JP2010123842A - 電気二重層キャパシタ用電極 - Google Patents

電気二重層キャパシタ用電極 Download PDF

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Abstract

【課題】従来の電気化学素子用電極よりも、さらに単位体積あたりの静電容量を大きく、かつ内部抵抗を小さくすることができる電気化学素子用電極を提供する。
【解決手段】 BET比表面積が50m/g以上1800m/g未満である第1の活性炭、BET比表面積が1800m/g以上5000m/g以下である第2の活性炭、
及び、結着剤を含む電極材料を含んでなり、該電極材料中の第1の活性炭の含有割合をA重量%、第2の活性炭の含有割合をB重量%としたとき、以下の(1)式を満たす電気二重層キャパシタ用電極。
80≦A+B≦95 (1)
【選択図】なし

Description

本発明は、電気二重層キャパシタ電極に関する。
小型で軽量、且つエネルギー密度が高く、さらに繰り返し充放電が可能な特性を活かして、リチウムイオン二次電池、電気二重層キャパシタおよびリチウムイオンキャパシタなどの電気化学素子は、その需要を急速に拡大している。リチウムイオン二次電池は、エネルギー密度が比較的大きいことから、携帯電話やノート型パーソナルコンピュータなどの分野で利用されている。また、電気二重層キャパシタは急速充放電が可能なので、パーソナルコンピュータ等のメモリーバックアップ小型電源として利用されている。さらに電気二重層キャパシタは電気自動車用の大型電源としての応用が期待されている。また、高いエネルギー密度と充放電速度の両立を目指し、正極、負極の2つの電極のうち、一方にファラデー反応電極、もう一方に非ファラデー反応電極を使用するハイブリッドキャパシタも開発が進められている。また、金属酸化物や導電性高分子の表面の酸化還元反応(疑似電気二重層容量)を利用するレドックスキャパシタもその容量の大きさから注目を集めている。これら電気化学素子には、用途の拡大や発展に伴い、低抵抗化、高容量化、機械的特性の向上など、より一層の特性の改善が求められている。そのようななかで、電気化学素子の性能を向上させるために電気二重層キャパシタ用電極を形成する材料についても様々な改善が行われている。
たとえば、特許文献1では、活性炭として水蒸気賦活活性炭と該水蒸気賦活活性炭より粒子径の小さいアルカリ賦活活性炭、導電粒子、バインダ樹脂を特定の割合で使用する電気二重層キャパシタ用電極が紹介されている。
特開2008−34720号公報
しかしながら、上記特許文献1の方法により得られる電極でも、単位体積あたりの静電容量の増加、また内部抵抗の低減が不十分であり、さらに単位体積あたりの静電容量を大きく、かつ内部抵抗を小さくする必要がある。
したがって、本発明は、従来の電気化学素子用電極よりも、さらに単位体積あたりの静電容量を大きく、かつ内部抵抗を小さくすることができる電気二重層キャパシタ用電極を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、そして特定の比表面積を有する活性炭2種類を特定割合で併用することにより、得られる電気二重層キャパシタの単位体積あたりの静電容量が増加し、かつ内部抵抗が小さくなることを見出した。
すなわち、上記課題を解決する本発明は、以下の事項を要旨として含む。
(1)BET比表面積が50m/g以上1800m/g未満である第1の活性炭、
BET比表面積が1800m/g以上5000m/g以下である第2の活性炭、
及び、結着剤を含む電極材料を含んでなり、
該電極材料中の第1の活性炭の含有割合をA重量%、第2の活性炭の含有割合をB重量%としたとき、以下の〔1〕式を満たす電気二重層キャパシタ用電極。
80≦A+B≦95 〔1〕
(2)電極材料中の結着剤の含有割合をC重量%としたとき、以下の〔2〕〜〔4〕式を満たす電気二重層キャパシタ用電極。
40≦A 〔2〕
40≦B 〔3〕
0<C≦15 〔4〕
(3)前記結着剤が、フッ素を含まない重合体である電気二重層キャパシタ用電極。
(4)前記結着剤が(メタ)アクリレート系重合体またはジエン系重合体である電気二重層キャパシタ用電極。
(5)前記電極材料が、少なくとも前記第1の活性炭、第2の活性炭、および結着剤を含有し、且つ前記第1の活性炭及び第2の活性炭が結着剤によって結着されてなる複合粒子である電気二重層キャパシタ用電極。
本発明によれば、活性炭として、比表面積の異なる2種類の活性炭を特定量併用することで、電気二重層キャパシタの単位体積あたりの静電容量を増加させ、かつ内部抵抗を小さくすることができる。
以下、本発明に係る電気二重層キャパシタ用電極について説明する。
<電気二重層キャパシタ用電極材料>
本発明の電気二重層キャパシタ用電極は、BET比表面積が50m/g以上1800m/g未満である第1の活性炭、BET比表面積が1800m/g以上5000m/g以下である第2の活性炭、及び、結着剤を含む電極材料を含んでなる。
(第1の活性炭)
本発明の電気二重層キャパシタ用電極に用いる第1の活性炭としては、ヤシガラ系、フェノール系等のハードカーボン系活性炭を挙げることができる。
第1の活性炭のBET比表面積は、50m/g以上1800m/g未満、静電容量をより増加させることを考えると、好ましくは200m/g以上1,800m/g未満、より好ましくは1000m/g以上1,800m/g未満である。
本発明において、電極材料中の第1の活性炭の含有割合A重量%は、以下の式〔2〕を満たすことが好ましい。
40≦A 〔2〕
本発明において、上記式〔2〕を満たすことにより、造粒粒子内の活性炭の充填率を上げることができ、静電容量を増加させることができる。また、式〔2〕において電極材料中の第1の活性炭の含有割合は、より好ましくは40重量%以上50重量%以下、特に好ましくは40重量%以上45重量%以下である。電極材料中の第1の活性炭の含有割合が上記範囲であることにより、電気二重層キャパシタの静電容量をより増加させることができる。
第1の活性炭の体積平均粒径は、0.5〜100μm、第2の活性炭との併用を考慮すると、好ましくは1〜50μm、より好ましくは12〜20μmである。
(第2の活性炭)
本発明の電気二重層キャパシタ用電極に用いる第2の活性炭としては、石油コークス系、ピッチ系等のソフトカーボン系活性炭を挙げることができる
第2の活性炭のBET比表面積は、1,800m/g以上5,000m/g以下、静電容量をより増加させることを考えると、好ましくは2,000m/g以上4,000m/g以下、より好ましくは2,000m/g以上3,000m/g以下である。
本発明において、電極材料中の第2の活性炭の含有割合B重量%は、以下の式〔3〕を満たすことが好ましい。
40≦B 〔3〕
本発明において、上記式〔3〕を満たすことにより、造粒粒子内の活性炭の充填率を上げることができ、静電容量をより増加させることができる。また、式〔3〕において電極材料中の第2の活性炭の含有割合は、より好ましくは40重量%以上50重量%以下、特に好ましくは40重量%以上45重量%以下である。電極材料中の第2の活性炭の含有割合が上記範囲であることにより、電気二重層キャパシタの内部抵抗をより低減させることができる。
第2の活性炭の体積平均粒径は、0.1〜50μm、第1の活性炭との併用を考慮すると、好ましくは0.5〜20μm、より好ましくは2〜10μmである。
本発明では、電極材料中の第1の活性炭の含有割合をA重量%、第2の活性炭の含有割合をB重量%としたとき、以下の式〔1〕を満たす必要がある。
80≦A+B≦95 〔1〕
電極材料中の第1の活性炭と第2の活性炭の含有割合が、80重量%未満であると十分な高容量化が図れず、逆に95重量%を超えると活性炭に対する結着剤の割合が小さくなるため電極強度が低下する。
前記式〔1〕において、電極材料中の第1の活性炭と第2の活性炭の含有割合は、好ましくは80重量%以上90重量%以下、より好ましくは83重量%以上86重量%以下である。前記式〔1〕において、電極材料中の第1の活性炭と第2の活性炭の含有割合を前記範囲とすることにより、静電容量の増加が可能となり、また電極強度の低下も防ぐことができる。
(結着剤)
本発明の電気二重層キャパシタ用電極に用いる結着剤としては、前記第1の活性炭や第2の活性炭、後述する導電剤などを結着させることができる重合体であれば、特に制限されないが、フッ素を含まない重合体であることが好ましい。結着剤が、フッ素を含まない重合体であることにより、フッ素を含む重合体より少ない使用量で結着が可能となるため、体積あたりの活性炭量を増やすことで静電容量密度の増加、また内部抵抗の低抵抗化が可能である。
フッ素を含まない重合体としては、ジエン系重合体、アクリレート系重合体、ポリイミド、ポリアミド、ポリウレタン等の高分子化合物が挙げられ、中でも、ジエン系重合体やアクリレート系重合体が好ましい。結着剤として、ジエン系重合体やアクリル系重合体を用いると、これらの結着剤は結着強度が大きいため、結着剤の使用量を低減することが可能で、さらなる高容量化、内部抵抗の低抵抗化が可能である。
ジエン系重合体は、共役ジエンの単独重合体もしくは共役ジエンを含む単量体混合物を重合して得られる共重合体、またはそれらの水素添加物である。前記単量体混合物における共役ジエンの割合は通常40重量%以上、好ましくは50重量%以上、より好ましくは60重量%以上である。ジエン系重合体の具体例としては、ポリブタジエンやポリイソプレンなどの共役ジエン単独重合体;カルボキシ変性されていてもよいスチレン・ブタジエン共重合体(SBR)などの芳香族ビニル・共役ジエン共重合体;スチレン・ブタジエン・メタクリル酸共重合体や、スチレン・ブタジエン・イタコン酸共重合体などの芳香族ビニル・共役ジエン・カルボン酸基含有単量体の共重合体;アクリロニトリル・ブタジエン共重合体(NBR)などのシアン化ビニル・共役ジエン共重合体;水素化SBR、水素化NBRなどが挙げられる。
アクリレート系重合体は、一般式(1):CH=CR−COOR(式中、Rは水素原子またはメチル基を、Rはアルキル基またはシクロアルキル基を表す。)で表される化合物由来の単量体単位を含む重合体である。一般式(1)で表される化合物の具体例としては、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t-ブチル、アクリル酸n−アミル、アクリル酸イソアミル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸ノニル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリルなどのアクリレート;メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t-ブチル、メタクリル酸n−アミル、メタクリル酸イソアミル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸イソデシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸ステアリルなどのメタアクリレート等が挙げられる。これらの中でも、アクリレートが好ましく、アクリル酸n−ブチルおよびアクリル酸2−エチルヘキシルが、得られる電極の強度を向上できる点で、特に好ましい。アクリレート系重合体中の一般式(1)で表される化合物由来の単量体単位の割合は、通常50重量%以上、好ましくは70重量%以上である。前記一般式(1)で表される化合物由来の単量体単位の割合が前記範囲であるアクリレート系重合体を用いると、耐熱性が高く、かつ得られる電気化学素子用電極の内部抵抗を小さくできる。
前記アクリレート系重合体は、一般式(1)で表される化合物の他に、共重合可能なカルボン酸基含有単量体を用いることができ、具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸などの一塩基酸含有単量体;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの二塩基酸含有単量体が挙げられる。なかでも、二塩基酸含有単量体が好ましく、集電体との結着性を高め、電極強度を向上できる点で、イタコン酸が特に好ましい。これらの一塩基酸含有単量体、二塩基酸含有単量体は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。共重合の際のカルボン酸基含有単量体の量は、一般式(1)で表される化合物100重量部に対して、通常は0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜20重量部、より好ましくは1〜10重量部の範囲である。カルボン酸基含有単量体の量がこの範囲であると、集電体との結着性に優れ、得られる電極強度が高まる。
前記アクリレート系重合体は、一般式(1)で表される化合物の他に、共重合可能なニトリル基含有単量体を用いることができる。ニトリル基含有単量体の具体例としては、アクリロニトリルやメタクリロニトリルなどが挙げられ、中でもアクリロニトリルが、集電体との結着性が高まり、電極強度が向上できる点で好ましい。アクリロニトリルの量は、一般式(1)で表される化合物100重量部に対して、通常は0.1〜40重量部、好ましくは0.5〜30重量部、より好ましくは1〜20重量部の範囲である。アクリロニトリルの量がこの範囲であると、集電体との結着性に優れ、得られる電極強度が高まる。
結着剤は、その形状によって特に制限はないが、結着性が良く、また、作成した電極の静電容量の低下や充放電の繰り返しによる劣化を抑えることができるため、粒子状であることが好ましい。粒子状の結着剤としては、例えば、ラテックスのごとき分散型結着剤の粒子が水に分散した状態のものや、このような分散液を乾燥して得られる粉末状のものが挙げられる。
粒子状の結着剤の数平均粒径は、格別な限定はないが、通常は0.0001〜100μm、好ましくは0.001〜10μm、より好ましくは0.01〜1μmである。結着剤の数平均粒径がこの範囲であるときは、少量の結着剤の使用でも優れた結着力を電極層に与えることができる。ここで、数平均粒径は、透過型電子顕微鏡写真で無作為に選んだ結着剤粒子100個の径を測定し、その算術平均値として算出される個数平均粒径である。粒子の形状は球形、異形、どちらでもかまわない。
これら結着剤は単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。この結着剤の使用量は、活性炭100重量部に対して、通常は0.1〜15重量部、好ましくは0.5〜10重量部、より好ましくは1〜10重量部の範囲である。
本発明においては、電極材料中の結着剤の含有割合をC重量%としたとき、前記式〔1〕〜〔3〕を満たすとともに、以下の式〔4〕を満たすことが好ましい。
0<C≦15 〔4〕
上記式〔4〕を満たすことにより、電極の機械的特性と電気特性のバランスを良好にすることができる。
前記式〔4〕において、電極材料中の結着剤の含有割合C重量%は、より好ましくは3重量%以上10重量%以下、特に好ましくは5重量%以上10重量%以下である。前記式〔4〕において、電極材料中の結着剤の含有割合を前記範囲とすることにより、電極の機械的特性と内部抵抗の低抵抗化のバランスを良好にすることができる。
電極材料には、第1の活性炭、第2の活性炭、結着剤以外の他の成分が含まれていてもよい。他の成分としては、導電剤、分散剤、界面活性剤等が挙げられる。
導電剤とは、導電性を有し、電気二重層を形成し得る細孔を有さない粒子状の炭素の同素体からなり、電気二重層キャパシタの導電性を向上させるものである。導電材の具体例としては、ファーネスブラック、アセチレンブラック、及びケッチェンブラック(アクゾノーベルケミカルズベスローテンフェンノートシャップ社の登録商標)などの導電性カーボンブラック;天然黒鉛、人造黒鉛等の黒鉛;が挙げられる。これらの中でも、導電性カーボンブラックが好ましく、アセチレンブラックおよびファーネスブラックがより好ましい。
導電剤の体積平均粒径は、第2の活性炭の体積平均粒径よりも小さいことが好ましく、通常0.001〜10μm、好ましくは0.05〜5μm、より好ましくは0.01〜1μmの範囲である。導電剤の粒径がこの範囲にあると、より少ない使用量で高い導電性が得られる。
これらの導電剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。導電剤の量は、活性炭100重量部(第1の活性炭及び第2の活性炭の合計量)に対して、通常0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜15重量部、より好ましくは1〜10重量部の範囲である。導電剤の量がこの範囲にある電極を使用すると電気二重層キャパシタの静電容量を高く且つ内部抵抗を低くすることができる。
分散剤は、後述するスラリーの溶媒に溶解させて用いられ、活性炭、結着剤、導電剤等を溶媒に均一に分散させる作用をさらに有するものである。例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース系ポリマー、ならびにこれらのアンモニウム塩またはアルカリ金属塩;ポリアクリル酸(またはメタクリル酸)ナトリウムなどのポリアクリル酸(またはメタクリル酸)塩;ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド;ポリビニルピロリドン、ポリカルボン酸、酸化スターチ、リン酸スターチ、カゼイン、各種変性デンプン、キチン、キトサン誘導体などが挙げられる。これらの分散剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。中でも、セルロース系ポリマーが好ましく、カルボキシメチルセルロースまたはそのアンモニウム塩もしくはアルカリ金属塩が特に好ましい。また複合粒子表面の表面平均空隙率を上げるためには、重量平均分子量が30万以上のものが好ましい。
これら分散剤は単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。分散剤の使用量は、格別な限定はないが、活性炭100重量部に対して、通常は0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部、より好ましくは0.8〜2重量部の範囲である。分散剤を用いることで、スラリー中の固形分の沈降や凝集を抑制できる。また、噴霧乾燥時のアトマイザーの詰まりを防止することができるので、噴霧乾燥を安定して連続的に行うことができる。
界面活性剤としては、アニオン性、カチオン性、ノニオン性、ノニオニックアニオンなどの両性の界面活性剤が挙げられるが、中でもアニオン性若しくはノニオン性の界面活性剤で熱分解しやすいものが好ましい。これら添加剤は単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
界面活性剤の量は、格別な限定はないが、活性炭100重量部に対して0〜20重量部、好ましくは0.1〜10重量部、より好ましくは0.5〜5重量部の範囲である。
本発明で用いる電極材料は、特に制限されず、例えば(i)少なくとも第1の活性炭、第2の活性炭及び結着剤を含有し、これらと必要に応じ添加されるその他の成分とを混合して得られるもの;(ii)少なくとも第1の活性炭、第2の活性炭及び結着剤を含有し、これらと必要に応じ添加されるその他の成分とを溶媒中で混合して得られるペースト状のもの;(iii)少なくとも第1の活性炭、第2の活性炭、および結着剤を含有し、第1の活性炭及び第2の活性炭が結着剤によって結着されてなる複合粒子などが挙げられるが、少なくとも第1の活性炭、第2の活性炭、および結着剤を含有し、第1の活性炭及び第2の活性炭が結着剤によって結着されてなる複合粒子であることが好ましい。電極材料が、少なくとも第1の活性炭、第2の活性炭、および結着剤を含有し、第1の活性炭及び第2の活性炭が結着剤によって結着されてなる複合粒子であることにより、得られる電気二重層キャパシタ用電極の電極強度を高くしたり、内部抵抗を低減したりすることができる。なお、ここでいう複合粒子とは、第1の活性炭、第2の活性炭、結着剤及びその他必要に応じて含まれてもよい材料等、複数の材料が一体化した粒子をさす。
本発明において、電極材料として好適な複合粒子は、第1の活性炭、第2の活性炭、結着剤及びその他必要に応じて含まれてもよい材料を含むスラリーを噴霧乾燥して、噴霧造粒して得ることができる。
その他必要に応じて含まれてもよい材料としては、導電剤、分散剤、界面活性剤が挙げられる。
スラリーを得るために用いる溶媒として、通常、水が用いられるが、有機溶媒を用いてもよい。有機溶媒としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコールなどのアルキルアルコール類;アセトン、メチルエチルケトンなどのアルキルケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジグライム等のエーテル類;ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン等のアミド類;ジメチルスルホキサイド、スルホラン等のイオウ系溶剤;などが挙げられるが、アルコール類が好ましい。水よりも沸点の低い有機溶媒を併用すると、噴霧乾燥法による造粒時に、乾燥速度を速くすることができる。また、分散型結着剤の分散性又は溶解型樹脂の溶解性が溶媒の種類によって変るので、スラリーの粘度や流動性を有機溶媒の量又は種類を選択することにより調整し、噴霧乾燥の生産効率を向上させることができる。
スラリーを調製するときに使用する溶媒の量は、スラリーの固形分濃度が、通常は1〜50重量%、好ましくは5〜50重量%、より好ましくは10〜30重量%の範囲となるような量である。
第1の活性炭、第2の活性炭、及び結着剤、並びに分散剤必要に応じて導電剤や界面活性剤、その他の添加剤を溶媒に分散又は溶解する方法又は手順は特に限定されず、例えば、溶媒に第1の活性炭、第2の活性炭、導電剤、結着剤、分散剤を添加し混合する方法、溶媒に分散させた結着剤(例えば、ラテックス)を添加して混合し、第1の活性炭、第2の活性炭及び分散剤、添加成分を添加して混合する方法;第1の活性炭、第2の活性炭、分散剤及び導電剤を溶媒に分散させた結着剤に添加して混合する方法;などが挙げられる。混合の手段としては、例えば、ボールミル、サンドミル、ビーズミル、顔料分散機、らい潰機、超音波分散機、ホモジナイザー、プラネタリーミキサーなどの混合機器が挙げられる。混合は、通常、室温〜80℃の範囲で、10分〜数時間行う。
噴霧乾燥法は、熱風中にスラリーを噴霧して乾燥する方法である。噴霧乾燥法に用いる装置の代表例としてアトマイザーが挙げられる。アトマイザーは、回転円盤方式と加圧方式との二種類の装置がある。回転円盤方式は、高速回転する円盤のほぼ中央にスラリーを導入し、円盤の遠心力によってスラリーが円盤の外に放たれ、その際に霧状にして乾燥する方式である。
円盤の回転速度は円盤の大きさに依存するが、通常は5,000〜30,000rpm、好ましくは15,000〜30,000rpmである。一方、加圧方式は、スラリーを加圧してノズルから霧状にして乾燥する方式である。
噴霧されるスラリーの温度は、通常は室温であるが、加温して室温以上にしたものであってもよい。噴霧乾燥時の熱風温度は、通常80〜250℃、好ましくは100〜200℃である。噴霧乾燥法において、熱風の吹き込み方法は特に制限されず、例えば、熱風と噴霧方向が横方向に並流する方式、乾燥塔頂部で噴霧され熱風と共に下降する方式、噴霧した滴と熱風が向流接触する方式、噴霧した滴が最初熱風と並流し次いで重力落下して向流接触する方式などが挙げられる。さらに、複合粒子の表面を硬化させるために加熱処理する。熱処理温度は、通常80〜300℃である。
本発明に好適に用いる複合粒子の形状は、実質的に球形であることが好ましい。すなわち、複合粒子の短軸径をLs、長軸径をLl、La=(Ls+Ll)/2とし、(1−(Ll−Ls)/La)×100の値を球形度(%)としたとき、球形度が80%以上であることが好ましく、より好ましくは90%以上である。ここで、短軸径Lsおよび長軸径Llは、透過型電子顕微鏡写真像より測定される値である。
本発明に好適に用いる複合粒子の体積平均粒子径は、通常10〜100μm、好ましくは20〜80μm、より好ましくは30〜60μmの範囲である。体積平均粒子径は、レーザ回折式粒度分布測定装置を用いて測定することができる。
(電気二重層キャパシタ用電極)
本発明に係る電気二重層キャパシタ用電極は、該活性炭と結着剤を少なくとも含む電極層または該電極層を集電体上に有するものをいう。
集電体とは、集電機能を有する電極基体である。材料としては、例えば、金属、炭素、導電性高分子などを用いることができ、好適には金属が用いられる。金属としては、通常、アルミニウム、白金、ニッケル、タンタル、チタン、ステンレス鋼、銅、その他の合金等が使用される。これらの中で導電性、耐電圧性の面からアルミニウムまたはアルミニウム合金を使用するのが好ましい。
本発明の電気二重層キャパシタ用電極を製造する方法としては、電極材料として上記複合粒子を用いる場合、(a)複合粒子をシート成形し、得られたシート状電極材料を、集電体に積層する方法、(b)複合粒子を基材又は集電体上に供給し、これをシート成形し、必要に応じてロールプレスして得る方法などが挙げられる。中でも、(b)複合粒子を基材又は集電体上に、シート成形し、必要に応じてロールプレスして得る方法が好ましい。
基材としては、電極層を基材上に形成することができれば無機材料、有機材料制限はなく使用することができる。例えば、アルミニウム箔、銅箔、アイオノマーフィルム(IOフィルム)、ポリエチレンフィルム(PEフィルム)、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)、ポリエチレンナフレタートフィルム(PENフィルム)、ポリ塩化ビニルフィルム(PVCフィルム)、ポリ塩化ビニリデンフィルム(PVDCフィルム)、ポリビニルアルコールフィルム(PVAフィルム)、ポリプロピレンフィルム(PPフィルム)、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム(PCフィルム)、ポリスチレンフィルム(PSフィルム)、ポリアクリロニトリルフィルム(PANフィルム)、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム(EVAフィルム)、エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム(EVOHフィルム)、エチレン−メタクリル酸共重合体フィルム(EMAAフィルム)、ナイロンフィルム(NYフィルム、ポリアミド(PA)フィルム)、セロファン、イミドフィルム、紙などが上げられる。また、上記フィルムを重ねた多層構造のフィルムを用いても良い。これらの中でも、汎用性や取扱性の観点から熱可塑性樹脂フィルムが好ましく、特にPETフィルム、PEフィルム、PVCフィルム等が好ましい。また、電極層が形成される基材表面には剥離処理を施しておいてもよい。
基材の厚さは、特に限定されないが5μm〜200μmが好適であり、30μm〜150μmがさらに好適である。また、幅も特に限定されないが約100mm〜1000mm、さらには約200mm〜500mmが好適である。
本発明において、上記(b)の方法で集電体上に電気二重層キャパシタ用電極を製造する場合において、電極材料を供給する工程で用いられるフィーダーは、特に限定されないが、複合粒子を定量的に供給できる定量フィーダーであることが好ましい。ここで、定量的に供給できるとは、かかるフィーダーを用いて電極材料を連続的に供給し、一定間隔で供給量を複数回測定し、その測定値の平均値mと標準偏差σmから求められるCV値(=σm/m×100)が4以下であることをいう。本発明に用いられる定量フィーダーは、CV値が好ましくは2以下である。定量フィーダーの具体例としては、テーブルフィーダー、ロータリーフィーダーなどの重力供給機、スクリューフィーダー、ベルトフィーダーなどの機械力供給機などが挙げられる。これらのうちロータリーフィーダーが好適である。
次いで、前記集電体と供給された電極材料とを一対のロールで加圧して、集電体上に電極層を形成する。この工程では、必要に応じ加温された前記電極材料が、一対のロールでシート状の電極層に成形される。供給される複合粒子の温度は、好ましくは40〜160℃、より好ましくは70〜140℃である。この温度範囲にある電極材料を用いると、プレス用ロールの表面で電極材料の滑りがなく、電極材料が連続的かつ均一にプレス用ロールに供給されるので、膜厚が均一で、電極密度のばらつきが小さい、電極層を得ることができる。
成形時の温度は、通常0〜200℃であり、結着剤の融点またはガラス転移温度より高いことが好ましく、融点またはガラス転移温度より20℃以上高いことがより好ましい。ロールを用いる場合の成形速度は、通常0.1m/分より大きく、好ましくは35〜70m/分である。またプレス用ロール間のプレス線圧は、通常0.2〜30kN/cm、好ましくは0.5〜10kN/cmである。
上記製法では、前記一対のロールの配置は特に限定されないが、略水平または略垂直に配置されることが好ましい。略水平に配置する場合は、集電体を一対のロール間に連続的に供給し、該ロールの少なくとも一方に電極材料を供給することで、集電体とロールとの間隙に電極材料が供給され、加圧により電極層を形成できる。略垂直に配置する場合は、前記集電体を水平方向に搬送させ、集電体上に電極材料を供給し、電極材料層を形成する。供給された電極材料層を必要に応じブレード等で均した後、該集電体を一対のロール間に供給し、加圧により電極層を形成できる。この場合において、一対のロール間に供給される電極材料層の厚さは、(前記一対のロールのロール間隙)/(集電体厚さ+電極層厚さ)で表される値で、通常0.01〜1であり、好ましくは0.1〜0.5である。
成形した電極層の厚みのばらつきを無くし、密度を上げて高容量化をはかるために、必要に応じて更に後加圧を行っても良い。後加圧の方法は、ロールによるプレス工程が一般的である。ロールプレス工程では、2本の円柱状のロールをせまい間隔で平行に上下にならべ、それぞれを反対方向に回転させて、その間に電極をかみこませ加圧する。ロールは加熱又は冷却等、温度調節しても良い。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例および比較例における部および%は、特に断りのない限り重量基準である。実施例および比較例における各特性は、下記の方法に従い測定する
(活性炭の比表面積の測定)
活性炭の比表面積は、比表面積測定装置(ジェミニ2310:島津製作所社製)を用いて、活性炭に窒素ガスを吸着させ、BET測定法で測定する。
(体積平均粒子径の測定)
電気二重層キャパシタ用電極材料に含まれる複合粒子の体積平均粒子径は、レーザ回折式粒度分布測定装置(SALD−2000:島津製作所社製)を用いて測定する。
(電極層の厚さの測定)
電極層の厚さは、集電体の両面に電極層を形成した後に、渦電流式変位センサ(センサヘッド部EX−110V、アンプユニット部EX−V02:キーエンス社製)を用いて測定する。2cm間隔で各電極層の厚さを測定し、それらの平均値を電極層の厚さとする。
(内部抵抗の測定)
電気二重層キャパシタについて、600mAの定電流で充電を開始し、所定の充電電圧に達したらその電圧を保って定電圧充電とし、5分間定電圧充電を行った時点で充電を完了する。次いで、充電終了直後に定電流15mAで0Vに達するまで放電を行う。この充放電操作を3サイクル行い、3サイクル目の放電終了後、0.1秒後の電圧値からR=ΔV/Iの関係により内部抵抗を算出する。
(静電容量密度の測定)
電気二重層キャパシタについて、600mAの定電流で充電を開始し、所定の充電電圧に達したらその電圧を保って定電圧充電とし、5分間定電圧充電を行った時点で充電を完了する。次いで、充電終了直後に定電流15mAで0Vに達するまで放電を行う。この充放電操作を3サイクル行い、3サイクル目の放電エネルギーE=1/2CVの関係から静電容量Cを求める。この静電容量Cから静電容量密度を算出する。
<実施例1>
(電気二重層キャパシタ用電極材料の作製)
第1の活性炭として比表面積500m/g及び体積平均粒径17μmの水蒸気賦活活性炭を43部、第2の活性炭として比表面積1800m/g及び体積平均粒径8μmのアルカリ賦活活性炭を43部、導電剤(アセチレンブラック「デンカブラック粉状」:電気化学工業(株)製)を6部、分散型結着剤(数平均粒径0.15μm、ガラス転移温度−40℃の架橋型アクリレート系重合体の40%水分散体:「AD211」;日本ゼオン(株)製)を17.5部、分散剤(カルボキシメチルセルロースの1%水溶液「DN−800H」:第一工業製薬(株)製)を100部、及びイオン交換水290.5部をT.K.ホモミクサー(特殊機化工業(株)製)で攪拌混合して、固形分濃度20%のスラリーを得る。次いで、スラリーをスプレー乾燥機(大川原化工機(株)製ピン型アトマイザー付)を用いて150℃の熱風で噴霧乾燥し、体積平均粒径60μmの球状の複合粒子からなる電気二重層キャパシタ用電極材料を得た。
(電極の作製)
電気二重層キャパシタ用電極材料を定量フィーダー(ニッカ株式会社製、ニッカスプレーK−V)を用い供給速度70g/分で、ロールプレス機(押し切り粗面熱ロール;ヒラノ技研工業(株)製)のプレス用ロール(ロール温度120℃、プレス線圧4kN/cm)に供給する。プレス用ロール間に厚さ50μmで表面粗さRa=2.5μmのエッチドアルミ箔を挿入し、定量フィーダーから供給された複合粒子を集電体であるエッチドアルミ箔の両面に付着させ、成形速度15m/分で加圧成形し、平均片面厚さ280μm、平均片面密度0.50g/cmの電極層を有する電気二重層キャパシタ用電極を得た。
(測定用セルの作製)
上記で作製した電極を、電極層が形成されていない集電体シート部を縦2cm×横2cm残るように、かつ電極層が形成されている部分が縦5cm×横5cmになるように切り抜く(電極層が形成されていない集電体シート部は電極層が形成されている5cm×5cmの正方形の一辺をそのまま延長するように形成される。)。このように切り抜いた正極10組、負極11組を用意し、それぞれ未塗工部を超音波溶接する。さらに、正極はアルミ、負極はニッケルからなる、縦7cm×横1cm×厚み0.01cmのタブ材を、それぞれ積層溶接した電極層が形成されていない集電体シート部を超音波溶接して測定用電極を作製する。測定用電極は、200℃で24時間真空乾燥する。セパレータとして厚さ35μmのセルロース/レーヨン混合不織布を用いて、正極集電体、負極集電体の端子溶接部がそれぞれ反対側になるよう配置し、正極、負極が交互になるように、また積層した電極の最外部の電極がいずれも負極となるようにすべて積層する。最上部と最下部はセパレータを配置させて4辺をテープ留めした。
上記積層電極を外装ラミネートフィルムで覆い三辺を融着後、電解液としてプロピレンカーボネートにホウフッ化テトラエチルアンモニウムを1.4モル/Lの濃度に溶解した溶液を真空含浸させた後、残り一辺を融着させ、フィルム型キャパシタ(電気二重層キャパシタ)を作製した。得られるフィルム型キャパシタについて各特性を測定した。結果を表1に示す。
<実施例2>
実施例1において、第1の活性炭として比表面積1200m/g及び体積平均粒径17μmの水蒸気賦活活性炭43部、第2の活性炭として比表面積1800m/g及び体積平均粒径8μmのアルカリ賦活活性炭43部を用いた以外は、同様にしてスラリーを作製し、体積平均粒径60μmの球状の複合粒子からなる電気二重層キャパシタ用電極材料を得た。また、実施例1において、電気二重層キャパシタ用電極材料として、上記で得られた電気二重層キャパシタ用電極材料を用いた他は、同様にして電気二重層キャパシタ用電極(正極、負極)及びフィルム型キャパシタ(電気二重層キャパシタ)を作製し、各特性を測定した。結果を表1に示す。
<実施例3>
実施例1において、第1の活性炭として比表面積1200m/g及び体積平均粒径17μmの水蒸気賦活活性炭43部、第2の活性炭として比表面積2500m/g及び体積平均粒径8μmのアルカリ賦活活性炭43部を用いた以外は、同様にしてスラリーを作製し、体積平均粒径60μmの球状の複合粒子からなる電気二重層キャパシタ用電極材料を得た。また、実施例1において、電気二重層キャパシタ用電極材料として、上記で得られた電気二重層キャパシタ用電極材料を用いた他は、同様にして電気二重層キャパシタ用電極(正極、負極)及びフィルム型キャパシタ(電気二重層キャパシタ)を作製し、各特性を測定した。結果を表1に示す。
<比較例1>
実施例1において、第1の活性炭として比表面積1200m/g及び体積平均粒径17μmの水蒸気賦活活性炭38部、第2の活性炭として比表面積2500m/g及び体積平均粒径8μmのアルカリ賦活活性炭38部、導電剤(アセチレンブラック「デンカブラック粉状」:電気化学工業(株)製)を9部、分散型結着剤(数平均粒径0.15μm、ガラス転移温度−40℃の架橋型アクリレート系重合体の40%水分散体:「AD211」;日本ゼオン(株)製)を35部、分散剤(カルボキシメチルセルロースの1%水溶液「DN−800H」:第一工業製薬(株)製)を100部、及びイオン交換水280部を用いた以外は、同様にしてスラリーを作製し、体積平均粒径60μmの球状の複合粒子からなる電気二重層キャパシタ用電極材料を得た。また、実施例1において、電気二重層キャパシタ用電極材料として、上記で得られた電気二重層キャパシタ用電極材料を用いた他は、同様にして電気二重層キャパシタ用電極(正極、負極)及びフィルム型キャパシタ(電気二重層キャパシタ)を作製し、各特性を測定した。結果を表1に示す。
<比較例2>
比較例1において、第1の活性炭として比表面積1200m/g及び体積平均粒径17μmの水蒸気賦活活性炭48部、第2の活性炭として比表面積2500m/g及び体積平均粒径8μmのアルカリ賦活活性炭48部、導電剤(アセチレンブラック「デンカブラック粉状」:電気化学工業(株)製)を2部、分散型結着剤(数平均粒径0.15μm、ガラス転移温度−40℃の架橋型アクリレート系重合体の40%水分散体:「AD211」;日本ゼオン(株)製)を2.5部、分散剤(カルボキシメチルセルロースの1%水溶液「DN−800H」:第一工業製薬(株)製)を100部、及びイオン交換水299.5部を用いた以外は、比較例1と同様にしてスラリーを作製し、体積平均粒径60μmの球状の複合粒子からなる電気二重層キャパシタ用電極材料を得た。また、実施例1において電気二重層キャパシタ用電極材料として、上記で得られた電気二重層キャパシタ用電極材料を用いた他は、同様にして電気二重層キャパシタ用電極(正極、負極)及びフィルム型キャパシタ(電気二重層キャパシタ)を作製し、各特性を測定した。結果を表1に示す。
<比較例3>
比較例1において、活性炭として比表面積1200m/g及び体積平均粒径17μmの水蒸気賦活活性炭90部用いた以外は、比較例1と同様にしてスラリーを作製し、体積平均粒径60μmの球状の複合粒子からなる電気二重層キャパシタ用電極材料を得た。また、実施例1において電気二重層キャパシタ用電極材料として、上記で得られた電気二重層キャパシタ用電極材料を用いた他は、同様にして電気二重層キャパシタ用電極(正極、負極)及びフィルム型キャパシタ(電気二重層キャパシタ)を作製し、各特性を測定した。結果を表1に示す。
<比較例4>
比較例3において、活性炭として比表面積2500m/g及び体積平均粒径8μmの水蒸気賦活活性炭90部用いた以外は、比較例3と同様にしてスラリーを作製し、体積平均粒径60μmの球状の複合粒子からなる電気二重層キャパシタ用電極材料を得た。また、比較例1において電気二重層キャパシタ用電極材料として、上記で得られた電気二重層キャパシタ用電極材料を用いた他は、同様にして電気二重層キャパシタ用電極(正極、負極)及びフィルム型キャパシタ(電気二重層キャパシタ)を作製し、各特性を測定した。結果を表1に示す。
<比較例5>
実施例1において、活性炭として、比表面積400m/g及び体積平均粒径17μmの水蒸気賦活活性炭43部、並びに比表面積1200m/g及び体積平均粒径8μmのアルカリ賦活活性炭43部を用いた以外は、同様にしてスラリーを作製し、体積平均粒径60μmの球状の複合粒子からなる電気二重層キャパシタ用電極材料を得た。また、実施例1において、電気二重層キャパシタ用電極材料として、上記で得られた電気二重層キャパシタ用電極材料を用いた他は、同様にして電気二重層キャパシタ用電極(正極、負極)及びフィルム型キャパシタ(電気二重層キャパシタ)を作製し、各特性を測定した。結果を表1に示す。
<比較例6>
実施例1において、活性炭として、比表面積2000m/g及び体積平均粒径17μmの水蒸気賦活活性炭43部、並びに比表面積3000m/g及び体積平均粒径8μmのアルカリ賦活活性炭43部を用いた以外は、同様にしてスラリーを作製し、体積平均粒径60μmの球状の複合粒子からなる電気二重層キャパシタ用電極材料を得た。また、実施例1において、電気二重層キャパシタ用電極材料として、上記で得られた電気二重層キャパシタ用電極材料を用いた他は、同様にして電気二重層キャパシタ用電極(正極、負極)及びフィルム型キャパシタ(電気二重層キャパシタ)を作製し、各特性を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2010123842
以上から、本発明の電気二重層キャパシタ電極用電極を用いると、得られる電気二重層キャパシタの容量を従来のものよりも高く、かつ内部抵抗を低くすることができる。

Claims (5)

  1. BET比表面積が50m/g以上1800m/g未満である第1の活性炭、
    BET比表面積が1800m/g以上5000m/g以下である第2の活性炭、
    及び、結着剤を含む電極材料を含んでなり、
    該電極材料中の第1の活性炭の含有割合をA重量%、第2の活性炭の含有割合をB重量%としたとき、以下の(1)式を満たす電気二重層キャパシタ用電極。
    80≦A+B≦95 (1)
  2. 電極材料中の結着剤の含有割合をC重量%としたとき、以下の(2)〜(4)式を満たす電気二重層キャパシタ用電極。
    40≦A (2)
    40≦B (3)
    0<C≦15 (4)
  3. 前記結着剤が、フッ素を含まない重合体である請求項1又は2に記載の電気二重層キャパシタ用電極。
  4. 前記結着剤がアクリレート系重合体またはジエン系重合体である請求項1〜3のいずれかに記載の電気二重層キャパシタ用電極。
  5. 前記電極材料が、少なくとも前記第1の活性炭、第2の活性炭、および結着剤を含有し、且つ前記第1の活性炭及び第2の活性炭が結着剤によって結着されてなる複合粒子である請求項1〜4のいずれかに記載の電気二重層キャパシタ用電極。
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