JP2004286137A - フロントフォーク - Google Patents

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Takahiro Kagami
隆博 各務
Naoki Ito
直樹 伊藤
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Abstract

【課題】小さいストロークでの圧縮作動時にも充分な大きさの反力を得られるとしながら、大きいストロークでの圧縮作動時に大き過ぎない反力が得られるようにする。
【解決手段】圧縮作動時に内圧保障手段におけるバネ力で内蔵されるダンパ5における圧側油室R2の内圧を保障して所定の反力を生じさせるフロントフォークにあって、内圧保障手段におけるバネ力の発生要素がフロントフォークの端部の内側に収装され先端を移動可能にしてバネ力を発揮する加圧スプリング1と、この加圧スプリング1の上流あるいは下流に直列されてエアバネ力を発揮するエアバネ機構2とを有し、加圧スプリング1のバネ力とエアバネ機構2のバネ力とが優劣されてなる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、フロントフォークに関し、特に、内圧保障手段を有して内蔵されるダンパにおける内圧を保障するフロントフォークの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
二輪車の前輪側に架装されて前輪に入力される路面振動を吸収するフロントフォークとしては、従来から種々の提案があるが、ダンパを内蔵するフロントフォークにあっては、ダンパにおける内圧を保障して、たとえば、フロントフォークが小さいストロークで圧縮作動するときにも所定の大きさの反力を発生し得るように構成することが肝要になる。
【0003】
そこで、ダンパを内蔵するフロントフォークにあって、ダンパに直列する内圧保障手段を有して内蔵されるダンパにおける内圧を保障する提案がある(たとえば、特許文献1参照)。
【0004】
すなわち、この提案にあって、フロントフォークに内蔵される倒立型のダンパは、上端側部材となるシリンダ体内にピストンで画成される圧側油室からベースバルブ部を介して流出する油の収容先となるいわゆるリザーバに背後から附勢バネで附勢されたフリーピストンを収装するとしている。
【0005】
それゆえ、このフロントフォークにあっては、ベースバルブ部を介してであるが、フリーピストンが附勢バネの附勢力で圧側油室を常時加圧することになり、したがって、小さいストロークでの圧縮作動時にも、ピストンあるいはベースバルブ部に配在の減衰バルブで所定の圧側の減衰力を発生して、適宜の反力を発生することが可能になる。
【0006】
その結果、たとえば、平坦路を走行中の二輪車が路面の緩やかな凹凸を乗り越えるような場合に、上記したフロントフォークが小さいストロークで圧縮作動して、言わば大き過ぎない適宜の反力の発生状態になり、二輪車における乗り心地を良好に維持することが可能になる。
【0007】
そして、走行中の二輪車が急制動するような場合には、上記したフロントフォークが大きいストロークで圧縮作動し、このとき、大きい反力が発生して、二輪車におけるノーズダイブを阻止することが可能になる。
【0008】
【特許文献1】
特開平6‐147248号公報(特許請求の範囲 請求項1)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したフロントフォークにあっては、フロントフォークの圧縮ストロークが大きくなるときに、過大な反力を生じ、その結果、二輪車における乗り心地を悪化することが危惧される。
【0010】
すなわち、上記した内圧保障手段にあって、フリーピストンを附勢する附勢バネにおけるバネ力は、比例的に増大するから、フリーピストンが小さいストロークで圧縮作動するときに附勢バネが適宜の附勢力を生じ得るように設定すると、フリーピストンが大きいストロークで圧縮作動するときには附勢バネにおける附勢力が大き過ぎることになる。
【0011】
それゆえ、フロントフォークが大きいストロークで圧縮作動する場合には、内圧保障手段において、フリーピストンが最大のバネ力で附勢されることになり、したがって、ダンパにおける反力が極めて大きくなり、たとえば、二輪車における乗り心地が悪化され易くなる。
【0012】
そこで、フロントフォークの大きいストロークでの最圧縮作動時に極めて大きい反力を生じないようにするために、内圧保障手段において、附勢バネのバネ力を全体的に低目に設定すると、フロントフォークの小さいストロークでの圧縮作動時に好ましい大きさの反力を得られなくなる危惧がある。
【0013】
この発明は、このような現状を鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、内圧保障手段を有して内蔵されるダンパにおける内圧を保障し、小さいストロークでの圧縮作動時にも充分な大きさの反力を得られると共に、大きいストロークでの圧縮作動時に大き過ぎない反力が得られるようにして、二輪車における乗り心地を改善するのに最適となるフロントフォークを提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、この発明によるフロントフォークの構成を、基本的には、圧縮作動時に内圧保障手段におけるバネ力で内蔵されるダンパにおける圧側油室の内圧を保障して所定の反力を生じさせるフロントフォークにあって、内圧保障手段におけるバネ力の発生要素がフロントフォークの端部の内側に収装され先端を移動可能にしてバネ力を発揮する加圧スプリングと、この加圧スプリングの上流あるいは下流に直列されてエアバネ力を発揮するエアバネ機構とを有し、加圧スプリングのバネ力とエアバネ機構のバネ力とが優劣されてなるとする。
【0015】
それゆえ、フロントフォークの圧縮作動に追随するダンパの圧縮作動時には、内圧保障手段におけるバネ要素となる小さいバネ力の方が先にバネ力を発揮し、この小さいバネ力を発揮する側が最圧縮状態に近づくと、大きいバネ力の方がバネ力を発揮し出すことになる。
【0016】
その結果、フロントフォークにおいては、小さいストロークでの圧縮作動時に充分な大きさの反力を得られるとしながら、大きいストロークでの圧縮作動時に大き過ぎない反力が得られることになる。
【0017】
そして、上記した構成において、より具体的には、加圧スプリングがフロントフォークにおける端部外からの操作で基端を移動させてバネ力の大小調整を可能にしてなるとする。
【0018】
それゆえ、加圧スプリングにあっては、いわゆる外部操作で、その基端位置を移動し得ることになり、このとき、バネ力の大小を調整し得ることになる。
【0019】
また、加圧スプリングがコイルスプリングからなるのに対してエアバネ機構が上流からの油圧作用で容積を可変にしてバネ力を発揮する気室を有してなるとする。
【0020】
それゆえ、気室の形成で上流からの油圧作用を確実に受けることが可能になると共に、コイルスプリングによるバネ力と気室によるバネ力とで異なったバネ特性下にしてバネ力の大小を優劣できることになる。
【0021】
このとき、バネ機構は、フリーピストンの摺動で、あるいは、ブラダの膨縮で気室の容積を可変にするのが好ましい。
【0022】
それゆえ、気室を形成するについて、長期に亙る耐久性を期待する上では、フリーピストン構造にするのが良く、コストパフォーマンスの上では、ブラダ構造にするのが良い。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に、図示した実施形態に基づいて、この発明を説明するが、この発明によるフロントフォークは、圧縮作動時に内圧保障手段におけるバネ力で内蔵されるダンパ5における圧側油室R2の内圧を保障して所定の反力を生じさせるとしている。
【0024】
そして、このフロントフォークにあっては、内圧保障手段におけるバネ力の発生要素がフロントフォークの端部の内側に収装されて先端を移動可能にする加圧スプリング1と、この加圧スプリング1の上流あるいは下流に直列されてエアバネ力を発揮するエアバネ機構2とを有してなるとし、さらには、加圧スプリング1のバネ力とエアバネ機構2のバネ力とが優劣されてなるとしている。
【0025】
このとき、このフロントフォークは、図1に示すように、下端側部材がアウターチューブ3とされると共に、上端側部材がインナーチューブ4とされ、このインナーチューブ4の図中で下端側となる先端側がアウターチューブ3内に出没可能に挿通される正立型に設定されてなるとしている。
【0026】
そして、このフロントフォークは、図示するところでは、ダンパ内蔵型とされており、アウターチューブ3に対してインナーチューブ4が出没する伸縮作動時にダンパ5によって所定の減衰作用が発現されるとしている。
【0027】
すなわち、このダンパ5は、図示するところでは、倒立型に設定されていて、インナーチューブ4の軸芯部に配在されるシリンダ体51内にアウターチューブ3の軸芯部に配在のロッド体52が出没可能に挿通されてなるとしている。
【0028】
そして、このダンパ5にあっては、ロッド体52の図中で上端となる先端に連設されたピストン53がシリンダ体51内に伸側油室R1と圧側油室R2とを画成している。
【0029】
そしてまた、このダンパ5にあっては、シリンダ体51内でピストン53が摺動するときに、ピストン53に配在の減衰バルブ53aで、また、シリンダ体51内に配在のベースバルブ部54における減衰バルブ54aで所定の減衰力が発生されるとしている。
【0030】
ちなみに、インナーチューブ4とシリンダ体51との間は、リザーバR側とされている。
【0031】
それゆえ、このフロントフォークにあっては、アウターチューブ3に対してインナーチューブ4が出没する伸縮作動時にダンパ5が伸縮作動して、所定の減衰作用が実現されることになる。
【0032】
のみならず、ダンパ5の圧縮作動時には、上記したベースバルブ部54を介しての圧側油室R2からの作動油、すなわち、ダンパ5からの作動油がエアバネ機構2の上流に流出することになり、このとき、後述するエアバネ機構2が、あるいは、このエアバネ機構2の作動に連動して加圧スプリング1が作動することになる。
【0033】
ところで、前記したバネ力の発生要素としての加圧スプリング1は、図示するところでは、コイルスプリングからなるとしており、フロントフォークにおける端部たる上端の外部からの操作で上端を上下動させてバネ力の大小調整を可能にしている。
【0034】
すなわち、このフロントフォークにあっては、図2に示すように、インナーチューブ4の上端開口を閉塞するキャップ41が水平回動可能に螺装されたアジャスタ42を有していて、このアジャスタ42の下端に加圧スプリング1の図中で上端となる基端を係止させるとしている。
【0035】
このとき、加圧スプリング1は、上端が上記のキャップ41に連結されながら下方に垂下されると共に下端が前記したダンパ5におけるシリンダ体51の上端ヘッド部51aに液密状態に連結される筒状ガイド43の内側に配在されるとしている。
【0036】
ちなみに、この筒状ガイド43は、加圧スプリング1の下方たる上流に配在されるエアバネ機構2を昇降可能に収装するハウジングを兼ねている。
【0037】
それゆえ、この加圧スプリング1にあっては、アジャスタ42を回動操作することで、その上端位置を筒状ガイド43の内側で移動、すなわち、高低し得ることになり、バネ力の大小調整を可能にし得ることになる。
【0038】
これに対して、エアバネ機構2は、下方たる上流からの油圧作用で、すなわち、前記したベースバルブ部54(図1参照)を介しての圧側油室R2からの作動油が流出されるときの油圧で容積を可変にする気室Aを有してなり、この気室Aの容積が可変とされるときに、バネ力を発揮するとしている。
【0039】
このとき、このエアバネ機構2は、図2に示すところでは、フリーピストン構造からなり、フリーピストン21の摺動で気室Aの容積を可変とし、図3に示すところでは、ブラダ構造からなり、ブラダ22の膨縮で気室Aの容積を可変とするとしている。
【0040】
少し説明すると、図2に示すところでは、前記した筒状ガイド43をハウジングとするほぼ筒状に形成のケース23内にフリーピストン21が摺動可能に収装されてなるとしている。
【0041】
このとき、ケース23の図中で上端となる開口端は、キャップ24で封止されてフリーピストン21と共に気室Aを画成するとしており、また、このキャップ24は、図示するところでは、気室Aにおける気圧を可変にすべく、エア注入栓25を有している。
【0042】
ちなみに、この図2に示すところにあっては、ケース23の下端は、フリーピストン21のケース23内からの抜け出しを阻止しながらフリーピストン21の下端に油圧が作用し得るように配慮されている。
【0043】
そして、上記のエア注入栓25にあっては、図中で、後端側がキャップ24の上端から突出するから、キャップ24が対向することになる前記したアジャスタ42の下底面には、この後端側が退避できる凹部42aが形成されてなるとしている(図2参照)。
【0044】
一方、図3に示すところでも、前記したところと同様に、筒状ガイド43をハウジングとするほぼ筒状に形成のケース23内にブラダ22が収装されてなるとしている。
【0045】
ただ、この図3に示すところでは、ブラダ22の図中で上端となる基端がケース23の開口端を封止するキャップ24に固定的に保持されるとしており、このキャップ24に保持された状態で内側に気室Aを画成するとしている。
【0046】
ちなみに、この図3に示すところにあっても、キャップ24には、気室Aにおける気圧を可変にし得るエア注入栓25を有している。
【0047】
それゆえ、上記のバネ機構2にあっては、気室Aの形成で下方からの油圧作用を確実に受けることが可能になると共に、コイルスプリングとエアバネとで異なったバネ特性下にしてバネ力の大小を優劣できることになる。
【0048】
このとき、このエアバネ機構2における気室Aの形成にあって、フリーピストン構造とする場合には、長期に亙る耐久性を期待でき、ブラダ構造とする場合には、コストパフォーマンスを期待できることになる。
【0049】
ところで、加圧スプリング1が最圧縮してエアバネ機構2が最上昇するときには、エアバネ機構2の下方の油圧がこのエアバネ機構2の外周に沿ってこのエアバネ機構2の上方側からリザーバR(図1参照)側に流出し得るとしている。
【0050】
すなわち、図2および図3に示すように、まず、ケース23の外周には図中で上下方向となるケース23の摺動方向に沿うように縦溝23aが形成されてなるとしている。
【0051】
ちなみに、この縦溝23aは、ケース23の下半側にのみ形成されていて、それゆえ、ケース23の上半側が筒状ガイド43の内周に摺接する状態のとき、このエアバネ機構2の上方に連通し得ないとしている。
【0052】
その一方で、図2に示すように、上記のケース23を昇降可能に収装する筒状ガイド43は、上半側を拡径していて、この拡径された部分の内側にケース23が上昇してきたときに、上記の縦溝23aに連通する言わば油の逃げ道をこのケース23と筒状ガイド43との間に形成するとしている。
【0053】
そして、上記の筒状ガイド43における拡径された部分には、この筒状ガイド43の内側と外側たるリザーバR側との連通を可能にする連通孔43aが開穿されてなるとしている。
【0054】
それゆえ、このエアバネ機構2にあっては、下方からの油圧が作用するときに、ケース23内でフリーピストン21が後退するように上昇し、あるいは、ケース23内でブラダ22が収縮し、このとき、気室Aが収縮してバネ力が発揮されることになる。
【0055】
そして、ケース23内でのフリーピストン21の上昇あるいはブラダ22の収縮がいわゆるエンド状態に、あるいは、その近傍状態になるときに、ケース23が加圧スプリング1を収縮させて筒状ガイド43内を上昇し、このとき、加圧スプリング1の収縮によるバネ力が発揮されることになる。
【0056】
ちなみに、上記したバネ力の発生状況は、加圧スプリング1のバネ力の方が気室Aの収縮時に発揮されるバネ力に優る場合である。
【0057】
それゆえ、上記と逆に、加圧スプリング1のバネ力の方が気室Aの収縮時に発揮されるバネ力に劣る場合には、先に加圧スプリング1が収縮し、この加圧スプリング1の収縮がエンド状態に、あるいは、その近傍状態になると、バネ機構2によるバネ力が発揮されることになる。
【0058】
以上からすれば、この発明にあっては、加圧スプリング1たるコイルスプリングと気室Aによるエアバネとで異なった特性のバネ力の発揮を期待できるのはもちろんのこと、コイルスプリングにおけるバネ力の選択に、また、気室Aにおけるエア圧の選択に幅があることになり、その結果、このフロントフォークを架装する二輪車の仕様に応じ易くなる。
【0059】
なお、ケース23が筒状ガイド43内を上昇して、ケース23の外周に形成の縦溝23aが筒状ガイド43に開穿の連通孔43aに連通する状況になると、このエアバネ機構2の上流側の油圧がリザーバRに解放される。
【0060】
しかし、正常な油圧下での圧縮作動時には、図示するところにあっては、図中に符号Lで示すストロークの範囲内でケース23が移動することになり、したがって、下方の圧側油室R2からの油が常時リザーバR側へ通常の流出される訳ではない。
【0061】
そして、ダンパ5内の油量が何らかの理由で増えたときに、この増えた分の油がケース23の上昇による流路たる縦溝23aの開放でリザーバRに流出されることになる。
【0062】
そしてまた、加圧スプリング1が最収縮してエアバネ機構2が最上昇状態になり、その結果、バネ機構2を形成するキャップ24の上端に保持されたエア注入栓25が上方で加圧スプリング1の上端を係止するアジャスタ42の下底面に干渉する状況になるときにも、図示する実施形態では、アジャスタ42の下底面に凹部42aが形成されているから、上記の干渉が回避されることになる。
【0063】
ところで、前記したところは、エアバネ機構2が加圧スプリング1の上流側に配在されているとしたが、この発明が意図するところからすれば、これが逆になるとしても良い。
【0064】
すなわち、図4に示すところは、加圧スプリング1に直列するエアバネ機構2が加圧スプリング1の図中で上端となる基端に、すなわち、加圧スプリング1の下流側に配列されてなるとしている。
【0065】
ちなみに、この図4に示すところにおいて、その構成が前記した各図に示すところと同様となるところについては、要する場合を除き、図中に同一の符号を付するのみとして、その説明を省略する。
【0066】
少し説明すると、図示するところでは、エアバネ機構2を構成するフリーピストン21が加圧スプリング1の基端に担持され、このとき、フリーピストン21は、筒状ガイド43における拡径された上端側に摺動可能に収装されていて、上方のキャップ41との間に気室Aを画成している。
【0067】
このとき、筒状ガイド43の言わば縮径された下端側には、加圧スプリング1の下端を担持するバネ受11が同じく摺動可能に収装されており、このバネ受11は、前記した図2および図3に示すケース23と同様にダンパ5におけるシリンダ体の上端ヘッド部51aに対向しながら外周に縦溝11aを有している。
【0068】
そして、このバネ受11にあっては、筒状ガイド43の縮径された下端側の内周に摺接する状態のとき、このバネ受11の上方に連通し得ないとしている。
【0069】
その一方で、このバネ受11が上昇して筒状ガイド43の拡径された上端側に位置するときに、上記の縦溝11aに連通する言わば油の逃げ道をこのバネ受11と筒状ガイド43との間に形成するとしている。
【0070】
すなわち、このバネ受11は、前記したケース23と同様に作動し、機能することになる。
【0071】
それゆえ、この実施形態による場合には、バネ受11は、下方からの油圧が作用するときに、筒状ガイド43内で後退するように上昇し、このとき、加圧スプリング1が収縮されることになり、この加圧スプリング1の収縮によるバネ力が発揮されることになる。
【0072】
ちなみに、上記したバネ力の発生状況は、加圧スプリング1のバネ力の方が気室Aの収縮時に発揮されるバネ力に劣る場合である。
【0073】
それゆえ、上記と逆に、加圧スプリング1のバネ力の方が気室Aの収縮時に発揮されるバネ力に優る場合には、先に気室Aが収縮して、すなわち、バネ機構2によるバネ力が発揮されることになる。
【0074】
以上のように、この実施形態にあっても、加圧スプリング1たるコイルスプリングと気室Aによるエアバネとで異なった特性のバネ力の発揮を期待できることになる。
【0075】
そして、コイルスプリングにおけるバネ力の自由な選択に加えて、この実施形態では、エア注入栓25が外部に露出しているから、気室Aにおけるエア圧の選択も自在になる利点がある。
【0076】
前記したところでは、フロントフォークが正立型に設定されてなるとしているが、この発明が意図するところからすれば、フロントフォークが倒立型に設定されてなるとしても良く、その場合の作用効果も同様となることもちろんである。
【0077】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の発明にあっては、フロントフォークが圧縮作動する際に、内圧保障手段において小さいバネ力が生じることに基づいて小さい反力が先に発揮し、この小さい反力が限界になると、内圧保障手段において大きいバネ力が生じることに基づいて大きい反力を発揮し出すことになる。
【0078】
その結果、小さいストロークでの圧縮作動時に充分な大きさの反力を得られるとしながら、大きいストロークでの圧縮作動時に大き過ぎない反力が得られることになる。
【0079】
そして、請求項2の発明にあっては、加圧スプリングにあっては、いわゆる外部操作で、その上端位置を高低し得ることになり、バネ力の大小を調整し得ることになる。
【0080】
また、請求項3の発明にあっては、気室の形成で上流側からの油圧作用を確実に受けることが可能になると共に、コイルスプリングとエアバネとで異なったバネ特性下にしてバネ力の大小を優劣できることになる。
【0081】
さらに、請求項4の発明にあっては、気室を形成するについて、フリーピストン構造とすることで、長期に亙る耐久性を期待するのに最適となり、ブラダ構造にすることで、コストパフォーマンスを期待するのに最適となる。
【0082】
その結果、この発明によれば、小さいストロークでの圧縮作動時にも充分な大きさの反力を得られるとしながら、大きいストロークでの圧縮作動時に大き過ぎない反力が得られるようにして、二輪車における乗り心地を改善するのに最適となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるフロントフォークを原理的に示す図である。
【図2】この発明の一実施形態によるフロントフォークにおける要部を示す部分縦断面図である。
【図3】他の実施形態によるバネ機構を示す部分図である。
【図4】他の実施形態によるフロントフォークを図2と同様に示す図である。
【符号の説明】
1 加圧スプリング
2 エアバネ機構
3 アウターチューブ
4 インナーチューブ
5 ダンパ
11 バネ受
11a,23a
21 フリーピストン
22 ブラダ
23 ケース
24,41 キャップ
25 エア注入栓
42 アジャスタ
42a 凹部
43 筒状ガイド
43a 連通孔
51 シリンダ体
51a 上端ヘッド部
52 ロッド体
53 ピストン
53a,54a 減衰バルブ
54 ベースバルブ部
A 気室
R リザーバ
R1 伸側油室
R2 圧側油室

Claims (4)

  1. 圧縮作動時に内圧保障手段におけるバネ力で内蔵されるダンパにおける圧側油室の内圧を保障して所定の反力を生じさせるフロントフォークにあって、内圧保障手段におけるバネ力の発生要素がフロントフォークの端部の内側に収装され先端を移動可能にしてバネ力を発揮する加圧スプリングと、この加圧スプリングの上流あるいは下流に直列されてエアバネ力を発揮するエアバネ機構とを有し、加圧スプリングのバネ力とエアバネ機構のバネ力とが優劣されてなることを特徴とするフロントフォーク
  2. 加圧スプリングがフロントフォークにおける端部外からの操作で基端を移動させてバネ力の大小調整を可能にしてなる請求項1に記載のフロントフォーク
  3. 加圧スプリングがコイルスプリングからなるのに対してエアバネ機構が上流からの油圧作用で容積を可変にしてバネ力を発揮する気室を有してなる請求項1に記載のフロントフォーク
  4. エアバネ機構がフリーピストンの摺動で、あるいは、ブラダの膨縮で気室の容積を可変にしてなる請求項3に記載のフロントフォーク
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