JP2010126360A - 紙管およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】低発塵性で、再加工した場合にも紙粉や繊維が飛び散りにくく、圧縮強度にも優れた紙管およびその製造方法を提供する。
【解決手段】原紙を多層に巻き重ねることにより形成される紙管であって、当該紙管を構成する原紙がバルカナイズドファイバーのみであり、前記巻き重ねられた原紙の層間が、酢酸ビニル系樹脂エマルションを用いて接着されていることを特徴とする紙管。
【選択図】図1

Description

本発明は、紙、フィルム、金属箔等の長尺物を巻き取るための巻芯として有用な中空状の紙管およびその製造方法に関する。
従来、紙、フィルム、金属箔等のシート状の製品の巻芯としては、紙管原紙等を主原料とした紙管、シームレス紙管、低発塵紙管(クリーン紙管)、樹脂管(コア)、ベーク管(コア)等が使用されている。
近年、食品分野、医療分野等に用いられる製品については、クリーンルームでの取り扱いが急増している。このような製品に使用される巻芯としては、発塵を考慮して、低発塵紙管や樹脂管、ベーク管が主流となっている。
低発塵紙管としては、多数のものが提案されており、たとえば特許文献1では、紙管の最外層を樹脂層で被覆する技術が開示されている。また、特許文献2では、原紙として、無塵紙または硫酸紙を用いた多層巻紙管が提案されている。また、特許文献3では、紙管の内周面をセルロース繊維同士の結合が強化された紙(パーチメント紙、バルカナイズドファイバー等)から構成し、該紙管の両端面を熱と圧力により押し固める技術が提案されている。
特開2000−272031号公報 実用新案登録第3105798号公報 特開2005−231896号公報
しかしながら、上記のような低発塵紙管は、いずれも、切断、研磨等の再加工時やハンドリング時の発塵が充分には抑制されず、たとえば切断した場合にその切断面から紙粉や繊維が飛び散りやすい問題がある。たとえば特許文献3に記載の技術では、発塵対策が施されるのが紙管の内周面と両端面であるため、再加工を行ったり、ハンドリング時に衝撃が加わると、紙管の発塵対策を施していない部分から発塵してしまうという問題がある。また、特許文献1記載の紙管の場合、再加工時やハンドリング時に、樹脂層の剥がれ、割れ等が生じるおそれもある。このような樹脂片は、たとえば食品用途、医療用途などでは、製品に混入し、人体に悪影響を及ぼす可能性がある。
さらに、これらの紙管は、圧縮強度も充分とはいえず、再加工時やハンドリング時に変形等の問題を生じやすい。
なお、樹脂管の場合、一般的に、発塵抑制効果や圧縮強度は紙管に比べて比較的良好であるものの、衝撃強度が低く、輸送時やハンドリング時に衝撃が加わると割れが生じるおそれがある。また、成形による製法が一般的であり、新規規格のものを製造する最、金型等の初期投資およびロットが必要となる。そのため小ロット・多品種用途には不向きである。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、低発塵性で、再加工した場合にも紙粉や繊維が飛び散りにくく、圧縮強度にも優れた紙管およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、紙管の全層をバルカナイズドファイバーで構成することにより上記問題が解決されるのではないかと考え、従来の紙管原紙の代わりにバルカナイズドファイバーを用いて紙管を製造しようとしたところ、従来の紙管の製造方法では、充分な強度でバルカナイズドファイバーを積層接着することができず、巻芯として用いるのに充分な強度の紙管を得ることができなかった。すなわち、従来、紙管は、主に水系の接着剤を使用して、紙管原紙を多層に巻き付けることにより製造されているが、原紙としてバルカナイズドファイバーを用いた場合、高密度(一般的な紙管原紙の2倍程度)であること、比較的厚みがあること等に起因して、接着剤に含まれる溶媒(水分)の吸液による急激な伸縮とそれに伴う皺の発生、積層したバルカナイズドファイバー間の接着不良等が生じ、充分な強度で積層接着することが困難であった。
この問題についてさらに検討を重ねた結果、接着剤として特定の樹脂エマルションを用いた場合に、バルカナイズドファイバー同士を強固に接着できることを見出し、かかる知見に基づき本発明を完成させた。
上記課題を解決する本発明は、以下の態様を有する。
[1]原紙を巻き重ねることにより形成された紙管であって、
当該紙管を構成する原紙がバルカナイズドファイバーのみであり、
前記巻き重ねられた原紙の層間が、酢酸ビニル系樹脂エマルションを用いて接着されていることを特徴とする紙管。
[2]前記酢酸ビニル系樹脂が、エチレン−酢酸ビニル共重合体である[1]に記載の紙管。
[3]前記酢酸ビニル系樹脂エマルションに、イソシアネート化合物が配合される[1]または[2]に記載の紙管。
[4]最外層が、低密度バルカナイズドファイバーからなる[1]〜[3]の何れか一項に記載の紙管。
[5]前記低密度バルカナイズドファイバーの密度が1.05g/cm以下である[4]に記載の紙管。
[6]前記原紙が帯状であり、該原紙がスパイラル状に巻き重ねられている[1]〜[5]の何れか一項に記載の紙管。
[7]当該紙管の外周面が研磨されている[1]〜[6]の何れか一項に記載の紙管。
[8][1]〜[7]の何れか一項に記載の紙管の製造方法であって、
接着剤を塗布または含浸した原紙を巻き重ねることにより紙管を形成する工程を有し、
前記原紙として、バルカナイズドファイバーのみを用い、
前記接着剤として、酢酸ビニル系樹脂エマルションを用いることを特徴とする紙管の製造方法。
本発明によれば、低発塵性で、再加工した場合にも紙粉や繊維が飛び散りにくく、圧縮強度にも優れた紙管およびその製造方法を提供できる。
バルカナイズドファイバーは、天然繊維(主としてセルロース)からなる原紙を塩化亜鉛の濃厚水溶液に浸漬し、その表面を膨潤・膠化させた状態で積層圧着させた後、塩化亜鉛を除去し乾燥したものであり、例えば、特開2002−105894号公報、特開2004−36019号公報、特開2005−240253号公報、特開2006−200044号公報等に記載されている製造方法によって得られるものである。バルカナイズドファイバーにおいては、セルロースの膨潤作用により繊維同士が強固に自己接着し、緻密で強靱な組織が形成されている。そのため、バルカナイズドファイバーは、従来用いられている紙管原紙に比べて、衝撃強度、圧縮強度、引張強度、耐磨耗性、非発塵性等に優れている。
なお、バルカナイズドファイバーと同様に、セルロース繊維の膨潤を利用して製造されているものとして硫酸紙があるが、硫酸紙は、反応性の違いから、厚いものを得ることは難しい。バルカナイズドファイバーの場合、硫酸紙に比べて厚さの厚いものを製造しやすいため、原紙として厚いものを用いることができ、所定の厚さの多層構造を形成する際の原紙の巻き付け回数を少なくすることができ、製造の手間やコストを低減できる。
バルカナイズドファイバーの厚さは、紙管の圧縮強度、製造時の扱いやすさ等を考慮すると、0.08〜1.0mmが好ましく、0.1〜0.5mmがより好ましい。
バルカナイズドファイバーは、一般的な紙管原紙に比べて高密度であり、該密度は、通常、0.8〜1.4g/cmの範囲内である。本発明においては、紙管の強度、入手のしやすさ等を考慮すると、バルカナイズドファイバーの密度が0.8〜1.3g/cmであることが好ましい。
本発明においては、当該紙管が、低密度バルカナイズドファイバーからなる層を含むことが好ましく、特に、最外層が、低密度バルカナイズドファイバーからなることが好ましい。
低密度バルカナイズドファイバーは、酢酸ビニル系樹脂エマルションを含む接着剤組成物の塗布・含浸性が良好であり、圧縮強度に優れる紙管が得られることから好ましい。
また、低密度バルカナイズドファイバーは、接着剤に由来する水分や大気中の水分を吸収した際の急激な伸縮やそれに伴う皺の形成、寸法変化等が生じにくい。そのため、低密度バルカナイズドファイバーを最外層に用いると、当該紙管の外周面に、皺や寸法変化が生じにくい。そのため、当該紙管を巻芯として用いた場合に、当該紙管に巻き取られた製品に、当該紙管の外周面に由来する皺等の跡がつくのを防止できる。
前記低密度バルカナイズドファイバーの密度は、1.05g/cm以下が好ましく、0.95g/cm以下がより好ましい。低密度バルカナイズドファイバーの密度の下限は特に限定されないが、本発明の効果、入手の容易さ等を考慮すると、0.8g/cm以上が好ましい。
本発明においては、当該紙管の最外層と、最外層に隣接する1乃至複数の層とが低密度バルカナイズドファイバーから構成されてもよい。
当該紙管中、低密度バルカナイズドファイバーから構成される層(低密度層)の数は、最外層を含めて、全層の10%以上が好ましく、50%以上がより好ましく、100%であることが特に好ましい。すなわち全層が低密度バルカナイズドファイバーからなることが特に好ましい。
本発明においては、当該紙管が上記低密度層を有する場合、紙管の圧縮強度を考慮すると、さらに、前記低密度バルカナイズドファイバーよりも高密度のバルカナイズドファイバーから構成される層(以下、高密度層という。)を含むことも好ましい。
高密度層を構成するバルカナイズドファイバーの密度は、低密度層を構成するバルカナイズドファイバーの密度よりも高密度であればよく、特に限定されないが、1.0g/cm以上が好ましい。該バルカナイズドファイバーの密度の上限は特に限定されないが、入手の容易さ、製造時における巻き付けのしやすさ等を考慮すると、1.3g/cm以下が好ましい。
高密度層は、低密度層の内側のみに設けてもよく、外側のみに設けてもよく、両側に設けてもよい。また、低密度層が複数存在する場合、該複数の低密度層の間に高密度層を設けてもよい。
本発明の紙管は、特に、高密度層を、低密度層の内側に含むことが好ましい。特に、最内層が高密度層であると、または最内層に加えて、最内層に隣接する1乃至複数の層が高密度層であると、製品の巻き取り等を行う際の発塵の抑制効果が向上するため好ましい。
当該紙管における高密度層の数は、形成される紙管の強度、製造しやすさ等を考慮すると、全層の50%程度が好ましい。
バルカナイズドファイバーは、市販品を使用することができる。また、公知の手法により製造してもよい。
たとえば低密度バルカナイズドファイバーとしては、東洋ファイバー(株)製の「バルカライト」(商品名、密度:0.8〜1.05g/cm)が市販されている。
また、高密度バルカナイズドファイバーとしては、東洋ファイバー(株)製の「HB77」、「FP」(商品名、密度:0.95〜1.4g/cm)等が市販されている。
本発明の紙管においては、巻き重ねられた原紙の層間が、酢酸ビニル系樹脂エマルションを用いて接着されている。
本発明に用いられる酢酸ビニル系樹脂エマルションは、酢酸ビニル系樹脂が水中に分散してエマルションを形成しているものである。酢酸ビニル系樹脂は、乾燥後の皮膜強度が非常に強靭であり、該酢酸ビニル系樹脂エマルションを用いることにより、得られる紙管が圧縮強度に優れたものとなる。
酢酸ビニル系樹脂は、少なくとも酢酸ビニルを含む単量体を重合させて得られる重合体である。酢酸ビニル系樹脂としては、従来、接着剤に用いられているものが利用できる。具体的には、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニルグラフト共重合体、酢酸ビニル−ビニルピロリドン共重合体、エチレン−酢酸ビニル−アクリル酸アルキルエステル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸アルキルエステル、酢酸ビニル−スチレン共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸−ネオデカン酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−塩化ビニリデン共重合体等が挙げられる。
本発明において、酢酸ビニル系樹脂は、バルカナイズドファイバーの接着力、得られる紙管の圧縮強度に優れる点から、エチレン−酢酸ビニル共重合体であることが好ましい。また、エチレン−酢酸ビニル共重合体は、当該酢酸ビニル系樹脂エマルションに、後述するようにイソシアネート化合物が配合される場合、該イソシアネート化合物が配合されることによる効果が顕著であることからも好ましい。
酢酸ビニル系樹脂としては、市販の酢酸ビニル系樹脂エマルションを利用してもよく、公知の方法により製造してもよい。酢酸ビニル系樹脂は、通常、ポリビニルアルコールを保護コロイドとして酢酸ビニル単量体等を(共)重合して製造されるが、エチレン−酢酸ビニル共重合体をシードとし、ポリビニルアルコールを保護コロイドとして酢酸ビニル単量体等を(共)重合して製造してもよい。
酢酸ビニル系樹脂エマルション中の酢酸ビニル系樹脂の濃度(以下、固形分濃度という。)は、作業性を考慮すると、20〜80質量%であることが好ましく、30〜70質量%であることが好ましく、45〜65質量%であることがより好ましい。
また、本発明に用いられる酢酸ビニル系樹脂エマルションは、作業性等を考慮すると、粘度(23℃)が500〜20000mPa・sであることが好ましく、500〜10000mPa・sであることがより好ましい。
本発明においては、前記酢酸ビニル系樹脂エマルションに、イソシアネート化合物が配合されることが好ましい。これにより、バルカナイズドファイバー層間の接着強度、紙管の圧縮強度等が向上する。また、該紙管が、吸湿等による経時的な寸法変化が抑制されたものとなる。
該イソシアネート化合物としては、1分子中にイソシアネート基を2つ以上有するポリイソシアネート化合物であり、水分散可能なものであれば種々の化合物が使用できる。酢酸ビニル系樹脂との架橋反応の進行や相溶性及び作業性に優れる点で、水と容易に混和するものが好ましく、自己乳化型ポリイソシアネート及び水性ブロックイソシアネートが好ましい。
以下、自己乳化型ポリイソシアネート及び水性ブロックイソシアネートについて説明する。
自己乳化型ポリイソシアネートとしては、親水性基及び疎水性基を有するポリイソシアネートが好ましい。当該ポリイソシアネートは、水中に分散させた場合、親水性基により、水への分散安定性を向上させることができ、疎水性基により、イソシアネート基とその周りに存在する水分子との反応を、立体障害的又はその親油性に基づいて、界面化学的に抑制することができる。
親水性基及び疎水性基を有するポリイソシアネートとしては、ポリイソシアネートと、活性水素基及び親水性基を有する化合物(以下、親水性活性水素化合物という。)と、活性水素基及び疎水性基を有する化合物(以下、疎水性活性水素化合物という。)との反応物が挙げられる。
前記ポリイソシアネートとしては、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート等が挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、例えばフェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート及びこれら異性体等の芳香族ジイソシアネート;2,4,6−トリイソシアネートトルエン、2,4,4’−トリイソシアネートジフェニルエーテル、トリ(イソシアネートフェニル)メタン等の芳香族トリイソシアネート等が挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,12−ドデカンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート;トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソアイアネート、1,2−、2,3−または1,3−ブチレンジイソシアネート、2,4,4−または2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
脂環式ポリイソシアネートとしては、シクロヘキサンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート及びノルボルナンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート;4,4‘−、2,4’−または2,2‘−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートもしくはその混合物、1,3−または1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンもしくはその混合物、ビス(イソシアナトメチル)ノルボルナン、1,3−シクロペンテンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート等が挙げられる。
ポリイソシアネートとしては、上記以外に、アダクト型ポリイソシアネート等のポリイソシアネートと活性水素基含有化合物との反応によるイソシアネート基末端化合物、又はこれら化合物の種々の反応によるイソシアネート変性体が挙げられる。
イソシアネート変性体製造における反応の例としては、例えば、ウレトジオン化反応、イソシアヌレート化反応、カルボジイミド化反応、ウレトンイミン化反応及びビュレット化反応等が挙げられる。
また、ポリイソシアネートとしては、上記以外に、イソシアヌレート環含有ポリイソシアネートも挙げられる。
イソシアヌレート環含有ポリイソシアネートは、通常、ポリイソシアネートを、ウレトジオン化触媒及び/又はイソシアヌレート化触媒、さらに必要に応じ助触媒を用いて、溶剤の存在下又は不存在下で、ウレトジオン化及び/又はイソシアヌレート化することにより製造される。
ウレトジオン化触媒としては、第3級アミン類、アルキル置換エチレンイミン類、第3級アルキルフォスフィン類、アセチルアセン金属塩類及び各種有機酸の金属塩類等が挙げられる。
イソシアヌレート化触媒としては、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラブチルアンモニウムハイドロオキサイド等のテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド、酢酸テトラメチルアンモニウム塩、酢酸テトラエチルアンモニウム塩、酢酸テトラブチルアンモニウム塩等の有機弱酸塩、トリメチルヒドロキシプロピルアンモニウムハイドロオキサイド、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウムハイドロオキサイド、トリエチルヒドロキシプロピルアンモニウムハイドロオキサイド、トリエチルヒドロキシエチルアンモニウムハイドロオキサイド等のトリアルキルヒドロキシキルアンモニウムハイドロオキサイド、酢酸トリメチルヒドロキシプロピルアンモニウム塩、酢酸トリメチルヒドロキシエチルアンモニウム塩、酢酸トリエチルヒドロキシプロピルアンモニウム塩、酢酸トリエチルヒドロキシエチルアンモニウム塩等の有機弱酸塩、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン等の三級アミン、酢酸、吉草酸、イソ吉草酸、カプロン酸、オクチル酸、ミリスチン酸等のアルキルカルボン酸の金属塩等の1種又は2種以上の混合物等が挙げられる。
反応温度は、通常0〜90℃である。
助触媒としては、例えばフェノール性ヒドロキシル基含有化合物、アルコール性ヒドロキシル基含有化合物等が挙げられる。
溶剤としては、イソシアネート基に対して不活性な溶剤が好ましく、例えばトルエン及びキシレン等の芳香族系溶剤;メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤;酢酸エチル及び酢酸ブチル等のエステル系溶剤;プロピレングリコールメチルエーテルアセテート及びエチル−3−エトキシプロピオネート等のグリコールエーテルエステル系溶剤等が挙げられる。
上記イソシアヌレート環含有ポリイソシアネートの製造においては、上記反応を、反応停止剤により触媒を不活性化し停止させることができる。反応停止剤としては、例えばリン酸、パラトルエンスルホン酸メチル及び硫黄等を挙げることができる。
これらポリイソシアネートの中でも、水分散安定性、水分散後のイソシアネート基の安定性及び無黄変性等に優れている点で、脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネートおよびイソシアヌレート環含有ポリイソシアネートからなる群から選択される少なくとも1種が好ましく、中でも、耐熱性、架橋性等に優れている点で、イソシアネート基数が平均で2以上であるイソシアヌレート環含有ポリイソシアネートが好ましい。
親水性活性水素化合物において、活性水素基としては水酸基が好ましい。
親水性基としては、カチオン性基、アニオン性基等のイオン性基、ノニオン性基等が挙げられる。
イオン性基を有する親水性活性水素化合物としては、脂肪酸塩、スルホン酸塩、リン酸エステル及び硫酸エステル塩等のアニオン性化合物、第一級アミン塩、第二級アミン塩、第三級アミン塩、第四級アンモニウム塩及びピリジニウム塩等のカチオン性化合物、スルホベタイン等の両性化合物が挙げられる。
ノニオン性基としては、ポリアルキレンオキサイド基が好ましく、その中のアルキレンオキサイド単位の繰り返し数としては3〜90が好ましく、より好ましくは5〜50である。又アルキレンオキサイド単位としては、エチレンオキシド基及びプロピレンオキサイド基が挙げられ、全アルキレンオキサイド鎖中でエチレンオキシドユニットとプロピレンオキシドユニット等の他のアルキレンオキシドユニットとを併用したものでもよい。この場合ポリイソシアネートの水分散性を考慮すると少なくともエチレンオキサイドユニットを70%以上含むものが好ましい。
ノニオン性基を有する親水性活性水素基化合物としては、ポリエーテルポリオール及びポリオキシアルキレン脂肪酸エステル等が挙げられる。ポリエーテルポリオールの原料化合物としては、例えばメタノール、n−ブタノール、シクロヘキサノール、フェノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、アニリン、トリメチロールプロパン及びグリセリン等が挙げられる。これらのうち、水分散安定性の点から、低級アルコールを用いるのが好ましい。ポリオキシアルキレン脂肪酸エステルの製造原料に用いられる脂肪酸としては、酢酸、プロピオン酸及び酪酸等が挙げられる。これらのうち、水分散安定性の点から低級脂肪酸を用いるのが好ましい。
疎水性活性水素化合物において、活性水素基としては、水酸基、アミノ基が好ましい。
疎水性基としては、炭素数8以上の連続する炭素−炭素結合(すなわち、8個以上の炭素原子が、エーテル結合などが介在されることなく、炭素−炭素結合によって連続している分子鎖)等が挙げられる。
疎水性活性水素化合物として、具体的には、高級アルコール、活性水素基を有する脂肪酸エステル等が挙げられる。
高級アルコールとしては、炭素数8〜16の1級アルコールが好ましく、例えば、オクチルアルコール、カプリルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ペンタデシルアルコール、セチルアルコール及びシンナミルアルコール等が挙げられる。
脂肪酸エステルとしては、脂肪酸とアルコールの反応物が挙げられる。脂肪酸としては、炭素数2〜18のカルボン酸が好ましく、例えばα−オキシプロピオン酸、オキシコハク酸、ジオキシコハク酸、ε−オキシプロパン−1,2,3−トリカルボン酸、ヒドロキシ酢酸、α−ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシステアリン酸、リシノール酸、リシノエライジン酸、リシノステアロール酸、サリチル酸及びマンデル酸等が挙げられる。アルコールとしては、炭素数1〜12の1級アルコールが好ましく、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ドデシルアルコール及びラウリルアルコール等が挙げられる。
親水性基及び疎水性基を有するポリイソシアネートは、ポリイソシアネートと、親水性活性水素化合物と、疎水性活性水素化合物とを公知の方法で反応させることにより製造することができ、一般には、溶剤を使用せず、50〜130℃温度で加熱攪拌して製造することができる。
自己乳化型ポリイソシアネートには、必要に応じて他の成分を配合することができる。例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐熱性向上剤、着色剤、無機及び有機充填剤、可塑剤、滑剤、帯電防止剤、補強材、並びに触媒等が挙げられる。
自己乳化型ポリイソシアネートは、水と混合することにより、容易に水分散液とすることができる。
自己乳化型ポリイソシアネートは、水に分散した後に長時間経過し、粒子表面のイソシアネート基が消滅した後も、粒径が0.1〜0.3μm程度のポリイソシアネート粒子がエマルジョン状態として安定に存在している。そのため、これを酢酸ビニル系樹脂エマルションに配合したものを接着剤として用いて得られる紙管は、硬く強靭なものとなる。バルカナイズドファイバー間の接着強度を考慮すると、イソシアネート基が存在している状態で塗布し、使用するのが望ましい。
水性ブロックイソシアネートとしては、ポリイソシアネートをブロック化剤でブロックさせたものを水中に分散させたものであれば、種々のものが使用できる。
水性ブロックイソシアネートの製造に用いられるポリイソシアネートとしては、前記自己乳化型ポリイソシアネートに用いられるものと同様のものが挙げられる。
当該ポリイソシアネートとしては、ポリイソシアネートと親水基を有する化合物(以下、親水性化合物という。)を反応させ変性したものが好ましい。該親水性化合物としては、ジメチロールプロピオン酸及びジメチロールブタン酸等のジアルコールカルボン酸、並びにポリエチレングリコール等の親水性ポリオール等が挙げられる。
水性ブロックイソシアネートは、これらのポリイソシアネートを使用して、イソシアネート基をブロック化剤によりブロック化することにより製造できる。
ブロック化剤としては、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル及びアセチルアセトン等の活性メチレン系化合物;ホルムアルドオキシム、アセトアルドオキシム、アセトンオキシム、メチルエチルケトオキシム及びシクロヘキサノンオキシム等のオキシム系化合物;並びに亜硫酸水素ナトリウム等が挙げられる。亜硫酸水素ナトリウムのように親水性の強いブロック化剤を使用した場合は、親水性化合物を反応させ変性することなく、ポリイソシアネートをブロック化させるのみで、ブロックイソシアネートを水中に分散させることができる。ブロック化剤は、単独で又は2種以上混合して使用しても良い。
ブロック化反応は、溶剤の有無に関わらず行うことができるが、溶剤を用いる場合は、イソシアネート基に対して不活性な溶剤を用いることが必要である。イソシアネート基に対して不活性な溶剤としては、一般のウレタン化反応に用いられているものを用いることができる。溶剤を使用した場合は、ブロックイソシアネートを水中に分散した後、必要により公知の技術で脱溶剤しても良い。
ブロック化反応の際、触媒として、錫、亜鉛、鉛等の有機金属塩及び3級アミン等を用いてもよい。
また、反応は、一般に−20℃〜150℃で行うことができる。
ポリイソシアネートのイソシアネート基は、ブロック化されないと保存中水や活性水素含有化合物と反応して架橋に関与することができないので、実質的にすべてイソシアネート基がブロック化されていることが好ましい。
得られたブロックイソシアネートは、必要により乳化剤やポリビニルアルコール類等の保護コロイドを併用して、水中に分散される。このとき、ブロックイソシアネートを水に分散するために、ホモミキサー及びホモジナイザー等の乳化装置を使用することもできる。
かかる水性ブロックイソシアネートが配合された酢酸ビニル系樹脂エマルションを用いる場合、該酢酸ビニル系樹脂エマルションを塗布または含浸した原紙を巻き重ねた後、加熱する。これにより、ブロックイソシアネートからブロック剤が解離し、イソシアネート基と酢酸ビニル系樹脂中の水酸基とが架橋反応することにより、優れた接着力を発揮する。
酢酸ビニル系樹脂エマルションにイソシアネート化合物を配合する場合、その配合量は、たとえば固形分濃度20〜80質量%の酢酸ビニル系樹脂エマルションの総質量100質量部に対し、0.1〜20質量部が好ましく、0.2〜15質量部がより好ましい。イソシアネート化合物の配合量が0.1質量部以上であると、圧縮強度発現効果が充分に得られる。20質量部以下であると、エマルションの粘度安定性が良好である。また、20質量部を超えると、圧縮効果発現効果が飽和する傾向があるため、コスト等の点からも、20質量部以下であることが好ましい。
酢酸ビニル系樹脂エマルションには、上記の他、成膜助剤、可塑剤、充填剤、顔料、増粘剤、粘性調整剤、濡れ剤、消泡剤、防腐剤、分散剤、酸化防止剤、凍結防止剤、防炎剤、難燃剤等を、本発明の効果を損なわない範囲で配合してもよい。
但し、紙管の圧縮強度の観点から、酢酸ビニル系樹脂エマルションには、フタル酸エステル系可塑剤等の可塑剤を配合しない方が好ましい。
本発明の紙管は、以下に示す製造方法により製造できる。
接着剤を塗布または含浸した原紙を巻き重ねることにより紙管を形成する工程を有し、
前記原紙として、バルカナイズドファイバーのみを用い、
前記接着剤として、酢酸ビニル系樹脂エマルションを用いることを特徴とする紙管の製造方法。
原紙を巻き重ねる方法としては、公知の方法が利用でき、たとえば、原紙を平巻状に巻き重ねる方法、原紙として帯状のものを使用し、これをスパイラル状に巻き重ねる方法等があり、何れの方法も適用可能である。
これらのうち、原紙を平巻状に巻き重ねる方法は、大口径または肉厚の厚い紙管を製造する場合に適している。
この方法で用いられる原紙の幅は、製造しようとする紙管の長さと同等である。
原紙を平巻状に巻き重ねて紙管を製造する場合、紙管は、例えば、所定幅の帯状の原紙の表面に接着剤を塗布して貼り合わせ、複数層平巻きして製造される。
原紙をスパイラル状に巻き重ねて紙管を製造する方法は、長さの長い紙管を製造しやすい、紙管外径が揃い易い等の利点を有することから好ましい。
この方法で用いられる帯状の原紙の幅は内径及び製筒角度にもよるが、30〜200mmが好ましい。
以下、原紙をスパイラル状に巻き重ねて紙管を製造する方法の好ましい実施形態を、図面を用いて説明する。
本実施形態においては、まず、紙管の最内層を形成するための帯状の原紙(一番紙)の巻き取りから一番紙を引き出し、張力付与装置にて張力を付与した後、マンドレルを備えた紙管製造装置に供給する。マンドレルは回転可能かつスライド可能に配備されており、該マンドレルを回転およびスライドさせつつ、これに所定の巻き付け角度で一番紙を供給する。これにより、一番紙がスパイラル状に巻き付けられ、紙管の最内層が形成される。
引き続き、図1に示すように、帯状の原紙25を、別の巻き取り26から引き出し、張力付与装置40にて張力を付与した後、複数のローラ35a,35b,35cを経て接着剤塗布装置30に供給し、原紙25の裏面(紙管の最内層側となる面)に接着剤を塗布し、前記で最内層を形成した紙管製造装置に供給する。該紙管製造装置のマンドレル(マンドレル12)を回転およびスライドさせつつ、これに所定の巻き付け角度で原紙25を供給する。これにより、原紙25が、最内層18が形成されたマンドレル12にスパイラル状に巻き付けられ、2層目の層が形成される。これを所定の層数となるように繰り返すことにより、紙管が形成される。
張力付与装置40としては、特に限定されず、公知のものが利用できる。一般的には、架台の上に滑り布を介してオモリを配備したものが用いられ、原紙25を架台と滑り布との間に通すことにより、当該原紙25に作用する摩擦力によって、張力が付与される。
張力は、通常、原紙25が幅方向に蛇行しない程度の低荷重で付与される。該張力が付与されることにより、巻き付けの際に原紙25に緩みが生じにくい。そのため、原紙25に対する接着剤の塗布むらを抑制でき、また、原紙25にシワやクラックが発生するのを抑制できるため、原紙25を安定してマンドレル12に巻き付けることができる。
原紙25に付与する張力は、10〜30kg程度が好ましく、10〜20kg程度がより好ましい。張力が弱すぎると、巻き付け張力が弱すぎて、巻き付けの際に原紙25が横に流れて蛇行しやすくなる。また、張力が強すぎると、原紙25に不均一な伸びを生じたり、幅方向に厚薄を生じるおそれがある。
接着剤塗布装置30は、接着剤が充填されるバット31と、浸漬ロール32と、転写ロール33とを備える。
接着剤塗布装置30において、接着剤は、図2に示すように、バット31内から、浸漬ローラ32を介して転写ローラ33に転写され、転写ローラ33により原紙25の裏面に塗布される。
ただし本発明はこれに限定されず、公知の接着剤塗布装置が利用できる。
本発明においては、前記接着剤として、前記酢酸ビニル系樹脂エマルションを使用する。
原紙25への接着剤の塗布量は、接着強度、初期タック等を考慮すると、30〜50g/mが好ましく、40〜50g/mがより好ましい。
紙管製造装置、および該紙管製造装置のマンドレル12への原紙の具体的な巻き付け方法としては、特に限定されず、製造しようとする紙管の構造に応じて、特開2001−39631号公報等に記載された公知の紙管製造装置および巻き付け方法を適宜利用すればよい。
上記のようにして製造される紙管の一例を図3に示す。
該紙管においては、原紙25が、幅方向に重なり部分が生じるように巻き付けられている。該重なり部分の幅は、当該紙管の強度、研磨特性等を考慮すると、5〜20mmの範囲内が好ましく、5〜10mmがより好ましい。
また、該紙管における原紙25の巻き付け角度(マンドレル12の軸方向に対する角度)は、紙管の強度や生産性を考慮すると、60〜70°が好ましく、64〜67°がより好ましい。
上記のようにして得られた紙管は、適宜、所望の長さに切断される。切断には、公知の紙管切断装置が利用できる。
上記実施形態では、原紙25の裏面に接着剤を塗布しているが、本発明はこれに限定されず、原紙25に接着剤を含浸させてもよい。含浸は、接着剤中に原紙25を浸漬することにより実施できる。たとえば図3に示すバット31内に充填された接着剤中に、原紙25を通過させることにより、原紙25に接着剤を含浸させることができる。
原紙25への接着剤の含浸量は、接着強度、生産性等を考慮すると、50〜100g/mが好ましく、60〜80g/mがより好ましい。
本発明の紙管を構成する層の数は、2以上であれば特に限定されず、目的とする紙管の寸法、使用する原紙の厚さ、巻き重ねの方法等を考慮して適宜設定される。
たとえば本発明の紙管が、原紙をスパイラル状に巻き重ねて製造される紙管(スパイラル巻紙管)である場合、その肉厚(紙管の内周面から外周面までの最短距離)は、0.5〜30mmであることが好ましい。かかるスパイラル巻紙管は、たとえば厚さ0.1〜1.0mm、幅30〜200mmの原紙を用いる場合は、2〜30層程度巻き重ねることにより製造できる。
また、当該紙管が、原紙を平巻状に巻き重ねて製造される紙管(平巻紙管)である場合、その肉厚は、0.5〜75mmであることが好ましい。かかる平巻紙管は、たとえば厚さ0.1〜0.5mm、幅500〜1500mmの原紙を用いる場合は、2〜300層程度巻き重ねることにより製造できる。
なお、本発明の紙管における「1層」は、当該紙管の最内層を第1層として、重ねられた原紙の数をカウントした場合に、該層の数が最も少ない部分の数を示す。たとえば当該紙管がスパイラル巻紙管の場合、幅方向の重なりがあったとしても、1層=1枚の原紙からなる層(層の数=使用した原紙の枚数)である。また、平巻紙管の場合、1層=1周で、最後の1周に満たない部分はカウントしない。
本発明の紙管は、該紙管の外周面に研磨が施されていることが好ましい。スパイラル巻紙管にしても平巻紙管にしても、外周面には、原紙の末端部分に由来して段差が生じる。当該紙管に巻き取る製品が、跡の付きやすいものや、表面平滑性が重要なものである場合、当該段差が製品の表面平滑性を損なうおそれがある。そのため、外周面の研磨を行い、平滑にすることで、巻芯としての有用性が向上する。なお、本発明の紙管は、基本的にバルカナイズドファイバーから構成されるため、外周面の研磨による塵の発生が非常に少なく、研磨に適している。
なお、外周面の段差を無くすために、最外層の一部(重なり部分等)を研磨により除去した場合、新たに露出した部分が最外層となる。
該研磨方法としては特に限定されず、例えば志村鐵工所社製「SNR−100A−PJ」、「SNR−100W−PJ」、「SNR−100WT−PJ」、「SNR−100F−PJ」等の公知のサンダを用いて研磨することができる。具体的には、たとえば、紙管をゆっくりと回転させ、一定方向に押し出しながら、#80、#150、#400、#400のベルトサンダを用いて順次研磨することで、紙管の外周面全体を研磨することができる。
上記と同様の理由から、本発明の紙管は、外周面の、JIS B 0601:2001に準拠して測定される表面粗さ(R)が、4μm以下であることが好ましく、2μm以下であることがより好ましい。該表面粗さ(R)が4μmを超えると、紙管に薄物のフィルムや金属箔を巻き取った際、巻き取られた製品に痕がつくおそれがある。
該表面粗さは、研磨の度合いを調整することにより調整できる。
上記本発明に用いられる酢酸ビニル系樹脂エマルションは、バルカナイズドファイバー同士を強固に接着し得るものであり、該酢酸ビニル系樹脂エマルションを用いることによって、バルカナイズドファイバーのみを多層に巻き重ねることが可能となる。そのため、本発明によれば、従来は得られなかった、原紙としてバルカナイズドファイバーのみを用いた紙管を提供することができる。
また、本発明の紙管は、原紙としてバルカナイズドファイバーのみを用いているため、強靱で、一般的な紙管に比べて圧縮強度や耐摩耗性に優れている。また、樹脂管に比べて衝撃強度が高く、割れや欠損が生じない。
また、バルカナイズドファイバーの特性上、研磨、切断等の加工を行った際にも、その加工面から繊維や紙粉が飛び散りにくい。そのため、ハンドリング時、運搬時等において衝撃が加わった場合でも発塵しにくい。
また、樹脂による表面加工処理を行わなくても、外周面を研磨するだけで、紙管外周面の凹凸を無くすることができる。かかる紙管は、巻き取る製品に跡がつきにくく、巻芯としての有用性が高い。
また、摩擦による帯電現象が生じにくい、環境負荷が小さい等の利点もある。
また、該紙管は、特定の樹脂エマルションを使用していることで、バルカナイズドファイバーの吸水時の伸縮が抑制されており、製造時、または経時的な吸湿による皺の形成や寸法変化が抑制されている。
また、該紙管は、バルカナイズドファイバーの巻き重ねにより形成されるものであり、一般紙管製造装置で製造できるため、成型による製法が主流であるABS樹脂管等の樹脂管に比べて、小ロット・他品種の巻芯への適用が容易である。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。勿論、本発明はそれらに限定されるものではない。
[試験例1:接着強度]
3種の樹脂エマルション(「ポリゾールBX−1000」(商品名;昭和高分子(株)製;ポリ酢酸ビニルエマルション;固形分濃度54〜58%)、「AD−18L」(商品名;昭和高分子(株)製;エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルション;固形分濃度53〜57%)、「SE−1410」(商品名;昭和高分子(株)製;アクリル系樹脂エマルション;固形分濃度47〜51%)、および「アクアネート210」(商品名;日本ポリウレタン工業(株)製;自己乳化型ポリイソシアネート;固形分100%;イソシアネート含有量16.7%)を用いて、表1に示す組成の接着剤を用意した。表1中、樹脂エマルションの配合量(質量部)は、エマルションとしての量である。
これらの接着剤を、それぞれ、厚さ0.5mmの平板形状バルカナイズドファイバー(東洋ファイバー(株)製「バルカライトN」)に、バーコーターで40g/m(固形分)塗布し、その塗布面上に同じ平板形状バルカナイズドファイバーを貼り合わせ、圧力14kg/cmの条件で圧着した。
得られた試料について、圧着5分後の接着強度を、JIS K 6854−3:1999に準じ、引張り試験にてT形剥離強度(単位:kgf/20mm、引張速度:300mm/分、温度23℃、湿度50%RH)を測定することにより評価した。その結果を「接着強度」として表1に示した。
Figure 2010126360
接着剤としてポリ酢酸ビニルエマルションまたはエチレン−酢酸ビニル共重合体エマルションを用いた試料1〜6は、圧着5分後の時点で、基材(平板形状バルカナイズドファイバー)破壊が生じる接着力が発現していた。
一方、アクリル系樹脂エマルションを用いた試料7〜9は、圧着5分後では全く接着力が発現していなかった。
この結果から、以下の各実施例、比較例においては、接着剤として、酢酸ビニル系樹脂エマルションを用いた。
<実施例1>
紙管製造装置(KONDO MACHINE WORKS社製)のマンドレルに、幅103.5mm、長さ約2.31mの帯状の原紙を、以下の巻き付け条件にてスパイラル状に巻き付けて紙管の最内層を形成した。続いて、幅103.0〜115.0mm、長さ約2.32〜2.53mの帯状の原紙の裏面(最内層側)に40g/mの塗布量で接着剤を塗布し、これを、前記と同じ巻き付け条件で、前記最内層上に巻き付けた。同じ操作を、巻き始めの位置をずらしながら10回繰り返して、トータル12層、長さ1mの紙管を得た。これを、NC紙管切断機IKT−36(生田鉄工(株)製)にて長さ100mm毎に切断した。
(巻き付け条件)
「巻き付け角度」:約64.0〜67.0°
「原紙の幅方向の重なりの幅」:約10mm
「原紙に付与する張力」:約10〜20kg
このとき、原紙として、最外層のみに「バルカライト」(商品名;東洋ファイバー(株)製;厚さ200〜500μm、密度0.8〜1.05g/cmのバルカナイズドファイバー)を使用し、その他の層には「HB77」(商品名;東洋ファイバー(株)製;厚さ100〜130μm、密度1.1〜1.3g/cmのバルカナイズドファイバー)を使用した。
また、接着剤としては、「ポリゾールBX−1000」(商品名;昭和高分子(株)製;ポリ酢酸ビニルエマルション;固形分濃度54〜58%)を使用した。
得られた紙管(長さ100mm)について、以下の測定および評価を行った。その結果を表2に示す。
[質量]:
紙管の質量は、質量計(商品名:各皿天びん;ザルトリウス社製)により測定した。
[肉厚]:
紙管の肉厚は、ノギス(商品名:M型標準ノギス;ミツトヨ社製)により測定した。
[最大圧縮荷重]:
作成した紙管をJIS P 8111:1998に準じて前処理を行った。続いて該紙管をJIS Z 0212:1998に準じて、長さ100mmの紙管の横方向に記録計(商品名:ストログラフR用ロードセル,記録計(圧縮試験機);東洋精機製作所社製<適合規格JIS B 7728、JIS B 7733>)を用いて、10mm/分±3mm/分で圧縮荷重を加え、自動記録装置で圧縮荷重を記録し、最大圧縮荷重を評価した。
[表面粗さ]:
紙管の最外層表面を、吉田特殊機械工業社製ロール仕上機より研磨した。
研磨前後の紙管の表面粗さ(R)を、JIS B 0601:2001に準じて表面粗さ測定器(商品名:サーフコーダSE30C;小坂研究所社製)を用いて測定した。
[発塵性]:
紙管の切断面同士を1分間で180回擦り合わせた。このときに出た塵のうち、1立方フィート(0.02832m)中に存在する直径3μm以上の塵の数(個/CF)を、塵測定機(商品名:LASER AEROZOL COUNTER 82−6600N;ダン科学社製)により測定した。
<実施例2>
原紙として、最外層及び最外層下1層の計2層に「バルカライト」(商品名;東洋ファイバー(株)製;厚さ200〜500μm、密度0.8〜1.05g/cmのバルカナイズドファイバー)を使用し、その他の層には「HB77」(商品名;東洋ファイバー(株)製;厚さ100〜130μm、密度1.1〜1.3g/cmのバルカナイズドファイバー)を使用し、トータルで11層の紙管とした以外は実施例1と同様にして紙管を製造した。
得られた紙管について、実施例1と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
<実施例3>
原紙として、最外層及び最外層下2層の計3層に「バルカライト」(商品名;東洋ファイバー(株)製;厚さ200〜500μm、密度0.8〜1.05g/cmのバルカナイズドファイバー)を使用し、その他の層には「HB77」(商品名;東洋ファイバー(株)製;厚さ100〜130μm、密度1.1〜1.3g/cmのバルカナイズドファイバー)を使用し、トータルで11層の紙管とした以外は実施例1と同様にして紙管を製造した。
得られた紙管について、実施例1と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
<実施例4>
原紙として、全層に「バルカライト」(商品名;東洋ファイバー(株)製;厚さ200〜500μm、密度0.8〜1.05g/cmのバルカナイズドファイバー)を使用し、トータルで11層の紙管とした以外は実施例1と同様にして紙管を製造した。
得られた紙管について、実施例1と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
<実施例5>
原紙として、最外層に「HB77」(商品名;東洋ファイバー(株)製;厚さ100〜130μm、密度1.1〜1.3g/cmのバルカナイズドファイバー)を使用し、その他の層に「バルカライト」(商品名;東洋ファイバー(株)製;厚さ200〜500μm、密度0.8〜1.05g/cmのバルカナイズドファイバー)を使用し、トータルで11層の紙管とした以外は実施例1と同様にして紙管を製造した。
得られた紙管について、実施例1と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
<実施例6>
原紙として、最外層及び最外層下4層の計5層に「HB77」(商品名;東洋ファイバー(株)製;厚さ100〜130μm、密度1.1〜1.3g/cmのバルカナイズドファイバー)を使用し、その他の層(計6層)に「バルカライト」(商品名;東洋ファイバー(株)製;厚さ200〜500μm、密度0.8〜1.05g/cmのバルカナイズドファイバー)を使用し、トータルで11層の紙管とした以外は実施例1と同様にして紙管を製造した。
得られた紙管について、実施例1と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
<実施例7>
接着剤として、「ポリゾールBX−1000」(商品名;昭和高分子(株)製;ポリ酢酸ビニルエマルション;固形分濃度54〜58%)100質量部に「アクアネート210」(商品名;日本ポリウレタン工業(株)製;自己乳化型ポリイソシアネート;固形分100%;イソシアネート含有量16.7%)5質量部を配合したものを用いた以外は実施例1と同様にして紙管を製造した。
得られた紙管について、実施例1と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
<実施例8>
接着剤として、「AD−18L」(商品名;昭和高分子(株)製;エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルション;固形分濃度53〜57%)100質量部に「アクアネート210」(商品名;日本ポリウレタン工業(株)製;自己乳化型ポリイソシアネート;固形分100%;イソシアネート含有量16.7%)5質量部を配合したものを用いた以外は実施例1と同様にして紙管を製造した。
得られた紙管について、実施例1と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
<比較例1>
原紙として、市販の紙管原紙(厚さ500〜1000μm、密度0.65〜0.72g/cm、富山製紙社製)のみを使用し、トータルで7層の紙管とした以外は実施例1と同様にして紙管を製造した。
得られた紙管について、実施例1と同様の評価を行った。ただし、比較例1については、クラフト原紙であるため、最外層表面の研磨は行わなかった。結果を表2に示す。
<比較例2>
原紙として、最内層および最外層に「HB77」(商品名;厚さ100〜130μm、密度1.1〜1.3g/cmのバルカナイズドファイバー;東洋ファイバー(株)製)を使用し、その他の層に市販の紙管原紙(厚さ500〜1000μm、密度0.65〜0.72g/cm、富山製紙社製)を使用し、トータルで7層の紙管とした以外は実施例1と同様にして紙管を製造した。
得られた紙管について、実施例1と同様の評価を行った。ただし、比較例2については、高密度バルカナイズドファイバー原紙であるため、最外層表面の研磨は行わなかった。結果を表2に示す。
<参考例1>
市販のABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)製の樹脂管を用意した。
該樹脂管について、実施例1と同様の評価を行った。ただし、樹脂管であるため、最外層表面の研磨は行わず、発塵性の評価も行わなかった。結果を表2に示す。
Figure 2010126360
上記結果に示すとおり、実施例1〜5の紙管は、圧縮強度が強く、切断面からの発塵も効果的に抑制されていた。これらの効果は、特に、接着剤として、酢酸ビニル系樹脂エマルションにイソシアネート化合物を配合したものを用いた実施例4および5において顕著であった。また、これらの紙管は、研磨により表面粗さを低減されており、研磨可能な材料であることが確認できた。
これに対して、全層とも通常の紙管原紙を用いた比較例1の紙管と、最外層および最内層のみにバルカナイズドファイバーを用いた比較例2の紙管は、圧縮強度が弱く、発塵も多かった。
上記の通り、接着剤として酢酸ビニル系樹脂エマルションを用い、紙管の原紙として全層にバルカナイズドファイバーを用いた本発明の紙管は、圧縮強度が非常に強く、しかも発塵性が効果的に抑制されている。そのため、本発明の紙管は、クリーンルーム内で使用する用途にも適用可能である。
原紙をスパイラル状に巻き重ねて紙管を製造する方法における工程の一部を説明する概略工程図である。 接着剤塗布装置を示す側面図である。 原紙をスパイラル状に巻き重ねて形成される紙管の一例を示す模式図である。
符号の説明
12…マンドレル、18…最内層、25…原紙、26…巻き取り、30…接着剤塗布装置、31…バット、32…浸漬ロール、33…転写ロール、35a〜35c…ローラ、40…張力付与装置

Claims (8)

  1. 原紙を巻き重ねることにより形成された紙管であって、
    当該紙管を構成する原紙がバルカナイズドファイバーのみであり、
    前記巻き重ねられた原紙の層間が、酢酸ビニル系樹脂エマルションを用いて接着されていることを特徴とする紙管。
  2. 前記酢酸ビニル系樹脂が、エチレン−酢酸ビニル共重合体である請求項1に記載の紙管。
  3. 前記酢酸ビニル系樹脂エマルションに、イソシアネート化合物が配合される請求項1または2に記載の紙管。
  4. 最外層が、低密度バルカナイズドファイバーからなる請求項1〜3の何れか一項に記載の紙管。
  5. 前記低密度バルカナイズドファイバーの密度が1.05g/cm以下である請求項4に記載の紙管。
  6. 前記原紙が帯状であり、該原紙がスパイラル状に巻き重ねられている請求項1〜5の何れか一項に記載の紙管。
  7. 当該紙管の外周面が研磨されている請求項1〜6の何れか一項に記載の紙管。
  8. 請求項1〜7の何れか一項に記載の紙管の製造方法であって、
    接着剤を塗布または含浸した原紙を巻き重ねることにより紙管を形成する工程を有し、
    前記原紙として、バルカナイズドファイバーのみを用い、
    前記接着剤として、酢酸ビニル系樹脂エマルションを用いることを特徴とする紙管の製造方法。
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