JP3873191B2 - ダンパ内蔵型フロントフォーク - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、フォーク本体内に両ロッド型ダンパを収装してなるダンパ内蔵型フロントフォークの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、両ロッド型ダンパは、原理的に看れば、片ロッド型ダンパに比較して、リザーバを要しないから、エアレーションの危惧なくして安定した減衰力の発生を期待できる。
【0003】
それゆえ、従来から、この両ロッド型ダンパをフォーク本体内に収装したダンパ内蔵型フロントフォークの提案がある(たとえば、特許文献1参照)。
【0004】
すなわち、このダンパ内蔵型フロントフォークにあって、車体側チューブと車輪側チューブとからなるフォーク本体内に収装された両ロッド型ダンパは、シリンダ体内に摺動可能に収装されてこのシリンダ体内に二つのメイン油室を画成するピストン部に配在の減衰バルブで所定の減衰力を発生するとしている。
【0005】
ちなみに、この両ロッド型ダンパにあって、ピストン部に基端が連設されて先端側がシリンダ体の端部たるヘッド端部を貫通してシリンダ体の外部に突出する一方のロッド体が車輪側チューブに連結されてなるとしている。
【0006】
そして、この両ロッド型ダンパにあって、ピストン部を収装するシリンダ体のボトム端部がこのボトム端部からシリンダ体に対して同軸に延設された延設部を介して車体側チューブに連結されてなるとしている。
【0007】
それゆえ、このダンパ内蔵型フロントフォークにあっては、フォーク本体の伸縮作動時に内部に収装した両ロッド型ダンパがいわゆる伸縮作動し、この両ロッド型ダンパにおけるピストン部に配在の減衰バルブで所定の大きさの減衰力を発生し得ることになる。
【0008】
【特許文献1】
実開平1‐80842号公報(実用新案登録請求の範囲(1),図面)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のダンパ内蔵型フロントフォークにあっては、特に、フォーク本体の収縮作動時に発生される圧側減衰力の高低調整を可能にするとき、このダンパ内蔵型フロントフォークにおける生産コストの上昇化を招き易くなると指摘される可能性がある。
【0010】
すなわち、上記の両ロッド型ダンパにあって、減衰力は、ピストン部に配在の減衰バルブで発生されるとしているから、発生減衰力の高低調整を可能にするについては、このピストン部に調整機構を設けることになる。
【0011】
そして、このピストン部に設けた調整機構を作動させるについては、多くの場合に、このピストン部に基端が連結されて先端が車輪側チューブに連結されている一方のロッド体を介して、ということになる。
【0012】
それゆえ、ピストン部に調整機構を設けることに起因して、ピストン部の構造を複雑にすると共に、たとえば、一方のロッド体の軸芯部に透孔を設けて、この透孔を介しての調整機構に対する油圧の給排を可能にしたり、この透孔内に挿通されたガイドロッドやコントロールロッドを介して調整機構を作動し得るようにするなどになり、全体的に看て、生産コストの上昇化を招来し易くなる危惧がある。
【0013】
この発明は、このような現状を鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、両ロッド型ダンパを収装したフォーク本体の収縮作動時における圧側減衰力の高低調整を可能にするについて、いたずらな生産コストの上昇化を阻止し得て、その汎用性の向上を期待するのに最適となるダンパ内蔵型フロントフォークを提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の手段は、車体側チューブと車輪側チューブとを摺動自在に嵌合してフォーク本体を構成し、フォーク本体内にリザーバを隔成すると共に両ロッド型ダンパを収装し、上記両ロッド型ダンパはシリンダ体と、シリンダ体の一端に延設した筒状の延設部と、シリンダ体内に摺動自在に挿入したピストン部と、シリンダ体内に上記ピストン部で区画した二つのメイン油室と、ピストン部に設けられて上記二つの油室を連通する減衰バルブと、上記ピストン部に連設されて上記シリンダ体のヘッド端部とボトム端部とをそれぞれ貫通する一対のロッド体とからなり、上記一方のロッド体を車体側チューブに結合し、他方のロッド体を上記延設部内に突出させているダンパ内蔵型フロントフォークにおいて、上記延設部内にサブ油室を隔成し、上記サブ油室と上記リザーバとの間に上記サブ油室の油を上記リザーバに流出させる際に圧側減衰力を発生させる圧側減衰力発生機構と上記リザーバから上記サブ油室側への油の流れのみを許容するチェック弁とを設けたことを特徴とするものである。
【0015】
それゆえ、両ロッド型ダンパを構成するピストン部には、一定の減衰力を発生する言わば固定型に設定の減衰バルブを設けるのみとされ、両ロッド型ダンパにおけるピストン部の構造を複雑にせず、のみならず、既存の両ロッド型ダンパの利用を可能にする。
【0016】
そして、フォーク本体が収縮作動するときに、両ロッド型ダンパにおいて、いわゆる収縮作動し、このとき、他方のロッド体の先端側がサブ油室に没入され、この他方のロッド体の没入でサブ油室において余剰となる油、すなわち、他方のロッド体の先端側がサブ油室内に没入した際の没入体積分に相当する量の油が余剰になり、流路を介してフォーク本体内の容室に流出することになる。
【0017】
このとき、流路を流れる油は、圧側減衰力発生機構を通過することになり、このとき、圧側減衰バルブで所定の圧側減衰力が発生され、この圧側減衰力は、ピストン部の減衰バルブで発生される減衰力とは別に発生されるから、効果的に圧側減衰力が発生される。
【0018】
そして、上記した構成において、より具体的には、流路が両ロッド型ダンパを構成するシリンダ体における延設部を担持しながらフォーク本体を構成する車輪側チューブの下端開口を閉塞するボトム部材に形成されてなると共に、圧側減衰力発生機構がこの流路を横切るように配在されてなるとする。
【0019】
それゆえ、圧側減衰力発生機構を設けるについて、両ロッド型ダンパにおける改変を不要にする一方で、フォーク本体への改変を必須にするが、フォーク本体を構成するボトム部材に対する改変で足りるから、コストがいたずらに増大化することを抑制し得る。
【0020】
そして、圧側減衰力発生機構がボトム部材に形成された流路を横切るようになることから、発生減衰力の高低調整を効果的に実現し得る。
【0021】
また、圧側減衰力発生機構がディテント構造下に圧側減衰バルブを有すると共に、この圧側減衰バルブにおけるバルブ開度の大小が外部からの回動操作によって選択されてなるとする。
【0022】
それゆえ、減衰力の大きさを段階的に調整できると共に、調整した状態を維持し得る。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
本発明のフロントフォークの基本形態は、従来と同じく、車体側チューブ1と車輪側チューブ2を摺動自在に嵌合してフォーク本体を構成し、フォーク本体内にリザーバRを隔成すると共に両ロッド型ダンパを収装し、上記両ロッド型ダンパはシリンダ体11と、シリンダ体11の一端に延設した筒状の延設部13と、シリンダ体11内に摺動自在に挿入したピストン部21と、シリンダ体11内に上記ピストン部21で区画した二つのメイン油室R1 , R2と、ピストン部21に設けられて上記二つの油室R1 , R2を連通する減衰バルブ22と、上記ピストン部21に連設されて上記シリンダ体11のヘッド端部12 a とボトム端部12bとをそれぞれ貫通する一対のロッド体31,32とからなり、上記一方のロッド体31を車体側チューブ1に結合し、他方のロッド体32を上記延設部13内に突出させているダンパ内蔵型フロントフォークである。
そして、本発明では、上記延設部13内にサブ油室R3を隔成し、上記サブ油室R3を上記リザーバRに連通させる油路Lを設け、この油路Lの途中に上記リザーバRから上記サブ油室R3側への油の流れのみを許容するチェック弁Cと上記サブ油室R3の油を上記リザーバRに流出させる際に圧側減衰力を発生させる圧側減衰力発生機構6とを設けている。
以下更に詳しく説明する。
【0024】
このとき、車体側チューブ1と車輪側チューブ2との間には懸架バネ3が配在されていて、この懸架バネ3の附勢力で、フォーク本体を伸長方向に附勢している。
【0025】
また、容室Rは、後述する両ロッド型ダンパにおけるいわゆるリザーバとされていて、油面Oを境にして画成される気室Aを有することで、このフォーク本体の伸縮作動時にエアバネ効果を発揮し得るとしている。
【0026】
それゆえ、このダンパ内蔵型フロントフォークにあっては、フォーク本体の伸縮作動時に、内蔵されている両ロッド型ダンパの作動するところによって所定の減衰力を発生することになる。
【0027】
ところで、両ロッド型ダンパは、シリンダ体11と、ピストン部21と、一対のロッド体31,32とを有してなり、さらには、ピストン部21に配在された減衰バルブ22で所定の大きさの減衰力を発生するとしている。
【0028】
少し説明すると、シリンダ体11は、いわゆるダンパにおけるシリンダ部分を構成する本体部12と、この本体部12から延設されて内側に後述する他方のロッド体32の先端側を臨在させるサブ油室R3を形成する延設部13とを有してなる。
【0029】
ちなみに、この延設部13は、シリンダ体11、すなわち、上記の本体部12の図中での上端部をヘッド端部12aと称するならば、上記の本体部12の図中での下端部となる言わばボトム端部12bと称される部位からシリンダ体11と同軸に図中で下方に延設されている。
【0030】
ピストン部21は、上記のシリンダ体11における本体部12内に摺動可能に収装されていて、同一断面積となる一方のメイン油室R1と他方のメイン油室R2とを画成しており、この両方のメイン油室R1,R2の連通を許容しながら所定の大きさの減衰力を発生する減衰バルブ22を有している。
【0031】
ちなみに、図示するところでは、ピストン部21に配在の減衰バルブ22は、この両ロッド型ダンパにおけるいわゆる伸縮作動時の伸側および圧側の各減衰力を発生するとしている。
【0032】
一方のロッド体31および他方のロッド体32は、前記したピストン部21の両側にそれぞれの基端が連設されながらそれぞれの先端が上記の本体部12における閉塞された端部、すなわち、図示するところでは、前記したヘッド端部12aおよびボトム端部12bを貫通して外部に突出するとしている。
【0033】
ちなみに、各ロッド体31,32のそれそれの先端側が貫通するヘッド端部12aおよびボトム端部12bには、軸受部材4およびシール部材5が配在されていて、軸受部材4で各ロッド体31,32の摺動性を保障しながら、この軸受部材4部分に誘発されるであろう油漏れをシール部材5で発現させないようにしている。
【0034】
なお、この発明にあっては、上記したように、シリンダ体11、すなわち、本体部12の端部にシール部材5を有することから、各メイン油室R1,R2における油温補償については、図示しないが、ロッド体31内に形成されたアキュムレータを利用するとしている。
【0035】
また、一方のロッド体31の先端は、本体部12におけるヘッド端部12aを貫通していわゆる外部に突出するが、他方のロッド体32の先端は、前記したように、延設部13の内側のサブ油室R3に突出している。
【0036】
それゆえ、上記した両ロッド型ダンパにあって、シリンダ体11内でピストン部21が摺動すると、このピストン部21でシリンダ体11における本体部12内に画成されている両方のメイン油室R1,R2がピストン部21に配在の減衰バルブ22を介して相互に連通することになり、このとき、この減衰バルブ22で所定の大きさとなる伸側および圧側の減衰力が発生されることになる。
【0037】
そして、この両ロッド型ダンパにあって、ピストン部21がシリンダ体11内を図中で下降するようになるいわゆる収縮作動するときには、他方のロッド体32における先端側がサブ油室R3内に没入されることになり、それゆえ、このサブ油室R3において、他方のロッド体32の先端側が没入した際の没入体積分に相当する量の油が余剰になり、この余剰になった油が後述する流路Lを介してシリンダ体11の外部たるフォーク本体内の容室Rに流出することになる。
【0038】
なお、この両ロッド型ダンパにあって、上記したところと逆に、ピストン部21がシリンダ体11内を図中で上昇するようになるいわゆる伸長作動時には、他方のロッド体32における先端側がサブ油室R3内から抜け出るようになり、それゆえ、このサブ油室R3において不足することになる量の油、すなわち、他方のロッド体32における先端側の退出体積分に相当する量の油が上記の容室Rから同じく後述する上記の流路Lを介して補給される。
【0039】
つぎに、この発明におけるダンパ内蔵型フロントフォークにあっては、上記した両ロッド型ダンパを収装してなるところに特徴があるのはもちろんだが、この両ロッド型ダンパにおけるピストン部21で発生される減衰力とは別に所定の大きさの圧側減衰力を発生し得るように設定されているところにも特徴がある。
【0040】
さらに、図示するところでは、上記の別に発生される圧側減衰力が高低調整可能とされている。
【0041】
少し説明すると、この発明によるダンパ内蔵型フロントフォークにあっては、前記した両ロッド型ダンパにおけるサブ油室R3が流路Lを介してフォーク本体内の容室Rに連通すると共に、この流路L中にサブ油室R3からの油が容室Rに流出する際に所定の圧側減衰力を発生させる圧側減衰力発生機構6を有してなるとしている。
【0042】
ちなみに、上記の流路L中には、サブ油室R3から油の容室Rへの流出を阻止するが、逆の流れとなる容室Rからの油のサブ油室R3への流入を許容するチェック弁Cが配在されている。
【0043】
それゆえ、サブ油室R3がいわゆる高圧側になるとき、このサブ油室R3からの油が流路Lを介して容室Rに滞りなく流出し得ることになると共に、サブ油室R3がいわゆる低圧側になるときは、容室Rからの油が流路Lおよびこの流路L中に配設されているチェック弁Cを介してサブ油室R3に滞りなく流入し得ることになる。
【0044】
ちなみに、チェック弁Cについては、図2の具体図に示すところでは、両ロッド型ダンパを構成するシリンダ体11における延設部13の下端部内に配設されているベースバルブ部8に配在されてなるとしている。
【0045】
ところで、上記の流路Lは、図1の原理図に示すところでは、車輪側チューブ2におけるボトム部2aに形成されているが、図2の具体図に示すところでは、符示しないが、両ロッド型ダンパを構成するシリンダ体11における延設部13を担持しながら車輪側チューブ2の下端開口を閉塞するボトム部材7に形成されてなるとしている。
【0046】
そして、圧側減衰力発生機構6は、図2に示すところでは、ディテント構造61下に圧側減衰バルブ62を有すると共に、この圧側減衰バルブ62におけるバルブ開度の大小を外部からの回動操作で選択できるとしている。
【0047】
それゆえ、この圧側減衰力発生機構6にあっては、ディテント構造61によって減衰力の大きさを段階的に調整できると共に、調整した状態を維持し得ることになる。
【0048】
また、この圧側減衰力発生機構6にあって、圧側減衰バルブ62は、外部からの回動操作でバルブ開度の大小を選択できるようにするために、図示するところでは、尖端が流路Lを横切るポペットからなるとしており、このポペットがボトム部材7における所定位置に定着されたケーシング63内に螺装されてなるとしている。
【0049】
それゆえ、フォーク本体に圧側減衰力発生機構6を設けるについて、これを両ロッド型ダンパにおけるピストン部21に設ける訳ではないから、ピストン部21の構造を複雑にせず、また、ピストン部21の改変を不要にするから、フォーク本体内には既存の両ロッド型ダンパを収装すれば足りることになる。
【0050】
一方、圧側減衰力発生機構6を設けるについて、フォーク本体への改変は必須になるが、フォーク本体を構成するボトム部材7に対する改変で足りるから、製造コストのいたずらな増大化を抑制し得ることになる。
【0051】
そして、圧側減衰力発生機構6がボトム部材7に形成された流路Lを横切るようになることから、発生減衰力の高低調整を効果的に実現し得る。
【0052】
また、圧側減衰力発生機構6がディテント構造61下に圧側減衰バルブ62を有すると共に、この圧側減衰バルブ62におけるバルブ開度の大小を外部からの回動操作で選択できるとしている。
【0053】
それゆえ、減衰力の大きさを段階的に調整できると共に、調整した状態を維持し得る。
【0054】
以上のように形成されたこの発明によるダンパ内蔵型フロントフォークにあって、車輪側チューブ2の上端側が車体側チューブ1の下端側に出没するようになるフォーク本体の伸縮作動時には、前記したように、内装されている両ロッド型ダンパが伸縮作動して、ピストン部21によって所定の大きさの伸側および圧側の各減衰力を発生することになる。
【0055】
その一方で、フォーク本体が収縮作動するときには、両ロッド型ダンパがいわゆる収縮作動し、サブ油室R3からの油が流路Lを介してフォーク本体内の容室Rに流出するから、このとき、圧側減衰力発生機構6によって所定の圧側減衰力が発生される。
【0056】
そして、この圧側減衰力は、前記したように、両ロッド型ダンパにおけるピストン部21で発生される圧側の減衰力とは別に発生されるから、所望の圧側減衰力を効果的に発生されることになる。
【0057】
前記したところでは、この発明によるダンパ内蔵型フロントフォークが車体側チューブ1をアウターチューブにし、車輪側チューブ2をインナーチューブにするいわゆる倒立型とされている場合を例にしたが、この発明が意図するところからすれば、図示しないが、車体側チューブ1をインナーチューブにし、車輪側チューブ2をアウターチューブにするいわゆる正立型とされているとしても良く、その場合の作用効果も異ならないのはもちろんである。
【0058】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の発明にあっては、両ロッド型ダンパを構成するピストン部には、一定の減衰力を発生する言わば固定型に設定の減衰バルブを設けるのみとされ、両ロッド型ダンパにおけるピストン部の構造を複雑にせず、のみならず、既存の両ロッド型ダンパの利用を可能にすることになる。
【0059】
そして、フォーク本体が収縮作動するときに、両ロッド型ダンパにおいて、いわゆる収縮作動し、このとき、他方のロッド体の先端側がサブ油室に没入され、この他方のロッド体の没入でサブ油室において余剰となる油、すなわち、他方のロッド体の先端側がサブ油室内に没入した際の没入体積分に相当する量の油が余剰になり、流路を介してフォーク本体内の容室に流出することから、流路を流れる油が圧側減衰力発生機構を通過し、このとき、圧側減衰バルブで所定の圧側減衰力が発生され、この圧側減衰力は、ピストン部の減衰バルブで発生される減衰力とは別に発生されるから、効果的に圧側減衰力が発生されることになる。
【0060】
そして、請求項2の発明にあっては、圧側減衰力発生機構を設けるについて、両ロッド型ダンパにおける改変を不要にする一方で、フォーク本体への改変を必須にするが、フォーク本体を構成するボトム部材に対する改変で足りるから、コストがいたずらに増大化することを抑制し得ることになる。
【0061】
また、圧側減衰力発生機構がボトム部材に形成された流路を横切るようになることから、発生減衰力の高低調整を効果的に実現し得る。
【0062】
また、請求項3の発明にあっては、減衰力の大きさを段階的に調整できると共に、調整した状態をその他の手段などを採択させることなく簡単に維持し得ることになる。
【0063】
その結果、この発明によれば、両ロッド型ダンパを収装してなるダンパ内蔵型フロントフォークの汎用性の向上を期待するのに最適となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるダンパ内蔵型フロントフォークの一実施形態を原理的に示す図である。
【図2】この発明によるダンパ内蔵型フロントフォークを具体化した場合におけるボトム部分を示す部分縦断面図である。
【符号の説明】
1 車体側チューブ
2 車輪側チューブ
2a ボトム部
3 懸架バネ
4 軸受部材
5 シール部材
6 圧側減衰力調整機構
7 ボトム部材
8 ベースバルブ部
11 シリンダ体
12 本体部
13 延設部
21 ピストン
22 減衰バルブ
31,32 ロッド体
61 ディテント構造
62 圧側減衰バルブ
63 ケーシング
A 気室
C チェック弁
L 流路
O 油面
R リザーバ
R1,R2 メイン油室
R3 サブ油室

Claims (3)

  1. 車体側チューブと車輪側チューブとを摺動自在に嵌合してフォーク本体を構成し、フォーク本体内にリザーバを隔成すると共に両ロッド型ダンパを収装し、上記両ロッド型ダンパはシリンダ体と、シリンダ体の一端に延設した筒状の延設部と、シリンダ体内に摺動自在に挿入したピストン部と、シリンダ体内に上記ピストン部で区画した二つのメイン油室と、ピストン部に設けられて上記二つの油室を連通する減衰バルブと、上記ピストン部に連設されて上記シリンダ体のヘッド端部とボトム端部とをそれぞれ貫通する一対のロッド体とからなり、上記一方のロッド体を車体側チューブに結合し、他方のロッド体を上記延設部内に突出させているダンパ内蔵型フロントフォークにおいて、上記延設部内にサブ油室を隔成し、上記サブ油室と上記リザーバとの間に上記サブ油室の油を上記リザーバに流出させる際に圧側減衰力を発生させる圧側減衰力発生機構と上記リザーバから上記サブ油室側への油の流れのみを許容するチェック弁とを設けたことを特徴とするダンパ内蔵型フロントフォーク。
  2. 車輪側チューブの下端にボトム部材を設け、このボトム部材に圧側減衰力発生機構とチェック弁を設けている請求項1のダンパ内蔵型フロントフォーク。
  3. 圧側減衰力発生機構がボトム部材に設けたケーシングと、このケーシング内にディテント機構を介して回転自在に挿入されてバルブ開度を外部から調整される圧側減衰バルブとで構成されている請求項2のダンパ内蔵型フロントフォーク。
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