反射光学部材で折り曲げる構成をとるものも出現している。それは、最も物体側のレンズ群を位置固定レンズ群とし、その中に前記反射光学部材を設け、以降の光路はカメラボディの縦あるいは横方向に折り曲げ、奥行き方向の寸法を極力薄くしたものである。
一方、ポータブルなカテゴリーのビデオカメラ、デジタルカメラにおいては広角端での画角が30°程度のものが主流であるが、さらに撮影領域を広げた広角のものも期待されている。
折り曲げ光学系を採用したズームレンズで広角なものの例としては、特開2004−354871号公報、特開2004−354869号公報に開示されたものがある。
特開2004−354871号公報 特開2004−354869号公報
しかしながら、特許文献1記載のズームレンズは画角が37°程度と大きいが変倍比は2.8倍程度にとどまっている。また、特許文献2記載のズームレンズは、画角が37°程度であり、変倍比は3.7倍程度であるが、全長が大きくなっている。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、沈胴式鏡筒に見られるようなカメラの使用状態への立ち上げ時間(レンズのせり出し時間)がなく、防水・防塵上も好ましく、また、奥行き方向が極めて薄いカメラとするために光学系の光路(光軸)をプリズムなど反射光学部材で折り曲げる構成をとるとともに、よく補正された色収差など高い光学仕様や性能を有しながらも、奥行きが薄く全長も短いズームレンズと、このズームレンズを搭載した電子撮像装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の電子撮像装置は、物体側から順に、正のパワー(屈折力)を有する第1レンズ群と、負のパワーを有する第2レンズ群と、正のパワーを有する第3群と、正のパワーを有する第4レンズ群と、負のパワーを有する5群から構成されるズームレンズにおいて、広角端から望遠端への変倍時に前記第1レンズ群、第3群は像面に対して固定であり、少なくとも前記第2群と前記第4群が移動し、前記第1レンズ群は物体側より順に、負レンズ、光路を折り曲げ用の反射光学素子、正レンズ、正レンズを有することを特徴としている。
このような構成にすることで、第1レンズ群で光路を折り曲げて奥行き方向の厚さの薄型化を可能とすると共に、第2レンズ群、第4レンズ群を移動させることで変倍の負担を分担させ高変倍化を可能としている。第5レンズ群に負のパワーを持たせ、第5レンズ群で拡大することにより、第1レンズ群から第4レンズ群の焦点距離を短くすることができ、これにより小型化が可能となる。
また、画角を広角にしていくとレンズ径が大きくなっていき、さらに歪曲収差が大きくなっていく。ここで、第1レンズ群の反射面よりも物体側に負の屈折力を配置することによりレンズ径が小さくなるとともに、第1レンズ群で発生する歪曲収差を、第5レンズ群に負パワーを配置することで打ち消すことができる。
さらに第1レンズ群を像面に対して固定することで、カメラの使用状態への立ち上げ時間がなく、防水・防塵上も好ましい構成となっている。小型高変倍化するには、第1レンズ群の屈折力を強くしていく必要がある。しかしながら、この時色のコマ収差や2次スペクトルが発生してしまう。そこで第1レンズ群の正の屈折力を2枚の正レンズに分担させることにより、正レンズ1枚では補正不足になる望遠端で発生するコマの色収差を良好に補正することができ、性能劣化や色にじみを防ぐことが可能となる。
また、第3レンズ群を変倍時固定にすることによって、この近傍に開口絞りを設置することにより、レンズ径の小型化が可能となる。また、小型化するには第5群の屈折力を強くする必要があるのだが、この第5レンズ群の構成を接合レンズ2つにすることにより、軸外の色収差と光学系全体のペッツバール和が小さくなるよう、良好に補正することが可能となる。
本発明のズームレンズは、以下の条件式(1)を満たすことが望ましい。
0<D5/fw<0.7 ・・・(1)
ただし、
D5は前記第5レンズ群中の第1の接合レンズと第2の接合レンズとの軸上間隔、
fwは広角端におけるズームレンズ全系の焦点距離である。
条件式(1)は第5レンズ群内の第1の接合レンズと第2の接合レンズとの光軸上間隔を適切に規定するものである。条件式(1)の上限を上回ると間隔が大きくなり小型化が困難となる。条件式(1)の下限を下回るとレンズ枠に製造誤差が生じたときにレンズ同士が干渉してしまい、レンズを保持できなくなってしまう。
また、第1レンズ群中の反射光学素子はプリズムからなることが好ましく、以下の条件式(2)を満たすことが望ましい。
Ndp>1.9 ・・・(2)
ただし、Ndpはプリズムの屈折率である。
反射光学素子をプリズムで構成することにより光路長を短く保つことができる。このため、第1レンズと開口絞りの間隔を短くできる。これにより、入射瞳を浅くでき小型化が可能となる。また、条件式(2)を満たすことにより、光路長をより短く保てるため、小型化が可能となる。
さらに、以下の条件式(3)を満足することが望ましい。
νd12>60 ・・・(3)
ただし、νd12は前記第1レンズ群内の前記第1の正レンズと前記第2の正レンズとのアッベ数の平均値である。
条件式(3)を満たすことにより、小型化のために屈折力が強くなる第1レンズ群によって生じる軸外の色収差を良好に補正することができる。
また、以下の条件式(4)を満足することが望ましい。
1.0<|f5/fw|<3.0 ・・・(4)
ただし、
f5は前記第5レンズ群の焦点距離、
fwは広角端におけるズームレンズ全系の焦点距離である。
条件式(4)は第5レンズ群のパワーを適切に規定するものである。条件式(4)の上限を上回ると、第5レンズ群のパワーが弱くなり、小型化が困難になる。条件式(4)の下限を下回ると、像面湾曲、軸外色収差の補正が困難になる。
さらにまた、以下の条件式(5)を満足することが望ましい。
30<νd52−νd51<70 ・・・(5)
ただし、
νd51は前記第5レンズ群中の物体側の接合レンズの物体側レンズのアッベ数、
νd52は前記第5レンズ群中の物体側の接合レンズの像面側レンズのアッベ数である。
条件式(5)は第5レンズ群の接合レンズに関するものである。軸外色収差を良好に補正するための条件式である。条件式(5)の下限を下回ると、接合面による軸外色収差の発生が少なくなり補正不足となる。また、条件式(5)の上限を上回ると、汎用性がない硝材を使用しなければならず、コストが高くなるため好ましくない。
また、以下の条件式(6)を満たすことが望ましい。
2.0<f1/fw<5.0 ・・・(6)
ただし、
f1は前記第1レンズ群の焦点距離、
fwは広角端におけるズームレンズ全系の焦点距離である。
条件式(6)は第1レンズ群のパワーを適切に規定するものである。条件式(6)の上限を上回ると、入射瞳が深くなり、レンズ径が大きくなってしまう。条件式(6)の下限を下回ると、軸外収差や色収差の補正が困難になる。
さらにまた、以下の条件式(7)を満たすことが望ましい。
1.0<|flL11/fw|<4.0 ・・・(7)
ただし、
flL11は前記第1レンズ群中の負レンズの焦点距離、
fwは広角端におけるズームレンズ全系の焦点距離である。
条件式(7)は第1レンズ群の負レンズのパワーを適切に規定するものである。入射瞳を浅くして光路折り曲げを物理的に可能にするには、第1レンズ群の負レンズのパワーを強くするのがよい。
条件式(7)の上限を上回ると、入射瞳は深いままであり、ある程度の画角を確保しようとすると、第1レンズ群を構成する各光学エレメントの径やサイズが肥大化し、光路折り曲げが物理的に成立し難くなる。条件式(7)の下限を下回ると、第1レンズ群に後続する変倍のために移動するレンズ群の取り得る倍率がゼロに近くなり、移動量が増大するか変倍比が小さくなる等の問題が生じやすいと同時に、歪曲収差等の軸外収差補正や色収差の補正が困難になる。
また、第5レンズ群中の最も像面側の接合レンズの像側面は、像側に凹面を向けた形状であることが望ましい。このような構成にすることで、光線を最終面で跳ね上げることができるため第5レンズ群内での光線高が下がり、レンズ径の小型化が可能となる。
本発明の撮像装置(電子撮像装置)は、上述の何れかのズームレンズと、このズームレンズの像側に配置され、ズームレンズにより形成される光学像を電気信号に変換する撮像素子と、を備えることを特徴としている。
本発明によれば、沈胴式鏡筒に見られるようなカメラの使用状態への立ち上げ時間(レンズのせり出し時間)がなく、防水・防塵上も好ましく、また、奥行き方向が極めて薄いカメラとするために光学系の光路(光軸)をプリズムなど反射光学部材で折り曲げる構成がとりやすく、かつ、よく補正された色収差など高い光学仕様や性能を有しながらも、全長も短いズームレンズ、を提供することができる。
以下に、本発明にかかるズームレンズ及び撮像装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
以下、本発明のズームレンズの実施例1〜3について説明する。実施例1〜3の無限遠物点合焦時の広角端(a)、中間焦点距離状態(b)、望遠端(c)のレンズ断面図をそれぞれ図1〜図3に示す。図1〜図3中、第1レンズ群はG1、第2レンズ群はG2、明るさ(開口)絞りはS、第3レンズ群はG3、第4レンズ群はG4、第5レンズ群はG5、赤外光を制限する波長域制限コートを施したローパスフィルタを構成する平行平板はF、電子撮像素子のカバーガラスの平行平板はC、像面はIで示してある。なお、カバーガラスCの表面に波長域制限用の多層膜を施してもよい。また、そのカバーガラスCにローパスフィルタ作用を持たせるようにしてもよい。
また、数値データはいずれも無限遠の被写体に合焦した状態でのデータである。各数値の長さの単位はmm、角度の単位は°(度)である。さらに、ズームデータは広角端(WE)、本発明で定義する中間ズーム状態(ST)、望遠端(TE)での値である。
実施例1のズームレンズは、図1に示すように、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、正の屈折力の第3レンズ群G3と、明るさ(開口)絞りSと、正の屈折力の第4レンズ群G4と、負の屈折力の第5レンズ群G5と、を配置している。
広角端から望遠端への変倍に際して、第1レンズ群G1は固定されている。第2レンズ群G2は像側へ移動する。第3レンズ群G3は固定されている。第4レンズ群G4は物体側へ移動する。第5レンズ群G5は固定されている。
物体側から順に、第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、プリズムと、両凸正レンズと、両凸正レンズと、からなる。第2レンズ群G2は、両凹負レンズと、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズと両凹負レンズとの接合レンズと、からなる。第3レンズ群G3は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる。第4レンズ群G4は、両凸正レンズと像側に凸面を向けた負メニスカスレンズとの接合レンズからなる。第5レンズ群G5は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズとの接合レンズと、両凸正レンズと両凹負レンズとの接合レンズとからなる。
非球面は、第1レンズ群G1の物体側の両凸正レンズの両面と、第2レンズ群G2の物体側の両凹負レンズの両面と、第3レンズ群G3の正メニスカスレンズの両面と、第4レンズ群G4の両凸正レンズの物体側の面と、の7面に用いている。
実施例2のズームレンズは、図2に示すように、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、正の屈折力の第3レンズ群G3と、明るさ(開口)絞りSと、正の屈折力の第4レンズ群G4と、負の屈折力の第5レンズ群G5と、を配置している。
広角端から望遠端への変倍に際して、第1レンズ群G1は固定されている。第2レンズ群G2は像側へ移動する。第3レンズ群G3は固定されている。第4レンズ群G4は物体側へ移動する。第5レンズ群G5は固定されている。
物体側から順に、第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、プリズムと、両凸正レンズと、両凸正レンズと、からなる。第2レンズ群G2は、両凹負レンズと、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズと両凹負レンズとの接合レンズと、からなる。第3レンズ群G3は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる。第4レンズ群G4は、両凸正レンズと像側に凸面を向けた負メニスカスレンズとの接合レンズからなる。第5レンズ群G5は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズとの接合レンズと、両凸正レンズと両凹負レンズとの接合レンズとからなる。
非球面は、第1レンズ群G1の物体側の両凸正レンズの両面と、第2レンズ群G2の物体側の両凹負レンズの両面と、第3レンズ群G3の正メニスカスレンズの両面と、第4レンズ群G4の両凸正レンズの物体側の面と、の7面に用いている。
実施例3のズームレンズは、図3に示すように、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、正の屈折力の第3レンズ群G3と、明るさ(開口)絞りSと、正の屈折力の第4レンズ群G4と、負の屈折力の第5レンズ群G5と、を配置している。
広角端から望遠端への変倍に際して、第1レンズ群G1は固定されている。第2レンズ群G2は像側へ移動する。第3レンズ群G3は固定されている。第4レンズ群G4は物体側へ移動する。第5レンズ群G5は固定されている。
物体側から順に、第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、プリズムと、両凸正レンズと、両凸正レンズと、からなる。第2レンズ群G2は、両凹負レンズと、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズと両凹負レンズとの接合レンズと、からなる。第3レンズ群G3は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる。第4レンズ群G4は、両凸正レンズと像側に凸面を向けた負メニスカスレンズとの接合レンズからなる。第5レンズ群G5は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズとの接合レンズと、両凸正レンズと両凹負レンズとの接合レンズとからなる。
非球面は、第1レンズ群G1の物体側の両凸正レンズの両面と、第2レンズ群G2の物体側の両凹負レンズの両面と、第3レンズ群G3の正メニスカスレンズの両面と、第4レンズ群G4の両凸正レンズの物体側の面と、の7面に用いている。
以下に、上記各実施例の数値データを示す。記号は上記のほか、Rは各レンズ面の曲率半径、Dは各レンズの肉厚または間隔、ndは各レンズのd線における屈折率、νdは各レンズのd線におけるアッベ数、Kは円錐係数をそれぞれ示している。
また、各非球面形状は、各実施例における各非球面係数を用いて、以下の式(I)で表される。
但し、光軸方向の座標をZ、光軸と垂直な方向の座標をYとする。
Z=(Y/r)/[1+{1−(1+K)・(Y/r)1/2]+A4×Y+A6×Y+A8×Y+A10×Y10+A12×Y12 ・・・(I)
ただし、rは近軸曲率半径、Kは円錐係数、A4 、A6 、A8 、A10、A12はそれぞれ4次、6次、8次、10次、12次の非球面係数である。また、非球面係数において、「e−n」(nは整数)は、「10−n」を示している。
数値実施例1
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 74.922 0.60 2.00069 25.46
2 10.939 2.60
3 ∞ 9.00 1.90366 31.32
4 ∞ 0.20
5* 2513.986 2.02 1.76802 49.24
6* -18.783 0.11
7 15.826 2.80 1.49700 81.54
8 -26.891 可変
9* -19.497 0.59 1.88300 40.76
10* 20.748 0.20
11 -125.741 1.48 1.94595 17.98
12 -8.614 0.45 1.88300 40.76
13 9.839 可変
14* 6.751 1.03 1.61881 63.85
15* 99.747 1.00
16(絞り) ∞ 可変
17* 8.981 2.26 1.49700 81.54
18 -6.362 0.45 1.90366 31.32
19 -9.266 可変
20 128.987 0.45 2.00069 25.46
21 4.568 1.70 1.49700 81.54
22 12.006 0.20
23 7.621 3.25 1.84666 23.78
24 -5.115 0.50 2.00069 25.46
25 18.681 3.35
26 ∞ 0.50 1.54880 67.00
27 ∞ 0.50
28 ∞ 0.50 1.51680 64.20
29 ∞ 可変
像面 ∞

非球面データ
第5面
K=0.000
A4=-7.13154e-05,A6=6.27833e-07,A8=-2.66102e-08,A10=1.31535e-10
第6面
K=0.000
A4=-5.45682e-05,A6=-7.88180e-09,A8=-9.38455e-09,A10=-8.32684e-11
第9面
K=-6.262
A4=-4.00138e-03,A6=3.85229e-04,A8=-1.71963e-05,A10=2.93553e-07
第10面
K=0.000
A4=-4.56078e-03,A6=4.09615e-04,A8=-1.79102e-05,A10=2.92599e-07
第14面
K=-0.884
A4=-1.37697e-04,A6=1.44737e-04,A8=-2.33215e-05,A10=1.97629e-06
第15面
K=5.732
A4=-2.36364e-05,A6=1.25503e-04,A8=-2.04856e-05,A10=1.96165e-06
第17面
K=-4.183
A4=-5.17495e-05,A6=-1.66872e-05,A8=7.74677e-07,A10=-4.59458e-08

ズームデータ
広角 中間 望遠
像高 3.84 3.84 3.84
焦点距離 5.00 11.95 25.00
FNO. 3.50 4.74 5.00
画角2ω 83.29 34.45 16.55
BF 4.85 4.85 4.85
全長 54.16 54.16 54.16
d8 0.96 7.01 10.91
d13 10.38 4.33 0.44
d16 5.30 3.02 2.00
d19 1.77 4.06 5.07
d29 0.35 0.35 0.35

群焦点距離
f1=13.73 f2=-5.29 f3=11.65 f4=11.60 f5=-8.27
数値実施例2
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 76.701 0.60 2.00069 25.46
2 10.968 2.60
3 ∞ 9.00 1.91107 35.07
4 ∞ 0.20
5* 1741.750 2.02 1.76802 49.24
6* -18.848 0.11
7 15.901 2.80 1.49700 81.54
8 -26.577 可変
9* -20.448 0.59 1.88300 40.76
10* 20.615 0.20
11 -110.659 1.48 1.94595 17.98
12 -8.517 0.45 1.88300 40.76
13 9.739 可変
14* 6.527 1.01 1.59201 67.02
15* 110.233 1.00
16(絞り) ∞ 可変
17* 8.958 2.26 1.49700 81.54
18 -6.352 0.45 1.90366 31.32
19 -9.245 可変
20 132.378 0.45 2.00069 25.46
21 4.593 1.70 1.49700 81.54
22 12.094 0.22
23 7.660 3.24 1.84666 23.78
24 -5.146 0.50 2.00069 25.46
25 18.599 3.35
26 ∞ 0.50 1.54880 67.00
27 ∞ 0.50
28 ∞ 0.50 1.51680 64.20
29 ∞ 可変
像面 ∞

非球面データ
第5面
K=0.000
A4=-7.60800e-05,A6=8.30805e-07,A8=-3.20996e-08,A10=1.70536e-10
第6面
K=0.000
A4=-5.79720e-05,A6=1.23655e-07,A8=-1.24521e-08,A10=-6.80245e-11
第9面
K=-6.262
A4=-4.13033e-03,A6=3.92004e-04,A8=-1.74433e-05,A10=3.00056e-07
第10面
K=0.000
A4=-4.70841e-03,A6=4.16484e-04,A8=-1.83375e-05,A10=3.10465e-07
第14面
K=-0.884
A4=-1.87344e-04,A6=1.51727e-04v-2.68232e-05,A10=2.26539e-06
第15面
K=5.732
A4=-6.20753e-05,A6=1.24681e-04,A8=-2.26199e-05,A10=2.16416e-06
第17面
K=-4.183
A4=-5.25369e-05,A6=-2.48415e-05,A8=1.65817e-06,A10=-8.04838e-08

ズームデータ
広角 中間 望遠
像高 3.84 3.84 3.84
焦点距離 5.00 11.98 25.00
FNO. 3.50 4.74 5.00
画角2ω 83.27 34.38 16.56
BF 4.85 4.85 4.85
全長 54.16 54.16 54.16
d8 0.96 7.03 10.91
d13 10.38 4.32 0.44
d16 5.31 3.02 2.00
d19 1.77 4.06 5.07
d29 0.35 0.35 0.35

群焦点距離
f1=13.75 f2=-5.29 f3=11.68 f4=11.57 f5=-8.28
数値実施例3
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1* -33.000 0.70 1.88300 40.76

1 79.821 0.60 2.00069 25.46
2 10.973 2.59
3 ∞ 9.00 1.96100 30.90
4 ∞ 0.20
5* 766.012 2.02 1.76802 49.24
6* -18.928 0.11
7 15.937 2.80 1.49700 81.54
8 -26.340 D8
9* -22.052 0.59 1.88300 40.76
10* 20.291 0.20
11 -96.261 1.48 1.94595 17.98
12 -8.346 0.45 1.88300 40.76
13 9.604 D13
14* 6.532 1.01 1.58913 61.25
15* 96.838 1.00
16(絞り) ∞ D16
17* 8.842 2.26 1.49700 81.54
18 -6.339 0.45 1.90366 31.32
19 -9.178 D19
20 118.496 0.45 2.00069 25.46
21 4.609 1.70 1.49700 81.54
22 12.844 0.30
23 7.646 3.22 1.84666 23.78
24 -5.194 0.50 2.00069 25.46
25 17.012 3.36
26 ∞ 0.50 1.54880 67.00
27 ∞ 0.50
28 ∞ 0.50 1.51680 64.20
29 ∞ D29
像面 ∞

非球面データ
第5面
K=0.000
A4=-7.74277e-05,A6=8.79224e-07,A8=-2.95073e-08,A10=1.37064e-10
第6面
K=0.000
A4=-5.97087e-05,A6=1.46863e-07,A8=-9.95442e-09,A10=-9.62800e-11
第9面
K=-6.262
A4=-4.41593e-03,A6=4.20620e-04,A8=-1.81065e-05,A10=2.98418e-07
第10面
K=0.000
A4=-5.02756e-03,A6=4.46721e-04,A8=-1.83591e-05,A10=2.78724e-07
第14面
K=-0.884
A4=-3.08144e-04,A6=1.91185e-04,A8=-3.28135e-05,A10=2.67477e-06
第15面
K=5.727
A4=-1.83596e-04,A6=1.58750e-04,A8=-2.79802e-05,A10=2.57956e-06
第17面
K=-4.181
A4=-5.83412e-05,A6=-1.70791e-05,A8=5.17894e-07,A10=-1.26157e-08

ズームデータ
広角 中間 望遠
像高 3.84 3.84 3.84
焦点距離 5.00 12.00 25.00
FNO. 3.50 4.73 5.00
画角2ω 83.21 34.31 16.57
BF 4.86 4.86 4.86
全長 54.15 54.15 54.15
d8 0.96 7.02 10.89
d13 10.37 4.30 0.43
d16 5.26 3.01 2.00
d19 1.78 4.04 5.04
d29 0.35 0.35 0.35

群焦点距離
f1=13.80 f2=-5.29 f3=11.84 f4=11.41 f5=-8.25
以上の実施例1〜3の無限遠物点合焦時の収差図をそれぞれ図4〜図6に示す。これらの収差図において、(a)は広角端、(b)は中間焦点距離状態、(c)は望遠端における、球面収差(SA)、非点収差(AS)、歪曲収差(DT)、倍率色収差(CC)を示す。各図中、 “ω”は半画角を示す。
次に、各実施例における条件式(1)〜(7)の値を掲げる。
(1)D5/fw (2)Ndp (3)νd12 (4)|f5/fw|
実施例1 0.040 1.90366 65.39 1.65
実施例2 0.044 1.91107 65.39 1.65
実施例3 0.060 1.961 65.39 1.65

(5)νd52−νd51 (6)f1/fw (7)|flL11/fw
実施例1 56.08 2.74 2.57
実施例2 56.08 2.7 2.57
実施例3 56.08 2.76 2.55
ここで、ゴースト、フレア等の不要光をカットするために、明るさ絞り以外にフレア絞りを配置してもかまわない。
第1レンズ群の物体側、第1、2レンズ群間、第2、3レンズ群間、第3、4レンズ群間、第4、5レンズ群間最も像面側の群から像面間のいずれの場所に配置しても良い。枠部材によりフレア光線をカットするように構成しても良いし、別の部材を構成しても良い。また光学系に直接印刷しても塗装してもシールなどを接着してもかまわない。またその形状は円形、楕円形、矩形、多角形、関数曲線で囲まれる範囲等、いかなる形状でもかまわない。また有害光束をカットするだけでなく画面周辺のコマフレア等の光束をカットしても良い。
また、ピント調節を行うためのフォーカシングは第1レンズ群G1が望ましい。この群でフォーカシングを行うとレンズ重量が軽量なためモータにかかる負荷が少ない。他レンズ群でフォーカシングを行っても良い。また複数のレンズ群を移動してフォーカシングを行っても良い。またレンズ系全体を繰り出してフォーカスを行っても良いし、一部のレンズを繰り出し、もしくは繰り込みしてフォーカスしても良い。
また、画像周辺部の明るさのかげり(シェーディング)をCCDのマイクロレンズをシフトすることにより軽減しても良い。例えば、各像高における光線の入射角に合わせてCCDのマイクロレンズの設計を変えても良い。また、画像処理により画像周辺部の低下量を補正しても良い。
さらにまた、各レンズには反射防止コートを行い、ゴースト、フレアを軽減してもかまわない。マルチコートであれば効果的にゴースト、フレアを軽減できるので望ましい。また赤外カットコートをレンズ面、カバーガラス等に行ってもかまわない。ゴースト・フレアの発生を防止するためにレンズの空気接触面に反射防止コートを施すことは一般的に行われている。一方、接合レンズの接合面では接着材の屈折率が空気の屈折率よりも十分高い。そのためもともと単層コート並み、あるいはそれ以下の反射率となっていることが多く、あえてコートを施すことは少ない。
しかしながら、接合面にも積極的に反射防止コートを施せばさらにゴースト・フレアを軽減でき、なお良好な画像を得ることができるようになる。特に最近では高屈折率硝材が普及し収差補正効果が高いためカメラ光学系に多用されるようになってきているが、高屈折率硝材を接合レンズとして用いた場合、接合面での反射も無視できなくなってくる。そのような場合、接合面に反射防止コートを施しておくことは特に効果的である。
接合面コートの効果的な使用法に関しては、特開平2-27301号、特開2001-324676号、特開2005-92115号、USP7116482等に開示されている。これらの文献では特に正先行ズームレンズの第1レンズ群内の接合レンズ面コートについて述べられており、本発明の正パワーの第1レンズ群内の接合レンズ面についてもこれら文献に開示されているごとく実施すればよい。
使用するコート材としては、基盤となるレンズの屈折率と接着材の屈折率に応じて、比較的高屈折率なTa2O5、TiO2、Nb2O5、ZrO2、HfO2、CeO2、SnO2、In2O3、ZnO、Y2O3などのコート材、比較的低屈折率なMgF2、SiO2、Al2O3などのコート材、などを適宜選択し、位相条件を満たすような膜厚に設定すれば良い。
また、レンズの空気接触面へのコーティング同様、接合面コートをマルチコートとしても良い。2層あるいはそれ以上の膜数のコート材や膜厚を適宜組み合わせることで、更なる反射率の低減や、反射率の分光特性・角度特性等のコントロールなどを行うことが可能となる。また、第1レンズ群以外のレンズ接合面についても、同様の思想に基づいて接合面コートを行うことが効果的である。
(歪曲収差の補正)
ところで、本発明のズームレンズを用いたときに、像の歪曲は電気的にデジタル補正する。以下に、像の歪曲をデジタル補正するための基本的概念について説明する。
例えば、図7に示すように、光軸と撮像面との交点を中心として有効撮像面の長辺に内接する半径Rの円周上(像高)での倍率を固定し、この円周を補正の基準とする。そして、それ以外の任意の半径r(ω)の円周上(像高)の各点を略放射方向に移動させて、半径r'(ω)となるように同心円状に移動させることで補正する。
例えば、図7において、半径Rの円の内側に位置する任意の半径r1(ω)の円周上の点P1は、円の中心に向けて補正すべき半径r1'(ω)円周上の点P2に移動させる。また、半径Rの円の外側に位置する任意の半径r2(ω)の円周上の点Q1は、円の中心から離れる方向に向けて補正すべき半径r2'(ω)円周上の点Q2に移動させる。
ここで、r'(ω)は次のように表すことができる。
r'(ω)=α・f・tanω
ただし、
ωは被写体半画角、
fは結像光学系(本発明では、ズームレンズ)の焦点距離、
αは0以上1以下である。
ここで、前記半径Rの円上(像高)に対応する理想像高をYとすると、
α=R/Y=R/(f・tanω)
となる。
光学系は、理想的には、光軸に対して回転対称であり、すなわち歪曲収差も光軸に対して回転対称に発生する。したがって、上述のように、光学的に発生した歪曲収差を電気的に補正する場合には、再現画像上で光軸と撮像面との交点を中心とした有効撮像面の長辺に内接する半径Rの円の円周上(像高)の倍率を固定して、それ以外の半径r(ω)の円周上(像高)の各点を略放射方向に移動させて、半径r'(ω)となるように同心円状に移動させることで補正することができれば、データ量や演算量の点で有利と考えられる。
ところが、光学像は、電子撮像素子で撮像された時点で(サンプリングのため)連続量ではなくなる。したがって、厳密には光学像上に描かれる上記半径Rの円も、電子撮像素子上の画素が放射状に配列されていない限り正確な円ではなくなる。
つまり、離散的座標点毎に表される画像データの形状補正においては、上記倍率を固定できる円は存在しない。そこで、各画素(Xi,Yj)毎に、移動先の座標(Xi',Yj' )を決める方法を用いるのがよい。なお、座標(Xi',Yj')に(Xi,Yj)の2点以上が移動してきた場合には、各画素が有する値の平均値をとる。また、移動してくる点がない場合には、周囲のいくつかの画素の座標(Xi',Yj')の値を用いて補間すればよい。
このような方法は、特にズームレンズを有する電子撮像装置において光学系や電子撮像素子の製造誤差等のために光軸に対して歪みが著しく、前記光学像上に描かれる上記半径Rの円が非対称になった場合の補正に有効である。また、撮像素子あるいは各種出力装置において信号を画像に再現する際に幾何学的歪み等が発生する場合等の補正に有効である。
本発明の電子撮像装置では、補正量r’(ω)−r(ω)を計算するために、r(ω)すなわち半画角と像高との関係、あるいは、実像高rと理想像高r’/αとの関係が、電子撮像装置に内蔵された記録媒体に記録されている構成としてもよい。
なお、歪曲補正後の画像が短辺方向の両端において光量が極端に不足することのないようにするには、前記半径Rが、次の条件式を満足するのがよい。
0≦R≦0.6Ls
ただし、Lsは有効撮像面の短辺の長さである。
好ましくは、前記半径Rは、次の条件式を満足するのがよい。
0.3Ls≦R≦0.6Ls
さらには、半径Rは、略有効撮像面の短辺方向の内接円の半径に一致させるのが最も有利である。なお、半径R=0の近傍、すなわち、軸上近傍において倍率を固定した補正の場合は、画質の面で若干の不利があるが、広画角化しても小型化にするための効果は確保できる。
なお、補正が必要な焦点距離区間については、いくつかの焦点ゾーンに分割する。そして、該分割された焦点ゾーン内の望遠端近傍で略、
r’(ω)=α・f・tanω
を満足する補正結果が得られる場合と同じ補正量で補正してもよい。
ただし、その場合、分割された焦点ゾーン内の広角端において樽型歪曲量がある程度残存してしまう。また、分割ゾーン数を増加させてしまうと、補正のために必要な固有データを記録媒体に余計に保有する必要が生じあまり好ましくない。そこで、分割された焦点ゾーン内の各焦点距離に関連した1つ又は数個の係数を予め算出しておく。この係数は、シミュレーションや実機による測定に基づいて決定しておけばよい。
そして、前記分割されたゾーン内の望遠端近傍で略、
r’(ω)=α・f・tanω
を満足する補正結果が得られる場合の補正量を算出し、この補正量に対して焦点距離毎に前記係数を一律に掛けて最終的な補正量にしてもよい。
ところで、無限遠物体を結像させて得られた像に歪曲がない場合は、
f=y/tanω
が成立する。
ただし、yは像点の光軸からの高さ(像高)、fは結像系(本発明ではズームレンズ)の焦点距離、ωは撮像面上の中心からyの位置に結ぶ像点に対応する物点方向の光軸に対する角度(被写体半画角)である。
結像系に樽型の歪曲収差がある場合は、
f>y/tanω
となる。つまり、結像系の焦点距離fと、像高yとを一定とすると、ωの値は大きくなる。
(デジタルカメラ)
さて、以上のような本発明のズームレンズで物体像を形成しその像をCCD等の電子撮像素子に受光させて撮影を行う電子撮影装置、とりわけデジタルカメラやビデオカメラ等に用いることができる。以下に、その実施形態を例示する。
図8〜図10は、本発明によるズームレンズをデジタルカメラの撮影光学系141に組み込んだ構成の概念図を示す。図8はデジタルカメラ140の外観を示す前方斜視図、図9は同後方斜視図、図10はデジタルカメラ140の構成を示す断面図である。デジタルカメラ140は、この例の場合、撮影用光路142を有する撮影光学系141、ファインダー用光路144を有するファインダー光学系143、シャッター145、フラッシュ146、液晶表示モニター147等を含み、カメラ140の上部に配置されたシャッター145を押圧すると、それに連動して撮影光学系141、例えば実施例1の光路折り曲げズームレンズを通して撮影が行われる。撮影光学系141によって形成された物体像が、近赤外カットフィルターと光学的ローパスフィルタFを介してCCD149の撮像面上に形成される。このCCD149で受光された物体像は、処理手段151を介し、電子画像としてカメラ背面に設けられた液晶表示モニター147に表示される。また、この処理手段151には記録手段152が接続され、撮影された電子画像を記録することもできる。なお、この記録手段152は処理手段151と別体に設けてもよいし、フレキシブルディスクやメモリーカード、MO等により電子的に記録書込を行うように構成してもよい。また、CCD149に代わって銀塩フィルムを配置した銀塩カメラとして構成してもよい。
さらに、ファインダー用光路144上にはファインダー用対物光学系153が配置してある。このファインダー用対物光学系153によって形成された物体像は、像正立部材であるポロプリズム155の視野枠157上に形成される。このポリプリズム155の後方には、正立正像にされた像を観察者眼球Eに導く接眼光学系159が配置されている。なお、撮影光学系141及びファインダー用対物光学系153の入射側、接眼光学系159の射出側にそれぞれカバー部材150が配置されている。
このように構成されたデジタルカメラ140は、撮影光学系141が5倍程度の高変倍比で、高い光学性能を有するズームレンズであるので、高性能で、奥行き方向が極めて薄い安価なデジタルカメラが実現できる。
なお、図10の例では、カバー部材150として平行平面板を配置しているが、省いてもよい。
(内部回路構成)
図11は、上記デジタルカメラ140の主要部の内部回路の構成ブロック図である。なお、以下の説明では、上記の処理手段は、例えばCDS/ADC部124、一時記憶メモリ117、画像処理部118等からなり、記憶手段は、例えば記憶媒体部119等からなる。
図11に示すように、デジタルカメラ140は、操作部112と、この操作部112に接続された制御部113と、この制御部113の制御信号出力ポートにバス114及び115を介して接続された撮像駆動回路116並びに一時記憶メモリ117、画像処理部118、記憶媒体部119、表示部120、及び設定情報記憶メモリ部121を備えている。
上記の一時記憶メモリ117、画像処理部118、記憶媒体部119、表示部120、及び設定情報記憶メモリ部121は、バス122を介して相互にデータの入力又は出力が可能なように構成され、また、撮像駆動回路116には、CCD149とCDS/ADC部124が接続されている。
操作部112は各種の入力ボタンやスイッチを備え、これらの入力ボタンやスイッチを介して外部(カメラ使用者)から入力されるイベント情報を制御部に通知する回路である。
制御部113は、例えばCPU等からなる中央演算処理装置であり、不図示のプログラムメモリを内蔵し、そのプログラムメモリに格納されているプログラムにしたがって、操作部112を介してカメラ使用者から入力される指示命令を受けてデジタルカメラ140全体を制御する回路である。
CCD149は、本発明による撮影光学系141を介して形成された物体像を受光する。CCD149は、撮像駆動回路116により駆動制御され、その物体像の各画素ごとの光量を電気信号に変換してCDS/ADC部124に出力する撮像素子である。
CDS/ADC部124は、CCD149から入力する電気信号を増幅しかつアナログ/デジタル変換を行って、この増幅とデジタル変換を行っただけの映像生データ(ベイヤーデータ、以下RAWデータという。)を一時記憶メモリ117に出力する回路である。
一時記憶メモリ117は、例えばSDRAM等からなるバッファであり、CDS/ADC部124から出力される上記RAWデータを一時的に記憶するメモリ装置である。画像処理部118は、一時記憶メモリ117に記憶されたRAWデータ又は記憶媒体部119に記憶されているRAWデータを読み出して、制御部113から指定された画質パラメータに基づいて歪曲収差補正を含む各種画像処理を電気的に行う回路である。
記録媒体部119は、例えばフラッシュメモリ等からなるカード型又はスティック型の記録媒体を着脱自在に装着して、それらカード型又はスティック型のフラッシュメモリに、一時記憶メモリ117から転送されるRAWデータや画像処理部118で画像処理された画像データを記録して保持する装置の制御回路である。
表示部120は、液晶表示モニターを備え、その液晶表示モニターに画像や操作メニュー等を表示する回路である。設定情報記憶メモリ部121には、予め各種の画質パラメータが格納されているROM部と、そのROM部から読み出された画質パラメータの中から操作部112の入力操作によって選択された画質パラメータを記憶するRAM部が備えられている。設定情報記憶メモリ部121は、それらのメモリへの入出力を制御する回路である。
このように構成されたデジタルカメラ140は、撮影光学系141が、本発明により、十分な広角域を有し、コンパクトな構成としながら、高変倍で全変倍域で結像性能が極めて安定的であるので、高性能・小型化・広画角化が実現できる。そして、広角側、望遠側での速い合焦動作が可能となる。
以上のように、本発明にかかるズームレンズ及び撮像装置は、高い光学性能を確保しつつ小型化する場合に有用である。
本発明のズームレンズの実施例1の無限遠物点合焦時の広角端(a)、中間状態(b)、望遠端(c)でのレンズ断面図である。 本発明のズームレンズの実施例2の図1と同様の図である。 本発明のズームレンズの実施例3の図1と同様の図である。 実施例1の無限遠物点合焦時の収差図である。 実施例2の無限遠物点合焦時の収差図である。 実施例3の無限遠物点合焦時の収差図である。 歪曲収差の補正を説明する図である。 本発明による光路折り曲げズームレンズを組み込んだデジタルカメラの外観を示す前方斜視図である。 上記デジタルカメラの後方斜視図である。 上記デジタルカメラの断面図である。 デジタルカメラの主要部の内部回路の構成ブロック図である。
符号の説明
G1…第1レンズ群
G2…第2レンズ群
G3…第3レンズ群
G4…第4レンズ群
G5…第5レンズ群
S…開口絞り
F…ローパスフィルタ
C…カバーガラス
P…プリズム
I…像面
112…操作部
113…制御部
114…バス
115…バス
116…撮像駆動回路
117…一時記憶メモリ
118…画像処理部
119…記憶媒体部
120…表示部
121…設定情報記憶メモリ部
122…バス
124…CDS/ADC部
140…デジタルカメラ
141…撮影光学系
142…撮影用光路
143…ファインダー光学系
144…ファインダー用光路
145…シャッターボタン
146…フラッシュ
147…液晶表示モニター
149…CCD
150…カバー部材
151…処理手段
152…記録手段
153…ファインダー用対物光学系
155…正立プリズム
157…視野枠
159…接眼光学系

Claims (10)

  1. 物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群と負の屈折力を有する第5レンズ群から構成されるズームレンズにおいて、
    広角端から望遠端への変倍時に、前記第1レンズ群、第3レンズ群は像面に対して固定であり、少なくとも前記第2レンズ群と前記第4レンズ群が移動し、
    前記第1レンズ群は物体側より順に、負レンズ、光路を折り曲げ用の反射光学素子、第1の正レンズ、第2の正レンズを有し、
    前記第5レンズ群は第1の接合レンズと第2の接合レンズの2つの接合レンズから構成されることを特徴とするズームレンズ。
  2. 以下の条件式(1)を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
    0<D5/fw<0.7 ・・・(1)
    ただし、
    D5は前記第5レンズ群中の前記第1の接合レンズと前記第2の接合レンズとの軸上間隔、
    fwは広角端における前記ズームレンズ全系の焦点距離である。
  3. 前記反射光学素子はプリズムからなり、以下の条件式(2)を満足することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のズームレンズ。
    Ndp>1.9 ・・・(2)
    ただし、Ndpは前記プリズムの屈折率である。
  4. 以下の条件式(3)を満足することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のズームレンズ。
    νd12>60 ・・・(3)
    ただし、νd12は前記第1レンズ群内の前記第1の正レンズと前記第2の正レンズとのアッベ数の平均値である。
  5. 以下の条件式(4)を満足することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のズームレンズ。
    1.0<|f5/fw|<3.0 ・・・(4)
    ただし、
    f5は前記第5レンズ群の焦点距離、
    fwは広角端におけるズームレンズ全系の焦点距離である。
  6. 以下の条件式(5)を満足することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のズームレンズ。
    30<νd52−νd51<70 ・・・(5)
    ただし、
    νd51は前記第5レンズ群中の物体側の前記接合レンズの物体側レンズのアッベ数、
    νd52は前記第5レンズ群中の物体側の前記接合レンズの像面側レンズのアッベ数である。
  7. 以下の条件式(6)を満足することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のズームレンズ。
    2.0<f1/fw<5.0 ・・・(6)
    ただし、
    f1は前記第1レンズ群の焦点距離、
    fwは広角端における前記ズームレンズ全系の焦点距離である。
  8. 以下の条件式(7)を満足することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のズームレンズ。
    1.0<|flL11/fw|<4.0 ・・・(7)
    ただし、
    flL11は前記第1レンズ群中の負レンズの焦点距離、
    fwは広角端における前記ズームレンズ全系の焦点距離である。
  9. 前記第5レンズ群中の最も像面側の接合レンズの像側面は、像側に凹面を向けた形状であることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  10. 請求項1乃至請求項9の何れか1項に記載のズームレンズと、前記ズームレンズの像側に配置され、前記ズームレンズにより形成される光学像を電気信号に変換する撮像素子と、を備えることを特徴とする撮像装置。
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