JP5452372B2 - 流体圧緩衝器 - Google Patents

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この発明は、流体圧緩衝器に関し、特に、流体圧緩衝器における減衰力を調整する減衰力調整手段の改良に関する。
上記流体圧緩衝器は、これまでに種々の提案がなされており、例えば、二輪車の前輪を懸架しながらその前輪に入力される路面振動を減衰するフロントフォークやリアクッションユニット等の懸架装置として利用される。
上記フロントフォークは、特許文献1に開示されるように、アウターチューブと、このアウターチューブ内に摺動自在に挿入されるインナーチューブとからなるフォーク本体を備え、このフォーク本体は、路面振動の入力により伸縮する。
また、上記フロントフォークは、上記フォーク本体内に収容されるダンパと、上記フォーク本体と上記ダンパとの間に形成されて作動流体を貯留するリザーバ室とを備えてなる。
上記ダンパは、上記フォーク本体の軸心部に起立して作動流体を収容するシリンダと、上記フォーク本体の伸縮に伴いシリンダ内を軸方向に移動するロッドと、このロッドに保持されて上記シリンダ内を伸側圧力室と圧側圧力室とに区画するピストンとを備えて、両ロッド型に設定される。
また、上記ダンパは、上記ピストンの移動に伴い所定の減衰力を発生する減衰力発生手段と、上記減衰力を調整する減衰力調整手段とを備える。
上記減衰力発生手段は、上記ピストンに形成されて上記両圧力室を連通する伸側ポートの圧側圧力室側開口に対向して設けられる伸側減衰力発生バルブと、上記ピストンに形成されて上記両圧力室を連通する圧側ポートの伸側圧力室側開口に対向して設けられる圧側減衰力発生バルブとからなる。
そして、上記減衰力発生手段は、上記各減衰力発生バルブを押し開けて上記両圧力室間を作動流体が移動するとき抵抗を生じて、フォーク本体の伸縮運動を減衰する。
上記減衰力発生手段による減衰力を調整する減衰力調整手段は、伸側圧力室の圧力をリザーバ室に逃すバイパス路と、このバイパス路を開閉する開閉手段とを備えて伸側の減衰力を調整する。
上記バイパス路は、上記ロッドの軸心部に形成されるロッド内流路と、上記ロッドに開穿されて上記ロッド内流路と伸側圧力室とを連通する圧力室側流路と、上記ロッド内流路とリザーバ室とを連通するリザーバ室側流路とからなる。
図4に示すように、上記リザーバ室側流路B3は、アウターチューブ1の図中上端開口部に螺嵌されて上記ロッド31の基端を保持する環状のキャップ部材10に形成される。
上記バイパス路B3を開閉する開閉手段は、上記キャップ部材10の内周に螺合されてロッド内流路B1に対向する環状のシート部材401と、このシート部材401の背面側に離着座するリーフバルブ402と、このリーフバルブ402をシート部材側に附勢する附勢ばね403と、上記キャップ部材10内周に螺合して上記附勢ばね403のばね反力を変更するアジャスタ500とを備える。
上記構成を備えることにより、特許文献1に開示のフロントフォークは、上記アジャスタ500を回転することによりアジャスタ500が軸方向に移動して上記附勢ばね403のばね反力を変更することが可能となる。
従って、上記従来の減衰力調整手段は、上記リーフバルブ402のクラッキング圧を変更してフロントフォークにおける伸側の減衰力を調整することが可能となる。
特開2009−275912号 公報
上記従来の流体圧緩衝器たるフロントフォークにおいて、上記減衰力調整手段を備えることにより、伸側の減衰力を調整することが可能となる点において有用であるが、以下の不具合を指摘される虞がある。
即ち、上記従来の減衰力調整手段におけるリーフバルブ402の開閉が上記附勢ばね403の附勢力に依存することから、フォーク本体の伸縮速度が緩やかな場合には適正に開弁しない虞がある。
そこで、本発明の目的は、フォーク本体の伸縮速度に影響することなく適正な減衰力を発生させることが可能な減衰力調整手段を備えた流体圧緩衝装置を提供することである。
上記課題を解決するための手段は、アウターチューブと、このアウターチューブ内に摺動自在に挿入されるインナーチューブとからなる緩衝器本体と、この緩衝器本体内に収容されるダンパと、上記緩衝器本体と上記ダンパとの間に形成されて作動流体を貯留するリザーバ室とを備えてなり、上記ダンパが上記緩衝器本体の軸心部に起立して作動流体を収容するシリンダと、上記緩衝器本体の伸縮に伴い上記シリンダ内に出没するロッドと、このロッドの先端に保持されて上記シリンダ内を二つの圧力室に区画して上記シリンダ内周に外周を摺接するピストンと、このピストンの移動に伴い所定の減衰力を発生する減衰力発生手段と、上記減衰力を調整する減衰力調整手段とを備える流体圧緩衝器において、上記減衰力調整手段が一方の上記圧力室の圧力を上記リザーバ室に逃がすバイパス路と、このバイパス路内に出没する尖端部を有するニードル弁とを備え、上記バイパス路が上記ロッドの軸心部を貫通するロッド内流路と、このロッド内流路と上記一方の圧力室とを連通する圧力室側流路と、上記ロッド内流路と上記リザーバ室とを連通するリザーバ室側流路とからなり、上記ロッド内流路の途中に上記バイパス路内を通過する作動流体が上記一方の圧力室から上記リザーバ室へ移動することのみを許容するチェック弁を設け、上記リザーバ室側流路が上記緩衝器本体の一方端側開口を封止して上記ロッドの基端部及び上記ニードル弁を保持する環状のキャップ部材に形成されてなり、上記ニードル弁を駆動して上記リザーバ室側流路と上記ニードル弁との間に形成されるオリフィスの開口面積を変更することにより減衰力調整をすることである。
本発明によれば、ニードル弁とリザーバ室側流路との間に形成されるオリフィスの開口面積を制御することによりバイパス路を通過する作動流体の流量を変更して減衰力調整を行うため、流体圧緩衝器は、緩衝器本体の伸縮速度に影響されることなく適正な減衰力を発生することが可能となる。また、チェック弁がロッド内流路の途中に設けられているので、ニードル弁の外周にシールを設ける場合において、当該シールを低圧シールとすることが可能となり、ニードル弁を小さな推力で駆動することが可能となる。
本発明の一実施の形態に係る流体圧緩衝器たるフロントフォークを部部分的に切り欠いて示す側面図である。 本発明の一実施の形態に係る流体圧緩衝器たるフロントフォークにおけるキャップ部材周辺部を拡大して示す縦断面図である。 本発明の一実施の形態に係る流体圧緩衝器たるフロントフォークにおけるニードル弁周辺部を拡大して示す縦断面図である。 従来の流体圧緩衝器たるフロントフォークにおけるキャップ部材周辺部を拡大して示す判断面図である。
以下、本発明の一実施の形態を示す流体圧緩衝器について、図面を参照しながら説明する。いくつかの図面を通して付された同じ符号は、同じ部品かまたはそれに対応する部品を示す。
本実施の形態に係る流体圧緩衝器は、二輪車の前輪を懸架するフロントフォークであり、路面の凹凸により前輪に入力される路面振動を減衰する。
図示しないが、上記フロントフォークは、前輪の両側に起立する左右一対のフォーク部材からなる。
各フォーク部材は、アウターチューブ1と、このアウターチューブ1内に摺動自在に挿入されるインナーチューブ2とからなる緩衝器本体たるフォーク本体と、このフォーク本体内に収容されるダンパ3と、上記フォーク本体と上記ダンパ3との間に形成されて作動流体を貯留するリザーバ室Rとを備えてなる。
上記ダンパ3は、上記フォーク本体の軸心部に起立して作動流体を収容するシリンダ30と、上記フォーク本体の伸縮に伴い上記シリンダ30内に出没するロッド31と、このロッド31の先端に保持されて上記シリンダ30内を二つの圧力室R1、R2に区画して上記シリンダ30内周に外周を摺接するピストン32と、このピストン32の移動に伴い所定の減衰力を発生する減衰力発生手段と、上記減衰力を調整する減衰力調整手段とを備える。
上記減衰力調整手段は、一方の上記圧力室(本実施の形態においては伸側圧力室R1)の圧力を上記リザーバ室Rに逃がすバイパス路Bと、このバイパス路B内に出没する尖端部40aを有するニードル弁4とを備えてなる。
また、上記ロッド31の軸心部を貫通するロッド内流路B1と、このロッド内流路B1と上記一方の圧力室R1とを連通する圧力室側流路B2と、上記ロッド内流路B1と上記リザーバ室Rとを連通するリザーバ室側流路B3とからなる。
そして、上記リザーバ室側流路B3が上記緩衝器本体の一方端側開口を封止して上記ロッド31の基端部及び上記ニードル弁4を保持するキャップ部材10に形成される。
上記構成を備えることにより、フロントフォークは、上記ニードル弁4を駆動して上記リザーバ室側流路B3と上記ニードル弁4との間に形成されるオリフィスA(図3)の開口面積を変更することにより減衰力調整をする。
以下に、本発明の一実施の形態を示すフロントフォークの各構成部品についてそれぞれ説明する。
上記フロントフォークは、アウターチューブ1が車体側に、インナーチューブ2が車輪側に配置されて倒立型に設定されてなり、図示しないがアウターチューブ1が車体側ブラケットを介してハンドルに連結され、インナーチューブ2が車輪側ブラケットを介して前輪に連結されることにより前輪を懸架する。
そして、図1に示すように、アウターチューブ1とインナーチューブ2とからなるフォーク本体は、上下端をキャップ部材10とボトム部材20とでそれぞれ封止されてなり、内部に正立型のダンパ3と、コイルスプリングからなる懸架ばねS1とを収容する。
上記構成を備えることによりフロントフォークは、上記懸架ばねS1で路面の凹凸により前輪に入力される衝撃を吸収し、この衝撃吸収に伴うフォーク本体の伸縮運動を上記ダンパ3で減衰する。
上記フォーク本体と上記ダンパ3との間には、リザーバ室Rが形成されてなり、このリザーバ室Rには作動流体が貯留されて、この作動流体の液面Oより上方に気室Gが形成される。
上記フォーク本体内に収容されるダンパ3は、インナーチューブ2の軸心部に起立して内部に作動流体を収容するシリンダ30と、アウターチューブ1に固定されて先端側を上記シリンダ30内に出没させるロッド31と、このロッド31の先端に保持されるピストン32と、シリンダ30のボトム部に固定されるベース部材33とを備える。
そして、上記シリンダ30の内部は、ピストン32により区画されて、ロッド側に位置する伸側圧力室R1とピストン側に位置する圧側圧力室R2とが形成される。
上記シリンダ30内に出没するロッド31は、キャップ部材10を介してアウターチューブ1に固定されてなり、具体的には、その基端部がキャップ部材10のロッド保持部11に螺合されてナットNにより緩み止めされる。
また、ロッド31は、シリンダ30の図中上端開口に螺嵌する環状のロッドガイド34に案内されながら先端側を上記シリンダ30内に没入させてなり、その先端部に螺合する先端部材35を介してピストン32を保持する。
上記ピストン32は、伸側圧力室R1と圧側圧力室R2とを連通する伸側ポートP1と圧側ポート(図示せず)とを備え、上記伸側ポートP1は、伸側圧力室R1と常に連通すると共に圧側圧力室側の開口には伸側リーフバルブ(伸側の減衰力発生手段V1)が設けられる一方、上記圧側ポートは、圧側圧力室R2と常に連通すると共に伸側圧力室側の開口には圧側チェック弁C2が設けられる。
上記伸側リーフバルブV1は、上記ピストン32に形成される上記伸側ポートP1の圧側圧力室側の座面に離着座し、フォーク本体が伸張する際には、加圧される伸側圧力室R1内の作動流体により押し開かれて座面との間に隙間を生じ、この隙間を作動流体が通過する際に抵抗を生じて減衰力を発生し、伸側の減衰力発生手段V1として機能する。
また、フォーク本体が収縮する際には、上記伸側リーフバルブV1は、加圧される圧側圧力室R2内の作動流体により座面に押し付けられて上記伸側ポートP1を閉塞した状態に保つ。
一方、上記圧側チェック弁C2は、上記ピストン32に形成される圧側ポートの伸側圧力室側の座面に離着座し、フォーク本体が収縮する際には、加圧される圧側圧力室R2内の作動流体により押し開かれて座面との間に開口を生じ、上記圧側ポートを作動流体が通過することを妨げない。
また、フォーク本体が伸張する際には、上記圧側チェック弁C2は、加圧される伸側圧力室R1内の作動流体により座面に押し付けられて上記圧側ポートを閉塞した状態に保つ。
上記シリンダ30のボトム部に設けられるベース部材33は、圧側圧力室R2とリザーバ室Rとを連通する伸側ポートP3と圧側ポート(図示せず)とを備える。
上記伸側ポートP3は、リザーバ室Rと常に連通し、圧側圧力室側の開口には伸側チェック弁C3が設けられる。一方、ベース部材33の圧側ポートは、圧側圧力室R2と常に連通し、リザーバ室側の開口には圧側チェック弁(図示せず)が設けられる。
伸側チェック弁C3は、上記ベース部材33に形成される上記伸側ポートP3の圧側圧力室側の座面に離着座し、フォーク本体が伸張する際には、開弁して退出したロッド31の体積分シリンダ30内で不足する作動流体をリザーバ室Rから補う。
一方、図示しないベース部材33の圧側チェック弁は、上記ベース部材33に形成されるリザーバ室側の座面に離着座し、フォーク本体が収縮する際には、開弁して没入したロッド31の体積分シリンダ30内で余剰となる作動流体をリザーバ室Rに流出させる。
上記構成を備えることにより、図1に示すフォーク部材は、伸張時に減衰力を発生する伸側のフォーク部材として機能することが可能となり、収縮時に減衰力を発生する圧側のフォーク部材(図示せず)と対をなしてフロントフォークを構成する。
上記圧側のフォーク部材は、上記ベース部材33の圧側チェック弁を圧側リーフバルブに替え、この圧側リーフバルブを作動流体が通過する際に圧側の減衰力を発生させることにより具現化することが可能である。
尚、伸側若しくは圧側の減衰力を発生させる減衰力発生手段の構成は従来周知の構成を利用することが可能であり、図示するところの限りではない。
ところで、上記フォーク本体内に収容される懸架ばねS1は、キャップ部材10に固定される筒状の上側ばね受けZ1とロッドガイド34に固定される下側ばね受けZ2との間に介装されてフォーク本体を伸張方向に附勢する。
また、上記ロッドガイド34の上下には、ロッド31の外周に沿ってリバウンドスプリングS2、S3がそれぞれ設けられてなり、リバウンドスプリングS2は、フロントフォークの最圧縮時の衝撃を吸収し、リバウンドスプリングS3は、フロントフォークの最伸長時の衝撃を吸収する。
上記ダンパ3における減衰力(本実施の形態においては伸側減衰力)を調整する減衰力調整手段は、減衰力発生手段たる伸側リーフバルブV1を迂回するバイパス路Bと、このバイパス路B内に出没する尖端部40aを有するニードル弁4とを備える。
上述の伸側リーフバルブV1を迂回するバイパス路Bは、図1に示すように、ロッド31の軸心部を貫通するロッド内流路B1と、上記ロッド31の先端にピストン32を保持する先端部材35に形成されて上記ロッド内流路B1と伸側圧力室R1とを連通する圧力室側流路B2と、上記ロッド31をアウターチューブ1に固定するキャップ部材10に形成されて上記ロッド内流路B1とリザーバ室Rとを連通するリザーバ室側流路B3とからなる。
上記構成を備えることによりバイパス路Bは、フォーク本体の伸張時に加圧される伸側圧力室R1の圧力をリザーバ室Rに逃がして、伸側リーフバルブV1を通過する作動流体の流量を変更することが可能となる。
また、ロッド31の先端部内側にはチェック弁C5が設けられてなり、このチェック弁C5は、バイパス路B内を通過する作動流体が伸側圧力室R1からリザーバ室Rへ移動することのみを許容する。
上記構成を備えることにより、フォーク本体が伸張する際には、加圧される伸側圧力室R1内の作動流体が伸側リーフバルブV1を押圧すると共にバイパス路B内のチェック弁C5を押し開き、上記作動流体の一部が上記バイパス路Bを介してリザーバ室Rに流出する。
従って、上記伸側リーフバルブV1を通過する作動流体の流量が上記バイパス路Bの開口量によって変更されて、フロントフォークが伸張時に発生する減衰力(伸側減衰力)が変化する。
尚、フロントフォークが圧縮時に減衰力を発生してその減衰力を調整する場合には、バイパス路Bを圧側圧力室R2とリザーバ室Rとを連通させるとすれば良い。
図示しないが具体的には、先端部材35に設けられる上記圧力室側流路B2をロッド内流路B1と圧側圧力室R2とを連通する構成に変更することによって実現することが可能である。
上記バイパス路B内に出没する尖端部40aを有するニードル弁4は、アジャスタ5によって駆動される。
上記ニードル弁4は、図2に示すように、上記バイパス路B中リザーバ室側流路B3内に出没する尖端部40aを有する弁部40と、この弁部40の基端側に延設されてアジャスタ5に連結される連結部41とを有し、上記キャップ部材10の軸心部を貫通する中空部10a内に軸方向に移動可能に収容される。
詳しくは、上記キャップ部材10が外周をアウターチューブ1内周にシール(符示せず)を介して密接するキャップ部材本体12と、このキャップ部材本体12からロッド側に延設されて上記中空部10aにニードル弁4を軸方向に移動可能に収容するニードル弁保持部材13と、このニードル弁保持部材13からロッド側に延設されてロッド31を保持するロッド保持部11とを備える。
そして、上記ニードル弁4は、図3に示すように、上記尖端部40aと上記リザーバ室側流路B3との間にオリフィスAを形成し、アジャスタ5と共に軸方向に移動することにより上記オリフィスAの開口面積を大小させてバイパス路Bの開口量を変更する。
従って、ニードル弁4を駆動することにより上記バイパス路Bを通過する作動流体の流量が変わるため、上記ニードル弁4は、伸側リーフバルブV1を通過する作動流体の流量を変更してフロントフォークの伸側減衰力を調整することが可能となる。
例えば、上記ニードル弁4をリザーバ室側流路B3内に前進させてバイパス路Bの開口を小さくした場合には、伸側リーフバルブV1を通過する作動流体の流量が増して減衰力が大きくなり、上記ニードル弁4をリザーバ室側流路B3内から後退させてバイパス路Bの開口量を大きくした場合には、伸側リーフバルブV1を通過する作動流体の流量が減少して減衰力が小さくなる。
また、上記ニードル弁4を備えることにより、上記ニードル弁4とリザーバ室側流路B3との間に形成されるオリフィスAの開口面積を制御することにより減衰力調整を行うことが可能となる。
従って、フロントフォークは、フォーク本体の伸縮速度に影響されることなく適正な減衰力を発生することが可能となる。
また、上記減衰力調整手段が上記バイパス路Bの途中に上記チェック弁C5を備えることにより、上記チェック弁C5がバイパス路Bと圧力室(本実施の形態においては伸側圧力室R1)とを区画すると、上記圧力室の内圧がバイパス路B内における上記チェック弁C5よりも下流側(リザーバ室R側)に作用しない。
従って、上記バイパス路B内におけるチェック弁C5よりも下流側にはリザーバ室R内の圧力しかかからず、上記ニードル弁4の連結部41外周に設けられるシール(符示せず)を低圧シールとすることが可能となる。
これにより、ニードル弁4をバイパス路B内に前進させてオリフィスAの開口面積を小さくする場合に、小さい推力でニードル弁4を駆動することが可能となる。
尚、上記ニードル弁4及びニードル弁4を駆動するための構成は、フォーク部材を伸側用としても圧側用としても共通で利用することが可能である。
上記ニードル弁4を先端に保持して駆動するアジャスタ5は、キャップ部材10の図中上側に配置されるアクチュエータ7のシャフト70の回転により軸方向に移動する。
また、図2に示すようにアジャスタ5は、上記ニードル弁保持部材13のアクチュエータ側に嵌挿される筒状のアジャスタケース50に軸方向に移動可能に保持される。
上記アジャスタケース50は、上記キャップ部材10の内側に圧入されて上記ニードル弁保持部材13に対向する環状の基部51と、この基部51からアクチュエータ側に延設される筒状のアジャスタ保持部52とからなる。
そして、上記アジャスタ5は、外周に螺子溝を有し先端に上記ニードル弁4が螺合するボルト部53と、このボルト部53の同軸上に延設されて外力が入力される外力入力部54とを備える。
上記外力入力部54は、アクチュエータ7のシャフト70の先端部が進退自在に挿入されるシャフト孔54aを備えると共に外周を上記アジャスタ保持部52内周に摺接させてなる。
尚、上記シャフト70と上記シャフト孔54aとの関係は、アジャスタ5がシャフト70の回転を受けて回転し、シャフト70の回転方向に従い軸方向に移動可能であれば良く、適宜周知の構成を採用することが可能である。
例えば、上記シャフト70とアジャスタ5とをタングアンドグルーブ継手やスプライン結合等によって結合しても良い。
減衰力調整手段が上記バイパス路B及びニードル弁4を備えて、作動流体がロッド内流路B1を逆上りリザーバ室側流路B3からリザーバ室R内に噴き出す、所謂、噴上げ式に設定される。
したがって、図2に示すように、フォーク本体の軸aを中心とするロッド内流路B1ではなく、キャップ部材10に形成されて上記軸aと中心を異にするリザーバ室側流路B3にニードル弁4を配置して、フォーク本体の軸aと、ニードル弁4の軸bとを偏心させることが可能となる。
つまり、フォーク本体と同軸にニードル弁4を配置する必要がなく、ニードル弁4を配置する位置が限定されずフロントフォークの設計自由度が高い。
上記構成によれば、例えば、懸架ばねS1のイニシャル調整等のその他の調整機構をフォーク本体の軸a上に配置することが可能となる。
また、本実施の形態のように、アクチュエータ7によりアジャスタ5を介してニードル弁4を駆動する場合においては、アクチュエータ7のシャフト70とフォーク本体とを偏心させながらアクチュエータ7をキャップ部材10上に配置することが可能となる。
従って、アクチュエータ7の形状に従い好ましい位置にアクチュエータ7を配置することが可能となる。
上記アクチュエータ7は、図2に示すように、ハウジング71によって支えられるアクチュエータ本体72と、このアクチュエータ本体72からフォーク本体側に突設されてキャップ部材10のアクチュエータ保持溝14内に挿入されるアクチュエータ台部73と、このアクチュエータ台部73からフォーク本体側に突設されて外力の入力により回転する上記シャフト70とからなる。
図示しないが上記アクチュエータ7は、アクチュエータ本体72側面に形成されるコネクタに接続されるケーブルを介してECU(エンジンコントロールユニット)等の制御手段と接続されてなる。
そして、上記制御手段は、二輪車に設けられるセンサが検知する情報に基づき上記アクチュエータ7に電気的信号を入力して上記アジャスタ5の自動操作を行う。
従って、本実施の形態においては、フロントフォークの発生する減衰力を自動的に調整することが可能となるがこの限りではなく、上記アクチュエータ7がソレノイドからなるとしても良い。また、ライダーによる手動操作により電気的信号が入力されるとしても良い。
上記アクチュエータ本体72は、キャップ部材10の外方側端面にボルト固定されるハウジング71に覆われながらキャップ部材10の図中上方に設置される。
上記アクチュエータ本体72の図中上面と上記ハウジング71との間には、環状の防振手段9が介装されてなり、この防振手段9は、路面の凹凸を受けて車輪が突き上げられたときに、ピストン32、ロッド31及びニードル弁4を介してアクチュエータ7に作用する衝撃を吸収する。
尚、上記防振手段9として適宜構成を選択することが可能であるが、上記防振手段9をゴムや弾性の合成樹脂で形成することにより上記防振手段9のフリクションでアクチュエータ7を回り止めすることが可能となる。
また、上記アクチュエータ本体72の側面とハウジング71の内側面との間には隙間が設けられるため、アクチュエータ7を調心のため径方向にずらしたとしてもハウジング71はアクチュエータ7をキャップ部材10上に固定することが可能となる。
尚、上記調心とは、本実施の形態においては後述するアクチュエータ7のシャフト70とアジャスタ5の軸を合わせて同軸上に配置することである。
また、上記アクチュエータ7は、上記アクチュエータ本体72からフォーク本体側に突設されてキャップ部材10の外方側端面に凹設されるアクチュエータ保持溝14に挿入されるアクチュエータ台部73を備える。
そして、上記アクチュエータ台部73の外周には調心手段8が設けられてなり、この調心手段8は、環状に形成されて上記アクチュエータ台部73を内周で抱持し、その外周と上記アクチュエータ保持溝14の側壁14aとの間に隙間を有する。
つまり、上記隙間を備えることにより、アジャスタ5とシャフト70とが同軸上に配置されるようアクチュエータ7を径方向にずらして調心することが可能となる。
従って、シャフト70がアジャスタケース50に保持されるアジャスタ5のシャフト孔54a内に挿入されることにより径方向への移動を規制されたとしても、アクチュエータ7を径方向にずらして調心することが可能となる。
つまり、アジャスタ5とシャフト70が軸ずれを起こしてシャフト70を回転する際にフリクションを増大させる虞がなく、減衰力調整を円滑に行うことが可能となる。
以上、本発明の好ましい実施の形態を説明したが、特許請求の範囲から逸脱することなく改造、変形及び変更を行うことができることは理解すべきである。
例えば、上記実施の形態において、本願発明をフロントフォークに具現化した状態を示すがこの限りではなく、二輪車の後輪を懸架するリアクッションユニットや四輪車の車輪を懸架する懸架装置等、他の流体圧緩衝器に本願発明を具現化するとしても良い。
また、本実施の形態においては、倒立型のフロントフォークに設定するとしたがこの限りではなく、正立型のフロントフォークに設定するとしても良い。
また、前輪の両側に起立して対をなすフォーク部材がそれぞれ伸側と圧側の減衰力発生手段を備えるとしても良く、上記フォーク部材の構成は、適宜選択することが可能である。
A オリフィス
a フォーク本体の軸
b ニードル弁の軸
B バイパス路
B1 ロッド内流路
B2 圧力室側流路
B3 リザーバ室側流路
C2 圧側チェック弁
C3 伸側チェック弁
C5 チェック弁
G 気室
O 油面
R リザーバ室
R1 伸側圧力室
R2 圧側圧力室
V1 伸側の減衰力発生手段(伸側リーフバルブ)
P1、P3 伸側ポート
S1 懸架ばね
1 アウターチューブ
2 インナーチューブ
3 ダンパ
4 ニードル弁
5 アジャスタ
7 アクチュエータ
8 調心手段
9 防振手段
10 キャップ部材
10a 中空部
13 ニードル弁保持部材
14 アクチュエータ保持溝
20 ボトム部材
30 シリンダ
31 ロッド
32 ピストン
33 ベース部材
34 ロッドガイド
35 先端部材
40 弁部
41 連結部
50 アジャスタケース
51 基部
52 アジャスタ保持部
53 ボルト部
54 外力入力部
54a シャフト孔
70 シャフト
71 ハウジング
72 アクチュエータ本体
73 アクチュエータ台部

Claims (2)

  1. アウターチューブと、このアウターチューブ内に摺動自在に挿入されるインナーチューブとからなる緩衝器本体と、この緩衝器本体内に収容されるダンパと、上記緩衝器本体と上記ダンパとの間に形成されて作動流体を貯留するリザーバ室とを備えてなり、
    上記ダンパが上記緩衝器本体の軸心部に起立して作動流体を収容するシリンダと、上記緩衝器本体の伸縮に伴い上記シリンダ内に出没するロッドと、このロッドの先端に保持されて上記シリンダ内を二つの圧力室に区画して上記シリンダ内周に外周を摺接するピストンと、このピストンの移動に伴い所定の減衰力を発生する減衰力発生手段と、上記減衰力を調整する減衰力調整手段とを備える流体圧緩衝器において、
    上記減衰力調整手段が一方の上記圧力室の圧力を上記リザーバ室に逃がすバイパス路と、このバイパス路内に出没する尖端部を有するニードル弁とを備え、
    上記バイパス路が上記ロッドの軸心部を貫通するロッド内流路と、このロッド内流路と上記一方の圧力室とを連通する圧力室側流路と、上記ロッド内流路と上記リザーバ室とを連通するリザーバ室側流路とからなり、上記ロッド内流路の途中に上記バイパス路内を通過する作動流体が上記一方の圧力室から上記リザーバ室へ移動することのみを許容するチェック弁を設け、
    上記リザーバ室側流路が上記緩衝器本体の一方端側開口を封止して上記ロッドの基端部及び上記ニードル弁を保持するキャップ部材に形成されてなり、
    上記ニードル弁を駆動して上記リザーバ室側流路と上記ニードル弁との間に形成されるオリフィスの開口面積を変更することにより減衰力調整をすることを特徴とする流体圧緩衝器。
  2. 上記緩衝器本体の軸と上記ニードル弁の軸とが偏心してなることを特徴とする請求項1に記載の流体圧緩衝器。
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