JP2010127153A - 燃料噴射ポンプ - Google Patents

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Takanori Egashira
崇紀 江頭
Mitsuyoshi Kawarabayashi
光義 河原林
Susumu Kobayashi
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Abstract

【課題】簡単な構造でバレルとプランジャとの間にシール部材を具備し、シール性とメンテナンス性とを向上させることができる燃料噴射ポンプを提供するものである。
【解決手段】燃料を加圧する加圧室18を構成するバレル12と、バレル12に摺動自在に内装され燃料を加圧するプランジャ13と、プランジャ13を付勢するプランジャばね14と、プランジャばね14を係止するプランジャばね受け15と、を具備する燃料噴射ポンプ1であって、プランジャばね受け15は、略円筒状に形成され、プランジャ13が挿通されるとともにプランジャ13との間をシールする複数のシール部材16を内装し、プランジャばね14よってバレル12端面に付勢される。
【選択図】図1

Description

本発明は、ディーゼルエンジンに搭載される燃料噴射ポンプの技術に関する。詳しくはバレルとプランジャとの間にシール部材を備えた燃料噴射ポンプに関する。
従来、ディーゼルエンジンの燃料噴射ポンプは、エンジンと連動するカムによってバレルに内装されたプランジャを往復動させ、加圧室内の燃料を燃料噴射ノズルへ圧送する構成である。近年、ディーゼルエンジンの燃料効率の向上や排気ガスエミッションの低減のために、燃料の噴射圧力を高圧化し噴射される燃料を微細化することで燃焼効率をより向上させることが求められているが、噴射圧力の高圧化に伴いバレルとプランジャとの隙間より加圧室からの燃料漏れが増加し潤滑油が希釈される問題があった。また、カムを収納するカム室の潤滑油が加圧室の燃料に混入し、燃料の黒色化や、燃料噴射装置におけるノズルの噴口部へのカーボンフラワー付着による排気煙悪化等の問題があった。
そこで、燃料噴射ポンプにおいて、バレルとプランジャとの間を確実にシールして、燃料漏れによる潤滑油の希釈化、および潤滑油混入による燃料の黒色化等を防止する技術が提案されている。バレルとプランジャとの間に複数のシール部材を備えて、燃料のシールと潤滑油のシールとを別個のシール部材でシールするものである。例えば特許文献1の如くである。特許文献1の技術は、複数のシール部材を内装するホルダをバレルに螺合することでバレルとプランジャとの間をシールするものである。このような構成にすることで、燃料噴射ポンプからバレルを取り外すことなくシール部材の組み付けや交換することができ、メンテナンス性においても有利である。
しかし、複数のシール部材を内装するホルダをバレルに螺合するためには、ホルダとバレルとにねじ部を形成する必要があり部品形状が複雑になる。また、緩みを防止するため厳密なトルク管理もしくは緩み防止機構が必要となり、構造を一層複雑化してコストアップの要因となっていた。
特許3787508号公報
本発明は、以上の如き状況を鑑みてなされたものであり、簡単な構造でバレルとプランジャとの間にシール部材を具備し、シール性とメンテナンス性とを向上させることができる燃料噴射ポンプを提供するものである。
請求項1においては、ポンプ本体部と、前記ポンプ本体部に内装され加圧室を構成するバレルと、前記バレルに摺動自在に内装され燃料を加圧するプランジャと、前記プランジャを付勢するプランジャばねと、前記プランジャばねを係止するプランジャばね受けと、を具備する燃料噴射ポンプであって、前記プランジャばね受けは、略円筒状に形成され、前記プランジャが挿通されるとともに前記プランジャとの間をシールする複数のシール部材を内装し、前記プランジャばねによって前記バレルに付勢されることを特徴とするものである。
請求項2においては、ポンプ本体部と、前記ポンプ本体部に内装され加圧室を構成するバレルと、前記バレルに摺動自在に内装され燃料を加圧するプランジャと、前記プランジャを付勢するプランジャばねと、前記プランジャばねを係止するプランジャばね受けと、を具備する燃料噴射ポンプであって、前記プランジャばね受けは、略円筒状に形成され、前記プランジャが挿通されるとともに前記プランジャとの間をシールする複数のシール部材を内装し、前記プランジャばねによって前記ポンプ本体に付勢されることを特徴とするものである。
請求項3においては、複数の前記シール部材は、所定の間隔をあけて前記プランジャばね受けに内装されることを特徴とするものである。
請求項4においては、前記プランジャばね受けは、シール部材よりも半径方向外側かつ複数の前記シール部材より前記バレル側の位置で前記プランジャばねを係止することを特徴とするものである。
請求項5においては、前記プランジャは、複数の前記シール部材と接触する部分の外径が、前記バレルに内装される部分の外径より大きく形成されることを特徴とするものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1の如く構成したので、シール部材が内装されたプランジャばね受けは、プランジャばねの付勢力だけによって固定されているのでプランジャばねを取り外すだけで燃料噴射ポンプからシール部材とともに取り外すことができる。これにより、簡単な構造でバレルとプランジャとの間にシール部材を具備することができ、シール性とメンテナンス性とを向上させることができる。
請求項2の如く構成したので、シール部材が内装されたプランジャばね受けは、プランジャばねの付勢力だけによって固定されているのでプランジャばねを取り外すだけで燃料噴射ポンプからシール部材とともに取り外すことができる。これにより、簡単な構造でバレルとプランジャとの間にシール部材を具備することができ、シール性とメンテナンス性とを向上させることができる。
請求項3の如く構成したので、複数の前記シール部材は、一方の前記シール部材が前記プランジャに接触する部分と、他方の前記シール部材が前記プランジャに接触する部分とが重複することがないように内装することができる。これにより、簡単な構造でバレルとプランジャとの間にシール部材を具備することができ、シール性とメンテナンス性とを向上させることができる。
請求項4の如く構成したので、前記プランジャばね受けは、プランジャばねの付勢力による変形を小さくすることができる。これにより、簡単な構造でバレルとプランジャとの間にシール部材を具備することができ、シール性とメンテナンス性とを向上させることができる。
請求項5の如く構成したので、前記プランジャは、一側が前記バレルに挿入されてから他側がシール部材と接触するのでプランジャの倒れ等によってシール部材を損傷させることがない。これにより、簡単な構造でバレルとプランジャとの間にシール部材を具備することができ、シール性とメンテナンス性とを向上させることができる。
次に、図1を用いて本発明に係る燃料噴射ポンプの第一実施形態である燃料噴射ポンプ1について説明する。
燃料噴射ポンプ1は、図示しない低圧ポンプ(フィードポンプ)と連結され、低圧ポンプからの燃料を燃料噴射ポンプ1で加圧し図示しない燃料噴射ノズルへ供給してディーゼルエンジンの燃焼室へ噴射するものである。燃料噴射ポンプ1は、主にポンプ本体部10と、電磁スピル弁20と、等圧弁部30とから構成される。
ポンプ本体部10は、燃料噴射ポンプ1を構成する主な構造体である。ポンプ本体部10は、主にポンプ本体11と、バレル12と、プランジャ13と、プランジャばね14と、プランジャばね受け15と、シール部材16と、プランジャガイド17等を具備する。
ポンプ本体11は、ポンプ本体部10を構成する主な構造体である。ポンプ本体11は、略円筒状に形成される。ポンプ本体11は、軸心部の一側(反吐出口32a側、図1下側)にプランジャばね14およびプランジャガイド17等を内装するプランジャばね室11aが一側端部を開放して形成され、軸心部の他側(吐出口32a側)にバレル12を保持するバレル保持孔11bがプランジャばね室11aと連通するとともに他側端部を開放して形成される。また、ポンプ本体11は、燃料供給ポート11cが形成され、図示しない低圧ポンプと連結される。
バレル12は、プランジャ13を摺動自在に内装するものである。バレル12は、略円筒状で一側(反吐出口32a側、図1下側)をバレル保持孔11bに隙間なく挿入できる程度の外径に形成され、他側(吐出口32a側)端部にフランジを有する。バレル12は、バレル保持孔11bに挿入されフランジを介してポンプ本体11の他側端部にボルト等で固設される。また、バレル12は、軸心部にプランジャ13を内装するプランジャ孔12aが一側端部を開放して形成されるとともに他側端面とプランジャ孔12aとが燃料供給路12bで連通され、他側端面と燃料供給ポート11cとがスピル油排出路12dで連通される。バレル12の一側端面には、プランジャばね受け15を嵌合するための凸部が形成される。
プランジャ13は、燃料を加圧するものである。プランジャ13は、略円柱状でプランジャ孔12aに隙間なく挿入でき、かつ摺動自在な程度の外径に形成され、バレル12に内装される。
プランジャばね14は、圧縮ばねでありプランジャ13を一側(反吐出口32a側、図1下側)に付勢するものである。プランジャばね14は、一側端部を下部プランジャばね受け19を介してプランジャ13に掛止され、他側端部をプランジャばね受け15を介してポンプ本体11に掛止される。プランジャばね14は、プランジャ13が最も一側に移動した位置においても、一側に付勢するように構成される。
プランジャばね受け15は、プランジャばね14を掛止するものである。プランジャばね受け15は、略中空円筒状で、一側(反吐出口32a側、図1下側)端部の内径部に複数(本実施形態では2個)のシール部材16・16が内装され、他側(吐出口32a側)端部の外径部をフランジ状として、プランジャばね14を掛止する掛止部15aが形成される。プランジャばね受け15は、内径部にプランジャ13が挿通され、プランジャ13とプランジャばね受け15との間をシール部材16・16によりシールされている。プランジャばね受け15の他側は、内径部分が凹状に形成され、バレル12の一側端部に形成される凸部と嵌合して固定されるとともに、バレル12の一側端部にプランジャばね14の付勢力によって押し付けられている。また、プランジャばね受けの他側端面には凹リング状のシール溝が形成されてOリング15bが嵌合し、プランジャばね受け15とバレル12の間をシールしている。
また、プランジャばね受け15は、バレル12の一側端部に形成される凸部と嵌合して固定されるとともに、プランジャばね室11aの他側端部にプランジャばね14の付勢力によって押し付けられる構成としてもよい(図2参照)。
シール部材16・16は、燃料または潤滑油をシールするものである。シール部材16・16は、略円筒状のオイルシール等で構成される。シール部材16は、外径部分をプランジャばね受け15の内径部分に圧入されることでプランジャばね受け15とシール部材16との間をシールし、内径部分をプランジャ13の外径部分に油膜を介して接触させることでシール部材16とプランジャ13との間を摺動自在にシールしている。一側(反吐出口32a側、図1下側)のシール部材16は、潤滑油の加圧室18内への浸入を防ぎ、他側(吐出口32a側)のシール部材16は、燃料の図示しないカム室内への浸入を防ぐ。なお、シール部材16は、燃料または潤滑油をシールするものであれば本実施形態に限定するものではない。
プランジャガイド17は、図示しないカムによる付勢力をプランジャ13に伝えるものである。プランジャガイド17は、一側(反吐出口32a側、図1下側)端部を閉口した略円筒状でプランジャばね室11aに隙間なく挿入でき、かつ摺動自在な程度の外径に形成される。また、プランジャガイド17は、内径にプランジャ13に掛止されたプランジャばね14を内装している。プランジャガイド17は、プランジャばね14の付勢力によってプランジャ13を介して一側方向に付勢され、図示しないカムに間接的に当接されている。
電磁スピル弁20は、燃料噴射ポンプ1の燃料噴射を制御するものである。電磁スピル弁20は、主に電磁スピル弁本体21と、スピル弁体22と、ソレノイド23等を具備する。
電磁スピル弁本体21は、電磁スピル弁20を構成する主な構造体である。電磁スピル弁本体21は、略直方体に形成される。電磁スピル弁本体21は、一側(反吐出口32a側、図1下側)端面の中心位置と他側(吐出口32a側)端面の中心位置とが燃料供給路21aで連通される。電磁スピル弁本体21は、スピル弁孔21bが燃料供給路21aと垂直に交差するように(図1で水平方向に)形成される。燃料供給路21aは、スピル弁孔21b、スピル油排出路21cおよびスピル油排出路12dを介して燃料供給ポート11cと連通している。また、電磁スピル弁本体21は、他側端面の燃料供給路21aを中心とする位置に等圧弁ばね室21dが形成される。電磁スピル弁本体21は、一側端面とバレル12の他側端面とを密着させてボルト等で固設される。
スピル弁体22は、燃料供給路21aの圧力の加圧と放圧とのタイミングを制御するものである。スピル弁体22は、略円柱状でスピル弁孔21bに隙間なく挿入でき、かつ、摺動自在な程度の外径に形成され、電磁スピル弁本体21に内装される。スピル弁体22は一側端部に磁性体で構成されるアーマチュア22aが固設され、スピル弁ばね22bによって他側に付勢されている。また、スピル弁体22は、一側に移動している場合は燃料供給路21a内の燃料圧力を維持し、他側に移動している場合は燃料供給路21aが燃料噴射ポンプ1の外部と連通し、燃料供給路21a内の燃料圧力を放圧するように、途中部分の外径をスピル弁孔21bより小さく形成される。
ソレノイド23は、磁力を発生させるものである。ソレノイド23は、吸着面がスピル弁孔21bが形成されている電磁スピル弁本体21の端面と相対するように、非磁性体で構成されたソレノイドスペーサー23aを介して固設される。ソレノイドスペーサー23aは、ソレノイド23がアーマチュア22aを吸着可能なように、中空に形成される。ソレノイド23は、図示しない制御装置からの信号を取得することにより磁力を発生するように構成される。
等圧弁部30は、燃料の吐出および噴射終了後の燃料圧力を所定の値に維持するものである。等圧弁部30は、等圧弁本体32と、吐出弁33と、等圧弁34等を具備する。また、等圧弁部30は、高圧管継手35が接続される。
等圧弁本体32は、等圧弁部30を構成する主な構造体である。等圧弁本体32は、一側(反吐出口32a側)端面形状を電磁スピル弁本体21の他側端面と略同一に形成され、他側の中心位置に高圧管継手35を締結するための雌ねじ部32bとが形成される。また、等圧弁本体32は、一側端面の等圧弁ばね室21dと重複する位置に吐出弁ばね室32cが等圧弁ばね室21dの内径より大きい内径で形成され、雌ねじ部32bと吐出弁ばね室32cとが吐出口32aで連通される。等圧弁本体32は、一側端面と電磁スピル弁本体21の他側端面とを密着させてボルト等で固設される。
吐出弁33は、吐出口32aから燃料を吐出するものである。吐出弁33は、吐出弁体33aおよび吐出弁ばね33bから構成される。吐出弁体33aは、略円筒状で吐出弁ばね室32cと吐出弁体33aとの間に高圧燃料が通過可能な隙間ができる程度の外径に形成され、吐出弁ばね室32cに内装される。吐出弁体33aは、一側(反吐出口32a側)端面を電磁スピル弁本体21の他側端面に着座して、他側端面を吐出弁ばね室32cに内装される吐出弁ばね33bによって一側方向に付勢されている。また、吐出弁体33aは、一側端面の中心位置に等圧弁室33cが形成され、他側端面と等圧弁室33cとが等圧弁通路33dで連通される。
等圧弁34は、等圧弁通路33dを開閉するものである。等圧弁34は、等圧弁体34aおよび等圧弁ばね34bから構成される。等圧弁体34aは、ボールと受部材で構成され、受部材は略円筒状で等圧弁室33cと等圧弁体34aとの間に燃料が通過可能な隙間が形成される程度の外径に形成され、等圧弁室33cに内装される。等圧弁体34aは、ボールを等圧弁室33cの他側(吐出口32a側)に着座して、一側(反吐出口32a側、図1下側)端面を受部材を介して等圧弁ばね室21dに内装される等圧弁ばね34bによって他側(吐出口32a側)に付勢されている。
高圧管継手35は、高圧燃料を図示しない燃料噴射ノズルへ供給するものである。高圧管継手35は、パイプ状部材の一側(吐出口32a側)に円柱状の雄ねじ部35aが形成される。高圧管継手35は、雄ねじ部35aの中心位置と他側(反吐出口32a側)端部とが燃料供給路35bで連通される。高圧管継手35は、雄ねじ部35aの端面と等圧弁本体32の他側端面とを密着させて、雄ねじ部35aが等圧弁本体32の雌ねじ部32bに脱着自在に螺合される。
このような構成により、燃料噴射ポンプ1が燃料を吐出する場合、燃料は、図示しない低圧ポンプから加圧室18に送給される。燃料は、図示しないカムによりプランジャ13が他側方向に移動することで高圧に加圧される。この際、電磁スピル弁20のソレノイド23は励磁している。すなわちスピル弁体22は一側に移動して燃料供給路21a内の燃料圧力を維持している。加圧された燃料は、加圧室18および燃料供給路12b・21a内を満たす。燃料圧力によって吐出弁体33aに加わる力が、吐出弁体33aを一側方向に付勢している吐出弁ばね33bの付勢力より大きくなると、吐出弁体33aが他側方向に移動して開弁する。その結果、高圧燃料は、吐出弁33を通過して吐出口32aから燃料供給路35bへ吐出される。
燃料噴射ポンプ1が燃料の吐出を停止する場合、電磁スピル弁20のソレノイド23は励磁を停止する。すなわちスピル弁体22は他側に移動して燃料供給路21aが燃料噴射ポンプ1の燃料供給ポート11cと連通し、加圧室18および燃料供給路12b・21a内の燃料圧力を放圧する。これにより燃料圧力によって吐出弁体33aに加わる力が、吐出弁体33aを一側方向に付勢している吐出弁ばね33bの付勢力より小さくなり、吐出弁体33aは吐出弁ばね33bの付勢力によって急激に閉弁する。その結果、高圧燃料は、吐出弁体33aを通過して吐出口32aから燃料供給路35bへ吐出されない。この際、吐出弁33より下流の燃料供給路35bから図示しない燃料噴射ノズルに残留している燃料圧力に脈動が発生する。発生した燃料圧力の脈動によって等圧弁体34aに加わる力が、等圧弁体34aを他側方向に付勢している等圧弁ばね34bの付勢力より大きい場合、等圧弁体34aが一側方向に移動して開弁する。これにより燃料圧力の脈動により昇圧した燃料圧力が放圧され、所定の値まで降圧される。
また、シール部材16・16を燃料噴射ポンプ1から分離する場合は、図示しないシリンダブロックに固定されている燃料噴射ポンプ1を取り外す。これにより、燃料噴射ポンプ1において、図示しないカムから付勢されていたプランジャ13、プランジャばね14、プランジャばね受け15およびプランジャガイド17が燃料噴射ポンプ1から分離される。この際、プランジャばね受け15に内装されるシール部材16・16は、プランジャばね受け15と一体的に燃料噴射ポンプ1から分離される。つまり、シール部材16・16は、図示しないカム室から燃料噴射ポンプ1を取り外すだけで交換することができる。
シール部材16・16を組み付ける場合は、プランジャばね受け15にシール部材16・16を組み込んだ後にバレル12の一側端部に配置する。次にプランジャ13をシール部材16・16の内径部分およびバレル12のプランジャ孔12aに挿入しプランジャばね14で付勢する。
この際、図3に示すように、シール部材16・16と接触する一側の外径がバレル12のプランジャ孔12aに内装される他側の外径より大きく形成されるプランジャ43は、一側がプランジャ孔12aに挿入されてからシール部材16・16と接触する部分がシール部材16・16に挿入される。つまり、プランジャ43の位置がプランジャ孔12aによって決定された後にシール部材16・16に挿入されるので、プランジャ43の組み込み作業を容易にしシール部材16・16の破損を防ぐことができる。
以上の如く、ポンプ本体11と、ポンプ本体11に内装され加圧室18を構成するバレル12と、バレル12に摺動自在に内装され燃料を加圧するプランジャ13と、プランジャ13を付勢するプランジャばね14と、プランジャばね14を係止するプランジャばね受け15と、を具備する燃料噴射ポンプ1であって、プランジャばね受け15は、略円筒状に形成され、プランジャ13が挿通されるとともにプランジャ13との間をシールする複数のシール部材16を内装し、プランジャばね14の付勢力によってバレル12端面に固定されることを特徴とするものである。
また、ポンプ本体11と、ポンプ本体11に内装され加圧室18を構成するバレル12と、バレル12に摺動自在に内装され燃料を加圧するプランジャ13と、プランジャ13を付勢するプランジャばね14と、プランジャばね14を係止するプランジャばね受け15と、を具備する燃料噴射ポンプ1であって、プランジャばね受け15は、略円筒状に形成され、プランジャ13が挿通されるとともにプランジャ13との間をシールする複数のシール部材16を内装し、プランジャばね14によってポンプ本体11に付勢されることを特徴とするものである。
このように構成することで、シール部材16が内装されたプランジャばね受け15は、プランジャばね14の付勢力だけによって固定されているのでプランジャばね14を取り外すだけで燃料噴射ポンプ1からシール部材16とともに取り外すことができる。これにより、簡単な構造でバレル12とプランジャ13との間にシール部材16を具備することができ、シール性とメンテナンス性とを向上させることができる。
また、プランジャ43は、複数のシール部材16と接触する部分の外径が、バレル12に内装される部分の外径より大きく形成されることを特徴とするものである。
このように構成することで、プランジャ43は、一側がバレル12に挿入されてから他側がシール部材16と接触するのでプランジャ43の倒れ等によってシール部材16を損傷させることがない。これにより、簡単な構造でバレル12とプランジャ43との間にシール部材16を具備することができ、シール性とメンテナンス性とを向上させることができる。
以下では、図4を用いて本発明に係る燃料噴射ポンプの第二実施形態である燃料噴射ポンプ1について説明する。なお、以下の実施形態において、既に説明した第一実施形態と同様の点に関しては同一符号を付してその具体的説明を省略し、相違する部分を中心に説明する。
ポンプ本体部10は、燃料噴射ポンプ1を構成する主な構造体である。ポンプ本体部10は、主にポンプ本体11と、バレル12と、プランジャ13と、プランジャばね14と、プランジャばね受け55と、シール部材16と、プランジャガイド17等を具備する。
プランジャばね受け55は、プランジャばね14を掛止するものである。プランジャばね受け55は、略中空円筒状で、他側(吐出口32a側)端部の外径部をフランジ状として、プランジャばね14を掛止する掛止部55aが形成され、内径部の掛止部55aより一側にシール部材16・16がスペーサー55bによって所定間隔をあけて内装される。プランジャばね受け55は、内径部分にプランジャ13が挿通され、プランジャ13とプランジャばね受け55との間をシール部材16・16によりシールされている。この際、スペーサー55bは、一側のシール部材16とプランジャ13との摺動範囲が、他側のシール部材16とプランジャ13との摺動範囲と重複しないように形成されている。プランジャばね受け55の他側は、内径部分が凹状に形成され、バレル12の一側端部に形成される凸部と嵌合して固定されるとともに、プランジャばね14の付勢力によって押し付けられている。また、プランジャばね受け55の他側端面には凹リング状のシール溝が形成されてOリング55cが嵌合し、プランジャばね受け55とバレル12の間をシールしている。
以上の如く、複数のシール部材16・16は、所定の間隔をあけてプランジャばね受け55に内装されることを特徴とするものである。
このように構成することで、複数のシール部材16・16は、一方のシール部材16がプランジャ13に接触する部分と、他方のシール部材16がプランジャ13に接触する部分とが重複することがないように内装することができる。これにより、簡単な構造でバレル12とプランジャ13との間にシール部材16を具備することができ、シール性とメンテナンス性とを向上させることができる。
また、プランジャばね受け55は、シール部材16よりも半径方向外側かつ複数のシール部材16よりバレル12側の位置でプランジャばね14を係止することを特徴とするものである。
このように構成することで、プランジャばね受け55は、プランジャばね14の付勢力による変形を小さくすることができる。これにより、簡単な構造でバレル12とプランジャ13との間にシール部材16を具備することができ、シール性とメンテナンス性とを向上させることができる。
本発明の第一実施形態に係る燃料噴射ポンプを示す断面図。 本発明の第一実施形態に係るプランジャばね受けの固定位置が異なる燃料噴射ポンプを示す断面図。 本発明の第一実施形態に係るプランジャ形状が異なる燃料噴射ポンプを示す断面図。 本発明の第二実施形態に係る燃料噴射ポンプを示す断面図。
符号の説明
1 燃料噴射ポンプ
12 バレル
13 プランジャ
14 プランジャばね
15 プランジャばね受け
16 シール部材

Claims (5)

  1. ポンプ本体部と、
    前記ポンプ本体部に内装され加圧室を構成するバレルと、
    前記バレルに摺動自在に内装され燃料を加圧するプランジャと、
    前記プランジャを付勢するプランジャばねと、
    前記プランジャばねを係止するプランジャばね受けと、
    を具備する燃料噴射ポンプであって、
    前記プランジャばね受けは、
    略円筒状に形成され、前記プランジャが挿通されるとともに前記プランジャとの間をシールする複数のシール部材を内装し、前記プランジャばねによって前記バレルに付勢されることを特徴とする燃料噴射ポンプ。
  2. ポンプ本体部と、
    前記ポンプ本体部に内装され加圧室を構成するバレルと、
    前記バレルに摺動自在に内装され燃料を加圧するプランジャと、
    前記プランジャを付勢するプランジャばねと、
    前記プランジャばねを係止するプランジャばね受けと、
    を具備する燃料噴射ポンプであって、
    前記プランジャばね受けは、
    略円筒状に形成され、前記プランジャが挿通されるとともに前記プランジャとの間をシールする複数のシール部材を内装し、前記プランジャばねによって前記ポンプ本体に付勢されることを特徴とする燃料噴射ポンプ。
  3. 複数の前記シール部材は、
    所定の間隔をあけて前記プランジャばね受けに内装されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料噴射ポンプ。
  4. 前記プランジャばね受けは、
    シール部材よりも半径方向外側かつ複数の前記シール部材より前記バレル側の位置で前記プランジャばねを係止することを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3のいずれかに記載の燃料噴射ポンプ。
  5. 前記プランジャは、
    複数の前記シール部材と接触する部分の外径が、前記バレルに内装される部分の外径より大きく形成されることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3または請求項4のいずれかに記載の燃料噴射ポンプ。
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