JP2010127302A - フロントフォーク - Google Patents

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Abstract

【課題】 最収縮作動時のダンパにおける過大な反力発生の回避を可能にする調圧弁におけるハンドルとの干渉や飛び石の衝突による故障などを回避し易いようにする。
【解決手段】 車体側チューブ1と車輪側チューブとからなるフォーク本体を有し、車体側チューブ1における上端開口を閉塞するキャップ部材11がフォーク本体における内外の連通を許容する通孔11aを有すると共にこの通孔11aにおける拡径部に連結される調圧弁12を有してなるフロントフォークにおいて、調圧弁12におけるキャップ部材11に対する連結方向がフォーク本体における伸縮方向となる軸線方向に対して傾斜されてなる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、フロントフォークに関し、特に、二輪車の前輪側に架装されて前輪を懸架しながら前輪に入力される路面振動を吸収する油圧緩衝器たるフロントフォークの改良に関する。
二輪車の前輪側に架装されて前輪を懸架しながら前輪に入力される路面振動を吸収する油圧緩衝器たるフロントフォークとしては、従来から種々の提案があるが、その中で、たとえば、特許文献1には、フロントフォークが最収縮するときに内蔵するダンパが過大な反力を発生しないようにする提案が開示されている。
すなわち、この特許文献1に開示のフロントフォークは、車体側チューブと車輪側チューブとからなるフォーク本体内に倒立型のダンパを収装し、このダンパは、減衰手段を収装するシリンダ体と、このシリンダ体に出没可能に挿通されてシリンダ体内に収装の減衰手段を保持するロッド体とを有してなる。
そして、このダンパにあっては、シリンダ体がボトム端部を車体側チューブに結合してこの車体側チューブの軸芯部に垂設され、ロッド体が基端部を車輪側チューブに結合してこの車輪側チューブの軸芯部に立設されている。
そして、このダンパにあって、シリンダ体は、車体側チューブに連結されるボトム端部内にシリンダ体内に対向する圧側減衰手段を有すると共に、この圧側減衰手段の下流側に背後から加圧バネおよびエアバネで前進方向に附勢されるフリーピストンを有している。
そしてまた、このダンパにあって、フリーピストンは、作動油の油温が上昇したり、あるいは、ダンパにおける伸縮の繰り返しでダンパ内に言わば余剰となる作動油が流入したりするなどで、シリンダ体内が異常高圧となるときに、後退してこの異常高圧をダンパの外たるリザーバに解放する。
それゆえ、このフロントフォークにあっては、ダンパにおいて、背後から加圧バネおよびエアバネで附勢されたフリーピストンによる加圧作用がシリンダ体のボトム端部内に配在の圧側減衰手段を介してシリンダ体内に波及し、その結果、最伸長状態のダンパが収縮作動するときに、その収縮開始時から圧側減衰手段による所定の減衰作用を可能にする。
そして、このフロントフォークにあっては、ダンパにおいて、フリーピストンを背後から附勢する加圧バネおよびエアバネにおける各バネ力を調整することで、最収縮作動時のダンパにおける過大な反力発生を回避し得る。
特開2005‐30534公報(特許請求の範囲,図1参照)
しかしながら、上記した特許文献1に開示のフロントフォークにあっては、最伸長状態から収縮作動する開始時から所定の減衰作用が可能とされる点で、また、フリーピストンを背後から附勢するバネ力を調整することで、最収縮作動時のダンパにおける過大な反力発生を回避し得る点で、基本的に、問題がある訳ではないが、利用の実際にあって、些かの不具合があると指摘される可能性がある。
すなわち、上記したフロントフォークにあっては、車体側チューブの上端開口を閉塞するキャップ部材がフリーピストンを背後から附勢するエアバネ力、すなわち、フリーピストンの背後に画成されて膨縮する気室におけるエア圧の高低調整を可能にする調圧弁を有してなる。
そして、この調圧弁は、先端部をフリーピストンによって画成されてエアバネ力を具有する気室に臨在させると共に、後端部たる操作部をキャップ部材の上面上方に突出させている。
それゆえ、上記したフロントフォークにあっては、調圧弁の操作で気室に対する外部からのエア圧の封入および気室からのエア圧の解放を実践してエアバネ力を最適にし、最収縮作動時にダンパにおける過大な反力発生を回避し得るが、調圧弁の操作部がキャップ部材の上面上方に突出するから、二輪車の前輪側に架装するとき、ハンドルとの干渉が危惧され、また、飛び石の衝突などによる調圧弁の故障が危惧される。
この発明は、上記した事情を鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、最収縮作動時のダンパにおける過大な反力発生の回避を可能にする調圧弁におけるハンドルとの干渉や飛び石の衝突による故障などを回避し易いようにして、二輪車の前輪側に架装するのに最適となるフロントフォークを提供することである。
上記した目的を達成するために、この発明によるフロントフォークの構成を、基本的には、車体側チューブと車輪側チューブとからなるフォーク本体を有し、車体側チューブにおける上端開口を閉塞するキャップ部材がフォーク本体における内外の連通を許容する通孔を有すると共にこの通孔における拡径部に連結される連結部材を有してなるフロントフォークにおいて、連結部材におけるキャップ部材に対する連結方向がフォーク本体における伸縮方向となる軸線方向に対して傾斜されてなるとする。
それゆえ、この発明にあっては、フォーク本体の上端部に配設される連結部材において、キャップ部材に対する連結方向がフォーク本体における伸縮方向となる軸線方向に対して傾斜されてなるから、前記した特許文献1に開示されているように、連結部材におけるキャップ部材に対する連結方向がフォーク本体における伸縮方向と同一方向となる場合に比較して、連結部材の後端部におけるキャップ部材の上面上方への突出量を小さく抑えることが可能になる。
その結果、連結部材の後端部におけるキャップ部材の上面上方への突出量が小さくなるから、二輪車の前輪側に架装されるとき、ハンドルとの干渉をいたずらに危惧させず、また、飛び石の衝突などによる連結部材の故障をいたずらに危惧させない。
また、連結部材がキャップ部材に対して斜めに連結されるから、連結部材がキャップ部材に対して垂直に連結される場合に比較して、連結部材におけるキャップ部材に対する連結長さを大きくし得ることになり、連結部材のキャップ部材に対する連結状態を保障し易くなる。
以下に、図示した実施形態に基づいて、この発明を説明するが、この発明によるフロントフォークは、二輪車の前輪側に架装されて前輪を懸架しながら前輪に入力される路面振動を吸収する油圧緩衝器として機能する。
そのため、このフロントフォークは、図1に示すように、車体側チューブ1と車輪側チューブ(図示せず)とからなるフォーク本体内に倒立型のダンパを有してなり、このダンパがフォーク本体の伸縮に同期して伸縮することで所定の減衰作用を具現化する。
ちなみに、フォーク本体は、図示するところでは、車体側チューブ1が大径のアウターチューブからなり、車輪側チューブが小径のインナーチューブからなる倒立型に設定されているが、この発明の具現化にあっては、これに代えて、図示しないが、車体側チューブ1が小径のインナーチューブからなり、車輪側チューブが大径のアウターチューブからなる正立型に設定されても良い。
そして、このフォーク本体にあっては、図示しないが、車体側チューブ1と車輪側チューブとの間に懸架バネを有し、この懸架バネの附勢力によって車体側チューブ1内から車輪側チューブを抜き出す方向に、すなわち、伸長方向に附勢されている。
また、このフォーク本体にあっては、図2にも示すように、車体側チューブ1における上端開口を閉塞するキャップ部材11がこのフォーク本体における内外の連通を許容する通孔11aを有すると共に、この通孔11aにおける拡径部(符示せず)に連結される連結部材たる調圧弁12を有し、この調圧弁12におけるキャップ部材11に対する連結方向がフォーク本体における伸縮方向たる図1中で上下方向となる軸線方向に対して傾斜されてなる。
ちなみに、このフォーク本体にあっては、内側に油面(図示せず)を境にする気室Aを有し、この気室Aが上記のキャップ部材11に開穿の通孔11aおよび調圧弁12を介してフォーク本体外に連通可能とされている。
そして、調圧弁12は、フォーク本体外に配設の圧気給排源(図示せず)に連通されるとき、この圧気給排源からの圧気のフォーク本体内への供給を可能にすると共に、このフォーク本体内に供給された圧気のフォーク本体外への解放を可能にする。
それゆえ、この調圧弁12にあっては、基本的には、フォーク本体内の気室Aにおけるエア圧、すなわち、気室Aが膨縮することによるエアバネ力たる反力の高低を制御し得ることになり、この気室Aにおける反力の高低が制御されることで、ダンパ内における油圧を高圧傾向に維持することが可能になり、最伸長状態にあるダンパが収縮作動を開始するとき、その開始当初から所定の圧側減衰作用を可能にする。
そして、このフロントフォークにあっては、調圧弁12がフォーク本体の上端部を形成するキャップ部材11に対して斜めに連結されるから、この調圧弁12が、たとえば、前記した特許文献1に開示されているように、キャップ部材11に対して垂直に連結されるとき調圧弁12の後端部たる操作部12a(図2参照)をキャップ部材11の上面上方に大きく突出させる場合に比較して、調圧弁12の操作部12aにおけるキャップ部材11の上面上方への突出量を小さく抑えることが可能になる。
そして、このフロントフォークにあっては、調圧弁12の操作部12aにおけるキャップ部材11の上面上方への突出量が小さくなるから、二輪車の前輪側に架装されるとき、ハンドルとの干渉をいたずらに危惧させず、また、飛び石の衝突などによる調圧弁12の故障をいたずらに危惧させない。
また、このフロントフォークにあっては、調圧弁12がキャップ部材11に対して斜めに連結されるから、調圧弁12がキャップ部材11に対して垂直に連結される場合に比較して、調圧弁12におけるキャップ部材に対する連結長さを大きくでき、調圧弁12のキャップ部材11に対する連結状態を保障し易くする。
以上のように、このフロントフォークにあっては、キャップ部材11に連結される連結部材たる調圧弁12がいわゆる斜めに連結されることを基本にするが、より具体的には、キャップ部材11にあって、調圧弁12におけるキャップ部材11に対する連結方向たる軸線方向(図2中のa線参照)が、図3(A)に示すように、キャップ部材11における軸芯pを通過し、あるいは、図3(B)に示すように、キャップ部材11における軸芯pから偏芯されてなるとする。
調圧弁12の軸線方向がキャップ部材11の軸芯pを通過する場合には、調圧弁12の操作部12aに対する、たとえば、回動操作を容易にし得ることになり、調圧弁12の軸線方向がキャップ部材11における軸芯pから偏芯されてなる場合には、キャップ部材11の軸芯部に、たとえば、アジャスタ類を配設することを可能にする。
また、このフォーク本体にあっては、キャップ部材11にあって、調圧弁12における連結方向たる軸線方向と前記した通孔11aにおける開穿方向たる軸線方向とが一致(図2参照)し、あるいは、図示しないが、調圧弁12における連結方向たる軸線方向と前記した通孔11aにおける開穿方向たる軸線方向とが同一方向とされてなるとする。
この調圧弁12における連結方向たる軸線方向と通孔11aにおける開穿方向たる軸線方向とが一致し、あるいは、同一方向とされる場合には、キャップ部材11に通孔11aおよび拡径部を開穿する作業に一連性を持たせることが可能になる点で有利になる。
上記したように、この発明では、連結部材たる調圧弁12がキャップ部材11に対していわゆる斜めに連結されることで、たとえば、特許文献1に開示されている提案のように連結部材がキャップ部材に垂直に連結される場合に比較して、ハンドルへの干渉や飛び石の衝突などの不具合を招来し難くするが、この特許文献1に開示されているところでも、連結部材に対するハンドルへの干渉や飛び石の衝突などの不具合を招来し難くしていると言い得る。
すなわち、特許文献1に開示されているところでは、キャップ部材に垂直に連結されている連結部材の後端部がキャップ部材の上端から大きく突出しないようにしている。
これは、あらかじめキャップ部材の上端をその外周側の部材の上端より上方に向けて大きく突出させておき、その状態からキャップ部材の内側に凹みを形成し、この凹みに連結部材を位置決め、したがって、連結部材の後端部がキャップ部材の上端より上方に向けて大きく突出しない外観を呈するようにしたからである。
しかし、この発明では、キャップ部材11の上端を外周側の部材の上端より上方に向けて大きく突出させるような配慮はしておらず、その意味では、いたずらにキャップ部材11の上端を上方に位置決めていない。
そして、キャップ部材の上端をいたずらに上方に位置決める場合には、たとえば、フロントフォークにおけるフォーク本体の実質寸法を小さくする不具合が招来される。
しかし、この発明では、キャップ部材11の上端をいたずらに上方に位置決めないので、フロントフォークにおけるフォーク本体の実質寸法を小さくする不具合を招来しない。
そして、フロントフォークにおけるフォーク本体の実質寸法を小さくする不具合を招来しない中で、連結部材たる調圧弁12がキャップ部材11に対していわゆる斜めに連結されることで、ハンドルへの干渉や飛び石の衝突などの不具合を招来し難くしている。
一方、この発明のフロントフォークにあっては、フォーク本体内にダンパを有してなるが、このダンパは、図1に示すように、シリンダ体2を車体側チューブ1に結合させると共に、図示しないロッド体を車輪側チューブに結合させる倒立型に設定されている。
そして、このダンパにあっては、シリンダ体2におけるボトム端部21が車体側チューブ1に連結されながらキャップ部材11を連結させて内側を容室(符示せず)にすると共にこの容室に配設されてこの容室を図中で上方となるキャップ部材側容室部分(符示せず)と図中で下方となるシリンダ体内側容室部分(符示せず)とに画成する圧側減衰手段3と、上記のキャップ部材側容室部分に摺動可能に収装されてこのキャップ部材側容室部分を図中で上方となる背後側気室A1と図中で下方となるシリンダ側油室Rとに画成するフリーピストン4とを有し、このフリーピストン4がシリンダ体2内における作動油量を補償すると共に、上記の調圧弁12が背後側気室A1おけるエア圧の高低調整を可能にしてなる。
すなわち、上記のシリンダ体2におけるボトム端部21は、図2にも示すように、その上端部が車体側チューブ1の上端部に螺着されながら内側にキャップ部材11を螺着させており、下端部にシリンダ体2の言わば本体部をロックナット22の配在下に連結させている。
そして、このボトム端部21にあっては、車体側チューブ1に螺着される上端部が内外の連通を許容する通孔21aを有し、この通孔21aは、前記したキャップ部材11における通孔11aに連通すると共に、前記したリザーバ内の気室Aに連通している。
それゆえ、この発明にあっては、上記の調圧弁12がリザーバ内気室Aとフォーク本体外との連通および遮断を可能にするから、この調圧弁12によってリザーバ内気室Aのエア圧を任意に設定でき、フォーク本体内におけるエアバネ力を任意に設定できる。
ところで、ダンパは、図示しないが、シリンダ体2内に摺動可能に収装されてロッド体に保持されるピストン体を有しており、このピストン体は、シリンダ体2内にロッド側室とピストン側室R1(図1参照)とを画成すると共に、両室の連通を許容する減衰手段を有してなる。
そして、上記のピストン側室R1が圧側減衰手段3の上流側に連通し、この圧側減衰手段3の上流側が圧側減衰手段3を介して圧側減衰手段3の下流側たるフリーピストン4の上流側に連通し、圧側減衰手段3は、圧側減衰バルブ31と伸側のバルブ32とを有してなる。
それゆえ、このダンパにあっては、図1中でシリンダ体2内を図示しないピストン体が上昇する収縮作動時に、ピストン側室R1で余剰となる侵入ロッド体積分に相当する量の作動油が圧側減衰手段3を介してフリーピストン4の上流側に流出し、その分フリーピストン4がボトム端部21内を後退する。
そして、上記と逆に、シリンダ体2内を図示しないピストン体が下降する伸長作動時に、ピストン側室R1で不足となる退出ロッド体積分に相当する量の作動油が圧側減衰手段3を介してフリーピストン4の上流側から補充され、その分フリーピストン4がボトム端部21内を前進する。
フリーピストン4は、図示するところでは、加圧バネ41で附勢されると共に前記した背後側気室A1おけるエア圧に基づくエアバネ力によって図中で下降する方向たる前進方向に附勢されている。
そして、このフリーピストン4は、ボトム端部21内における摺動方向に長く形成されると共に上下に液密性を保障するシール42,43を有し、図示する下降時たる前進時に上記のシール42,43間に上記のボトム端部21に開穿の連通孔21bを位置決めさせている。
すなわち、このダンパにあって、シリンダ体2のボトム端部21内にフリーピストン4で画成される背後側気室A1は、シリンダ体2外に画成のリザーバにおける気室Aと遮断され、また、上記の加圧バネ41を収装させている。
ちなみに、ボトム端部21に開穿の連通孔21bは、ボトム端部21の内外の連通を許容するもので、上記のフリーピストン4が図中で最上昇する最後時にこのフリーピストン4の上流側に開口し、このフリーピストン4の上流側における油圧のリザーバへの解放を可能にしている。
それゆえ、上記のダンパにあっては、シリンダ体2内がフリーピストン4によって常時加圧されることになり、したがって、ダンパが最伸長状態から収縮作動を開始する当初から圧側減衰手段3による所定の減衰作用が可能になる。
そして、このダンパにあっては、フリーピストン4の背後側に画成される背後側気室A1がリザーバにおける気室Aと遮断されて独立するから、フリーピストン4に対する所定のエアバネ力を保障し易くなる。
この点について詳述すると、前記した特許文献1に開示のフロントフォークでは、背後側がシリンダ体外に連通しているフリーピストンを加圧バネで附勢しているから、フリーピストンが通常ストロークで摺動するときには、エアバネ力の発揮を殆ど期待できず、専ら加圧バネのバネ力に依存する。
それゆえ、上記の文献に開示の提案では、フリーピストンが大きく後退するフロントフォークの最収縮作動時には、加圧バネのバネ力が極めて大きくなり、したがって、フロントフォークにおける反力が大きくなり、このフロントフォークを架装する二輪車における乗り心地を悪くする不具合がある。
それに対して、この発明では、フリーピストン4の背後側の背後側気室A1がシリンダ体2外の気室Aに連通しないから、フリーピストン4が通常ストロークで摺動するときに、この背後側気室A1におけるエアバネ力の発揮を期待できる。
それゆえ、このエアバネ力に合成される加圧バネ41のバネ力を全体に低く設定することが可能になり、したがって、フリーピストン4が大きく後退するフォーク本体の最収縮作動時に、全体のバネ力が適正に維持されて、フロントフォークにおける反力が適正になり、このフロントフォークを架装する二輪車における良好な乗り心地を維持できることになる。
一方、上記のフリーピストン4は、前記したように、シリンダ体2のボトム端部21内に摺動可能に収装されると共に、加圧バネ41のバネ力および背後側気室A1のエアバネ力に抗してボトム端部21内で最後退したときにフリーピストン4の上流側をボトム端部21に開穿の連通孔21bを介してシリンダ体2外のリザーバにおける気室Aに連通させる。
それゆえ、ダンパにおいて伸縮作動が繰り返されるなどでシリンダ体2内における作動油の油量が増え、したがって、シリンダ体2の言わば本体部内が高圧化されるときに、この高圧をフリーピストン4の後退でリザーバに解放することが可能になる。
なお、前記した圧側減衰手段3は、図示するところでは、前記したキャップ部材11の軸芯部に垂設されたセンターロッド5の図中で下端部となる先端部に保持された状態にしてシリンダ体2のボトム端部21内に臨在されている。
そして、このセンターロッド5の軸部には、上記したフリーピストン4がシール構造(符示せず)の配在下に摺動可能に介装されると共に、このフリーピストン4と上記のキャップ部材11との間に加圧バネ41が介装されている。
ちなみに、前記したキャップ部材11には、上記の調圧弁12に加えて作動油注入栓が併設されて良く、この作動油注入栓が併設される場合には、フォーク本体に内に注入される作動油量を適正に調整できる。
前記したところでは、フォーク本体がダンパを内蔵してなるとしたが、この発明が意図するところからすれば、フォーク本体がダンパを内蔵しなくてもこの発明の具現化が可能とされるのはもちろんである。
そして、前記したところでは、連結部材が調圧弁12からなるとしたが、この発明が意図するところからすれば、連結部材が調圧弁12からなるのに代えて、前記した作動油注入栓であるとしても良く、また、ダンパが有するアクチュエータに外部の電源などを電気的に接続するコネクタなどとされても良く、その場合の作用効果も異ならない。
この発明の一実施形態によるフロントフォークにおける上半側を一部切り欠いて示す部分断面正面図である。 図1のフロントフォークにおける上端部を一部切り欠いて示す部分断面正面図である。 図2のフロントフォークにおける上端面図で、(A)および(B)は、調圧弁が設けられる位置の違いを示す。
符号の説明
1 車体側チューブ
2 シリンダ体
3 圧側減衰手段
4 フリーピストン
5 センターロッド
11 キャップ部材
11a,21a 通孔
12 連結部材たる調圧弁
21 ボトム端部
21b 連通孔
22 ロックナット
31 圧側減衰バルブ
32 バルブ
41 加圧バネ
42,43 シール
A 気室
A1 背後側気室
a キャップ部材の軸芯
p 連結部材の軸線
R シリンダ側油室
R1 ピストン側室

Claims (6)

  1. 車体側チューブと車輪側チューブとからなるフォーク本体を有し、上記の車体側チューブにおける上端開口を閉塞するキャップ部材が上記のフォーク本体における内外の連通を許容する通孔を有すると共にこの通孔における拡径部に連結される連結部材を有してなるフロントフォークにおいて、上記の連結部材における上記のキャップ部材に対する連結方向が上記のフォーク本体における伸縮方向となる軸線方向に対して傾斜されてなることを特徴とするフロントフォーク。
  2. 上記のキャップ部材にあって、上記の連結部材におけるこのキャップ部材に対する連結方向たる軸線方向がこのキャップ部材における軸芯を通過し、あるいは、このキャップ部材における軸芯から偏芯されてなる請求項1に記載のフロントフォーク。
  3. 上記のキャップ部材にあって、上記の連結部材における連結方向たる軸線方向と上記の通孔における開穿方向たる軸線方向とが一致し、あるいは、同一方向とされてなる請求項1または請求項2に記載のフロントフォーク。
  4. 上記のフォーク本体が油面を境にする気室を有し、上記の通孔が上記の気室と上記のフォーク本体外との連通を許容すると共に、上記の連結部材が上記の気室と上記のフォーク本体外との連通および遮断を可能にする調圧弁とされてなる請求項1,請求項2または請求項3に記載のフロントフォーク。
  5. 上記のフォーク本体が倒立型のダンパを収装すると共にこのダンパの外であって上記のフォーク本体の内側となるリザーバに油面を境にするリザーバ内気室を有し、上記の通孔が上記のリザーバ室内気室と上記のフォーク本体外との連通を許容すると共に、上記の連結部材が上記のリザーバ内気室と上記のフォーク本体外との連通および遮断を可能にする調圧弁とされてなる請求項1,請求項2,請求項3または請求項4に記載のフロントフォーク。
  6. 上記の倒立型のダンパがシリンダ体を上記の車体側チューブに結合させると共にロッド体を上記の車輪側チューブに結合させる一方で、シリンダ体におけるボトム端部が上記の車体側チューブに連結されながら上記のキャップ部材を連結させて内側を容室にすると共にこの容室に配設されてこの容室を上記のキャップ部材側容室部分とシリンダ体側容室部分とに画成する圧側減衰手段と、上記のキャップ部材側容室部分に摺動可能に収装されてこのキャップ部材側容室部分を背後側気室とシリンダ側油室とに画成するフリーピストンとを有し、このフリーピストンが上記のシリンダ体内における作動油量を補償すると共に、上記の調圧弁が上記の背後側気室おけるエア圧の高低調整を可能にしてなる請求項5に記載のフロントフォーク。
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