JP2010261516A - 減衰部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ピストン速度が高速領域にあるときの好ましい減衰力発生を可能にする。
【解決手段】 一方体と他方体とを連設させながら一方体内と他方体内との連通を許容する連通路を有する連設部に液密構造下に連結されるホルダと、このホルダの軸芯部に配設されながら基端操作部に対する操作で回動可能とされるアジャスタと、上記の連通路をアジャスタ側と反アジャスタ側とに画成すると共に上記のアジャスタに対向する端面にリーフバルブを隣接させる隔壁体とを有し、上記の反アジャスタ側からの作動流体が上記のリーフバルブを介してアジャスタ側に流出するときにピストン速度の中速領域における減衰力を発生させる減衰部構造において、上記のアジャスタ側と外部との連通を許容する開口を有すると共に、この開口の開口面積を広狭する遮蔽部材を有し、この遮蔽部材が上記のアジャスタの回動時に移動して上記の開口の開口面積を広狭してなる。
【選択図】 図2

Description

この発明は、減衰部構造に関し、特に、車両に搭載される油圧緩衝器における減衰部で発生される減衰力の高低調整を可能にする減衰部構造の改良に関する。
車両に搭載される油圧緩衝器における減衰部で発生される減衰力の高低調整を可能にする減衰部構造としては、従来から種々の提案があるが、その中で、たとえば、特許文献1に開示の提案にあっては、車両における乗り心地を改善する。
すなわち、この特許文献1に開示の減衰部構造は、車両たる、たとえば、自動二輪車の後輪側に架装されるリアクッションユニットを構成する油圧緩衝器に具現化される。
そして、このリアクッションユニットを構成する油圧緩衝器は、上下端が自動二輪車の車体側と車輪側とに連結される緩衝器本体と、この緩衝器本体に連設されてリザーバとされるタンク体とを有し、減衰部は、緩衝器本体とタンク体とを連通させる連通路における作動油の通過流量を制御する。
すなわち、減衰部は、緩衝器本体とタンク体とを一体に連設させて上記の連通路を形成する連設部に着脱可能なアッセンブリ構造下に配設され、上記の連通路を緩衝器本体側とタンク体側とに画成する隔壁体を有すると共に、この隔壁体をバルブシート部材にするリーフバルブを有し、このリーフバルブにおける初期荷重を高低調整するアジャスタを有してなる。
そして、アジャスタは、上記のハウジング部分に固定側とされるホルダを介して回動操作可能に配設され、このアジャスタの先端部たるロッド部に上記の隔壁体を介装させると共にこの隔壁体に離着座可能に隣接されるリーフバルブを背後側から附勢する附勢バネを介装させ、この附勢バネの基端を上記のホルダに担持させる。
そしてまた、このアジャスタは、その回動操作時にこのアジャスタをバルブハウジング部分に対して出没させ、アジャスタの出没時、すなわち、移動時にバルブシート部材をアジャスタの移動方向に移動させ、附勢バネの全長を長短変更することでリーフバルブにおける初期荷重を高低調整する。
それゆえ、この特許文件1に開示の減衰部構造にあっては、バルブシート部材に隣接するリーフバルブの作動領域で、すなわち、緩衝器本体におけるピストン速度が中速領域にあるときの好ましい減衰力発生を可能にし、この減衰部構造を具現化する油圧緩衝器を搭載する車両における乗り心地を改善する。
特開2007‐255476公報(要約 明細書中の段落0029,同0031,同0052,同0056,同0060,同0062,同0063,同0065から同0068,図1,図2参照)
しかしながら、上記した特許文献1に開示の減衰部構造にあっては、この減衰部構造を具現化する油圧緩衝器を搭載する車両における乗り心地を改善する点で、基本的に問題がある訳ではないが、利用の実際を勘案すると、些か不具合があると指摘される可能性がある。
すなわち、上記した減衰部構造にあっては、リーフバルブを有すると共に、このリーフバルブにおける初期荷重を変更することで、緩衝器本体におけるピストン速度が中速領域にあるときの好ましい減衰力発生を具現化する。
しかし、緩衝器本体におけるピストン速度が高速領域になるが故に、リーフバルブが全開状態になり、したがって、バルブシート部材が作動油を言わば自由に通過させる事態になった以降は、ポート特性以上の減衰力の発生を期待できない。
その結果、たとえば、二輪車が良路を走行する際には、緩衝器本体におけるピストン速度が中速領域にあって、油圧緩衝器における減衰力が好ましい状況にあるとしても、路面突起の乗り上げやジャンプ後の着地などの緩衝器本体におけるピストン速度が高速領域になる場合には、油圧緩衝器における減衰力が不足する傾向になり、車両における乗り心地が悪化される。
すなわち、上記した特許文献1に開示の減衰部構造にあっては、緩衝器本体におけるピストン速度が高速領域にあるときの好ましい減衰力を発生できず、この減衰部構造を具現化する油圧緩衝器を搭載する車両における乗り心地を充分には改善し得ない。
この発明は、このような現状を鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、特に、ピストン速度が高速領域にあるときの好ましい減衰力発生を可能にして、車両における乗り心地を充分に改善でき、その汎用性の向上を期待するのに最適となる減衰部構造を提供することである。
上記した目的を達成するために、この発明による減衰部構造の構成を、基本的には、一方体と他方体とを連設させながら一方体内と他方体内との連通を許容する連通路を有する連設部に液密構造下に連結されるホルダと、このホルダの軸芯部に配設されながら基端操作部に対する操作で操作可能とされるアジャスタと、上記の連通路をアジャスタ側と反アジャスタ側とに画成すると共に上記のアジャスタに対向する端面にリーフバルブを隣接させる隔壁体とを有し、上記の反アジャスタ側からの作動流体が上記のリーフバルブを介してアジャスタ側に流出するときにおける減衰力を発生させる減衰部構造において、上記のアジャスタ側と上記の一方体内もしくは上記の他方体内との連通を許容する開口を有すると共に、この開口の開口面積を広狭する遮蔽部材を有し、この遮蔽部材が上記のアジャスタの操作時に移動して上記の開口の開口面積を広狭してなるとする。
それゆえ、この発明にあっては、アジャスタの操作で移動する遮蔽部材が連設部内に形成の連通路におけるアジャスタ側と外部との連通を許容する開口の開口面積を広狭するから、この開口における開口面積の広狭でここを通過する作動流体の通過流量を規制でき、ピストン速度が中速領域を超えて高速領域になったときの発生減衰力を制御し得る。
この発明による減衰部構造を具現化した油圧緩衝器を示す正面図である。 図1中のX−X線位置で示す減衰部構造の拡大断面図である。 ピストン速度と減衰力の関係を示す特性図である。
以下に、図示した実施形態に基づいて、この発明を説明するが、この発明による減衰部構造は、車両たる、たとえば、自動二輪車の後輪側にあって車体側と車輪側との間に配設されて後輪に入力される路面振動を吸収するリアクッションユニットたる油圧緩衝器に具現化される。
そして、この油圧緩衝器は、図1に示すように、この発明に言う一方体たる緩衝器本体SAと、この発明に言う他方体たるタンク体Tとを有してなり、緩衝器本体SAとタンク体Tとを一体に連設させながら緩衝器本体SA内とタンク体T内との連通を許容する連通路(符示せず)を有する連設部Hにこの発明による減衰部構造を具現化する減衰部Vを設けてなる。
すなわち、まず、緩衝器本体SAは、図示するところでは、伸縮可能な筒型に形成されて、車両(図示せず)の車体側に上端部を連結すると共に車両の車輪側に下端部を連結させる。
そして、上端側部材とされるシリンダ体1に対して下端側部材とされるロッド体2を出没可能に連繋する倒立型に設定され、シリンダ体1とロッド体2との間に介装される懸架バネSでシリンダ体1内からロッド体2が抜け出る方向たる伸長方向に附勢されている。
ちなみに、懸架バネSの図中で上端となる先端は、シリンダ体1の外周に形成の螺条1aに螺合する環状に形成の上方バネ受S1に係止され、懸架バネSの図中で下端となる基端は、ロッド体2の図中で下端部となる先端部2aに連結の下方バネ受S2に担持される。
また、シリンダ体1の図中で上端たるボトム端には、アイ1bが一体に形成され、このアイ1bを利用しての緩衝器本体SAの車両における車体側への連結を可能にし、ロッド体2の下端部2aには、アイ2bが一体に形成され、このアイ2bを利用しての緩衝器本体SAの車両における車輪側への連結を可能にしている。
一方、この発明に言う作動流体たる作動油が充満されるシリンダ体1内には、ロッド体2の先端部に保持されたピストン体(図示せず)が摺動可能に収装され、このピストン体によってシリンダ体1内にロッド側室(図示せず)とピストン側室R(図2参照)を画成している。
そして、このロッド側室とピストン側室Rは、ピストン体に配在の減衰手段(図示せず)を介して相互に連通可能とされ、作動油が減衰手段を通過するときに所定の減衰力が発生される。
また、シリンダ体1内にロッド体2が没入する緩衝器本体SAの収縮作動時には、ピストン側室Rにおいて余剰となる侵入ロッド体積分に相当する量の作動油が後述するタンクT側に流出し、シリンダ体1内からロッド体2が抜け出るようになる緩衝器本体SAの伸長作動時には、ピストン側室Rにおいて不足する退出ロッド体積分に相当する量の作動油がタンクT側から流入される。
ちなみに、上記のピストン側室RとタンクT側との間を往復する作動油は、この発明による減衰部構造を具現化する後述の減衰部V(図2参照)を通過する。
タンクTは、上記した緩衝器本体SAの伸縮時にこの緩衝器本体SAとの間で作動油を流出入させるリザーバとして機能するもので、図示するところでは、タンクハウジング3がシリンダ体1の軸線方向を横切るように軸線方向を水平方向に延在させる横向き型に設定されている。
ちなみに、この発明が意図するところからは、図示しないが、タンクハウジング3がシリンダ体1の軸線方向に沿うように軸線方向を縦方向に延在させる縦型に設定されていても良い。
もっとも、このタンクTを有する油圧緩衝器が自動二輪車の後輪側にあって一本ショックの形態に車体側と車輪側との間に配設される場合を鑑みると、タンクハウジング3がシリンダ体1にいわゆる縦方向に配設される場合に比較して、図示するように横方向に配設される場合の方が後述する減衰部Vに対する操作性で有利になるであろう。
タンクハウジング3は、図中で右端となる開口端にキャップ部材3aを連結させてこの開口端を閉塞すると共に、このキャップ部材3aの開口端への連結の際にタンクハウジング3内に収装のブラダB(図2参照)における開口端部(図示せず)をタンクハウジング3の内周に密接させている。
そして、タンクハウジング3内は、上記のブラダBで油室R1と気室Aとが画成され、油室R1は、上記したピストン側室Rに減衰部Vを介して連通して作動油を充満させ、気室Aは、不活性ガスなどの気体を充満させると共に、上記のキャップ部材3aに配設の封入栓3bを介しての気体の給排で気圧を高低する。
一方、この発明による減衰部構造は、図2に示すように、緩衝器本体SAとタンクTとを一体に連設させる連設部Hに減衰部Vとして具現化され、この減衰部Vは、連設部H内に設定されて緩衝器本体SA内たる上記したシリンダ体1内のピストン側室Rとタンク体T内たる上記した油室R1とを連通させる連通路(符示せず)を作動油が通過するときに所定の減衰力を発生させる。
すなわち、この減衰部Vは、ホルダ4と、アジャスタ5と、隔壁体6と、リーフバルブ7と、開口8と、遮蔽部材9とを有し、さらに、図示するところでは、アジャスタ5が内側アジャスタ10を有してなる。
ホルダ4は、ほぼ筒状に形成されながら連設部Hにシール41の配在下に螺着されて液密構造下に連結され、軸芯部に後述するアジャスタ5を回動可能に収装させる。
そして、このホルダ4は、この発明による減衰部構造を具現化する減衰部Vをいわゆるアッセンブリ化し、このホルダ4の連設部Hに対する着脱で減衰部Vの着脱を可能にする点からすると、言わば減衰部Vにおけるバルブボディを形成する。
また、このホルダ4は、内側顎部4aに対するアジャスタ5の隣接を許容することで、アジャスタ5の定位置での回動のみを許容し、アジャスタ5の抜け出しを阻止する。
アジャスタ5は、シール51の配在下に上記のホルダ4の軸芯部に配設されながら外部に突出する基端操作部(符示せず)に対する外部からの、たとえば、自動二輪車のライダーなどがするスパナなどの工具利用による回動操作によって図中で縦方向に回動されて、後述する遮蔽部材9を図中で左右方向に移動、すなわち、進退させる。
このとき、このアジャスタ5にあっては、図中での左側部たる胴部の外周に形成されたフランジ状の鍔部5aがホルダ4の上記した内側顎部4aに係止されて、このホルダ4からの抜けが阻止される。
ちなみに、図示するアジャスタ5の回動は、基端操作部に対する適宜の工具たるスパナの連繋下に実践されるが、この減衰部Vが配在される部位について観察すると、飛び石や泥跳ねなどの影響を最も受け易い部位であるから、図示しないが、この基端操作部にキャップを連結して、このキャップによって基端操作部およびその周辺部への泥の付着などを阻止するのが好ましい。
そして、アジャスタ5の基端操作部にキャップを連結する場合には、このキャップの径を考慮することが条件になるが、このキャップをスパナ代わりにしてアジャスタ5を回動できる点で有利となる。
一方、このアジャスタ5は、図中での右側部たる先端側部の外周に同期回転する筒状に形成の回転子52を有し、この回転子52に同じく筒状に形成の遮蔽部材9が同期回動および移動可能に連結している。
なお、回転子52は、その機能するところからすると、アジャスタ5に一体に連設されていても良く、その場合には、部品点数の削減を可能にする点で有利となる。
また、このアジャスタ5の軸芯部に螺装される内側アジャスタ10は、アジャスタ5の図中で右端となる先端から突出するニードル弁体部10aを有し、このニードル弁体部10aは、この減衰部Vにあって、ピストン速度が微低速領域から低速領域にあるときの減衰力発生に関与する。
ちなみに、図示するところにあって、アジャスタ5と内側アジャスタ10との間には、内側アジャスタ10の回動状態を維持するためのディテント機構(符示せず)を有している。
隔壁体6は、肉厚の円板状に形成されてシール61の配在下に連設部H内の連通路、すなわち、緩衝器本体SAにおけるシリンダ体1内のピストン側室Rとタンク体T内の油室R1との連通を許容する連通路を図中でアジャスタ5の左側となるアジャスタ側H1と、図中でアジャスタ5の右側となる反アジャスタ側H2とに画成する。
そして、この隔壁体6は、アジャスタ5に対向する端面に後述するリーフバルブ7を隣接させるバルブシート部材として機能し、軸芯部にセンターロッド62を貫通状態に有する。
このセンターロッド62は、軸芯部に上記のアジャスタ側H1と反アジャスタ側H2との連通を許容する透孔62aを有し、この透孔62aのアジャスタ側H1の開口内には前記した内側アジャスタ10のニードル弁体部10aにおける尖端を臨在させる。
それゆえ、このニードル弁体部10aにおける尖端は、上記の透孔62aとの間に環状絞りを出現させ、したがって、先端が透孔62aに対して出没するとき、環状絞りの面積を大小して、ピストン速度の微低速領域から低速領域におけるオリフィス特性の減衰力を発生させる。
また、このセンターロッド62は、図中で右端部となる基端部(符示せず)にナット63を螺着させて隔壁体6との間にリーフバルブ7の内周側端部を固定状態に挟持する。
そしてまた、隔壁体6は、上記のアジャスタ側H1と反アジャスタ側H2との連通を許容するポート6aを有し、このポート6aの図中で左側端となる下流側端がリーフバルブ7で開閉可能に閉塞される。
リーフバルブ7は、図示するところでは、径の異なる複数枚の環状リーフバルブを積層してなり、上記の隔壁体6におけるアジャスタ側H1の端面に内周端固定で外周端自由の態様に配設されてポート6aの下流側端を開閉可能に閉塞し、上記の反アジャスタ側H2からの作動油がアジャスタ側H1に流出するときにピストン速度の中速領域における減衰力を発生させる。
そして、このリーフバルブ7の外周側端には、バルブストッパ71が隣接されると共に、このバルブストッパ71が背面にコイルスプリングからなる附勢バネ72の先端を当接させ、この附勢バネ72の基端が前記した回転子52に担持される。
それゆえ、このリーフバルブ7にあっては、附勢バネ72のバネ力に起因する初期荷重に設定され、したがって、回転子52を回転させて附勢バネ72のバネ力を変更することで、初期荷重の設定を変更でき、また、リーフバルブ7に積層されるシム(符示せず)の厚さを変更することでも、同じく初期荷重の設定を変更できる。
ちなみに、図示するところにあって、このリーフバルブ7にはチェック弁73が並列され、このチェック弁73は、反アジャスタ側H2からの作動油のアジャスタ側H1に向けての流れを許容するがアジャスタ側H1から反アジャスタ側H2に向けての作動油の流れを阻止する。
それゆえ、このリーフバルブ7は、反アジャスタ側H2、すなわち、前記した緩衝器本体SAにおけるシリンダ体1内のピストン側室Rからの作動油がタンクT内の油室R1に向けて流出するときの、つまり、緩衝器本体SAの収縮作動時における圧側減衰力を発生する。
開口8は、アジャスタ側H1と外部たるタンク体T内の油室R1との連通を許容するもので、図示するところでは、前記したホルダ4と、このホルダ4の先端が対向する同じく前記した隔壁体6の外周側部との間に筒状に形成のスペーサ部材81が配在され、このスペーサ部材81が上記の開口8を有する。
ちなみに、上記のスペーサ部材81は、ホルダ4に圧入されると共に隔壁体6を圧入させながらホルダ4と隔壁体6と間に挟持されているが、このスペーサ部材81が上記のホルダ4に一体に設けられて隔壁体6を圧入させても良く、この場合には、部品点数の削減を可能にしながら減衰部Vのアッセンブリ化を容易にする。
また、この開口の形状についてであるが、アジャスタ側H1と外部たるタンク体T内の油室R1との連通を許容する限りには、自由な軌条に設定されて良く、たとえば、円形に始まって、長円形,台形,二等辺三角形などに設定される。
遮蔽部材9は、前記したアジャスタ5の回動時に移動して上記の開口8における開口面積を広狭するもので、前記したホルダ4に螺合した態勢下に前記した回転子52の回転で回動すると共に、このときにホルダ4および回転子52に対して図中で左右方向移動、すなわち、進退する。
それゆえ、この遮蔽部材9にあっては、アジャスタ5の回動操作で進退して開口8の開口面積を広狭し、したがって、アジャスタ側H1から外部たるタンクT内の油室R1への作動油の通過流量を制御する。
ちなみに、この遮蔽部材9における上記の開口を開閉する言わば先端部の形状は、この遮蔽部材9が回動下に移動することからして、いわゆる同一レベルの環状とされるであろう。
その結果、上記の開口8における作動油の通過流量の制御が実践されない場合に比較して、この発明にあっては、図3中に実線図で示すように、前記したリーフバルブ7が全開した後のポート特性止まりとなる高速領域の減衰力を高低制御し得る。
ちなみに、前記した特許文献1に開示の減衰部構造にあっては、図3中に破線図で示すように、リーフバルブ7の作動領域である中速領域から減衰力が大小される。
その結果、前記した特許文献1に開示の減衰部構造にあっては、ピストン速度が高速領域にあるときの減衰力を高低制御するためにはピストン速度の中速領域の減衰力から高低制御することになり、したがって、ピストン速度が中速領域にあるときの減衰力を好ましい状態に維持できない不具合が招来される。
そして、前記した特許文献1に開示の減衰部構造にあっては、ピストン速度が中速領域にあるときの減衰力を高低制御するとピストン速度の高速領域の減衰力まで制御され、したがって、高速領域における減衰力が過大あるいは過小となって好ましくなくなる不具合が招来される。
それに対して、この発明の減衰部構造にあっては、ピストン速度が微低速領域から低速領域にあるとき、および、中速領域にあるときに、好ましい減衰力を発生する一方で、ピストン速度が高速になる路面突起の乗り上げやジャンプ後の着地などの際にだけに最適となる減衰力の発生を可能にし得る。
前記したところでは、この発明を具現化する油圧緩衝器が自動二輪車の後輪側に架装されるとして説明したが、この発明が意図するところからすると、この発明を具現化する油圧緩衝器が自動二輪車の前輪側に架装されて下端部で懸架する前輪に入力される路面振動を吸収するフロントフォークとされても良い。
この場合に、減衰部構造は、車両における車体側と車輪側との間に配在されるフォーク本体と、このフォーク本体に連設されてリザーバとして機能するタンクTとを連通する連通路を有する連設部Hに減衰部Vとして具現化される。
そして、前記したところでは、この発明による減衰部構造を具現化する油圧緩衝器を架装などする車両が自動二輪車とされるとしたが、自転車などの二輪車やあるいは三輪車であっても良く、さらには、四輪車であっても良い。
また、前記したところでは、この発明の減衰部構造を具現化する減衰部Vがアッセンブリ化されてなるとしたが、これは好ましくはであり、この発明が意図するところからすれば、アッセンブリ化されなくても良い。
車両に搭載される油圧緩衝器にあって、ピストン速度が高速領域にあるときの好ましい減衰力発生を可能にして、車両における乗り心地を改善するのに向く。
1 シリンダ体
2 ロッド体
3 タンクハウジング
4 ホルダ
5 アジャスタ
6 隔壁体
7 リーフバルブ
8 開口
9 遮蔽部材
10 内側アジャスタ
10a ニードル弁体部
62 センターロッド
62a 透孔
71 バルブストッパ
72 附勢バネ
73 チェック弁
81 開口を形成するスペーサ部材
H 連設部
SA 一方体たる緩衝器本体
T 他方体たるタンク体
V 減衰構造を具現化する減衰部

Claims (7)

  1. 一方体と他方体とを連設させながら一方体内と他方体内との連通を許容する連通路を有する連設部に液密構造下に連結されるホルダと、このホルダの軸芯部に配設されながら基端操作部に対する操作で操作可能とされるアジャスタと、上記の連通路をアジャスタ側と反アジャスタ側とに画成すると共に上記のアジャスタに対向する端面にリーフバルブを隣接させる隔壁体とを有し、上記の反アジャスタ側からの作動流体が上記のリーフバルブを介してアジャスタ側に流出するときにおける減衰力を発生させる減衰部構造において、上記のアジャスタ側と上記の一方体内もしくは上記の他方体内との連通を許容する開口を有すると共に、この開口の開口面積を広狭する遮蔽部材を有し、この遮蔽部材が上記のアジャスタの操作時に移動して上記の開口の開口面積を広狭してなることを特徴とする減衰部構造。
  2. 上記のホルダと、このホルダの先端が対向する上記の隔壁体の外周側部との間にスペーサ部材が配在され、このスペーサ部材が上記の開口を有してなる請求項1に記載の減衰部構造。
  3. 上記のアジャスタが上記の遮蔽部材を回動可能しながら移動可能に連結させてなる請求項1または請求項2に記載の減衰部構造。
  4. 上記のリーフバルブにおける背面にバルブストッパの配在下に先端を係止させてこのリーフバルブにおける初期荷重を設定する附勢バネを有すると共に、この附勢バネの基端が上記のアジャスタに担持されてなる請求項1,請求項2または請求項3に記載の減衰部構造。
  5. 上記の隔壁体が上記のリーフバルブに並列するチェック弁を有し、このチェック弁が反アジャスタ側からの作動流体のアジャスタ側に向けての流れを許容するがアジャスタ側から反アジャスタ側に向けての作動流体の流れを阻止してなる請求項1,請求項2,請求項3または請求項4に記載の減衰部構造。
  6. 上記のアジャスタが軸芯部に内側アジャスタを有すると共に、この内側アジャスタの先端部たるニードル弁体部の尖端が上記の隔壁体を介装させるセンターロッドの軸芯部に開穿の透孔内に臨在されると共に、この透孔が上記のアジャスタ側と反アジャスタ側との連通を許容してなる請求項1,請求項2,請求項3,請求項4または請求項5に記載の減衰部構造。
  7. 上記の一方体が上下端部を車両に連結させて伸縮可能とされる緩衝器本体とされ、上記の他方体が上記の緩衝器本体の伸縮時にこの緩衝器本体との間で作動流体を流出入させるタンク体とされ、上記の作動流体が上記の緩衝器本体と上記のタンク体内とを往復する作動油とされてなる請求項1,請求項2,請求項3,請求項4,請求項5または請求項6に記載の減衰部構造。
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