JPH11311288A - 減衰力調整部構造 - Google Patents

減衰力調整部構造

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JPH11311288A
JPH11311288A JP13272998A JP13272998A JPH11311288A JP H11311288 A JPH11311288 A JP H11311288A JP 13272998 A JP13272998 A JP 13272998A JP 13272998 A JP13272998 A JP 13272998A JP H11311288 A JPH11311288 A JP H11311288A
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JP
Japan
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damping force
speed
valve
high speed
low
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JP13272998A
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English (en)
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Hideo Inaguma
英男 稲熊
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KYB Corp
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Kayaba Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中速域での減衰力の変化幅を抑えて、中高速
域での後輪側の車体の姿勢変化を安定化する。 【解決手段】 減衰力調整機構Sをピストン速度の中高
速域における圧側減衰力を調整する高速バルブ4と、ピ
ストン速度の低速域における圧側減衰力を調整する低速
バルブ3と、外部操作によって低速バルブ3を通過する
油量を制御するオリフィスOの開度調整用のアジャスタ
5と、外部操作によって高速バルブ4,低速バルブ3お
よびオリフィスOを介してリザーバタンク2へ通じる油
路Lに流れる油量を調整する中高速調整ボデー11Aと
により構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動二輪車の後
輪側に架装される油圧緩衝器への利用に適する減衰力調
整部構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動二輪車の後輪側に架装され
る油圧緩衝器は、その伸縮作動時に所定の大きさの減衰
力が発生されるように構成されるが、近年の油圧緩衝器
にあっては、発生される圧側減衰力が減衰力調整機構に
よって高低調整されて自動二輪車の走行条件等に応じた
減衰力になるように構成されることが多い。
【0003】例えば、図3に示す油圧緩衝器は、緩衝器
本体1内の圧側油室A1とリザーバタンク2内の油室A
2とが緩衝器本体1とリザーバタンク2との連結部たる
ハウジング部Hに開穿された油路Lで連通されるとする
とともに、該油路Lの中間部を部分的に膨径させて形成
された容室A3に配在されて、外部操作によって緩衝器
本体1の圧縮作動時に発生される圧側減衰力を高低調整
し得るように構成された減衰力調整機構Sを有する減衰
力調整部構造を採用している。
【0004】なお、容室A3は、ハウジング部Hにおい
て、一端を開口端にするようにして形成されており、該
容室A3に配在される減衰力調整機構Sの後端がハウジ
ング部Hの開口端から外部に突出されている。
【0005】また、減衰力調整機構Sは、図4に示すよ
うに、緩衝器本体1におけるピストン速度の低速域にお
ける圧側減衰力を調整する低速バルブ3と、ピストン速
度の高速域における圧側減衰力を調整する高速バルブ4
と、外部操作によって移動して低速バルブ3を通過する
油量を制御するオリフィスOの開度を調整するアジャス
タ5と、外部操作によるセット長さの変更を可能にしな
がら高速バルブ4における初期荷重を設定する附勢スプ
リング6と、を有してなる。
【0006】なお、アジャスタ5は、アジャスタアッセ
ンブリXに配在され、高速バルブ4は、バルブアッセン
ブリYに配在され、かつ、附勢スプリング6は、アジャ
スタアッセンブリXとバルブアッセンブリYとの間に挟
持されるとしている。
【0007】そして、アジャスタアッセンブリX側の図
中で左端側となる先端側とバルブアッセンブリY側の図
中で右端側となる先端側とが、出没可能な状態に連繋さ
れてオリフィスOに連通する流路を形成し、アジャスタ
5を移動可能に収装してアジャスタアッセンブリXを構
成する中高速調整ボデーとしてのアジャスタケース11
に対する外部操作で、附勢スプリング6のセット長さが
変更されるように形成されている。
【0008】少し説明すると、バルブアッセンブリY
は、容室A3の中央に位置決められるように配在される
センターロッド16を有してなるとともに、該センター
ロッド16の外周に高速バルブ4を介装してなるもの
で、低速バルブ3をセンターロッド16の外周に介装し
ている。
【0009】高速バルブは、センターロッド16の外周
に介装され、その外周がハウジング部Hの内周に摺接し
て、容室A3内を所謂上流側と下流側とに区画する隔壁
部材12をバルブシート部材にするように配在されてい
る。
【0010】そして、該隔壁部材12は、上記した上流
側と下流側とを連通するように開穿されたポート12c
を有しており、該ポート12cの下流側の開口端を高速
バルブ4がノンリタンバルブ14の配在下に開閉可能に
閉塞するように配設されている。
【0011】また、隔壁部材12は、その外周にOリン
グ等のシール部材17を介装しており、該シール部材1
7を容室A3の内周に摺接させた状態で、すなわち、容
室A3内に圧入状態に挿入されて所定位置に定着される
としている。
【0012】それ故、図示例にあっては、隔壁部材12
がその外周に介装したシール部材17による摺接抵抗に
よって所定位置に定着されることから、該隔壁部材12
を有するバルブアッセンブリYが容室A3内の所定位置
に静止状態に定着される。
【0013】上記センターロッド16は、その中間部の
外周に適宜肉厚のフランジ状に張り出し形成されたバル
ブシート部16aを有してなり、該バルブシート部16
aに低速バルブ3を離着座させるとしている。
【0014】そして、センターロッド16は、その軸芯
部に開穿され高速バルブ4を迂回する流路16bを有し
てなるもので、該流路16bは、油圧緩衝器本体1内の
圧側油室A1側とリザーバタンク2内の油室A2側、す
なわち、後述するアジャスタアッセンブリX側とを連通
するように設定されている。
【0015】また、センターロッド16は、バルブシー
ト部16aに形成されて低速バルブ3の背面に対向する
環状溝16cと、該環状溝16cに連通し流路16bに
連通するポート16dと、を有してなる。
【0016】なお、低速バルブ3,高速バルブ4および
隔壁部材12は、センターロッド16の外周に順次介装
され、締め付けナット15の締め付けによって所定位置
に定着されている。
【0017】また、低速バルブ3と高速バルブ4との間
には、スペーサ18が配在されており、該スペーサ18
をガイド部材とするように該スペーサ18の外周に摺動
可能に介装されたシート部材13が高速バルブ4の背面
に隣接されるとしている。
【0018】それ故、該バルブアッセンブリYにあって
は、高速バルブ4に低速バルブ3が並列され、該低速バ
ルブ3にオリフィスOが並列された状態になり、高速バ
ルブ4,低速バルブ3およびオリフィスOのそれぞれの
調整を可能な状態にすることになる。
【0019】一方、上記バルブアッセンブリYの先端側
がその先端側に連繋されているアジャスタアッゼンブリ
Xは、リングナット9の利用でハウジングHの開口端部
に移動可能に保持されるアジャスタケース11を有して
いて、該アジャスタケース11内にリングナット19の
配在下にアジャスタ5が移動可能に保持されるとしてい
る。
【0020】なお、アジャスタケース11は、その図中
で右端となる基端たる操作端をハウジング部Hの開口端
部より外部に突出させている。
【0021】ところで、アジャスタアッセンブリXにあ
って、アジャスタケース11は、図中で左端側となるそ
の先端側に有底筒状に形成されてセンターロッド16の
図中で右端側となる先端側を出没可能に挿通させる連繋
部11cを有してなり、該連繋部11cの底部に開穿さ
れた透孔11b内にアジャスタ5の尖端5cが出没可能
に臨在されて、該尖端5cの外周と透孔11aの内周と
の間にオリフィスOを形成している。
【0022】そして、オリフィスOは、連繋部11cの
内部を介してセンターロッド16の軸芯部に開穿の流路
16bに連通するとともに、アジャスタケース11に開
穿のポート11bを介して該連繋部11cの外部に連通
するとしている。
【0023】なお、アジャスタ5は、リングナット19
の内周に対してディテント機構Dの配在下に回動可能と
されている。
【0024】それ故、図示例にあって、オリフィスOを
介しての作動油の流れは、低速バルブ3を迂回する流れ
となり、従って、オリフィスOにおける通過油量の変化
で該オリフィスOの言わば上流にある低速バルブ3を通
過する油量の多少が調整されることになる。
【0025】上記アジャスタアッセンブリXとバルブア
ッセンブリYとの間に挟持される附勢スプリング6は、
その一端がアジャスタアッセンブリX側に担持され、そ
の他端がバルブアッセンブリY側に担持されるとしてい
るが、図示例にあっては、附勢スプリング6の一端は、
アジャスタアッセンブリXにおけるアジャスタケース1
1の中間部に介装されたバネ受20に担持されるとして
いる。
【0026】そして、附勢スプリング6の他端は、バル
ブアッセンブリYにおける高速バルブ4の背面側に配在
されるバネ受21に担持されるとしているもので、該バ
ネ受21は、該バネ受21の所謂背面に隣接されながら
バルブアッセンブリYにおける高速バルブ4の背面に隣
接のシート部材13に隣接されるスペーサ22に隣接さ
れている。
【0027】従って、上記附勢スプリング6は、アジャ
スタアッセンブリXがリングナット9のハウジング部H
の開口端部からの撤去で容室A3内から抜き出されると
き、その容室A3内からの取り出しが可能になる。
【0028】そして、該筒状のスペーサ23は、適宜に
開穿された連通口23a,23bで容室A3内における
隔壁部材12の下流側、即ち、低速バルブ3および高速
バルブ4の下流側とリザーバタンク2内の油室A2側と
の連通を可能にしている。
【0029】それ故、以上のように形成された減衰力調
整機構Sを有するこの減衰力調整部構造にあっては、緩
衝器本体1の圧縮作動時には、該緩衝器本体1内の圧側
油室A1からの作動油を油路L、即ち、容室A3内の減
衰力調整機構Sを介してリザーバタンク2内の油室A2
に流入させることになる。
【0030】このとき、緩衝器本体1におけるピストン
速度が低速域にあるときには、圧側油室A1からの作動
油がオリフィスOを通過し得ることからセンターロッド
16の流路16bに作動油の流れを生じさせ、従って、
圧側油室A1からの作動油が流路16bを介して低速バ
ルブ3側に流れることになる。
【0031】そして、このとき、オリフィスOの開度に
よって、該オリフィスOを通過する油量が決定され、従
って、低速バルブ3を通過し得る油量が決定され、その
選択された減衰特性を発揮することになる。
【0032】そして、緩衝器本体1におけるピストン速
度が中高速域になると、圧側油室A1からの作動油がオ
リフィスOおよび低速バルブ3を通過する一方で、高速
バル4を介してもリザーバタンク2側に流れることにな
る。
【0033】そして、このとき、附勢スプリング6のセ
ット長さが選択されることで、該附勢スプリング6によ
る高速バルブ4における初期荷重が決定されることにな
り、該高速バルブ4がその選択された減衰特性を発揮す
ることになる。
【0034】なお、アジャスタアッセンブリXを構成す
るアジャスタケース11を回動操作することで附勢スプ
リング6のセット長さが変更され、アジャスタアッセン
ブリXを構成するアジャスタ5を回動操作することでオ
リフィスOの開度が変更されること勿論である。
【0035】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の減衰力調整部構造にあっては、ピストン速度の中
高速域における圧側減衰力を、高速バルブに対する附勢
スプリングによる荷重設定によって調整可能としている
ため、大入力に対する減衰力吸収性が上がるものの,つ
まり中高速域における減衰力の緩和を行えるものの、後
輪側の車体姿勢の変化を伴い、特に、その変化は中速域
で大きくなる。また、中高速域における圧側減衰力調整
のために、附勢スプリング6およびこれを支持するバネ
受20,21やそのばね力を高速バルブ4に伝えるスペ
ーサ22,シート部材13などを必要とするため構成お
よび組立作業が複雑化し、大幅なコストアップを招くと
いう課題があった。
【0036】この発明は、上記のような課題を解決する
ものであり、ピストン速度の中速域の大入力時における
圧側減衰力の減衰力吸収性を抑えるように、中高速可変
域を高速側へシフトさせることで、後輪側へ適用した場
合における中高速域での車体の姿勢変化を安定化できる
減衰力調整部構造を、簡単な構成および組立作業にてロ
ーコストに得ることを目的とする。
【0037】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明にかかる減衰力調整部構造は、緩
衝器本体内の圧側油室とリザーバタンク内の油室とを連
通する油路中に配設されて、緩衝器本体の圧縮作動時に
発生する圧側減衰力を調整する減衰力調整機構を有する
減衰力調整部構造において、減衰力調整機構をピストン
速度の中高速域における圧側減衰力を調整する高速バル
ブと、ピストン速度の低速域における圧側減衰力を調整
する低速バルブと、外部操作によって移動することによ
り低速バルブを通過する油量を制御するオリフィスの開
度調整用のアジャスタと、外部操作によって回動するこ
とにより高速バルブ,低速バルブおよびオリフィスを介
してリザーバタンクへ通じる油路に流れる油量を調整す
る中高速調整ボデーとから構成したものである。
【0038】また、請求項2の発明にかかる減衰力調整
部構造は、中高速調整ボデーをこの中高速調整ボデーと
ともに高速バルブ,低速バルブおよびオリフィスを被う
ハウジングに形成された透孔の開度を調整するように截
頭円柱状に形成するようにしたものである。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
図について説明するが、図4に示したものと同一または
同等部分には同一符号を付して、その重複する説明を省
略する。
【0040】図1において、23は、ハウジングとして
形成される上記の筒状のスペーサであり、これが隔壁部
材12および中高速調整ボデーとしてのアジャスタケー
ス11Aとともに、低速バルブ3,高速バルブ4および
センターロッド16を包んでいる。
【0041】そして、このセンターロッド16には、低
速バルブ3,スペーサ18,および高速バルブ4が挿通
されて、さらに、このインロー部の先端部にこの高速バ
ルブ4の一側を保持するシートを持った隔壁部材12が
ねじ込まれ、さらに、締め付けナット15がねじ込まれ
ている。従って、低速バルブ3および高速バルブ4は、
センターロッド16とともに隔壁部材12側に、スプリ
ングやバネ受などを用いずに安定保持される。
【0042】一方、アジャスタケース11Aは、ハウジ
ング部としてのスペーサ23の一端部に、軸方向に抜け
止めされて、摺動回動自在に設けられ、その一端がスペ
ーサ23端より外へ突出している。従って、アジャスタ
ケース11Aの抜け止めをするようなリングナットなど
が省かれている。
【0043】そして、このアジャスタケース11A内に
はアジャスタ5の一部が螺合されており、このアジャス
タ5はアジャスタケース11Aの内周に対しディテント
機構Dの配在下に回動可能とされている。
【0044】そして、このアジャスタ5の尖端5cがセ
ンターロッド16の流路16b端に出没可能に臨み、そ
の尖端5cの外周と流路16b端の内周との間に、オリ
フィスOを形成している。
【0045】また、アジャスタケース11Aは、センタ
ーロッド16に対向する面が斜め方向に裁断された截頭
円柱状をなし、このアジャスタケース11Aを回動操作
することによって、ハウジング部としての筒状のスペー
サ23に形成された連通孔23bの開口量を調節可能に
している。
【0046】なお、この連通孔23bは、連通孔23a
とともにリザーバタンク2側の油路Lを介して油室A2
に連通している。
【0047】従って、かかる減衰力調整機構Sを有する
減衰力調整部構造にあっては、緩衝器本体1の圧縮作動
時に、この緩衝器本体1内の圧側油室A1からの作動油
を油路Lおよび容室A3を介してリザーバタンク2内の
油室A2に流入させることになる。
【0048】そして、アジャスタケース11Aを回動操
作し、図1に示すように、ハウジング部としてのスペー
サ23の連通孔23bが解放状態にあり、かつ緩衝器本
体1におけるピストン速度が低速域にあるときは、圧側
油室A1からの作動油がオリフィスOを通過し、さらに
連通孔23a,23bを介してリザーバタンク2側へ流
れるため、センターロッド16の流路16bにも作動油
の流れを生じ、これによって、圧側油室A1からの作動
油が流路16bを介して低速バルブ3側にも流れる。
【0049】従って、このときのオリフィスOの開度に
よってこれを通過する油量が決定され、従って、低速バ
ルブ3を通過する油量が決定され、これに応じた緩衝器
としての圧側減衰特性が得られることとなる。
【0050】次に、アジャスタケース11Aがハウジン
グ部23の連通孔23bを上記と同じく解放状態として
いる場合において、緩衝器本体1におけるピストン速度
が中高速域になると、圧側油室A1からの作動油がオリ
フィスOおよび低速バルブ3を通過するとともに、高速
バルブ4を介してリザーバタンク2側に流れることにな
る。この場合には、高速バルブ4を通過する油量に応じ
た減衰特性となる。
【0051】一方、アジャスタケース11Aがハウジン
グ部23の連通孔23bを閉じる方向に回動操作した場
合には、圧側油室A1から低速バルブ3,高速バルブ4
およびオリフィスOを通過した後の作動油が、その連通
孔23bにおいてアジャスタケース11Aによりさらに
絞られることにより、ピストン速度の中高速可変域から
高速域側へシフトする圧側減衰特性を得ることができ
る。
【0052】このように、中高速域における従来のよう
なバルブ特性可変からオリフィス特性可変のモードを選
択可能とすることで、中速域の変化幅を抑え、これによ
って後輪側の車体姿勢の変化を効果的に抑制できる。
【0053】特に、オフロード用の自動二輪車のよう
に、後輪側に高速で大入力の圧側荷重が印加された場合
に、操安性を害することなく安定した乗心地の減衰力特
性を緩衝器に付与することができることとなる。そし
て、このような中高速域および高速域での最適な減衰力
調整を、従来品に比べて使用部品数を極端に少なく抑
え、かつ簡単な構成および組立作業にて、ローコストに
実施できることとなる。
【0054】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、減衰力調整機構をピストン速度の中高速域における
圧側減衰力を調整する高速バルブと、ピストン速度の低
速域における圧側減衰力を調整する低速バルブと、外部
操作によって移動することにより低速バルブを通過する
油量を制御するオリフィスの開度調整用のアジャスタと
外部操作によって回動することにより高速バルブ,低速
バルブおよびオリフィスを介してリザーバタンクへ通じ
る油路に流れる油量を調整する中高速調整ボデーとから
構成したので、ピストン速度の低速域および中高速域で
の減衰力特性を最適化できるとともに、ピストン速度の
中速域の大入力時における圧側減衰力の減衰力吸収性を
抑えるように、中高速可変域を高速側へシフトさせるこ
とができ、従って後輪側へ適用した場合における中高速
域での車体の姿勢変化を安定化できこれを簡単かつロー
コストな構成にて実現できるという効果が得られる。
【0055】また、請求項2の発明によれば、中高速調
整ボデーをこの中高速調整ボデーとともに高速バルブ,
低速バルブおよびオリフィスを被うハウジングに形成さ
れた透孔の開度を調整するように、截頭円柱状に形成し
たので、極めて簡単なオリフィス特性の可変構造にて、
中高速可変域を高速側へ上記のようにシフトさせて中速
域での減衰特性の変化幅を抑えることができるという効
果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態による減衰力調整部構
造の要部を示す部分断面図である。
【図2】図1に示す減衰力調整部構造の動作状態を示す
要部の部分断面図である。
【図3】従来の油圧緩衝器を一部破断して示す立面図で
ある。
【図4】図3における減衰力調整機構を拡大して示す部
分断面図である。
【符号の説明】
1 緩衝器本体 2 リザーバタンク 3 低速バルブ 4 高速バルブ 5 アジャスタ 11A 中高速調整ボデーたるアジャスタケース 23 ハウジング 23b 透孔 A1 圧側油室 A2 油室 L 油路 O オリフィス S 減衰力調整機構

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 緩衝器本体内の圧側油室とリザーバタン
    ク内の油室とを連通する油路中に配設されて緩衝器本体
    の圧縮作動時に発生する圧側減衰力を調整する減衰力調
    整機構を有する減衰力調整部構造において、減衰力調整
    機構がピストン速度の中高速域における圧側減衰力を調
    整する高速バルブと、ピストン速度の低速域における圧
    側減衰力を調整する低速バルブと、外部操作によって移
    動することにより低速バルブを通過する油量を制御する
    オリフィスの開度調整用のアジャスタと、外部操作によ
    って回動することにより高速バルブ,低速バルブおよび
    オリフィスを介してリザーバタンクへ通じる油路に流れ
    る油量を調整する中高速調整ボデーとを備えてなる減衰
    力調整部構造。
  2. 【請求項2】 中高速調整ボデーがこの中高速調整ボデ
    ーとともに高速バルブ,低速バルブおよびオリフィスを
    被うハウジングに形成された透孔の開度を調整するよう
    に、截頭円柱状に形成されていることを特徴とする請求
    項1に記載の減衰力調整部構造。
JP13272998A 1998-04-27 1998-04-27 減衰力調整部構造 Pending JPH11311288A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010261516A (ja) * 2009-05-08 2010-11-18 Kayaba Ind Co Ltd 減衰部構造

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010261516A (ja) * 2009-05-08 2010-11-18 Kayaba Ind Co Ltd 減衰部構造

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